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その眩しさに〆/203


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自分のトピックを作る
153: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-11 20:22:52


( ただのファンだと言うけれど、ヤマさんから聞いた限り、2人は大分仲良くしていたみたいだったのに…、そうは思うものの、大丈夫だと言い張るリーダーにこれ以上余計なことは言えず、彼の言葉に 分かったよ、とまた優しく微笑んで頷けば、背中をぽんぽんと叩いてやった。)

────
──

「じゃあ、今日のとこ修正頼んだで!俺もあの間んとこ考えとくわ!」

…ん、また明日合わせよなー。


( マネージャーの車に乗ったまま窓から顔を出し言葉をかける相方へ、はいはい、と手を振りながらその姿を見送った。先程仕事が終わりすっかり日も落ちた時間になり、コンビ揃ってマネージャーに途中まで送って貰っていたものの、買い物しなければ行けないことを思い出し、気分転換に散歩がてらブラブラしようと適当な所へ降ろして貰うことにしたのだ。
予選を無事通過し、喜ぶ暇もなく本戦の準備に勤しんであっという間に日数が経った。あくまで目標は優勝、ゆえに日に日にネタ合わせの時間は長くなり、緊張感も増してくる。今日話し合った修正箇所について頭の中でぐるぐると考えながら、流石に疲れが溜まってきているのか無意識に溜息がこぼれる。
…彼とも随分連絡を取っていない。何度もメッセージを送ろうとしたのだが、その度にあらぬ事を考えてしまい作成したメッセージを消去しての繰り返し。彼女と並んでいる姿を見てから、日に日に募る劣等感や罪悪感に苛まれていた。あれからもあのモデルと現場で鉢合わせることが数回あったが、その度、俺は芸人で、男で、そんな俺が彼を独占していいはずがない、と考えてしまう。そして、そんな事を考える自分が更に嫌になって、また堂々巡り。
彼のことを思う度にぎゅうと痛くなる胸を無視しながら、携帯を取り出そうとカバンの中に手を入れ、ふと、カバンに入っていたカード状のものへと手が触れ取り出した。
それは賞レース当日の関係者席への招待状だった。日付と賞レースの名前が書いてあり、『雪山 関係者 』と無駄にオシャレに印字されている。これを持っていけば関係者席へ案内されるというもので、誰か招待したい人がいるなら、とマネージャーからそれぞれ渡されていたのだが…、 絶対に当日は見に行く、と眩しい笑顔を向けてくれていた彼を自分は今無視し続け傷つけている、それなのに、そんな自分が一体どの面を提げてこれを渡せば良いというのか…。)


……あ、…。


( そんな事を考えながら歩いていると、見覚えのある建物が目に入り、立ち止まる。そういえば、家、ここら辺やったな、とぼんやり見つめる先には彼のマンション。
──勝手に郵便ポストに入れとこかな、あ、でもポストもオートロックの向こう側か。そもそも忙しいし来れるわけないやん。俺なんかの為に…。
またも薄暗い感情が心の中に雪崩込んできて、被っていた帽子を目深に被り直すと、熱くなっていく目頭を拭って踵を返そうとしていた。)






154: 住岡 美風 [×]
2024-11-11 22:39:01




( グループでの仕事が終わり、単独の仕事に向かうというメンバーを見送った後、予定がない数人で揃って食事をした。別れ際『俺らも週刊誌に撮られないように気をつけて帰ろうぜー』などと冗談半分で言い出すやつもいて、恥ずかしくって慌てて止めたが、早くもネタに昇華されているのはありがたくもあった。彼らなりに重く考える必要はないと教えてくれているんだろう。仲間達に支えられて、幾分か楽観的になれた。陽斗さんのことを考えれば、またちくりと胸を刺す痛みがあるものの、今は一生懸命仕事に向き合うしかない。その為にも休める時にしっかり休まなくては。解散して足早に帰路につくと、暗がりの中にぽつんと立つ人の姿を見つけて。その背格好と酷似している人物が頭に浮かんで、いやまさか、と疑いながら距離を縮める。帽子のせいで見えづらいが、ちらりと顔を覗くと、確かにその人はずっと会いたかった彼だった )


陽斗さん?陽斗さんだ…!どうしてここに……あっ、あの!予選通過おめでとうございます!


( 久しぶりに対面して舞い上がってしまい、気まずいまま別れたことも忘れて話しかける。そしてお互い変装しているとはいえ、また良からぬ写真を撮られたら大変だと思い「とりあえず、あっちで話しましょう」とマンションのエントランスへ手を引いていく。さすがに家の中まで連れて行く考えには至らなかった。まだ彼の本意を掴めていないから。外では暗くて気が付かなかったが、彼の瞳が少し潤んでいるように見えて、パッと手を離す。やっぱり、僕と話すのは嫌だったかな。できるだけ普段通りでいるつもりが、なんだかこちらも泣きそうになって視線を逸らしながら )


本戦の日も近いですよね。ちょうど休みがもらえそうなので見に行きたいなー、なんて…。……あはは、ごめんなさい、僕が言っていいことじゃなかったですね。





155: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-12 20:13:33


……ぁ、いや、近くのスーパー寄ろかな思ってて。ついでに散歩してただけや。

( 背後から声がするとぴくりと肩を揺らし、久しぶりに見る彼の姿に一層瞳が潤んだ気がしたが、バレたくなくて直ぐに顔を逸らしてしまった。彼は明るく楽しそうに言葉をくれるのに、目も合わせられない自分がとても恥ずかしい。予選通過の祝福をしてもらえば「ありがとう」と返すものの、どこか気まずさは払拭できず。そのままエントランスまで手を引かれると、伝わってくる彼の体温に甘えたくなって仕方がないのに、上記以上は言葉が出なくて、よそよそしい自分の態度に相手の優しい温もりもすぐに離れていってしまった。ちらりと彼の表情を見ると、自分と同じように目を逸らし、悲しげな表情を押し潰しているように見えた。
そんなことをさせたい訳じゃないのに…自分のせいで…と、手にしていた招待状を渡すよりも先に、「ごめん…」と小さく呟いた。)


──…ちゃうねん。1番大変やったのはお前で、こんなん、俺がお前に当たる事やないって分かってんねん。分かってるけど、どうしようもないねん。
言いたいことは沢山ある。けど、今言ってしまったらアカン。今の俺はめちゃくちゃ稚拙で、このままやったら、お前の隣に立ってられへん。


( 俺は、1人の人間として、立派な芸人として、堂々と隣に居れるようになりたい。そう消え入りそうな声で伝えながら、我慢していた涙がポロポロと溢れ出す。彼自身にぶつけたい感情は色々ある。胸の中で疼いている悲しさや、嫉妬心を全部ぶつけてしまいたい。しかし、まだその時ではないと思う。これは単に自分で課した言い訳でしかなくて、こんな事に付き合わせるのも申し訳ないとは思うけど、まだ予選しか通過していない半端者が全力も出し切っていないうちに彼に縋るのは、誰よりも自分自身が許せなかった。優勝して、自分もキラキラと輝く彼の隣にふさわしいのだと思いたい。
エントランスの中心で静かに涙を拭いながら、ずっと手にしていたカードを差し出した。)


……絶対、優勝したるから。それまで、もう誰にも触られんといて。




156: 住岡 美風 [×]
2024-11-12 23:08:06




……陽斗さん…。


( 何に対しての謝罪なのか、理解する前に弱々しく涙を溢し始めた彼を見て、反射的に手を伸ばしかけた。しかし、彼を苦しめているのは僕なのに、その涙を拭う資格はあるのだろうか。そんな考えが過っては、宙に浮かせた手をゆっくりと下ろして握り込む。"お前の隣に立てない"って、どういうことだ。僕はどんな陽斗さんでも受け入れたいのに。格好悪くてもいい、情けなくてもいい、傷つけられてもいい。どんな彼でも隣にいてほしいのに。最初は芸人として生きる彼に惚れた。でも今は、なによりも陽斗さん自身を好きでいるんだ。たとえいつかお笑いをやめてしまっても、芸能界を引退する時が来たとしても、彼が彼のまま、隣にいてくれるなら僕には勿体無いくらい幸せなのに。ただ名前を呼ぶしかできない自分が憎い。…ああ、僕らこのまま終わってしまうのかな。最悪な結末を覚悟したその瞬間、何かを差し出された。戸惑いながら受け取ると、それが招待状だと気づいて )


これ、……いいんですか?
……え、どうして…てっきり、陽斗さんは僕のこと、もう好きじゃないんだと思って……


( 自分自身の手で涙を拭う彼を見れば、僕の存在は必要ないと暗示されているようで心の距離を感じた。それでも招待状を手渡してくれたのは、彼の勇姿を見届ける権利を与えてくれたということ。別れ話をされてもおかしくないような流れで突然のことに拍子抜けして、瞳が揺らぐ。触れられないで、なんて独占欲すらも匂わせてきて、まだ、彼の恋人でいていいんだとひどく安心した。優勝宣言には意志の強さを感じて、彼の中で何か決意したことがあって、それは僕に関係あることだというのも察しがついた。隣に立てない云々の話だとすれば、僕がどんなに説得しても彼は納得しなさそうで。複雑ではあるが、戦うことで彼の気が晴れるなら、僕は応援するのみだ。そして彼が勝負に挑むなら、僕だって。今すぐにでも抱きしめたい衝動を抑えながら、そっと服の裾を掴み )


ねえ陽斗さん、僕もちゃんと戦います。あの人とちゃんと話をして、諦めてもらいます。僕は、陽斗さんの隣じゃなきゃ嫌だから…。




157: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-14 21:25:24



…正直、まだ怒ってるし、悲しい気持ちはあるよ。
でも、ちゃんと、お前に見てて欲しいと思うから。


( 好きじゃないんだと思った、との言葉には否定を示すように首を横に振って。しかし、はっきりとは言葉にせず目を逸らしたまま複雑な心境を少しばかり吐き出した。それでも、見ていて欲しいと思うのは紛れもない本心で。
残った涙の跡を指で拭っていると、不意に裾を引かれゆっくりと視線を動かした。─…自分たちは同性で、アイドルとお笑い芸人という世間的には対にも取れるような立場でいて。きっと、自分たちがプライベートで撮られたとして、週刊誌は大事になんてしなくて、ただ仲の良い友人か何かだとしか思わないだろう。芸能生活を考えればそれぐらいで収まるのが何よりだが、彼の熱愛記事を見て、それに対する世間の反応を見て、やっぱりアレが正解なのかな、なんて思ってしまって。…でも、それがとてつもなく悔しくて。彼に触れていいのは自分だけだと信じたくて、優勝するまで誰にも触られるな、なんて稚拙な独占欲をチラつかせてしまった。もし、本当に優勝できたとして、その瞬間、一番に、他でもない彼に抱き締めてほしいとさえ思う。生放送だし(そもそも優勝しなきゃいけないし)出来るわけがないと分かっているけど、もしそれが現実になったら、この世で1番幸せだと言っても過言では無い。
彼の決意に満ちたかっこいい顔を見つめながらそんなことを考えていると、自分の隣じゃなきゃ嫌だという言葉に、裾を引く手を控えめに握り返しながら、「…ちゃんと勝つんやで」なんて、力が抜けたように小さく笑ってみせた。)



───

「 あ、美風くん!偶然だね!今日はこっちでお仕事?」


( 2人が名残惜しそうにしながらも控えめに結んだ指を離した夜から暫く。テレビ局の廊下で知っている背中を見つけるや否や、アリサはパタパタと小走りをしてその背中を軽くタッチする。覗き込むようにして相手の顔を見ると、嬉しそうに笑顔を向けて上記を述べ、わざと小声で囁くようにして「 アレから結構経つのに、やっぱり記事にされちゃうと共演のお仕事減っちゃうね。残念。」とクスクス笑いながら続ける。)


「でも、結構肯定的な意見も多かったというか…応援、してくれてる子たちもいるみたいでびっくりしちゃった!
美風くんとってもかっこいいし、お似合いなんて言われて、私ちょっと照れちゃった。」



