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冒険者ギルドの日常/932


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自分のトピックを作る
913: レイラ [×]
2025-07-02 23:22:25

>912

ふむ…地獄の門…か。その魔法には覚えがある。かつて対峙した上位悪魔が使用していてな。本来人間が扱えるものではない筈なんだ。悪魔憑きなど御伽噺の類いと思っていたが…存外有り得ない話ではないかもしれん。

(「地獄の門」その名を聞いてレイラは神妙な面持ちで顎に手を添えて俯いた。「魔を統べし者」を初めとしてかつて対峙した上位悪魔達が好んで使用していた共通の魔法。本来人間が使える筈のないそれをアリシアが使ったと言うのなら、悪魔憑きなどという突拍子もない話が現実味を帯びることとなる。感情的になったレドの言動から嘘を吐いているとは到底思えず、レイラは再び顔を上げると、真剣な表情でレドの見解を肯定した。)

言っただろうレド、自分の正義を貫けと。あの女がどうなろうと知ったことではないが、お前が救いたいのなら救えばいい。そこに私や姉様の理解など不要だ。

(レイラは言葉を続けてレドの主張までも肯定する。彼女としてもアリシアを毛嫌いこそしているものの、なにも消してしまいたい程に憎んでいる訳ではない。それに背中を押した以上は弟が自分の思う正義を成したいと言うのならそれを否定することは許されないだろう。姉としての信念を元に相変わらず自信に満ちた瞳を向けて、繰り返し自分の正義を貫けと語った。)

914: クレア [×]
2025-07-03 12:21:30

>911

そうですねぇ…蓄えもありますし、しばらくの間はまたのんびりしようかなと思っています。

(ビールを再びあおりつつ、小首を傾げて少し考えた後にミミの質問に答えた。かつて活躍していた頃に貯めていた資金はまだ底が見えていない上、酒以外に趣味もない。短い余生を過ごすには十分過ぎる程に余裕があるため、今回の依頼のように特別な事情がない限りはしばらくまた飲んだくれているつもりのようだ。)

915: エリーゼ/セレステ [×]
2025-07-04 08:52:17

過去編「洗礼」

僭越ながら本日より第二騎士団長の任を賜りました。エリーゼ・リファイスです。皆様方と肩を並べられること誠に光栄に思います。若輩の身でありますが、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします!

(王城内に備えられた会議室、騎士団の上位役職者が集う円卓を前に、エリーゼは緊張で猫耳をピクピクと震わせながらも元気一杯に声を張り上げて恙無く自己紹介を終えた。頭を下げながら、癖である「にゃ」という可愛らしい語尾が出なかったことに内心で安堵する。しかし、顔を上げ周囲を見やると拍手を返したのは王国騎士団長のみ。ほかの上位役職者達は興味が無さそうに各々が持ち込んだ資料に目を通していた。歓迎されていない…それを自覚するとキュッと胸が締め付けられるような感覚に囚われる。それもその筈で、数々の功績を元に厳格な審査を経てその地位についた彼らとは違い、エリーゼはたまたま空席に国王の一存で滑り込んだだけのポッと出の存在だ。彼らにしてみれば手放しに歓迎出来る訳がなかった。失意のまま席に着くも、このままでは終われない。仕事上彼らの協力が必要不可欠な為、この定例会議が終わったらまずは個人的な関係から構築しようと心に決めた。)

あ、あの!ヴァレンヌ卿っ!少しお時間いいでしょうか!

(定例会議が終わり、各々が足早に会議室を後にする。上位役職者はその殆どが寝る間もない程の激務である為時間を惜しんで急ぐのも当然であろう。せめて誰か一人でも良好な関係を築こうとエリーゼも慌てて会議室を出ると、周囲に流されずにゆったりとした足取りで日に照らされた廊下を歩む一人の女性の姿が目に付いた。セレステ・ヴァレンヌ、次席補佐官を務める彼女は上位役職者で唯一エリーゼと歳の近い稀有な存在である。これを好機と捉えたエリーゼは、姿が見えなくなる前に廊下を駆け出し、セレステの背後で立ち止まり緊張を振り切って声をかけた。)

チッ…なんでしょう?仕事に関することであればお聞きします。

あっ…いえ、そういうのではなく…同じく祖国に忠誠を誓った身、折角ですし親睦を深められればと思いまして!お忙しい身であることは重々承知していますが、少し立ち話でもどうでしょう…?

