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冒険者ギルドの日常/1443


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自分のトピックを作る
1424: セレスティナ [×]
2026-08-26 22:48:47

>1423

大小の差はあれど、人は誰しも初めて立ち入る場所に緊張を抱くものです。恥じることはありませんよ。

(いくら大聖堂に次ぐ規模の教会とは言え、果たして手を繋がれなければならない程に緊張を抱くものだろうか。それとも何か邪な思惑があるからこその緊張なのだろうか。様々な憶測がセレスティナの頭を過ぎるものの、まさかウェルディの大きすぎるものが原因とは露にも思わず、結局またしても答えに辿り着くことはなかった。一先ず、慈愛に満ちた眼差しを向けて、建前上の理解を示すと、レドの手を引いて歩みを進める。)

さあレドくん、そちらのソファにお掛けください。勇者様とお会いする前に少しだけ私とお話をしましょうか。
本日はどのような用事で勇者様にお会いされるのですか?

(中央ホールを抜けた先、通路に面した客室の中へ入るなりセレスティナは内側から鍵をかけた。部屋の内装は、テーブルを挟んで対面する形でソファが二つ置かれており、中央の壁にはご立派な額縁に納められた教皇の肖像画が飾られている。セレスティナはレドへ着席を促すと、自らもまた片方のソファに腰掛ける。
これまで通りの優しい声色で「お話をしましょう」なんて切り出したものの、これは明らかな尋問である。おそらく事情を察している枢機卿と、その意思の下でレドを案内していたウェルディとは異なり、納得のいく説明を果たさない限り、素直に勇者の元へ案内する気はないのだろう。世間話かのようなトーンで投げかけられた質問の裏で、レドへ向けられた瞳には確かな疑念の色が浮かんでいた。彼女の纏う魔力の性質もまた道中とは明らかに異なるものに変容しており、赤黒くドロドロとしたそれはアリシアの纏う魔力に似ていながらも、それ以上の邪悪を孕んでいる。間違っても教皇に不都合なことを言ってしまえば、この禍々しい魔力が矛となってレドへ向かうことであろう。)

1425: レド [×]
2026-08-27 08:16:29

>1424

はは……恐れ入ります…………!?
だっ、大司教様!なっ、何ですかこれは!?

(苦笑いしながら手を引かれるが、ウェルディと違ってどうにも落ち着かない。やはり権力者ゆえか……そう考えながら大司教セレスティナの全身に脇目を向けていたが、いつの間にか部屋に軟禁されてしまった!優しい口調を保ちつつも禍々しい魔力を放ち、教皇の肖像画が見下ろす部屋で来訪の目的を答えるように迫るセレスティナに「こんのカマトト野郎!何が使い走りだよ、本国からの監視役じゃねーか 」と内心で毒づくが、いくらなんでもここで喧嘩は売れない。部屋をキョロキョロ見回してパニックになった態を保ちつつ、勧められた席には座らずに口を開いた。)

俺、いや私は王国近衛隊アリシア様の使いです。緊急の用により勇者様にお会いせよ、国家の大事ゆえ用件は勇者様に直接お会いするまで話してはならない、と申し付けられてここへ来たんですよ。というより……教会の皆様はそのためにウェルディ司祭を迎えに寄越されたのではないのですか?

(『「勇者を襲撃した副団長エリスを3日以内に連行しろ、さもなくば王国を滅ぼす」という教皇の命令を翻意させるため、勇者レイラを聖教国へ寄越して教皇を宥めろ』という指示を本国からの監視役相手にバカ正直に話すわけにもいかない。手をバタバタさせて声を荒げながらも、近衛隊の実質的指揮官・アリシアの使いとして教会へ来たことを説明して。

いかにも混乱しているようだが、自分は王国高官の使者であり独断で害すれば危険な立場であること、レド個人の判断で用件を明かせる立場では無いことを明かしつつ、ウェルディを迎えに寄越して招いておきながら謁見を妨害する矛盾を突き付けている。)

1426: セレスティナ/フィリア枢機卿 [×]
2026-08-27 15:52:51

>1425

そう緊張なさらないでください。これはただの世間話……の、つもりだったのですが。「国家の大事」と聞いてしまった以上は、尚のことその内容を聞かない訳にはまいりませんね。
知っての通り、勇者様は我が国にとって象徴も同然の存在です。そのような方を、本国の預かり知らぬところで「国家の大事」に巻き込むなど、到底見過ごせる話ではないのです。ご理解頂けますでしょうか。

