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冒険者ギルドの日常/705


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695: アリシア/シエル [×]
2025-05-07 13:30:56

過去編「疑念と友情」

どうしたっすか?アリシアちゃん、すご~くガチガチっすよ!今まで学んだことを出し尽くすだけっすから、難しいこと考えずに肩の力抜きましょうよ~。

うん…そうだね…

(騎士学校の卒業試験当日の朝、眠い目を擦りながら起き上がると部屋の隅で蹲るルームメイトの姿が目に付いた。ライデン家と言えば騎士階級の中で名門中の名門、きっと彼女は私には理解し難い重圧を抱えているのだろう。気休めにすらならないかもしれないけど…それでも少しでも緊張が和らげばなんて思いながら大袈裟な身振り手振りも交えて出来る限りのフォローをした。それに応えるようにアリシアは「そうだね…」と小さく微笑む。内気で大人しくて、そんな所が可愛いルームメイトのアリシアちゃん……まさか彼女のそんな姿を見るのはこれが最後になるなんて思いもしなかった…)

…え…?…はぁ…!?

(一足先に学科・実技ともに試験を終えたシエルはアリシアの実技試験を見物しようと、試験会場である訓練場に立ち寄った。学科試験は惨敗だったものの、実技試験では手合わせした試験官をあと一歩のところまで追い詰めることが出来た為、早くアリシアに自慢話を聞いてもらいたくてウズウズしていると、気が付けばアリシアの順番が回ってきていた。試験官とアリシアの両者が礼をして手合わせが始まるも、アリシアが構えを取った途端にシエルは驚愕の声を上げた。)

ふふっ、怖いですか?

(右足を大きく踏み込み腰を落とす。そして手は腰に携えた剣の柄に優しく添えられていた。アリシアのこの構えは極東に伝わる型の一つ「居合い」だ…知識としてその存在は知っていたが、無論、騎士学校に極東の流派の訓練はない。アリシアが扱える筈のない型にも関わらず、まるで熟練の使い手かのように不思議と隙は見当たらなかった。対峙している試験官も同様の感想を抱いたようで、プレッシャーから額に汗を流し、迂闊に踏み込めずにいた。このまま時間だけが無為に過ぎていくものかと思ったのも束の間に、アリシアが今まで見せたこともない、美しくも見下したような笑みで試験官を挑発する。学生に怖気付いては試験官も立場がない為、雄叫びを上げ恐怖を振り払い、挑発に乗る形で斬りかかった。)

ありがとうございました。

(勝負は一瞬だった。試験官の振り下ろした剣を瞬く間に鞘から引き抜かれたアリシアの剣が迎え討ち、鈍い金属音が響くと同時に試験官の持つ剣の刀身が真っ二つに折れた。無力化された試験官はその場に膝から崩れ落ち、放心状態で天を仰いだ。会場は居合わせた騎士や学生達の拍手と歓声に埋め尽くされるが、そんな様子を気にする素振りもなくアリシアは形式的に一礼をして颯爽と立ち去る。試験官を打ち倒すという稀に見る快挙にも関わらず、まるでそれが当たり前かのように、アリシアただ一人が冷静であった。)

はぁ…はぁ…アリシアちゃん、凄かったっすよ!あの技どこで覚えたんすか!

………

うっ…!…なん…で…

(シエルはすぐにアリシアの後を追い、会場から少し離れたところで追い付いた。アリシアの背に向けて賞賛の声を掛けるも何故か反応はなく、そのことに強い違和感を感じながらも、再び声を掛け、肩に手を置こうとした刹那、腹の中心に抉るような鈍い痛みを感じてその場に倒れ込んだ。殴られたであろうことは理解しつつも、状況が飲み込めず困惑と苦しみの滲んだ表情でアリシアを見上げる。)

ああ、すみません。鬱陶しくてつい。

(自分を見下すアリシアの瞳は酷く冷たく、まるでゴミを見るような眼差しであった。悪びれる様子もなく踵を返し淡々と歩みを進めるアリシアの後ろ姿を見送りながら、シエルは彼女がアリシアではない別の何かであることを察した。長年苦楽を共にしたルームメイト…否、親友との別れがこんな酷い結末で良い筈がない…シエルは拳を強く握り締め、得体の知れない何かからアリシアを救い出すと心に決めた。)

アリシアちゃん…私が…絶対に…助けるから…

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