興味ありません。では。

(振り返りざまに舌打ちをされたような気がしたが、きっと思い違いだろう。まだ要件すら話していないのだ。向けられた高圧的な視線に怯みながらもエリーゼは曇りのない真っ直ぐな瞳を向けて、同じく祖国を守る仲間として親睦を深めたい旨を伝えた。最初からガツガツ行くのではなく、ちょっとした立ち話から順序だてて交流していこうなんて遠慮がちに構えていたつもりだが、セレステはそれすらも興味がないと切り捨て踵を返した。)

まっ、待ってください…!

(知らぬ間に何か粗相を働いてしまったのだろうか…?ついこの前まで地方勤務の一般騎士だった身の上。高貴な場に於いてまだ知らない常識があったとして何ら不思議はないと、そんな不安が頭を過ぎる。せめて原因を聞いて必要なら詫びを入れよう。誠意に突き動かされるままにエリーゼは立ち去ろうとするセレステの手を掴む。その行為が彼女の逆鱗に触れるとも知れずに。)

触るなッ!害獣風情がッ…!

…うぐっ…苦しい…にゃッ…!

(手が触れた瞬間、鬼の形相で振り返ったセレステに首を鷲掴みにされて、めり込む程に壁に叩きつけられる。衝撃で頭部からは血が滴り、首を絞められていることも相まりエリーゼは薄れゆく意識の中で命の危機を感じ取った。死にたくない…!その一心で腰に携えた剣を抜いて思いきりセレステの脇腹に振りかぶる。経験で劣ると言ってもエリーゼも王国武術大会優勝者、常人であれば今の一撃を受けて致命傷は免れないだろう。しかし、無慈悲にもセレステには傷一つ、服のシワ一つ与えることは叶わなかった。確かに刃はセレステに届いているが、まるで目の前のそれが不変の存在であるかのように手応えが感じられないのだ。もはや抵抗のすべもないことを悟ると、エリーゼの顔からは一層血の気が引いた。)

人間様に生かされている獣の分際で私に抵抗するとは…躾が必要なようですね。

ひっ…ごっ、ごめん…なさっ…うぐぅ…!

これは躾だと言いましたよね?示すべきは謝罪ではなく感謝の心です。

…ありがとう…ございまっ…ぐぁっ…!

なぜ笑顔ではないのですか?上っ面だけの感謝は不要です。

…ハァ…ハァ…ありがとうございます…うぅっ…!なんで…

よく出来ました。ではもう一回。

(エリーゼは首を掴まれたまま、今度はうつ伏せで床に寝かされる。躾とやらを前に恐怖に顔を引き攣らせながら発せられた命乞いを意味する謝罪は無慈悲にも顔を床に叩きつけられる音で掻き消された。どうやらセレステのお気に召す返答ではなかったようで、ゴミを見るような冷たい眼差しをエリーゼに向けて、謝罪ではなく感謝をしろと淡々と告げる。恐怖心に突き動かされるまま震える脳をなんとか働かせ、エリーゼは言われるまま感謝を述べるが、理不尽にもそれすらも再び顔を床に叩きつけられて掻き消された。なぜ笑顔ではないのかという疑問に唖然としながらも、息も絶え絶えにエリーゼは笑顔を作り、感謝を述べる。が、今度は言い終えたと同時に再び顔を床に叩きつけられた。その瞬間、エリーゼの心の中で何かが壊れる音がした。その後も何度も何度も笑顔の感謝を強要されては叩きつけられてを繰り返し、気を失って目覚める頃には通りがかった騎士によって医務室に運ばれていた。獣人の回復力ゆえか身体の傷は驚く程にすぐに治ったが、精神に負った傷はそうはいかない。刻み込まれた恐怖により、この日を境にエリーゼの顔から笑みが抜け落ちることはなかったという。)

