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5575：
ロジャー・チェイス [×]
ID:abc583d49 2020-05-20 00:13:21
>5540 夢見 ルカ
【ロジャー・チェイス／教会・縁日】
「はい。分かりました、喜んで。」
神父の言葉を最後まで聞くと快く引き受け、年季の入った箒を受け取った。毎日掃除をしているのか良く使い込まれているのが分かる。
教会は人と人を繋ぐ大切なコミュニティだ。この輪から外れてしまうと地域との関わりをなくすようなものと言っても過言ではない。どこの組織とも関わらない独り身なら尚更、少しでも地域との関わりを広げなくては。
ロジャーは丁寧に箒で掃いていったつもりだったがそこまで塵は集まる事はなかった。多少なりとも綺麗になっているのだろうか……と、不安感じながら掃除終わらせる。
「これでいいかな……。」
箒をもとあった場所へ戻す。そして、神父の言っていた言葉を思い出しながらそれらしき小屋の方へと向った。
（……こういうのは初めてなんだよな。）
以外にも勝手がわからずとりあえず小屋の中へ入ってみる。あとになって思えばノックぐらいしておくべきだったのかもしれないと後悔していて。
>5558 大海原恵人
【キース・キャンベル／自宅】
「君のような勘のいいヒーローは嫌いだよ。」
長々としたセリフをようやく聞き終えると『何となく』そのたった一言に対してショウ・タッカーよろしく口をへの字に曲げてギロッと恵人を睨みつけた。予測不能なことに対してこうも勢いだけで押し通されては仕掛ける側の楽しみがあったものではない。
いつもいつも、後もう少しのところで……と、タイミングよく現れるのは昔から彼のような前向きなヒーロー達だった。元悪役だったからこそ心底そう思う共通点は多々ある。
「それはわざわざご苦労なことで。方舟……とは、あれのことか。届いてはいるがそれがどうかしたのか最後まで言ってもらわなければ分からないぞ。簡潔に述べよ。」
みるみるうちに熱によって粉々に散ったガラスの破片が一つの塊になっていくのを見て、全て集まったところでそれを掴みとりそのまま口の中へ放り込めばバリバリと噛み砕きそのまま飲み込んでしまった。
診療所へ2回ほどお世話になったと聞いて此処へ訪ねてきたという事は……と思考を巡らせながらどんな話を持ち込んできたかぐらいは聞かずとも何となく分かってはいる。そのつもりだ。でも違ったら恥ずかしいので敢えて確認のためにそう訪ねておく。
そして次に恵人が娘へ向けて発した言葉を聞いて慌てて口を手で遮る。
「だまれ！ シャラッパ！ ……Shut！ up！」
ここ最近、娘はキースや母親のように自分もヒーローになりたいと言うようになってきた。父としては仕事を継いでくれるのは嬉しくも思う反面、闘い方もろくに教えてこなかった箱入り娘を危険な戦闘へ駆り出すなどと想像すらしたくなかった。正直後を継いで欲しいとは思っていない。
恵人のようなお手本にしたTHEヒーローを合わせてはいけない気がする……。あとお父さんとか呼ばれたくない。
『お父さん、だれかきてるの？』
「なんでもない！ 誰もいない！ お父さん演劇の練習してるんだ！！」
二階から再び声が聞こえて来る。恵人を開放すると慌てて嘘をついてそう返した。
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