(あくまで、これは尋問ではなく世間話。そういう建前だった訳だが、一人の剣士として、また高官の使者として、レドの能力が優秀過ぎたが故に、言葉の揚げ足を取るかのように名実共に尋問へと移行する。一見するとセレスティナの態度も声色も何もかもが変わらない中で、レドはこれを尋問と判断して弁明を始めたが、そもそも彼が演じている通りの愚者ならば、この部屋に招かれた時点で何かを察して慌てふためくこともなければ、セレスティナが脅しに用いた禍々しい魔力すらも視認出来ないことであろう。流石に愚者を演じる為に、あえて子供のように司祭に手を引かれていたことは想定外であり、危うく見過ごしてしまう可能性すらあったが、こうして目の前でレドの擬態を見破れたことに優位を確信したのか、セレスティナは僅かに口角を吊り上げた。
「ご理解頂けますでしょうか」と、同意を求める言葉と同時に発動されたのはレドもよく知る魔法「地獄の門」。無詠唱で即座に展開出来るあたり、セレスティナの技量は相当のものである。レドの真下で蠢く赤黒い魔法陣は、誰がどう見てもこれが攻撃魔法だと確信することであろう。控え目な物言いとは裏腹に、有無を言わさぬ自白の強要に他ならなかった。しかし、そんな絶対絶命とも言える状況下に一つの救いの手が差し伸べられる。)

おやおや…あまりお客人を困らせるものではありませんよ、大司教。

…っ、枢機卿。どうして此方に?

ウェルディ司祭から、案内を貴女に代わったと聞いてから随分と時間が経ちましたが、待てども待てども姿が見えなかったのでね。もしや、二人で迷子になってしまわれたのではと…こうして探しに来たのですよ。

それはそれは……ご心配をお掛けしたようで申し訳ありません。ですが、見ての通り談笑に耽っていただけのこと。すぐに向かいますので、一先ずお引き取り願えますでしょうか?

ふむ、談笑ですか。
いやはや、大司教も冗談がお好きなことで。

はて、それはどのような意味で――

(ノックもせずに開かれた扉から現れたのは、ここ王都聖教会ひいてはフィリア聖教会の頂点に君臨する高位聖職者、枢機卿であった。優しそうな風貌とは裏腹に、纏う死臭は並の魔物をも越えて、常軌を逸していると言う他にない。
大司教と枢機卿、相対した両者ともに聖職者然とした笑顔を絶やさないものの、紡がれるのは皮肉を交えた舌戦の応酬。口も頭も回る両者のやり取りに話は平行線を辿るかに思えたが、終わりは唐突に訪れる。
眩い閃光が客室を飲み込んだかと思えば、次の瞬間には耳をつんざく甲高い音と、衝撃波がその場の人間の肌を撫でる。これら全てが去ると同時に広がっていた光景はあまりに凄惨なものであった。床に広がる血の海に沈むのは、首が胴から切断された、大司教であったもの。その背後に飾られた教皇の肖像画さえも壁とともに両断されていたのだ。まさしく地獄絵図、そう呼ぶに相応しい有様であり、この場には教皇の権威でさえ及ばない。そう宣言しているに等しい所業である。)

…今、何を…

(しかし、それらの光景がまるで幻であったかのように、次の瞬間には全てが元通りとなっていた。けれど、確かに首を刎ねられた実感は残っているようで、セレスティナは自身の首に手を添えて、動揺を隠せない様子でその場にへたり込む。
不可視の斬撃に、時間の逆行。そんなものが果たして有り得るのか、セレスティナは思考を巡らせながらも、未知の存在を前にした恐怖にその身を震わせていた。そんな様子を嘲笑うかのように枢機卿は言葉を続ける。)

郷に入っては郷に従うものですよ。私の城であまり手荒なことをされては、私も同じ土俵に下りなくてはなりません。その点を今後はよく御留意していただきたい。
さて、ではお客人、君はもう行きなさい。廊下を真っ直ぐに進み、突き当たりを右に曲がってすぐの部屋にレイラはいます。あまり待たせると後が面倒ですから。

(見下ろすような形でセレスティナに釘を刺し終えると、枢機卿は続いてレドに歩み寄ってその肩に優しく手き用件を告げる。内容はレイラの居場所であり、敬称で呼ばないことや、短気で我儘な彼女の性格をよく理解していることから、相応に付き合いが長いのだろう。とくには枢機卿からレドに対してはこれ以上の用事はないのか、言い終えるなりあっさりと離れて、本来レドが勧められていたソファに腰掛ける。和かな表情で視線だけをセレスティナに向けて、貴女はこれからお説教ですよと言わんばかりの牽制をすると、セレスティナは忙しなく瞳を揺らして完全に萎縮していた。この様子であれば、しばらくはレドの邪魔立てなど出来る筈もないであろう。)

1427: トピ主 [×]
2026-08-27 16:01:29

脱字があったので一部訂正します。

優しく手き→優しく手を置き になります!

