TOP >
1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
41:
常葉 悠 [×]
2025-09-16 19:25:09
やぁ、お久しぶりですね。はは……いえ、最近少し夜更かしをし過ぎてしまいましてね
(約束の時刻より少し早く彼が到着した。彼の姿を認めると、自然と笑みが零れる。以前危惧したようなリセットは起きていないとみえ、安心する。さて、今日は何の話をしながらダーツをしようか──そんなことを考えていると、彼から疲れているのではと指摘された。瞬間、少しだけ動揺する。ここ最近疲労が溜まって不眠であるのは確かだが、社内で身体の不調を指摘されたことは無い。幼少の頃より、熱を出しても気付かれにくい体質だったので、彼にあっさりと見破られて、動揺してしまったのだ。自分はそんなに分かりやすい顔をしているのか。これは早晩他の社員にも見抜かれてしまう。そろそろメンテナンスが必要だろう。そして同時に彼に仕事の悩みでも打ち明けてしまおうかとも考える。だがすぐに嘘の理由を彼に告げる。不眠ゆえに夜更かしをしているので嘘とも言いきれないが、そんなものは詭弁に過ぎない。まだ出会ってすぐだし、そもそも彼はダーツをやりに来ているのだ。10も歳上の同性の仕事の話なんて聞きたくもないだろう。愛想笑いを浮かべながら、マティーニを傾ける)
42:
宮村 湊 [×]
2025-09-16 21:59:12
夜更かし? そっかあ……どんな理由であれ、寝不足ってけっこう堪えますよね。俺も最近、やらかしちゃって……期日までに送らなきゃいけなかったお客さんへのメールを、うっかり出し損ねたんです。もう、上司にすんごい勢いで怒られて。あの日は頭が冴えちゃって、全然寝れませんでしたね~。
(軽く肩をすくめて、照れ隠しのように笑う。誤魔化されたのはわかっている。彼が口にした夜更かしが、ただの不眠の裏返しであることは疑いない。だが、それを正面から突くのは愚策だ。むしろここは、自分から失敗談を差し出すことで空気を和ませる方が効果的。対等に見える位置に自分を置くことで、相手の肩に入り込む隙を作る。指先でグラスの表面をなぞり、水滴の冷たさを感じながら、ゆっくりとカシスソーダを口に含む。視線を上げて彼の方へ向けると、わざとらしさを消した柔らかな笑みを浮かべた)
……何か悩み事でもあるんじゃないかって、ちょっとだけ心配で。……あ、でも、こんな若造に言われても困りますよね。
(前半は真剣に、しかし後半は声のトーンを和らげて冗談めかす。相手に圧を与えないよう、絶妙な力加減で。眉を下げて見せ、にっこりと笑顔を添える。相談するかどうかの選択肢は常に相手の手に委ねる──それが警戒を和らげ、信頼へと繋がる一番の近道だからだ)
でも俺、こう見えて友達の愚痴とか聞くの得意なんですよ!何かあったら、いつでも壁だと思って何でも話してくださいね。
(軽く胸を叩いて見せ、明るい調子を取り戻す。その動作に合わせるように、氷が溶けて澄んだ音を立てた。距離を縮めるのは焦らず、けれど確実に。笑顔を崩さぬまま、彼が次にどんな言葉を返すのかを見極めるように静かに待った)
43:
常葉 悠 [×]
2025-09-16 23:21:01
(彼の失敗談に笑いながら耳を傾ける。この青年でもミスはする。当然のことだがいまいちイメージができなかった。それに普段から足の引っ張り合いの世界にいるので、自分のミスをこんなにも楽しげに話す彼が新鮮に映った。だが自分には分かる。彼は自分が誤魔化しをしたことを見抜いて、あえてそういう話をしているのだ。そう見当をつけた傍から"悩み事があるんじゃないか"とか"なんでも言って"とか、こちらを気遣ってくれる発言をした。その厚意に甘えて今すぐ全てを吐き出したい気分になったが、グッとこらえる。自分の方が歳上なのだからという一種の痩せ我慢と、会社の内部情報に関わることを誰が聞いているかも分からない場所で喋っていいのだろうか、というリスクの問題。天秤に掛ければ当然話さない方がいいに決まっている。だがこのまま彼の厚意を無駄にもしたくない。それで彼が傷付いてしまうのも嫌だ。どうすればいいか考えている内に、ふと一つのアイデアが思い浮かんだ)
湊くん、ありがとう。私のことを気遣ってくれたんですね。……ねぇ、こういうのはどうですか? 今から301点のゼロワンゲーム……先に持ち点を0点にした方が勝ちというゲームですが、これをやって負けた方が今の悩み事を話すというのは?
