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 VIVID COLOR PARADE【3L】 /430


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自分のトピックを作る
321: Leone Celadon [×]
2019-01-14 00:33:00


>Noah

秘密。その時が来たら、ちゃんと言うから。――これ以上野暮なこと聞くなら…その口、塞ぐよ。

(狭い雨傘の下では形振り構わず身に染みる所有印を刻んでおきながら、閉じ込めた籠の中で零されたのは煮え切らずにはぐらかされる締まりの悪いもので、口こそは挟まないものの胸の内に腑に落ちない暗色が膨らみ。束の間の短い休符や単調な音にでさえ心揺さ振られる程、暴かれたくもない象徴を晒す危険を冒してまで、歳にも性別にも不相応な行為を殊更好んで強請る訳ないのに…。殻を破る一押しにと紐解いた先で甘い告白を注ぎ込めば、目の色を変えて喰いつく勢いに緩めた隙間も軽々と呑みこまれ、酔いに浸り油断した隙を突かれた衝撃に思わず瞳を瞑り。何度目かのベッドへと押し倒されれば、即座に身を起こし艶やかな紅潮に染まる頬を向け、自ら手掛ける作品のように底を知らぬ奥深い眼差しに目を細めにんまりと砕けた弧を描き。数多の感情が混ざり合った執心な色合いを宿し、乾いた欲を満たす願いを惜しげもなく差し出し施そうと、心焦がして見下ろす彼の唇に伸びる指をそっと押し当てて。想いを語る資格すら危うい愚者が姿を現しただけでも贅沢なものと言えるのに、自身が課した試練を遂げる術まで温情に縋っては元も子もなしと、直向きな意志へその条件を明かさぬまま我儘な我欲を孕んだ戯言を零し。けれど、病に侵され浮ついた回路に仕込んだ麻酔が切れ、己が口にし仕出かそうとした横着な振る舞いや指先を擽る柔い感触に、羞恥のあまりに色付く顔を逸らしてはわなわなと手を引っ込め。面と向かっての交わりこそ免れても真横に付かれた両の手に追い込まれ、逃げ場をなくした鳥籠で過剰な高鳴りを覚える鼓動に縮こまり、間近に受ける視線に先の面影も空しく上擦り返り。何処へ向けても必然と視界に入る彼を意識した途端、病魔の手から逃れたはずなのに烈火の如く火照り硬直した身体は言うことを聞かず、溜まらずそわそわと落ち着きなく瞳を揺らし。動転する気を抑え込もうとするも平静さを欠いた負の連鎖に陥れば、狼狽しきり停止した思考で今更ながらの尤もらしい理由をこじつけ、宙に彷徨わせた手で掴んだ肩を押し退けようとして。)

っや、あの……、僕の…問題、だし。こ、これ以上は…ちょっと……。――ほほほほらッ! う、つると…あれ、だし……。…く、薬、あるし…。


(/む、息子様から押し倒されるとは…ご馳走様です。笑。差し支えなければ、愚息に資格云々を果たしてから、伝わらないと油断してのイタリア語の告白を息子様に筒抜けになる展開を、いつか近いうちにやれればなぁと思いつつ。資格は既にお察しかと思いますが、毎度毎度当方の我儘にお付き合いしていただいてばかりで面目ありません…。
さて、ずっと楽しませていただいた看病の展開も区切りの良い所まで辿り着きそうため、今後について少々ご相談を。以前>288で幾つかの案を提示させていただきましたが、それ以外でも当方は喜んで物語を紡ぎます故、是非貴方様のやりたい展開を教えていただければ幸いです。また、ご相談等々ありましたらお気軽にお申し付けくださいませ。)



322: Noah MacNeil [×]
2019-01-16 22:51:37



>Leone

…っ、!? …ぁ……――ちゅう、しないの? ……その子には、してたのに…。

(余裕なく瞳を揺らし、病床の不確かな言質へ確約をと性急に迫るも、伸びる人差し指に己の唇を封じられては、戯言交じりの凄まじい反撃にたじろぎ勢いを失って。それでも視線だけは微笑を描く艶やかな薄紅色へと否応なく引き寄せられ、思わずごくりと喉が鳴り。さんざ病の身にある彼の無防備さに気を揉みながらも、保健体育程度の知識しか持ち合わせのない己にはそれが最上級の同性間の行為であるが故に、一体この部屋へ訪れて以降その柔さを幾度として想像したことか知れず。途端にベッドへ着いた右の手中へあまりに生々しく蘇るスプーン越しの艶かしい感触の数々に、咄嗟に赤い顔を逸らし唇へ惹かれる視線を強引に断ち切って。けれど、今になって気恥ずかしさを覚え始めたのか、自らが閉じ込めた檻の中で愛らしく狼狽え逃走を図ろうと試みる彼を見下ろしては悪戯に煽られた期待についしゅんと眉尻を下げてみせ。人差し指の封が唇から外れるやいなや即座に追求の再開を、などという無作法こそしないものの、未だ根に持つ数刻前の一幕が嫉妬心を呼び起こし羞恥をも呑み込むと、ベッド隅に佇む黒兎に複雑な一瞥をくれると共にぽそりと小さな恨み言を。…いっそ、このまま執拗に迫ってみせればよいのだろうか、などと相手の言を逆手取る天邪鬼な考えすらも頭を過ぎったが、可愛らしい振る舞いで逃れんとする彼をこれ以上に追い詰め困らせるというのも気が咎め。かといって、このまま何も得られぬまま引けるほどあの日の約束から続く彼への執心は甘いものでなく、容赦を求める肩の手をやんわり包み取り、そっと感触を確かめるように一つ一つ互いの指と指とを絡めさせ。最後に新たな約束を乞いながら祈るように瞼を伏せると、繋ぐ手首を軽く内側に返し、彼の白く骨張る手の甲へ切実な口付けを落として。)

