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 言の葉、[ ロル練習場 / お題提供 ] /163


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自分のトピックを作る
21: 片想いの女子高生 [×]
2020-01-24 00:06:52

□伝えられない想い

(目的地とした書店へ辿り着いたのは小一時間程も前のことで電車を幾つと乗り換えはしたものの疲労は微量にも感じておらず足取りは軽く、目の前にした自動扉にぶつかりそうになりながら屋内へと身を投じ外気とは比べ物にならない室温の高さ頚部へ巻き付けた黒いマフラーを緩りと利き手で解く間にレジが二台設置してある会計場所へと視線を無意識の内に向けて。次ぐ瞬間、ほぼ毎日通い詰めることとなった原因を褐色の双眸で捕らえることが叶えば慌てて棚二つの間へと隠れ、興味など更々無いビジネス書籍の背中天辺辺りを綺麗に陳列されている本の間から人差し指で引き抜き選んでる振りをしてみせつつ視軸は当然の如く男性店員から動かさず、幾日も前から胸の奥に押し込んでいた感情が本日も溢れ出し、堪え切れずに身長の所為か同級生の同性よりも随分と幼い声を震わせて)── 格好良い…。


(/駄ロル失礼致しました。ふらふらネットを飛び回り行き着いた先でこんなにも素敵な板を見付けて、思わず投稿しました。日々精進しております。また機会があった時、お恥ずかしい描写とはなりますが投稿させて下さい。〆)

23: 匿名さん [×]
2020-01-24 18:18:03

●羽の無い鳥

1つ、窓を開けない事
2つ、ドアを開けない事
3つ、俺からの電話に必ず出る事
4つ、……

…今日も約束守れるな?良い子で留守番してろよ。(出掛ける前に1つ1つ制約の確認を。目の前の相手がそれに疑問も不満も抱かないのは、相手が物心付く前からずっと、この生活しか知らないから。…疑問も不満も持たない様に育てたから。飛び方を知った鳥はあっという間に俺の手の届かない所まで飛んでしまう。ならば、教えなければいい。お前に自由に飛べる羽が有った事すら忘れてしまう程に、丁寧に、丁寧に、何度でも擦り込もう。)…それじゃ、行ってくる。愛してるぞ。ずっと………ずっと。





(/物心付く前に女の子を監禁してる、とち狂ってる男性のつもりです。前世で女の子は自分の手の届かない所で死んでしまったので、今世こそは、とかなり意気込んでらっしゃる。という解説を付けないと何のこっちゃな文章で悔しいです……また挑戦したいです!)

24: 男子高校生 [×]
2020-01-29 03:30:55

●卒業


(放課後の屋上、生徒が勝手に出入りできないよう施錠されている此の場所で扉の開け方をこっそりと教えてくれたのは目の前にいる彼女だった。購買に売られている安物のクッキーを甘そうな飲み物と共に食べながら紡がれる話はどれも自身にとっては新鮮で、適当な相槌を打ちながらうんうんと首を頷かせる。大学受験に追われている先輩達は既に自由登校となっているためかグラウンドから聞こえてくる部活動の声は冬休み前と何も変わりはないのに、校舎の中は年明けと共に随分静かになった気がする。「来年の今頃は受験だね」と語る彼女の声に、そう言えば話していなかったと思い出したようにポンと手を打つ。)
──あ、俺さ、二年が終わったら転校するんだ。親の都合で、ドイツの…何てところだったかな。だから大学受験も、卒業式も、あんまり関係ないんだよなぁ。



(↓/向こうの学校は1月~12月とは存じておりますが、中途半端な時期の編入ということで一つ…)

25:   [×]
2020-01-29 06:50:49




 ◎ 伝えられない想い



(  サイレンサー付の銃口が眉間へと押し当てられる。ゴリ、と皮膚越しに頭蓋に擦れる其れは紛れもなく本物で、嗚呼…ここまでか。そんな諦めにも似た感情が胸を占める。この家業を継いでからいつかはこうなるのだと覚悟を決めて生きてきたつもりだ。殺るか殺られるか、そんな殺伐とした死と隣り合わせの世界。───ふ、と一人の女の姿が頭を過ぎる。嗚呼、参った。何故こんな時にアイツの姿を思い出すんだ。折角腹ァ決めたのに、これじゃあ未練たらしいじゃないか。  )


────なァ、お前は幸せだったか?