916: レド [×]
2025-07-04 13:22:35

>913

ううっ、そこまで俺を買ってくれるなんて……ありがとう姉さん……あっいやレイラさん……

(なんという度量の大きさ……自分を尊重してくれるレイラに感極まって、立ち上がったまま目頭を抑えて震えて。しかも「地獄の門」の話を通して悪魔憑きの話もすんなり信じてくれた。これも勇者として上級モンスターと渡り合った知識と経験の賜物だろう。嬉しくて頼もしくて、つい「姉さん」と口を滑らせた瞳は、嬉し泣きを堪えようと潤んでおり。)

>915

(/えっと、いい人なんですよね……?次席補佐官殿……)

917: レイラ [×]
2025-07-04 16:12:37

>916

ふふっ、わざわざ言い直さなくてもいいんだぞ。本当の姉だと思っていつでも甘えてくれ。

(口を滑らせて即座に言い直したレドの様子を見てレイラは思わず笑みを零す。ソファから立ち上がり歩み寄ると、自身より頭一つ分背の高いレドの頭を撫でる為につま先立ちで足をプルプルと震わせながら、なんとかその頭に手を添えた。いつでも甘えていいと格好付けた言葉とは裏腹に、キツイ姿勢を痩せ我慢しているせいか顔は引き攣り額には汗をかいていた。)

(/獣人以外にはとてもいい人ですよ^^;仕事の話であれば聞いてくれようとする分聖教国の人間よりはマシなレベルで獣人にも優しいと言えるかもしれません…)

918: ミミ [×]
2025-07-04 16:39:20

>913

あ~…まぁでも、それがいいのかなぁ。いきなり復帰とかは、難しいだろうし…

(クレアの今後を聞き、色々思うところはあったものの…敢えて何も言わず頷いて。今回の依頼を見返して、何度も禁断症状が現れてしまうクレアを思い出ししばらく単独での依頼は無理だろう。また大きな依頼が来た場合、また誰かが側で支える必要があると判断して。というより、明日会うであろうレイラにこのことを知られると、余計関係が悪化するような…と考えたが、流石にこれは当人達の問題。自分が首を突っ込むことではない…いや、突っ込んだら突っ込んだで余計こじれる気がする…なんてことを考えながら、静かにリキュールを一口飲み)

919: レド [×]
2025-07-04 22:08:45

>917

ね、姉さん……

(必死で小さな身体を伸ばして自分の頭を撫でようとするレイラが微笑ましくて、そして頭に伝わる優しい手の感触が気持ちよくて、顔を赤らめながらはにかんで。だが、話さなければならない。レイラの態度が一変して、彼女に斬り捨てられてもおかしくないことを……レイラが頭を撫でやすいように中腰になりつつも、急に神妙な顔になって)

……話を続けましょう。アリシアがその「地獄の門」とかいう変な魔法を使ってくれたおかげで刺客を追い払えたんですが、アイツもそれで力を使い果たして倒れてしまった……いっそその隙にアリシアを討てばよかったんでしょうが、アイツの友達も「アリシアちゃんを悪魔から救いたい!そのために近衛隊に入ったっす!」って言うもんだから捨て置けなくて……
救援も来る気配が無いし、夜の草原で野宿するのも危ない。だから……近くの宿に逃げ込んで、力尽きたアリシアを徹夜で守る他なく……それで帰りが遅くなったんです。

(顔から汗を垂らしながら、神妙な面持ちでアリシアを宿に連れ込んだことをついに明かして。今までの様子からして昨晩通りがかった馬車にいたのはレイラでは無いと見た。が、風の噂で昨日の事がレイラの耳に入るとも限らない。後から彼女の追及を受けるよりは自分から話すべきだ……無論、そう説明するより他に無いとはいえ、好かない女と一晩共にして朝帰りしたと知ったレイラに激怒されるのは覚悟している。もう、今までの優しい態度を翻されて、どんな仕打ちを受けても構わない……静かに目を閉じながら、彼女の反応を待って。)