…約束、してくれる? ……たとえ後で破られたとしても、怒ったりしないから…今だけ、約束して。――いつか、必ず俺だけのものになってくれるって。…俺を、君の一番にしてくれるって。……そうしたら、ちゃんと看病の続きが出来るから…。


(/こ、こちらこそ色々と、本当に色々とご馳走様です…!いつもいつも大変美味しく頂いております、笑。愚息の方は何かと突っ走りがちですが、どちらかと言えば恋人になるまでの過程をのんびり楽しみたいなと思っておりましたので、非常に魅力的な展開案だと思います。まさか不満などあろう筈もありませんので、是非是非お付き合いさせてくださいませ…!
また、いつも展開を引っ張って頂きまして本当にありがとうございます。…すみません、こちらからも少しは展開案を出そうとは思うんですが、>288にて提示して頂いた案が素敵すぎるあまりそちらを消化したくてしたくて…。勝手な言い分ではありますが、もし貴方様のご都合がよろしければ、ずっと気になっていたものの一つである③の甘い晩酌を共に出来たらと思います。ロサンゼルスでの飲酒年齢は21歳のようですが、適当に6月にでも密かに誕生日を迎えたという事にすれば、物語開始時点でまだ20歳の愚息でも息子様と一緒にお酒が飲めるかと…! また、時間経過の具体的な日数は如何致しますか? いっそ数ヶ月程度飛ばしても良いのかなと少し思いつつ、特に強い希望等もございませんので、貴方様の裁量にお任せいたします。)



323: Leone Celadon [×]
2019-01-21 15:38:41


>Noah

…、……。ッま、ってて…くれる、なら……、がっ…がんばる、から……。――そのときは…僕を、認めて。

(呪いがなければ奪う度胸もない生意気な口を真一文字に結び、思い浮かべただけで卵でも焼けるかのように熱い頬に煽られては、怖れとは似ても似つかない緊張が走り。いくら仮面を介せずに彼の前に姿を晒せたとはいえ、身を滅ぼしかねない大それた悪戯に立ち往生すれば、肩透かしを食らい視界の端で声色と共に下がる目尻に胸が締め付けられ。ただでさえ檻の中ですら早鐘を打つ音に耐え忍ぶだけでも目が回り、その愛らしい要求はいうなれば吐息すら筒抜けになる寝惚けた先で施された口付けみたいに、より距離を詰める身も心も満たす好意を実行にも移せず。先の感触を覚えたまま彼に触れるのは後ろめたくなるも、慈悲を乞いながらの釈放を躊躇いがちに試みれば、まるで意味なく押し当てる手を包む温もりにビクリと反射的な反応を示し。更には強張ったそれを解きほぐすかのように絡ませ合い、心震わす熱の通りに築いた好情を掻き立てられ、不純な欲が過っては理性を保つ指を素直に下ろせずに。自らが蒔いた種とはいえ色香漂う状況に臆し、次なる望みにすら邪な我儘を孕む瞳を逸らし奥歯を噛み締めた矢先、未だ指先に生々しく残る柔らかな感触が引かれた手の甲へ不意に落とされて。無期限に設けられた甘美な約束へ溢れる言葉も小胆な愚者に語れるわけもなく、無色の音が喉に詰まるも怖ず怖ずと重ねられた手を握り返しては小さく頷き。あの日交わした約束でさえ順延し続けた前科がある上、外の世界を生きる観客らならばその一歩を踏み出すのは容易だろうに、自らが課した枷を外せる時が幻滅される前に訪れるのかと漠然とした不安の渦が沸き上がる。…呪いに甘んじてきた愚かな我儘を願うのは僕なのに、彼に頼ってばかりは嫌だ。繋ぐ手に情けない震えが残るも荒れた息を整えつつ、確りと己の口から虚飾のない本心を絞り出すように、伏せられた彼に交われば外してしまう瞳を向けながらもたどたどしい誓いを立てて。)


(/た、大変ながらくお待たせして申し訳ありません…。な、何度頭を貴方様の前に垂らしているのか…本当に面目御座いません。当方も互いの想いが実までの過程ものんびりと楽しみたいと思っておりましたので、承諾して下さり大変嬉しく思います。背後は遅筆で愚息は些か奥手ではありますが、お付き合いいただければ幸いです…!
こちらこそいつも展開を広げて下さり、また、貴方様にそう言っていただけるとは光栄です。もしよろしければ、息子様の誕生日辺りまで飛ばすのは如何でしょう? 6月でも秋辺りでも息子様の誕生日を遅ればせながら祝いつつ、何かと口の滑りやすい絡み酒になりそうですが、是非是非息子様と一緒に飲ませてみたいなと。誕生日以外であればイベント絡みで10月のハロウィンの前後でも面白そうですね。)



324: Noah MacNeil [×]
2019-01-24 07:10:00



>Leone

…ありがとう。…うん、分かった、待ってるよ。そうしていても良いって君が言ってくれるなら、いつまででも、俺は――……え、と…ごッごめん! っも、もう、もうどくから…ッ! ごめんね、急にこんな、お、おおお押し倒したりとか、ちゅー…とか……~っ。

