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冒険者ギルドの日常/1117


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自分のトピックを作る
1098: アンナ・ランストリウム [×]
2025-11-06 00:44:40

>1096


やはり既に御目通りを…少し羨ましい部分もございます。私達のような司祭職では聖下に御目通りすら叶わぬ身。アリシア様のような高潔で聡明な御方ならば、と聖女様もお考えになられたのでしょう…
お口添え感謝いたします。父なる神の下に、貴女の進む道に光多からん事を

(王国の騎士の長たるアリシアが既に教皇や聖女と接触している事を聞くと、何となく分かっていたのか視線を下に向ければぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。諸外国に赴き動向を探りながらその地で信徒を増やす諜報、工作員の一面を持ち程度行動の自由が許されている駐在司祭という立場の彼女でも雲の上の存在にも等しい教皇や聖女には個人での御目通りすら叶わないと漏らして。そして卑屈になってしまったと顔を上げればリズリットの心遣いに再び手を合わせて静かに目を閉じ感謝の意を伝えて)


…そういえば、最近は王国内で亜人達の抗議活動も活発化してきておりますね。つい先日も少し離れた教会近くでありまして…「鎮圧」にあたったのです。リズリット様の方は大丈夫ですか?奴ら、しきりにアリシア様のお名前を出しておりましたので…

(ふぅ、と一息ついてから切り出した話題は、王国内で起きている獣人のデモの事で。人間種至上主義を掲げる聖教国にとって人間種以外の存在は差別の対象とされる存在であるが故に、アンナの口調も当然と言わんばかりに獣人とすら言わず亜人呼び。とても聖職者とは言えないがアリシアと関わりのある彼女も何か被害は受けていないかと心配したようで)








1099: レド [×]
2025-11-07 00:12:06

>1097

「おい見ろよ、近衛隊だぜ……チッ、聖教国の手先が何でギルドに」
「誰か乗るぞ……あれ誰?」「さあ?なんか見たような気もするが」
「近衛隊の関係者にしちゃ野暮ったいな」「こら、早くしなさい!こっちだって馬車乗るんだから」

(昼前を迎えたギルド前。正面に堂々と停車する近衛隊の馬車の周囲に人だかりができている。高貴さとは縁の無い冒険者たちの拠点に似つかわしくない荘厳な馬車はそれだけで冒険者の注目の的になるが、近衛隊の排除対象となる獣人やエルフは忌々し気に馬車を睨むか、そそくさと立ち去っていく。
やがてポニーテールを揺らした黒ずくめの青年……レドが無造作にギルドの扉を開けて馬車へと歩き出すと、冒険者たちの注目はそちらへ集まる。周囲の冒険者たちには目もくれず、横柄な態度を取る御者を無言で睨みつけると、催促を無視して馬車の後部に回り、荷物を積み始める。積み終わると荷物をガサゴソまさぐってから、御者の正面に立って。)

言葉に気を付けろ。

(御者に鋭い視線を突き刺すレドの肩回りには白布がはためいており。これは受付で「アレ」と指示しておいた、師匠・ショウカクから誕生日に貰い受けたケープである。いつの日かレドが宮仕えをする日のためにとショウカクが着用していた羽織をリメイクして作られたこのケープは太陽を浴びてなめらかに輝き、カラスのように黒いレドを彩る。)

本来なら「勇者」レイラを通して抗議すべきところを我が友・シエルに免じて行ってやるのだ。お前の顔が潰されないだけありがたく思え。

(眉間に皺を寄せながらドスのきいた声で御者を罵るレドの姿からは、クレアに応対した時のような純朴な雰囲気は消えている。そもそも王国内で帝国兵が兵士を襲うなど本来は剣術指南どころの話ではない上、帝国兵を連れ帰るために身体を張ったシエルを邪険に扱われては怒りが隠せないものだ。御者を睨みながら馬車に乗ると、自分でドアを閉めて)

はぁ……なんでこんな帝国兵なんかと……。こん……な……?