920: レイラ [×]
2025-07-07 13:15:22

>919

あの女と…宿に…?そ、そうか…お前も年頃だからな。そういうこともあるのだろう…わ、私は急用を思い出したからこれで失礼する…しっかり身体を休めておくんだぞ…

(アリシアと一夜を共にしたと聞いて、レイラは動揺を隠せずに後退った。レドの年齢を考えれば異性とそういった関係を持つことは何ら可笑しいことではない。理解を示しつつも、よりによって相手がアリシアな上に、純真無垢なレイラにはその手の話題は少々刺激が強かったようで、顔を真っ赤に染めて慌ただしく部屋を後にする。去り際にレドの身体を気遣う言葉を残したことから、困惑しつつも怒りの感情は特に抱いていないようであった。)

921: レド [×]
2025-07-08 12:32:07

>920

あっ!違っ、待っ……!……ああ、嫌われたかな……
……アリシア、俺の正義……俺を心から愛してくれたお前を救う手立て、さっぱり思いつかない。これ以上魔道に堕ちる前に、剣をもってお前を哀れな人生から解放してやることしか……

(レドは勇者様が自分以上にウブだとは知らない。話を聞くなり急に慌てて部屋から出ていくレイラに手を伸ばして引き留めようとして。ああ、軽薄な男だと嫌われたか……レイラが想像しているであろう共寝などはしていないが、それに等しい事をしでかした以上申し開きは無意味だ。彼女に去られると膝から崩れ落ち、まるで母親に置き去りにされた子供のようにしょんぼりとして。
一人きりになると、床に膝をついたままマグカップに口をつけて。口の中にミルクの味が広がるたび、アリシアへの想いが強くなり、そして空しくなる。アリシアが本当に悪魔に憑かれているから何だというのか……悪魔を祓う手段が無い以上、もう彼女を討つしか無いように見える。テーブルに薄汚い上半身を突っ伏すと、逃れ得ぬ運命に抗えない無力さに涙して。レドの他に誰もいない応接室とその外に、青年のすすり泣きが響き。)

ううっ……俺は弱すぎる。人としても、剣士としても……

922: 宮廷役人/エリーゼ [×]
2025-07-08 22:42:24

さて、そろそろ時間ですねぇ。ククッ、果たしてどんな青年が来るのか楽しみです。

本当に来るんですにゃ?勇者の弟子とやらが聖教国の不都合になる事に協力するとは思えにゃいですけど…

彼はきっと来てくれますよ。そう私の勘が告げています。

はあ…

(中央庁舎の最上階に備えられた会議室、その窓から夕焼けに照らされた街並みを眺めながら、白髪混じりの初老の役人が楽しげにレドの到着を待っていた。その背後に付き従うように佇んでいるのはデュランダル一帯を管轄とする第二騎士団の長エリーゼ・リファイス。騎士団長クラスを護衛につけていることからこの役人の地位は相当なものなのだろう。一見すると両者の表情も相まり楽しそうに談笑しているようにも見えるが、エリーゼの方は笑みこそ浮かべているものの尻尾は微動だにせず垂れ下がり、随分と不服そうな物言いをしていた。獣人の立場からすれば勇者の弟子などという肩書きの男を信用できないのは当然であろう。そんな様子を気にもかけず、役人は己の勘とやらを信じて一層口角を吊り上げた。)

923: レド [×]
2025-07-09 00:13:16

>トピ主様
(/すみません!ちょっと返信遅くなりそうです!
ミミさん(>918)からレスありますので、その間ご対応よろしくお願いします!)

924: トピ主 [×]
2025-07-09 00:20:20

>923

ご指摘ありがとうございます!すっかり見落としてしまっていました…(^^;
ミミさんすみません…

925: クレア [×]
2025-07-09 00:41:49

>918

ただ、いつまでも怠けている訳にもいかないので、もしまた大きな依頼を受ける機会があればミミちゃんにご協力をお願いするかもしれません。その時はよろしくお願いしますねっ!