158: 住岡 美風 [×]
2024-11-16 01:44:52




……あ、はい…アリサさん、そのことなんですけど、今お時間大丈夫ですか。


( あれから話し合いの機会を窺っていたが、ちょうど彼女の方から声を掛けてきた。人好きのする仕草には一切靡くことなく、淡々とその目を見据える。彼女を悪者だと思いたくないが、知らずうちに敵意が滲み睨んでしまったかもしれない。意図せずとも僕らの関係を引き裂こうとした彼女には、もう二度と笑顔を向けられそうになかった。それでも同業者として、穏便に、後腐れなく話を終わらせたい。彼からの応援の言葉を胸に、そっと息を吸うと話し始めて )


今後もし例の記事について聞かれても、はっきりと否定するって約束してくれませんか。……なにも困ることはありませんよね、僕達に特別な関係なんてないんですから。


( 思ったよりずっと低い声が出てしまって、自分のことなのに驚いて。冷たく遇らうことは避けたかった。逆上されて良からぬことを言いふらされる可能性だって捨てきれない。彼女への信頼はそれほど薄い。恋人の存在を伝えなかったのもそれが理由だ。もしも陽斗さんとの関係がバレたら、怒りの矛先が彼に向かうかもしれない。慌てて「すみません、事務所の人に話つけてこいって言われて」と事務所を盾に嘘をついて。相手の顔が見れずに俯く。今は彼女が認めてくれるよう、祈るしかなかった )




159: アリサ [×]
2024-11-16 21:48:54


( 時間があるかと問われればにこやかに頷くが、その内容が自分の望むようなものではないとすぐに分かった。言葉選びこそ慎重だが、向けられた視線は鋭く、秘められた怒りが静かに滲んでいるような気がした。本当なら猫撫で声で擦り寄って様子を伺いたいところだが、どうにもこの手は通じなさそうだ。
そうなれば「ごめんなさい」とここは素直に謝罪の言葉を口にし、うるうると揺れる瞳を相手に向けて申し訳なさそうに言葉を続けた。)


「……迷惑をかけちゃったのは悪かったわ。
でも、私は美風くんが好きなの。美風くんだって分かってるでしょ?これから特別な関係になれないの…?」


(反省しているのかと思いきや、謝罪の言葉に続けて出たのは告白まがいな言葉。記事について否定して欲しいと望む相手に向かって、この場に及んでも自分の都合を無理やりにでも叶えようとしているらしかった。
あんな大々的に週刊誌に記載されたのは予想外だったが、きっかけは何であれ彼とお近づきになりたいという思いがあった。しかし、それは純粋な恋心ではなく、“人気急上昇中のイケメンアイドルが彼氏”という箔がつくからに過ぎないだろう。)


160: 住岡 美風 [×]
2024-11-16 22:53:21




ごめんなさい。気持ちには応えられません。


( 「好き」という言葉。ファンから貰う「好き」も、恋人の彼から貰う「好き」も、全部愛おしくて胸の中に大事にしまっている宝物のような言葉。それが彼女の口から発された今、これほど薄っぺらい「好き」があったのかと冷めた目で彼女を見下ろす。以前までは曖昧な好意だけ匂わされてはっきり切り捨てることもできずに困っていたが、直接的な言葉をかけられたのなら返事は一つしかなかった。潤んだ瞳を向けられ、罪悪感がないわけではない。アイドルが女性を泣かせるなんて酷いなと自分でも思う。それでも僕にはそれ以上に泣かせたくない人がいる。僕の隣は、すでにその人で埋まっている。泣き落とそうとしても無駄だと、未だ食い下がろうとする彼女に続けて言葉をかけて )


……僕は、相手を尊重して大事にしてくれる人が好きです。本当はつらいはずなのに、自分の気持ちを無視してまで僕を心配してくれるような、不器用で優しい人がいい。…申し訳ないですけど、あなたが当てはまるとは思えません。


( 恋人を思い浮かべて並べた言葉は、暗に自己中心的な彼女を批判しているように聞こえただろうか。しかし心に鬼を宿して言い切らないと諦めてもらえそうになかった。彼女は確かに端整な顔立ちで、華やかな職業で活躍している自信家だ。それを考慮すれば、アイドルの僕にはお似合いなのかもしれない。実際、そんな世間の声も少なくなかった。それでも、駄目なんだ。僕の隣はあの人しかいない。アイドルの僕も、格好悪い僕も、すべてを愛してくれるのは彼しかいない。そして、彼のすべてを愛せるのも僕しかいない。…これはなるべく出したくない最終手段だったが、拒絶の意図を分からせるには一番効く。最後のひと押しだと釘を刺して )


あ、あと、仕事以外でこれ以上関わろうとしたら、共演NG出しますから。…というか、今すぐにでも出したいくらいなんですけどね。アリサさんの事務所にはお世話になってるんで、難しくて。





161: アリサ [×]
2024-11-17 11:45:12


( 此方の告白をあっさりと断られ、その結末は内心分かりきっていた事だがどうにも悔しくて。一言言い返そうかと口を開くが、続けられる言葉は自分を見透かし、あろうことかとある人物を思い浮かべ心から愛おしそうに話すものだから、思わずぎゅ、と拳に力が入る。
彼が誰を想っているのかはなんとなく分かっていた。相手も相手で、この記事については無関係のはずなのに自分と会うと心底気まずそうにしていたから。共演をきっかけに仲が良いらしいとは元々聞いていたけれど、まさか本当に…)


「……それ、“あの人”のことなんでしょう。
確かに、顔はカッコイイかもしれないけど、芸人だし…、それに、男性同士よりも私と噂になってたほうがいいのにって思ってたのに…。」


( 彼らの関係については確証なんてなくて、様子を伺うためにわざと話し掛けたりはしていたけれど、今この瞬間に、自分があの人に負けたことだけは事実のようだ。未だ信じられなくて、往生際悪く次に発する言葉を必死に選んでいたが、彼からの最後のひと押しに、ふん、と腕を組んで「もういいわ。」と不機嫌そうに呟いた。)


「私だって、事務所にこれ以上怒られたくないもん。もうやめるわよ!貴方たちよりもかっこいい人なんてたくさんいるし!」


( とうとう諦めたのか、負け惜しみのように子供じみた捨て台詞を吐くと、腕を組んだまま踵を返しそのまま廊下の向こう側へ去っていった。
──…すると、それと入れ違うようにして、背後から「また絡まれてたのか?大丈夫?」と、なかなか戻ってこないリーダーを心配して探しにきたらしい竹内が駆け寄ってきた。)


「 マネさんからスケジュール貰ってたんだ。
美風、当日の日ちゃんと休み入ってたよ!楽しみだな」




162: 住岡 美風 [×]
2024-11-17 21:10:17




( 彼女が言う"あの人"とは、きっと陽斗さんのことだ。ずっと彼の事を考えて発言していたんだ。女性は洞察力が鋭いとも言うし、勘づかれても無理はない。彼との関係を見透かされ狼狽えてしまいそうだったが、動揺を見せて墓穴を掘ることは避けたくて、あえて堂々と相手の目を見ることで場を凌ぐ。否定も肯定も今は適切ではないと思った。すると、ようやく観念したのか往生際が悪い態度をとりながらも「もうやめる」と吐き捨てて彼女は去っていってしまった。その背中を見送るや否や、ぷつりと緊張が解けると体の芯から力が抜けて、思わず壁に手をつく。その後すぐに駆け寄ってきた見慣れた顔に少し安心して、ゆっくりと呼吸を整えて )


…………あ、……う、うん。ありがとう。
……なんとか、話つけて…怒らせちゃったけど、納得してもらえたみたい


( 事の顛末を伝えながら、心底安心したような顔で片手でピースを作り彼に見せびらかす。ひどく疲弊していたが口角を上げる余裕はありそうだ。あんなに人に対して敵意を向けたのは初めてで、ずっと憤慨していて攻撃的な態度をとってしまった罪悪感は捨てきれない。なるべく事を荒立てたくなかったのに、結局彼女の怒りを買う形になったこと、陽斗さんとの関係がバレてしまったこと、心残りはたくさんある。これ以上関わらないと約束を取り付けたが、今後彼女がどう動くかは分からない。不安はあるものの、一応、一件落着といってもいいのだろうか。とにかく後は彼の勇姿を見届けて、しっかりと仲直りをする。それが新たな目標だ )


…なんか、すっきりしたよ。まだすべて解決したわけじゃないけど、……これでちゃんと雪山を応援できる。当日、楽しみだね。





163: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-17 22:20:10


( 仕立ててもらった新しいスーツに身を包み、相方と並んで舞台袖に立っていた。生放送の大舞台だからとメイクさんに髪の毛までセットされたのがなんだか落ち着かなくて、思わずセンターパートに分けられた前髪を触ってしまう。
──いよいよ迎えた本戦当日。先輩方が多く出場する中、若手は自分たちともう1組のみ。賞レースは審査の基準が幾つもあり、これでもかとネタ合わせをしてきたにも関わらず、やはり緊張感が今までの仕事と比べ物にならない。それに、自分には優勝したい理由が沢山ある。
芸人を志し始めたころから、いつか賞レースに優勝して少しは家族を見返してやりたいと思っていた。その気持ちは変わらない、でも今は、彼の隣に芸人として堂々と立ち並びたい。芸人のユキとして、雪田陽斗として、彼に少しでも誇りに思って欲しい。しかし、“絶対優勝する”なんて大口を叩いておいて、実際は優勝できなかったらと思うと恐ろしくて、自分で自分の首を絞めるとはこういうことかと小さく笑った。
今日のことに集中する為、彼に会ったあの日以降、未だに連絡はとっていないし、極力考えないようにしていたが、どことなく寂しさを覚える。…彼はちゃんと戦えたのだろうか、観に来てくれているんだろうか。やっぱり、面倒臭いやつだと見切られていないだろうか。騒がしくなる舞台袖でそんなことを考えていたが、舞台上からMCの声と観客の声援が聞こえて深く息を吐くのと同時に背筋を伸ばした。)


「 ──運悪くトップバッターやなぁ。ユキ、緊張してんの?」

…ちょっと考え事してただけや。少ししとるけど、お前ほどやないで。

「 俺は別に緊張なんかしとらんわ。でも、楽しみや、ユキが書いた新ネタめっちゃおもろいもん。決勝で披露したろな。」

その前に、調子乗ってヘマして優勝逃さんようにきばりや。
…ほな、さっさといくで。



「「 どうもーー!雪山ですー!」」


( 相方とグータッチを交わし舞台袖から一歩踏み出したと同時に、いよいよレースが始まった。
1番手と言うこともあり激しく緊張していたが、漫才が始まると自然と落ち着いて、普段通りのテンポ感で進めることが出来た。大きな舞台に1本のスタンドマイク。派手な照明や派手な演出もないけれど、マイクを挟んだ相方とのこのやり取りが、自分にとってはとても幸せで、楽しくて。観客の笑い声が聞こえる度に、やっぱり、人を笑顔にできるこの仕事が1番かっこいいんだと心のそこから感じた。

トップバッターで漫才を終えると、その後はひたすらに祈るばかり。自分たちの得点が他所に抜かされ、3位以下になってしまったらその時点で決勝進出が消え去る厳しい世界。
─数時間祈ってばかりでいい加減緊張度がMAXになり具合が悪くなりそうだが、いよいよ、今漫才をしている組で最後…。最初は景気よくトップの点数を死守していたが、その後は抜かされ現在は3位。この最後の組に点数が抜かされたら、その時点で敗退してしまう。
モニターに映る自分は無意識に相方にしがみついて、心底不安そうな顔をし相手の点数が表示されるのを今か今かと待っていた。…しかし、次の瞬間、会場へ響き渡るMCの声により、不安そうな表情から一変し、相方と共にガッツポーズを決めることになる。)


『 3位をキープし!雪山!!決勝進出~~!!』




164: 住岡 美風 [×]
2024-11-18 00:04:19




はぁ…どうしようどうしよう、緊張してきた……吐きそう……。

「いや、美風が緊張してどうすんの!」


( 遂に迎えた運命の日。関係者席に腰を下ろしてからも、始まる前から顔面蒼白で頭を抱えているものだから隣の黄色担当には呆れられてしまった。だって、仕方ないだろう。大好きな漫才コンビの晴れ舞台で、ひとりのファンとして、そして陽斗さんの恋人として様々な感情が渦巻いているんだ。背筋伸ばして平常心で、なんてのは到底無理な話だ。昨夜から一睡もできなくて目の下にできた隈をなんとか隠して、見た目だけはしっかりと決めてきたが、死刑執行を待つような表情で開始時間を待つ姿は恐らく格好良いとはいえないだろう。「ほら始まるよ」という声に顔を上げて、ステージを見る。オープニングを進めるMCの声、出場者の出番順が発表され、雪山が一番手と知れば「えっ!?」と思わず大きな声が。お笑い賞レースは出番順が肝心だ。最初のうちは審査員達も手探りで、低めの点数をつけがちであるため後から抜かされてしまうことが多い。出番が遅いほど有利になる場でトップバッターなんて不運すぎる…と再度頭を抱えそうになったが、いやいや、ここで雪山を信じなければファン失格だと自分を奮い立たせる。きっと大丈夫だ。彼らなら大丈夫。不安はあるが、それ以上に期待していた。彼らはどんな漫才を見せてくれるんだろうって。審査員紹介が終わり、いよいよネタ披露が始まる。コンビ名が叫ばれて、音楽と共に登場する2人に目を奪われた )


───っふ、ははっ…もう、なんだ、すごい調子良さそうじゃん……

「…心配して損した?」

ううん、雪山ならやってくれると思ってた!


