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師弟は赴くままに 〆 /105


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自分のトピックを作る
86: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-06 13:17:03




……? はい。そのうち乾くので。

( 何か問題でも?と言いたげに首を傾げる。先ほどからやけに僕の髪に興味を示しているが、理由は分からない。息を吹きかけるのも、髪をぺしぺしするのも、ただ構ってほしくてちょっかいを出している訳ではなさそうだった。……本当に鬱陶しかったから今後は控えてほしいけど。首にかけたタオルで頭を拭きながら考える。そこで、師匠と自分の髪質の違いに気付いた。ああ、気にしていたのはそれか。ドライヤーを欠かさない師匠からしたら衝撃的かもしれないが、自然乾燥でも髪の毛に癖がついてしまうなんて事はない。こればっかりは遺伝なので、不公平だ!と理不尽に思われても困る。それに、僕は師匠の髪質もそんなに悪くないと思う。おしゃれで、似合ってるし、格好良い。というか、師匠の容姿に欠点なんてあるはずがない。自分の立場から言うと嫌味に聞こえそうだから、口には出さないが。そして、彼が手にしている着物に視線を落として「……良い色ですね」と率直に言葉にする。何だか、あの車の色に似ている。師匠が今着ている服の色にも。青系色で、師匠らしさを感じられて、個人的にとても好きな色だ。師匠にイメージカラーがあるとするなら、きっとこういう色なのかもしれない。それを身に纏うと思うと、なんとなく気分が高揚してくるような。しかし、自分はこういった着物を身につけた経験があまり無い。成人式はスーツだったし、遠い昔、七五三まで記憶を遡れば、着たような着なかったような。とにかく知識不足なので、相手は詳しいだろうかと問いかけて )

……こういう着物、あまり着たことがないんですよね。師匠は着付けの正しい手順とか知ってます?




87: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-06 22:25:18




( そのうち乾く=自然乾燥という事実に、ハンマーで頭を叩かれたような衝撃が走り、カッと目を見開いて四白眼になる。角度が決まらないな~?とドライヤーを当てている自分と、ざばぁっと風呂から上がった姿のまま出てくる弟子を想像上で比較してみれば、自分があまりにも乙女なアラサーに思えて、ほんのり頬が熱くなった。片手で額を押さえ、ボソッと「うらやましい……」と珍しく陰気な言葉が漏れつつも、視線は浅木くんの髪へ吸い込まれる。タオルで拭いたそばからさらりと落ちる濡れ髪は、金糸のようで綺麗だ。嫉妬よりも眺めていたい気持ちの方が勝り、自分は案外、髪フェチだったのだろうかと見惚れていると、着物の色を褒める声にハッとする。「見る目があるね。当時の僕が選んだものだから、天才のお墨付きさ。」と得意げに返した。とはいえ、当時の自分にこの着物の色は大人びすぎていたようにも感じる。それでも、浅木くんに合わせられるならこれを選んで正解だったなとしみじみ浸りながら、着付けについては「師匠に任せなさい。これを仕立てた時、呉服屋の先生から一通り習っているんだ。」と返す。それから、トレーナーとスウェット姿の弟子を見て、あっと声を漏らした。羽織るだけとはいえ、上下ともに服の厚みがあっては、きちんとサイズを合わせられない。その理由を説明しながら長襦袢を手元に広げ、「着たばかりなのにごめんね」と微笑んで )

まずは長襦袢を羽織ってもらうから、服を脱いで。服の厚みがあると、きちんと合わせられないんだ。




88: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-07 08:33:17




( 任せなさいと胸を張る相手には正直驚いた。てっきり知らないのかと思っていたから。意外ではあるが、常識には疎いのに特定の知識だけはある、この感じが師匠らしいとも思う。そしてこの流れは、彼が着付けをしてくれる、という事でいいのだろうか。手を煩わせてしまって申し訳ない気持ちがあるが、ここは好意に甘えて任せてみよう。服を脱いでという指示には素直に従い、躊躇いなくトレーナーを脱ぐ。その際に乱れた髪も、少し頭を振るだけですぐ元通りになった。続けて下も脱ぎ、タンクトップと下着のみを身につけた状態になり、細身ではあるが程よく筋肉がついた体が露わになる。特に恥ずかしがる様子も無く、脱いだ服を丁寧に畳んで傍らに置くと、平然と相手の前に立ち )