(赤鞘の野太刀を抱きながら腰掛けると、まるで子供のように眠る帝国兵の女にちらりと視線をやり、うんざりして溜息を……あ、あれ。帝国兵……?おかしいな。何度も何度も視線をやると、隣で安らかな寝息を立てているのがあのシエルに暴行した女・エルフリーデと確認し……「は、はぁ!?」と口を押さえながら叫んで。口を押えたまま、驚きと困惑と……絶望に目を開きながら、呟いて)

おいおいクレアさん……いきなりとんでもない壁が来ちゃいましたよ……

1100: リズリット [×]
2025-11-07 18:59:50

>1098

なんだか最近は物騒ですよね…私は何ともありませんが、近衛隊の方は大臣クラスの獣人から説明責任を追求されたりと、忙しそうな印象を受けるのです。

(聖職者らしい仰々しい感謝の言葉に、なんだか身に余る栄誉を受けたような気がして、リズリットはにかんだ笑みを浮かべた。話題が獣人達の抗議活動へと移ると、アンナのなんとも攻撃的な表現に顔を引き攣らせるのを我慢して、神妙な面持ちとなり自身の近辺の状況を伝える。当然ながら、同じ陣営とはいえアリシアとの直接の上下関係を持たないリズリットには飛び火していないが、アリシアの属する近衛隊は宮廷内の獣人有力者達を中心に槍玉に上がっていた。亜人に偏見を持たないリズリットにとって、本心では自業自得だろうと思っているものの神妙な面持ちを崩さずに哀れんでみせる。)

1101: エルフリーデ [×]
2025-11-07 19:01:39

>1099

チッ…庶民風情が…

(鋭い視線を突き刺された御者は吐き捨てるようにレドの出自を罵ると、踵を返して馬に跨った。プライドの高い近衛兵にしてみればアリシアに気に入られただけと捉えている、ぽっと出の冒険者に凄まれたことが癪に触ったのだろう。レドが乗車したことを確認すると、乱暴に馬車を走らせた。)

…うぐっ…痛いなぁ…
おや、レドさんじゃないですかぁ。待ちくたびれて寝てしまいましたよー。これからしばらくは同じ屋根の下で寝食を共にする身、今から親睦を深めようではありませんか。

(馬車が急発進したことでエルフリーデは壁に頭を打ち付けた。ここに来るまでに宿でシャワーを浴びてきたのだろう、甘い石鹸の匂いを漂わせながら身を起こすと、レドの姿を視認するなりニヤついた笑みを浮かべて話しかける。その様はまるでシエルの一件などなかったかのように馴れ馴れしく、そもそも自分が過ちを犯したという認識がないのであろう。今のところは敵意を見せておらず言葉通りの友好を求めているが、美しい見てくれとは裏腹に悪魔にも等しい倫理観である。)

1102: レド [×]
2025-11-08 09:59:33

>1101

ったく、こんな血生臭いシンデレラを世話をしろってのか。夢もへったくれもねぇな……アリシア様も別便にしてくれよ……

(エルフリーデを拒絶するがごとく、眉間に皺寄せ腕を組んでブツブツ呟いて。冒険者から近衛隊剣術指南というシンデレラストーリー。だがその実態は胡散臭い近衛隊の馬車に横柄な御者、お城にいる王子は継母より意地悪な第一王子、そして何より、馬車に乗るのはシンデレラではなく血と酒の臭いしかしない帝国兵……夢と希望もあったもんじゃない地獄のような現実に、がっくりと溜息を吐いて。
雑な発進で身体が揺れる。そこに御者の怒りと侮蔑を察して「野郎、なめやがって……」と吐き捨てていると、今の振動でエルフリーデが起きてしまった……げんなりした顔を、目覚めた彼女に向けて)

……俺は嫌だね。誰かさんのせいで疲れてるんだ、寝るから起こしてくれるなよ。

(今朝の所業など無かったかのようにいけしゃあしゃあと挨拶するエルフリーデに、腕を組んだままぷいっと顔を背けて。その顔に案外怒りは無い。今は波を立ててはいけない、シエルに制されている、というのもあるが、倫理観が違い過ぎて話が通じそうにない諦めの方が勝るのである。
それでも、一瞬ちらっとエルフリーデに視線が行って。密室に漂う石鹸の香りに、どこかアリシアに通ずる悪魔的な美貌と魅力……完全に無視できるレドではなかった。)

