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せんせい、あのね。(〆)/1756


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1703: 鳴海 司 [×]
2024-12-18 09:19:05




う゛……過度に期待されるの俺弱いから…、
あんまりハードルは上げないでほしいところなんだけど…。

( "演技"の言葉にぴくりと反応はしたものの、彼女がそう思ってくれているならばあの時の結果としては上々なので特に言い直すことはせず(というより内容が内容なので出来ない)。とはいえあの時は演技という建前があって、山田という競争相手がいて、と様々な条件があったからこそ出来たもの。素の状態であんな歯の浮くような台詞に加えて手の甲にキスまで落とすなんて、今考えると少しばかり恥ずかしくなる思いもあったりなかったりだとぽそぽそ言葉を零し。何の迷いも無い彼女の言葉は、自分の思い描く未来が決してその道から外れる事がないと言わんばかりに言い切るよう力強いもの。相変わらずの猪突猛進、夢に向かって真っ直ぐ進むことしか考えていない彼女は若さゆえなのか。しかしそんな様子は見ていて眩しいながらもこちらとしても気持ちの良いもので、さすがに手放しで応援するとは言えないものの楽しげな笑みを浮かべることがある意味答えにはなっているつもりで。───そうこうしていればあっという間にいつもの公園。楽しい時間は過ぎ去るのが早く、そもそも彼女と待ち合わせしたことすらもついさっきのように感じてしまう。公園内にて何となくいつも別れる辺りの場所で足を止めては「…今日は買い物付き合ってくれてありがとな。おかげで助かった。」と、微笑んで。今日のために気合いを入れてお洒落をしてくれた彼女を少しでも目に焼き付けておこうと真っ直ぐその姿を見つめるのはもはや無意識に。 )




1704: 御影 みき [×]
2024-12-18 12:07:46




え~?
あんなにカッコイイこと言ってたのに。


( きっとどんな女の子でもめろめろになってしまう狡い台詞と、それから手の甲に落とされた彼の唇。あれで腰がくだけなかっただけ…彼に抱きつかなかっただけ本当に頑張った(だいすき、はこぼれてしまったけれど)みきを褒めて欲しいほど。どこか恥ずかしそうにぽそぽそと零す彼とは反対にみきは機嫌良さそうににこにこと笑いながら彼の顔を覗き込んでは、あんなに演技が上手いなら最初から教えてくれたら良かったのに。と言わんばかりに俳優顔負けの真剣な声色でPRタイムをやり抜いた彼を思い出しては思わず緩んでしまう頬と高鳴る胸をそのままににこにこと笑って。楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまうもの。さっきまで目の前だった公園にはいつの間にかついてしまうし、いつも別れるあたりで止まった彼の足に釣られるように ─── と言うよりも帰りたくない気持ちが無意識にそうさせたのかもしれないけれど ─── ぴたりと足を止めては、帰りたくないなぁの気持ちを押し込めているつもりだけれど全くできていない瞳で彼を見上げて。言葉はいつもの彼なのに自分を真っ直ぐに見つめる瞳はどこか真剣で真っ直ぐで、“みきもすごく楽しかった!”と返事をする前にみきは頬を淡い薄紅色に染めれば「 ……えへ、なあに? 」とやっぱり照れが勝ってしまい恥ずかしそうにふにゃりとはにかんで。 )






1705: 鳴海 司 [×]
2024-12-18 16:07:49




コンテストありきだからなあんなの、
現実に素面で言えるわけ無いだろ…。

( こちらを覗き込んでくる夕陽色は機嫌良さげで、演技に関しては上手いと信じ込んでくれていることがありありと伝わってくるもの。もう一度あれと同じレベルの演技をと求められても出来る自信なんてもちろん無くて、気まずそうに且つどこか照れ臭そうに視線を逸らしながら呟いて。仮に相手が彼女では無かったとして、演技であれば用意された甘言を口にすることくらいは出来るかもしれない(気乗りはしないが)。しかし唇を落としたり俳優レベルに真剣な語り口調は間違いなく彼女にしかできないしそもそもしようとも思わないだろう。こちらの意図が伝わっているのかいないのかは定かでは無いが、照れたように微笑む彼女があまりにも可愛らしくて。「んー、可愛い姿を見納め中。」とくすり微笑みながら、その視線の意味を誤魔化すことなく真っ直ぐ伝えて。本日の彼女の門限にはまだ時間があるとはいえ、繋がれたままの手を離すのが何だか惜しく感じてしまうのはきっとお互い様。 )




1706: 御影 みき [×]
2024-12-18 17:36:28



、……じゃあもし来年のコンテスト出たら違う子にもちゅーするの?