……ただのマネキンだと思ってもらって構いませんので、遠慮なくどうぞ。




89: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-07 11:31:44




うちの弟子は、モデルだけでなくマネキンにもなれるとは。さすがだ。
今度は浅木くんに直接描くのも面白そうだ……。

( トレーナーを脱いだ拍子に乱れた髪が、ひとつ頭を振っただけで元へ戻る。やはり形状記憶素材……!と興味深げに眺めた。露わになった身体には、細身ながら程よく筋肉がついている。骨格も線も素直で、デッサン映えしそうだな、と画家らしい感想が浮かぶ。さらに、弟子の肌へ直に描くというマッドサイエンティストじみた発想を、にやりとしながら口にする。着付けは、自分にとって絵を描くことと少し似ていて、純粋に面白かった。人の身体、色彩、布の重みと光沢。興味を引かれたものは、目にした動きごと自然と頭に刻まれる。呉服屋の先生の説明は半分ほどしか耳に入っていなかったが、布が人の輪郭に沿い、一つの姿へ整っていく工程だけは、映像として今も鮮明に残っていた。──「それじゃあ遠慮なく~」と気の抜けた笑みを向けて背後へ回るが、手にした布を彼の背に合わせて広げた途端、薄灰色の瞳には、絵筆を握る時と同じ静かな集中が宿った。長襦袢を肩からてろりと掛ける。光沢を帯びた布は彼の骨格に沿って静かに流れ落ちた。袖を通しやすいよう肩口を整え、皺を逃がす。「袖に腕を通して」と柔らかな声で促して。触れる指先は迷いなく、それでいて、仕上げ前の作品を扱う時と同じ慎重さを帯びている。背縫いの位置を確かめるため、布越しに背中の中央へ指先を置く。そこから骨の線を辿るように静かに下へ滑らせ「もう少し右か……」と呟き、丁寧に合わせる )




90: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-07 14:38:53




……キャンバスにはなりたくないです。絶対に。

( 何でも見境なくキャンバスにしようとするのは、画家としての本能なのだろうか。直接肌に色を塗られる想像をして、思わずゾッとする。もちろんボディペイントだって立派なアートだが、青が好きなんだろう?とか言いながら全身隅々までブルーに塗られたら最悪だ。師匠ならやりかねないが……。相手が背後に回ってくると、自然と背筋が伸びる。布をあてがわれて、柔らかな声がそっと耳を撫でた。優しい声掛けだった筈なのに、力が抜けるどころか肩が強張ってしまう。……近い。そう意識すればするほど駄目だった。緊張を悟られないように、小さく息を吐く。それから、言われた通り袖に腕を通し、両手を広げてみる。袖丈は長すぎず短すぎず、ちょうどいい。「サイズは問題なさそうですね」と呟きながら、ふと、自分と高校時代の師匠が同じくらいの身長である事を改めて実感する。――師匠は、どんな高校生だったのだろう。十年以上前の師匠の姿に思いを馳せる。彼の過去など知る由もないが、気になってしまう。聞いたら答えてくれるのだろうか。しかし、興味があると知られるのも恥ずかしい。複雑な感情を秘めながら、自虐を交えつつ過去について触れてみて )