1103: エルフリーデ [×]
2025-11-08 11:55:02

>1102

冷たいですねぇ…王国人には人の心がないのでしょうか。

(当然の如くつれない態度を取るレドに、エルフリーデは身を身を乗り出して顔を覗き混むと、ジト目を向けて抗議した。人の友人を刺しておいて驚くほど綺麗なブーメラン発言である。透き通るような蒼眼にレドの顔を映しながら、どうすれば彼の気を引けるのか思案していると、帝国人らしい野蛮な発想に至った。)

我が覇道を~…ふふっ、冗談です。けど、レドさんが寝てしまうのなら、暇を持て余して使ってしまうかもしれませんねぇ。

(完全な脅迫である。レドのよく知る魔法の詠唱を口ずさみ、途端に赤黒く禍々しい魔法陣が車内に顕現しかける。しかし、全貌を現す前に詠唱を中断したことで霧散した。忌憚のない笑顔で冗談とは言うものの、自分に構わなければ使用する可能性を示唆している。レドの技量を持ってすれば発動前に止めることも可能だと思われるが、無視されるくらいなら、そのいざこざでさえエルフリーデにとっては娯楽なのだろう。大人しく暇つぶしに付き合うか、相手にせずに無理やり付き合わされるか、ないも同然の選択肢を提示した。)

1104: レド [×]
2025-11-09 11:23:56

>1103

んなっ!?…………あぁ、なんて野蛮なんだ、アリシア様も何故このような帝国兵を……なあ、なんでだよ。

(見覚えのある悪魔の魔法によって車内が赤黒い地獄絵図と化すとさすがに身震いするが、霧散と同時に呆れに転じて溜息を吐いて。近衛隊の馬車でこんなことを実行に移したら王国に断罪されるどころか本国に帰れない。そんなこともわからないのか?脅迫の仕方さえ知性のかけらもない……
こんな奴にシエルを刺したことを非難したところで、それは害鳥に「畑を荒らしてはいけません」と説くようなものだ。なんでこんな害鳥が近衛隊に招かれたのやら……ひとまずその蒼い瞳にジト目を刺しつつ、そもそもアリシアに呼ばれた理由を聞いて。)

1105: エルフリーデ [×]
2025-11-09 20:36:37

>1104

そんなもの決まってるじゃないですかぁ。両国の親睦を深める為ですよー。私としては貴方が剣術指南役に指名された理由の方が気になりますけどねぇ。若い無名冒険者を招くなんて、何か裏があるとしか思えません。宮廷、聖教国、はたまた新勢力か…果たして貴方はどこの差し金なのでしょうか。ふふっ。

(レドから話題を振られたことに嬉しそうにニコッと微笑むと、派遣された建前上の理由を述べるに留めた。後先を考えない愉快犯と言えど、流石に帝国側の真意を易々と明かすほど愚かではないらしい。エルフリーデは言葉を続け、逆にレドが指南役に選ばれた真意を尋ねる。レドがエルフリーデを訝しむのと同じように、エルフリーデから見たレドもまた同様の対象であった。なにも暴れる為だけにデュランダルを訪れた訳ではなく、選択肢の最初に「宮廷」を持ってくる辺り、調査対象の姿形を知らない制約の中で短時間の内にレドの素性や総合庁舎での宮廷役人との接触まで調べ上げたことが窺える。返事を待つエルフリーデの顔は心底楽しそうにニマニマとした笑みを浮かべており、そこに敵意はなく、一愉快犯として状況がより煩雑化することそのものを楽しんでいるかのようであった。)

1106: アンナ・ランストリウム [×]
2025-11-10 01:07:01

>1100


本当に物騒です…帝国も軍備拡張を進めているとの噂もあります。亜人達もそうですが本当の敵は神に背く人間…差し迫った脅威ではないとの事ですが名が通るという事はそれだけ敵も作りやすくなる…王国の象徴である王家ともなれば毎日の様に糾弾が起きているでしょう。ああ、神よ…

(他国文化を排斥し独自路線を推し進め始めた帝国を間近で知ったアンナは、偏見も勿論あるが脅威度は獣人達と同じなのか常に槍玉に上げられ続ける王国の近衛隊、及び王族の面々を憂いて静かに神に祈って。リズリットが抱える事情、立場、そして王国内で渦巻くどす黒い闇の部分を知らないアンナはこうして2人きりで喋っているからなのか奥底に眠る性格が垣間見えた。聖教国の人間として植え付けられた根底意識もあってか発言は無礼極まりないものだが情勢を憂い神に縋り、そして導かんとする信仰心は本物なので歪にも見えて)


