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冒険者ギルドの日常/1035


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自分のトピックを作る
1016: ザルヴァド・レティシア [×]
2025-10-07 07:39:47

過去編「戦場の花嫁」

(政変から半年、共和制へと移行した反動でフリード共和国の国内情勢は混迷を極めていた。噴出した国民の不満を外へ向けるべく「王家に弾圧されている民衆の保護」なんていう大層な建前を掲げ、共和国首脳部が王国に対し宣戦布告を宣言したのがつい三日前である。初日こそ不意打ちじみた侵攻で優位に立っていたが、やはり兵力・経済力ともに勝る王国に分があり、たったの数日で共和国軍は王国の地を追いやられ、逆に越境される始末であった。そして今まさしく、ザルヴァド・ライデン率いる一団が国境付近の共和国の地方都市「ヴァルモン」を包囲していた。)

ハァ…いつかはこうなるとは思ってましたが、案外早かったですね。

始まってしまったものは仕方あるまい。我々がすることはただ一つ、勝利を決定的なものとして敵の戦意を挫くだけだ。

(都市を一望できる丘の上で、ザルヴァドと副官は攻撃準備が整うまでの間雑談に興じていた。ヴァルモンの街並みは辺境の都市ということもあり閑散としており、聖教会の立てた一際大きな教会だけが異様な存在感を放っている。今回の戦に聖教国は中立を表明しているが警戒するに越したことはない。介入の口実を作らない為にも教会への被害を最小限に抑えるべきだろうと、雑談の傍らにザルヴァドが作戦を思案していると、風に乗せられて、耳触りの良い鈴のような声色の歌が聞こえてきた。古代語で紡がれるその歌が何を意味しているかはまるで分からないが、不思議と耳をすまさずにはいられない魅力が感じられる。名残惜しくも歌声が聞こえなくなった頃、上空に都市を覆う程に巨大な魔法陣が現れ、そこでようやくその場の全員が、歌の正体が魔法の詠唱であったことに気付かされた。)

伏せろッ…!

(ザルヴァドは叫ぶ。それと同時に魔法陣から剣を模した光の雨が降り注ぎ、都市諸共王国の軍勢を一掃した。攻撃が止み、舞い上がった砂塵が落ち着いた頃に姿を見せたのは瓦礫の山と化した都市と、無数の死体と負傷者。今この都市周辺で立っているのは二人だけ、並外れた反射神経で攻撃を躱したザルヴァドと、崩れた教会の中から姿を現した女の司教。魔法の発動者は此奴に違いない…そう確信すると、少なくない仲間を失った怒りに拳を握り締めて司教を睨み付け、司教もまたこちらに気が付いたのか振り返ってザルヴァドに視線を向けた。その瞬間ザルヴァドの中の怒りは消え去り、代わって初めて抱く感情を自覚する。神々しさすら感じる白い祭服に同系色の白髪。日差しを遮る建物が全て倒壊したことでそれらは一層輝いて見えた。「天使が…舞い降りた…」そう呟くと、ザルヴァドは丘を下り、一心不乱に彼女目掛けて走った。なぜ教会が攻撃に踏み切ったのか、本国の意思が働いているのか、考えるべきことは山ほどあるのだが、今はそんなものはどうでもいい。ただ彼女と言葉を交わしたい。溢れんばかりの気持ちを胸に、ものの数十秒で教会の跡地に辿り着くと、ついに二人は対峙することとなる。)

まだ動ける人間がいたとは…恐れ入りました。王国の野蛮人ともなると生命力もお強いのですね。

結婚しよう。

(仕立ての良い祭服に、身に纏う魔力の性質。彼女こそがこの国の枢機卿であることをザルヴァドは一目で見抜くが一切動じることはない。しばらくの見つめ合いの末、先に口を開いたのは枢機卿ことレティシアであった。穏やかな口調とは裏腹に、心底軽蔑した眼差しを向けて皮肉交じりの賞賛を述べる。彼女は聖教の信徒である前に一人の共和国人であり、王国へ恨みや偏見を抱いているのは当然であろう。今回聖教国の意思に反して攻撃に踏み切ったのも彼女の独断であった。そんな敵愾心丸出しのレティシアを前にして、ザルヴァドは片膝を着き、真剣な面持ちで衝撃の一言を放つ。)

……え?は…?い、意味が分かりません…!なぜそうなるのですか…!?