高校生の師匠が僕と同じくらいの背丈だったなんて信じられないです。どうしたらそんなに背が伸びるんですか。




91: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-07 16:19:58




うーん……骨の反抗期と格闘していたな。特別運動はしていなかったけど……引っ越し屋でバイトをしていたのと……、二階から飛び降りるくらい元気だった。

( キャンバスになることを却下され、弟子の心象ー青の化身ーの構想は散った。「似合いそうなのに…」と残念そうにしつつも、一旦は要求を引っ込める。長襦袢の袖も丈も、初めから彼に用意されたごとくピッタリだった。問題ないねと相槌を打つ。「本当は足袋から履くなど、いくつか作法があるのだけれど……今日は絵で言うところの習作だから、まあ良しとしよう。」などと独り言めいた補足を挟みつつ、今度は濃紺の着物に手を掛ける。その最中、ふと彼から背について問われると、たしかに高校1年から10センチ以上は伸びたし骨が痛かった記憶を反芻する。両親ともに背が高いというのはあるが、それはなんだかつまらない。強いて理由をあげるとすれば今より負けず嫌いだったことだろうか。「コンクールに出す予定の絵があと少しで完成、というところで……野球部の球に窓ガラスごとオレの絵をぶち抜かれてね。」と、二階から校庭へ飛び降りた、もといカチコミに向かった理由を、当時の憤りが蘇ったような口調で続けたあとは、「浅木くんがいたら、どうなっていたかな……」と、少し楽しげに。長襦袢の上から濃紺の着物を羽織らせ、袖元や裾の長さを見ていく。そうして辛子色の帯を手に取ると、背後から包むような格好で両腕を前へ回し、彼の身体に沿わせながら帯を締めていく。締め具合を確かめる途中、ふと肩越しに表情を覗き込み )

──大丈夫、苦しくない?




92: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-07 19:52:21




……なんですかそれ。逆に見てみたいんですけど。

( 確かにその身長だと常人の倍は成長痛がありそうだな、と頷きつつ、まさかのエピソードに思わずふっと笑う。あまりにも活発すぎる。昔と比べたら今は結構落ち着いて……いや、そうでもないか。今でも廊下を全力ダッシュするほど元気だ。全然変わっていない。「だからって飛び降りるのは破天荒ですよ。怪我とかしなかったんですか」と心配しつつ、師匠と同じ学校だったら、と想像を膨らませてみる。しかし、いまいち交流している図が思い浮かばない。話しかける勇気も無くて、絵を描く彼の姿を遠くから眺めているだけになりそうだ。自分は結構、陰キャだったし……と、悲しい高校時代のリアルな記憶まで呼び起こされて若干落ち込んでいると、ふわりと清潔感のある香りが鼻先を掠める。背後から腕を回されている事に気付き、薄れていた緊張感が再び蘇った。意識しすぎないように瞳を閉じたが、視覚が遮られたことで他の感覚が鋭くなり、相手の存在をさらに強く意識する羽目になった。余計な事を考えてはいけない。ぎゅっと帯を締められる感覚だけに集中して、少し声を震わせながら )

……はい。大丈夫です。





93: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-07 23:03:25




浅木くん。高校生の時は、何が好きだったんだい?

( あちこち擦りむいたが怪我は大した事はなかった、はず、と首を捻る。見てみたいと笑う弟子に「アドレナリンというのはすごくてね。豪速球を投げたヤツを見つけた瞬間に鼻血を噴いて倒れたよ。」と愉快そうに付け足して。当時身を削りながら制作していた上、飛び降りて、爆走して、怒鳴って、エネルギーを使い果たしたのだろう。破天荒か。確かに、引っ越し屋でも似たようなことは散々言われ、毎日叱られていた。もっとも、引っ越し屋以外は面接にすら通らなかったのだけれど。……もしも、高校生の時に浅木くんがいたら。自分の絵がぶち抜かれたとしたら、一緒にカチコミに行ってくれるのだろうか。二階から飛び降りようとしたら、「あんたシぬぞ」とか言って首根っこを引っ掴んでくれるだろうか。今の関係性に重ねた妄想に、笑みがこぼれる。……彼はすでに絵を描いていたのかな。何を好きでいたのか気になって。落ち込んでいる気配は拾えなかったが、思わず問い掛けた。──帯の締まり具合を伺えば、大丈夫と言いつつ少し声が震えていたような?「え、本当に平気かい?」と目を閉じた顔を心配そうに覗き込むが、少しばかりキツイ方が後々丁度良くなるはず、と最後に結び目を整えた。「はい、終わり」と声をかけながら、ポンと頭を軽く撫でる。すでに乾き始めた髪は相変わらず触り心地がよく、ふわりと立ったシャンプーの香りが鼻先をくすぐった。正面に回って全体を確認すると、明るい髪色と彼の肌色に濃紺がよく馴染んでいた。いつもラフな格好をしているから、余計に着物姿が特別に映り、思わず素直な感想が溢れる。しばらく眺めていたが、これでは本人が確認できないと居間の奥にある全身鏡の方を指差して )

思った通り、とても似合うね。……あ、全身鏡で見るかい?