(唐突な提案に思われるかもしれないが、今回の集まりの趣旨はダーツで、自分の悩み事なんて二の次だ。だが彼は悩み事を聞く準備をしてくれている。この方法ならば、彼のその準備も無駄にせずに済むかもしれない。勝つか負けるかは実力と時運が決める。果たして彼はこの提案を受け入れてくれるだろうか、と僅かばかりの不安を胸に彼の瞳を見つめる)
44:
宮村 湊 [×]
2025-09-17 07:40:21
ゲームですか?あはは、良いですよ!驚かせようと思ってこの1ヶ月、めっちゃ練習したんです。悠さんには敵わないかもしれないですけど…。
(一瞬、純粋に驚いたように目を丸くしたものの、すぐに屈託のない笑みを浮かべると了承を示すように大きく一度頷いてみせる。純粋に、面白いと思っていたのも事実だ。闘争心を隠すように瞳を細めると、遠慮がちに人差し指で頬を掻く。上手くなりすぎていてもいけないし、下手すぎても情報を引き出せない。ただの素人を演じればよかった前回に比べて演技の難易度は上がっているが、問題は無いだろう。標的が提案してきた以上、この条件はむしろ自分にとって好都合。遊びの形にかこつけて、彼の胸の内を引き出すチャンスになるかもしれない。右手に持っていたカシスソーダのグラスをテーブルの上に置き、矢へと持ち替えるとスローラインに前回教わった通りの姿勢で立ち、深呼吸ののちに矢を構える。肘を固定し、腕を伸ばすようにして放たれたダーツは、中央近く、20のシングルに真っ直ぐに刺さった。ブルにはわずかに届かないが、初回の惨憺たる結果から見れば大きな進歩だ。ぱあっと表情を明るくして彼の方を振り向き、軽やかな足取りで歩み寄り、期待に満ちた視線を彼へと送った)
…あ!惜しいなあ、ブル行けたかと思ったんですけど、そんなに上手くいかないかあ……。悠さん、俺、前回よりマシになってますか?
45:
常葉 悠 [×]
2025-09-17 22:38:12
(自分の提案を彼が快く受け入れてくれたので安堵する。そして彼の無邪気な張り切りように、頬を緩める。一ヶ月練習したという彼の腕前を見るのが楽しみでソワソワしていた矢先だった。彼の放った第一投が20のシングルに真っ直ぐに刺さったのだ。思わず二度見する。たって一ヶ月で上達するのが早すぎる。これは自分にとって想定外。早くも自分の腕を凌駕した可能性が出てきた)
いや……これは相当お上手ですね。前回よりも遥かに。ははは……これは私の方が危ないですね。一つ、良いことを教えてあげます。ブルを狙うのも一つの手ですが、実はブルより20のトリプルの方が得点は上です。ですので、そこを狙うのもアリですよ。尤も、ブルより面積が狭いので、中々当たりませんがね。
("マシになっていますか"なんて控えめな聞き方をする彼に成長を実感して欲しくて、大きく褒めてみる。もちろん全部本心からの言葉だ。そして経験者としての威厳を保つために、ダーツの知識を教える。これで負けた時、自分は最低限のことはしたと言い訳を作ることができる。そしてふと思い出す。自分も初めての頃はあんな風に楽しげに遊んでいたことを。自分は全て独学だったが、こんな風に共にプレーをする相手がいれば、また違っただろうか)
さぁ、ダーツは1ラウンドにつき3投。あと2投残ってますよ。頑張って。
-------
背後、失礼します。ダーツ勝負ですが、勝敗はどちらがいいでしょうか? なにか希望があれば遠慮なくどうぞ!
46:
宮村 湊 [×]
2025-09-18 07:52:28
へへ、悠さんに褒めて貰えるなら頑張った甲斐がありました!あ、そっか!ダブルブルでも50点、20のトリプルなら60点ですもんね!よーし、頑張るぞ!