(金銭的に余裕があってもいつまでも怠惰な生活を送ることは健全とは言えない。少しずつでも身体を慣らすためにもそう遠くないうちにまた依頼を受けようと決めたクレアはミミに笑みを向けると、元気一杯に今後の協力をお願いした。)

さて…明日もありますしそろそろお暇しますね。今日は本当にありがとうございました。

(本音を言えばもっと飲みたいがこれ以上は明日に支障が出る。酒への欲求をグッと堪えて立ち上がるとぺこりと頭を下げてミミに礼を言った。依頼の同行のみならずその後にこうしてご馳走まで振舞ってもらい、クレアにとって今日の出来事は前を向く大きなきっかけになったことであろう。顔を上げると、ミミに手を振りながら名残惜しそうに店を後にした。)

926: ミミ [×]
2025-07-11 01:00:42

>925

もちろんだよ、戦力として力になれるかは微妙だけど~…私にできることなら何でも協力するよ。

(今までのように立ち止まらず、少しずつ前に進み始めているクレアに笑みを返しながら頷き。Aクラスであるミミも決して戦闘力が低いわけではないのだが、カグラのような敵相手には少々不安な様子。いや、今回が異例だった気がしなくもないが…ともかく、自分ができることであれば協力すると告げて)

いいよ~、また飲みに行こうね?今日は本当にお疲れ様、ゆっくり休むんだよ~?

(恐らくはまだお酒を飲みたいのだろうと察して、今回はレイラと会う予定があるため無理だがまた今度飲みに行こうとふにゃりと笑いながら告げて。クレアに労いの言葉をかけながら手を振り返し、クレアの姿が見えなくなるまで見届ける。前に進み始めたんだ、要件は不明だがレイラと会うのも大丈夫だろう…ミミは少し経ってから会計を済ませ、店を出る。途中でオルトロスの夜食に美味しそうな食べ物を購入し、届けてから自宅に戻った。)

927: レド [×]
2025-07-11 12:43:46

>922

「さあ着いたよ、中央庁舎!ここで移住手続するんだよ!」
「な、なぁアーダンよ。ホントにここでいいんだよな?王宮にしか見えないが?」
「アハハ、間違いないって。ホラ、ああして中に入ってく人達もみんな移住者だよ。さ、並ぶ時間が勿体無いからボクらも急ごう!」
「ちょっ、引っ張るなって!……ああもう、都会はハンパないな……」

(朝のデュランダル中央庁舎。冒険者となるため長年暮らした里山からデュランダルへ下りてきた農民・レドは、ここで移住に必要な諸手続を行い冒険者生活の第一歩を踏み出さんとしていた。王宮のごとき威容を誇る中央庁舎に呆然とするレドの手を掴み、同じ目的でやって来た移住者の群れに向かって引っ張っていく小柄な眼鏡の青年は、彼の旧友・アーダン。田舎者のレドと違い、王都の古参騎士の家に生まれた彼はデュランダルの案内などお手の物である。この光景はとうの昔の出来事……時期にして3年ばかり前のことだ。)


……あれからもう三年か。王国の人間に呼ばれてここに来るなんて、昔は想像もできなかった。
アーダン、あの日のように、どうか俺を導いてくれよ……

(そして現在、中央庁舎を正面に捉える大通りに佇むレドは、在りし日の思い出に浸りながら閉じていた瞳を静かに開くと、夕陽で茜色に染まる中央庁舎の頂……奇しくも件の役人達が控える会議室の辺りを見上げて。
一通りの準備を整え、汚れた身なりも小綺麗に改めたレドは要求通り宮廷役人の下へ参じようとしていた。しかし宮廷が国王直属たる近衛隊の人事に介入してきた上、昨日副団長に闇討ちされたばかり。不穏な臭いしかしない。いや命の危険すらある。亡くなった旧友の名を呟いて縋ろうとする姿は、そんな不安の表れだろう。)