94: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-08 10:16:29




僕ですか?……僕は、ずっと藍原冬嗣のことばかり考えてましたよ。

( 興奮しすぎて鼻血が出るなんて漫画のキャラクターか、と呆れたものの、かくいう自分も師匠と初めてお会いした時は感動と興奮のあまり血も汗も涙も止まらなかったっけ、と思い出す。何だ、自分だって人の事を言えないではないか。好きなものについて問われると、思い浮かぶのは、藍原冬嗣に心酔していた日々のこと。高校時代は、美大の受験の為に四六時中絵を描いていた。足りない才能を努力で補い、いつか藍原冬嗣の弟子になってやると闘志を燃やし、なんとか合格を掴み取り、弟子になるという夢も叶えた。「だから、僕が好きなものは藍原冬嗣ですね」何の恥じらいもなく、そう言い切った。――着付けが終わり、ようやく解放されたかと安心したように目を開いたが、流れるような動作で頭を触られて身体が硬直する。……無駄にイケメンでなんか腹立ってきた。片手で頭を押さえながら「……はい」と不貞腐れたように返事して、全身鏡の前に立つ。上等な着物に身を包んだ自分は何だか新鮮で、別人のように思えた。徐に腕を下ろし、まじまじと鏡を見る。まさか本当に着付けの知識が備わっていたとは。絵以外の事で師匠を尊敬したのは久しぶり、否、初めてかもしれない。帯が締められている辺りに手を置きながら、珍しく純粋に感動している様子で )

……こんなにしっかり着付けが出来るとは思ってませんでした。凄いです。





95: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-09 02:49:43




ふふん、そうだろう。やれば出来る男だからね。

( 全身鏡を前に着物姿を確認する彼を満足気に見つめた。思いの外気に入ってくれているのが言葉の隅々から感じ取れて、こっちまで嬉しくなる。褒め言葉には腕を組んで得意げにしつつ、絵以外で浅木くんに褒められる事は……初めてだったか?ものすごく気分が良い。遠慮なくもっと褒めて欲しい、と分かりやすく機嫌よく威張って。でも調子に乗り過ぎると、浅木くんはスン…っとなるのを知っている。でも今はそうなってもいい。さっき、高校時代から藍原冬嗣が好きだと言われたから。『君は一途だな!もしも高校生の僕が知ったら、きっと大喜びで毎日絵を見せに行ったことだろう。』なんて、師匠らしく振る舞ったが……、どんな表情になっているかコントロールが効かなくなってる気がして、帯を調整する名目でしゃがみ込み、弟子から顔が見えないようにしたのだ。非常に可笑しな顔になっていたに違いない。人間、嬉し過ぎると顔の神経が崩壊するのだと改めて思い知った。……浅木くんが高校生の時となると、……ああ、その時期に描いた絵も、彼は見ていたに違いない。だとしたら、血反吐を吐きながら描いた甲斐もあったというものだ。大袈裟な言い回しのわりに、あながち冗談とも言い切れない日々をほんの少し思い返した。着物姿の弟子をいろんな角度から見ながら「いいね、カッコいいね浅木くん。……幸嗣も喜んでいるよ。」と褒め称えつつ、最後にうっかり件の弟の名を漏らしてしまった。──似合っていたからずっと着せておきたかったが、まずは白戸さんにクリーニングをお願いしなければ、と思った矢先、ボーーーンと振り子時計が鳴り「わっ」と盛大に肩をすくめた。「ビックリした……、今日は機嫌がいいみたいだ」ちなみにこの振り子時計、物置の部屋にいるのだが、古いせいか音が出たり出なかったりする。厄介なやつだ。何年経っても慣れない。でも妙に愛着があるから捨てる気にはなれない。振り子時計が鳴ったということは、そこそこ夜も遅い。自分でクリーニング屋へ持って行くこともできるが、絶対に袋ごとどこかへ置き忘れる。それを認めたくないのか、言い回しだけはいつもの調子で。何より、お出掛けに使う大事な着物をなくしたくないので、素直にお願いして )

──おや、もうこんな時間か。……浅木くん、明日大学だよね?
着物を二着、それぞれ一式預けるから、白戸さんにクリーニングを依頼してくれないかな。
僕が持って行くとなぜだか着物達が旅立つからね。




96: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-09 12:52:31




( / お世話になっております!展開について相談させていただきたく、背後のみ失礼いたします。

着付けできる冬嗣さん良すぎて……メロいってこういうことかと実感しました。本当にありがとうございました……!