結婚とは男女が生涯を共にする契りを交わすことで…

そんなことは知っています!そういうことではなくてっ!今しがた私は貴方の仲間を大勢手にかけました。そんな相手に求婚するなどとても正気とは思えません!

(初対面、敵同士、それも第一声でプロポーズするなど正気の沙汰ではない。ある種の狂気すら感じる行動を前に枢機卿たる威厳はどこへやら、レティシアはすっかりたじたじになっていた。意味が分からないという言葉を文字通り受け取ったザルヴァドは表情を変えず淡々と結婚の意味を説明するが、彼女が言いたいのは当然そういうことではない。首をぶんぶんと振って、仲間の仇に結婚を申し込むなど有り得ないと、至極真っ当なツッコミを入れた。)

ならば失った命の数だけお前が産めばいいだろう。

なっ…!?そんなに産めるわけないじゃないですか!野蛮人は発想も野蛮なのですねっ!私の身体が目当てなんですかっ…!?

一目惚れだからな、突き詰めればそうなる。で、何人なら産めるんだ?

二人くらいなら…って何を言わせるのですか!そもそも私の純潔は神に捧げるものであって、断じて貴方などに…

そうか…じゃあ信仰を捨てろ、そして結婚しよう。これで解決だな。

(尚もザルヴァドは臆することなく常軌を逸した発言を続ける。奪った命の数だけお前が産めなど、到底まともな倫理観を持った人間からは出ない言葉であろう。恋は盲目と言うが、ここまで来ると狂信の域である。狂信者と狂信者、後のおしどり夫婦なのだから皮肉にもこの時点で既に相性は良かったと言える。ザルヴァドが運命を感じたのも必然であった。瓦礫と死傷者が散乱する凄惨な戦場の真ん中で、その場に似つかわしくない漫才はしばらく続いた。)

あぁ…もうっ!埒が明きません。分かりました…どうせ今日が貴方の命日となるのです。その戯言を聞き入れましょう。貴方が勝てたらですけどねッ…!

(どこまで行っても平行線…というよりは話が通じないことに痺れを切らしたレティシアは実力行使に打って出た。元より王国の軍勢など一人とて生かすつもりはなかったのだ。戯言など適当に流して最初からこうすれば良かったと、無駄な時間を浪費したことに苛立ちを感じながら無詠唱で魔法を放つ。先程の大魔法の簡易版、しかし規模こそ小さいとは言え数百の光の剣がノータイムでザルヴァドに降り注いだ。並の人間であれば為す術なく細切れになることであろう。枢機卿たる超越者にのみ許された理不尽。レティシアは勝利を確信して微笑んだ。舞い上がった砂塵が次第に落ち着きを取り戻し、その先には肉塊…となっている筈のザルヴァドがなんの気なしに立っていた。手には剣が握られており、それは即ち数百発の光の速さの攻撃を全て見切った上で捌いたことを意味する。その現実を見てレティシアは「は…?」と再び間の抜けた困惑の声を漏らす。)

話が早くて助かる。では、次は俺の番だな。

…ちょっ…まっ……うぐっ…!