(驚いたように目を見開く相手を見て、心から嬉しそうに破顔し、グッと拳を握って見せる。その姿は子供じみて無邪気に映るだろうが、心の奥底では冷静に打算を巡らせていた。毎週のように暇さえあれば通ってたんですよ、なんて言いながら二投目と三投目用のダーツを器用に指の間に挟む。ボードを確認するようにじっと見据え、一度深く頷いてから笑顔を取り戻し、気合を込めるように短く息を吐いてスローラインへと戻る。矢を構えた腕は、先程の一投目よりもわずかに力みを含んでいた。もちろん、狙って外す。初手で与えた鮮烈な印象を打ち消さず、それでいて急に上達しすぎて怪しいと思わせないための調整。ピンポイントに狙った場所に投げることまではできないものの、大まかにでも中央から逸らすことが出来れば十分だろう)
……あれっ、20点を狙ったのに……やっぱりトリプルは難しいなあ……
(放たれた二投目は9のシングル、続く三投目は11のシングル。いずれもボードの中央から外れ、決して悪くはないが褒めるほどでもない結果だ。わざとらしさを悟らせぬよう、肩をすくめて小さく首を傾げ、気まずそうに眉を下げながら振り返る。頬を掻きながら苦笑を浮かべ、ゆっくりと彼の方へ戻っていく。その口調は悔しさよりも楽しげで、失敗さえもゲームの一部として受け入れているようだった)
まだたまーにしか思ったところに投げられなくって。奥が深いですね、ダーツって!
──────
そうですね……どちらでも面白い展開になるかとは思うんですが、良い試合をして最後は湊側が負けるのが良いかな、と思ってます!途中から本当にゲームに没頭してしまうのも良いかな、と思っておりまして……!
47:
常葉 悠 [×]
2025-09-18 20:24:19
(苦笑を浮かべる彼を鼓舞するように告げる。失敗すらゲームの一部と考えているかのように、彼の口調は爽やかだった。今どきこんなにもダーツで楽しげに遊ぶことの出来る若者がいるとは──別に自分が作ったゲームでもないのに、何だか自分まで楽しくなってくる。彼が投げ終わると立ち上がり、マティーニをテーブルの上に置き、矢を持つ。スローラインの前に立つと、彼に教えたのと同じ構えを取る。彼は20、9、11のシングルに当てたので、残りの得点は261点。まだまだ勝負は始まったばかりだが、ここで差を付けておくのも戦略として一つの選択だ。一呼吸置いてから腕を伸ばしきって投げる。矢はやや上ながらも真っ直ぐに飛んでいき、20のダブルに刺さる。続いて間を置くことなく、二投目を投げる。矢は今度は少し左にずれ、5のダブルに刺さる。そして三投目。今日は調子が良さそうだと思いながら、今度は少し力を抜いて投げてみる。矢は今度こそ真っ直ぐに飛び、ボードの中心──ブルに刺さる。これで自分は40、10、50の得点を得たことになるので、持ち点は残り201点。幸先のいいスタートに満足げに頷くが、大切なことを思い出した。自分は勝負事においては、細かいところで勝ち、肝心なところでポカをする傾向にある。あまり嬉しさを噛み締めると、今日もそうなるかもしれない。ここは努めて冷静に振る舞う必要がある。矢を回収し、彼の元へ戻りながら、冷静な口調で言う)
今日は少し調子がいいかもしれません。しかしあまり序盤で点数を稼いでしまうと、クリア目前でバーストしてしまうかもしれませんからね。そういうことも計算に入れなくてはいけませんね。
-----
承知しました!では互いにゲームに没頭し、接戦の末、常葉社長が勝つ展開にしましょう!
48:
宮村 湊 [×]
2025-09-19 00:32:12
すっ……ごい!いきなりブルじゃないですか!やっぱり悠さんはすごいなぁ……。俺も頑張らないと!
(カシスソーダのグラスを手にしながら彼の一投一投を見守っていたが、やはり場数を踏んできた人間の投げ方は違う。フォームに無駄がなく、矢が放たれるたびに吸い込まれるように良い位置へと収まっていく。最初はある程度差をつけられることは想定内だった。だが、予想以上の精度に内心舌を巻く。盤面に刻まれた差は既に60点。悠長に構えていれば、このまま突き放されてしまうのは目に見えていた。驚きと尊敬を織り交ぜた声で賛辞を送りつつ、その裏で冷静に打開策を探る。標的を追い詰めるはずの自分が、今はゲームに追い詰められている──その皮肉に気付いても、口元の笑顔は崩さない。ダーツを三本手に取ると、軽く肩を回してからスローラインへ進み出る。片足を前に出し、深く息を吸い込む。まずは一投目、狙いは20のトリプル。だが放たれた矢はわずかに逸れ、15のシングルへと突き刺さる)
……っ、惜しい。
(小さく呟き、すぐさま二投目に移る。狙いは変えず、だが今度は力が足りず、6のダブル。気を抜けば、焦りが顔に出そうになる。最後の三投目──ここで食らいつけなければ勝機は見えない。無意識のうちに瞳を細め、矢先を真っ直ぐに見据える。耳の奥で鼓動が早鐘を打つ。求めているのは情報だったはずなのに、今はただ勝ちたいという一心で手が伸びていた。放たれた矢は鋭い軌道を描き、盤面へと突き刺さる。18のトリプル。狙いから少しずれたが上々の結果だ。喜びを隠すことなく両手を軽く掲げ、子供のように声を弾ませる。当然、大半は大袈裟な演技ではあったが、心からの高揚が含まれていたのもまた事実。隣の彼の方へ振り返ると、頬を紅潮させた笑顔のまま勢いよく歩み寄って行った)
やっ……たー!悠さん、トリプルですよ!俺、初めてトリプル刺さりました!
