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951:
ニール・グレイ [×]
2024-05-25 10:48:55
>クォーヴ(>948)
(声が聞こえる。己の全てを包むように柔らかで、温かな、絹の如き甘い声が。たった三文字、誘うそれに彼の身を絡める腕は淡くも確かな力が籠もり、開いた唇は、纏うものの払われた肩へと緩やかに落ちる。髪を滑る感触に短い吐息が洩れた後、触れているそこに、齧り付く。――刹那。追憶への微酔いが瞳に滲み、夢見心地にうっとり溶けて伏せられて、「……ん、ぅ…」鼻に抜ける儚い声も同じく惚ける。肌へ立てた牙は、その一箇所だけに幾度もぐっと押し込んで、真っ新なそこに濃く深い印章を残してようやっと持ち上がった。くらり一瞬揺れた顔が彼を覗く位置へと擡げられ、まだ微酔いの余韻を残した目が、窺える筈も無い水色の虹彩を探して惑った数秒後、「――見えない。」さあっと、表情も声色も失せた呟きが零れ、頭は再び牙の痕跡の上に落下する。「見えない、見えない。貴方の瞳が、俺が、俺の痕、見えない、」ぶつぶつと譫言を紡ぐ音からは熱が冷えきった代わり、自らを絞めあげるような、拘泥とした仄昏い執着が。「……ない、俺が居ない、いない、いない…何処にも、俺が…っ、」それを見留めねば己を失うと、自分が消えてしまうと、承認欲求とは似て非なる“存在証明の希求”こそを、悲痛に、苦痛に叫び訴えて。彼を捕らえる指先が、白く染まるほどに強張る。「俺は何処、嫌、いや、こわい、」はらはらと瞳から流れる雫が、反して一つも動かないままの眦と頬を伝って譫言と彼を濡らし、「……“寂しい”。」その一言に、出尽くした煩悶と懊悩の何もかもを詰め込んで。「寂しい、よ。…クォーヴ。ねぇ、クォーヴ、俺を見て、」一度齧ったからこそ飢えを増したケダモノは、浅い呼吸で彼の名を何度も縋り呼び、一口だけと決めた筈のその牙を今度は首筋に向けんと、じわじわ唇を開いていく。)
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