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冒険者ギルドの日常 外伝/114


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81: フラト背後 [×]
2025-11-24 14:48:02

(/ご無沙汰してしまい、大変失礼いたしました。諸事情で返信できなくなっていました。アロイジウス背後さんさえ良ければ、続けさせてもらえればうれしいです。ご一考のほど、よろしくお願いします。)

82: アロイジウス背後 [×]
2025-11-24 16:37:26

(/ご無事なようで何よりでした……!フラト背後さんに何かあったのかと不安になっていたので……もちろん、続行に問題ありません!)

83: フラト背後 [×]
2025-11-24 16:46:04

(/ご心配をおかけして、すみませんでした。そして、アロイジウス背後さん、底なしに優しい!それでは、引き続き、フラト共々よろしくお願いします!)

84: フラト [×]
2025-11-24 18:33:36

「へぇ、こいつぁいいや。ちょいと油臭ぇのは気になるけどよ。」
(アロイジウスから燭台の皿を受け取り、辺りを照らしながら、目を慣らす。ゆらゆらと揺れる炎に、フラトのやや高揚した顔も照らし出されている。)

「旦那、この通路、掘ったのは坑夫たちでも、あの館の胡散臭ぇ野郎でもなさそうじゃあねぇか?あの潰れた樽人形も、ここが閉まって住み着いたわけじゃなさそうだしよ。」
(通路の奥に進みながら、アロイジウスに問いかける。)

85: アロイジウス [×]
2025-11-24 22:57:34

「ああ。明らかに遺跡だ。それも古い時代のな。やはりあのゴーレムに何かしら関係していると見て良いだろう」

(二人が通路を進んでいると、やがて非常に広い部屋に出た。フラトの持つランプに照らされて、部屋の全貌があらわになる。)

「ここは……」

(部屋の壁には壁画が描かれており、あちこちに薔薇と十字架をモチーフにしたであろう絵があった。だがフラトとアロイジウスの目を引いたのはそれではなかった。)

「なるほど、な。フラト君、我々は厄介な物を発見してしまったぞ」

(アロイジウスはフラトに皮肉めいた言い回しでそう言った。宝、宝、宝。見渡す限り、古代の彫刻や巻物、希少金属の用いられた武具や装飾品で溢れていた。光に照らされたそれらは、自らの存在を示さんばかりに輝きを放っている。依頼主の目的、それはおそらくこれだったのだ。)

86: フラト [×]
2025-11-25 08:36:22

「こいつぁ…すげぇや。へへっ、これを見りゃ、誰だって欲に目が眩んじまうぜ。」
(アロイジウスの『厄介な物』という言葉に、なるほどと小さくうなづきながら、入った部屋をランプで照らす。ランプが部屋を照らしているのか、黄金に輝く財宝が照らしているのか、わからなくなる、と思いながら。)

「こいつらかっぱらってトンズラ、ってわけにゃいかねぇよなぁ、旦那。」
(そう言いながら、フラトがランプで照らした先に、薔薇十字の紋章が描かれた樽のような胴体部分に手足と頭を収納し、休眠状態のゴーレムが3体見える。)

87: アロイジウス [×]
2025-11-25 18:20:09

「できればそうしたいところだがね。あのゴーレム達が起動する条件を知れたら良いのだが……」

(アロイジウスは辺りを見回した。おそらく道中で倒れていたゴーレムは、何かしらの起動条件が満たされたことで動き出し、あそこまで辿り着いたのだろう。だがその際、落盤に巻き込まれてそのまま押しつぶされてしまったようだ。)

「ふむ……何かしらの結界を張っているのか、それとも宝が元の位置から動かされると起動するのか……」

(どちらもありうる話だ、とアロイジウスは一人呟く。この遺跡、そして宝を守るための番人として、あのゴーレム達はここにいる。そう考えると、ゴーレム達がどうやって起動するのか、道中倒れていたゴーレムは何故一体だけ起動したのか。そんな事を考えていた瞬間、突然背後から石が転がる音が聞こえた。)


(/この石音のせいで、ゴーレムが起動する、という流れにしたいと思います。いよいよ戦闘です!)

