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BLなりきりチャット
自分のトピックを作る
221:
梔 [×]
2019-03-19 19:27:13
>>榊
そうか…助かった、ありがとう。(部下から聞きたかった情報をすんなり得られると、簡単に礼を述べ、相手の行動範囲を想像するが、途中で部下の続いた言葉を聞くと「あぁ、これか?…そうだな、榊さんが何の用事、若しくはどこへ行ったのかを教えてくれたら皮を剥いで振る舞おうか。」少しほくそ笑みながら風呂敷に包んだ果物を部下の目の前で勿体ぶって少し揺らしてみる…その行方を探る当の彼に近づく危険など知らぬまま。
相手の柔らかな髪が揺れるその頸へと視線を注いでいた張本人は雑多な人混みに身を潜めていたものの、相手が裏路地へ入ってしまえばそれを追いかけるため、人混みを抜けなければならない。ぞろり、と雁首そろえて人混みから抜け出たのは計5人。主格と見られる少し小綺麗なスーツの男は3人に路地裏を回り込んで相手の逃げ道をつぶすように、残りの1人はスーツ男自身と2人で相手を追うように指示して裏路地へ続く。「ニホンのマフィアのヘッドは護衛も付けずに呑気だな。ちょいっと面貸してもらおうか?」少しして相手の後ろ姿をやっと見つけると、スーツ男が下卑た笑い声とともにそう話しかける。のんびりと談笑するつもりなんてないスーツ男は拳銃を後ろ手に構えつつニタリと笑いかけ。)
222:
榊 誠 [×]
2019-03-20 13:10:51
>>梔
(路地裏に入り追手を巻こうと試みたが上手くいかなかったらしい。背後から聞こえた声は聞き覚えのないもので素直に足を止めると振り返りそのニタリ顔と対峙する。「…君たち誰かな?喧嘩を売るような真似をした覚えはないんだけど。」と緩い笑顔で戦闘の意志がないことを示すも背後に駆け付ける3人の足音と気配を感じると全く厄介だなと表情は変えずに5人の特性や動きを把握しようとして。もし彼らが昨日壊滅させた組織と関わりがあって自分を狙ったのだとしたら情報が回るのが速すぎる。考えたくはないが我が組織内に内通者がいる可能性があるなと。そしてこの度の目的は何か。己の命か、組織の軍事力と領土の強奪か…、今にも後手の拳銃を突き出してきそうな目の前の男に目をやり考える。この状況で逃走することは可能。だがそれにはこの場は路地裏とはいえ悪目立ちしすぎる。極力街の人間に薄汚れた界隈は見せたくない。既に勘の良い商売人が路地裏の影から此方の様子を窺っているのが見え、はぁ…とあからさまに溜息を吐いて。「ディナーのお誘いにしては早すぎるし無作法な気がするけど、まあいいよ。ついていけばいいの?」と肩を竦めてここは穏便にとりあえず男たちに従おうと未だに銃から手を離さない男たちに「抵抗する気もないし何もしないよ。」と笑いながら足を進めて。街の住人たちは「やだ、また争いごと?」「物騒ね。」と声を潜ませていて。
一方でアジトでは部下達が相手の言葉にまんまと乗っかって「ボスなら怪我した奴の様子見に行ってから街に行くって言ってましたよー。また酒でも買いに行くんじゃないんですかね。夕方には戻るみたいっす。」と調子よく自分の行動を告げて。)
223:
梔 [×]
2019-03-21 21:30:32
>>榊
いやいや、素直に来てくれるなら良いんだ。俺達は人殺しより金儲けがしたいからな。(相手が想像と違い、素直に答える姿勢を見せると気を良くしたのか、ニヤニヤと口元の笑みをより一層深くさせるスーツ男。彼の敵意のない穏やかな笑みに鼻の下を伸ばす4人にもそのニヤニヤ顔が感染するのは当然であり、下卑た笑みを強くさせる。「それは失礼した。午後のティータイムとでも洒落込もうか、別嬪さん?」彼の町の人を巻き込みたくないと言う優しさは、相手らを調子付かせてもしまう。主格のスーツ男が移動を始めると、榊の周りを囲むように部下が移動して相手を動くよう、無言の圧力をかける。移動の途中、スーツ男は調子付いているのか「俺達は武器商人みたいなものでな、最近取引先を増やしていきたいと思ってんのさ。…あんたのとこ、最近武器をたくさん使う機会があったみたいじゃないか?」と彼の表情を楽しむように話しかけて。
相手の行動を知ると部下が入院している病院を思い出しつつ、風呂敷を部下の1人に渡す。「街か…。悪いな、ありがとう。」と街のめぼしいポイントを考えながら部下の頭を軽く撫でると街へ足を運びながら去り際に「…あぁ、そういえば皮を剥ぐと言ったが、それは延期だ。みんなで分けて食べるように。」とだけ残して。)