(  突然言葉を発した俺に気を悪くしたのだろう。銃のグリップを強く握り締め、目の前の男は其れを振りかぶった。頬に鈍い痛みが走り、口内に鉄の味が広がる。舌先に何かが当たり暗褐色の血と共に吐き出してみると、どうやら奥の歯が折れた様だった。ぬるりと顎を伝う血に不快感を露にしながら、目の前で血走った目をした男を見遣る。興奮冷めやらぬといった表情で再び銃口を向ける様子を黙りと見ていれば、安全装置を外すのが見えた。嗚呼、これで本当に最期か。そう思い目を閉じた。  )






(  " ───へ。俺ァお前を幸せに出来ただろうか。否、そこは嘘でも幸せだった、って言ってくれた方が成仏出来るってモンだ……、なんてな。あまり長々書いている時間もねェし、これだけは言っておこうと思ってな。色々すまなかった。────愛してる。 "  )






(/政略結婚の上、恥ずかしくて今の今まで愛してるどころか愛の言葉のひとつも囁けなかったオジサン。危険な職業故、結果として家の中に縛り付けてしまったことをずっと後悔していた。なんて背景の予定でした…。奥さん目線でお返事頂けたらめちゃくちゃ嬉しいです。↓)







26: 匿名さん [×]
2020-02-09 09:56:03

お題一覧

>2
>3
>7
>8
>10
>20

随時追加。

27: ユキナ [×]
ID:f588b34fa 2020-02-09 23:41:52

ウンジャラゲ

28:    [×]
2020-02-17 20:26:00






    >25



 ◎ 初恋



(  夜の帳が下りる頃、彼女は御屋敷から逃げ出していた。大人しく鳥籠の鳥のままでいるのはもうお終い。妻である彼女は気付かれぬようにひとりこっそり、夫である彼を尾行していたのだ。人形の様に育った妻に産まれてから自由はない。何もかも両親のいいなりで結婚さえも決められたもの。攻略結婚のち、二人は夫婦となる。妻は恋を知らなければ男も知らなかった。ただひたすら両親に従って今まで生きてきたが今夜、彼女は両親に刃向かった。愛しの旦那様、初恋相手の彼を救う為に。夫と妻は歳の差があり、お互いに不器用だった。異性と触れ合いが皆無な妻は接し方がわからず、ずっと気持ちを伝えられずにいた。

──わたくしはあなたを愛しています。

こんな日が来るのなら恥ずかしくても言えばよかった、と後悔。尾行は成功し、彼がとある廃ビルへ入って行くのを見送った。ビルの周りは何も無く冷たい夜風の音がよく響く。夫の素性含め何もかも知らない。最初はそれで良かったのだが、好きになってからは彼の何もかも全てを知りたくなった。個人的にこっそりと調べて辿り着いた先に現在( いま )いる。ビルの中で何かが起こっているのは明らかだが、話し声は微かにしか聴こえない。暫くして突如、音が聴こえた。鈍い音と共に愛しい人の声が。──嗚呼、今行かなければ後悔する。死ぬのは怖いが、愛しい人を救えれば不思議と怖くはない。立ち上がると共に足が勝ってに動いて建物内へ潜入。全速力で走ると人影を見つけた。近付くにつれてはっきりと姿を認識する。ひとりは銃を持ち、愛しい人へ向けていた。あともう少し、というところで男が安全装置を外す動きが見えた。彼女は男の背後へ──ではなく、愛しい人の前へ涙を目許に溜めながら守るように立つ。  )



