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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1582


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1439: 秋天 [×]
2024-08-30 11:15:04


>クォーヴ ( >>1434 )

( 善意で煮詰めた優しい言葉が耳をくすぐる。魔法使いの友人ができたのは初めての経験で、それに釣り合う何かを持たない僕はただ無防備なはにかみを向け信頼を示した。裏切り者め。唯一の家族を亡くしたその日にもう何度も笑っている!そう自身を責め立てる内なる声は聞こえないふりをして、繋いだ手をもう一度しっかり握り直す。こんなふうに誰かと手を繋ぐのはいつぶりだろう。現実逃避と刷り込み的依存。自分がこんなに弱いって、僕は全然知らなかった。
"一緒にいさせて"の言葉にほっと胸を撫で下ろし、彼が視線で示した方へと同じように目を向ける。小さな生き物たちが働く姿に息をのみ、脳裏をよぎったのはあの言葉。"これからきっと、いろんな不思議なものを見られるよ"。こんな光景が当たり前になるのかと年甲斐もなく胸が弾んで「大事に使わせてもらいます。ありがとう」彼らに心からの礼を告げるとこちらを見守る優しい魔法使いに今一度向き直る。「クォーヴもありがとう。美味しいものが作れそう」改めて感謝を伝えると、手にしていたラムを台所に置きシンクで丁寧に手を洗って。「そういえば、クォーヴは何を食べるの?」トマト、セロリ、玉ねぎなどの野菜を戸棚からおろしつつ、そんな質問を投げかける。肉に下味をつけて、トマトはピューレ状に、他の野菜は細かく刻んで……シチューの効率的な作り方を脳内で描きつつ問いかけた一つの世間話。彼は人間の食べ物からは栄養を得ないと言っていたので、一体何を美味しいと感じるのだろう。人間の食べ物を美味しいと感じる人間の僕はそんなふうに平和**していて、忙しなく手を動かしながら蒼い目の怪物の返答を待って。 )



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