224:
榊 誠 [×]
2019-03-22 18:41:20
>>梔
(無言の圧力にも特に臆することはなく男たちの軽口に適当に相槌を打って流しつつ、問われたことには肩を竦め「まあこの世界にいればそう言うこともあるよね。…でも流石商売人、情報を掴むのが早いね。」と明確な肯定はせずとも否定もせずに笑みを深めて。暫くして辿り着いたのは一見普通の3階建ての建物。その入口ではなく横の地下へ続く階段を下り奥の部屋、応接間に通されると「そこで止まれ。」と言われ言われるがまま立ち止まりスーツ男の行動を目で追う。スーツ男は部屋にある本棚に近付き数冊本を取り出すとその後ろに隠されていた入力装置にナンバーを打ち込む。ガチャリと解錠音が鳴ると共に本棚を模した扉が開き隠し部屋が現れて。中に入るよう促され多少の危機感を覚えるも今の所殺意はないし大丈夫だろうと。部屋の中は、想定した通り武器庫になっており、選りすぐりの武器が所狭しと並んでいて。物は確かに良い。だが提示された額は暴利そのもの。男たちの素性や目的の実はまだ知り得ぬが流石に取引出来ないと首を横に振り、「一応俺は客と思っていいのかな?だったら断る権利もあるよね。…それとも断ったら何かあるのかな?」と事を荒立てずに済ませる方法を探りつつ掴みどころのない緩やかな笑みを浮かべて。
一方街では件の成り行きを見ていた商売人が相手を見つけいいカモを見つけたとばかりに馴々しく近づいて肩を組み「よう、ニホンの。良い情報が手に入ったんだが欲しくないか?お前さんとこのボス、おかしな連中に絡まれてたぜ?」とニタリと笑い掌を上にして親指と人差し指で輪っかを作り金を要求して。)
225:
梔 [×]
2019-03-23 06:55:44
>>榊
(自分達の陣営に入ったことで余裕が生まれたのか、5人はバラバラに分かれて部屋の中に散らばる。「案外喰えない別嬪さんだな?なに、その方が愉しいってなもんだ。」穏やかに見えて鉄壁。爪を立たせない甘美な彼の笑みにスーツ男の喉からくつくつと笑い声が漏れ出る。「いいや構わない、そんな権利もご用意してる。…ところで旦那、この世界…いや、界隈か。そんな中で一番強い武器ってのはなんだと思う?」まるで己が巣の中に卵を持ち帰った蛇のような下卑た笑みでじとり、と彼を上から下まで舐めますように視線を這わせ「…情報だ。お得意さんの情報は保秘するが、お客さんのは保証できねぇなぁ?」と、遠回しに断るならば敵対勢力に情報を流す、とあからさまな脅しをかけて。「それともなんだ?金よりイイもん俺らにくれるかい?」バラバラに散らばっていたうちの一人が自分達の優位さを過信してか、下品にも横口を挟み。
一方街では、馴れ馴れしい商売人を躱そうとしたものの、自分の探す彼の情報を聞くと組まれた肩の腕を掴み、引き寄せると周囲に分からないように近付いた商売人の鼻スレスレに苦無を向け「…続けろ。金は後でもいいな?」と出来るだけの笑顔でそう告げて。
226:
榊 誠 [×]
2019-03-23 13:32:58
>>梔
(男たちの恐喝まがいの脅しにプライドはないのかと嘆息したくなるもこの界隈ではこのやり方が利口で正解なのだろう。いやな視線に多少の不快感はあるも表情には出さず横口に苦笑を漏らして「残念だけど君たちが喜びそうなお金よりイイものは今持ち合わせてないかな。それに情報…一番強い武器だっけ?随分自信があるみたいだけど君たちのその武器、本物なのかな?」とさも男たちの手の内を知り尽くした物言いで余裕な態度を取るも実際はほぼ何も把握しきれていない。ただクライムの三大勢力の一つである我が組織を脅しにけるリスキーな真似ができるほどの情報を保持しているのは窺い知れ、それは組織内に内通者がいる疑惑を寄り濃くする。が、もし内通者がいるとしても男たちはその者を完全には信用しきっていないはず。そこを突いてカマをかけてやった訳だがスーツ男は微かな動揺と共に苛立ちをみせ「取引に応じないってならあんたの首をかけてお宅の部下達に交渉する手もあるけどなぁ?」と不敵に笑い、部屋の空気も一気に張り詰める。「乱暴は嫌いなんだけどな…」と空気を読まない穏やかな声色で微笑みつつ四方から向けられる敵意にいつでも対抗できるよう警戒を巡らせて。
そして街、苦無を向けられた商売人はヒッと間抜けな声を出して冷や汗を流し両手を小さく上げて「おいおい、そんな物騒なもの出すなよ。美人が台無しだぜ?…たくっ答えてやるから仕舞えって。」と路地裏での出来事と男たちのアジト…地下のことは伏せて全て話し調子よく大金を請求して「小狡い連中だからなぁ、早く行ってやらねぇとお前さんとこのボスもどうなるか分からないぜ?」と考える隙を与えるものかと相手を焦らせるために余計な一言を付け加え。)
