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稲荷神 婿入りと申す 紐男(( /也専用/9


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■: 匿名 [×]
2014-11-29 00:30:31 




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1: 匿名 [×]
2014-11-29 01:41:18





169cmと女性にしては長身気味のOL、伊藤 燐。
彼女は入社2年目にして部署内成績トップを叩き出した実力派美人。今年で27歳を迎えた彼女だが、27年間彼氏の存在は皆無だった。なんせ彼女は仕事熱心で、仕事が彼氏と言わんばかりの人物であった。
仕事熱心で裏表の無い性格、そして綺麗系の凛々しい顔立ちの彼女に想いを寄せる男性は居たが、彼女の天然っぷりに玉砕して終了。絶世の美女ではないにしても、彼女は高嶺の花だった。
ただ、彼女の天然っぷりは人工天然も真っ青な見事な天然で、男達の下心などには一切気付かず、仕事中は無いのだがoffになると物事を見当違いな方に持って行ったりする。それも彼女の魅力には違いないのだけれど。
そんな彼女はある日唐突にその生涯に幕を下ろした。最近巷を騒がせていた通り魔による刺殺で、仕事帰りのサラリ-マンが救急車を呼ぶ頃には既に息絶えていたのだった。




しかし、彼女は目を覚ました。身体が何となく重く感じゆっくりと起きあがればあら不思議。江戸時代なんて名前がぴったりな場所ではありませんか。言葉は現代寄りだったけれど、片仮名なんて出て来ないし時々だんだら模様の浅葱色が視界に入った。伊藤 燐は暫し考え込んだ後、取りあえず人気の無い場所へと足を運んだのだった。








活気溢れるあの場所から暫く歩くと緑が豊かな森に入る事が出来た。運良く浪士や変なのに絡まれずに済んだ伊藤 燐はリクル-トス-ツに姿勢を落としふと考え込む。
町中に入り込むには誰かが訝しむ。案外ああいう場所は御近所さんの連携プレ-が見事だったりする。お役所に連れて行かれれば2度目の人生に終止符が打たれるのは目に見えているし、どうしたものか。

『おまッ、俺の家になんでいんの!?ここ俺の縄張りなんだけど!!』

悶々と考え込む燐の目の前を金色がちらついた。大きな金茶の耳に金色の9つの尾、もしかしなくても九尾の狐、なんてものだ。
ただ、顔つきはなんとなくヘタレっぽい気もする。

「済みません、ちょっと。」

それだけ言った燐をヘタレ九尾はまじまじと見大きく頷いた。

『俺様が町で過ごせるようにするからさ、毎日稲荷寿司供えてくんない?』

そんな感じで燐の幕末デンジャラス生活が幕を開けた。



余談であり後日談だが、その九尾の狐は紐男だったのだ。





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