1428: レド [×]
2026-08-28 06:34:39

>1426

そっ、そのように仰られても、勇者様にお目通り叶わないことには……そもそも何ゆえこのようなご無体な真似を……!

(あっさり言葉尻を捉えられ、完全に尋問状態となってしまった。どうもお喋りが過ぎて演技がバレたらしい。まだ何も詠唱していないのに、今まで何度も見てきた赤黒い魔法陣の気配を足元に感じる。ひきつった顔で何とか反論するがもう遅いだろう。「くっそぉっ!さすがに大司教、「カチフテン」とやらも俺より上だったぜ!すまねぇ師匠(オヤジ)、もっと勉強するんだった!」と亡き師に詫びながら死を覚悟したところに、枢機卿が割って入る。一見好々爺な彼の介入に安堵して一息吐きながら一礼したが、大司教との会話を眺めるうちに恐ろしい現実を思い知る。)

……これが枢機卿…………んなっ!?今、何を……

(目の前で繰り広げられる権力者同士の冷たい諍い。Bランクには縁の無い光景を冷や汗を垂らしながら見守る。最早バカを装う気さえ無い大司教セレスティナと対峙する枢機卿から禍々しいプレッシャーを感じる。まるで指先、口先ひとつで人を容易く消せる反社の首領か、あるいはそれ以上……祭服を着たパン屋みたいな外見をした肖像画のジジイより強そうに見えると、教皇の肖像画に視線をやったその時、突如目の前が光に包まれた!
……閃光と爆音とで膝が崩れる。気が付けば大司教が教皇の肖像画ごと切断され、血塗れの肉塊と化していた……はずだったのにいつの間にか元通りになっていた。理解が追い付かない現象、恐らく本気で怯えているであろうセレスティナを目撃したレドも、彼女と同様に首を押さえる。ターゲットが自分だったら同じようにやられていただろう。崩れた膝を立て直しつつも、首を押さえたまま険しい顔で正面、かつ枢機卿のいない方を見据える。ウェルディの時と同様、枢機卿を直視できないのだ。だが今回はむやみに凝視したら自分も狙われるという別の理由であるし、「お姉さんに緊張しました」などと軟弱な姿勢を晒すことさえ許されない空気をも感じていた。今度ばかりは本当に歩けなくなりそうな重圧を覚え、ウェルディとは違う理由で全身が硬直した。)

……ありがとうございます、閣下。王国近衛隊剣術指南役レド、お目もじ叶いましたこと、光栄に存じます。

(枢機卿に手を置かれ、我に返る。ウェルディが「全ての人間の家」と表現した教会を「私の城」と呼ぶ、逆らう者を暴力で従わせる権力者。迷える子羊の手を取り優しく導く司祭さんと、肩に置く手をもって「早く行け」と命ずる責任者。レイラ(ねえさん)と親しいであろうこの老人こそ、教皇をも恐れぬ冒涜の君主なのだ。
彼の前でウェルディの時のような醜態は晒せない。右手を上げ、ピンと伸ばした指を眉尻に添える挙手敬礼をもって仲裁と案内への感謝、そして自己紹介を枢機卿に伝えるレドの顔は精悍で声もよく通り、その眼差しはしっかりと枢機卿を捉えている。ウェルディの時とはまるで別人、教会に来てから一番まともな名乗りを終えると一礼して退室、案内通りにレイラの部屋へ向かって。だが初めて自らの足で教会の廊下を歩くレドの顔は険しく、そして冷や汗が止まらない。枢機卿、聖教国の脅威を実感したレドは、思わずぽつりと零して。)


…………これが聖教国か。

1429: フィリア枢機卿/レイラ [×]
2026-08-28 20:28:17

>1428

はて?彼とは初めてお会いした筈なのに、記憶の端に引っかかったようなこの既視感の正体はなんでしょうか。
纏う雰囲気に、あの立ち姿…どこかで。ああ、思い出しました。彼女も確か、似たような刀を持ち歩いていましたね。他人の空似か、はたまた何かの因果か。