49:
宮村 湊 [×]
2025-09-19 00:33:11
──────
展開について、かしこまりました!よろしくお願いいたします…!
50:
常葉 悠 [×]
2025-09-20 00:32:22
18のトリプル……! 刺さったじゃないですか! すごいですよ湊くん! こんなに早く当ててしまうとは思いませんでしたよ……!
(勝負には勝ちたい気持ちもあるが、それ以上に彼の腕が気になった。15のシングルと6のダブル。どちらも狙いはいいが、力が強かったり足りなかったり、思うような結果が出ていないのは表情からも明白だった。だからつい、手を貸してしまいたくなるが、あいにく折角の真剣勝負。ここで助け舟を出すのも憚られる。だから今度こそ彼が狙っているところに刺さって欲しいと強く念じていた。その矢先、彼の放った三投目が18のトリプルに刺さったのだ。18とはいえ、トリプルに刺さっただけですごい進歩だ。思わず、声が出てしまっていた。そして高揚している彼につられるかのように、自身も気分が高揚していた。その弾みで彼の肩に手を置き、顔を寄せて賛辞を送る。そしてふと、思い出す。これは勝負。彼が投げ終わった後では自分が投げなくてはならない。彼から離れると矢を持って、ラインの前に立つ。先程の三投で彼の得点は残り180点。自分とは21点差となった。点差は僅かだがリードされているのは事実。息を吐いて一投目を投げるが、1のダブル。次いで二投目は5のトリプル。三投目に至っては9のシングルだった。彼の躍進に未だ気持ちが落ち着かず、狙いはことごとく外れたが、自然と悪い気はしなかった)
ははは、酷い点数です。立場が逆転してしまいましたね。これは湊くんに色々と教えてもらわないとですね。
51:
宮村 湊 [×]
2025-09-20 08:49:32
…っ、へへ、ありがとうございます!悠さんにどうしても上達したところ見せたくて……。
(肩に置かれた体温、不意に近付いた彼の顔には自分とは全く違う、計算など1ミリも混ざっていない純粋な喜びと賞賛が浮かんでいて、一瞬言葉を失い瞳を見開く。直ぐに我に返り満面の笑みで喜びを伝えつつ、その内心は穏やかでは無かった。何をしている──情報が賭かっているとはいえ、ゲームにムキになったり、標的の反応に動揺させられたり。静かに自分を叱咤しつつ、スローラインへと向かった彼の背中を見詰め、すっと瞳を細める。まだほぼ見ず知らずの他人の成功を心の底から喜べるような愚直な男を騙すのに良心が痛んだか?否、そんなものはとうの昔に捨てている。自分の仕事は対象が誰であれ、相手がどんなに善人だったとしても関係は無い。先程とは打って変わって乱れた彼の矢の軌道を眺めながら小さく息を吐く。彼の合計得点は26点。点差は5点まで縮まった。彼が振り返るまでに人畜無害なえがおで表情を塗り替えるとぶんぶんと首を大きく横に振り、ダーツを片手に入れ替わるようにスローラインに立つ)
そんな、本当にたまたまですよ!じゃあ次、俺行きますね!