勇者レイラ・ハートの弟子・レドである。近衛隊剣術指南の件でお話があるとの事で参った。担当者へお取り次ぎ願いたい。

(不安を払うようにズンズンと歩を進め、陽が落ちて人がまばらになった庁内へ入ると一直線に受付へ迫り、無表情かつ淡々とした口調で受付係に案内を頼んで。
レイラに似た「レド」とは「氷」の意。凍てつく冬の日に生まれた故の名である。今の彼にとってここはもう敵地だ。受付係に対して、名前の通り氷柱のごとく鋭く、そして冷たい視線を突き刺して。)

928: 受付嬢/宮廷役人/エリーゼ [×]
2025-07-14 21:45:46

>927

は、はひ…賜っております…ご案内しますね…

(修羅場とは程遠い役所勤めの受付嬢には耐性がなかったのだろう、まるで敵に向けるもののようなレドの冷たい視線を受けるなり、たどたどしい様子で言葉を返した。当然ながら事前に話は通っていたようで、要件を聞くなりすぐに案内を開始する。背後に感じるレドの気配にビクビクと肩を震わせながらも、恙無く目的地である最上階の会議室に到着すると、扉を開けレドに入室を促すなり足早にその場を後にした。)

ククッ…お待ちしておりました。さ、遠慮なく腰掛けてください。

(会議室で待ち受けていたのは胡散臭い笑みを浮かべて円卓の席に腰掛ける初老の役人。そして、その背後に佇むのは護衛として同席している第二騎士団長であった。白を基調とした仕立ての良い軍服に身を包み、胸に掲げた光り輝く勲章のように眩しい程の笑みを浮かべているものの、感情で揺れ動くはずの尻尾は微動だにしておらず、そのギャップがある種の狂気を醸し出している。デュランダルに於ける騎士団のトップが護衛に指名されていることからこの役人の地位は相当高いもので、おそらく大貴族の類いであろう。この一件に関して宮廷は本気のようだ。役人はレドを視認するなり自らの正面の席に着くように手招きして促した。)

929: トピ主 [×]
2025-07-15 15:56:09

>926

すみません。剣を受け取るまで書く予定でしたが、リアルが忙しく二人同時進行が難しくなってしまいました…ミミとクレアが別れて一応の区切りがつきましたのでこの辺りで聖教国編の一部完結とさせていただきます。長らくありがとうございました!また余力が出来ましたらお声がけさせていただきます!

930: レド [×]
2025-07-15 22:08:28

>928

「見学だと?バカモノめ。これより先は政(まつりごと)の場である。みだりに立ち入る事まかりならんぞ、流れ者!」
「な、なんだとてめぇ!もういっぺん……あ、アーダン!?だから引っ張るなって!」
「ダメだよレド、衛兵に喧嘩売っちゃあ。憧れのクレアさんに見られたら引かれるよ?もう用は済んだし、ギルドに行こう?」
「そ、それはそう……ぐぬぬ、いつか見返してやるからな。」


…………俺も偉くなったもんだ。

(怯える受付嬢など気にも留めず、最上階に入ると感慨深く呟き。三年前は立ち入るに相応しくない流れ者として衛兵に追い返される身の上だったが今は違う。静謐で荘厳な廊下、窓を通して眼下に広がるデュランダルの街並み。「勇者」の関係者として密命を帯びる者であればこそ辿り着ける光景が目の前にある。ここは聖域……この場で語られることはこの国を、何より己自身の命運を左右し、そして後戻りはできない。自分の人生が大きく流転する場に立つ緊張感を隠しつつ、静かに会議室へ入って。)

勇者レイラ・ハートの弟子・レド、お呼びによりまかり越しました。

(「失礼いたす」と断りつつ室内に目を配り、相手の同席者を確認して。待ち受けるはデュランダルを統括する第二騎士団長の獣人・「にやけ面のエリーゼ」。そして大貴族らしき役人……どちらも只者では無いと察しつつ、勧めに応じて着席すると改めて自己紹介して。受付嬢に対するものと同じ無表情・淡々とした声・冷たい眼差しで名乗る姿には「わざわざ呼んだからにはテメーらも名乗れ」という要求が含まれている。)