( 笑い過ぎたのか、はたまた感動したせいか、目の端に溜まった涙を拭う。一瞬で過ぎていった時間を思い返すと、彼は最後の最後まで、とても良い顔をしていた。僕の大好きな"雪山のユキ"がそこにいた。それが嬉しくて嬉しくてたまらない。審査員がつけた点数は1番手ということもあり飛び抜けたものではなかったが、僕としてはこれ以上はない最高の漫才だった。これを超えられるのは決勝に進んだ雪山しかいない。どうか、生き残ってほしい。そう祈っていても、現実はそう上手くいかない。暫定1位の座を奪われ、案の定どんどん順位が抜かされていく。その度に固唾を呑み、待機室にいる彼に思いを馳せた。そして準決勝最後のネタが終わり、現在3位である雪山がモニター映し出される。彼はとても不安そうで、届くはずもないが大丈夫…と呟いて。決勝進出か、脱落か。MCの声が結果を叫んだ時、隣ですでに涙目の男とともに歓喜して泣きながらハイタッチを交わした )




165: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-18 01:19:47



いやぁ、無事に決勝行けて良かったです!!まぁ、最初から行く気しかなかったんですけどね!


( 決勝進出が決まって安心したのもつかの間、ステージ上に決勝進出を果たしたメンバーが並び、MCをしているタレントと軽く言葉を交わしていく。「嘘つけ、めっちゃ不安そうにしてたやん!」なんて自分の言葉に相方や他の決勝メンバーがツッコミをいれつつ、順に意気込みが語られていく。
他のメンバーが話している間にちらりと観客席を見てみると、漫才中は夢中になってあまり意識を向けられないが、本当に沢山の人が見に来てくれているんだなぁと実感する。それに、恐らく前列の端の方にある関係者席…彼が来ているかどうかは未だに確認出来ていないが、きっと見てしまったら色んな感情が溢れてしまいそうで、自分の前方の方で視線を留めておく。それでも、彼の応援が伝わったのか、自然と緊張が和らいでいて、決勝の場だというのに最初よりも力が良い感じに抜けてきている気がする。
一度また舞台からはけると、決勝最初の組の漫才が始まる。決勝での順番はくじ引きの結果2番手。真ん中というのは前にも後ろにも圧される苦しい順位だが、ここまで来たら全力を出し切るしかない。
この時の為に稽古した新ネタは、相方のボ ケを最大限に引き出せるものだし、これまでずっと王道漫才をしてきた自分たちにとっては少し挑戦したネタでもあった。それ故、大いにウケる可能性も、大いにスベる可能性もあるわけで、どちらに転ぶか分からない不安は勿論ある。
最初に漫才を披露していた先輩方のネタはやっぱり面白くて、掌にじっとりと嫌な汗が滲んでくるけれど、よし、ともう一度気合いを入れ直し、有難いことに2回聞くこととなった自分たちの出囃子の音に、顔を上げた。)


──あっという間やったな。

「せやなぁ、でもなんか、やりきった感があるわ。」


(自分たちの出番を無事終え、最後のネタを舞台袖から眺めながら、始まる時と同様に隣の相方へ声をかけた。どんな時でも普段の調子を崩さない能天気な相方に思わず笑ってしまうと、「ホンマやなぁ」と小さく返す。新ネタはちゃんとウケたし、なんなら1番反応が良かったんじゃないかと思えたほどだったが、先輩のネタがやはり観客の反応が大きかった気がするし、今行われている漫才も大いにウケている。決勝なのだし接戦は予想していたが、結果発表までは気が抜けない。

──…そして、いよいよ結果発表の時。結果は5人の審査員の多数決によって決まる為、舞台上に並んだ出場者の自分たちはもちろんのこと、観客もスタッフも、会場全体が緊張や期待感に包まれているのが伝わってくる。観客の反応を見るに本当に誰が優勝してもおかしくないような状態だった。相方と2人、自分の両手を合わせて祈るようにモニターを見つめる中、MCがマイクを握りしめ息を吸い込み、審査員の結果が1つずつ開示されていく。)


『… 結果は、
…… “ダブルパンチ”、“雪山”、“雪山”、“ダブルパンチ”
さぁ、最後の1票で決まります…。最後の1票は…。

“ 雪山 ”!!優勝は雪山です!!おめでとうございます!!』


( …MCの言葉を聞いて、ぎゅ、と思わず瞑っていた目を開いて顔を上げた。紙吹雪が噴射された音も、観客の歓声も、何故か聞こえなくて。多分、凄く間の抜けた顔をしたまま喜ぶ相方に肩を揺さぶられていたと思う。無意識に関係者席へ視線を移すと、そこには彼の姿があって。視線が合った途端途端、ぶわりと体の奥から全てが押し寄せてきて、溢れ出る涙に戸惑いながらも嬉しくて子どものように泣きじゃくる。それでも心の底から安心して、“やったぁ”と声には出さず、無邪気な笑顔を向けた。)



166: 住岡 美風 [×]
2024-11-18 07:46:53



( 決勝戦で雪山は2番手が割り振られ、どんなネタを披露するのかと期待がやまない。一回戦と同じ系統で攻めてくるか、それとも全く違うものなのか。舞台に立つ2人をどきどきと見守る。すると、最初の掴みから普段の雪山の雰囲気とは違っているような気がして。「あ、これ、新ネタかな…」思わず呟いた声に隣の彼が賛同して頷く。すごい、こんなネタも作れるんだ…。新鮮な雪山の漫才に感嘆を溢すのも束の間、彼らが作り出す笑いの渦に巻き込まれては、時間を忘れてのめり込んでいた。───彼らの出番が終わった後、笑い疲れてへとへとになりながらお腹を抑える。なんだあのネタ!初めて観た!とファン同士熱くなって語り合いながら、この後のことをふと考える。流石は決勝戦、三組全員がそれぞれ本当に面白くて審査員の唸る声も聞こえてくる。僕としては雪山が1番なのは変わらないが、すべては結果次第だ。もう順位なんて決めなくていいのにと身も蓋もないことを考えていても、結果発表の時はやってきてしまって。投票結果が開示されるたび、どくどくと心臓が高鳴る。そして、最後に名前を呼ばれたのは───雪山だ。わっと沸く歓声の中、噛み締めるように実感する。そっか、雪山が、優勝したんだ。ずっと信じていたから、なんだか妙な納得感があって案外すんなりと受け入れられた。よかった、よかった。雪山、すごい。ユキさん、すごいよ…感涙で滲んだ視界の中、心の中で彼の名前を呼ぶと、それに気付いたかのように彼がこちらを向いて、目が合う。瞬間、堰を切ったように涙を流す彼を見れば、ガタッ、と思わず席から腰を上げて、"おめでとう!"と口を動かしながら彼に向かって必死に手を振った )


───ユキさーーんっ!!優勝おめでとうございます……!!!接戦でしたけど僕の中ではずっとずっと雪山が1番でした!!あっヤマさんも!おめでとうございます!!


( 放送終了後。一段落したらしい彼らは楽屋にいるらしく、はやる気持ちで会いに行く。大仕事を終えた後だし今日はもう控えた方が…また顔を合わせたら気まずくなってしまうかも…などと心配もしていたが、開かれた扉の先に彼の顔を見れば、そんな考えは一瞬で吹き飛んだ。ぱっっと瞳を煌めかせ、大興奮のあまり人目を憚らず彼に飛びついた。ぎゅうぎゅうと熱い抱擁をするが、現在の状況的に周りは違和感を覚えずにいてくれるだろう。もちろんヤマさんにも声をかけるが、陽斗さんにはずっと抱きついたまま。久しぶりに触れることが許された彼の体温を噛み締めていれば、引っ込んでいた涙がまた顔を出してきて、ずるずると鼻を啜る。優勝を掴んだことで自信を持てただろうし、"お前の隣に立てない"という葛藤は払拭されたはず。だとすれば、と周りに聞こえないように、彼の耳元で小さく懇願して )


……本当、おめでとうございます。
はやく、僕の隣に戻ってきてください、陽斗さん。





167: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-18 19:42:22



あ、みっちゃ…ちょ、力強い!力強いて…!
……応援してくれてありがとうな。


( まるで嵐のように番組スタッフや取材陣が去っていき、やっと一息ついたところで楽屋の戸が開き目をやると、飛びこんできたのは今まさに会いたかった彼だった。その姿を見た瞬間、複雑な気持ちが入り交じってどきりとしたけれど、力強く抱き締められればそんな気持ちは吹き飛んで、苦しい、と苦笑いしながらも大人しく身を委ね肩の力が抜けていくのが分かる。
そうしていると、隣から「住岡くんはホンマにユキしか眼中にないなー、俺がついでみたいになっとるやんか! あ、あと、観客席のところでなかなかに目立ってたで?」とヤマちゃんが可笑しそうに笑いながら明るく声を掛けてくる。確かに、結果発表の後、こちらに手を振る彼の姿は立ち上がっていた事もあり大いに目立っていた。だが、涙を浮かべながら一緒に喜んでくれた彼の姿は自分にとって、それはそれは嬉しいものだった。お礼も兼ねてぎゅと相手を抱きしめ返すと、ふと、鼻を啜る音が聞こえてきて…くすり、と小さく笑うと優しく頭を撫でる。彼が泣いているのは優勝への喜びだけでは無いと知っている。だって、自分も同じ理由で泣きそうだから。
無事に優勝を果たしたし、ちゃんと話をしてケジメをつけなくては、なんて心の中で呟くのと同時に、耳元へ届いた彼からの言葉に、返事を口でする代わりに首元へ顔を埋め、ゆっくりと首を縦に動かした。)


「 あ、そうだ、タケちゃんと前に話しとったんやけどさ、この後4人でご飯でもいかへん?ほら、俺らは明日からまた忙しくなるし、ひとまずお疲れ様会&息抜きってことで 」

……あー、悪いねんけど、俺ら先に約束してあんねん。行かなあかんところもあるし、4人で行くのはまた今度でもかまわへん?


( な?、と顔を上げて相手へ同意を求めるが、勿論予め約束なんてしていないし行くところなんて特に決まっていない。だが、こう見えて空気の読める男である相方は「…あ、そうやったん?全然かまへんよー!それやったら、俺はタケちゃんと2人でデートしてくるわー」なんてあっさりと言ってのける。自分の相方がアイドルとべったりくっつきあっているというのに微塵の動揺も見せないその姿は、有難いというか流石というか…。しかし、そんな相方がいたから優勝出来たのであって、また明日な、とお別れする前に、そっと彼から離れると、最後に唯一無二の相方にぎゅう、と抱きつき、2人で笑いあった。)


ヤマちゃん、おめでとう。

「ユキも、おめでとう。明日からもまた気合い入れていこな」




168: 住岡 美風 [×]
2024-11-18 20:38:50




( 頭を撫でられる感覚に懐かしさを覚え、さらに涙が溢れる。僕の言葉にこくりと頷く彼を見て、さらに抱きしめる力を強めた。そしてヤマさんからの誘いをさらりとかわした彼に、ぎこちなくも同調して「えっ、は、はい!すみません、またご飯行きましょうね」と頭を下げて。この後の予定は取り決めていなかったが、2人の時間を作りたいという気持ちは同じだった。一切嫌な顔をせず了承してくれるヤマさんに、流石はユキさんの相方、この人がいちばんイケメンなのでは…なんて尊敬の念が芽生えつつ「タケくんをお願いしますね」なんてリーダーらしく振る舞って声をかけ。抱き合う2人を見ては、雪山…なんて尊いんだ……と最初こそは微笑ましく眺めていたが、急にそわそわし始めて、彼の腕を掴んで引き離して )


じゃあユキさんお借りしますね!今日は本当にお疲れさまでした!ゆっくり休んでくださいね!