(傍にいられればそれだけで良いなんて、眠りに着く彼へ零したそれが己を偽る虚実に他ならぬことなど当に分かり切っていた。急に腕の檻へと閉じ込められ惑う彼を哀れに思わないでもないが、眼前にチラつかされた光へ意地汚く喰らいつく欲心がこのまま彼を逃すことを良しとはせず、灼熱に胸を焦がす衝動を喉へ通して音に変え、黒兎に向ける幼稚な鬱憤さえも懇願の口付けとして吐き出して。ひどく手前勝手な振る舞いに躊躇に震える白い指先が、それでも確かな力を持って己のそれを握り返す感触と、微かな首肯の気配を伏せる視界の端に捉えては、ほ、と息苦しいまでの胸の焦燥が和らぐのを感じ、無意識に張り詰め強めていた手指の力を緩める。正直な所、この期に及んでも己の強過ぎる自己批判精神は甚だ信じ難い彼の好意の数々をどうしてもそのまま鵜呑みには出来ず、弱味につけ込んだ上、病による思考の鈍りすらも利用して強引な誓約を交わさせたという罪の意識は拭えない。けれど、幾度も踏み潰してきた期待の芽を今度は手放さぬまま、仄かな微笑と共にそっと伏せていた瞼を持ち上げれば、星の瞬きのような光を宿した瞳がこちらを見詰め、呼吸も忘れるほど美しく懸命に煌めいていて。…そこでようやく、互いのとんでもない体勢と、やたらに近い彼との距離を冷静に俯瞰するまでに至り、底なき貪欲に塗り潰されていた諸々が顔を覗かせては、急激に込み上げる無性の気恥ずかしさに絡めていた指を急ぎ解き、謝罪のような何事かを口にしながらベッドの上を半ば転がるように退いて。しばしの間おどおどと目を泳がせ言葉に迷うような仕草を見せていたが、やがて強烈な羞恥に湯気を湧かせる頭を暗色のフードで覆い直すと、ベッド上の彼へ背を向け「……く、くすり、とってくる…」そんな辛うじて発した拙い言葉を一つ置き去りに、ふらふらと覚束ない足取りで部屋を出て行き。)


(/い、いえいえ本当にお気遣いなく…!愚息の言葉ではありませんが、一週間でも二週間でもお待ちしておりますので、お手隙の際にゆっくりご返信いただければ嬉しいです!
奥手な息子様も大変愛らしくて素晴らしいと思います…!こちらこそ、何かと技量不足な背後と問題の多い愚息ではありますが、何卒よろしくお願いいたします。なるほど、誕生日に絡めたお話というのも素敵ですね!それでは、ハロウィンも捨て難いですが、今回は適当に9月6日生まれとして、その少し後辺りから開始という事で如何でしょうか? 誕生日につきましては、自分から言い出す性格ではありませんので、息子様が当人に直接聞いたということでも、落とした生年月日入りの学生証を拾ったなどでも何でもご自由にお決めいただければと思います。)



325: Leone Celadon [×]
2019-01-30 22:10:23



>Noah

――ネーロ…僕、頑張ったよね? ……好き、大好き。…なのに、なんでッ…!

(仮に拒絶の意を示されたとて端から彼と同じ世界に立つ為に努め、受けた恩へと報いるどころか改めてその機会を乞う不格好な誓いへの身に余る承諾を得られれば、辛うじて持ち上げた瞳には燦然と夢見るような潤んだ光が宿り。一時でさえ長く感じた一連の誓約を経て絡めた手に伝わる熱の縛や向けられた微笑が、まだ欲張り続ける卑しさを晒してよいのだと実感させ、夢のような衝撃に浅く乱れた息が止まり忙しない心音が鳴り響き。緊張の糸が張り詰め縛られた心の臓が破裂する寸で、魔法が解け落ち着きを無くしたまま愚者から急ぎ退かれては魅惑の牢から解放され、口籠りながら恋情に突き動かされた数々の謝意に彼同様かそれ以上に朱を色濃くし。唯一無二の相手との戯れは言葉にも音にもならぬ激情の渦に呑まれ、施された身も心も焼き尽くす契りが脳裏に蘇れば面と見れず、シーツにぎゅっとしがみ付き火照る顔を伏せ戸惑いつつ端的な一言へ沈黙の音で応えて。ようやっと身を起こした頃には既に彼の姿もなく、先までの浮ついた熱が招いた嵐が過ぎ去った静けさに心を揺する寂寥感が沸き起こると、孤独を埋めるべく隅に佇む黒兎を抱き寄せ。何の躊躇いもなくそのまま頬へと口付けを落とそうとするも、暗色を帯びて覗かせ吐き捨てられた罪の眼に思い止まり、困ったように唇を噛み文句一つも言わぬ親友の頭をそっと撫でては嘆声を洩らし。黒兎相手であれば逸らさずに見据えることも愛を囁く言葉も臆することなく振る舞えるのに、向き合うべき人へと紡ぐ音色をいざ口にしようものなら、泡のように消え失せるか継ぎ接ぎだらけの戯言と化す。仮面の加護も無く犯した愚行らは病に唆された故に、鈍り偏った思考による貪欲な我儘を垂らしたに過ぎず、夢物語のような約束を叶える瞬間を見限られる前に遂げられるだろうか。暗雲に澱む理性が邪な熱に駆られては、手の甲に落とされた切実な印を舌先でなぞり、仄かに残る甘美の味わいながら愛おしい名を呟いて。)