(勝てば結婚。随分とシンプルに話が纏まったものだと、ザルヴァドの脳内は歓喜に支配されていた。口角を二ッと吊り上げ、ここで初めて笑顔を見せる。まるで獲物を前にした捕食者のような顔に、レティシアは恐怖して半歩後退った。ザルヴァドは傷付けることなく花嫁を迎える為に剣を鞘に収めると、瞬く間に距離を詰め彼女の腹に目掛けて拳を突き出す。これにさすが枢機卿、未だたじろいでいるもののしっかり攻撃に間に合わせ、生み出した魔力障壁で攻撃を受け止める。しかし、既に大魔法の発動で相当量の魔力を消耗しており、目の前の捕食者を止めるには強度が不足していた。バリンと音を立てて障壁は砕け散り、拳が腹にめり込むとその衝撃から痛みを感じる間もなく気を失った。)

うむ、実に清々しい気分だ。まさかこんな場所で運命の出会いを果たすとは。失った同胞達には申し訳ないが…俺は俺の幸福を追求するとしよう。元よりあのような攻撃、防ぎようがないのだ。こうなる運命だったのだと割り切るほかにあるまい。それに、無礼を承知で言うならば失った戦力は彼女一人で十分に補完できる。否、補完どころではないな…払い値の倍額で釣りが来るようなものだ。しかし、気持ちが昂るあまりすっかり失念していた。まだ彼女の名を聞いていないではないか…帰ったらまずは互いに名乗ろう。

(レティシアが倒れる前に先回りして、お姫様抱っこで迎え入れる。ザルヴァドは己が腕に天使を抱いているという事実に、まるで天井知らずの高揚感に浸っていた。そのまま後方部隊と合流すべく歩みを進めながら、報告を取り纏める為に此度の損失について思考する。ハッキリ言ってしまえば失ったものよりも得られたものの方が遥かに大きい。個人的な感情を抜きにして、戦力的な一面だけを見ても枢機卿クラスの大司教というのはそれ程の価値があるのだ。人の上に立つ者としての冷酷な勘定を終えると、ザルヴァドはハッとした表情で天を仰ぐ。ザルヴァドは気持ちが昂るあまり、レティシアは勝利を確信するあまり、方向性は違えど、どちらも目の前のことのみに気を取られて名乗っていなかったのである。斯くして、互いに名前も知らぬまま、ここに一組の夫婦が誕生したのであった。)

1017: トピ主 [×]
2025-10-07 07:44:21

少々長い文章になってしまいましたが、クレアの両親であるザルヴァドとレティシアの馴れ初めを書きました!自分で書いておきながら、この両親からまともな感性を持つ子が生まれて良かったと思います…
ちなみにクレアの素の口調が敬語なのは母親の影響です。

1018: レド [×]
2025-10-07 23:15:19

>1015

……ああもう……この駄犬が。

(……ダメだこりゃ。いったいどんな会話してんだよ……顔を手で覆い、天を見上げて呆れ果て。とにかくこのバカ、シエルがいる限り収拾がつかない。腕の拘束が解け自由になったレドは立ち上がり。)

あークレアさん、楽にしててください。この大バカをシメてきます……身の程を弁えない駄犬には、教育が必要です。

(正座するクレアを制しつつ、シエルの背中を片手で引っ掴んで持ち上げると、廊下へと向かって。顔を強張らせ、髪を逆立てる怒りの表情からはまるで悪魔のような殺気が溢れている……)


>1016
(/こ、これは団長が一目置くのも当然か……S級クラスの騎士の父に枢機卿の母、クレアもとんでもない血統だなぁ……二人ともクレアの親とは思えないくらい、なんかおかしいですけど。特に父親……)

1019: クレア/シエル [×]
2025-10-08 00:12:17

>1018

えーと…わ、分かりました…

レ、レドくん…?顔が怖いっすよ…?騒いだことは謝りますから…痛いのだけはやめてくださいね…?