931: アヤト・カタギリ [×]
2025-07-21 19:18:13

>909

フフフ、ガキの頃は正面から戦う羽目になってボコボコにされたりもしたね。それって受付で騒いだらしい司祭かな?ウラルちゃん相手なら審問官でもバレないかもね。

(幼少期から父親の方針もあって突出した身体能力を有してはいたが…所詮は子供、正面から戦えばボコボコに負けるケースもあった。なので単純な不意打ちから毒殺の真似事まで…今以上に暗殺者のような手段を使う事も珍しくは無く、そんな日々を思い出して笑って。最近デュランダルを訪れた聖級国の人間となれば平等を謳う王国で差別用語を口にして話題になった司祭の事だろうと推測しつつ、司祭ではまず分からないだろうと納得して同時に審問官すら欺けると考えて。ピット器官についての説明を聞いて地味…と思いつつ、本人も気にしていそうなので言葉にはせず。悪意や敵意は感じない、罠を仕掛けられたりした様子も無い…と表情と態度以外に怪しい点は無い。短い期間だがこれまで接した人なりから刺客や工作員の可能性も低いと考え、今の状況は純粋なる善意によって困らされていると結論付ける。結論を出してもアヤト的には悪意を持つ相手より対応に困る状況に変わりなく対応を決めあぐねていたら……困ったら何でも相談して…と聞こえて。渡りに船と「……なら、一つ相談しようかな。相手の100%の善意で困らされたらウラルちゃんはどうすれば良いと思う?」と問いかけて。)

それだと只の飲んだくれだよ……。他にも何かあるでしょ…………ギャンブルとか。

(目に見えた営業スマイルを浮かべながら「イヤー、ソンナコトナイヨ」と明らかな片言で子供っぽいと言いかけた言い訳をして。胸に手を添えて…目を閉じて……といかにも何か良い言葉が出そうな感じからのお酒のゴリ押しに呆れつつ、流れから大人な行動を挙げようとしているのを察して、自分も大人の行動を挙げるようとするが……年齢制限の類の緩い世界で過ごしてきたアヤトも中々答えを出せず…最終的に捻り出した回答はギャンブルで。)

鋭いね、割と当たってるよ。まあ、多分…その小説の東刀より変わってると思うけどね。

(魔力で刃を形成するのは当たりだが、刃はエネルギーではなく実体の刃だったり、多数の武器種を扱ったアヤトでもあまり見ない機能が搭載されていたり…と恐らく小説より変わった東刀だと説明して。)

僕も大丈夫だよ、危なそうなのは全部斬れたからね。ウラルちゃんに怪我が無くて良かったよ。最近はミスするような仕事も無かったから罠にかかる状況がつい面白かったんだけど…ウラルちゃんに怪我されるのは面白くないからね。

(ウラルの呼気が少し乱れた様子を見て、完全に整うまで行動を止めつつ、自分も怪我は無いと伝える。最近は表裏両方の仕事で欠伸の出るような退屈な仕事が多かったので本職を当てられたのが原因とは言え…自分がベタな罠に引っかかる状況が楽しくて笑ってしまうが、せっかく珍しくパーティーを組んだウラルに自分のミスで怪我をされるのは楽しくないので内心自省する。)



(お言葉に甘えて遅くなりました、またよろしくお願いします。)

932: ウラル [×]
2025-07-23 01:31:06

>931

アヤトくんが当時どれくらい実力があったかはわからないけどぉ、正面からじゃ勝てないよ~…。かといってぇ、五感が優れてる獣人相手じゃあ不意打ちも気づかれちゃう場合もあるし~…
そうそう、その人だよ~!受付が獣人のお姉さんでぇ、勇者様の呼び方のことですっごく怒鳴ってたらしいんだよ~!…あ~…多分バレないかも~。種族を見抜ける能力とか持ってる人なら、話は別だけどねぇ~。