88: フラト [×]
2025-11-25 20:29:32

「動かねぇうちに、パパっと潰せねぇもんかね、こいつら。」
(アロイジウスの話をききながら、ランプを下に置き、鐵棍を両手持ちで構え、ゴーレムを注視する。)

「どうする旦那。1発、ぶっ叩いて…後ろっ!!」
(鐵棍を振りかぶろうとした時、後ろから聞こえた石が転がる音に反応してしまい、ゴーレムから目を切ってしまう。)

(/いよいよですね!しかし、このタイミングでの石の音…館の主の差金かと、勘繰ってしまいますねぇ。アロイ背後さん、上手やからなぁ。)


89: アロイジウス [×]
2025-11-26 18:47:50

(石音は、二人が進んできた通路から聞こえた。フラトもアロイジウスも振り向いてそちらを警戒したが、そこには誰もいなかった。
5秒経つ。……何も起こらない。
10秒経つ。……何も起こらない。
さらに数秒待ってみても、石音のした場所からは誰の気配も感じられなかった。)

「……今まで坑道を歩いていた時、誰かに尾行されている気配は無かったように思う」

(アロイジウスは通路の方を向いて警戒を続けながらも、抜きかけた剣の柄から手を離す。)

「フラト君、君の方は尾行される気配を感じたり………ッ!」

(アロイジウスがフラトの方に視線を移した瞬間だった。それはまるで病人の枕元にやってきた死神が、生の終焉を宣告する鎌を振り下ろす光景にも見えた。フラトの背後、ゆらりと動いた"それ"は、いつの間にかその巨大な腕をフラトに向かって振り下ろしていたのだ。)

90: フラト [×]
2025-11-26 19:31:50

ガギィィィ…ッン!!
(ゴーレムの腕が振り下ろされたその刹那、すんでのところで鐵棍で受け止める。重たい金属同士がぶつかる音が部屋に響き渡り、続いてギリギリと、今度は金属同士が競り合う鈍い音が聞こえる。)

「不意打ちたぁ、やるじゃねぇか、樽人形。気に入ったぜ。」
(力と力の勝負から一転、フラトは体を捌くと、鐵棍をずらして相手の力をいなす。続いて、体を反転、相手の方を向きながら横振りの一撃を放つ。その一撃を、ゴーレムは片腕で防御、2、3歩後ろに下がり、無機質な視線をアロイジウスとフラトに向けている。)

「かってぇな、この野郎。旦那、剣で受けねぇ方が良さそうだぜ。折れちまったらもったいねぇ。」
(ゴーレムに向かって鐵棍を構え直す。ゴーレムの攻撃を躱しきれなったのか、額から血が滲み、顎まで、一筋流れ落ちている。)

91: アロイジウス [×]
2025-11-26 21:47:24

「その方が賢明らしいな」

(アロイジウスは腕を交差させながら、腰に提げた四本の剣のうち、右手でロングソードを、左手で刀を、それぞれの鞘からゆっくりと刀身を引き抜く。ひりん、と金属特有の音を小さく鳴らしながら、二対の切先がゴーレム達へと向けられた。)

「…あの石音で動き出した、というのか」

(自分達がこの部屋に入った時になぜ起動しなかったのかは分からないが、今はそんな事を考えるべきではない。先程休眠していたはずのゴーレム達3体は、ジリジリとフラトとアロイジウスの方へ迫りつつある。しかし、この部屋の広さでは2体が並ぶ程度が限界らしく、1体は後方へ、2体が前方へと布陣している。)

「ッ、来るぞ!」

(先に動いたのはゴーレムだった。先頭の2体が、それぞれの目標に向かって巨大な拳を振るう。片方はフラトに向かって。もう片方はアロイジウスに向かってだ。)

92: フラト [×]
2025-11-26 22:06:09

「そっちは任せたぜ、旦那!さぁ、来やがれ、樽人形!」
(自分の方に襲いかかる1体を迎え撃つフラト。その体躯と武器とは裏腹に、熟達の体捌き、理合に満ちた鐵棍の扱いでゴーレムの攻撃を捌き、いなし、打ち落としながら反撃を加えて行く。)

「この樽人形ども、効いてんのか効いてねぇのか、わかりゃしねぇぜ。旦那、拉致があかねぇ。ちょいとズルさせてもらうからよ、巻き込まれねぇでくれよ?」
(そう言うと、一旦間合いを取り、首から下げている珠を左手で握り締める。)

93: プロ [×]
2025-11-27 20:42:22

参加希望ですよ。いいてざか?いいですよ。はい。

94: アロイジウス [×]
2025-11-27 21:55:28

「……何をする気だ?」

(アロイジウスはボソリ、とフラトの言葉に疑問を漏らした。しかし、そのまま忠告に従うようにフラトの近辺から離れると、やがてゴーレムは分断され、各個における戦闘が始まる。)