(レドの気遣いに頷き脚を崩すと、クレアは心配そうな面持ちで二人の背中を見送った。クレアは未だ二人が恋仲にあると誤解している為、シエルの身を案じながらも下手に口を出すべきではないと判断したのだろう。一方でシエルは、レドの殺気に完全に萎縮して、まさに飼い主に叱られることを察した犬のような状態である。その困惑が感じられる青ざめた表情から、何を反省すべきなのか未だ理解していないことは明らかだが、恐怖で抵抗する気すら起こさず成されるまま連行される彼女に出来ることは必死の命乞いのみであった。)

(/クレアの父親は直情筋肉ダルマなので、一言で言えばバーサーカーですね…一方で母親は典型的な聖教の信徒らしく特定の相手を除けば基本的には温厚です。父親の強さと母親の容姿・内面を上手いこと受け継いだ結果がクレアになります(o^^o))

1020: レド [×]
2025-10-08 19:42:21

>1019

まったく……とりあえず、あの夜の襲撃から無事生還できて嬉しいと言っておこう。シエル。
だがな、お前は謝らなきゃいけない。俺にじゃなくて、あの人に……Sランク冒険者・「不死鳥の翼」のクレア・ライデン様にだ!

(シエルを引っ掴んだままズンズン廊下を歩き、人気のない所でシエルを下ろして壁を背に立たせて。再会を喜びつつも、腰に手を当て困り顔で説教を始めて。さらには顔をずいっと近づけるとクレアに謝れと迫って。その顔は殺意より呆れが強く、犬の飼い主というより子供を叱る母親のようである。)


1021: シエル [×]
2025-10-08 21:10:57

>1020

レドくんこそご無事でなによりっす…一時はどうなる事かと…ってクレア・ライデンってあの…!?で、でも…何を謝れと言うんですか…相手が誰だろうとアリシアちゃんを差し置いてほかの女とイチャつくなんて到底許せないっす!むしろレドくんの方こそアリシアちゃんに謝るべきっすよ!

(再開の喜びにシエルも同様にほっとした様子で返すも、クレアの名を聞いて目を見開いた。騎士団においてクレアの名を知らない者などいない。ましてやシエルにとって、親友であるアリシアと縁のある相手なのだから尚のことである。しかし、相手がクレアだから何だと言うのだ。浮気は浮気、アリシアの為にもここは自分が間違いを正さなければならない。そう覚悟したシエルは先程までの怯えを振り払い、真っ直ぐにレドの瞳を見据えて抗議した。誤解とは言え、真っ直ぐな心魂の持ち主であるシエルは親友の為に本気で怒っていた。まずは誤解を解かないことにはクレアへの謝罪はないであろう。)

1022: レド [×]
2025-10-09 13:09:56

>1020

イチャつく……?……俺の手など、あの人には届かん。

(怒りに震え浮気を問い詰めるシエルに対し、レドはその怒りを流すかのごとく、何も知らぬシエルを哀れむがごとく、ただ無表情で溜息を吐いてシエルの脇を通り抜け)

クレアさんは3年前に恋人を亡くされてな。それ以来酒浸りの毎日だ。これは冒険者なら誰でも知っていること……今のも倒れたクレアさんを介抱していただけだ。
……「淫乱女」か。むしろそうであった方が俺も憧れなくて……あの人も幸せだったかもしれない……

(力なく廊下をゆっくりと歩いては、ぽつぽつとクレアの過去と今朝の事情を話して。窓の前に立つと両手を後ろに組んで外を眺めつつ、クレアも「淫乱女」である方がよかったと呟いて。あの人は今も亡き恋人、いや半身の幻影に囚われている。そしてこれからも……そんな憧れの人を男として抱くのは不可能だが、その姿を捨て置くこともできない……残酷な運命を悲しむレドの横顔を伝う涙が、窓から漏れる朝陽でキラキラと輝きを放っており。)

1023: シエル [×]
2025-10-09 17:44:07

>1022

三年前に…恋人を……?…その…ごめんなさい。私…そんなことも知らないで、浮気なんか疑っちゃって…酷いこと言って…後でクレアさんにもちゃんと謝ります……あ、あの…こんな雰囲気で言うのも気が引けますけど…戻る前にレドくんへの要件を先に伝えてもいいっすか…?内容が内容なんで、部外者に聞かれる訳にもいかないので…