( 別に嫉妬したわけではない。2人は家族同然の仲だ。それでも早く彼と2人きりになりたくて無理やり連れ出してしまった。楽屋を出てからも、ひっつき虫のように彼に寄り添って1ミリも離れようとしない。積り積もった寂しさを彼の体温で溶かそうとしているらしい。歩きづらいかもしれないがお構いなしに彼に体重をかける。腰に手を回して引き寄せると、彼にいくつか選択肢を与えて、自由に選んでもらうことにして )


……陽斗さん、この後どうしますか?バーに行くのもいいし…僕の家でも大丈夫ですよ





169: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-18 21:04:14


( 歩いている間ずっとこちらに体重をかけくっついている相手にいつもなら照れて言い返すところだが、今日は何も言わずにただただそれを受け入れた。スタッフの数名に見られたかもしれないが、今日のところはチャンピオンになった余韻に浸っているということで済ませて欲しいところだ。とにかく今はもう、細かいことは全く気にならなかった。)


そっち行くのもええんやけど…前にお邪魔させてもらったし、せっかくなら、家こーへん?こっちからならウチの方が近いやろうし。


( 腰を引き寄せられながら問われると、うーん、と考えた後に上記を述べ隣の相手を見る。バーにいくよりはもっと2人でゆっくり話がしたいし、となればどちらかの家の方が都合が良いのだが、急に誘ったのはこっちだし近い方が良いかと思い、自分の家も提案の1つにいれてみて。正直、先に彼の家へ行ってしまった手前、年季の入ったボロアパートに招待するのは気が引けるのだが…、いつまでも相手にばかり甘えてはいられない。
「あんまし綺麗やないけど、それでもええなら」と付け加え、すっかり暗くなった景色に紛れてそっと相手の手を握った。

上京してから住んでいるアパートは、まぁ、見るからに、苦労した芸人が住んでいそう、といって感じで。しかし、室内はリフォームした後だった為比較的綺麗ではあるらしい。広さはあまり無いので家電や家具も必要最低限にしており、(リビングにあるテーブルの上にはネタ作成で苦悩した痕が紙玉となって散らばっていた為、そこは除き)案外綺麗に掃除されている。)


170: 住岡 美風 [×]
2024-11-19 07:07:01




陽斗さんの家!?いいんですか!?是非行きたいです!!


( まさかの提案に驚きながらも、二つ返事で了承する。以前、酔い潰れた彼を家まで送ったのも今では懐かしい記憶だ。当時はタクシーでアパートの前まで送り届けて家の中までは見ていないため、どんな内装なんだろうと想像が膨らむ。彼の家だったらたとえゴミ屋敷でも全然構わない、むしろ生活力の無さに萌えを感じるだろうし喜んで片付けてあげたい。とはいえ、真面目な彼のことだ。綺麗じゃないと謙遜しつつ、なんだかんだ整頓されているんだろう。妄想が捗っていると彼の方から手を握られ、目尻を下げて受け入れる。彼が頭を撫でる以外のスキンシップを行うのは珍しくて、嬉しそうに見えないしっぽを振りながら強く握り返した )


───お、お邪魔します…。


( 緊張で声を振るわせながら、彼の家に足を踏み入れる。あまりじろじろと見ては失礼かもしれないが、これが陽斗さんの生活スペースかと思うと視線は右往左往と動いて落ち着かない。予想通り綺麗な室内でふと机の上の丸まった紙くずが目に入れば、これが努力の痕跡…!と感動して。はわわ…なんて情けない声を漏らしながら部屋を観察するのもそこそこに、彼も気になっているだろうしあの日のことを報告することに。一旦冷静さを取り戻し真剣な表情を見せて。粗方解決したが、ひとつの不安な点を挙げると素直に謝る。親しい間柄の人達…それこそヤマさんやタケくんにだって報告していない関係が、今回の件で恨みを買われたであろう彼女に気付かれたことは不覚で、後が怖いと思う。この話を共有することによって彼にも不安がうつったらどうしようかと悩んだが、思わず弱音を吐き出して )


……実はあの後、アリサさんと話して僕のこと諦めてもらえたんです。でも、陽斗さんとの関係がバレてしまったみたいで…ごめんなさい、僕の不注意でした。今後、もし言いふらされたらどうしようって、少し不安で…。




171: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-19 20:54:37


(部屋に入るや否や、彼の視線の先に散らばった紙くずがあるのを見つけると、何故だか感動している相手を他所にさっさとゴミ箱へ捨ててしまう。テーブル周りに置かれた座椅子へ適当に座るよう促すと、自分は冷蔵庫の中にあったペットボトルのお茶を2本取り出して、相手と向かい合うように腰掛ける。1本のペットボトルを相手側へ寄せながら、真剣な表情で話し始める彼の姿へ視線を改めた。謝罪の言葉が聞こえると、首を横に振って「ちゃんと話してきてくれたんや、ありがとう」と、約束を守ろうとしてくれた彼へ優しくお礼を述べる。そして、お茶を1口飲むと、何やら考え事をした後にゆっくりと口を開く。)


…あの人、そもそも勘づいてるみたいやったで。俺にいちいち絡んできてたし、…俺も、微妙な顔してもうたからバレてしまったのかもしれへん。とにかく、お前だけのせいやないやろ。

それに、俺は嘘の記事が出回るより、そっちの方が数倍ええ。


( 彼女に自分たちの関係性がバレたと聞いて感じたのは、やっぱりそうなんや、という妙な納得感で不思議と焦りなどは無かった。局で出会う度にいわゆる、マウントを取る、といったような言動が多かったり、こちらの事を探っているようなあの目つきが居心地悪かったのだが、あれはきっと自分たちの関係性を最初から伺っていたに違いない。人気アイドルの彼女ともなれば自分の価値も引き上げるネタになるだろうし優越感も得られることだろう。それらを勝ち取るために記事への否定もせず彼に擦り寄っていたのだろうが、此方としては不愉快この上なかった。
確かに、自分たちの関係性が世に出回ってしまったらそれこそファンの人たちは混乱するだろうし、非難の声も多いはずだ。しかし、自分以外の人と彼が記事になってしまうぐらいなら、いっその事真実が述べられた方がいい、なんて口に出す。
…念願の賞レース優勝という実績を得てすっかりいい気分になっていたが、思い返せばここ数ヶ月、自分は彼に酷いことをしてばかりだった。「…あんな、」と今度は此方から小さく切り出すと、視線と共に相手へ頭を下げながら、だんだんと震える声を絞り出した。)


………改めて言わせて。美風の方が大変やったのに…俺がへそ曲げて連絡もせんで余計に心配かけてしまって、ホンマにごめん。
──なんで撮られてんねん、とか、なんですぐ否定せぇへんねん、とか…嫉妬心とか怒りとかばっかで、“大丈夫やで”って、言ってやれへんかった。美風のこと、元気づけれんままで…そのくせ自分の勝負所には応援しに来てなんて、めちゃくちゃ我儘で勝手なことした。俺の変なプライドと意地のせいで、結局、今日まで不安にさせたままやった…。
でもな、舞台上から美風を見つけた時、めっちゃ嬉しくて、めっちゃ…好きやなぁって、思った。



172: 住岡 美風 [×]
2024-11-21 00:52:02




( / お世話になっております。雪山の優勝も仲直りも嬉しすぎてどんどん返信したい気持ちは山々なのですが、体調が優れず返信が遅れてしまいそうなのでご連絡させていただきました。一週間以内には必ず戻りますので暫しお待ちください…!



173: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-21 01:15:35


(/ わざわざご連絡ありがとうございます!
こちらの事は気にせず、ゆっくりお休みくださいませ。
いつでもお待ちしております!)


174: 住岡 美風 [×]
2024-11-23 07:59:56




( 彼は思いの外あっけらかんとして、彼女のことはなんとなく察していたと言う。2人が話している最中に僕が割り込んでいったあの時も、あの人は単にマウントを取りたがっていたのか、それとも鎌をかけていたのか。真意は分からないが、最悪彼に危害が及ぶことになったかもしれないと思うと恐ろしく思う。虚偽の情報が出回るくらいなら、いっそのこと関係がバレたほうがいいという彼の言葉は心強く、不安がるなと背中を撫でられているようでほっとする。そんな中、これまでのことを謝罪されるとゆっくりと首を振って )


……我儘なんかじゃないですよ。僕の方こそ不安にさせてごめんなさい…まだ僕のこと好きでいてくれて、ありがとうございます。もう、隣に立てないなんて寂しいこと言わないでくださいね。約束ですよ。
…もし僕らのことが世間にバレて批判されたとしても、一緒に戦いましょう。2人で立ち向かったら怖くないですよ。僕は陽斗さんが隣にいてくれる、それだけでいいから。


( もし逆の立場だったら、きっと僕は相手を思いやる余裕もなく立ち直れなかっただろう。不安だらけの中でもやるべきことに目を向けて優勝を手にした彼は、本当に強かな人だ。一時は愛想を尽かされたかと絶望したこともあったが、彼の愛情は絶えていないことを知ると胸がいっぱいになって、堪らず彼の隣に移動して小指を差し出す。もう、彼と一生離れたくない。離したくない。会えない期間が寂しさを増幅させて、僕はいつのまにか強欲になっていた。ぐっ、と彼との距離を縮めて、顔を接近させる。そこまではよかったものの、2人きりの空間は久しぶりで今更ながら緊張してしまい、触れるのを躊躇してしまう。目と鼻の先で止まり、彼の瞳を見つめるしかできなかった )



( / お待たせしました…!まだ完全に復活できていないため今後も少し返信ペースにムラがあると思いますが、ご了承くださると幸いです




175: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-24 20:24:11


( 隣に並んで小指を差し出してきた彼の顔を見上げると、小さく笑い自身の小指をそっと絡ませ頷いた。自分自身の決意を固め鼓舞する為に言った言葉ではあったが、彼にとっては悲しく辛い言葉であったに違いない。それほど、彼は自分に愛を注いでくれていた。もしもの時は一緒に戦おうとさえ言ってくれる彼の優しさを再認識すると、より一層自分の発言を省みて反省してしまいそうになるが、今は悲観的に自分を責めるより、あの時感じていた気持ちを素直に伝えた方が良いだろうと判断した。
絡ませた小指に僅かながら力をいれ、久しぶりに流れる2人の時間に緊張が移り思わず目を逸らしながらも、「隣に立てない」と発言した心内をぽつりぽつりと話し始める。)


……、俺な、怖くなってしまって。
男と男なんて、まだまだ、少数派やんか。
それに、やっぱりモデルさんみたいに綺麗で可愛らしい人が美風にはお似合いなんかな、って…。だけど、せめて優勝できるぐらい実力があれば…少しは、こんな俺でも、見合うようになるんちゃうかなって思ったんよ。


( そこまで言って一度口を閉じると、視線をうろつかせ何やら恥ずかしそうに口をまごつかせた。そして、意を決したように「でもな…」と続けると、尚もたじろぎながら顔を近づけ、可愛らしい音と共に軽く重なり合った唇をゆっくりと離す。久しぶりのその感触に恥ずかしさのあまり頬を染めながらも、先程まで小指を絡ませていた相手の手を取って、そこへするりと熱を持った頬をすり寄せ心地よさそうに目を細めた。そして、半場自分自身に呆れたように、そして、安心したような笑顔を向けてこう続けた。)


だからといって、すぐに引き下がれへんぐらいには、俺、お前にベタ惚れしとるみたいやし、もうお前の隣は誰にも譲れそうにないわ。




(/ おかえりなさいませ。体調の具合はいかがですか?
あまり無理はなさらず、十分、休息なさってくださいね!!