(再びダーツ盤と対峙し、心を落ち着かせるように一度息を吐く。今回こそ彼の得点は伸び悩んだものの、ここで手を抜けば先程のように一気に点差を突き放されることも十分に考えられる。そもそも、恐らく自分より彼の方が実際にダーツの腕は上回っているだろう。ある程度こちらも真剣に投げなければ勝負にならないかもしれない。そんな邪念が入ったからか、一投目は下に大きくずれ、7のシングル。二投目、それを修正するように12のトリプル。3投目はブルを狙ってみたものの、そう上手くは事は運ばずに狙いがずれ、19のシングルという結果に落ち着く)
ブルはやっぱり難しいなあ……。でも、トリプル取れるようになってきました!やっぱり悠さんのフォームは綺麗だから、近くで見てると勉強になるなあ…。
52:
常葉 悠 [×]
2025-09-20 22:57:42
ふふ……私のフォームばかり見ていると変な癖がついてしまうかもしれませんよ。私のフォームは、あまり綺麗だとはいえませんから。
(トリプルに刺さるようになってきた彼に些か脅威を覚える。彼は未だブルを狙っているようだが、自分にしてみればブルより遥かに面積の小さいトリプルに当たる回数が多くなるのは、脅威に他ならなかった。トリプルに当たり続ければ、自然とコツを掴む。そしてより当たる回数も増える。彼は飲み込みが早いから、あっという間にダーツをコントロールする術を学んでしまうだろう。ひょっとしたら既に無意識下で会得しているのではないか。そんな邪推が頭の中に過ぎる。何はともあれ、ここで点差を離して置く必要がある。自分の中の闘争心が頭をもたげてきた。久しぶりの感覚だった。スーツの上着を脱ぎ、ネクタイを緩める。上着を先程まで座っていた椅子に掛ける)
湊くんには悪いですが、ここで一気に巻き返してみせますよ。私は遊びを本気でやるタイプですから。
(ダーツ盤の前に立ち、彼の方を振り返って宣戦布告をする。大人げないと思われるだろうか。だが勝負事はいつだって真剣に行わなければならない。投げるフォームを構え、一気に腕を伸ばす。一投目はダーツ盤の中心──ブルに突き刺さる。次いで間を置くことなく、二投目を投げる。矢は真っ直ぐに宙を走り、再び中心に突き刺さる。これで二連続ブル。このままハットトリックを狙おう──そう決めて三投目を構える。既に二本の矢が突き刺さっているので、それらに当たらないように投げなければ弾かれてしまう。狙いを定め、投げる。だが、ほんの少しだけ力加減を誤ってしまった。しまったと思ったが、時すでに遅く中途半端な力で投げてしまったがために、矢は失速していく。狙いを大きく逸れ、14のシングルに刺さった。これで自分の残り点数は61点になった)
ハットトリックを狙ったつもりでしたが、残念でした。しかしこれで私が優勢。ここからどうしますか? 湊くん。
53:
宮村 湊 [×]
2025-09-20 23:57:16
うっ………………そ………………
(彼が謙遜をしている時には、そんなことないですよ、と快活に笑いながら否定する余裕があった。真正面から突き付けられた宣戦布告に対しても、やや闘争心を煽られ負けず嫌いが表情に出そうになったが、彼がすぐにダーツ盤へ向き合ったことで事なきを得ただろう。しかし、その後が問題だった。彼が放つダーツが真っ直ぐ盤の中央に刺さった瞬間、思わず目を見開く。続く二投目がほぼほぼ同じ軌跡を描いたのを見た時には思わず、と言った風に声が零れていた。一気に114点を獲得したことで、せっかくのリードも全て帳消しになった上、50点ほどの差を付けられている。我に返り、直ぐに彼に対して賛辞の言葉を送りつつ、彼を見つめる)
すっ……ごいです!二回連続だって、俺からしたら有り得ないですよ!……うー、でも、負けません!俺、悠さんに頼られたいんで!
(口を開く頃にはすっかりいつもの調子を取り戻していたものの、内心は挑発に乗り闘争心が燃え盛っていた。単純に───最早、情報など一切関係なく負けたくない。スローラインに立ち、再び盤と向かい合う。力みすぎてはいけない。静かに深呼吸を繰り返し、矢を構えると、先程彼が投げていたのをイメージして真っ直ぐ矢を放つ。一投目は先程の彼と同じような軌道を描いたが、中央より僅かにずれシングルブルの25点に留まる。続く二投目、少し考えて軌道を変える──5のシングル。そして、ラスト三投目。修正されたその軌道は、真っ直ぐに20のトリプルへと突き刺さった)
…や、……やった!悠さん、20のトリプルです!俺、あと28点です!終わりが見えてきたかも……!
54:
常葉 悠 [×]
2025-09-21 00:48:24
えっ? ああ……中々やりますね……!湊くん……!20のトリプルは私も一度しか当てたことがありません。本当は君、自分の実力を偽っているんじゃないですか?