「ッ、動きは鈍いが……!」

(ブォン、という風切り音と共に、ゴーレムの腕がアロイジウス目掛けて振るい下ろされる。その場から飛び退く形で攻撃を避けると、空を切った剛腕はそのまま地面へと吸い込まれるように叩きつけられた。)

「当たればミンチ肉になるのは確実、か」

(やがて砂煙がわずかに収まると、その光景に思わずアロイジウスは心臓を縮こませた。ゴーレムの腕には傷一つついておらず、反対に腕を叩きつけられた地面はといえば、まるで小さな隕石でも降ってきたのではないか、と思うくらいに深いクレーターが形成され、粉々になった床は破片すらなく、もはや砂と化している。)

「こんな相手にどうするというんだ、フラト……!」

(アロイジウスは思わず相方へと視線を向けた。こんな動く要塞相手に、相方は無事でいられるのだろうか、という心配が胸中に走り始める。)

95: フラト [×]
2025-11-27 22:44:10

「へへっ、お代は見てのお帰り、ってな。そんじゃあ行くぜ…"我が身に宿れ、大赤竜の力"」
(フラトが呟くと、手に持つ珠が、炎の如く真っ赤に光り、次の瞬間にはその光がフラトの中に吸い込まれる。すると、フラトの瞳は珠の光が宿ったかのように真紅となり、尋常ならざる力が全身にみなぎっている様子が、傍らで戦うアロイジウスにも伝わってくる。)

「要ハ、落盤並ミニブッ叩キャ済ムッテコトダロ?覚悟シロヨ、樽人形。」
(声も、どこか大きな獣の唸り声が混ざったように変わっている。先ほどの玄妙な動きとはうって変わって、獲物に襲いかかる野獣のようにゴーレムに突進し、自身の頭部を掠める敵の腕も意に介さず、渾身の一撃をゴーレムの胴体部分に打ち込む。ガギィン、と鈍い音が響き、ゴーレムの胴体には僅かに亀裂が走っている。)

「今ノ打チ込ミデコノ程度カヨ。モウ少シ気合イ入レネェト…ナァァッ!」
(所々から血を流しながら、再びゴーレムに攻撃しようと身構える。)

96: アロイジウス [×]
2025-11-28 20:24:48

「何がしかの身体強化魔術か……?」

(フラトの豹変したその姿や戦闘法に、アロイジウスは驚いた。しかし同時に、納得感をも感じていた。数々の冒険者が現れては散っていくこの業界において、突出した特技や力が無ければ生き残る事は容易ではない。彼はあの力を切り札にして、今まで生き残ってきたのだろう。あの様子から見ると理性がどれほど残っているかは分からないが、戦いというものは最後に立っている事こそ、勝利条件なのだ。)

「確かに修羅場を潜り抜けるための実力はある、様だが……ッ!」

(一方でアロイジウスの方は、ゴーレムの攻撃を避けるのみで手一杯であった。繰り返し振るわれる拳の鉄槌は、アロイジウスに触れる事なく地面や壁へと叩きつけられる。)

「剣で傷を付けられるならまだしも……!」

(今度は横薙ぎが繰り出された。身体を捻り、地面にへばりつく様に体勢を変える。頭上を通り過ぎる剛腕の後、風圧によって髪と軍帽が揺れた。ゴーレムの腕が壁にぶつかり、また轟音が響く。そして身体を起こそうとした瞬間、"それ"に気づいた。ゴーレムの腕の稼働部……肘関節に小さな隙間が空いている。その隙間の奥、僅かに見える暗闇の中に鈍く光った、金属か何かで出来た太い糸。)

「……なるほど。人の形をしている以上、そういった構造になるのは確かに自明の理、というわけか」

(アロイジウスは身体を起こし、再び両手の剣を構える。勝機が、見えた。)

97: フラト [×]
2025-11-29 11:15:33

(剣を構え直すアロイジウスを横目に見て。)
「イイネェ、旦那モヨウヤク乗ッテキタミテェジャネェカ。」
(ゴーレムに首から肩を掴まれたまま、胴体の亀裂に鐵棍を突き立てるフラト。メリメリと鐵棍が刺さっていく。とどめを刺そうとするフラトと、引き剥がそうとするゴーレムのせめぎ合い。)

「ウォラァァァァァァァッッッ!!!」
(フラトは、一際高く吠えると鐵棍を突き立てままゴーレムの巨体を持ち上げ、そのまま壁まで突進し、串刺しにする。ゴーレムの四肢からは力が失われ、そのままダラリと地面に横たわる。)

「ヘッ、落盤ヨリ効くダロ、俺ノ鐵棍ハヨ。」
(フラトの鎧のゴーレムに掴まれていた部分は変形し、所々から血が滴り落ちている。)