(事情を聞くなりシエルは暗い表情で俯いた。レドの涙からこれは嘘ではないと確信すると、自分の犯した軽率な行動を振り返り、罪悪感に胸が締め付けられるような感覚に陥る。何とか自分まで泣くのを堪えて言葉を紡ぎ、浮気と決めつけて詰めたことをレドに謝罪すると、勿論、酷い暴言を吐いてしまったクレアに対しても後ほど謝罪すると誓った。そして、顔を上げると潤んだ瞳のまま彼女は自分の職務を遂行しようと言葉を続ける。こんな雰囲気で切り出すのも気が引けるが、本来ここへ来たのは指南役に関わる重要な言伝を預かっているからである。空気を読めていないことは承知の上で、人気のない場所にいる今だからこそ話を切り出した。)

1024: レド [×]
2025-10-10 21:22:25

>1023

ん……分かればいい。

(潤んだ瞳で誤解を謝罪するシエルに向き直ると、心底ほっとした顔で彼女の肩をポンと叩き。)

内容?……下手に他の冒険者に聞かれたら殺し合いになる事……指南役の件だな。

(辺りを見回しながら人気の無いのを確認し、シエルの正面に立って。灰色の瞳は涙で輝きながらも静かにシエルを睨み、声は冷たく、閉じた口は真一文字に結び、シエルの言伝を真剣に待つ。近衛隊の彼女が来たからには重要な内容だと察している。おそらくは他の冒険者が耳にしたらレドから名誉を奪おうと争い血が流れるであろう話……近衛隊剣術指南の件だと。)

1025: シエル [×]
2025-10-11 12:44:27

>1024

お察しの通りっす。肝心の日程なんですけど、準備が出来次第速やかに王城に参じて欲しいとのことです。今まさしく第二騎士団長が庁舎に視察に来てるんですけど、どうにも裏がありそうで…アリシアちゃんとしてはレドくんにその監視を任せたいみたいっす。ギルドの前に馬車を停めてあるので、午前中には出発出来るように準備を済ませてください。

(察しの良いレドの言葉に頷くと、シエルは自らの涙を拭ってから詳細を話し始めた。この時期の第二騎士団長による視察、その動きを怪しんだアリシアはどうやらレドにその監視を任せたいようである。指南役という中立的ポジションに置かれているレドを内偵に使うという点は、奇しくも宮廷もアリシアも考えることは同じであった。特にアリシアに至っては一夜を共にした仲である為、レドに向けている信頼は相当なものであろう。急な依頼の為、少しでも早く伝えるべくシエルは昨日から夜通しレドを探していた訳だが、結局こうして当日に伝える形になってしまったこともあり、その表示は申し訳なさそうに眉尻を下げていた。)

1026: レド [×]
2025-10-12 00:36:03

>1025

おいおい急な話だな……フン。成り上がりの田舎者が近衛隊に挑むとは、愚かな……
……了解した、言伝ありがとう。他に用件は?

(午前中に王城へ来いとはまた……急な話に頭をかいて。バカエルフに不意討ちを決めるアリシアだ、流石に鋭い。第二騎士団長・エリーゼを怪しんで俺に監視せよと来たか。しかし一歩遅かったな……と、視線を逸らしつつも素知らぬ顔でエリーゼを「成り上がりの田舎者が近衛隊に挑むとは愚かな」と吐き捨てて……自分も同じ立場なんだが。
シエルも自分を探すのに苦労したようだ。ふぅ、と一つ息を吐いて肩の力を落とし表情を緩めれば、穏やかな顔で言伝を受け、他の用件を尋ねて。)

