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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1582


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1418: 秋天 [×]
2024-08-26 22:45:38


>クォーヴ ( >>1415 )

( 自分の名前を告げたとき、……なんて?と聞き返されなかった試しがほとんどない。だから一度で聞き取った上綴りまで尋ねられたことに驚きを隠せず彼の顔を見て。それがなんとなく気恥ずかしかったので慌てて視線をそらすと、近くに紙とペンがないかを目だけで探る。すぐには見つけられなかったので左の手のひらを差し出すと、右手の人差し指を突き立て自らの名前をそっとなぞった。「秋の天(そら)、って意味なんだって」書いた文字に合わせてその由来を話すと、もう一度彼の顔を見てふっと微笑んだ。続く質問には困ったような顔を浮かべて、僅かに思考する。言語化するのが難しい内容で、だからこそ適当なことは絶対に言いたくなかった。「ここに来たのは正しかったのかとか、どうすれば一番いいのかとか、傷付かない方法とか……そういうこと」直接的なことを言うのは憚られたが、それでもひとつひとつ丁寧に打ち明けて、なるべく正しく伝わることを祈った。気にしないでの意味を込めた微笑を向けて、彼の話に耳を傾ける。段々と雲行きが怪しくなって、微笑みはいつしか困惑の表情へと変わった。──人間じゃない。その言葉を聞いた心臓がどくどくと早鐘を打ち始める。心が波立つ感覚がして、握った指先がじっとりと冷たい。彼の皮膚に触れた瞬間の記憶が蘇って、その時脳裏をよぎった予感めいたものが僕に頷きを返した。立ち上がった彼の瞳を覗き込み、一生懸命に向かい合う。初対面の僕に親切を差し出してくれた人。鮮やかな虹彩に何か別の真実を探そうとして……諦める。やっぱりそうだ。彼は優しいだけの人では決してない。圧倒的な捕食者の眼差しだった。「……そっか。じゃあ僕が食べたい物を作っちゃおう」震える声を律するように立ち上がり、僕より少し上にある彼の顔に精一杯の笑顔を返す。彼の思いやりを信じることに決めた。僕のためではなく、彼自身の目的のため打算的に行われている気遣いでもいいと心から思えた。腹の中で何を考えているかは全く重要ではない。優しくしようとして優しくしてくれたことが僕には何より大切で。彼が何者であるかも全く重要ではないのだ。僕のアイデンティティが人間であることではないように、彼もそうだと信じている。 )



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