98: アロイジウス [×]
2025-11-29 18:56:26

(フラトがゴーレムを倒した瞬間と、アロイジウスが目の前のゴーレムに向かって走り出したのは、ほぼ同時だった。ゴーレムは再びアロイジウスに向かって、左の拳を振り下ろす。しかしそれをターンするように素早く避けると、アロイジウスは肘の関節、そこに僅かに空いた隙間を見逃さない。)

「捉えたぞ…!」

(アロイジウスはその隙間に向かって、右手に持ったロングソードを勢いよく突き刺し、まるでかき混ぜるかのような動作で剣を捻り回した。その瞬間、バチン、と何かがはち切れる音がゴーレムの左腕から響くように聞こえる。すると突然、ゴーレムは左腕から"地面に引っ張られるように"膝をついた。)

「重かろう、神経が断たれた腕は」

(アロイジウスがゴーレムの腕の隙間の内に見つけたのは、体内に伸びる金属製らしき綱だった。おそらく人体における神経や筋肉と同じように、ゴーレムもその綱を伸ばしたり縮ませたりして手足を動かしているらしい。であれば、その綱を絶ってやれば動きは止まる。だが、ゴーレムもただやられているばかりではなかった。空いている右手でアロイジウスを掴もうとしたが、アロイジウスはそれをするりと避けると、跪いたゴーレムの膝を足掛かりに、空中高く飛び上がる。)

「その首……!」

(刀を逆さまに突き立てるようにして、そのままゴーレムの首元へ、落下軌道のまま迫る。そしてやはり見つけた、首元の"隙間"を。ゴーレムが頭上のアロイジウスに向かって右腕を伸ばそうとしてくるが、鈍重な動きでは間に合わない。狙うは首と胴体を繋ぐ関節部に空いた、左肩の隙間。人間で言う左鎖骨の部分だ。)

「貰ったァッ!」

(刀がまるで吸い込まれるように簡単に刺し込まれた。そのまま刀をテコのようにして、隙間から胴体外側へと傾ける。するとゴーレムの頭部は、追随するかのように右へと傾いた。アロイジウスは左手でゴーレムの頭を掴み、右手で刀を力いっぱいに傾ける。ブチブチ、と細かな糸や綱がはち切れる音がしたかと思うと、アロイジウスは左手で掴んだ頭部を更に強く引っ張る。やがてバツン、と大きな音を立てて、文字通りゴーレムの首がもげた。)

99: フラト [×]
2025-11-29 20:28:35

「旦那ノ方モ終ワッタミテェダナ。サテ、残ルハアト1匹カ。」
(肩で息をしながら、ゴーレムを仕留めたアロイジウスを見やる。自身とは対照的な戦い方に感嘆し、フゥ、と1つ息を吐いて残る1体のゴーレムに視線を移す。)

「サスガダゼ、旦那。残リノ1匹、俺ガナントカ動キヲ止メル。ソコヲ旦那ガ仕留メ、ッテノハドウダイ?」
(流れ落ちる血を気にすることもなく、ゴーレムに視線を向けたままアロイジウスに話しかける。)

100: アロイジウス [×]
2025-11-29 22:49:29

「………」

(フラトに話しかけられているにも関わらず、アロイジウスは黙り込んでまま。ただ右手を見つめながら、その場で固まってしまっている。しかしよく見ると僅かに手が震えている上に、その目は普段よりも見開かれていた。アロイジウスの心中では、ゴーレムの首元に刀を刺した時の感触が、今もまだ残っていた。敵の首元に、剣を突き刺す感触。)

「何故………!」

(今更思い出すのか。敵は人間ではなかった。明らかに敵はモンスターで、しかも機械仕掛けのゴーレムだ。そんな相手から人と同じ色の血が出るはずがない。それだと言うのに、何故。
…………私の手は、赤黒い血に塗れている?)

「ッ」

(これは幻覚だ、ありもしない光景に惑わされるな。だがそれでも、あの感触は未だに手に残ったまま、薄れることがない。左の鎖骨を真上から剣で突き刺した時の、肺を貫き、心臓を抉り、内臓を刃が斬り開くあの感覚。吹き出した生暖かい血が、冷えた体に付着して感じる気色悪さ。敗戦から、あの国が地図から消えてから15年が経った。それでもまだ、あの感覚は心の内から出て行かない。)


(/久しぶりの戦闘により、アロイジウスのトラウマが発病した形になります。ここらで一発、フラトから気合を入れて頂きたく思うのですが……)

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