……ノア。僕の…、……。ありがと、ノア。


(/寛大で温かいお言葉を心より感謝申し上げます。早々ではありましたがお言葉に甘えて、支障をきたさない範囲で筆を取らせていただきました。2月中旬頃まで何かと慌しいかと思われますが、ご容赦下されば幸いです。日に日にインフルエンザが猛威を振るっておりますので、どうかご自愛くださいね。そして、息子様の誕生日の日付、承知しました。愚息がその情報を知り得た経緯は後々検討させて頂きます…!※こちら返信不要です。
さて、現在楽しませていただいている展開では、貴方様が既に出された絡み文へと絡ませていただいたのが始まりでしたので、次回の絡み文は当方からという形でもよろしいでしょうか? 恐らくリビングから始まるかと思われますが、何かご希望等がありましたらお気軽にお申し付けください。)




326: Noah MacNeil [×]
2019-02-03 00:12:13



>Leone

ッぁ!? …~っい、いた…。……、

(ふらふらとした覚束ない思考と足取りの下、どうにか自室まで至ったはいいものの、現実感を消失した虚ろな瞳は、閉ざしたままの扉を捉えられずそのまま顔から激突して。ゴッという鈍い音を響かせては小さな悲鳴と反動の尻餅をつき、ぶつけた鼻っ面を抑えうっすらと目に涙を滲ませて。衝撃と痛みにクラつく頭は即座に浮遊する思考を現実へと引き戻したが、思わぬ強打による痛みの引きを待ち、落ち着いて立ち上がろうと手を付いた先のやけにヒヤリとしたフローリングの硬い感触に、相も変わらずの冷たい疑念までをも呼び起こされ。――こんなの、何かの間違いだ。それはかつての絵画の受賞や、他者からの信じられない賛辞と賞賛、そして先のリビングで腕の中に収まり零された愛しい“我儘”に対し、如何なる感情よりも先に胸へ湧き出でたものと全くの同一。甚だ不釣り合いの眩い言葉や事実から目を逸らし、むしろ頑として拒絶せんとする内なる嘲弄に身を委ねてしまいたい弱気の心が再びの警鐘を打ち鳴らし始めている。…けれど、そんな陰鬱な思考をかき消すのは、先刻の懸命な誓いの言葉。あの日の約束から今日に至るまで、彼から己へ示されてきた偽りのない好意の色々。気が付けば、床へ付いた手には力が篭もり、ぎゅうと丸めたそれを胸元に引き寄せていて。「…――レオーネ、…」彼と交わしたばかりの新たな約束を心中で味わうように反芻しつつ、微かに手の中に残る愛しい体温を感じようと、更にもう片方の手をも重ねては、しばしの間、ひどく大事そうに抱いており。)


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

…あ、あの。レオーネ、持ってきたよ。…ごめんね、粉薬しかなくて……少し苦いかもしれないけど、の、飲んでくれる、かな…。

(――コンコン。水を取りに退室した際とは異なり、今度こそそう間を置かずに彼の部屋に軽いノック音を響かせては、市販の風邪薬を手に室内へ戻り。この短時間で先程の熱が冷め切る訳もなく、未だ淡く朱に染めたままの顔を彼から逸らしつつ、少し歩を進めテーブルの上へ置いたままの水を手にして。そのままベッドへと向き直る前に、さっと一度空いた方の手で俯き気味のフードの端を引っ張り、赤い顔を更に深く深く覆い隠す。…何だか、彼の前に身を晒すのが妙に気恥ずかしく、胸はむずむずとやけに波立ち騒がしい。生来の強い劣等意識に阻まれ現実感こそあまり抱けていないものの、それでも他ならぬ彼に己の過ぎた想いを受け入れて貰えた喜びに沸き立ちそわそわと落ち着きなく、水入りのコップと粉薬を一つ確かに握り締めては、振り返りそっと双方を彼に差し出して。自室を探してはみたのだが、生憎と錠剤は見当たらなかった旨を申し訳なさげに告げると共に、今までの薬嫌い振りについ悪気なく幼子に対するような柔い口調を連れると、フードと長い前髪の隙間からそろり相手を伺って。)


(/多忙のご報告をありがとうございます。互いのペースでゆっくりお話を紡いで行ければと思いますので、本当に無理のない範囲でお付き合いいただければ…!ご多忙で大変かとは存じますが、貴方様もどうかお身体ご自愛くださいね。※こちら返信不要です。
先出しの件ですが、こちらはもちろん構いません。お手数を掛けますがよろしくお願いいたします。リビングという場所設定にも特に異論はございませんが、そうですね…希望という程でもない瑣末事ですが、少し前までどなたかと一緒に息子様がいたという形跡をどこかで示して頂けると、恐らく約束から数ヶ月を経て相当にやきもきしているだろう愚息へ更に油を注げて良いかな、という程度です。もちろん、展開的に不都合や萎え等あるようでしたら控えますので、お気兼ねなく仰ってくださいませ…!)