………名残惜しいですがそろそろ巡回の時間が近づいてきました。長々とお時間を頂戴してしまい申し訳ございません、リズリット様。
お恵み頂いたアリシア様…そして第三王女ルイーズ様にも宜しくお伝えください。…貴女に神のご加護があらんことを。

(大聖堂の大時計を見やれば、自身の職務を遂行せねばと腰を上げる。孤児院への寄付の礼、としては長々と時間を取ってしまったと深々と頭を下げて謝罪を述べれば、仮面の笑顔に等しい柔和な笑みを浮かべて。重ねて礼を申し上げれば権杖を手に持つと、外回りに行く為に法衣のフードを被ってはシャンシャン、と数回打ち鳴らしてその場を後にしていき)




(/返信遅れて申し訳ございません;一度区切りとさせていただきたいです。別の絡み文を出し直そうと思います!)


1107: リズリット [×]
2025-11-10 17:39:10

>1106

いえ、こちらこそ巡回前だと言うのに息抜きに付き合って頂いたこと、お礼申し上げるのです。それでは、いってらっしゃいませ。

(時間を取ったことを謝罪されると、リズリットは自分の方こそ巡回前という忙しい中で時間を取ってしまったと、忌憚のない笑みを浮かべて感謝の言葉で返した。お互いに謝ってはなんだか辛気臭いという、場をしらけさせない為に王城内で培われたコミュニケーション能力からの判断である。話を終えると、侍女らしい丁寧な所作で頭を下げて、「いってらっしゃいませ」とアンナの後ろ姿を見送りながら思考に耽った。一見人が良さそうな司祭でさえ亜人への差別を隠そうともしない…自らの真の主人である第一王子ジェラルドの為にも、やはり危険分子たる聖教会の動向には気を配っておくべきだろうと心に刻んだのであった。)

(/了解致しました!こちらこそあまり返信出来ず、また、お互いに特殊なポジションのキャラということもあり、なかなか方向性を見い出せずにグダってしまい大変申し訳ありません…)

1108: レド [×]
2025-11-10 20:01:43

>1105

俺は「勇者」の弟分だ。あの人は無名だろうと分け隔てなく接してくれる方だが政(まつりごと)は好まない。だからアリシア様との会食に俺が代理で行くことになって……そこでお眼鏡にかなったというわけだ。
というわけで、それは俺に聞いてもしょうがない。アリシア様に直接伺うことだな……親しいんだろう?今朝みたいなことしでかしても見逃してもらえるくらいには……

(エルフリーデを横目に見ながら、刀を抱きながら腕を組んで質問に答えて。今朝正体を明かしてから今までの間に自分の素性はおろか、宮廷の事まで探り当てるとは……単なるサイコパスではないと眉間に皺を寄せるが、宮廷のことは触れなかった。なにも嘘ではない。宮廷の存在は横槍に過ぎない。「勇者」の伝手でアリシアと出会い、糸目野郎と切り結んだ腕を認められ、それから……という経緯自体は事実であり、そこに招かれる側の意志が介入する余地は無い。
レドがこうして宮仕えする日が来る時のためにと師匠が遺した白いケープを指で撫でながら話し終えると、「なにが親善目的なものか、他国で暴れておいて」と言わんばかりにエルフリーデを睨み、アリシアとの関係を質問して。ここまでの分析力がありながら今朝の暴挙、アリシアに抗議されないと知った上での行動だろう。アリシアもまた招聘当日になって部下に捜索させる辺り、エルフリーデの気性を把握しているらしい。何より今朝の狼藉の黙認……この帝国兵とアリシアは親しい間柄か……あるいは相当な利害関係がある、とレドは見ていた。)

1109: エルフリーデ [×]
2025-11-11 19:54:26

>1028

へぇ、つまり貴方とアリシアさんはそういう関係ってことなんですねぇ。これは思いがけない収穫を得ました。
そうですねぇ…私は貴方ほど親密ではありませんが、彼女にはそれなりに親近感を抱いていますよ。きっと彼女もまたそうなのでしょう。なにせ同類ですから。