227:
梔 [×]
2019-03-23 21:24:26
>>榊
(不敵な笑みと、巧みな話術により自分達が追い詰められているとやっと自覚したスーツ男は「…チッ、お前ら!やれ!」と部下に命令する。最初は銃を構えるものの、屋内で発砲するのは、跳弾の恐れがある為得策ではない…近くに他の銃火器、爆発物があるのなら尚更。よって、部下達は各々がナイフ、槍、刺股やスタンガン等を手にして彼の周りを取り囲む。ジリジリと距離を詰めながらアイコンタクトをとると、彼に向かってまずナイフ男と槍男が飛びかかり、同時に刺股男とスタンガン男は逃れた相手を捉えようと少し後ろから様子を眺めて。
街では商売人の言葉に焦らされた本人が、教えられた場所へ駆け出そうとするも、ふと冷静になると掴んだ商売人の腕を離さず「…信憑性が怪しいからお前も来てもらう。お前がそいつらの仲間で罠の可能性だってある…いいな?」と、仕舞っていた苦無をもう一度添える。しかし、焦っているためか、その手は少し震え、目元の余裕もなく鋭い眼光と声で詰め寄ると有無も言わさず商売人を引き摺って行く。あの人は強い人だから大丈夫だとは分かっている。しかし、それを越える『彼を失う』恐怖が今まさに襲いくるう。そして、やっと着いたアジトと思しき普通の建物の前に立つと「…他に何か言いたいことはあるか?」と商売人に詰め寄り。
228:
榊 誠 [×]
2019-03-23 23:56:42
>>梔
(飛びかかってきた男二人、此処で長刀で応戦するには間合いがもう少し欲しいところ。後ろで控える二人とスーツ男を気にしつつ、ナイフと槍の突きの攻撃を屈んで躱しその状態のままナイフ男の足を、回し蹴りで崩し尻餅をつかせる。そして瞬時に体勢を整え槍男の槍を掴み反動を付けて柄を男の鳩尾に食い込ませ地に伏せさせて。と同時に槍を奪い後手に尻餅をつくナイフ男の顔スレスレに突き立てて。焦るスーツ男が苛立ちを顕に「何してるんだ早くやれ!!」と再び命令し掛かってくる男たちと対峙し、あと一人捻じ伏せれば終わるというところ首元にチクリとした痛みが走る。地に伏す槍男から放たれた毒針だった。ある程度の毒の耐性はあるはずだが、其処は武器商人の用意した毒、連日の疲労が蓄積されていたのもあったのだろう効き目は抜群でグラリと視界が歪み膝をついてしまう。追い打ちをかけるようにスタンガンを当てられれば意識を手放して。スーツの男は「部屋に放り込んでおけ。殺すなよ、此奴の首でたっぷり金を稼がせて貰うからな。」と地下の一室に閉じ込めておくよう部下に命じて。
アジト前、商売人は抜かり無い相手の行動に「美人さんのお供は歓迎だがこうも乱暴だとなぁ。」とブツブツ悪態吐き「金は倍取るからな…。奴らの本拠地は地下だよ。そこに隠し部屋がいくつもあって武器を大量に保有してるって話だ。これだけ口割ったんだ、俺は奴等の仲間じゃない。つーか、本当に金出すんだろうな?」と苦無を持つ手を下げるよう目で訴えて。)
229:
梔 [×]
2019-03-25 17:08:28
>>榊
…悪い、迷惑かけたな。(アジト前に着くと、漸く少し落ち着いたのか、商売人に向けた苦無を下げ建物をザッと観察する間、視線は建物へ向けたまま右手で左腕の時計を外し、商売人の掌へ落とす。ジャラリと音を立てたそれはお気に入りであったものの、いざという時の金策であったのも確かであり、売ればそれなりの金に、上手くやれば買値よりも高くなるはずだろう。満足したのか、帰路へつこうとする商売人を横目に、待機している部下達に通信機器で連絡し、今自分のいるアジトへ武器を持ってくるように指示を、指揮を取れるであろう信用に足る人物には簡単な状況を説明し、自分は侵入の準備を進める。教えられた情報の通り地下への階段を進むと現れた本棚に違和感を覚え、片っ端から本を引っ張り出していく。すると出てきた入力装置に、携帯している白粉をふう、と吹きかけ先程入力した時に付着したであろう指の油に白粉が反応して薄らと白粉が残る。しかし、ここからは肝試しも同様。番号は分かったものの、肝心なのは順番である。残った白粉の僅かな濃淡の差から順番を割り出さねばならない。再び震えだした自らの右手に喝をいれ、恐る恐る、しかし、慎重に自分の正しいと判断した番号を打ち込んで。