327: Noah MacNeil [×]
2019-02-14 20:26:28



>Leone

あっあの…! 今、良い…? ごっごごごめんね、忙しいのは分かってるんだけど……これだけ、あの…。

(何やら忙しそうな様子の彼の背後へ、暗殺者もかくやといった動作で音もなく忍び寄り。立案からほんの数刻程度という計画性のなさも相まって、いざ彼を目前とすると忽ちバクバクと暴れ始める胸の鼓動に、余裕のない浅い呼吸を幾度と繰り返した末、ようやく己の喉より発されたそれは隠し切れぬ緊張と羞恥に彩られており。いざ拙い声音で相手の注意を唐突に引いてみせれば、未だ躊躇が色濃くも眼前に青い包装の施された小箱を恐る恐る差し出して。)

今日、バレンタインだから…君にどうしても渡したかったんだ。…あっ、べっ、別に全然変なものじゃないよ! ほんとに普通の市販のチョコレートで、ッまま間違っても俺の変なセンスや悪趣味なあれこれとかじゃないから、安心して…! ……だ、だから…――もし、嫌じゃないなら、これ…もらって、くれる?


(/お忙しい時にこのような連投を大変申し訳ございません…!時間軸諸々を総スルーしたただの軽い戯れですので、こちらへの返信の有無やタイミング等は本当にご自由にして頂ければと思います…!

イベントへの便乗ついでに遅ればせながら付言致しますと、>326ではあと1~2往復で〆にしようかとつい続けられるよう描写してしまっておりますが、別段ここで蹴って場面転換としていただいても全く構いませんので、そちらも背後様のご随意にどうぞ! 
それでは、この度は突然の連投を失礼致しました。つい興が乗り軽いイベントロルを回してしまいましたが、催促の意図等は全くありませんので、本当にどうかお気遣いなく…! 最近また冷え込んで参りましたので、体調を崩しませんよう暖かくしてお過ごしくださいね。※こちら返信ご自由に)




328: Leone Celadon [×]
2019-02-15 19:15:50


>Noah

えっ……これを僕に? ……、ありがとう。キミから貰うものを嫌うわけがないじゃないか。ありがたく頂くよ。ーーでも、先を越されてしまったね。

(度重なる多忙の山に齷齪と都合の良い振る舞いを見繕うも、日に日に増す疲労の色は仮面の下に張り付いては溜息を漏らし。散漫した注意の中背後に回る気配にも気付けず、不意の呼び止めにピクリと肩が飛び跳ね、振り向いた先に彩られた彼の姿に口元が緩み。その小さな包みが指し示す祝いの一声を母国の言葉で飾るも、自室に寝かせたままの品物を持ち合わせのない懐を悔いては、贈り物を優しく包み込むように手を取りながら笑みを向けて。)

Felice San Valentino! …この埋め合わせは必ずするから。次は、ちゃんと祝わせて。


(/ひぇー! 申し訳なさと癒しを求めて覗いてみたら、なんと素敵なサプライズが…!
ありがとうございます。ご馳走様です。軽くではありますが、折角なのでお返しをば。
今週末を無事乗り越えれば、慌ただしい日々から徐々に解放される予定ですので、既に十二分にお待たせしておりますが、もう少々お時間頂ければ幸いです。展開に関してもご配慮いただきありがとうございます。構図はできているのですが、何分文才にも恵まれず…。いつもいつもご迷惑をお掛けしておりますが、お付き合いいただければ嬉しく思います。それでは落ち着き次第、筆を進めますので、どうかお体に気を付けてお過ごしください。※こちら返信不要です。)


329: Noah MacNeil [×]
2019-02-17 21:35:35



>Leone

先、を…? …っ! …う、うん! 楽しみに、してる。……――良かった、君に喜んでもらえて。

(聞き慣れぬ異国の言葉に一瞬見開いた瞳が、少し遅れてその意図を解するや、ほっと安堵に強ばっていた頬を緩め嬉しげに細まり。彼も己と同じ気持ちであると、ささやかな贈り物ごと快く包まれた暖かな感触にじわじわと身体の熱が上がってゆく。けれど、いつまでもこうして多忙な彼の時間を悪戯に奪う訳にはいくまい、なけなしの理性にてれてれと頬を染めてはにかみながらも、名残り惜しげに小箱を残してやんわりと己の手を引き戻し。代わりにほんの少し高い彼の頭を労わるように数度撫でると、少々後ろ髪を引かれつつその場を立ち去って。)

そ、それじゃ、えっと、これ以上邪魔しても悪いから、俺はこれで……、――あんまり無理しないでね、レオーネ。もし疲れちゃったら、いつでも俺のところにおいで。


(/よ、よもやこんなにも早く素敵なお返しをいただけようとは…! こちらこそ大変ご馳走様でした!笑。事前にご連絡を頂いていたにも関わらず、堪え性のない背後で申し訳ありません。快く受け入れて頂きまして心より感謝致します。更にお返事を返してしまいましたが、此方は蹴って頂いて本当に構いませんので、どうかご無理はなさらずに。
ご予定に関しても承知いたしました。今度こそ大人しくお待ちしておりますので、無理のない範囲でお相手いただければ幸いです。お忙しい中、ご丁寧な返答を誠にありがとうございました…!※こちら返信不要です)



330: Leone Celadon [×]
2019-02-19 12:57:10


>Noah

……、わかった、飲むよ。……ッ、~~~!――……頑張った人には何か言うことがあるんじゃない?