(自分が二回連続でブルを取ってから、彼はさすがに呆気にとられたようだった。しかしすぐにいつもの調子に戻ったようだった。少しやり過ぎたか、なんて上から目線で反省していると、彼の放った矢が20のトリプルに刺さったのを見て、思わず二度見してしまった。ブルを取るよりも難しく、最も点数の高い20のトリプル。それを見事に命中させた。きっと先程までの彼もこんな感じで呆気にとられたのだろう。すぐに我に返ると、再び賛辞の言葉を送る。そして彼に冗談めかして疑いの目を向ける)
あははは、なんて言ってても始まらないですね。ここがお互い勝負どころです。
(彼は28点。自分は61点。このラウンドで確実に勝つには50と11点取ればいい。つまり、一回はブルに、もう一回は11のシングルに当てればいい。とはいえ、自分もこんなに白熱した戦いになるとは思わず、自然と指が小刻みに震えるのを自覚する。落ち着け、先程と同じように真ん中に当てればいい。ブルに当てたら、もう自分の勝ちは決まったも同然だ。そう自分に言い聞かせ、一投目を投げる。矢は左に逸れ、11のシングルに当たる。あともう少し右にズレていればブルという微妙な位置だった。狙いは外れたが、11のシングルは当てなければならないところだったので、手間が省けたと自分に言い聞かせる。あとはブルに当てればいいだけ。二投目を投げる。これで勝つ──それで投げた矢だが、ブルの少し上の20のシングルに刺さった。残り30点。15のダブルか、10のトリプルを狙えば勝てる。まだ勝機はある。だが、逸る気持ちを抑えて投げたはずの三投目は、全く見当違いの17のシングルに当たってしまった)
残り13点ですか。ははは、これは負けたかもしれませんね。湊くんは残り28点ですから、14のシングルに二回当てるか、14のダブルを一回当てれば勝ちです。さぁ、どちらでもお好きな方で勝ってください。
55:
宮村 湊 [×]
2025-09-21 10:08:42
……いやいや、ビギナーズラックですよ!もう出来る気がしませんし!そんなに狙ったところにピンポイントに当てるのは……
(彼からの指摘に、胸の奥が冷えるような心地を感じる。声色は冗談めかしていたので、彼とて本当に自分のダーツの腕に疑いを持っているわけではないと思うが、勝負に熱中しすぎてダーツをはじめて1ヶ月の初心者である、という設定を失いそうになる。再びダーツ盤へ向き合った彼の中を見て小さく溜息をひとつ吐くと、人さし指でリズムを取るようにとん、とんと机を軽く叩く。ゲームに熱中しすぎて、注文したカシスソーダの氷はすっかり溶け、薄まってしまっていた。このターン、彼は上がれる可能性がある。先程の精度であれば次ターンが回ってくることはないかもしれない。そんな事を考えながら彼の投擲を眺めていたが、僅かに集中力を欠いたのか、狙いがズレたのが分かった。思わず心臓が早まってしまうのを感じつつ、一方で冷静になれ、と警鐘を鳴らす自分もいる。ダーツの矢を手に取り、入れ替わるようにスローラインに立つ。14のシングルを2回か14のダブル。もしくは28点になる組み合わせであればなんでも良い。14のダブルを狙って外にずれて0点になるくらいなら、ここは14のシングルを狙う方が確率が高い。静かに計算を巡らせると、最初の一投を放つ──14のシングル。狙い通りだ。あともう1回、14のシングルに刺されば、このゲームは獲れる。気分が高揚するのを感じつつ、もう一度深呼吸をする。先程と同じように投げればいい、それだけだ。静かに投げた二投目は、しかし放つ瞬間に指が残ってしまい僅かに軌道がズレた──16のシングル。バーストだ。心の底から湧き上がる悔しさを必死に堪え、落ち込んだように肩を落として笑みを浮かべながら彼の元へと戻る)