( 彼の自己PRの完全に演技だと信じきっているみきにとって、彼のあれは“誰にでもできるもの”という認識。それならば来年のコンテストに出場したら自分では無い誰かにも甘い台詞を囁いたり手の甲にキスを落としたりもできるのでは無いかとふと頭に浮かんでしまえば、彼を見つめる夕陽には先程までの楽しそうな雰囲気に不安な影がよぎって。 もし願うことが許されるのなら、他の子に嘘でも甘い言葉なんて囁いて欲しくないしキスだってして欲しくない。ご褒美だって。今までこんなに何かに対して我儘になったことがないのに彼のことになると何故か沢山わがままになってしまうみきは無意識に彼の手をきゅ、と掴んではただただ彼の答えを待って。なあに、と聞いたのは此方なのだから彼の回答は何にも間違っていないのだけれど、だからといってこんな心が無防備な状態の時に爆弾を落としていいはずもなく。みきはぶわ、と頬を真っ赤にしては「 み、みおさめ、 」といつものように口をぱくぱくとさせながら彼の言葉を復唱するので精一杯で。彼に見られているところぜんぶが、そして繋いだままの手がとても熱くて、全身が心臓になってしまったかのようにどきどきと煩くて。突然の彼の真っ直ぐな言葉に、みきはあっという間にオーバーヒートしてしまったようで。 )





1707: 鳴海 司 [×]
2024-12-18 18:25:09




しない。あれは後にも先にも御影にだけで──って、
…あ、つーかそもそも来年は出ないからな!勝手にエントリーされる可能性があることが分かったからそこさえ注意してたら大丈夫だろ…!

( 緩く力の入った彼女の手に応えるように、少しでもその夕陽色を曇らせる不安を取り除きたい一心で返す言葉はどこか食い気味に。しかし勢いがつきすぎたせいか危うく余計なところまで口が滑りそうになったところでハッと気付き、それを誤魔化すように不参加の意を少し早口になりながらも力一杯語って。今年の参加は自分の知らない所で勝手に物事が進んでいたせいで、気付いた時にはもはや逃げ道など無かったまさに青天の霹靂。それならば来年はそこにさえ注意していれば再び観衆の目に晒されるようなことは無いだろうと。先程までのはにかむように薄らと赤らんだ頬とは違い、言葉通りの真っ赤っか。そんな様子に笑みを浮かべては「そ。せっかくこんなに可愛くお洒落してくれてんだから、満足するまで見とかないと勿体無いだろ?」とにやり。今日1日ずっと一緒にいたとはいえ、頭の先から足の先まで可愛さと愛らしさが極まったような本日の彼女の装いはまだまだ何時間でも見ていられるほどに魅力的。彼女が固まっているうちに、繋いだままだった手をするりと恋人繋ぎの形に自然とシフトチェンジしながら、動かなくなった彼女をにこにこと見つめ続けて。 )




1708: 御影 みき [×]
2024-12-18 19:13:30



、……ふふ!
うん。もうせんせーのかっこいい所はみんなに見せたくないから、みんなに勝手にエントリーしないでねって言う。


( 食い気味に返ってきた彼の言葉は、他の誰でもないみきだけにするという今のみきにはあまりにも殺し文句な意味合いのもの。みきはぱち、と瞳を真ん丸にしてはその後に直ぐに慌てて来年の不参加を語る彼の様子に思わずくすくすと笑ってしまえば今すぐにでも彼に抱きつきたい気持ちをグッと堪えて、その代わりに不安から思わず繋いでしまった手に今度は安堵から柔く力を込めて。今年は彼がこんなに素敵な人なんだって色んな人に知ってもらえるのが嬉しくてエントリーを喜べたけれど、嫉妬心を覚えてしまったみきの心はもう彼のそんな部分を他の誰にも見せたくないだなんて独り占めしたい気持ちでいっぱいになってしまったらしく。満足するまで、だなんて彼の言葉にみきの鼓動はさらに早まり、いつの間にかするりと恋人繋ぎに変わった手にびくりと反応をしたあとに「 い、いつになったら、満足する…? 」と漸く問い掛けられたのは“これ以上見られたらおかしくなっちゃいます”と言ったようなギブアップの意図がたっぷり含まれた言葉。彼のダークブラウンには ─── みきの気の所為かもしれないけれど ─── どことなく暖かな愛情が含まれているような気がして、そんなにこにこした楽しそうなお顔で見つめられて平然としていられるほどみきの恋心は軽くないので逃げることも耐えることも出来ぬまま助けを求めるように羞恥で潤んでしまった夕陽で彼を見上げて。 )





1709: 鳴海 司 [×]
2024-12-18 21:07:56




まじで頼む。
……で、御影の方はまたエントリーするのか?