問題なければ、このままお出掛け当日まで時間を進めても大丈夫でしょうか?
また、当日は家を出る直前から始めるか、浅草寺に到着したところから始めるか、いかがいたしましょうか?

もちろん、時間を飛ばさず就寝までの描写を入れるのも大歓迎ですし、お好きな方を選んでいただけると嬉しいです。





97: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-09 13:38:33




( / お世話になっております!こちらこそありがとうございます……!着付け冬嗣、楽しんでいただけて嬉しいです!
私は高校生理玖君の冬嗣へのドデカ感情と、陰キャ寄りだった事実に悶えてました。ありがとうございます。いつかIFなんかもやってみたいとか、思ってしまったり……。

うわぁ……私も就寝までの描写にはかなり惹かれたのですが(笑)
今後の季節イベントもありますので、今回はお出掛け当日まで時間を進めていただけたらと思います!
浅草寺到着からではなく、着付けなどの準備は済んでいる前提で、家を出る直前あたりから始めていただけると嬉しいです。二人で家を出るところも見てみたく……!

あと、一つだけ……!
時系列についてご相談させてください。
今の二人は、浅木くんが弟子入りしてからちょうど一年くらいの関係、というのはいかがでしょうか?
冬嗣が28歳の頃に理玖君が弟子入り→現在29歳、というイメージで考えています。
冬嗣側の経歴の都合で、28歳以前だと物理的に弟子を取るのが難しくて……!(こちら都合ですみません……!)
もし浅木くん側で弟子入りした時期について何か構想がありましたら、喜んで調整しますので遠慮なく仰ってください!




98: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-10 08:46:23



( / IFやりたいですよね!学パロも大好物ですし、なんなら10年後の熟年夫婦みたいになってる二人とかも見たいです(?) 妄想が膨らみます……!

ありがとうございます!お出掛け当日の朝まで時間を進めさせていただきました。
浅草寺までは電車で向かう流れにしてみようと思うのですが、このまま最寄りの駅まで歩いて行く感じで大丈夫ですか?

師弟関係が始まって一年くらいというのもイメージ通りです!慣れてきた部分もあれば、まだまだ知らない一面もあるような、非常に美味しい年数だと思います!

それと、背後の個人的な事情で大変申し訳ないのですが、最近体調がすぐれず、返信の頻度が下がってしまう可能性があるため、ご報告させていただきました。お待たせしてしまうかもしれませんが、必ず返信いたしますので、気長にお待ちいただけますと幸いです。




( ゆきつぐって誰ですか、という疑問を口にしようとしたが、振り子時計の音にかき消されてしまう。ぴくりとも動かない自分と、大袈裟に驚く相手。いい加減慣れたらいいのにと呆れつつ、クリーニングの件を引き受けて、その日は何事も無く眠りについた。――それから月日が経ち、いよいよ浅草寺へ出掛ける日を迎えた。以前と同じように師匠に着付けをしてもらい、彼からお借りした合切袋に必要な物を詰める。とはいえ、元からたくさん荷物を持ち歩くタイプでもないので、スマホと財布、メモ帳くらいしか入れていない。そうして準備を進める中、着物姿で現れた相手に数秒だけ目を奪われて、こんな男前の隣に立つなんて、と一気に緊張感が湧いてきたのはここだけの話。雪駄を履いて、がらがらと玄関の戸を開けると、不意に心地良いそよ風が頬を掠めた。天気に恵まれて良かったと青空を見上げながら、ひとつ呼吸をすると、どこか穏やかな表情で師匠の方へ振り向き )

……さ、行きましょうか。





99: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-11 02:22:44




( / 共感いただけてめちゃ嬉しいです。しかも10年後の二人も見たすぎます……!なんなら出会ったばかりの頃も捨てがたい……。本編も遊び尽くせないくらい、やりたいことがたくさんあるので、一生推せますね(笑)

スムーズな場面転換ありがとうございます……!助かります。
あ、実はふと考えたのですが……冬嗣の家、もとい祖父の家は、駅から少し離れた一軒家が集中する閑静な区画にありそうなので、駅まではバスを使うかもと思いまして。
バス停まで歩く→駅前で降りる、という認識で進めていただけると嬉しいです。
バス移動の描写を挟んでも、そのまま駅まで飛ばしていただいても、どちらも美味しいので、お好きな方へ進めて頂いて構いませんっ。