1027: シエル [×]
2025-10-12 13:30:00

>1026

あはは…レドくんもアリシアちゃんみたいなこと言うんすね。あとは…レドくんへの用事はそれだけなんですけど、実はもう一人探してる人がいまして…帝国の武官さん、どこかで見たりしてないっすか?昨日から見当たらないんで、放っておいて外交問題になるのも面倒なんで連れ帰るよう言われてるんすよ。レドくんが支度してる間に探しておくんで、心当たりがあれば教えて欲しいっす。

(レドが吐き捨てたセリフがアリシアと重なり、シエルは苦笑いを浮かべた。演技だとは微塵も気付かず、内心でやっぱり二人はお似合いかもしれないなんて思いながら話を続ける。レドのほかにもう一人、帝国の武官を探していることを明かして。帝国の人間をあまり長時間野放しにしていると何をしでかすか分かったものではない。アリシアとしては外交問題に発展する前に庁舎に連れ戻したいのだろう。武官の所在に心当たりがないか尋ねるシエルの表情は不安から少しだけ強ばっていた。帝国の野蛮人とこれから一人で相対することになるのだから当然の反応である。)

1028: レド [×]
2025-10-12 21:52:24

>1027

北のグラキエス帝国か。そもそもこの国で帝国の人間など見たことないが……ああそういえば。昨日の夜、灰色の軍服を着た銀髪の女がこの辺をうろついていたような。案外近くにいるかもしれないぞ。
……ところでシエル、お前はこの国に帝国の人間が来る事、アリシアが帝国を招いた事をどう見る?……少しは考えて答えを出せよ。そうでなきゃアリシアも浮かばれないぞ。

(帝国武官の所在を尋ねられ、腕を組みながらそれらしい人物、昨日の路地裏の女のことを答えて。それから腕を組んだままシエルを睨みつけ、侵略国家の帝国がわざわざ遠方のこの国に訪問する事、アリシアもアリシアで帝国の人間を招いた事に対する見解を求めて。近衛隊なのだ、ただ剣を振るうばかりでなく政治にも通じておけよ。アリシアもそのために付きっきりでお前に勉強教えたんだろ?……と冷たく睨みつけるレドの視線は厳しい。)

1029: シエル [×]
2025-10-12 23:00:39

>1028

そうっす、まさしくその人です!ありがとうレドくん、お陰で捜索が楽になりました。

(灰色の軍服に加えて帝国人に多い銀髪、レドの語った特徴はまさしくシエルの探している人物に合致していた。捜索の手間が省けることに喜びを隠せず身を乗り出して礼を言うが、続けられた難しい問いかけと厳しい視線に怯んですぐに半歩後退る。)

か、顔が怖いっすよ…ええと……あの帝国のことですし、友好関係の促進はまずないとして…視察を建前にした何らかの取引きと見るのが無難ですかね…?

(圧に押されるままシエルは必死に頭を捻る。こうした政治ごとはシエルが最も苦手とする分野だが、アリシアの名前を出された以上はそれなりの回答を用意するのが筋である。しばらくの思考の後に、視察を建前にした何らかの裏取引きだと結論付けた。自信なさそうに答えるシエルだが、帝国の特性を考えるなら無償の友好などまず有り得ない。情報の少ない現状では具体的な狙いまでは分からないが、帝国に取って利のある何らかの取引きが行われることは間違いないだろう。)

1030: レド [×]
2025-10-13 00:27:09

>1029


ふーむ、取引か。まあいいだろう。正直俺も連中が何しに来たのかさっぱりわからんからな……
まあ、どのみちお前にはもう関係無い事か。剣士を人前で「淫乱女」と貶めたのだからな……さあ、騎士なら腹かっさばいて詫びてもらおうか。

(どうにか答えをひねりだしたシエルにほっとして一息吐いて。正直それだけとは思えないが、なにせ自分でも帝国兵がこの国に来る意味が分からないのだ。シエルが自分なりに結論を出しただけでも満足である……が、今度はドス黒い殺気を帯びながら仁王立ちして、クレアへの非礼を切腹して詫びろとシエルを指差すが……)