(会食を機にお眼鏡にかなったと聞いて、エルフリーデはニヤッと口角を吊り上げると、揶揄うような口調で二人が恋仲なのだろうと推測を立てた。間違いではないのだが、その特異な経緯の詳細を話せない為にこのような結論に至るのは当然であろう。皮肉交じりにレドほどアリシアとは親密ではないと前置きしつつ言葉を続けると、自分自身とアリシアとの関係を「同類」と例えた。レドがその意味に辿り着くわけがないと踏んでいるのか、挑発的な笑みを浮かべているが淡々と事実を述べたに過ぎない。自分もアリシアも同じく悪魔憑きであると。)

1110: レド [×]
2025-11-12 18:50:28

>1109

同類ねぇ……あんたアリシア様と違って子供好きには見えないが。
ああ……せっかくだから観光案内してやろう。あの城みたいなのがデュランダル中央庁舎だ。デュランダルは冒険者の都……冒険者になりたくてここに移住する奴は、まずあそこで住民登録をする。いわば冒険者のはじまりの地というわけだな。

(頬杖を突くと、エルフリーデに「子供を慈しむアリシアとお前のどこが同じなんだ、一緒にするな」とばかりにジト目で溜息を吐いて。アリシアとの関係は見抜かれたが、周知の事実だから何の痛手も無い……というかそうでもなければ無名の平民が近衛隊に招かれるはずもないから。だがこの恋も、いま自分が帯びている使命を果たせば壊れるであろう、脆く儚いものだ……
ふとエルフリーデ側の窓の外から見えるデュランダル中央庁舎に視線が行くと、思い出したかのように指をさしつつ説明して。冒険者のはじまりの地、天を衝く城のごとき庁舎。レドはあそこに控える宮廷=第一王子派に呼び出され、「国の平和のためアリシアの罪を暴け」という密命、人間として終わっている任務を受けた。密命を受けてもなおレドの心は迷っている。「農民を弾圧せよ」「愛する者を裏切れ」と命じる国がもたらす平和。そんな偽りの平和などいらない、クレアさんを苦しめ泣かせた国などむしろ滅びればいい、とレドは考える。
だが宮廷の助力を得なければ、アリシアの「同類」……アリシアと同じ悪魔の魔法を操るこの帝国兵に、この国もアリシアも、そしてクレアさんも呑まれてしまう……葛藤に苦しみながら説明をするレドの声には覇気が無い。)

1111: エルフリーデ [×]
2025-11-13 21:25:53

>1110

お察しの通り、たしかに子供は甚振っても面白くないので好きではありませんねぇ。今の貴方みたいに覇気がない人も。ですから…私を楽しませる為にも元気を出してください。こうすれば多少は気が晴れますか?

(レドの推察の通りエルフリーデは子供を好いていない。玩具になり得ないからという極めて自分勝手な理由を、さも当然のことかのように淡々とした様子で述べた。そして、その対象には覇気のない声色で観光案内をするレドも当てはまったようだ。中央庁舎には目もくれず代わりにレドの顔を覗き込むと、その頭に手を置いてニコッと微笑む。不憫な動機に似合わず、その様はまるで傷心の青年を慰める天使のようである。頭を撫でれば元気が出る…親しい人や憧れの人、このような関係性の人間からされたなら、それも有り得ることであろう。しかし、そういった人間関係を無視したエルフリーデの思考は短絡的で、まるで子供のような発想と言って差し支えない。それは彼女自身が人との温かな繋がりを経験したことがない故であり、帝国の劣悪な環境が今の彼女の人格を形作ったことを如実に表していた。)

1112: レド [×]
2025-11-15 10:40:25

>1111

あの、人の話を……様子のおかしい人だ。バカエルフ以上に……

(人の話を聞かずに頭を触ってくるエルフリーデに呆れ顔を向けながらも、されるがままに頭を撫でられて。人を刺したり突然頭が良くなったりと思ったら、今度はまるで子供のような無邪気な有様……考えが読めない。バカエルフ以上に。「エルフ」なだけに。
動機はひどいが……何はともあれ子供をいたぶる趣味は無く、人を元気付けようと寄り添う気はあるらしい。頭を撫でられるたび、レドの顔も穏やかになる。)

帝国兵エルフリーデか……愉快な遠足になりそうだな。

(エルフリーデの微笑みを見つめながら、彼女の頭に自らの手をポンと置いて。天使のような笑顔に、酒浸りなところ……何故かクレアさんを思い出す。あの人も罪悪感を捨てたらこの帝国兵のようになるのだろうか。この女と共に往くこれから先の道中、そして生活に、一体何が待ち受けているのか……と思いを巡らせながら、ただ彼女の蒼眼に自らの灰色の瞳を向けて。)

1113: エルフリーデ [×]
2025-11-15 19:07:17

>1112

…な、何をしているんですか…べつに私は気を落としていませんよ…?