余談ではありますが、熱愛までとはいかずとも賞レースの一件で仲の良さがいくらかバレてしまった2人が、“雪風コンビ”として推され始めたのもあって、一緒に女性雑誌の表紙の仕事をする。というプチエピソードも楽しそうだなと思った次第でございまして…!どうでしょうか??)


176: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-25 19:34:28


(/ 下がっていたので、見つけやすいように上げておきますね)

177: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-11-28 20:59:33


(/ あげです! )

178: 住岡 美風 [×]
2024-11-28 23:47:28




( / 背後のみ失礼します…!まずは長らくお待たせしてしまい本当に申し訳ありません。私生活が立て込んでおりましてなかなか時間がとれず…今月中に必ず返信いたしますのでもう少々お待ちいただけると嬉しいです。
そして雪風コンビすごくいいと思います!!モデル関係の仕事を断っていたという陽斗さんが葛藤しつつも美風と一緒なら、まぁ…というふうに仕事を受けることになる感じだとめちゃくちゃ萌えです…!!ぜひ次の展開に組み込んでいきましょう!!





179: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-12-21 17:54:30


(/ 全然大丈夫です!忙しい時はお互い様なので…!!
提案にご賛同いただきありがとうございます!嫌々、といいながらも、傍でカッコよく決めている美風くんを見れて内心悪くないなと思いそうです。笑

こちらは引き続きのんびりとお待ちしておりますので、お時間できてからの更新で大丈夫です!
久しぶりの上げついでに返信だけしておきますね。)


180: 住岡 美風 [×]
2024-12-21 19:31:22




( 以前話してくれた家庭環境の影響もあってか、彼は存外自己肯定感が低いらしい。誰かと比べて性別が、立場が、だなんて考えなくていいのに、劣等感を抱いていたという。相手と自分が釣り合っているのかと不安を感じることはよくあることだが、まさか彼もそんな思いに悩まされていたのかと思うと胸が痛んだ。揺らぐ視線を捕まえようとじっと顔を覗くが、なかなか目を合わせてはくれない。焦ったくて口を開こうとした瞬間、途切れていた言葉が続いて、唇に柔い感触。思わず目を見張り、じんわりと体が熱くなっていくのを感じながら、今度はこちらが耐えきれず目を逸らして )


は、陽斗さん……もう…、格好良すぎですよ


( 男前な発言とは裏腹に、手に擦り寄る仕草と笑顔は可愛らしくて不意に悪戯心が働いてしまう。ちらりと視線を戻すと、隙だらけの彼の頬をむにっとつねって、先ほどのお返しとしてキスをひとつだけ落とした。これ以上はタガが外れてしまいそうで怖いとなんとか理性を連れ戻して。明日から多忙になる彼のためにもそろそろ帰った方がいいかと頭では考えていたが、体は彼から1ミリも離れようとせず、語彙力が欠乏したままもごもごと )


……明日も朝からお仕事ですよね。本当はもっと一緒にいたいんですけど、これ以上は、やばい感じになっちゃうんで……その……。



( / 1ヶ月近く連絡もなしにお待たせしてしまい申し訳ございません。お優しい言葉をかけていただきありがとうございます…!私生活も落ち着きましたので今後は以前のようなペースで返信できるかと思います。美風と陽斗さんが紡いでいくこのお話が本当に大好きなので、今後ともよろしくお願いいたします!





181: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-12-22 22:56:27


( 頬をつねられ、なんやねん、と笑い混じりに視線を上げようとした時、相手からもキスを返され思わず固まってしまう。瞬きを数回繰り返した後に、もごもごと言葉を続ける相手にはふふ、と笑って、緩やかな動作で相手の頭に手を置くと優しく柔らかい髪を撫でた。
一緒に居たい気持ちは此方も同じだが、明日は早朝から情報番組も控えているし、これ以上甘えてしまっては─彼の言葉を借りると─自分もヤバい感じになるのが安易に分かってしまって、ここは苦渋にも「また今度やな 」とぴたりとくっついている相手の身体を抱きしめた。)

今回はお預けやけど、また、仕事が落ち着いたらいっぱい甘やかしてな…?




『 ──そういえばユキさん、最近、ファンの間で“雪風”が流行ってるの知ってます?』

( 賞レースで優勝して早くも2週間ほどが経過した頃。ぎゅうぎゅうと詰め込まれていたスケジュールにやっと少しばかりの隙間があきはじめた。彼とはたまに一緒にご飯を食べたり話したりはするものの、長時間一緒に過ごす時間は未だ取れずにいた。
バラエティ番組の収録が始まるまでマネージャーと相方と共に他愛も無い話を楽屋でしていた時、ふと、マネージャーから投げかけられた質問になんのこっちゃと首を傾げてみる。すると、相方がせっせと指を動かしてスマホの画面を見せてくるものだから、携帯を受け取り食い入るようにその画面を見つめる。
そこにあったのは1つのネット記事、どうやら自分と彼に関する記事のようで一瞬嫌な汗が吹き出したが、内容を読んだところ危惧するようなものでは無いらしく、安堵の息が漏れる。元々ユキのファンだと公言していた彼が本人と仲良くしている挙句、賞レースへ応援に駆けつけていたこともあり、一部のファンからは自分たちが仲良しコンビだと認定されているらしい。マネージャーから詳しい内容を聞いたところ、そのコンビの名称として“雪風”という言葉が流行ってるらしい。)

「 タケくんとこの間その話しとったんよ。お前ら人気者やなー言うて。」

いや、なんで竹内くんとお前がそんな話しとんねん!当事者の俺らなんも知らんかったんやけど…。




(/ こんばんわ!いえいえ、落ち着いたらようで良かったです。今後も無理なくお付き合いいただけたら幸いです!
早速ですが、勝手に雪風コンビの話題へと場面切りかえしちゃってすみません…;; こちらこそ、またよろしくお願いします!!何か展開へのご相談などありましたら、またお気軽に仰ってくださいね。)


182: 住岡 美風 [×]
2024-12-23 00:42:03



( お預け、と言われてもそんな甘い声で抱きしめられては離れる意思がどんどん萎んでいく。それでも、背骨が軋むほど遠慮なく抱きしめ返すと、光の速さで帰り支度をして彼の家を後にした。彼は僕の自制心に感謝するべきだな、と傲慢に考えつつ、翌朝は早起きをして雪山が出演する情報番組をチェックしていた。今後も彼らは予定が詰まっていて、しばらくはゆっくり2人の時間を作れそうもないなと画面越しの彼を見ていた…のだが。 )


……ぇ、は、ユキさんと雑誌のお仕事、ですか?


( 呼び出された楽屋の中、マネージャーの言葉を思わずおうむ返ししてしまう。全く事情を知らない様子を見かねて、彼は呆れがちに説明をし始めた。僕の所属しているグループは7人組だ。アイドルというものはメンバー同士の絡みにも需要があるらしく、よく喧嘩してるけど波長が合うやんちゃコンビや、兄弟のように仲の良い最年長×最年少コンビは特に人気が高い。そんななか、リーダーでありセンターを務めることも多い僕は、(決してメンバー間の仲が悪いわけではないのだが)どうしても省かれ余りがちであった。そんな僕の隣に並べるに相応しい相手がようやく現れたと、ファン達はおろか事務所の大人達まで手応えを感じているようで。これから"雪風"を売り出していこうと企て、まずは雑誌の仕事を持ってきたという。ぽかんと口を開けたまま話を聞いていた僕は、ついに耐えきれず文字通り頭を抱える。いや、いやいや、なんて恐れ多いんだ。なんだよ雪風って、ヤマさんの立場を乗っ取っているようであまりにも恐れ多すぎる…!!確かに僕の隣は陽斗さんしかいないけど、あの雪山のユキさんの隣に並ぶのは、またちょっと違うというか~……悶々と頭の中に言い訳を並べて、抗議しようと口を開くも『ってことで、明日午後から先方と打ち合わせな。気張ってけよ』なんて淡々と話を終わらせ、マネージャーは他メンバーの元へ行ってしまった。がくりと椅子からずっこけて「ちょっとぉ、僕の話も聞いてくださいよ…」と情けない声を上げる。しかし、よくよく考えれば断る理由なんてない。大ファンを公言している僕がユキさんとの仕事を断ろうものなら、逆に怪しまれてしまう。なんだか改まって彼と仕事をするのは気恥ずかしくて堪らなくなってしまうが、ここは堂々としていこう。……彼に会えるのも嬉しいし。そう自分に言い聞かせると、明日の会議に期待を寄せて椅子に座り直した )



( / 優しく受け入れてくださり本当に頭が上がりません…ありがとうございます…!場面転換の方も助かりました!オタク心に振り回されて感情が忙しい美風ですが、キラキラアイドル全開なところもお見せできればと思います!




183: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-12-24 01:47:05


──あの、表紙も俺らってまじですか?俺、アイドルと並んで表紙飾れるような奴とちゃいますけど…。


( 後日、とりあえず打ち合わせに行けとマネージャーに言われ会議室へとやって来ると、先に来ていた依頼先の女性社員さんに未だ実感湧かずといった様子で上記を訊ねた。あの後、マネージャーから細かい仕事内容を聞いたところ、表紙にまで抜擢されているというのだから驚きのあまり水を吹き出し怒られたものだ。そもそも、雑誌の仕事自体ほとんどインタビューしか受けたことがなく、今回のように女性誌のモデルとして仕事を貰うのは正真正銘初めてである。それこそつい最近、賞レース王者として雑誌のインタビューを受けたばかりだが、それとこれとは全くもって心積りが違いすぎる。モデルもした事がないこんな素人がやって良いものなんだろうかと1つため息をついてしまう。有難いことといえば、モデルの仕事に少し抵抗がある故に、一緒に仕事する相手が彼であるのは心底心強い。そんな事をグルグルと頭の中で考えながら椅子に腰掛けるが、不安が残る此方とは裏腹に、社員さんは打ち合わせで使う資料のチェックを行いながら嬉々として笑顔を向けるのであった。)


『大丈夫ですよ!ユキさん、実はファンの間でもかっこいいって評判なんですから!お2人が一緒にモデルをしてくれたら皆喜びますよー!あ、ちなみに、雪山のお2人には次号にも出ていただきたくてー……あ!美風さん、今回はよろしくお願いします!』

お、みっちゃん、お疲れー。


( さらりと次号の仕事まで依頼されていると、ガチャりと会議室の戸が開かれ彼の姿を捉える。社員さんに続きひらりと片手を上げて挨拶を済ませると「俺ら2人で表紙やねんて。緊張するわー…」と笑いかけた。撮影は何も表紙だけではなく何カットもあるらしいし、局で会うことは何度もあるが、彼とこうして仕事を一緒に行うのはもしかすると初共演以来かもしれない。そう考えると別の意味でも緊張してくる気がした。)


184: 住岡 美風 [×]
2024-12-24 14:10:13




あ、お疲れ様です!遅れちゃってすみません、よろしくお願いしますね。


( 急ぎ足で会議室に入ると、見覚えのある顔がふたつ。ひとつは雑誌のお仕事で度々お世話になっている女性社員さん。もうひとつは、恋人兼今回の共演者であるハ…ユキさん。ぺこりと頭を下げて彼の隣の椅子に座ると、緊張している彼とは対極的に、妙にテンションが振り切れている様子で「はい、すっごく楽しみですよね!!僕は何度かモデルの経験もあるので、ユキさんのサポートは任せてください!」と言葉を返して。共演の話をいただいた時、心内を大きく占めていた不安も覚悟を決めた今では豆粒のように小さくなり、今度は過度な高揚感に振り回されているようで。資料を受け取ってからもそわそわは治らず、不意に天井を仰ぎ見て )

それにしても、ユキさんがモデルかぁ…。かっこよくなりそう、というか絶対かっこいい!おそろいのヘアセットとかしちゃいます?ユキさんに似合いそうな衣装も僕が探してきちゃおうかな!!

