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82:
海の魔女 / レヴィ [×]
2025-06-22 08:09:55
( ふと、海へと向けられた双眸は軽やかな口振りに相反し、何処か遠く、奥底に深慮を湛えた切なげなもの / ……軽薄げな見目と風聞通りの中身であれば楽だったものを、ほとほとこちらの調子を狂わせてくる男だ / 本来なら相手の要求が満たされた今、ここに留まる理由などない。それでも未だ両の足を陸に縫い止められているのは、人助けを生業とする魔法使いとしての性か。あるいは、かつて自らが〝運命〟のもと導いてきた者達と同じ尊い輝きを、相手の中にも視たからか / きっと俗世では軽妙に響くだろう誘いを受けるも、口下手な己から巧みな返しが発される筈もなく。面白味のない否を端的に告げ、ローブを深く被り直し / あの少女に告げた、運命の終結はいよいよ近い / どうかその明朗な声で、暖かな陽を宿す眼差しで、一切の悪気などない無慈悲さで──早く彼女を泡にしてくれと、思えなくなったのは何時からだ )……舞踏会も近いと聞く。貴方の誘うべき運命は、他にいるだろう。
83:
陸の王子 / アレックス [×]
2025-06-26 01:24:39
……運命だろうとなかろうと、俺はあんたの手も取りたいんだ。( 裏も表もない誘い文句が夜風に乗って呆気なく夜の彼方に消えていく / 享楽が染み付いた器ではあしらわれて当然と肩を竦めて振り向いた先には / 酷く淋しげな声と、何かを諦め続けて精神を擦り減らしたであろう貴方。そして、貴方を深淵に閉じ込める残酷な運命の気配 / 此方のエゴと理解した上で耳を傾ける誠実な魂を──たかが天の気まぐれ如きが縛り上げる現状を赦せず、眉根を寄せ傲慢にも運命そのものを煩わしいと一人吐き捨て / ゆるりと立ち上がり、彼の元へ赴くと、何度も藍色の双眸を覆い隠すローブの片側に手を添え / 決して無理には剥がさない、けれどもし彼の一端にでも触れることが許されるなら / 手を伸ばした行動の背景には、自身を取り巻く環境に気付き窮屈な思いをする中で、ただ一人の人間として束の間でも安息を得た幼き日の隣国での思い出が根を張り / しかしその頃の思い出は胸に秘め無意識に、真正面から言葉を投げかけ、ペリドットの瞳は貴方を淡々と映し出し )これは俺個人の頼みだ。さっきは逃げてくれて構わない、なんて言ったけど撤回させてくれ。……〝貴方〟にも舞踏会に来て頂きたい。たった一晩の付き合いでも、貴方の顔と名前ぐらいは知りたいよ。叶うなら、とっておきの場所でさ。
84:
海の魔女 / レヴィ [×]
2025-06-30 20:31:38
……本当に、おかしな男だ。( 如何な風聞も、身分や種族の差も、天の運命などもっと関係ないと言わんばかりの戯言が妙に心を騒がせる / ゆっくりと互いの距離が詰まり、金の鱗粉をはたいたような神々しい双眸が真っ直ぐにこちらへ / それは皮肉にも、己の手から陸へ逃れたあの日の少女を想起させる清らかさと愚直さで、今度こそ直視を逃れ得ずに / ずっと目を逸らし続けて腹底へ沈殿した汚泥すら、遂にはその光の下に引き摺り出され──自覚する / 「──僕は、貴方が嫌いだ。その誰人を惹きつける眩さが憎く、疎ましく……ひどく妬ましい」 / ローブに触れた手首を力強く捕らえると同時、確りと正面から瞳を交じわせ。直後にはザアァ、と自身の膨らむ感情に呼応し、海面へ巨大な波が渦を巻いて凄絶にうねり上がり / けれど、青白い月光を背に、ローブの狭間から微かに覗いた微笑は何処か吹っ切れたような、冷えた胸に確かな闘志を宿したようなそれで / すんなりと握った手首を解放してやれば、背後の海の怒りも泡沫の如く霧散 / 相手の誘い自体には結局是とも否とも返さぬまま、海へと足を向けて放った呆れ混じりの別れ文句は、分かりにくくも一定の親愛らしきものを仄かに灯らせていて )……そんな悪しき魔女を招くなんて、死にたがりは貴方の方だろう──アレックス。
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