(レドが立ち去った後、お説教(物理)によって再起不能となった大司教の傍らで、フィリア枢機卿は一人、ブツブツと呟いて物思いに耽っていた。今日初めて会った、レドと名乗った青年に対して抱いた謎の既視感。その正体を突き止めるべく記憶を辿ると、一人の女性が脳裏に浮かんだ。「東枢機卿」、遠い異国に住まう彼女と王国人であるレドの間に如何なる接点があるのか皆目見当も付かないが、きっと偶然ではないのだろう。それ以上を調べる気はないものの、一先ず引っかかりが解消されたことに満足すると、フィリア枢機卿はご丁寧に大司教を椅子に座らせてからその場を後にした。)

おそい…おそい…おそい!!!レドは何をしている!
用事があると聞いて、眠い目を擦りながら身支度を済ませてやったというのに…一向に来ないぞ!どういうことだ、シル!

知らないよー。それに、勇者様がいつも夜更かしして昼頃に起きてるだけで、この時間には起きてるのが当たり前だよー。

むむむ……うるさい!黙れ!

(一方その頃、レイラは床に寝そべってジタバタと、まるで子供のように癇癪を起こしていた。早朝の城からの一報でレドが来ると聞いて、ルンルン気分で身支度を済ませたは良いものの、レドが教会に到着したとの知らせを受けてから早30分、通常なら敷地の広さを考慮してもこれだけ時間がかかる筈はなく、焦らしに焦らされてついに我慢の限界を越えたのである。世話役のシル司祭に当たるものの素っ気なく正論で返されて、一層ご機嫌斜めだ。果たしてこの状態で要望を聞くのか、レドの手腕が試されることであろう。)

1430: レド [×]
2026-08-29 08:47:13

>1429

姉さん……ちいっ、まいったなこりゃ。


(ようやくレイラの部屋の前へ辿り着いたはいいが、中の話し声と気配に顔をしかめ、頭をかいて。大司教のせいで到着が遅れたからレイラ(ねえさん)が機嫌を損ねている。しかも付き人まで一緒のようだ。それも親しいが故に無遠慮で火に油を注ぐタイプの……これではこれから明かす重大な用件を話しづらい。スムーズに人払いできればいいが……枢機卿の言う通りあまりグズグズしてられないので、ノックしてから入室して。)

お待たせして申し訳ありませんでした勇者様。レド、参上つかまつりました。
……それとも「ごめん姉さん、遅くなって!」の方がよかったかな。

(床でジタバタしているレイラの前に片膝をつき、頭を下げて恭しく礼をして。それから頭を上げてレイラへ顔を向けると、にやりと微笑みながら改めてくだけた挨拶をしてみせるが、一体駄々っ子と化しているレイラはどんな反応をするのやら……レドには想像つかない。)

1431: レイラ/シル [×]
2026-08-29 14:30:52

>1430

レド!?ぐぬぬ……し、知らん!私に弟などいない…!

あちゃー…面倒臭い勇者様だなー。そうだ!プリンでも食べて元気出し――

食べる…!すぐに持ってこい!

あー…そういえばもう無いんだった。勇者様が昨日、大司教様の分も含めて全部食べちゃったじゃん?

あ……なら買ってこい!話はそれからだ!

(レドの声を聞いてぱあっと瞳を輝かせて顔を上げたかと思えば、ふつふつと再燃した怒りの感情を抑えきれずにレイラはまた顔を伏せてしまう。相変わらずの駄々っ子勇者様の様子に、隣にいたシルは困り顔を浮かべながらも、状況を打開すべくレイラの好物のプリンで釣ろうとするが、見事に食いついたところで不足の事態を思い出した。そもそも教会内のプリンは既にレイラによって食べ尽くされた後。冷静にその旨を告げると、治まりかけたレイラの癇癪は逆戻りし、ビタッと床に張り付いて、プリンを出すまでは話は聞かないの一点張りである。)

そういう訳だからさぁー。申し訳ないけど、弟くんがプリンを買ってきてくれないかな?放っておいてもそのうちケロッとしてると思うけど、それだと時間かかるしー。私が買いに行ければ一番いいんだけど…この時間って人通り多いじゃん?ほら、そうなると必然的にアレがいるし…ウッ…想像するだけで吐きそう…