時系列についてもご承諾くださってありがとうございます。
一年目って絶妙ですよね!まさに今の二人の空気感にぴったりだと思います。

まぁ……!そうだったんですね。
優れない中、事前にご連絡くださって、本当にありがとうございます。
どうかお体を第一に、ご自愛ください。返信頻度などは本当にお気になさらず……!
私としても、長くのんびりご一緒できたら嬉しいと思っておりますので、タイトルの通り、赴くままに紡いでいきましょう。




おお、やはり浅木くんは青に懐かれているね。快晴だ。

( 今日は浅木くんとの大事なお出掛けの日とあって、淡い青鼠の着物に青墨色の羽織を重ね、珍しく足元まで雪駄で整えている。裸足になりたい気分は消えないが。──玄関前で振り返った浅木くんは、なんだかいい表情をしている。楽しみにしていてくれたのかな、なんて内心浮かれつつ、一式を着せ終えた弟子を改めて眺めれば、濃紺に映える鈍い銀鼠の羽織が、彼の静かな佇まいをいっそう品良く見せている。「やっぱり似合うね~」と上機嫌に褒めながら弟子に続いて出ると、春らしい青空が広がっていた。その下では、鯉のぼり用のポールにくくり付けた『弟子の心象01』がそよ風にたなびいている。春の陽気に誘われ、ふあっと欠伸をしながら伸びをすると、捲れた袖口から緑色のリールがびよんと伸びた。合切袋の紛失防止用で、着物には恐ろしく不釣り合いだが、袂に隠れてしまえばぱっと見はただのイケてる男である。今日は二人で写真を撮るつもりなので、スマートフォン入りのこの袋だけは落とせない。鍵を閉めると「鍵守りは任せたよ」と、自宅の鍵をごく自然に弟子へ預けた。一方、合切袋には車のキーを忍ばせている。使う予定はないが、これにお守りを付け、浅木くんへサプライズで渡すつもりなのだ。──隣を歩きながら懐から一枚の紙を取り出し、得意げに彼へ差し出す。そこには、雷門の前でジャンプする二人が写実的かつ精緻に描かれていて、ポップな文字で【師弟の課外学習ぱーと1】というレタリングまであった。彼の不在中にちまちま作った、いわゆる“しおり”である。『浅草寺参拝』『花祭りで桜を観る』『屋台でtasting』などの予定に、\必見!/\必食!/と吹き出しまで添えられている。ところがタイムスケジュールのくせに時間の記載は一切なく、補足欄の最後には“ランダムで師匠は不在予定”という不穏な一言まであった )

はい、浅木くん。今日の教科書を渡しておくよ。




100: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-12 09:27:23




( / 確かに……!バスで駅まで移動する方が合ってますね!早速ご意見を反映させていただこうと思います!

お優しいお言葉、痛み入ります……!
背後様もどうかご健康にお気をつけください。これからも末長く、よろしくお願いいたします!(何もなければ蹴っていただいて構いません!)




……え、何ですかこれ。わざわざ作ったんですか?

( 着付けの時から何回も投げかけられる褒め言葉は、素直に受け取れずにいる。だって、どう考えても師匠の方が似合っているし……と思うが、照れ臭さが邪魔をして、褒め返す事は出来なかった。家の鍵を預かり、バス停まで向かう途中、唐突に差し出された紙には思わず足が止まりかけた。師匠が描いたであろう二人のイラストが目に入ると勢いよく紙を受け取り「……、上手すぎる……」と食い入るように見つめたが、ハッと我に返ると「作ってくれたのは、まあ、ありがたいですけど……学校行事感すごいですね」と冷静なコメントを残す。大雑把なタイムスケジュールを読み進めていき、ふと目についた一文を指し「ランダムで不在ってどういうことですか、絶対迷子になるから離れてほしくないんですけど」と文句をつける。また拘束してほしいのだろうか。地元のスーパーならまだしも、人気の観光地で腕を掴むのはちょっと……いや、雑踏に紛れたら案外目立たないのか?と必要かどうか分からない思考を巡らせていると、あっという間にバス停に着いていた。時刻表を確認していると、右手の方から最寄り駅行きのバスが走ってくるのが見えた。バスは目の前で停まり、乗り込むと「二人分で」と料金を支払う。車内はそれなりに混んでいて、奥にひとつだけ空いている席があった。そこへ促すように相手の背を押して )