……と言いたいが、それはあの人の望むことではない。しかし一剣士としてお前をこのまま帰すことはできない。捜索に行く前にお前にはやるべきことがある……わかっているな?
(すぐ殺気を納めると、すっと歩いて窓にもたれかかって。昨日出会って分かった。クレアは名誉のために血が流れることを好まない。だがせめて帰る前に一言謝るべきだ……やわらかな朝の陽ざしを背に浴びながらシエルを諭すレドは、どこか穏やかだ。)

1031: シエル/クレア [×]
2025-10-13 10:33:13

>1030

ひえっ…わ、分かってます!ちゃんと謝りますから!

(ドス黒い殺気を前にして、シエルは自分の身を抱いて露骨に怯えた様子を見せるが、その後にレドが穏やかな様子へ変わるとホッと一息ついて、筋を通してしっかりと謝罪することを再度誓った。)

クレアさん、本当の本当に申し訳ありませんでしたぁ!

わ、私は大丈夫ですから…汚れちゃいますから、どうか顔を上げてください…

(場所は移り医務室。ベッドに腰掛けたクレアの前でシエルは額を床に擦り付けて土下座をした。立った状態からのスムーズな土下座への移行、洗練された所作から、シエルは相当土下座に慣れている様子である。アリシアの下で日頃から叱責されているのが丸分かりだ。
戻ってきたかと思えば速攻土下座。その光景を前にしてクレアは苦笑いを浮かべながら、シエルに顔を上げるように促した。これは明らかに引いている。必死に謝るあまりクレアの言葉が届いていないシエルのことは一旦放っておいて、反応がオーバーなところを若干レドに重ねながら、クレアは視線をそのレドに移した。)

ひとまず誤解が解けたようで安心しました。レドさん、何から何までありがとうございます。私の介抱はもう大丈夫ですから、あとはご自分のことをなさってください。

(ぺこりと綺麗な所作で頭を下げると、クレアは事態を収拾してくれたこと、そして一晩介抱してくれたことに礼を述べた。近衛隊の人間が尋ねて来たと言うことはレドには何らかの仕事があるのだろうと察し、憂いを断つために、一晩休んだこともあり自分の体調は大丈夫だと告げる。)

1032: レド [×]
2025-10-13 19:34:31

>1031

そんな、お構いなく……まだ出立まで間はありますし、一服くらいしてから行きますよ。クレアさんもいかがですか?ホットミルク……疲れた身体には丁度いいかと。

(ひとまずシエルは謝ってくれて安心した……所作がアレだが、と安心した顔を見せる。だがクレアに対しては帰るどころか、手をもじもじとさせながらお互いにホットミルクで一服しないかと提案して。その顔には安心の陰にさみしさが滲んでいる。正直レドは帰りたくない。もっと憧れの人と一緒にいたいのもあるが、何よりクレアの精神面が心配なのである。アリシア、レイラ、あーハゲはいいや。そして……。……次々と親しい人に去られた今、自分が去ってしまったら、誰が彼女の孤独を癒すというのだ……)

聞こえたなシエル?さ、ホットミルク2つ、持ってこい。もちろんお前のおごりでな。それで手打ちにしてやる。いいな?

(土下座ばっかりしているシエルの側にしゃがみ込み、背中をバシバシ叩くと、指二本立てて「ホットミルク2つ持ってこい」と指示して。剣士に向かって人前で「淫乱女」と叫ぶなど斬られてもおかしくないが、これで和解としよう。よろしいかと、クレアにちらりと視線を向けて。低い声に荒い所作、クレアに対する純朴な青年の姿とはまるで異なる、剣に生きる荒くれ者の姿があった。)

1033: シエル/クレア [×]
2025-10-13 21:42:28

>1032

では…お言葉に甘えて。シエルさん、よろしくお願いしますね。

イテテ…は、はい!こういった雑用は得意なので任せてください!