(頭に手を置かれる直前、エルフリーデは怯えたようにびくりと身体を震わせると、反射的にレドの頭から手を離して腰に携えた剣に添えた。帝国では人に触れられる時、悪意や敵意によるものが殆どである為だ。そうした事情から、自分が触れるのならまだしも人に触れられることには特に警戒している事が窺える。一連の所作から、今朝の騒動も結果的に楽しんでいたとはいえ故意ではないのだろう。レドに敵意がないと判断すると、抵抗することなくその手を受け入れるものの、きょとんとした様子で小首を傾げてその意図を尋ねた。)

1114: レド [×]
2025-11-16 11:29:02

>1113

む……!?
あっいや、同じ屋根の下で寝食を共にする身なら、お互い触れ合って元気を分かち合おうと思ったんだが……触られるのは嫌か。すまない。

(頭を触った途端急に剣に手をかけるエルフリーデに真顔になって。今まで多数の女性に触れてきたが、ここまで警戒されたのは初めてだ。クレアさんですら俺に接触を許したのに……と戸惑っていると、エルフリーデが再び自らの手を受け入れる。シエルを刺した経緯はともかく、シエルを蹂躙したことには変わりが無い。そして一方的に人の頭を触っておきながら自分の頭を触るのは許さないでは、身勝手が過ぎる。コイツに謝る必要など本来は無い。無いが……もしかしたらこの女もまた、接触を極度に恐れるほどに虐げられた人間なのかもしれない……こればかりはどうも俺の方が軽率だったかもしれない……と、困り顔になりながら頭を触った経緯を説明し、ゆっくりと彼女の頭から手を離しつつ詫びて。)


1115: エルフリーデ [×]
2025-11-16 16:03:46

>1114

いえ、嫌というわけでは…ただ、怖いんです。祖国では、隙を見せると命も有り金も全て奪われてしまうので。平和なこの国ではそんなこと滅多にないでしょうし、この国の価値観に沿った振る舞いを心掛けてはいるのですが、触れられるとなるとつい反射的に身構えてしまうんですよねぇ。

(語られた経緯に納得するとエルフリーデは完全に警戒を解いて、友好的なビジネススマイルを貼り付けた。決してレドに触れられることが嫌だった訳ではなく、寧ろ心地良いとすら感じていた。気恥しいそんな感情は内に留め、決して不快感からではなく祖国で培った防衛本能が働いたに過ぎないことを説明すると、比較的治安の保たれている王国に合わない自らの体質に、困ったように頬に手を添えて眉尻を下げた。)

あぁ…決して同胞が野蛮だと言いたい訳ではありませんよ?そこは誤解なきように。
剣術指南に選ばれるほど学のあるレドさんであれば歴史の一端はご存知かもしれませんが…少々遠い遠い昔話を致しましょうかぁ。
我々の御先祖様は大陸中央の肥沃な大地に住まう農耕民でした。しかし、悲しいですねぇ…恵まれた土地というのは誰もが欲するものです。欲に目が眩んだ周囲の異民族は剣を手に、農具しか握ったことのない非力な御先祖様達を雪と氷に覆われた不毛の地に追いやりました。ふふっ、可哀想そうですねぇ。食い繋ぐには獣を狩るしかありません。生きる為に、農耕民だった御先祖様達は鍬ではなく初めて剣を手にしました。けれど、獣など無限に湧いて出てくるものではありません。狩れば狩るほどその数を減らしていき、やがては小兎すらもいなくなってしまいます。そうなれば、後は隣人から奪うしかありませんねぇ。仲間内は勿論、かつて自分達を追いやった異民族すらも新たな狩りの対象です。鍬の振り方は忘れてしまっても、剣さえ振るうことができれば食い繋げると、御先祖様達は素晴らしい気付きを得てしまいました。そうして誕生したのが「力こそ正義」を国是とする我が祖国です。めでたしめでたし。
我々は奪うほかに生きる術を知りません。かつて我々がされたように、弱き者から奪うのは正当な権利です。だから決して野蛮などとは思わないでください。これは立派な文化なのですから。