──わたくしは、旦那様と結婚してからずっと幸せでした。愛しています……永遠に。






(  " ───来世でも夫婦にれたら良いですね……、なんて。今度は素直に何でも話ます。大切なものを二度も失うかもしれないという経験はもうこりごりですから。────わたくしの方があなたを何倍も愛しています。 "  )











(/ >25様の美しいロルに恐れ多くもお返事を。足元にもおよびませんが、とても素敵な物語でしたのでいてもたってもいられずに。ハッピーエンドにしたく、籠の鳥のお嬢様が愛しい人を守る。という設定にいたしました。最後は……助かってほしい!
二人とも助かってラブラブして欲しい!と、考えて作成しました。歳の差でオジサンな旦那様は素敵すぎます。目線ぐちゃぐちゃでとっちらかってしまい……ごめんなさい。お返事いただけたら嬉しいですが、その行為は恐れ多いですよね。

駄文失礼いたしました。↓)








29: 通りすがりさん [×]
2020-02-17 23:40:05

【お題:気になるあの子 】


(学校中の噂の的、我らが麗しのマドンナは2年B組にいた。外国からの転校生だと言う彼女は蝉が喧しく鳴くある夏の日、田畑が一面に広がる長閑な田舎にはおおよそ似つかわしくない、豊かな金色の髪を靡かせてこの学校にやって来た。見慣れない青い瞳、透き通るような白い肌。緊張しているのか桃色の薄い唇から遠慮がちに繰り出された天使のような微笑みは、田舎育ちで初心な少年達のハートを撃ち抜くには充分だった。例に漏れず自分も被弾者の一人。日に日に彼女を知りたい気持ちは高まる物の、彼女が喜ぶような話題なんて見当もつかないし、そもそも女子と話した自体数えるほど。ちゃんと話せるのだろうか、変な事を言ってしまわないだろうか…と不安に駆られて足踏みし、そんなこんなで彼女がやって来てから早一ヶ月。未だ交友の糸口すら掴めないと言った有りさまだった。

───最初の一歩すら踏み出せないまま、気になるあの子はその内に他の男に掻っ攫われてしまうんだろうか。)


……そんなの、嫌だ。


(生徒の殆どが帰って閑散とした放課後。真っ赤な夕焼けの差し込む教室で一人黄昏れながら、誰に言うでも無くポツリと呟く。気付けば教室を飛び出て走り出していた。思春期真っ只中の少年と言う物は恐ろしい。一度覚悟を決めたらぶつかる迄は止まらない。この時間なら、確かあの子はいつも校舎横の花壇にいた筈だ。噂では花の手入れが趣味らしく、放課後に花壇の花に水をやっているのをよく見かけた。体質なのか強い日差しを浴びても真っ白なその肌に、サルビアの紅がすごく映えていたのを覚えている。走って、走って、走って。やっと辿り着いた校舎の横。花壇の前には如雨露を持ったあの子がたたずんでいた。驚いてこちらを見る青い瞳と目線がかち合う。荒い息を吸って、吐いて、整えて。そうして弾き出したのは、覚悟を決めた割には笑えるくらいに呆気ない言葉。けれども知り合える切っ掛けになればと、君に近づく入り口になったなら、と。そんな縋るような一心で出された言葉)



お、俺とっ!友達になってくださいっ!





