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61:
桜庭 [×]
2019-06-26 00:32:26
「ふふふ、だって響、俺に構ってくれんのやもん…悪戯くらい許してくれてもいいやん?」
(ふふふ、だって響、俺に構ってくれないんだもん…悪戯くらい許してくれてもいいじゃん?)
奈津は不服そうに口をとがらせた。
62:
常連さん [×]
2019-06-26 06:16:44
「しゃあないなぁ…ええよ?俺も暇やし…」
響はシャーペンを置くと苦笑する。
63:
桜庭 [×]
2019-06-26 16:44:54
「ほんと!?でもいいと?…やっぱり勉強せんと怒られるんやないん?」
自分から言ったことだが、後ろめたさを感じて響に問う。
64:
常連さん [×]
2019-06-26 18:20:33
「せやなぁ…なら、俺が次のテストで
100点取れるようにしてくれんならええよ?」
響は悪戯っぽく笑う。
65:
桜庭 [×]
2019-06-26 19:17:13
「お、分かった!俺ちゃんと本気出すけんね?覚悟しちょってよ?」
にやり、と笑い、響を押し倒す。
66:
常連さん [×]
2019-06-26 19:35:09
「重いわ、退いてぇな?」
響は少し驚いたようだが、くすくすと笑う。
67:
桜庭 [×]
2019-06-26 20:22:29
「やだ、絶対退かんもん」
言えばぎゅう、と響を抱きしめる。
「んー…響、いいにおいやね」
鼻を鳴らして嗅ぎ、奈津は言った。
68:
常連さん [×]
2019-06-26 21:47:03
「せやろ?京がオススメしてくれた
シャンプーに変えたんよ」
響は友人である日野 京夜(ひの きょうや)の
名前を挙げ、笑う。
69:
桜庭 [×]
2019-06-26 23:26:59
「…………」
奈津は響の上から降りた。
「ふーん、そうなん、仲良しなんやね」
冷たく言い、ふい、と顔を逸らす。
「…やっぱり勉強しよ。早よ座り」
70:
常連さん [×]
2019-06-27 06:19:46
「ん」
響は身体を起こし、座り直す。
71:
桜庭 [×]
2019-06-27 20:59:47
「次の問題、自分で解けるやろ?昨日予習したんやし。頑張り」
問題を指差し、奈津は言う。
72:
常連さん [×]
2019-06-27 21:34:47
「…はいよ」
響はどこか不服そうに問題を解き始める。
『響ー、奈津先生ー、おやつどうぞー』
73:
桜庭 [×]
2019-06-27 22:10:25
「お姉さん、ありがとねー、今取りいくけん、待っとってー」
にこにこして返事し、ドアを開ける。
74:
常連さん [×]
2019-06-28 06:20:23
『はい、こっちが響のでこっちが奈津先生の』
姉が階下に降りようとしたとき、
誰かの声がする。
《すんませーん、響いますかー?日野ですー》
『はーい』
階段を上がってきたのは響の友人、
日野京夜本人だった。
「あれ?京。何で来たん?」
《響の顔見たくなったから》
「んふふ、さよか。なら一緒に勉強しようや」
《うん、俺はええけど…先生は大丈夫なんか?》
75:
桜庭 [×]
2019-06-28 22:00:53
「ありがとね~お姉さん」
ぺこり、と礼して笑いかける。
「……別にいいばい、もう今日の分は終わったき。…じゃあね、響くん、楽しんで」
(……別にいいよ、もう今日の分は終わったから。…じゃあね、響くん、楽しんで)
京夜にそう言うと、荷物をまとめて立ち去る。
76:
常連さん [×]
2019-06-29 05:48:49
《……響。あれはな、先生怒ってはるねん。
次の日ぃ謝りや?》
京夜はばつが悪そうに頭を掻く。
「…そうなん?何で怒っとるんやろ…」
《多分響の鈍感さと、その性格やね》
「鈍感?何が」
《そういう所や》
77:
桜庭 [×]
2019-06-29 11:56:41
いつもよりも大股で帰り道を歩いていく。
「何なん…響のばーか…!」
足元の小石を蹴飛ばし、毒を吐いた。
「……あ…。…ボールペン忘れた…。…もういいや!戻りたくないけん!」
大きな声で言うと、また歩きだした。
「あー、ほんとぐらぐらこくばいね、すかーん…」
(あー、本当に腹が立つね、嫌いだ…)
78:
常連さん [×]
2019-06-29 12:01:13
《ほな、帰るわな。さいなら》
京夜はひらひらと手を振って帰っていった。
『あれ?響。これ先生のペンとちゃうん?』
「ホンマや。忘れてったんやな」
『届けに行きぃや。響、足速いやろ』
「分かったわ」
響はペンを握って家を飛び出す。
「…陸上部舐めたらアカンで」
独り言を呟きながら、どんどん加速する。
背中が見えたらしく、大声で呼び掛ける。
「せんせー、奈津先生ー!ペン忘れてるー!」
79:
桜庭 [×]
2019-06-29 12:08:50
「うわ、なんか来よーやん!?なんで!?」
(うわ、なんか来てるじゃん!?なんで!?)
驚くと、奈津はその鈍足で走り出した。
「お友達はどうしたんー!?1人にしたらダメやろー、可哀想やろー!?」
奈津は走りながら言った。
80:
常連さん [×]
2019-06-29 12:12:33
「京なら帰ったでー!」
響は現陸上部である。
鈍足の奈津に追い付くのは簡単だったが、
あえて追い付こうとはしなかった。
「それより、ペン忘れてたから届けに
来たんやー!」
響の脳内で、京夜の言葉が再生される。
《謝りや》
「…奈津先生、怒っとるん?」
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