一方、その扉を隔てたアジトの中では、気絶した相手を窓ひとつない部屋は二人掛かりで連れ込む。その部屋の中には床に溶接された肘掛け椅子が一脚と、分厚い鉄の出入り口の扉しかなく、あとは真っ白な床と壁、天井しかなく、その中心の肘掛け椅子に相手を座らせる。そして、縛り手の趣味か、真っ黒なガムテープで相手の口、首から胴、四肢を椅子に固定して「あーぁ、勿体ねぇな。こんなに顔が良いんだからよ、ちょっとくらい摘み食いしちゃだめなもんかねぇ?」と下卑た笑いを零す一方でもう一人の方も「駄目だろ。こいつ、リーダーのお気に入りで今回声掛けられてたんだからよ…まぁ、ちょっと見てみたいがな!」と下品な笑みを浮かべ。)
230:
榊 誠 [×]
2019-03-26 22:11:34
>>梔
(息苦しさと倦怠感から意識が浮上し始めに浮かんだのは、あー、ヘマしたなぁと何処か他人事な考え。自覚はしていたが自分は部下達がいないとどうにも戦闘に隙ができるらしい。ただ、命があると言うことは男たちの目的はやはり金銭なのだろう。そして目を閉じたまま状況を確認するに部屋には3人の部下。拘束の仕方も上手いものでこれでは袖口に忍ばせたミニナイフでガムテープを切るのは不可能。自力で逃げ出すのが無理なら外部の力を借りればいいのだが此処に居るのは“外してくれ”と直球で訴えて頷いてくれる連中ではない。色目でも使えればいいのだが残念ながらそういった芸当はないため他の打開策を考える。彼らの目的が金で己の命を利用しているのなら…その命が危険に瀕したらどうか。一か八か、浮かんだ目論見が外れれば敵に醜態を晒して終わるだけ。しかも絶対に部下達には見せられない、見せたくない姿。それでも僅かな望みに賭けて作戦を実行すべく、まず息を止めて苦しさの限界に来たところで態と咳き込むように呼吸を再開するも口を塞がれているため当然息は乱れて生理的に顔に熱が集まり瞳に水膜が張る。多少無理はあるが発作的な何かに見えなくはないだろう。せめて口だけでも…と異変に気づいて寄ってきた男に目で訴えて。
一方、武器庫内では待機していたスーツ男に榊の拘束が完了したと一人の部下が報告に来た所。スーツ男は部下の報告を聞きながらも壁の向こう側の異変に気づいており部下に警戒と携帯で応援を呼ぶよう手で合図を送る。程無くて相手が見事鍵の番号を当てたことで隠し扉がガチャリと音を立てて解錠し男二人と対峙する形になる。スーツ男はひと目で相手がニホンの右腕だと分かると口端を上げて「まだ招待はしてないはずなんだがなぁ?まあこっちから呼び出す手間が省けたってもんだ。しかし良く此処が分かったな?」と相手の堪能な腕とその容姿を気に入った様子で笑い「ニホンのボスを餌に大金を攫うのも良いと思ったが、お前を闇市に売っても良い金になりそうだな。」と挑発的な物言いで相手を値踏みするような厭な笑みを浮かべる。次にとりあえず相手を弱らせようと銃を構えつつ、数歩横に移動して床にある隠しボタンを押すことで部屋の仕掛け武器が作動し相手に向かって数本の毒針が襲い。)
231:
梔 [×]
2019-03-28 12:45:06
>>榊
(突如相手が苦しそうな仕草をし、視線を向けられた部下の一人は「お、おい、コレ大丈夫かよ…?やばいんじゃねぇの?」と慌てて他の部下に意見を求める。その部下達の一人が相手に近寄ると髪を掴んで上に向かせ、その表情を確認しようと顔を覗き込むが、彼の妖艶さを纏う雰囲気に目が釘付けになる。ほの赤く色付いた?、水分量が増えた分、多くの光を反射させる瞳、普段落ち着き凛としていたはずの乱れる呼吸…これが魅力的に見えないものの方が少数であろう。ごくり、とそれを裏付ける唾を飲み込む音がやけに響き「ニホンのタイショーさんよ…あんた、今どんな顔してんのか分かってんのか?」等と下卑た笑いとともに彼の策にかかる。ぺりり、とその口元に貼られたガムテープをゆっくりと剥がすとじっくりと舐め回すかのような視線で彼を眺め。
一方、武器庫ではいきなり対面した相手に驚くが、周りの状況や物言いから何となくであるものの、スーツ男が今回の件の主格だと判断し「お前、御頭に何をした?」と武器を携え眼光鋭く問い掛ける。平然を装うつもりではあったが、腹の底がグツグツと煮え立つような感覚に陥り、うまく感情がコントロールできない。大切な彼を失うかもしれない恐怖、その元凶となった者への憎しみ、怒り、そして何もできなかった自分への自己嫌悪…その他諸々が重なり合い「死して贖え!」とスーツ男へ飛びかかる。しかし、その直前に体へ届いた衝撃はスーツ男の仕掛けた毒針そのもの。モロにそれを食らったが、毒の耐性はそこそこあることと、毒の量が少量であったことが不幸中の幸い…とは言えどもやはり毒は毒。どうやらそれは神経毒の類だったらしく、直撃した右腕は麻痺してしまいほぼ言うことを聞かない状況へ。焦りから乾いた舌打ちを一つ打つと手近なところに飾っていた銃を奪い、まずは傍の男を足で壁に押し付けて左手で引き金を引く。跳弾の可能性が高くても、銃の腕前が悲惨なものであっても、こうすれば関係はなくなるのだ。続いてスーツ男を仕留めようと向き直るとスーツ男は違う部屋へと走り始めたため、それを追って武器庫から続く廊下へと歩を進めて)