(/素敵トピを見つけて衝動的に書かせて頂きました。駄文な上にややテーマから逸れてしまった気もしますが、折角なので記念に投下を。初心な少年の拙い思いに応えてくださる、麗しのマドンナ様がいらっしゃいましたら…と淡い期待を込めて矢印を付けさせて頂きます)


30: 匿名さん [×]
2020-03-25 17:44:47


運命の出会い

桜の木の下

部活動

憧れの人



31: 匿名さん [×]
2020-04-01 22:26:09

優しい嘘

密かな独占欲

32: 匿名さん [×]
2020-04-19 20:51:26

僕の願い

好きだったこと

夢の話

33: ビギナーさん [×]
2020-05-06 00:36:42

○汗



───うん、……また、明日…… ばいばい。

(転校をしてきてから世話を焼いてくれる女子集団に、手を振り教室を後にする。廊下を進み、僅かにひんやりとした昇降口を抜けて、真っ直ぐ花壇へと向かう。教師や同級生は大半が親切で、それなりに毎日を楽しく過ごしていたが、ふいに訪れる空虚な気持ちは幼少期より転校を繰り返してきた自身に常に付きまとう。そんな気持ちと夏の湿気を帯びた空気を引き連れながら、花壇に着けば熟れた手つきで鉄製の如雨露に水を汲む。じんわりと僅かに滲む汗で張り付いた制服に多少の不快感はあるが、蛇口から生ぬるい水が落ち切るのを待っていると、もやもやした気持ちと一緒に和らいでいくようだった。終業後の日課を変える切欠は、サルビアの紅ように熱い息遣いと足音。驚いて視線をやると、息を切らせた少年。申し訳ないことに顔に見覚えは無く忘れ物でも届けに来てくれたのだろうかと、思案しつつ彼の呼吸が整うのをそっと見守って)

――― えっ、 あっ…… ぜひっ ! っ、ぁ ……!!!

(再び見開かれた瞳。永遠に鳴り止まないような蝉の声が、瞬時に止まったかのような驚きだった。思いがけない言葉だったから。少女も勢いに任せた言葉を咄嗟に返すが、如雨露の取っ手を強く握ったのがいけなかった。たっぷりと汲んだ水が、ゆたんと溢れ出し手入れの行き届いた茶色のローファーを盛大に濡らした。それでも気にする様子は無く、笑い声をあげ無邪気な表情を顔一面にぱっと咲かせた。自身の反応がなんだか滑稽で気恥ずかしくもあり、また彼の申し出が嬉しかったから。少女の額に僅かに張り付いた金糸は、夕日に照らされ輝いていた。)





(/>No.29様 あまりにも、初々しい少年の行動にきゅんきゅんとしてしまい、恐れ多くも…本当に本当に恐れ多くも……お返事をしてしまいました。投稿されてから、日が経っていますので、お目に留めていただくことは無いかもしれませんが、立夏に素敵ロルと出会えたことを感謝致します。お題が解りづらくなってしまいましたが、爽やかな青春の汗を…!!!/退散↓)


34: カラス [×]
2020-05-06 17:55:00

〇羽のない鳥

(ぶううん、ぶううん、何の音ともつかない家電の音が耳に煩わしい。過敏な神経に触る。部屋の隅に簡易な骨組みだけの折りたたみ式ベッドがある。それを開かずにベッドの足が横になるように床に倒してその上に膝を抱えて座っている。ベッドの座り心地は悪い、当たり前だ、本来それは開いて布団を上に敷いて使うものなのだから。部屋の中央には1台のノートパソコンが置かれている。カーテンは締切り光が全く入らないにも関わらずノートパソコンに付いているカメラが光り、目のようだ、と感じる。私の目は膝に隠されて何処も見えないが、ノートパソコンが存在するということは、そこに目があるということを暗示する。ぶううん、ぶううん、家電の音が響く。私は冷蔵庫のコンセントを抜いた。膝を抱えたまま。足はそこに無かった。また、冷蔵庫もそこに無かった。あるのはボイラーだ、これはボイラーの音だ、と思った私は洗面所へ向かった。鏡があった。私は目の前に映る人物の顔をまじまじと見た。彼女の目が光った。私はノートパソコンの目と目が合った。しかし私は膝を抱えて膝に顔をつけ蹲っていた。)