(人恋しさが届いたのか先程とは打って変わって早々の帰来を告げるノックの音に、卑しい熱に浮かされながら上書きした印を身の後ろに隠し、開かれた扉の先に待ち焦がれた姿が映れば黒兎を枕元まで遠ざけて。可愛らしく染まる頬の色合いに目を奪われその唇が動く度、病魔に紛れて高鳴る邪な欲に手の甲に落とした過ちが妙に擽ったく、魅入られる衝動を壊れかけの理性で紡ぎ直し。けれど、彼の顔を覆うフードが深く被り直されるや粉薬の包みに顔を顰め、浮足立った夢幻から引き戻される現実に臍を曲げ、差し出された物を素直に喜べずお飾りな笑みを浮かべて。暫しの沈黙の末、謝意を示しながら伺う様に押し負け渋々と薬を受け取ると、意を決して包みの中身を口にするも薬特有の苦みに小さく唸りを上げ、堪らず急ぎコップを乱雑に奪い後先考えずに一気に水を飲み干し。案の定勢い良く流れる濁流に咽せ返っては、良薬は苦しと掻き消えずに荒く残る粉の味に舌を出し、空になったコップを渡しつつ拗ねた幼子のようにやきもきと涙ぐんだ瞳を向けて。)


(/大変長らくお待たせいたしました! ようやっと大きな山から解放され満を持して紡がせていただきましたが、この数週間のうちにただでさえ稚拙な文が更に乏しくなったようでお恥ずかしい限りです。…こ、これはリハビリが必要かもしれない。笑。イベントの方にも手が回ればよかったのですが、本編を差し置いて楽しませていただくのは忍びなく、かといってこれ以上お待たせするのも心苦しく思い…このお詫びはぜひまた次の機会に。
さてさて、愚息がもの言いたげに息子様に何か言ってますが、機会を見計らって大人しく寝かせた後、次の展開へと向かいたいと思いますので適当にあしらって頂ければ幸いです。何かありましたら、お気軽にお申し付けくださいませ…!※こちら返信ご自由に。)



331: Noah MacNeil [×]
2019-02-21 21:11:44



>Leone

レ、レオーネ、大丈夫…!? …、…――ぇ、あっ。そ、そそそうだね…! 

(どうも聞き及んでいた通り、薬は相当の不得手であるらしい。服薬に苦闘する彼の様子に傍で何が出来るという訳でもあるまいに、おろおろとやたら心配げにその様を見守っていたが、気管に入り込んだ水に咳き込み始めた頃にはいよいよ慌てふためきその背を急ぎ擦りに回って。しかし、憂慮と共に彼の表情を伺えば、可愛らしくひねくれ潤む瞳にドキリと幾度目かの胸が鳴り。…いっそ褒美という大義名分のもと唇を重ね合わせては、彼の舌から苦味の残滓を奪い去りつつそのまま押し倒――などという場面まで瞬時に夢想したところで、慌てて赤味を増す頭を振り軽々に沸き出す邪念を四方へと散らし。どうにも長年の描画にて培われた想像力も災いし、先刻移された熱が露骨な悪化の兆しを見せ始めてしまっている。ある種いつも通りとはいえ、明らかに不自然な間と挙動の後に戻された空のコップをようやく受け取ると、ろくな思案もないまま反射的な頷きを返報し。素直に彼の奮闘を讃えるべく空いた方の手で頭部を撫で柔い微笑を浮かべるも、後ろめたい視線はすぐに彼より逸らされ、ごにょごにょと不明瞭な声量で入眠への誘導を謀り。)

…うん、いい子いい子。苦いのによく頑張ったね。うん……うん、――…いっ、いい子だから、そろそろ目を瞑って休んだ方が良いんじゃないかな…。その、このままじゃ……ま、待ってあげられなく、……。


(/いえいえ、お返事いただきありがとうございます! 稚拙などととんでもないです、いつも通り至極可愛らしい息子様の描写に悶えさせていただきましたとも…!意地悪して粉薬を持って来た甲斐がありました…。笑。イベントロルに関してもほぼ〆のつもりで返させていただいた次第ですので、本当にお気になさらず。素敵なバレンタインを誠にありがとうございました…!
展開に関しても承知致しました。それでは愚息も愚息で例の如く可笑しな素振りを見せてしまっておりますが、そちらの方向へ回させていただきますね。※こちら返信ご自由に)



332: Leone Celadon [×]
2019-02-24 04:15:03


>Noah

ん……。――…え、何? でも、そうだね…スープ、飲んだからかな。なんか…眠くなって、きた……。

(貪欲な熱に拍車を掛けるとも知らず傍らまで駆け寄りその背を擦られては、邪な傾倒ばかりを形成する責任を病状に転嫁させ、感情の裏返しに受けた施しへの礼の一言も告げず。舌頭を侵食する苦味を逃がしながら不満の一つを向けるも、独特の間を持たせつつ普段と変わらぬ所作を示すのみで、魔性の手が織り成す褒美だけでは損ねた機嫌を戻せず外方を向き。…あんなことがあったのに。先のリビングの一件、新たに交わした約束と、浮かされた熱に己だけが躍り期待しているようなもどかしさが拭えず焦燥の矛に胸が締め付けられる。意地悪く構えるも大人しく撫で受けていくうちに綻びを見せ始め、忽ち移る関心は視線を交えようとしない彼の行方へと変わり、煙のように姿を見せない誘いの訳にきょとんと首を傾げ。目の前の謎解きに遊び足りぬ好奇心が揺さ振られる一方、腹の底からぽかぽかと身体の芯まで伝う温もりも相俟ってか、湧き上がる睡魔に抗えぬまま襲い掛かる悪魔の囁きに欠伸を吐き。微かに残る風味すらも覆い隠すまで押し寄せる波に目を擦っては、置き土産に愛の言葉を残しつつ飢えを埋める我儘を強請るも次第に船を漕ぎ始めて。)