どうぞ、座ってください。





101: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-12 17:14:14




( / では、こちらだけ……!100レス突破おめでとうございます(拍手))




ああ、もちろん。藍原学園の手作り教材だよ。校長のサインまで入っている。

( しおりへの冷静な評価を否定するどころか、もはや僕の学校に入校しているようなものだ、とばかりに返す。裏側にはご丁寧に藍原冬嗣のサインまで入っており、今回は英字の筆記体に黒猫のモチーフを添えたもの。サインの形式が決まっていない気紛れさは以前から各所に指摘されているが、一向に治らない。──しかし浅木くん、僕にはしっかり『上手すぎる』って称賛の声が聞こえていたよ、と内心ニヤついていた。そして、やはり指摘されたランダム不在の件には、「大丈夫。心細いだろうが、浅木くんが一人でも課外活動できるかのテストだよ。可愛い弟子ほど旅をさせろと言うだろう」と、師匠の迷子フラグを折りたい弟子の懸念など意に介さず、眉を顰めて腕を組んだ。離れてほしくないなんて言われたら、余計に離れてみたくなるものだが、また腕を引っ掴んでホールドされるのを想像すると、それも悪くないと少々揺らぐ。「バスはいつ来るかな~」と言いつつ時刻表は見ず、到着時刻を確認している弟子のつむじを目でなぞるだけ。タイミングよく到着したバスへ、支払いを済ませる弟子に続いて乗り込み、運転手に「こんにちは、駅までお願いします」と挨拶。伝えなくとも終点は駅である。弟子に席へ座るよう促され、一応ほかに座りたそうな人がいないか確認してから、好意に甘えて「男前だね浅木くん」と腰掛ける。ところが、そのまま彼の手首を優しく掴むと、ちょいちょいと軽く引いて )

浅木くん、名案を思い付いた。師匠の膝に座りなさい。そしたら二人で座れる。




102: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-13 07:28:30




( / 100レス突破おめでたい!ありがとうございます~!(拍手)




……それのどこが名案なんですか。

( いきなり手首を掴んできたかと思えば、膝の上に座れと言い出す始末。思わずぴくりと片眉が動く。相変わらず突拍子もない。ただでさえ着物姿で目立つというのに、そんな事をしたら周りの乗客達が騒然としてしまう。再三言うが、僕は便利な持ち運びサイズではない。師匠の隣ではどうも霞んでしまうが、立派な成人男性だ。一度思い知らせる為に本当に乗ってやろうかと魔が差したが、すぐに考えを改めて「普通にマナー違反なので。お構いなく」と丁重にお断りした。掴まれた手首を振り払おうとしたが、少しばかりやり返したい気分になって、するりと相手の腕を撫でてみる。なお、目線は窓の外へ向けている。もう片方の手で手すりに掴まり、ゆっくり発進したバスに揺られながらも、何食わぬ顔をしたまま指先で肌をなぞる。くすぐるわけでもなく、ただ表面に触れるだけの動きをしばらく続けて、さっと手を離した。……まずい。これは流石にやり過ぎただろうか。というか、だいぶ、気持ち悪かったのではないか。「……すみません。ちょっと、出来心で」と気まずそうに言い訳したが、口に出した後で、ふと気付く。つい出来心で不躾に師匠の肌に触れるなんて、普通の弟子ならあり得ない話だ。変に思われていないか不安になり、現実逃避するように車内の広告へ視線を移した。指先にはまだ相手の肌の感触が残っていて、簡単には忘れられそうになかった )