ただいま。

(男が帰ってきたのかもしれない、いや、きっとこれは夢想。私は決して覚めない、覚めてやらない、そう思い立ち上がった。お米を炊かなければならない。私の心は白い羽に侵されて、何も感じなくなった。私に足はない、手もない、羽もない、何も無いのにこうして生きてるなんて、そんな不思議なことがあるんだね。)

35: 通りすがりさん [×]
2020-06-05 09:02:54

6月になったので梅雨っぽいお題を…

〇温い雨
〇しまったままの傘
〇紫陽花
〇水溜まり
〇雨が止んだら



36: 名無しさん [×]
2020-06-08 09:04:24




【童話っぽいお題】


 天の川を渡って

 終わらない御茶会

 助けて頂いた鶴です

 百年越しのキス

 魔法の鏡に映るのは

 12時のベルが鳴り響く

 魔女は優しい顔で微笑む

 絵にも描けない美しさ

 泡になって消える





37: 名無しさん [×]
2020-06-08 09:08:16




【童話にならないお題】


 棘の姫は不眠症

 お供の要らない鬼退治

 毒林檎と知っていた

 ガラスの靴は落とさない

 人間嫌いのマーメイド

 開かない玉手箱

 カエルの王子はカエルのまま

 かぐや姫は帰らない

 狼は赤ずきんに恋をした




38:  [×]
2020-06-10 23:01:50

【助けて頂いた鶴です】

(鳥頭という言葉がある。数歩歩けば物事をぽかんと忘れてしまうという意味だったはず、多分。でも今の自分にはその言葉は当てはまらない。なぜなら、自分の瞳はしっかり対象を捉えているからである)
―そこの人!待ってくれ!
(自分に背を向けて前を走っていく人影を真っ直ぐ追い掛ける。あの後ろ姿、間違いない。1か月前に愚かにも害獣除けの罠に嵌った自分を助けてくれた人間だ。生物としての種類が違うにしろ、自分に向けられた慈愛の瞳を忘れることができなかった。自分は鶴として生を受けてウン〇年だが、この執念が実を結んだのか神様の気まぐれかは知らないが、―なんと、二本足で目の前の恩人目掛けて走っているのだった。つまり、どうしてこんな天変地異が起こっているのかは謎であるが、恩返しをしたい一心で自分は鶴から人間に姿を変えることに成功したらしい。ただ自分が今どんな姿をしているのかは確認できていない。手で顔や体をぺたぺたと触って確認済だが、人間と同じく服を着ているし顔に嘴はついていなかった。鶴と人間のキメラにはなっていないことは最低保証されているらしい。とにかくだ。とにかく、自分を助けてくれた、目の前の人間に一言お礼が言いたいだけなのだ。しかし前方の恩人はなおも自分に背を向けて走り続けている)
…っはぁ!はぁ!待ってくれって言ってるだろ!俺二本足で走るの初めてなんだから手加減してくれよ!!
(肩でぜぇぜぇと息を繰り返しながら、半ばやけくそで言葉を発する。せめて顔を見てお礼が言いたいだけなんだ。『あの時助けてもらった鶴です。ありがとうございました』、と)


(/久しぶりにこの界隈に戻ってきたのでリハビリがてらお邪魔致します!謎シチュエーションすぎますが、もし続けてくださる方がいらっしゃれば…ということで矢印を置いていきます!)