(当時過酷な環境にいたアヤトの実力は、恐らく同年代に比べればかなり高い方だと予想して。だが、子供の実力はどの程度か知れている…獣人どころか、大人に勝つのも難しいだろう。そんな中獣人と正面から戦うことになってしまったアヤトに「災難だったねぇ…」と、苦笑いを浮かべながら話して。嗅覚や聴覚が優れた獣人相手では、不意打ちに気付かれてしまう可能性ががある…相当上手くやらないと成功しないだろう。当時その場には居なかったが、他の冒険者から聞いたらしくそのことについて話して。勇者…レイラについての呼び方が原因だったようだ…ウラルが司祭達と会ったのは帰り際で「なんだかお酒臭かったけど…酔ってたのかなぁ…?」と小首を傾げて。実際は酒をかけられたのだが…異端審問官は司祭より見抜く目があるとは思うが、それでも欺けそうだとふにゃりと笑みを浮かべながら話して。何にしても、半獣人であるウラルからすればあまり関わりたくない人達だ…。ピット器官の説明をした後「地味でしょ?」と、偶然にもアヤトが心の中で思ったことを口にして。早速アヤトからの相談を聞き、少し考え始めて。100%の善意で困らされてるとはどういうことだろう?もしかすると、アヤトにとってあまり必要ない物…例えば食べ物を定期的に贈られて来てるのだろうかと的外れな推測をしては「難しいねぇ…私だったら、何とかして処分するかなぁ。」と、贈られてきた物を捨てるわけにはいかないから何とかして食べたり知り合いに分けたりして処分するという意味で言ったのだが、肝心な所を省いたせいで物凄く物騒な答えになってしまい。)

だってぇ、思いつかないんだもん。ギャンブルかぁ…ギャンブルはしないかなぁ…ミミが「ギャンブルは破滅への入り口だ」って言ってたからねぇ。

(アヤトの表情や言い訳から絶対子供っぽいと言いかけたことを確信し、少し頬を膨らませて。お酒以外のことが思い浮かばなかったことを素直に認めて、なかなか大人な行動が思いつかないアヤトに「アヤトくんも私と同じだねぇ」と、理由は別だがなかなか出てこないことに対して自分と同じだとニマニマ笑いながら告げて。そんなアヤトが挙げたのはギャンブル…ミミが言っていたことを思い出しながらギャンブルはしないと告げて。破滅…要は大負けして借金まみれになるということだろう。…というより、ウラルの能力を使えば余裕で大金を稼げそうな気がするが…)

へぇ…!どんな東刀か気になるなぁ~…!本当にミミが持っててくれたらいいねぇ

(自分の予想が当たる…が、その小説に出てた剣よりも変わってることを知ると想像を膨らませて。正直魔力で刃を形成するだけでもすごいのだが、更に変わった機能等が搭載されている…実際に見てみたいこともあり、ミミが持ってることを願うばかりである。)

ありがとぉ、アヤトくんはすごいねぇ?飛んできた火の玉を見ずに斬っちゃうし、東国のナイフ…クナイだったっけ?話しながら杖に当てちゃうし…
そっかぁ…確かに、普段のアヤトくんならかからなさそうだよねぇ~。私も冒険者になったばかりのことを思い出してぇ、楽しかったよぉ~♪私は大丈夫だよぉ、それじゃあ…探索再開しよっかぁ

(トラップを排除してくれたことと心配してくれたことにお礼を言って、先程のことを思い出して賞賛の言葉を送り。ノールックで斬ったこともすごいが魔法である火の玉を能力や魔法の類無しで斬る辺り相当な実力を持っていることがわかる。独特な形状のナイフ…クナイを持っている辺り、ひょっとしてアヤトはニンジャなのかと内心思い始めており。身体能力や注意力の高さから普段は掛からないことが分かる…が、なら何故先程罠にかかったのだろうと疑問を持つ原因(ウラル)。冒険者になったばかりの時、こういった罠に引っかかったことを思い出し久しぶりの感覚が味わえて楽しかったと笑みを浮かべながら告げて。もう既に息は整っており、ランタンを手にして再び探索を再開しようと告げて。)

(/こちらこそよろしくお願いします!)

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