103: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-13 13:16:54




そうか……マナー違反ならば致し方ない。

( マナー違反だと断られては、納得せざるを得なかった。きっとマナーについては彼の方が詳しい。前は見えづらくなるし、膝がプルプルするかもしれないが、イケると思ったんだけどな。彼が慣れない雪駄で足を痛めないか気にしていると、不意に腕を撫でられた。指先が腕を滑った瞬間、肌が薄く粟立ち、反射的に腕がぴくりと揺れる。えっ?と弟子を見た。くすぐったい、と言うには少し違う。そういえば以前、くすぐりは禁止だと伝えたはずだ。ならこれは何だろう。……それより、なぜこっちを見ない。もう一度撫でられ、今度は視線を手元へ落とす。くすぐる時とは違う、表面だけをなぞるような触れ方に妙に意識が集中した。再び彼を見ても、相変わらず窓の外を向いたまま。落ち着かない。何か言ってくれないものか、と気付けば彼の反応を待っている自分がいる。膝を断った代わりの接触なのだろうか。……接触? 何だそれは。違う、僕の案を無下にしないための、彼なりの優しさかもしれない。撫でられるたび、疑問とムズムズばかりが増えていく。そんな最中、答えがないまま手が離れてしまった。その手を追いかけようとしたが、「出来心で」と言われて、理由が与えられたことになぜだか少し安心した。くすくすと笑ってから、まだどこか腑に落ちない顔のまま体を前傾させ、「……なんだい、それは」と投げ掛ける。その顔には不快さの気配はなく、ほんの少し嬉しさすら滲んでいた )




104: 浅木 理玖 [×]
ID:04240c48b 2026-08-13 21:57:41




……僕にも、よく分かりません。

( 笑い声が聞こえてくると、ちらりと相手へ視線を向ける。この程度の事で怒るような人ではないと知っていたが、改めて師匠の器の大きさを実感した。むしろ喜んでいるようにも見えるのは、気のせいだろうか。少しは抵抗する素振りを見せてほしいものだ。そんなふうに許容されたら、また調子に乗ってしまうかもしれないから。自覚はしていないが、待ちに待った師匠とのお出掛けイベントのせいで、今日は若干テンションがおかしい。そんなキャラじゃないくせに、相手の体をべたべたと触ってしまうくらいには浮かれていた。このままではいけない。これ以上浮かれないように己を戒めながら、曖昧な返事をして茶を濁した。――バスに揺られること数分。結局、席が空くことはないまま終点に到着すると、乗客が一斉に降りていく。高齢の利用者が多い中、自分のような若者はむしろ席に座っている方が居心地が悪かったりするので、立ちっぱなしでも気にすることはない。「降りますよ」と一声かけてバスを降りると、駅へと吸い込まれていく人の流れに身を任せる。その間も、相手がちゃんとついてきているかチラチラと確認しながら )

……春休みだからか人が多いですね。はぐれないでくださいよ。





105: 藍原 冬嗣 [×]
ID:035733254 2026-08-14 15:53:16




……もうそんな時期か。貴重な休みだというのに、師匠とのお出かけに使って良かったのかい?

( よく分からないと言われた瞬間、ぽかんと弟子の顔を凝視した。仕掛けた本人にも理由が分からないなんて、やっぱり浅木くんは相当な変わり者だ。これだから、僕は彼の生態の変化を追いたくなる。今日の課外活動の目的として、浅木くんが“分からない”と言ったこともリストアップした方が良さそうだ。そんな事を考えているうちに、バスは最寄駅へ到着した。弟子の声掛けに応じて「よいしょ」と立ち上がり、「足は痛くない?」と気にしつつ車外へ降りる。弟子の言う通り、普段と比べてかなり混雑しているが、浅木くんの頭は目立つ。こちらが逸れないか見張っている弟子に対し、ふらふら辺りへ気を取られながらも後をついていき、「君は灯台みたいだから大丈夫さ」とへらついた。そのまま切符売り場へ吸い込まれそうになったところで、以前、弟子に端末へ何か登録してもらっていたのを思い出して立ち止まる。たしか、改札に翳すだけで良かったんだっけな。──改札前へ到着したところで、「冬嗣君と浅木君じゃないの~、お着物でどちらへ?」と声を掛けられた。白戸クリーニングの白戸さんだ。小柄な老婦人で、学生の頃から世話になっている。当然、浅木くんが今着ている着物のことも知っていた。ちらりと浅木くんを横目で見てから、ニヤリとして「浅木くんとこれから浅草寺にデートへ行くよ」と、わざと茶化す調子で返す。白戸さんは僕たちの様子を愉快そうに笑いながら、「邪魔しちゃ悪いわね」と別れの挨拶を残し、タクシー乗り場へ去って行った )




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