39: 七夕 [×]
2020-07-08 02:00:23



【天の川を渡って】


今年もあえなかったね。
(半笑いの口の隙間から飛び出した上擦った声が、身体を打ち付ける雨音に吸い込まれていく。自分の声があまりにも気色が悪かったため、二度と声が漏れないように唇を堅く噛み締め隙間を埋める。自分から発される音が不安定なのは、もう長らく誰かと会話という発声をしていないからか、はたまた非情にも体温を奪い続ける雨のせいか。増水により荒々しく波打つ川面をまっすぐ見据える。彼女は今年も現れない。出会いは何年も前の今日、水面に反射してきらきらと光る屈託のない笑顔に目を奪われた。織姫だと思った。その日から彼女へ人生の全てを捧げた。彼女のことを知り尽くし、同じ時間に同じ場所へ行き、共に人生を歩む。彼女の一部になれた、と思っていたのに。彼女と全く同じ姿形をして、下劣な男に醜い笑みを浮かべる女が現れた。彼女を汚すな。汚すな。汚すな。男女に手をかけるまで一瞬のことだった。それから彼女を目にすることはなかった。気が付けば、大量の水分を含んだ地面に足が沈み込んでおり、慌てて体勢を持ちなおそうと重い片足に力を込める――どぶん、水平感覚を保てなくなった身体が宙を舞い、浅瀬へと打ち付けられる。七夕の日、織姫を待ち続ける彦星。雨が降ると天の川が増水して会えないというが、その雨は彦星に会えた織姫の涙だという説もある。――そうか、そこにいたんだね。愛しの、愛しの、美しい織姫。起こさせまいとする重力と稲妻のように全身を駆け巡る鈍痛に逆らい、ゆっくりと立ち上がる。今から会いに行くよ。あの煌めく笑顔が移る水面に目掛けて、深瀬へと身体を沈めていった。)




40: 七夕 [×]
2020-07-08 02:06:14



( 七夕に間に合わなかった!(笑)童話っぽく無くてごめんなさい、スペース感謝です↓




41: 灰被せ [×]
2020-07-23 01:01:11


○ガラスの靴は落とさない


もう、今日で終わりにしましょ。__貴方、つまらないから。
(到底指折りで数えられない程の逢瀬を重ねて来た。初めて会った日のときめき、二回目で知った感情の名前、重ねる度に増して行く触れ合う場所。思い出すには綺麗過ぎる記憶たちに苛まれるが如く眉を顰めると、自分よりも背の高い目前の男を見遣って。互いの距離が縮まる毎に増えていく安心感と、薄れていく胸の高鳴り。此方を覗く双眸に浮かんだ感情が驚愕でないところを見るに、彼とて同じような気持ちを抱いていたことは想像するに容易く。結局の所は、互いに恋をしていたのだ。愛してなどいなかった。ましてや、愛される事など。覚悟を決めて吐き出した筈の言葉は少し震えている。どうかそんな事に気付かないでいて。願い乞う様に、真っ直ぐと射抜く精悍な瞳から目を逸らすと、睫毛を伏せてから暫く口を噤んで。こくりと音を鳴らして唾を飲み込む。覆水は盆に返ることはなく、零してしまった言葉は二度と消せやしない。もう、後戻りなどできないのだ。浅い呼吸を幾度か繰り返して、言葉を紡ぐ。彼の目を見る事は出来なかった。瞳を覗き込まれたら、彼を傷付ける言葉すら嘘だと暴露てしまいそうで。じわりと滲み始めた視界。瞳に溜まっていく涙が溢れてしまわぬ様に、彼の返答を待つ事もなく踵を返すと鉛の様に重たい足を緩慢と動かして。回し慣れたドアノブ、扉の先に見える景色と耳に馴染んだ扉の軋む音。全てが愛おしかった筈なのに。古ぼけたアパートの階段を一歩降りる度に小気味好い程の足音が響く。ここには何も残していけない。冬の冷えた空気が痛い程に肌を刺して、頬を伝う涙の跡が一層冷たさを感じさせた。吐き出した息が白く濁りながら夜の帳に蕩けていくのを茫と見つめ続けて)
…終わっちゃった。



(/最近素敵なお相手様と出会えたため、リハビリや向上も兼ねて。素敵なお題をお借りしました。私の綴った文章に返答をして下さる心優しい方がいらっしゃいましたら、是非。スペースお借りいたしました。↓)


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