( やる気が空回って口数が多くなる僕を見て、社員さんは若干引き気味に『ええと…美風さん一旦落ち着いて。とりあえず撮影日について説明させていただきますね』と打ち合わせを始めていった。会議中も「ユキさんの魅力を最大限引き出すためにはやはり……」とまるで専門家のような面持ちであれこれと提案しては、自分自身もカメラの前に立つ側の人間であることを忘れているようで )




185: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-12-24 22:38:05


( 緊張している此方とは裏腹に、何やらテンション高く張り切っている相手を見て思わず「めっちゃノリノリやん」とツッコんでしまい笑みが溢れる。おかげでいくらか緊張は和らいだが、トーク番組の時とは違い今回ばかりは相手の得意分野の為、少しだけ負けた気がして悔しさもありつつ。それでも、サポートは任せて、と言ってくれた相手には素直に「よろしくやで」と頷いておくことにしたのだが、)


……いや、ホンマに、お前が1番張り切ってない?一応一緒にモデルやんねんで?
そら、俺はこんな仕事不慣れやし、色々と任せたい気持ちは山々やねんけど…、え、大丈夫?俺の衣装とかヘアメとか張り切りすぎてすべったりせん?


( 会議中もスタッフの如くあれやこれやと自分の衣装やセットなんかについて熱弁する彼を見て、その度に困惑している社員さんに代わり上記を述べる。自分の事となると限界ヲタクと化す彼を見るのは正直面白いし好きなのだが、今は仕事中でもあるし会議が進んでくれないと此方としても困るので、途中途中適度に相手の暴走を阻止しながらなんとか会議を終えたのだった。
─雑誌モデルの仕事が約1週間後、2人のインタビュー記事も作りたいとのことだったので、数日後には先にインタビューの仕事も入ることになり、会議終了後、次の仕事までゆとりがあるからと社員さんが帰った会議室で2人のんびりとお茶を飲んで休憩をしていた。ペラペラと受け取った資料を読み返しながら頬杖をつくと、完全には拭いきれていないらしい不安が小さなため息として出ていった。)


モデルて…未だ実感湧かへんわ。お笑いについてのインタビューとかただの宣材写真とかやったらええねんけど…。俺にとっては即興でネタやらされるよりムズいわー。


186: 住岡 美風 [×]
2024-12-25 12:05:09




……僕、陽斗さんと共演できるのが嬉しくて、舞い上がって変なこと言ってましたよね。でも本気なんですよ、陽斗さんってかっこいいから、そのポテンシャルを引き出して……僕の陽斗さん、どうだかっこいいだろ!って自慢したいんですよ!!


( ふと会議中の反省を口にすると、少ししょげたかと思えばすぐに顔を上げ、彼の瞳をまっすぐ捉えて。炎がめらめらと燃え上がった目は本気(ガチ)さを物語っていて、相当意志が固い様子。といっても、ただでさえ雑誌で特集を組まれるほど注目されているわけで、調子に乗りすぎたら彼との関係がバレるのも時間の問題だ。頑張って加減しなければと胸に刻みつつ、こんなに張り切ってしまうのは自分でも想定外で「僕ってプロデューサー気質だったんですかね」と困ったようにへらへら笑って )


僕も初めて撮影した時は、カメラを向けられただけで挙動不審になっちゃってなかなか大変でした……でも1番大事なのは自然体でいることなので、いつも通りの僕と陽斗さんでいましょうね。雑誌を読んでくれるファンのみんなも、きっとそういう僕らを望んでると思いますから


( 「そう力まず、ね!」と未だ緊張の色を見せる彼の背中をさすって、言葉通りいつもと変わらない笑顔を向けて。なにか特別なコンセプトがある場合はそれに相応しいポージングや表情作りも大事になるが、話を聞く限り今回は等身大の姿を求められているらしい。カメラマンさんも不慣れな彼に対していきなり高度な要求はしないだろうし、きっと大丈夫だろうと楽観的に考えていて。少しでも陽斗さんの気に障るようなことがあれば即刻対処しますから!…というのは『過保護すぎるやろ』と呆れられる未来が見えたので言わないでおいた )



( / メリークリスマスです!いつか季節ごとのイベントに合わせたお話もやってみたいですね…!





187: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2024-12-28 19:25:13



ほんま俺に対してフィルター掛けすぎやって!


( こちらの目を真っ直ぐ見つめて熱い意志を語る彼を見て、ふふ、と半分呆れ気味に笑いつつ相手の肩を軽く小突く。
続く言葉と背中から伝わる優しい体温のおかげで緊張もいくらか解れてきたようで、大きく一呼吸おくと「…でも、そうやな。あんま気張らんとやってみるわ。」と彼の意見に賛同するように頷きながら笑顔を向けた。難しいことはできないが、普段通りでよいのならどうにかなりそうだし、彼が隣に居てくれるならリラックスして取り組めそうだと心持ちを新たにして。
折角2人きりで話をしているところ離れ難いのだが…、次の仕事もある為、その後はまたな、と軽く挨拶を交わして会議室を後にし、数日間はまたいつも通りバタバタと忙しない日々が続いた。

仕事にゆとりができたと言えど、それでも日中のスケジュールに大きな空きはなく追われるがままに仕事をこなしていた。それ故に彼とのインタビューの日も気が付けば当日を迎えていて、インタビュー中も何枚か写真を撮られるためか、彼の隣に腰掛けながらいつものお笑いステージ用の派手なスーツに身を包み質問に答えていた。
『お互いの第一印象は?』との質問にうーん、と最初こそ腕組みをして首を捻っていたが、当時の事を思い返すとスラスラと口が回って)


そうですねー、まぁ、えらいイケメンやなぁと思ってましたよ。同時期にテレビに出てたってのもありますけどよく観てました!お笑い芸人とアイドルって土俵は全然ちゃいますけど、同じ芸能界の人間として一応ライバル心はありましたね。
あ、美風が俺のファンやったって知ったのは初共演の時で、結構俺としては意外だったというか…めっちゃビックリしましたよ。“こんなキラッキラなアイドルが俺のファンってことあるんや!”って。


( 話しながらちらりと相手へ視線を移すと、「ほんま限界ヲタクやったやんな?」なんて笑いながら付け足して。それを聞いていたインタビュアーもクスクスと楽しげに話を聞きながら、続いて『住岡くんはユキさんに実際会った時、どうでしたか?』なんて話をふってみて。)




(/ 大遅刻になりましたが…メリークリスマスでしたね!そして、早いものでいよいよ年末…、良いお年をお迎えくださいね!!
季節ごとのお話もいいですね!ぜひぜひやりましょう!!

そして、またも私事で申し訳ないのですか、年末年始はどうしてもバタバタしてしまいそうで…明日から年明け4日ほどまでは更新ができないかもしれません;ご迷惑をおかけします!…)



188: 住岡 美風 [×]
2024-12-29 10:16:13




……は、はい。限界なのかは分かりませんけど、そこそこオタクの自覚はありますね…。ユキさんのおっしゃる通り、ずっと雪山を追っかけていたので初共演の時はとても緊張していました。僕のこと認知してくれてたのも驚いたし、なによりユキさんの神対応がものすごかったんです!握手もサインも快く受け入れてくれて、さらに好きに……あ、いや、ファンになっちゃいました!


( "限界オタク"という言葉にはまるで心当たりがないなんてとぼけてみたものの、とっくにオタク心はバレバレなので観念して頷き返す。思い出を語り始めると不意に口が滑ってしまったが、すかさず軌道修正しては(このくらいなら許容範囲ですよね)と隣の彼へ不安そうに視線を送って。事前にインタビューの回答は用意してある。うっかり余計なことを口走らないようにと、あくまで友人の範疇を超えない発言を心がけようと考えた回答だ。それを無心で読み上げればいいだけなのに、つい感情が昂ってしまう。ごめんなさいユキさん、貴方がいうオタクとは難儀な生き物なんですと内心泣きながら平謝りをして。インタビュアーはさらに質問を続ける )



『なるほど~。では、次はお二人がどういった経緯で仲を深めていったのかを教えてください』


最初は僕からご飯に誘ったんですけど……その日にいろんなお話をして、グッと距離が近づいたような気がします。雪山のユキさんとしてじゃなくて、1人の人間として、いい人なんだなって実感した日でした。
……あと、実はユキさんって酔うと…いや酔ってなくても、すぐ頭撫でてくるんですよ。そりゃ僕は年下ですけどすぐ子供扱いしてきて……あ、すみません。喋りすぎましたか…?



( 足を組み直して体の重心をずらしつつ答えていく。初めてご飯に行った日のことは今でも鮮明に思い出せた。私服だとおしゃれなアクセサリーをつけること。アイドルのような職種に苦手意識があること。意外とお酒に弱いこと。あの日、いろんな彼の一面を知って自分でも見て見ぬふりしていた恋愛感情が存在を主張し始めたのは言うまでもない(というか言えない)。しかし、なんだか魔が刺した。マウントを取るなんてらしくもないのに、僕しか知らない彼のことを知らしめたくなって。この数秒で何があったか、先ほど反省したことはすっかり頭から抜けて、挙句には歯止めがかからなくなり彼の撫で癖のことまで暴露してしまって。あっ、と気付いた時にはもう遅く後悔の念が押し寄せる。どうやら僕の口は、想像以上に軽くてよく滑るようだ )



(( こちらも年末年始は忙しくなりそうなのでお互いさまです…!今年は背後様と出会えて、このお話を紡げてとても充実した一年になりました。少し早いですが、良いお年を!来年もよろしくお願いしますー!





189: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2025-01-03 02:01:21


( ちらりと見やると不安そうな視線を送ってくるものだから、大丈夫だと言葉を返す代わりに肩を竦めて笑っておく。彼が昔から雪山を好きだと公言していたと言うから、前に昔の記事なんかをエゴサしてみたのだが…その事を考えると相手の雪山愛(というよりユキ愛?)はきっとファンの間では分かりきっている事だろうし、少しばかり口を滑らせたところで騒がれることも無いだろう。とはいえ、あからさまな態度は見せないように気を抜くことはせず、相手からの発言にはわざと大きな反応を見せながらすかさずツッコんで言葉を続けた。)


えぇ、途中までめっちゃええ事言うてくれてたのに急に暴露するやん。やめてやー、一応鋭いツッコミキャラでやってんねんから、そんなウザ絡みしてくる親戚のおっさんみたいなとこ言わんでええねん。
そんなん言うならな、俺もお前のことで1つあんで?美風と飲みにも行ったことあんねんけど、コイツね、酔うと人のもん持ち帰っちゃうらしくて、一緒に飲んでたメンバーの靴下持って帰ったこともある言うてたんですよ。メンバーで飲みに行くのはめっちゃ仲良くてええことやけどヤバないですか?


『一緒に飲みに行かれたってことは、ユキさんも何か盗られちゃったりしたんですかー?』


えー、それ聞いちゃいます?まじで大事なもん盗られたんですよ!まぁでも、美風にあげてもいいかなー思って、そのままあげちゃったんすけど。


( 自分の素性を少しバラされたのだからコチラもバラしていいだろう、と再度ちらりと相手に視線を移し、悪戯っこのような
笑みを浮かべながら飲みに行った際のエピソードを楽しげに暴露する。さりげなくメンバー同士の微笑ましいエピソードも混じえたものだから恐らく怪しくはないだろう。
ただ、自分が盗まれたものに関しては恋心だの唇だの正直なことは絶対に言えないので、“大事なもの”とだけ述べておこう。それってなんですかー?なんて呑気に質問を続けるインタビュアーには、「それはナイショですー」と人差し指を口元に立てながら、な?と隣に座る相手へわざとらしく声をかけた。)




(/ あけましておめでとうございます!
こちらこそ、背後様と共にお話を続けられてとても楽しく、嬉しく思っております!今年もお待たせしたりご迷惑をかけることがあるかもしれませんが…、この2人の物語を一緒に見守っていけたら幸いです。何卒、よろしくお願い致します!)



190: 住岡 美風 [×]
2025-01-03 08:05:37




いやいや親戚のおじさんというよりペットを愛でる飼い主みたいな手つきなんですよ、ほんと…。


( 厳しくて怖いイメージを持たれがちなツッコミ担当がデレデレしながら頭を撫でてくれるからこそ良いのに、と脳内で熱く語っていると、いつのまにか盗み癖のことを暴露されてしまい「あー!仕返しされたー!」と愉快そうに笑って。やや恥ずかしさはあるものの、やり返してくれたのはむしろ助かった。これでおあいこかな、と安堵してへらりと笑っていると、"大事なものを盗られた"と話す声が聞こえて。しかし、自分が記憶している限り彼からなにかを盗んでしまったことは無いはずで、慌てて思考を巡らせる。いや、待てよ、この含みのある言い方と表情は、嫌な予感がする。物品を盗んだことはないが、それ以外のことだとすれば……思い当たる節がある。でも盗まれたって人聞き悪くないですか、満更でもなかったくせに…。内心ぶつぶつと文句を言いながらも相好は崩れていき、抑えきれないにやつきを片手で隠しつつ言い放って )


それはもう僕のものなので、返してって言われても絶対返しませんからね。一生大切にしますから!