(ついに説得を諦めたシルはレドに向き直って、変わらず聖職者らしからぬ砕けた口調で一つの案を提示した。それはレドがプリンを買って戻るというシンプルな内容である。勿論、客人に手間を取らせる失礼は、初対面で名乗りもしないシルであっても承知のようだが、彼女自身が買いに行けない大きな理由があった。先のウェルディ同様にシルもまた邪教に侵されている側の人間である。彼女の言う「アレ」というのは無論、獣人のことで、頭に思い描くだけで吐き気を催して、口元に手を添えているのも皮肉や演技などではない素の反応だ。レドにとっては獣人もまた普通の人間であっても、彼女にとっては見るも悍ましい化け物なのであろう。)

1432: レド [×]
2026-08-29 16:55:17

>1431

はぁ、まったく……!

(どうやらプリンを食べさせないと話すらできないようだ。王国を守るため、これからレイラ(ねえさん)を出立させないといけないのに……すっかりダダをこねているレイラと、余計な一言が多くてレイラの癇癪を誘発させる付き人・シルがもどかしく、頭をぐしゃぐしゃとかき回して)

わかったよ姉さん、買ってくるよ。何個欲しい?お気に入りの店、ある?
それで……シルといったか。何だよその「アレ」ってのは。そんなに外出るのが嫌になるやつなのか?

(いくら自分が勇者様と親しいからって客に買い物に行かせ、名乗りもしないシル。ウェルディさんとは大違いだ……と、レドは呆れ果てる。名前は外から聞こえたので、礼のなってないシルに名乗ることなく、最初からタメ口で話しかける。
そしてジト目を向けながら、「アレ」とは何なのか確認して。正直分かり切った答えだが、口に出させることに意味がある。その前にレイラの身体を手で揺らしてプリンの事を聞いたのは、彼女も会話に参加させたいからだ。レイラが聖教徒特有の獣人差別をどう思っているのか、身近な人の差別意識にどう反応するのか、しっかり確かめたい……シルに質問する態ではあるが、本当に見たいのはレイラの反応だったりする。)

1433: レイラ/シル [×]
2026-08-29 19:46:04

>1432

10個…店は知らないが、昨日最後に食べたやつがいい…

大司教様のやつだよね?あれって何処のなんだろう…?
って弟くん!?獣人に決まってるでしょ…!乙女の口からなんてこと言わせるの…!?ウッ…酷いよ…

(レドの質問に、レイラは少しだけ顔を上げると、プイッと頬を膨らませながらも要望を告げる。小柄な体躯ながら、プリンを10個も平らげるつもりなのは流石は身体が資本の冒険者といった所だろうか。しかし、問題は個数ではなく店の方である。レイラが所望するプリンは大司教セレスティナが用意したものらしい。その入手先はレイラどころかシルすら知らない模様。つまり、これからまた大司教と対峙し、今度は逆にプリンの出処を尋問する側に立たなければならないことを意味する。新たな試練の追加であった。
そして、続けられたレドの質問に反応するシルは、あまりの衝撃に目を見開いて、自らの口に手を添える。彼女にとって「獣人」の単語を吐かせることは、女の口から汚物の名を言わせるのと同等らしい。レドの求める単語を吐くなり、別のものも吐きそうになって、シルはその場に蹲った。
その様子を見ていたレイラはさりげなく視線を逸らす。レイラ自身、自分本位な性格からも明らかな通り、獣人に対してこれといった関心はない。しかし、獣人の肩を持つつもりはないと言えど、親しい人が彼らに向ける過度な憎悪には賛同し得ない部分があるのだろう。彼女の中の良心が少しだけ揺さぶられた瞬間であった。)

(/この後は差し支えなければセレスティナと王都でお買い物デートする流れにさせて頂きたく思います!彼女自身、枢機卿に分からされたばかりで暫くは大人しい上に、あくまで本国の事情を優先した立ち回りをしただけでレド個人に敵対意識はないので、買い物に行くまでにこれ以上手間取らせるつもりはありません!)