あちゃ~…やっちゃいました…。やっぱり、狙ったところに何回もちゃんと当てるのは難しいですね…。悠さん、次どうぞ。
56:
常葉 悠 [×]
2025-09-21 14:58:35
ああ……少し指がくっついてしまったんですね。ダーツあるあるですから、あまり気にしない方がいいですよ。
(彼を励ますように言うと、入れ替わるようにダーツ盤の前に立つ。そして矢を構えると、あっさりと13のシングルにダーツを当てる。先程まで白熱していた勝負はあっさりとケリがついてしまった。13は裏切りの数字。そんな数字で勝ってしまうというのも、不吉の前兆のように思えるが、勝ちは勝ちだ。勝敗が確定すると、どっと疲れが押し寄せてきた。こんなにも熱中してプレーしたのは久しぶりだ。先程までずっと肩の力を張っていたため、それが一気に弛緩する。すっかり常温に戻ってしまったマティーニを飲み干す。カウンターに行き、おかわりを注文すると、椅子に置いたスーツの上着を羽織り、緑色のペイズリーネクタイを締め直す。再びグラスを片手に彼の元へ戻る)
しかし湊くん、お上手でしたよ。とても最近始めたとは思えないくらいに。ビギナーズラックという一言では片付けてはいけないくらいに、いいプレーでした。
(彼の元へ戻ると、マティーニを一口飲みながら賛辞を送る。ビギナーズラックと彼は言っていたが、自分にしてみれば、才能のようなものだと思う。きっと彼は器用なのだ。吸収が早いので、何でもすぐにコツを掴むことができる。要領がいいのだろう。そしてふと疑問に思う。彼のように優秀な人材が普段どこで何をしているのか。聞いてみたい気もするが、あまり唐突に詮索するのは昨今のコンプライアンス遵守の世情に相応しくない。もし後で自分の素性がバレた時に問題がある可能性がある。だが自然な流れで聞くことが、今の自分にはできる。会話の自然な流れであれば彼も不快感を抱かないだろうか)
確か負けた方が今の悩み事を話す、でしたね。湊くんはなにか悩み事はありますか。プライベートのことが話しづらかったら、仕事のことなどで構いませんよ。
57:
宮村 湊 [×]
2025-09-21 22:49:55
さすがですね、俺の負けです。あはは!じゃあ勝負には負けちゃったけど、通い詰めて練習したかいはあったかもしれないですね。
(彼の最後の一投が決まった瞬間、思わず感嘆の声を漏らし、軽く拍手を送った。負けたことに悔しさを滲ませる素振りは一切見せず、素直に賞賛の笑みを浮かべる。その方が場の空気を壊さず、むしろ自分の印象を良くすることを分かっているからだ。水滴がしたたり落ちるカシスソーダのグラスを持ち上げ、すでに炭酸の抜けきった液体を一息で飲み干す。口内に残る甘さと僅かなアルコールの余韻を感じながら、グラスをテーブルに戻すと、ゆるやかに瞳を伏せた。勝負の約束──負けた方が悩みを話す──を思い出し、少しだけ逡巡するような間を置く。もちろん正直に話すつもりはない。だがここで軽く弱みを見せておくのは悪い手ではないだろう。自然に心を開いているように見せかければ、彼の心もまた緩むはずだ)
……そうですね。仕事のことなんですけど。俺、この近くの小さなベンチャーでエンジニアをやってるんです。自分ではそれなりに得意だと思ってたんですけど……どうも、それを面白く思わない先輩がいるみたいで。些細なことですけど、わざと情報を回してくれなかったり、報告の場で揚げ足を取られたり……。大袈裟に言えば嫌がらせ、ってやつかもしれません。
(声の調子を少し落とし、眉を下げて困ったように笑う。決して深刻すぎない、けれど“若者らしい弱音”として受け止められる分量を計算して吐き出す。そして、ほんの一瞬だけ相手の表情を窺ってから、恐る恐る尋ねるように言葉を続ける)
悠さんも…そういう風に、人から疎まれたりしたことって、ありますか?