( ───その後も調子良く質問に答え続け、インタビューを無事に完遂した。スタッフさん達に挨拶をしながら楽屋に戻り、扉を閉めると緊張が解けたのか椅子にぐでんともたれて。先ほどの発言を話題に上げると悔しさと嬉しさが入り混じった複雑な表情を彼に向けて )


……ほんと、陽斗さんって負けず嫌いですよね。まさかあんな倍返しされるとは思いませんでしたよ。やっぱり敵わないなぁ…。




( / あけましておめでとうございます!今年もお互いに無理のないペースでやりとりを続けていけたらと思います。よろしくお願いいたします!
タイミング的に良さそうだったのでこちらの方で勝手にインタビュー切り上げちゃいましたが、早計でしたらすみません…!





191: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2025-01-03 12:30:12



ここは負けず嫌いが生き残る世界やで?お前もよぉ知っとるやろ?


( 楽屋に戻るやいなや溶けたように椅子にもたれる相手を見てくふふ、と笑いつつ、複雑な表情を向けられると尚更面白がるように上記を述べすっとぼけるように首を傾げてみせる。
我ながら確かに負けず嫌いすぎたかな、と思いもしたが、結果的にインタビューも盛り上がっていたし、自分たちのプライベートな一面が垣間見える受け答えをお互いにした訳だから話題性は抜群だっただろう。…まぁ、実際喋っている時にそこまで頭が回っていたかと言われれば怪しいもので、やっぱりただの負けず嫌いだったかもしれないが。)


そんで、一生大切にしてくれるんやろ?嘘やったらしばいたるからな。


( お茶を一口飲み終わると、ゆっくりと椅子に座る相手の前に立ち手を伸ばす。彼の言葉を借りて言うならば“ペットを愛でるように”…しかし、今回はそう言うには淑やかだったかもしれない。そっと相手の柔らかな髪に触れると、その感触を味わうように優しく優しく梳いていき、満足したかと思えば、軽く前のめりになりあらわになった額にそっと唇を押し当てた。
軽いリップ音と共に唇を離せば、最後にはいつもの様に両手で頭をぐしゃぐしゃと撫でてやり、悪戯っこな笑顔を向けて「 今度は撮影頑張ろなー 」なんてお気楽に言ってみる。)




(/ いえいえー!大丈夫ですよー!切り上げていただいてありがとうございます。実際にこの時の雑誌が売られていたら買ってしまいたい…()
また展開等の相談時には出てきますので、なにかあった際にはお声掛けくださいね!)


192: 住岡 美風 [×]
2025-01-03 20:07:59




その通りですけど、賞レースを勝ち抜いた陽斗さんが言うと重みが違いますね…。


( 余裕そうに笑う彼は楽しそうで、やはり相手の方が一枚上手だなと思わず失笑しながら眉を下げて。そして不意に目の前を陣取られると、"しばいたる"なんて関西人全開な言葉選びと相反して、慈しむような手つきで髪を撫ぜられ、目を細めて静かに受け入れる。親戚のおじさんでもペットを愛でる飼い主でもない、僕達は恋人なんだと改めて実感するような触れ方に胸が高鳴り、見惚れながらぼんやりと受け答えて )


……え、はい、頑張ります……。
…って、今のなんですか!?も、もう一回!もう一回お願いします!次は口に!


( しばらく唖然としたのちハッとして、彼の両手を掴まえると必死に訴えかけ。せっかく彼からキスしてくれたのに衝撃的すぎて記憶が飛んでしまった。なのでもう一回!と子供のようにねだっては、文字通り唇を尖らせてみせて )




193: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2025-01-03 21:30:26



しゃーないなー、1回だけやでー。
…もっと仕事落ち着いたら、その…、いっぱいしよな?


( 子どものように強請り唇を尖らせる彼の顔がなんだか可愛くて、ふは、と眉を下げて笑みを零すと、先程よりも身体を屈めて目をつぶり相手の唇にキスを落とした。いつもならば嫌だ嫌だと照れて抵抗するはずなのだが、お互い忙しくなかなか会えない中での貴重な時間だし、柄にもなくすんなりと受け入れてしまってだんだんと恥ずかしくなってくる。
ゆっくりと唇を離して目を開けば、なんだか照れくさくなって目を逸らしつつ、仕事が落ち着いたら、なんて小さな声で次回を誘ってしまって。
──その後、間一髪のところでマネージャー達が楽屋へとやってきて、軽く挨拶をかわすと、あっという間にお互い次の仕事へと向かっていくのだった。)



………、これ、ホンマに俺のですか?美風のじゃなくて?


( インタビューの仕事を終えあれよあれよと日にちが過ぎていけば、いよいよモデル撮影の日を迎えたわけだが…、目の前にズラリと並んだ衣装に困惑して思わずスタッフさんに自分の衣装なのかと確認をしてしまう。ワインレッドと黒で洗礼されたスリーピースのスーツから、カジュアルにまとめられたコーディネートまで、何通りあるんだと思うほど様々な系統の服が用意されている。ファッションは好きな方だし、アクセサリーも色々あって嬉しさはあるのだが…どうにも他人に着飾ってもらうのは慣れていないし、隣に並ぶのが彼だと思うとやはり気遅れしてしまう。
そんな自分を他所に、隣ではしゃいでいる奴が1名…。ちらりと視線をやると呆れたようにため息をつきながらその頭を叩いた。)


なんでヤマちゃんがおんねん。次仕事あるやろ。

『えー、 現場近いし、マネさんに送って貰う時間まで少し空いてるしええやんかー!
…あ、あそこに置かれてる衣装、なんかお前のんとペアっぽくない?住岡くんのなんかなー!俺もこんなんオシャレなやつ着たーい!』


194: 住岡 美風 [×]
2025-01-04 16:58:13




( 嫌がる素振りもなくキスをされて、照れ屋の彼にしてはスマートな一連の動きに驚いて。それでもやはり気恥ずかしさが勝ったのか、慎ましくなった声にはいつも通りである安心感を覚えながら「はい!もちろんです!」と答えて。今度は僕の方から…と相手に手を伸ばしかけた瞬間、楽屋の扉が開いてぎくりと肩を震わせる。すっかり忘れていたが次の仕事の時間が迫っていたらしい。名残惜しくも、次の撮影の日を楽しみにしながら彼と別れていった )


…ユキさん、気に入ったものありましたか?
迷ってるなら、僕とヤマさんがコーディネートしてあげましょうか


( ついに表紙の撮影日を迎えた。いざ現場に来たら慣れない環境に緊張してしまうかなと懸念していたが、何故か(?)ヤマさんがいるおかげでその心配はなさそうだ。気遣いの鬼であるヤマさんのことだから、きっと相方の緊張をほぐすために来てくれたんだろう。…単に面白がっている可能性もあるけれど。衣装を決める段階から困惑状態らしい彼にそっと近づき声をかけて。さらっとヤマさんも巻き込んで、コーディネートはお任せあれと胸を叩いて )




195: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2025-01-05 21:44:45



お、みっちゃん。
んー…、いい服ばっかやねんけど、なんか圧倒されてしまってよう分からんわ。


( 相方とあーだこーだと言い争っていると、同じく現場入りしていたらしい彼の姿をみて挨拶がわりに軽く片手を上げて、気に入った服があったかと言われれば首を傾げ、困惑したように眉尻を下げて笑ってみせる。着てみたい服はたくさんあるが、どれが、と言われれば種類も多すぎてよく分からず…。コーディネートしてあげようかとの提案には、こちらよりも先に相方が反応し『ええやんええやんー』と楽しそうに目の前にある衣装達を物色し始める。今回の雑誌は、以前彼が言っていたように普段の自分たちを表現したいらしく、好き勝手やっている相方を見てもスタッフさん達はにこやかに見守っているだけで特に止める気はないらしい。お堅い現場ではないみたいで安心はするが、それと同時に本当にこんなんでいいんだろうかとドキマギしてしまうが。)


『 俺ら漫才師ってやっぱスーツ姿か…ドッキリとかやと私服のラフ姿がほとんどやん?そやから、がっつりオフの時の服装とかに寄せたらええんちゃう? 』

えぇ、そんなんでいけるか?俺とみっちゃんの“休日のおでかけ服”…みたいな?


( 相方からの提案には腕を組みながら尚も首を傾げていて、まぁ確かに、オフ時の格好はこんな雑誌撮影の時ぐらいしか見せる場面はないやろなぁ、なんて考えつつ、隣にいる彼へも「みっちゃんはどんなのがええと思うん?」と尋ねてみて。)


196: 住岡 美風 [×]
2025-01-05 23:28:45




おでかけ服…僕もそれがいいと思います!みんなが知らないオフの姿を見せたらきっと喜んでもらえますよ!それじゃあ僕は、このジャケットと……


( 休日のおでかけ…要はデート、と口が滑りかけたのをなんとか持ち堪えて、明るく賛同する。洗練された衣装も悪くないが、私服寄りである方が堅苦しすぎずちょうどいいかと思う。ヤマさんの的確なアドバイスのおかげでイメージが湧き、ゆったりとしたシルエットのセットアップを手に取って。スタイリストさんの助言を受けつつインナーを探して、アクセサリー類も眺めながらふと思い出したかのように )


なにかユキさんとおそろいにできたらいいんだけどなぁ


( ぼんやり呟いた声は『美風さん、一旦合わせてみますか』の一言に流されて、とりあえずは衣装を試着してみることに。ベージュのワイドジャケットに白いインナーとシンプルな組み合わせではあるが、素材が良く高級感もある。周りのスタッフさんからも好評の声が上がり、照れくさそうにお礼を言って。ふと鏡の前に立ち前髪を掻き上げてみると彼の方を振り返って )


これで前髪を上げてみたら良い感じじゃないですか?あとでヘアメイクさんにお願いしようっと!




197: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2025-01-07 20:30:34


( おでかけ服か、と衣装を視線で探りながら考えてみるが、オシャレ好きとは言ってもさほどオシャレして出かける場面が思い浮かばず。強いて言うならば彼と出かける時ぐらいか…なんて思考が脳裏を過ぎり、なんだか1人で照れてしまう。(とはいえ、周囲にバレる訳にもいかないので実際はポーカーフェイスだが)
それならば、と目の前にいる服へ手を伸ばした時、隣の方で彼がジャケットを手に取るのを見て、あ、と思わず声が洩れる。それ、良さげやなと思ったやつ、と心の中で呟いているとスタイリストさんとのやりとりを経て試着室へと向かっていってしまった。)


──え!めっっちゃええやん!!かっこいい!やっぱみっちゃんはそういう格好似合うなぁー!ほんでまた色白やからベージュと白が似合うわ!透明感ありすぎて消えそうなってるやん!