(レドの提案を聞いて、クレアは顎に手を添えて少しだけ考える素振りを見せる。かつて騎士であった身の上から、シエルのことを考えれば贖罪の機会を奪うほど残酷なものはないだろうと結論付けると、小さく頷いて提案を了承した。シエルに向き直り、よろしくと使命を託す様は、窓から差した陽が後光となりまるで聖女のようである。レドに叩かれた背を擦りながら顔を上げたシエルはその様を目に焼き付けて、ぴょんと立ち上がると自信満々に駆け出した。普段ならアリシアに土下座をすれば頭を踏みつけられたまま延々と詰られるのだが、姉妹のごとく容姿が似ているクレアの振る舞いはまるで優しかった頃のアリシアと相対しているような高揚感を与え、シエルはすっかり浮かれていた。しばらくして廊下からは「走るな!」と咎める職員の怒号と「ごめんなさいー!」と情けなく謝るシエルの声がこだました。その声を聞いて、しばらく無縁だった平和な喧騒を身近に感じたことでクレアは思わずクスッと笑みを零して見せた。)

1034: レド [×]
2025-10-14 18:39:11

>1033

ふぅ、やれやれ。まだまだ教育が必要と見えるな…….

(しゃがんだ姿勢のまま、騒々しいシエルの様子に思わず苦笑いを浮かべて。シエルが織りなす平和なギルドの喧騒が、気心の知れた冒険者仲間と共に歩んだ昔を思い出す。小言を呟きながらも、どこか穏やかな微笑みを浮かべており。)

クレアさん……一度とならず二度までも、お見事な取り計らい。不名誉は血ですすぐばかりが剣士では無いと……一剣士として勉強になるばかりです。

(後光を背負うクレアに片膝をつき、自分に続いてシエルの事も穏便に解決したことに礼を述べて。「屈辱には血の贖いを」。そんな剣士の在り方を貫いていたら自分の命も、今の平和な光景も無かっただろう。聖女様は聖教国だけではない、この国にも存在する……目を伏してクレアの慈悲に感謝するその姿は実に静かで、穏やかだ。)

1035: シエル/クレア [×]
2025-10-14 21:55:54

>1034

えへへ…私はそんな大層な存在じゃありませんよ。

(照れくさそうに頬を掻きながらレドの言葉に謙遜して。だいぶ酒も抜けたことでテンションが落ち着いたこともあり、さて何を話そうかと小首を傾げて思案していると、丁度よくシエルが戻ってきたのが見えた。盆には二つのホットミルクに加えて皿に乗せられたリンゴとフルーツナイフが置かれていた。)

ただいま戻りました!食堂のおばちゃんに気に入られたみたいでリンゴもサービスしてもらったっす!

おかえりなさい。ふふっ、丁度小腹が空いていたので有難いですね。では、皆で頂きましょうか。

(戻るなりシエルは盆ごとベッドの近くに備えられた机に置くと、フフンと鼻を鳴らして誇らしげに自分の胸に手を添えて、リンゴをサービスしてもらえたことを自慢した。食堂のおばちゃんに初見で気に入られるとは相変わらずのコミュ力である。クレアはシエルを労うと、すかさずナイフを手に持って…瞬間、リンゴは皮を綺麗に剥かれ、一口大に切り分けられた状態で皿に盛り付けられた。シエルにはその動きを目で追えなかったようで、目を見開いて思わず皿を二度見する。腐ってもSランク冒険者、落ちぶれてなおその剣技は健在であった。クレアはナイフを盆に戻し手を合わせると、二人に視線を向けて優しい声色でたった一言放つ。)

いただます。

(かなり軽めの朝食だが二日酔いには調度良い。こうして誰かと朝食を共に出来るだけでクレアの心はいくらか救われたことであろう。)

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