1434: レド [×]
2026-08-29 23:36:17

>1433

バカ野郎!それが客人に言う言葉か!お前よくそれで王都勤めができたものだな。吐いてでも行くのが付き人の務めだろうに。

(シルの返事に対して、腰を手に当てながら怒って。案の定シルの「アレ」とは獣人のことであった。平行線になるからイデオロギー論争は避けるが、それにしても獣人が嫌だからと言って客人に買い物させるとは。そんなに獣人が嫌なら異動願いをして本国へ帰ればいいのに、なんとも開いた口が塞がらない付き人だと、差別意識ではなく怠慢に怒ることにした。
一方で差別意識を口に出すシルを見て目を逸らすレイラを見て、レドは目を閉じる。どうやら思う所があるようだし、他人事ではない。これがあのウェルディさんだったなら見過ごせる自信が無い。そして先の審問官の女のように獣人へ危害を加えたらどうするのか。あの時はアリシアに制された刀を、振り抜いて止めるより他に……)

わかった、買ってくるよ姉さん。10個だよな。店は大司教様に聞いてくるから。
シル!出られないならせめて姉さんの面倒を見てろよな。まったくもう……

(自分が考えても辛い葛藤を抱かせてしまったレイラに対し、優しく微笑みながらプリンを買ってくると伝えて。一方で客人に買い物へ行かせるシルには呆れた視線を向けると、早速部屋を後にする。
「大司教が買ってくるプリン、どんなやつなんだろうな。大司教……」とブツブツ呟きながら廊下を歩くと、急に何か思い出して「大司教!?」と驚いて足を止めた。)

シルの野郎!付き人なら勇者様のプリンぐらい把握しとけよ!

(今しがた、自分を尋問、いや拷問しに来た大司教相手にプリンの店を聞き出さなくてはならない……思わぬ難題が降りかかってしまった!シルへの八つ当たりを吐くと、ひとまずさっきの尋問部屋へ向かうべく再び歩き始めて。)


(/了解です!個人としてセレスティナと対面することになるわけですね。まさかプリン買いに行くハメになるとは予想外でしたが、楽しみにしております!)

1435: レイラ/シル/セレスティナ [×]
2026-08-30 01:03:06

>1434

ひぇぇ…勇者様の弟くん怖いよー…

フッ、男ならあれくらい強く物を言えなくてはな

勇者様はああいう子がタイプなの?…はっ!?もしかしてマゾなんじゃ…

断じて違うっ!

(レドが去った後、強い物言いの数々にシルは瞳を潤ませてレイラに泣き付いた。一方のレイラはレドの物怖じしない姿勢を高く評価しており、先程までの不貞腐れようは何処へやら、やけに得意気な面持ちである。単純に、思ったことを偽りなく口に出す自らの価値観に合ったというだけの話なのだが、そんな様子を見てシルがレイラがマゾなのではないかと、あらぬ誤解を口にしたことでレイラは再び頬を膨らませた。機嫌が治りかける度にシルが再燃させることで、もはや永久機関の様相を呈しており、プリンが来るまではしばらくこの部屋の喧騒は続くことであろう。)

…なんたる屈辱でしょう。あの老いぼれ…いつか異端審問にかけて…
…あら、こんな所でどうしたんですか…レドくん。もしや迷子に…?手、握りましょうか?

(あの後、何度首を斬られたことか。思い出そうにも、精神を守るための防衛本能故か、何度も時間を遡行させられた弊害か、セレスティナの記憶は混濁した状態にある。ただ一つ確かなことは、憎きあの老いぼれにかつてない屈辱を味合わされたこと。フラフラとした足取りで壁伝いに廊下を歩きながら枢機卿に対する恨み言を呟いていた。
しばらくして、一人で廊下を進むレドの姿が視界に入る。「なぜ彼が一人で…?いや…いつの間にはぐれて…」と、混濁した記憶の中では枢機卿と相対する以前の出来事が思い出せない。状況把握の為に廊下に掛けられた時計に目を向け時間を確認するも、レドが用事を終えて帰るには早すぎる。「迷子」。その可能性が頭を過ぎると、セレスティナは壁にもたれかかったまま柔らかな笑顔を作り、レドに対して文字通り手を差し伸べた。もっとも、助けが必要なのはレドではなく、明らかに満身創痍の状態で記憶も飛んでいるセレスティナの方なのだが、彼女は生粋の聖職者。敵対する者以外には無償の愛を向けることを当然とする価値観で動いているのである。)

1436: レド [×]
2026-08-30 10:02:05

>1435

ぎゃっ!幽霊!?……大司教様!?