58:
常葉 悠 [×]
2025-09-22 22:45:38
ふむ……それは典型的な嫌がらせですね。今時そんな人がいるとは、驚きですね。
(マティーニを飲みながら、彼の話を傾聴し、苦笑を浮かべる。昨今はたとえ同僚の間柄であっても、コミュニケーションには気を付ける時代だというのに、先輩社員がそんなことをしているとは。自分が社長になってからの自社ではコンプライアンスに厳しくなり、そんなことをすればすぐに処分の対象になるようになった。どこも同じようなものだと思っていたが、ベンチャーではまた事情が変わってくるのだろうか)
……私はたくさんありますよ。あまり人から好かれるような人間じゃないですから。ただ……私は私を嫌っている人間の失敗や弱みをフォローしたり、相手に手柄を譲ったりして、恩を売ってました。ほら、そうすれば相手は自分に少なからず貸しができる。嫌いな人間に借りを作られたことで相手は反感を持ちますが、でも手柄は譲って貰えた。大抵の相手は、それで露骨な嫌がらせができなくなります。
(話しのボールが早くも自分の方に回ってきて、少し間を置くがすぐに答える。直接的な彼の問いにどう答えようか迷ったが、正直に話すことにする。現場で働いていた頃はよく陰口を言われたものだ。あいつは社長の息子だからいい仕事を取ってこれる、不公平だ、七光り社員──自分としては他の社員同様に仕事に打ち込んでいただけだったが、周囲から見ればそんな認識だったことにショックを受けた。だから積極的に敵を減らそうと思った。他の社員とコミュニケーションを取り、自分を嫌っている相手とこそ関わりを持った。そしてその相手が失敗したら、誰よりも早くフォローした。チームで仕事があれば、自分の手柄の一切合切を譲った。そうやって自分に逆らえなくして、つまらない陰口を減らしていった。だから社長になってからも、同じことをやっていけば良いと思っていた。しかし上の世界は思った以上に足の引っ張り合いが横行していたり、自分と同じことを考えている人間が多くいたりして、到底通用しなかった。だから今のような独裁的な組織体制になってしまったのだが)
59:
宮村 湊 [×]
2025-09-23 09:37:06
……すごいな、それ。俺、正直……自分が嫌われてるって分かると、どうしても距離を置いちゃう方なんです。向き合うんじゃなくて、避けちゃう。だから悠さんみたいに、相手をフォローしたり、手柄を譲ったりなんて……ちょっと想像できないです。
(感嘆の声を零しながら自然と目を丸くしてしまう。両手で包み込んだグラスの冷たさが、火照った掌にじんわりと沁みていく。演技のつもりで驚きを見せたはずなのに、胸の奥で本当にすごいと思ってしまった自分に気付き、その事実が一瞬だけ困惑を呼ぶ。標的を観察するはずの自分が、尊敬に似た感情を抱いている。そんなはずはないと言い聞かせても、さっきから目の前の男が語る一つひとつの言葉が、自分の心の深い部分に触れてしまう)
……でも、そうやって自分のことを嫌いな人にまで手を差し伸べられるのって、すごく格好いいなって思います。もちろん、それが引いては自分の得になるからだとしても。俺も……少しは見習わないとなあ。
(軽く笑い、わざと肩をすくめてみせる。計算と偽りで彩られたこの場で、ふと本心が滲むのが怖い。けれど、同時にその感覚をどこか心地良いとも思ってしまう。視線を移した瞬間、袖口に刻まれた皺と、目の下に薄く影を落とす疲労が目に入り、胸の奥がざらついた。これが彼の戦いの痕跡なのだと知って、思わず眉を寄せそうになったが、すぐに柔らかな笑顔を取り繕い、無邪気な後輩の顔を崩さずに見上げた)
60:
常葉 悠 [×]
2025-09-24 20:42:40
無理に見習おうとしなくていいんですよ。やり方は人それぞれですから。湊くんには、湊くんのやり方がきっとあるはずです。それに私は、あまり仕事ができませんから。
(思ったよりも彼がこちらへ尊敬の眼差しを向けてくるので、困惑しながら忠告をしておく。彼のことが知りたいと思って話題を振ったのだが、分からなくなってしまった。なぜ自分なんかをそんな目で見るのか、なぜ自分なんかに感嘆するのか。大した人間では無いというのに。だから少し目線を落としても自分は出来の良くない人間だと暗にアピールしておく。卑下するのは良くないとか、ネガティブすぎるとか、自分の人柄を知る者はよく言うが、これは自衛なのだ。誰であっても自分に対して尊敬の念を抱いて欲しくない。本当に尊敬できる人間であれば、会社内のトラブルを快刀乱麻のごとく解決できるからだ。相手が持つイメージと本当の自分のギャップに挟まれるのは辛く苦しい)
最近の若い子は素直さと、したたかさを併せ持っています。湊くんも実はそういうタイプなんじゃないですか? 私のやり方なんて見習わなくても、人間を動かすことくらい簡単にできそうなものですけどね?
(最近の若い子と一括りにすると、主語が大きいとクレームがつくかもしれないが、素直に思っていることを言う。こちらの言ったことは何でも素直に聞き、スポンジのように吸収する。一方で自分の気に入らないことは頑として突っぱねる。そしてそれを同じトーンでできてしまう。だからつい要求が通ってしまう。そういう意味でのしたたかさだ。彼には素直さがあるが、そういう一面もあるのではないか──単純な疑問から彼に問うてみる)
【お勧め】
・初心者さん向けトピック
[0]セイチャットTOP
[1]1対1のなりきりチャット
[9]最新の状態に更新
お問い合わせフォーム
(C) Mikle