232:
榊 誠 [×]
2019-03-29 14:01:41
>>梔
(口元のガムテープが剥がされたことで呼吸がしやすくなるも不自然のないよう演技を続け咳き込んで肩で呼吸をし男たちの軽口にも返答する余裕のない素振りを見せる。こんな惨めな姿はボスに相応しくないし矜持はないのかと揶揄されるかもしれないが、スラム時代、ゴミ溜めの中で地を這い生きるために乞食もしてきた自分にとって大したことではない。自由になった口で息苦しそうに拘束を緩めるよう乞うと男たちは渋りつつも首元と胴体のガムテープを解いたが流石に四肢を解いてくれることはなさそうで。微かに呼吸を乱しながらこんなことなら相手の体を休めろという気遣いをもっとちゃんと聞けば良かったなと後悔しつつ次の逃走手段を黙考し、気は進まないが男達が先程から自分に向ける視線を利用してみるかと、人を騙したことはあれど媚びた色目使いは未経験。通用するとは全く思えないが腹をくくるしかないと実行に移そうとしたとき鉄の扉が開かれてスーツ男が息を乱し入ってきて。「侵入者…いや、上玉の客のお早い到着だ。」スーツ男はニヤリと笑うと部下の一人に榊の首を捉え、残り二人に戦闘態勢に入るよう指示する。そして瞬時後を追ってきた相手に銃を向けて「おっと美人さん、そこでストップだ。あそこに座ってるのが誰か分かるだろ?手ェ出されたくなかったら俺たちの要求を飲んでもらう。その前に御前に人肌脱いで貰うのもいいな。」と背後の榊にちらと目配せしすぐに相手へと厭らしい笑みを向け嘲って。一方で自分は思わぬ侵入者…いや助っ人というべきか…、彼の登場に驚きで小さく目を見開く。しかし一番この姿を見られたくない人物。逸したくなる視線を堪え、首元に充てがわれるナイフに意識を向けつつ変な気は起こすなよと相手を強く見据えて。)
233:
梔 [×]
2019-03-30 06:48:09
>>榊
(真っ先に頭に浮かんだのは自己否定からだった。あんなに『守りたい』と思った、口にも出した彼が、目の前で危険な目にあっている。自分はなにをしているんだ。していたんだ。彼の衣服から覗く健康的な喉元に似合わない金属質特有の光を反射させる刃物があると視界に入った瞬間、ザッと顔から血の気が引くのが分かる。そして、同時に怒りと殺意を混ぜこぜにした負の感情をスーツ男と彼の首元にナイフをあてがう男へ鋭い眼差しで宛てつつ持っている武器を地面に置き、潔く左手で着ていたナイロンジャンパーと、タートルネックを脱ぐ。露わになった上半身には、フリーの日と言えどもやはり暗器が数個隠されており、それを外すように指示される。それらの暗器を取り外すと「…一肌脱いだぞ。」と武器がないことを確認させるように手を広げて。御頭でもあり、思い人でもある彼の前でこんなことをするのはみっともなく、どうか見ないでほしいとは思うが、彼は自分よりももっと苦しい、悔しい思いをしているはず。「…だが、そこの拘束されてる人が本当に榊さんか分からん。確かめさせて欲しい。」頭を冷ますために、俯いて浅い深呼吸を一つすると努めて冷静にそう言葉を投げかける。スーツ男は大分渋ったものの、相手が拘束されている事と人数で優っていることから、顎で示しつつ「はっ、リーダーの顔も分からねぇのかよ。…まぁいい、最後のお別れになるかも知れねぇからな。」と梔の後頭部に銃口を当てがうことで警戒を怠ることなく。銃口がこちらを向く中、ゆっくりと相手に近付き「…すみません、榊さん。」と左手で拘束されている手を取る…瞬間、見えづらいように死角を狙ってカッターの刃でガムテープに切り込みを入れ、さり気なく反対の手首のガムテープにも。そのカッターの刃をズボンに戻すと、その戻すモーションを怪しいと思ったスーツ男は「おい、怪しいマネするんじゃねぇ。離れろ。」と首を掴まれたことにより相手から離れる他無く。
234:
榊 誠 [×]
2019-03-30 17:44:25
>>梔