(廊下の向こうから、フラフラと何かが迫ってきたのに驚いて変な声を上げて。怨嗟を撒き散らしながら揺れ動く白い影は、レドには怨霊の類にしか見えない。聖教会は幽霊までうろついているのか!?と驚愕していたが、その物体から聞き覚えのある声をかけられたことで、正体が大司教セレスティナであることに気付く。それはそれで、先ほど彼女に地獄のような魔力を浴びせられたレドに冷や汗をかかせるものだ。ゆらめく影はよみがえる悪夢。どうしたものかと言葉が出ずにいると、彼女から敵意が消えているのに気が付いて歩み寄る。)

あっいえ大丈夫です。いくらか慣れました……
……いや、やはりお願いしましょう。ご気分が優れないようですね。僭越ながら、今度は私を支えにしていただいて結構ですよ。

(またしても手を貸そうとするセレスティナに、困惑した顔をしながら両手を前に出して遠慮して。だが何をどうしたものか、だいぶ憔悴しているようだ。むしろ手を貸すべきは自分の方に見える。ふらついた彼女を支えないことには用件も切り出せないだろう……敵意も消えているし、ここは彼女の手を取るべきだと考えを改めると、微笑みながらセレスティナの手を取って。)

1437: セレスティナ [×]
2026-08-30 13:37:02

>1436

これはこれは…お客様にご心配をお掛けしてしまい不甲斐ないばかりです。では、お言葉に甘えて。

(とても極度のあがり症とは思えないレドの申し出に、セレスティナは感心した様子で自らの頬に手を添えると、そのまま言葉に従ってレドに身を預けた。法衣で身体のラインが隠れていたため外見では分かりずらいが、ウェルディには一弾劣るものの立派に実ったたわわが、縋り付いた先のレドの二の腕を挟み込む。身長差からそのまま顔を上げて、上目遣いの格好でセレスティナは言葉を続ける。)

お恥ずかしながら、少々記憶が混乱しておりまして…状況を確認させていただきたいのですが、レドくんは勇者様とはお会い出来たのですか?

(申し訳なさそうに沈んだ声色で、自身の記憶が混濁していることを明かすと、今のレドの置かれた状況を尋ねる。その際に、彼女が無意識に首をさすっている様子からも、レドが客室を去った後に何度も首を刎ねられたことで記憶が飛んだであろうことは明らかであった。)

1438: レド [×]
2026-08-30 15:48:35

>1437

うっ……それなんですが……会えたはいいがすっかり機嫌を損ねていましてね。プリンを買って機嫌を直さないと話もできない有様……短い金髪をした付き人の子供は獣人のいる外に出たがらないし、仕方なく私が買出しに行くところでして。
……大司教様、大司教様が昨日プリンをお買いになったお店を教えていただけませんか?何でもいいというわけにはまいりません。その店のプリンでなくては。

(あの後も枢機卿からリンチされたのだろうか、首をさすり続けて自らの腕に縋りつくセレスティナに心配そうな顔を向け、事情を説明しながら昨日レイラに買ったプリンの店を尋ねて。
さて、セレスティナがレドの腕に縋りついているからには当然レドの腕には彼女のたわわが纏わりついているわけだが、レド本人は彼女が抱きついた時に多少身じろぎした程度で、ウェルディの時ほど狼狽はしていない。持ち物の大小の話ばかりではない。枢機卿を筆頭とした恐るべき聖教国の脅威を目の当たりにしたばかりだ。当然、先ほど尋問を受けたセレスティナに関しても胸囲より脅威としての印象が未だ勝っている。ましてや早くも恋人アシリアからの使命が頓挫しかけた今こそ、男が命を懸ける時なのだ。煩悩などいくらか吹き飛んでいた。)


1439: セレスティナ [×]
2026-08-30 16:51:58

>1438

あー…それはお手数をお掛けしてしまい申し訳ありません。シル司祭には後ほど、よく言って聞かせますので。
そう言うことでしたら、私が直接お店にご案内致します。口頭で説明しても土地勘がなければ時間がかかるでしょうから。では…着替えてきますので少々お待ちを。

(事情を聞くなりセレスティナは眉尻を下げて、シルに代わって謝罪を述べる。日頃シルには幼稚な悪戯を仕掛けられていることあり、彼女を子供に例えるレドの評価には、心の中でぶんぶんと首を縦に振るほどには同調していた。
店名や場所を口頭で説明したとて、王都の土地勘がなければ時間を食うことは想像に難くない。嫌な顔一つせず、自らも買い物に赴くことに決めたセレスティナは外では悪目立ちしてしまう服装を変えるべく、一度レドから手を離して、壁伝いにすぐ近くに置かれた女性用の更衣室へ入っていった。
しばらくして戻ってきたセレスティナの服装はなんとメイド服。この姿を見て、彼女が聖職者だと勘付く者はいないという意味では完璧な変装とも言えるが、胸元は大きく開かれマシュマロのようなたわわが露になり、ミニスカートから覗く瑞々しい太ももは、黒いガーターベルトによってその白さが際立っている。これ程までに煽情的なデザインなのは、単純な変装というよりも、聖職者として日頃から抑圧されている欲求の発散を兼ねている面もあるのであろう。再びレドの腕に縋り付くと、ノリノリな様子でにこやかに告げる。)