…ノア、好きだよ。――……だから、寝るまででいいから…そばに、いて、……。


(/楽しんでいただけたようで何よりです…! 一先ず、煤けてしまった言葉の引き出しを取り戻すべく、本を片手に精進していきたいと思います。一冊読んだだけで当方の無能さがひしひしと伝わってきては…読書を楽しみつつも複雑な気持ちです。笑。
さて、息子様を前に眠気に負けた愚息は恐らく起きないので適当に〆ていただければ、次辺りに晩酌の展開へと移ろうかと思います。それでは、何かとご迷惑をお掛けするかもしれませんが、次回の展開でも宜しくお願いします!※こちら返信ご自由に)



333: Noah MacNeil [×]
2019-02-24 19:08:13



>Leone

…っ! ……そばに…いるよ。君が赦してくれる限り、――ずっと。

(やはり唐突な己の誘導に疑問を抱かれたようだが、眠気を孕み示された同意へ食い気味にこくこくと無言ながらも真剣極まる頷きを返し。けれど、眠たげに欠伸を漏らす彼の気が変わらぬ内にと、丁寧に彼の身を寝台へ横たえさせてはいそいそ上布団を掛け直す途中で、不意に落とされた甘言に思わず手が止まる。動揺し赤く染まる視線を彼へと向け直せば、はく、と声を失った唇が無為に動き。…この子は本当に、もう…もうっ。こちらが必死に自制心を働かせ彼の安寧を保とうとしているというのに、相も変わらず無自覚に邪念を煽り助長させ続ける想い人に内心頭を抱える他なく。盛大に乱れる鼓動を辛うじて総動員させた理性で抑え込むと、取り戻した音にて紡ぎ出されたそれは思っていた以上に重く切に入り。こんな己の事が好きだなどと、やはりどうしても確たる実感を抱けない。弱味に付け込まれたから。病熱に侵されて思考に狂いが。拭い切れぬ疑念や不安感が、無尽蔵に苛烈な自己卑下精神のもと泉の如く湧き出してくる。それでも、堪えきれない程の愛おしさを声音に乗せて、溢れんばかりの慈しみを指先まで巡らせて。彼の頭を再びゆっくりと愛でながら、今はただ、その眠りが健やかなものとなることを祈り。)

…おやすみなさい。ゆっくり休んでね、俺の愛しい人。


(/こ、これ以上貴方様に文章力を磨かれてしまうと、いよいよもってお相手頂く恐れ多さに当方の身が更に震え出しますので、お手元の本は閉じませんか…!笑。※お蹴り下さい
…これは息子様が完治に至るまで、自分の寝食を放り出し片時も離れない可能性が…や、やめてさしあげろ…。何はともあれ、例の如くな乱文ですがこれにて〆とさせて頂きました。この度は本当に素敵な展開を誠にありがとうございました…! またお手数をお掛けしてしまい申し訳ありませんが、初回ロルの方を宜しくお願いいたします。展開を丸投げにならぬよう頑張る所存ではありますが、もし何かご希望や方向性等ありましたら尽力いたしますので、どうかお気軽に…。※こちら返信ご自由に。)



334: Leone Celadon [×]
2019-02-26 01:39:07


>all

こんな時間に起きてるなんて…悪い子だね。それとも、起こしちゃった?――まあ、どっちでもいいや。ねえ、ちょっと付き合ってよ。

(例年頭を悩ます本格的な夏季が過ぎ、熟れる果実に彩る紅葉と四季折々の顔を見せ、集う芸術家の心を掴む9月も一週間ばかりが経過し。番犬も寝入る日付の変わった真夜中、空調を利かせた快適なリビングでソファを独占する仮面の男が、腹まで注がれたワイングラスを回し至福の時を楽しんでいて。テーブルの上にはまだ温かみのある食べかけの料理を乗せた二組の銀食器、床には片手では数えきれない空のボトルが無造作に転がり、適当に流し見るテレビの内容も碌に頭に入ってこないまでには酒気も帯び始め。締まりのない笑みを仄かな朱に染め、飲み分けるために並べた複数のグラスもお飾りと化し、赤も白も見境なく同じ器に注がれる始末。栓を抜いた折々の香りが漂う晩酌を一人過ごしている最中、開かれた扉の気配を感じ取り首を向けながら陽気に戯言を吐いては、飲み干したグラスを置き現れた来訪者を手招いて。)


(/ノア様との展開が一区切りしたため、時期を9月と改めた新しい絡み文失礼します。久しく初回の絡み文を回していなかったためか、少々不備があるかと思いますがお好きなように絡んでいただければと思います。何かご希望等ありましたらお気軽にお申し付け頂ければ幸いです。※こちら返信ご自由に。)




335: Noah MacNeil [×]
2019-02-27 07:30:08



>Leone

――レオーネ? 随分遅くまで起きてるんだね…?