(今、目の前で彼が恥辱を受けている。不自然に垂れ下がった右腕は毒針による負傷か。どれも自分の落ち度が招いたもので、本来彼が受けなくてもよかったキズ。男達は顕になった相手の洗練された靭やかな肉体に厭らしい目を向けており、それが一層己の中の憤怒を増幅させて。しかし相手の言葉、此方に近づいてくる双眸を見たときその意図を読み取り冷静に見えた彼も感情を抑え込んでいるのが分かって波打つ激昂も落ち着きはじめ相手の首を掴むスーツ男を静かに見据えて。スーツ男は相手の動きを疑いはしたが優位に立っていると思い込んでいるのか余裕な笑みで「にしても良い身体してんなぁ。ニホンの犬にしておくのは勿体無いぜ。」と本来の目的、榊をダシに金を要求するのをそっちのけで相手の首を掴んだ状態で顔を固定して猥りがましくその頬に触れて。その時、ナイフ男の下卑な意識が相手へ向いたのだろう、首元に充てがわれていたナイフが僅かに下がる。その隙を見逃さず片腕を上方へ力を込めると亀裂の入ったガムテープはいとも簡単に切れ、自由になった腕でナイフを奪い、そのナイフで背後にいた男の肩を後手で突き刺し引き抜く。血飛沫が飛びナイフ男の呻き声が響く中、もう片腕の拘束も解き足元のガムテープをナイフで裂くと間髪いれずに袖口に忍ばせる千本を相手の触れるスーツ男の手と首元に向かって投げつける。まず手は命中、が、毒の影響がまだ残っていたのか首元を狙った千本は軌道が大きくズレてスーツ男の鎖骨辺りに刺さり。スーツ男は痛みで表情を歪めゆらりと体勢を崩すも足に力を入れて踏み留まって怒りに口元を震わせて「てめぇ、やっぱさっき何かしやがったな!! 舐めやがってッ!!」と冷静さを欠いた声でいきり立ち相手に銃口を向けようとして。)
235:
梔 [×]
2019-03-30 22:24:32
>>榊
(やはり彼は聡明な人だ。彼の瞳には怒りが映れど、その色に負けじと理知の光が芯に立ち、無言のコンタクトが成立したと確信する。この人がいれば、我々は負けないと圧倒的な自信が湧き出る。己が?に掛かる指は不快なれど、彼が拘束を逃れられるのであれば容易いこと。そんな刹那、相手が鮮やかな身のこなしでナイフを奪取したかと思えば、ひらりと宙を舞った所持者を変えたナイフは斬れ味も鋭くなったかのように鮮血を軌道に散らす。そんな時ではないのは重々承知の上だが、やはり彼の戦いは艶やかに死を誘う美しさがある。しかし、僅かな違和感は彼の放った千本がズレたのを感じたことにより確信へと近付く。疲れ以外にも彼の体調が優れない理由があるのではないか。そして、それはきっとこの者達の仕業に違いない。さもなければ彼ともあろう人がこんな者達に負けるはずがない。そう頭で整理した途端に、怒りがまた込み上げてくる。銃身を左手で掴み、こちらを向いた銃口を逸らすと同時に右膝で体勢を崩したスーツ男の鳩尾を突き上げる。ぐぅ、と苦しげな息の音と鈍い打撃の音が重なった直後に体勢を直して今度は右脇腹に対して左足を振り抜き、その直線上に構えていた部下の男へ当てると相手の元へ駆け寄る。途中、その間を邪魔しようとしたもう一人の男が刃物片手に来たものの、半身でいなしながら手早くカッターの刃で目を潰す。「榊さん、お怪我はありませんか!?ご無事ですか!?」冷静であるつもりが、相手を前にして安否を確認する声が思わず荒くなり、みっともないくらいに冷静さを失っていることに気付いて)
236:
榊 誠 [×]
2019-03-31 08:19:53
>>梔
(唯でさえ不利な状況、更には右腕を負傷しているにも関わらずそれを感じさせない俊敏で無駄のない華麗な動き。此方が手を貸す必要もなくあっという間に男達は地に伏していく。その彼の勇姿を少しでもこの目に刻みたいのだが動いたことで残っていた毒が回り始め視界を白ませてしまうのが何とも惜しい。走り寄ってくる相手の声はいつになく取り乱していてそんな彼の表情ももっとはっきり見たかったなと呑気に思いつつやや苦い笑みを零し「平気…って言いたいところだけどちょっと怠さはあるかな。まあ休めば何ともないよ。…それより腕は大丈夫なの?…これは?触ってるの分かる?他に気分が悪いとかはない?」と相手の右手を取って軽く握り、二の腕から手首にかけてそっと手を滑らせ心配もありつい問い詰めてしまい。そんな時に聞こえた耳障りな男達の呻き声、動けないうちに意識だけでも奪っておくかと残りの千本を手にしようとしたとき、此方に駆けつけてくる複数の足音を耳にしてその中に我が部下の声を聞き取ると咄嗟に自分の膝丈まである上着を相手の肩に掛けて靭やかな体を覆って。「ボス、梔さん!ご無事ですか?! 地上の敵部隊は鎮圧済み、此方に負傷者はありません。」と部下が息を切らし報告に来て、他の部下達も入ってくると忽ち男達を拘束、捕獲していく。それを見て緊張が緩んだのか僅かに体の重心が相手に傾きかけるも辛いのは相手も同じ、なんとか持ち堪えると透き通った紫眼を見て「…休暇中だったのにこんな怪我までさせてごめんね。…でもよく此処がわかったね。」と眉を下げて笑んだあと不思議そうな顔をして。)