では参りましょう。ご主人様♪

1440: レド [×]
2026-08-31 06:14:35

>1439

いや、何もそんな……地図などいただければそれで……あらら、行っちゃった。

(なんと大司教が自ら直接道案内をするという。いくらなんでも畏れ多い。体調も悪そうだし、眉尻を下げて引き止めようとするが、あろうことか着替えにまで行ってしまった。きょとんとしながら、セレスティナが戻るのを待っていたが……)

えっ、ええっ!?その服は一体!?……はぁ、わかりました、大司教様。

(セレスティナが着替えてきた服装に、思わずのけぞって。メイド服!?セレナ、レイちゃん(シェイド)、シズ殿(ヴァルキリー)の物とはまるで違う、上も下も目のやり場に困る煽情的な出で立ちだ!?なぜ高位の聖職者がこんな服を持っているのか理解できないままオロオロしているうちに再び彼女に縋りつかれ、耳を赤くしながら再び歩き始めて。治まったはずの「あがり症」が、再びにわかに起き始めた。)

1441: セレスティナ [×]
2026-08-31 09:21:14

>1440

普段の服装だとこの国では少々目立ってしまいますので、こうして身分を隠しているのですよ。外にいる間、私達は主人とその侍女です。さ、ご主人様らしく堂々としてくださいね。

(困惑した様子のレドに、歩みを進めながら得意気に着替えてきた理由を語るセレスティナだが、いくら貴族とその使いの者が多い王都と言えど、流石にこれ程までに露出の多い制服を採用している家はそう多くはない。かえって視線を集めそうなものだが、頭脳明晰な大司教様は既に周囲に訝しまれることのない策を講じていた。縋り付いていた先のレドの腕を誘導して自らの腰に這わせ、代わって、レドの衣服をギュッと握るようにして身体を密着させる。仕上げに恥じらうように視線を下へ逸らせばこれで準備は完了だ。ケープを羽織ったレドの見てくれは、上流階級に詳しくない者が一見すればそれなりの騎士家系の人間の私服姿といったところだろう。それも相まって、傍から見れば、破廉恥な制服を着せられ、恥じらいながら市街を引き回されるメイドと悪徳主人。完璧な擬態であった。)

1442: レド [×]
2026-08-31 18:50:26

>1441

ばっ、ばかな!これじゃ俺が悪趣味な変態剣士じゃないですか!明日から王都を歩けなくなりますよ!
……いくらなんでもそりゃダメです。せめて普通に歩いてください!さあ、行きますよ!

(何になり切っているのか、あられもない姿で恥じらっている大司教様。それを見たレドは興奮するどころか青ざめるばかりだ。セレスティナから見れば完璧な擬態なのだろうが、こちらはそもそも変装していない!これで知り合いに見られたら自分は明日から変態サディスト剣術指南として噂が立ってしまう。それこそアリシアに見られたら、セレスティナではなくアリシアから「地獄の門」が飛んでくるだろう……
慌ててセレスティナを引き剥がすと、一人で先を行き始めて。しかし大分慌てているようで、出口とは違う方へ歩いてしまっている。)

1443: セレスティナ [×]
2026-09-01 05:00:35

>1442

きゃっ……!
わ、分かりましたから!どうかお手をお貸しください…!それと、そっちは出口ではありませんよ!

(引き剥がされるなり、レドの支えがあってやっと歩けていたセレスティナはバランスを崩し、悲鳴を上げてその場に倒れ込む。両手で咄嗟に受け身を取ったことで怪我こそないものの、四つん這いのまま動けずにおり、たわわが服から零れ落ちるすんでのところである。今度は意図せずしてあられもない姿を晒していた。
レドの心情を勘案していなかったことを内心で反省しつつ、今一度手を貸して欲しいと必死の懇願をする姿に大司教の威厳はもはやない。これは仮痴不癲などではなく、このまま放置されることで枢機卿やシルに見つかることへの危機感からくる懸命な命乞いである。)

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