( 暫くして試着室から戻ってきた彼を見ると思わず目を見開いて。流石アイドルのビジュアル担当…、恋人の自分が言うのもなんだが、その顔とスタイルにワイドジャケットのセットアップが合いすぎていてもはや完璧。鏡の前でこちらへ振り返る彼には力強く頷き、少し興奮気味に上記を述べてみて。最後の若干独特な褒め言葉にはスタッフさんも笑っていたが、そんなことはお構い無しに彼へと近づいてジャケットやらインナーやら髪に触れまくり「ええなー」「ええわー」「これセットアップやんな」と1人盛り上がっていた。
すると、横からスタイリストさんが『別色の同じセットアップもありますけど、ユキさんも着てみます?』と、焦茶色のワイドジャケットを手に微笑んでいて。おまけに、自分がそれに返答する前にスタイリストさんの隣に相方がやってきて、自分が普段使っているものと似たアクセサリーを大量に手に持ちながら愉しげに口を挟んでくる。)


『 いいやん!ユキも試着してみ?せっかく2人で表紙するんやったらお揃いみたいなのがよろしいやん。
な?住岡くんもユキがあのジャケット着てるの見たいやろ?』



198: 住岡 美風 [×]
2025-01-07 22:43:14




えへへ、そんなに褒められると照れちゃいますよ…


( 率直に褒められて最初のうちは平常心で受け止められたものの、だんだんと顔が熱くなっていき手で覆い隠して。近づいてきた彼に驚いて硬直すれば、指の隙間からご機嫌な様子を覗き見る。職業柄"かっこいい"と言ってもらえることはよくあるが、ユキさんに直接言われる破壊力は他と比べ物にならない。最高の姿で彼の隣に立ちたいと願っているため、気に入ってもらえたようで本当によかったと胸を撫で下ろして。スタイリストさんの一言で彼の意識が他へ向いたことに安心して、若干熱いままの顔からやっと手を離した。ユキオタの自分を捨てきれていないのか、少し距離が近づいただけでこの調子だ。撮影の時までには気持ちを切り替えようと意気込みつつ、ヤマさんの問いかけには即答して )


はい!せっかくならおそろいの衣装がいいですし、ユキさんもきっと似合いますよ!


( 彼とお揃いの衣装なんて願っても無いことだ。想像するだけで上がる口角を隠しつつ、ふとヤマさんが手にしているアクセサリーを見てそのひとつを指差してみて )


ヤマさん、その中でユキさんが好きそうなのってどれだと思いますか?こういうネックレスとか、普段もよくつけてますよね





199: ヤマ(山本 優希) [×]
2025-01-08 20:34:47


( きっと似合う、と言われると満更でもないように「ほんまー?」と呟き、それを聞いたスタイリストさんがすかさず数着のインナーを見繕いそれらを受け取ると試着室へと連れていかれてしまった。
残された相方はというと、指差されたアクセサリーに視線を落としつつ、うんうんと頷きながら『そうやねん、あいつシルバーのチェーンネックレス毎回付けてくんねん』と細めのチェーンネックレスを1つつまみ上げた。しかし、好きそうなアクセサリーといえばもう1つ心当たりがあったようで、先程のチェーンネックレスよりも更に細く、小さな宝石が1つ付いた綺麗めで中性的なシルバーネックレスを『これこれー』と彼の掌に乗せてみる。)


『 住岡くん、最近のMVでこんな感じのシンプルなネックレス着けてたやろー?それみてユキがな「コレええなー。でも、俺やったら似合わへんねやろなー」って言っててん。
俺的には似合わへんことはないと思うんやけど、自分からは絶対着けへんやろうから、住岡くん着けさしたってや。』


( そういうと、いひひ、と悪戯好きの子どものように笑いかける。そして、ふと改めて現場をぐるりと見渡し、もう一度嬉しそうに笑みをこぼすと、試着室へ行った相方が戻ってこないうちに、と隣にいる彼の肩に手を置いて優しげに言葉を洩らした。)


『…正直、この仕事決まったって聞いた時心配やって。アイツ、大阪いた時も地方誌のモデル頼まれたことあってんけど断固拒否やったから。
お笑い一筋なのは結構やけど、でもな、なんか…勿体ないやん。ユキは器用やし、多分色んなことができるのに。良いチャンスまで無駄にはして欲しくないから…。でも、今日楽しそうでほんま良かったわ、住岡くんと一緒なおかげやなー!
ま、とはいえ、お笑い辞められたら俺が困るし、こういう仕事はほどほどでええねんけどー。』



200: 住岡 美風 [×]
2025-01-09 06:16:50




……は、はい!承りました!


( 手のひらに乗せられたネックレスは、確かに見覚えのある形をしていて。毎度のことながら新しいMVが出るたびに必ずチェックしてくれているのも嬉しいし、彼はそんなことを言っていたのかと意外そうに話を聞く。無邪気に笑いかけられると、大切な任務を託されたような面持ちで思わず硬い敬語が飛び出して。続く言葉にはうんうんと静かに相槌を打っていく )


…そうですね。お笑いをするユキさんが1番なのは当然として、他のお仕事にも挑戦してくれるのはとても嬉しいです。


( やはり、彼はユキさんが心配で現場を見にきてくれたらしい。彼の姿が見えた時、ほんの一瞬だけ『ユキの相方は俺しかいないやろ~!』と抗議しにきたのかと身構えてしまったが、それは間違いだったようだ。純粋な相方愛にあてられて泣けてきてしまう。それに、彼が僕のことを認めてくれているのは肩に触れた体温と優しい声色から痛いほど伝わってくる。僕と一緒だから、ユキさんは慣れない仕事でも楽しめている。ヤマさんがそう言ってくれるなら、自惚れてもいいのだろうか。なんだか嬉しくて笑みが溢すと、手にしたネックレスをぎゅっと握り込む。すると、ユキさんが試着室から出てきたようで、その姿に息を呑んだ )


……! ユキさん!やっぱり似合いますね!色合いも大人っぽくてぴったりですよ!えー、かっこいい……こういう私服もありじゃないですか?今度一緒に買いに行きません?
───って、そうだそうだ。ユキさん、少し失礼しますね。


( すかさず駆け寄って、彼の周りをぐるぐるしながらしきりに褒めちぎる。格好良さがありつつも、ワイドジャケットのシルエットは可愛さを含んでいて、やばい、最高。脳内の全僕が満場一致で100万点を出していた。そして危うく忘れそうになっていたが、アクセサリーのことを思い出すと彼の前に立ち、一言かけてから首の後ろに腕を回して。彼の首元で銀に輝くそれを満足そうに眺めると、「こういうの着けてみたいって聞いたので。すっごく似合ってますよ!」と微笑んで )





201: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2025-01-09 18:58:46


( 渡されたインナーは彼と同じ白色や黒、薄黄色の柄シャツにベージュのものがあった。本当はお揃いの白色でもよかったのだが、なんだかむず痒いしシンプルすぎても落ち着かないので、薄黄色の生地によく見ると白の花柄があしらわれた柄シャツを着てみた。普段漫才で着ている派手なスーツと類似してるし少し身が締まる気がする。しかし、自分では似合っているのかどうなのか検討もつかず、着替え終え恐る恐る試着室から出てきたのだが、待っていてくれたスタイリストさんからは「いいじゃないですかー!」とにこやかに言って貰えて一先ず安堵する。
そして、此方に気付いた彼は周囲をぐるぐると回りながら褒め言葉を浴びせてくるものだから、たまらず「褒めすぎやって」と少し照れたように笑ってみせる。…なるほど、さっき彼を褒めた時自分もこういう感じだったんだろうな、と少し反省もしつつ、それでもやはり満更ではないようだ。
続いて、何かを思い出したかのような言動にキョトンとしながら目の前に立つ彼を見つめていると、突然腕を首の後ろへ回され
、近くで感じる彼の匂いと温もりに一瞬体温が上昇したものの、首元で光るアクセサリーに気が付き、驚きと嬉しさが混じったような表情でもう一度相手の顔を見上げた。)


…これ、綺麗やな。
でも、なんで俺が付けたかったって分かったん?


( 彼がつけていた華奢で綺麗なネックレス、自分もつけてみたいなと憧れていたのは事実なのだが…そんなこと言ったことあったっけ?と思考を巡らせ、1つ心当たりがあるとすればアイツだ、と視線を移した。目が合った相方は『 めっちゃ似合うやんー、ぁ、俺そろそろ行かなあかんから、ほなまたなー!』と適当な言葉を残してひらひらと手を振りながらそそくさと去っていってしまった。
ネックレスを付けてもらう一連の様子も周りのスタッフさんに見られていたようだが、「仲良しですねー」と微笑ましそうに声をかけられただけで、それ以上の関係だと言うのは流石に誰も気付いていないようだ。コーディネートにネックレスが加わったことや、隣にお揃コーデの彼が立っていることもあり、「お2人とも本当にお似合いですよ!」「ユキさんは髪の毛パーマしてみます?」なんてスタッフさん達が盛り上がりを見せていた。)


202: 住岡 美風 [×]
2025-01-09 21:00:19




あー…なんとなく…?決してヤマさんは関係ないですからね。


( 疑問を口にしたのち察し良くヤマさんに視線を移す彼を見て、素直に言ってしまってはつまらないと思いすぐバレるような嘘をついて。彼の耳元でこっそり「恋人の勘ってやつですよ」と囁いて、にやりと悪い顔をしてみて。そしてお世話になったヤマさんには後日ちゃんとお礼をしようと思いながらその背中を見送った。その後はヘアメイクをすることになり、大きな鏡の前の椅子に2人並んで腰掛けて。保湿やスキンケア、ベースメイクと派手すぎず地味すぎないアイメイクを施され、次はヘアセット。先ほどの宣言通り前髪をかきあげてセンターパートにしてほしいと伝えると、やけに驚いた顔で『美風くんが自分から要望を言うなんて珍しいね』と言われ、自分でも面食らってしまう。正直なところ、アイドルになるまで己の容姿には無頓着で何が似合うのかよく分からないでいた。客観的な視点から似合うものをあてがってもらう方が楽で、ずっと「おまかせします」が決まり文句だった。しかし、今回は…と隣でメイクを施されている彼を横目で見る。何故だか、誰かに任せたままではいけないような気がした。僕自身が良いと思える僕で彼の隣に立ちたいと、そんな想いが湧いてきたのだ。いざ指摘されると照れくさくて「僕だってたまには自分の意見くらい言えますよー」といじけたフリをして。しかし、人に流されがちな自分がこんなにはっきりと物を言えるようになったのは彼と出会ってからの心境の変化のおかげであり、あらためて彼には感謝しなければ、と人知れず視線を送って )





203: ユキ(雪田 陽斗) [×]
2025-01-15 16:16:53


( 帰っていく相方の背と、恋人の勘だなんて言う彼の顔を交互に見ると、少し呆れながらなんだか照れくさそうに笑ってみせた。
そして、案内されるがままメイク室へやってくると、彼の隣の椅子に腰掛けて鏡に映る自分の顔をぼんやりと眺めながら、時々ヘアメイクさんの様子を観察していた。普段番組に出る際にももちろんヘアメイクはするのだが、芸人仕事のヘアメイクなんてたかが知れている。アイシャドウだって塗られたことは無いし、リップだってこんな鮮やかな色を使ったことなくて、だんだんと鏡越しの自分が別人になる気がして、気恥しさと共に自然と視線が逸れていく。
ふと、ヘアセットの為にドライヤーを当てられながら隣をみてみるが、ヘアメイクさんの背で彼の顔までは見えず、何やら話をしている様だった。ドライヤーの音で会話の内容までは聞こえないものの、やはりこうしたヘアメイクにも慣れているんだろうなと思う。こちとら緊張が再発してきてひたすらに無言でヘアメイクさんの動きを見ているだけだし、芸人のくせにつまらん奴だと思われてないかと変な不安まで考え出していて…。
すると、相手のヘアメイクさんが移動し、偶然此方に視線を送っていた彼とばちりと視線が合う。)


……、やっぱイケメンやなぁ。


( メイクを終えた彼の顔を見て、ついつい見入ってしまって2秒ほど黙ったのちに出たのは上記の呟きだった。程よく瞼にのったアイメイクやハイライトが彼の中性的でいてくっきりとした顔つきを更に美しく魅せており、ヘアメイクさんの技術に拍手を送りたい気分だ。だが、それよりも、思わず呟いてしまった言葉に“しまった”と感じた時には2人のメイクさんも小さく笑っており、思わず両手で顔を覆い隠してしまう。「ユキさーん、顔触っちゃダメですよ~」なんて担当のヘアメイクさんに笑いながら注意されると「すんません」と慌てて両手を降ろした。)


── なんか、ホンマに別人やん!
えぇ、すご!俺、次のお笑い番組コレで出よかなー?


( 暫くして準備が終わり、全身鏡の前にたって少しソワソワとした様子でくるりくるりとジャケットをひるがえしながら自分の姿を眺めてみる。いつものマッシュヘアをパーマにし、ジャケットと合わせたブラウンのシャドウで目元が強調されている。また、口元は深紅色のリップが塗られ、大人の色気が多少なり引き出されているような、気がする。自分で言うのもなんだが、案外似合っているのでは?と少し浮かれつつ、お笑いもこのまま出てしまおうかなんてスタッフに冗談を告げてみて。)


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