237:
梔 [×]
2019-04-01 08:32:20
>>榊
(相手の顔に広がる苦笑いに、一瞬ぞく、と何があったのか、と不安から鳥肌立つも休めば、と続く言葉に安心して少しだけ息を吐き出し。「…すみません、榊さん…やはり自分も残って仕事をするべきでしたね…」しかし、彼が傷つき、不快な思いをしてしまったことには変わりない。字自分が駆けつけるまでに他にも何かあったのかも知れない、と最悪の想像に顔を青くしながら「……本当に、お体は大丈夫ですか?何かございましたら何なりと…!」とその手を握った直後、聞こえた仲間の声にほっと安心する。思ったより早くて助かった、などと考えがよぎるが、肩にかかる軽く、しかし暖かい感覚に少しだけ目を見開いて驚く。そして同時に彼の無言の優しさにあの月夜のことを思い出す。彼の優しさは彼自身に実によく似ている。いつも振り撒かれる暖かいものに隠れているものの、ふとした瞬間に顔を出し、打つ波のない静寂の中で揺らがず、それでいて、決して冷たさや強引さはない。それは一種の淑やかな美しさをも含む様で彼の繊細でほっそりとした指先に見惚れてしまうほどに。そのおかげか、僅かに重心のブレた肩に気付く。「…貴方がご無事でいてくださるなら、こんなもの怪我のうちにも入りません。休暇だって貴方の側に立ちたいです。」と、部下が慌ただしく動いて視線がないのをいいことに、彼の肩をそっと此方側へ引きながらさっきの言葉はちょっと図々しかっただろうか、なんて。「堅い肩ではありますが、一時的な枕くらいにはなり得ましょう。」彼の叡智が散りばめられた双眸と視線が絡めば、その瞳にまた笑みが戻って欲しい、と柄にも無くそんな冗談を。「……良い人がいたんですよ。偶然。」もご、と一度口ごもったのを、マスクの位置を直すようにして誤魔化し、そう彼のコロリと変わった可愛らしい表情へ告げる。何となく、商売人から彼の情報を買ったという事を告げるのが嫌だった。彼の事を自分が、自分だけが知っていたい、そんな高慢な事を思いついたのはいつくらいからだろうか?勿論口には出さず、代わりにゆるりと目元を緩めて。)
238:
榊 誠 [×]
2019-04-01 22:35:38
>>梔
(また相手にいらない気を遣わせてしまったことが情けなく、自分の力不足を恨みながらも反面こうして心配してくれる彼が可愛らしく擽ったくも感じて。体の心配をされれば彼がもう少し来るのが遅かったら己の、延いては組織の沽券に関わる行いをしていた所だったため正直非常に助かった。詳細を話して彼がどんな表情をするか気にはなったが黙秘することにして「ん、君のおかげでね。…でもそこまで言ってくれるなら次の休暇は君と過ごそうかな…っ、」肩を竦め怠さ以外は良好だと告げると冗談っぽく笑んで続けるも、次ぐ彼のあまりに自然な動作によって精悍ながら繊麗な肩へいざなわれ何の抵抗もなくそこにとん、と収まってしまい。暫し身を硬くするも触れ合う肩のぬくもりの心地よさにこれを口実に彼に触れられるならと不純な動機を秘めつつ甘んじてその肩に体重を少し乗せて。それにより彼の髪や首元から香った香り袋の微かな残香、もしかしたら自分の上着の匂いかもしれないがそこは深く考えず「俺の匂い、まだ残ってるね。」と悪戯な笑みを。しかしそんな余裕も相手の“良い人がいた”の一言で崩れ、ぱっと身を離すとその緩められる双眸を怪訝そうに見て「それってどういうこと?……まあいいけど、下手な真似はしないでよ。」とまだ納得しない様子で彼の肩に掛かる自分の上着を着直させ。彼の容姿は男女問わずその心を惹き付ける。現に先の男達が相手に向ける目は明らかに下心があり思い出しただけで腹立たしい。彼が駆け付ける前、自分もその下心を利用しようとしていただけに変に勘ぐってしまった。しかし冷静に考えれば秀才な彼がそんな手を使うと考えるほうが失礼。彼の澄んだ瞳を見詰め唐突に髪をぽんと撫で付け「まあ…とりあえずアジトに戻ってその腕を治さないとね。…彼らから色々聞き出す必要はあるけど、流石に少し休みたいかな。」と男たちの捕獲や片付けを済ませたらしい部下達に視線をちらとやり、素直に疲れを滲ませた笑いを零して。)
239:
梔 [×]
2019-04-03 01:15:30
>>榊