(前述の説明では帝国人が野蛮だという誤解を生みかねない。そう考えたエルフリーデは、指南役に選ばれるほどの人間ならば知っているかもしれないと前置きしつつ、帝国誕生にまつわる長い昔話を語った。明るい口調に似合わず紡がれる物語は迫害の歴史。奪う以外に生きる術を失った哀れな農耕民達のお話である。今や農具の振り方も忘れた帝国人が、それも雪に閉ざされた不毛の大地で自給自足の生活を営むことは不可能であろう。生きる為に奪う、かつて奪われたのだからそれは正当な権利なのだと、たとえ同胞に命や金品を狙われようとそれは文化なのだと、エルフリーデは本気で信じている。おそらく彼女のみならず殆ど全ての帝国人に共通する認識なのだろう。その振る舞いは、クレアが懸念していた帝国人の価値観の違いを如実に表していた。)

1116: レド [×]
2025-11-17 19:13:29

>1115

そうか、そんな歴史が。きっとご先祖も再び弱者として抑圧されたくないと必死で戦ったんだろう。野蛮どころか当然の帰結だな……

(エルフリーデの語るグラキエス帝国史を頷きながら聞き入って。「力こそ正義」。だがその実態は、侵略により祖国を追われ、生き残るためには暴力に縋るしかなかった弱者による復讐国家……暴力や略奪に走るのは自らを強者と示したいため……弱者になりたくないという恐れの裏返しだろうと、静かに目を閉じ結論付けて)

(レド!あんたなに絆されてんだよ!こんな……略奪者なんかに!)
(早まるなペトラ。今こいつ一人をぶちのめしても意味がない)
(だって……)
(これは……単なる悪の帝国なんかじゃない)

(ふと窓の外に視線をやると、帝国に迫害された昔の仲間・女戦士ペトラの怒りの形相がレドにだけ見える。憤慨する仲間に首を振りつつ、自らの東刀を撫でて。俺だって、飢饉には弾圧で返すこの国で生き残るために鋤でなく剣を握った身の上だ。正直気持ちは分かる……)

ま、立派か野蛮かはさておき……触られるのが嫌な理由はよくわかった。ここまで生き延びるのも大変だったろうな。

(どうやら帝国人の暴力性は文化や信条として根付いているようだ。王国の価値観とは到底相容れそうにないが、咎めたところで不毛な問答になるだけだろう……ひとまずエルフリーデに静かな目線を送り、触られることすら恐怖を感じる帝国でここまで生きてきたことを労って。)

1117: エルフリーデ [×]
2025-11-18 13:59:49

>1116

ええ、それはもう大変でしたよぉ。人攫いに捕らえられたことだってあります。だって私可愛いですから。ふふっ、あははっ!…ハァ…ハァ…

(レドの労いの言葉に同調すると、人攫いに捕まった過去を冗談交じりに明かした。神秘的にも見える銀髪を靡かせて、忌憚のない笑みを浮かべるエルフリーデは確かに王国の基準で見てもかなりの美人である。可愛いのは事実だが、この傲慢な自画自賛に自分でツボって、耐えきれずに吹き出した。腹を抱えてしばらく笑い転げ、ついには疲れ果てると、ストンと自身の頭をレドの肩に置いてもたれかかる。触られることを恐れるエルフリーデが自分の身体を人に預ける、その行動は言葉にしないまでも、レドがエルフリーデから一定の信頼を得たことを意味していた。帝国の歴史を聞いて理解を示してくれたレドに対してのある種の敬意なのだろう。自分の雪のように冷たい肌とは違うレドの体温をその身に感じながら、エルフリーデはニコッと微笑んで「人肌の温もりも悪くはありませんね。」と耳元で囁いた。
そうこうしている内にも馬車は王都の地を踏み、窓から見える光景には陽の光で純白に輝く王城が姿を覗かせる。)

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