(ひどく夢見の悪い夜だった。己にとってはそう珍しくもない、むしろ馴染みある気鬱さだったが、それでも今夜は絵筆へと手を伸ばすより先、カラカラと渇きを訴える喉を静めようと気怠げに寝具から足を下ろし。階段を使いゆっくりと一階に降りると、普段ならば何処かから夜鳥の鳴き声でも響くような静けさを軽快に打ち消す、テレビらしき音が鼓膜を震わせて。…誰か起きているのか。微かに沸いた驚きと好奇心から発信源と思わしきリビングの扉に手を掛けてみれば、鼻腔を擽るアルコール独特の甘い薫りと、ソファーでワインを片手に寛ぐ彼の姿に思わず寝惚け眼を瞬くこと数回。数の合わぬテーブルの銀食器の存在には未だ気付かずに、少々戸惑いを覚えつつも魅惑の誘いに微笑みと足を向けて。しかし、そこらへ雑多に転がる幾本ものワイン瓶に一瞬視線を流しては、その淡く色付いた頬へ軽く手を添え、心配そうに仮面越しの顔を覗き込み。)

悪い子は君もでしょう。――…だ、大丈夫? かなり飲んでるみたいだけど…。



336: Leone Celadon [×]
2019-03-01 12:33:35


>Noah

悪い子だからまだ飲み足りないんだ。もう飲めるようになったんだから、ノアも一緒に飲もうよ。…あれ? 僕はちゃんと祝ったっけ…?――……まあ、何回祝ってもいいよね。ノア、誕生日おめでとう。

(招く誘いに了承の笑みを向け室内へと足を踏み入れられては、寂然とした晩酌を破る主が彼となれば、些細な戯れごとに過ぎない遊びへの返しにも自然と頬が綻び。触れる人肌の温もりは柔らかくも火照り帯びた熱を包むような冷たさが心地良く、相好を崩したまま伸びた手に指を絡めるように重ねつつ酒を勧めるも、先日迎えた彼の誕生日を共に祝ったか定かではない朧げな記憶に小首を傾げて。所用に追われては曖昧に抜け落ちた不規則な日々の中、姿こそは幾度か鮮明に残っているものの交わす友誼は靄が掛かり、短く鼻を鳴らしながら呼び起こすようにまじまじと瞳を見詰め。しかし目の回る数日に一区切りを付けた祝杯に感ける思考は、微醺に浸った回路への詮索を早々に切り上げ、積み重ねた分だけ膨れ上がる特別な祝福を送り。祝いの音もそこそこに弾む口の寂しさを埋める品々を促すと、湯水の如く湧き上がる好奇な矢を立て、膨らむ期待に輝かせた眼差しを向けては口早に嗜好を探り始め。)

で、何飲む? それとも食べる? 今日色々貰ったから何でもあるよ。――ねえ、ノアはお酒は強いの? 弱いの? どんなのが好き? 味に香りや飲み方は?



337: Noah MacNeil [×]
2019-03-02 23:40:03



>Leone

……った、誕生日…? …あっ、そっか。そういえば、この前が……――うん、ありがとう、レオーネ。

(形の良い唇から紡ぎ出されたその一単語がすぐに己の記憶と結び付くことはなく、あっ、という間抜けな短音が喉から発されたのは、絡まる指先と此方を一心に見据える仮面越しの瞳にぽっと頬を仄かに染め、視線をうろつかせた末の事で。ここ数日は課題制作の為にほとんど大学に籠り切りだった上、そもそもの興味関心の度合いが余りに低く頭から抜け落ちていたのだが、…覚えていてくれたんだ。当初こそ彼からの過ぎた好意を何処か他人事のように感じていたものの、さすが数ヶ月を経ればじわじわと甘い毒のように己の心身へ緩慢に浸透してゆき。まぁだからこそ、それらに付随し不意に高まる無性の不安感や焦燥が、今宵の夢に現れたという側面もあるのだろうが。先の問答にてどうやら酷く酩酊している訳ではないようだと判じれば、矢継ぎ早の質問の嵐に多少惑いつつも、杞憂を引っ込め快く誘いに応じる事にして。柔い頬を解放し彼のすぐ隣へ腰を下ろすと、一先ずは眼前の赤い液体に満ちるそれをぎこちなく両の手に抱え。…こくり、恐る恐るグラスを傾けるや、まろやかな果実の香りと渋みの少ない甘い味わいがするりと喉を通り、忽ち腹の底へ灯り沸き上がる不思議な熱の感触に瞳を丸くして。)

えっ、えっ? ええっと…お、俺、お酒はまだ飲んだことがなくて。…そんなに、美味しいの?――うわ、わ、…本当だ。飲みやすいし、美味しいね、これ…! これも、仕事先の人から貰ったの?



338: 参加希望者 [×]
2019-03-02 23:55:15

(/突然の背後から失礼致します。唐突ですが、此方の素敵な世界観と溢れ出る語彙力の高いやりとりを僭越ながら見させて頂いた所、もし空いてる枠がありましたら参加させて貰えませんでしょうか?いきなりの申し出ですのでもし不都合等がありましたらすぐさま身を引きますので、ご検討の程宜しくお願い致します!)

339: Noah MacNeil [×]
2019-03-03 08:15:08



>338

(/大変光栄なお言葉をありがとうございます…! 参加希望とのことですが、あいにく現在はトピ主様不在の為、新規参加者様のご登録を停止しておりまして…。詳しくはこちら>246をご覧下さいますようお願いいたします。)

 

340: 参加希望者 [×]
2019-03-03 10:02:11


>339 Noah MacNeil様



(/ご返答ありがとうございます!確認不足の上ご指摘まで…本当に申し訳ございません。確認致しましたところ、無期限の停止とのことを確認致しましたので残念な気持ちもありますが、主様がお戻りになることを願って次の機会がある事を願います。いきなりの申し出に対応して頂き感謝致します。)

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