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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1582


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1353: ジョネル [×]
2024-08-01 21:57:35



>グルース(>>1351)


――……まじかよ…、
(可笑しいとは思っていた、明確な害意はないのに静寂を装った悪意を忍ばせる黒薔薇の魔力の気配がこんなにも充満した空間なのだから。彼にだけは見せたくないジメジメとした自分の一面がバレていないと内心で安堵したばかりの無防備な心に彼の読み上げてくれた戯れの主旨が容易に衝撃を与え、思わず眉間を寄せて絶望したように呟きながらその場で膝を折りしゃがみ込んで頭を抱えて。彼は面白いお遊びと言うが、もし制限時間内に命題を遂げられなければ黒薔薇は容赦なく互いの命を奪うだろう。自分はいい、しかし彼が荒唐無稽な理不尽に巻き込まれてしまった事に大きな溜息を吐いて「 …グルースはこんな時でも余裕たっぷりで凄いね 」馴れ馴れしい態度の割には特異体質による劣等感のせいで自己肯定感の低い死神は、口説く云々について冗談と宣う言葉を疑う事なく額面から受け取って下からジトリと視線を向けて。「 君と違って僕には余裕なんて無いからさ、黒薔薇のお願いを叶える気なんて無いよ。…でも、君をこんな所で死なせたくない。から、……頑張る 」あくまでも黒薔薇を満足させるためではなく密かに愛を捧げる彼に未だ死んでほしくない、そんなエゴを叶えるため。色味の反転した双眸でそう言い切り、覚悟を決めたようにすくっと立ち上がるも愛しい相手に耳元で呼ばれて無反応を貫ける自信など皆無ゆえに言葉尻は何処かごにょついて。ふと二人の頭上に出現した黒い砂時計が残り時間の減少を掲示し始めたのを一瞥し、どこまでも華やかさすら感じさせる泰然とした笑みを浮かべる彼に視線を戻して「 必要ないもんねーだ 」べ、と舌を出してはずいと一歩距離を詰めて。どこかぎこちなさを感じさせる所作にて彼の未発達の残った双肩に両手を置いて、一度きゅっと唇を噛めば胸の高鳴りを誤魔化せもしないまま恐る恐る耳元に口を寄せて「 ――グルース、 」努めて平静を装って呼び掛けたつもりだが、距離の急接近により彼の双肩を捕まえる手には知らずと淡く力が籠もって)




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