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個人用・練習用
自分のトピックを作る
134:
都々 [×]
2016-11-09 00:09:05
( 暗い室内に蝋燭の灯りがぼんやりと揺らめき、それを背にして佇む少女の影を作る。静かに目の前の光景を眺め続けるその少女はまだ10代前半程の年齢だろうか、可愛らしいエプロンドレスの上に羽織る真っ赤なケープが目を引いた。被ったフードから覗く澄んだ青色の瞳が捉えているのもまた、赤。肌触りの良い絨毯も、美しい装飾が施されたソファーも、全てが赤に染まっていた。ソファーの上で呼吸を止めた中年の男と、その男に向かって銀色に輝く刃物を愉快そうに振り下ろし続ける彼も同様である。返り血を浴びない程度に離れた位置からその様子を見つめる少女は溜息を一つ落とした。彼とは長い付き合いになるが、死体を跡形もなく切り刻むことにこれ以上ない幸せを感じているその思考にだけは、今までもこれからも共感できそうにない。命を奪うよう指示を出した己でさえも、悲鳴を上げることさえできなくなったその男に同情してしまう程である。不意に奥の窓へと視線を滑らせれば丁度満月が街の真上まで昇りきっていた。ケープの内ポケットから懐中時計を取り出し時刻を確認する。長針と短針が12の上で重なりかけているのを確認すると、用意していたハンカチと1枚のカードを取り出し机の方へと足を向けた。男が普段から使用していたのだと予想されるその机の上はきっちりと片付けられており、彼の几帳面さが窺える。右手全体をハンカチで覆いカードに指紋が残らないよう細心の注意を払ったが、まさかこの凄惨な現場を作り出した犯人の手綱を握っているのがこんな子どもだとは誰も思わないだろう。茨のような模様に縁取られたカードの中央に描かれているのは真っ赤な薔薇。『始末屋』の仕業であることを示すそれを机に置き、踵を返しながら未だ飽きる様子もなく肉を抉っている彼に声を掛けて )
狼、そろそろ行こう。今夜はまだ仕事が残ってる。
▼ 赤に染まる
赤ずきんと狼 / 闇に生きる童話の彼ら
135:
都々 [×]
2016-11-09 16:51:35
▽ PF
Sylvia Blanchett ( シルヴィア・ブランシェット )
14y / 女 / 始末屋「赤ずきん」
: 灰色がかったアッシュブロンドの髪に澄んだ青色の瞳。胸に掛かる程度まで伸ばされたくすんだ金色の髪は左右それぞれで三つ編みに。前髪は瞳に入らない長さで切り揃えられ、右側に流している。透き通った海のような青の瞳は目尻が少しつり上がり、温和な表情とは裏腹に強い意思を感じさせる。身長153cm。年齢的にもまだまだ女性らしい体型とは言い難く、適度に丸みを帯びてはいるが全体的に小柄な印象。服装は白いブラウスに茶色のアンダーバストコルセット、胸元には細いリボンが揺れている。深みのある赤いフードつきケープを羽織り、それと同色のスカートを着用。腰から下にはフリルのついた白いエプロンが取り付けられており、足には焦げ茶色の膝丈ブーツを履いている。
: 実年齢にそぐわない落ち着いた雰囲気と幼さの残る言葉遣いが影響し合い、どこかちぐはぐとした不思議な印象を与える少女。感情的になることが殆どなく、物静かに佇んでいる様は穏やかな人物像を思わせるが、そんな様子からは想像もつかない程冷酷で無慈悲な一面も併せ持つ。迷っている人に道案内をしたり、怪我を負った仲間を労ったりと人並みの優しさは持ち合わせているものの仕事においてはその限りでなく、非人道的な行いであったとしても非常に淡々とした態度で遂行する。大人しそうに見えてどっぷりと社会の闇に嵌っており、感覚がズレている部分も少なくはない。好奇心はそれなりに旺盛で冒険心もあり、時折思い付きで行動してしまうことも。
: 始末屋の2代目リーダー。コードネームは「赤ずきん」。育ての親であり師匠でもある叔父が作り上げた始末屋を受け継ぎ、仲間たちの手を借りながら経営している。護身用に小さめの軽い拳銃を持ち歩いてはいるものの、身体能力はそれ程高くなく戦闘には向いていない。しかし自分の手を汚すことに躊躇はしないため、いざとなれば簡単に武器を取る。真っ向勝負は苦手だが不意打ちは得意。裏社会での生き方は幼い頃から学んできたが、裕福な暮らしを送ってきたため生活力は低い。書類の整理やマフィアとの取引はできても掃除や料理はからっきしである。自宅にはあまり帰らず、仲間たちのためにと用意したアジトで暮らしている。
136:
都々 [×]
2016-11-13 17:24:54
( ぼんやりと霞む視界に数回目を瞬かせ、両腕に力を込めて上体を起こす。仮眠を取るためにほんの2時間程横になっていたが、それでも随分と軽くなった身体は自分の想像以上に睡眠を欲していたらしい。深く寝入ってしまわぬようベッドではなくソファーを使ったのは正解だった。部屋の壁に取り付けられたアンティーク調の振り子時計は己の上司が帰ってくる時刻を示そうとしている。ソファーに掛けていたジャケットに腕を通し、身なりを軽く整えれば部屋の照明を落とした。廊下には燭台が一定の距離を保って設置されているが、それらに火は灯っていない。足元を照らすのは窓から差し込む月明かりのみ。──ああ、今日は満月だったか。廊下を進む足は止めないまま空に浮かぶそれを見上げた時、ふと頭を過ったのはいつかの記憶。赤い色に思考が飲み込まれそうになるその寸前、この建物へと近付いてくる馬車を視界に入れると同時にゆっくりと意識は引き戻された。落ち着け、と己に言い聞かせるように浅く息を吐き出し、ロビーへと向かう足を早める。ロビーに繋がる階段を途中まで降りると丁度帰宅した彼らが扉を潜ったところであった。赤い服に包まれた少女とその傍らに立つ青年。少女はシャワーを浴びるついでに汚れた服を着替えるよう青年に述べ、青年は面倒臭そうにしながらも素直にそれに従おうとしている。ここが普通の家であればぶっきらぼうな兄と世話焼きな妹に見えるであろう2人は、けれどそんな温かい関係ではなかった。青年の服や髪にこびりついた赤、彼も彼女もそして己も見慣れてしまったそれが何よりもこの歪な関係性を示していた。こちらに気付いた少女が緩やかに表情を綻ばせる。その笑顔に痛みを訴える心臓とは裏腹に、足先から酷く居心地の良いぬるま湯に引き込まれていく感覚を感じながら彼らへ笑顔を向けた。 )
おかえり。──怪我は、なかったかい?
▼ 痛みだけが確かなここで
猟師と狼と赤い女の子 / 闇に染まりきれない人
137:
都々 [×]
2016-11-13 17:41:35
この中二感満載な設定、実は結構気に入ってたりする。ので、なりきりの設定には使わない予定。ここでひっそり1人なりきりは続けていくかも。
赤ずきん率いる始末屋メンバーは 攻撃にステ全振り脳筋戦闘狂狼くん / 良心を捨てきれなくて常時ストレスフルな天才スナイパー猟師さん / 性別年齢不詳変装のプロな謎が多すぎるお婆さん
他の童話でも情報屋とかマフィアとか探偵とか‥。
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