(案外すんなりと。言葉としては何とも質素な選びになってしまうが、案外すんなりと彼は自分の申し出を受け入れてくれたようで、思わず笑みをこぼしながら「自分に出来る精一杯のエスコートをご覧に入れましょう。」と半分本気、半分冗談でまた一つ言葉を。簡単な言葉を交わしながら彼と身を寄せ合うと、じわりと熱が伝わってくる。更に肩を寄せている相手が思い馳せる彼だと意識してしまえばそれは尚の事。春の陽気にも、初夏の日差しにも似たそれを独り占めできるようなこの錯覚は実に甘美。故に蠱惑。コロリと変わるその表情が、そっと控えめに預けられた体重が、愛らしいそれらの仕草の段階を経た先に待つのは可愛らしい花ではなく、例えるなら妖艶な蝶。女性のそれとはまた違う形の整った唇が悪戯気に三日月を模るのを目で見て3秒、脳で考えて2秒。その魅力を受け止めるのにかかった咄嗟の合計約5秒換算の末に出たのは「…好きなので。」という主語の見当たらない言葉。口に出した後まだもっと他に言える気の利いた言葉があっただろうに、と後悔するも後の祭り。何と言おうか、考える前にそれをやめてしまったのは彼の温もりが無くなってしまったから。彼の怪訝そうな視線は今まで何度か見たことはあるが、それが今自分に向いた。どこで間違ってしまったのだろう。ぴし、とガラスに亀裂が入るように背筋に冷たいものが走り、気まずくて目を逸らしてしまう。だめだ、嫌われた?ぐるぐると一瞬にして脳味噌が回り始める。じわりと手に嫌な汗をかき始めた頃、感じた彼の声と手の感覚。ぱ、と目を再び合わせると笑顔から滲み出る疲れが見て取れる。そうだ、彼を守るためなら彼から嫌われる覚悟も必要なのだ…そう、頭の片隅で何か悟ったような気になるがそれに浸るよりも先に相手を安全な場所まで運び、手当するのが最優先。片付けをすっかり終わらせた部下達におつかれ、やありがとう、助かった、等労いの言葉をかけつつも捉えた輩の所持する解毒剤を探すことと、御頭をアジトへ運び、どのような症状なのか救急班に分析するよう指示を出して。)
240:
榊 誠 [×]
2019-04-03 23:47:26
>>梔
(アジトへ着き、捕獲した男達の中で治療が必要そうな者は応急処置程度の治療をしてアジト内にある牢へ抑留しておくよう部下に命じ、自分は申し訳ないが体を休ませて貰うことにする。相手とは別の医務室に行く別れ際、「少し彼奴等が言ってたことで気になることがあるから落ち着いたら顔だして。」と相手に耳打ちして常の緩い笑みを零し医療班と共に別室へと。治療と言っても解毒薬が現段階でない以上、今ある薬を飲んで休むだけ。救急班に礼を言うと自分に与えられた仮眠室へ行きベッドに横になる。男達のことなど考えるべきは沢山あるのだが睡魔がすぐに訪れて薄れゆく意識の中で浮かんだのは相手の『好きなので。』の一言。相手とは口付けこそ交わしたが言葉では明確に思いの丈を伝えていない。今更だが彼との関係はなんなのかと、答えが出ないうちに眠りに落ちていて。
一方、相手も別室で腕の治療を受けており救急班は今出来る処置としてしびれを緩和する注射を打ち「これで多少は良くなると思います。ボスの様態も毒によるものですが目眩と倦怠感がある程度で後遺症の心配もないとのことです。貴方も無理をなされないようお願いしますよ。」と話し終えると部屋を退室し、それと入れ替わるように男達の対処に当たっていた部下…ではなく別の部下が走ってきたのか息を乱して入ってきて。その部下はこの組織内では榊よりも古株の30代の気の小さい優男として知られており。「…梔さん、代理として報告に参りました。男達から解毒薬の在り処を聞き出し手に入ったので早急にお持ちしました。」そう言って息を整えながら相手の前に飲むタイプの薬が入った小瓶を置く。そしてもう一つ同じものを隣に置いて「こちらはボスの分です。今はお休みになられているようなので後から梔さんから渡しておいて頂けますか?」と。しかしこの優男の言う大半は真っ赤な嘘。男達から解毒薬を手に入れ代理として報告に来たのは本当だが、実際今相手に渡した小瓶の中身は解毒薬ではなく中身をすり替えた遅効性のある別の毒薬。すぐには症状が現れず死には至らないが数時間、あるいは半日後に漸く症状がでる代物。そしてこの優男が今回男達にアジト内の近況情報を渡した張本人、内通者。今渡した毒薬も万が一男達が囚われ場合、報復として二人に飲ませるよう事前に男達から渡されていたもので。ただこの優男がこんな愚かな真似をする理由は、今も別の場所で彼の家族が囚われの身となり脅されているから。家族を囚われ正常な判断を失いつつも相手の前では不自然のないよういつものように腰を低くして話し笑みを浮かべていて。)
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