( 彼女の正直な独占欲には苦笑を浮かべるも、彼女が気にかけてくれるのであればとりあえずは自分の知らないところで事が進んでしまうような問題は起きないだろう。しかし問題は彼女の方。今年は他薦だったがそれ自体は別にルールを破っているわけではないのでもちろん何も悪いわけではないのだが、自分と違って生徒の彼女は来年もしっかりエントリーされる可能性はあるので。性格上自薦はしないだろうが、今年の盛り上がりっぷりから察するに2年連続優勝を狙うだとかで次回も他薦されてもおかしくはないだろう。そうなれば自分に関しては確かに彼女は安心するかもしれないが、彼女が出るのであればこちらとしてはその逆。またあの舞台の上で他の男に口説かれる様子を見るのは少しばかりもやりとするものがあるのは本音で、そんな気持ちを少しだけちらつかせるように彼女の顔を覗き込んで。明確な終わりの時間を伺うようにうるうるとした瞳でこちらを見上げてくる彼女に対し何ともさっぱりとした笑顔のまま、「んー…いつだろうなぁ。」と一言を返すのみ。近くにあった植え込みの塀にもたれ掛かるよう緩く腰掛けながらも繋いだままの手は決して離さずに。 )




1710: 御影 みき [×]
2024-12-18 22:55:30



、みき?
…………せんせーは、いや?


( これで来年の文化祭も安心、そうにこにこと安堵するように笑顔を浮かべていたのも束の間。彼からの質問にキョトン、と瞳をまんまるにしては少し悩んだような素振りを見せたあとにこちらを覗き込んでくる彼のダークブラウンを真っ直ぐに見つめながらこてりと首を傾げて。本当は彼の瞳を見るだけで今どんな気持ちでそれを問いかけたのかなんて彼限定のエスパーには手に取るように分かってしまうのだけれど、ちょっぴりわがままな乙女心は彼本人からそれを聞きたいと強請るように真っ直ぐ彼を見つめ返して。問いかけた終了時間はなんともさっぱりした素敵な笑顔の彼に流されてしまい、彼が植え込みの塀に軽く腰かけたことによりいつもとはまた違う目線の彼がこちらを見つめていることに更に恥ずかしさに拍車をかけて遂にはみきがギブアップするように視線を逸らしてしまい。「 あ、あんまり見られると、…恥ずかしい…… 」と漸く多少動かせるようになった唇から零れたのは“もう見つめないで”と突き放すような言葉ではなく、やめてとは言わないけれど自分は限界ですと言った風なよわよわしい言葉で。 )







1711: 鳴海 司 [×]
2024-12-19 08:24:00




う……、いや……っていうか………、
…あれだ。今年一緒に優勝を飾った相棒だからまあ……気にならないことも無いっつーか……。

( 明確に『嫌だから出ないでほしい』なんて言えるような立場にはいない、いてはいけないのだ、今は。それを口にしてしまえばあくまでいち生徒である彼女に過度な期待を持たせてしまうことになるだろうし、そもそも催しに参加するか否かは生徒の自由で教師が縛っていいものではない。…ただここで逆にはっきり『全然。お前の勝手だし好きにしたらいいと思う』なんて言えないのは厄介な気持ちがストップをかけているから。こちらの心の内を見透かすようにどこまでも真っ直ぐな夕陽色から僅かに視線を逸らしながら、大人として情けなくもごもごと零すのは逃げ場を無くした何とも分かりにくい独占欲で。穴が空くのではないかと自分でも思うほど彼女を見つめ続けていれば、遂に聞こえてきた限界を訴える言葉。「はいはい。」と笑いながら二つ返事を返せば、くい、と繋がれた手を少しだけ優しく引っ張ってお互いの間にある僅かな距離を詰めるようその行動だけで促して。 )




1712: 御影 みき [×]
2024-12-19 10:33:26




……それだけ、?


( 一緒に優勝を狙った相棒だから。最もらしい理由は間違いでは無いのだろうけれど、きっと大人の得意な逃げなのだろう。伊達に彼に2年間焦がれ続けている訳では無いみきにとってはそんなことは数学のテストよりもよほど簡単なこと。いつもならばここで納得した素振りを見せて彼を困らせないようにするのだけれど、なにだか今日はやっぱりすごく我儘で彼を見つめたままぽつりと呟くように問いかけて。だって今日も沢山いじわるされたし(それも好きだけれど)、少しくらいは困らせたってバチは当たらないはず。ギブアップの意を含んだ言葉はどうやらしっかり彼に届いたらしく彼からの返事が耳に入ればほっと安堵したように彼の方へと視線を戻しかけたその瞬間、くいと優しく繋いだままの手を引かれればそのまま完全に油断していたみきの体はぽすりと彼の方へと身を預けるように傾いて。「 ─── へ、 」ぽかんと開いたままの口から間抜けな声が盛れれば、ようやく収まりかけていた顔の熱がまたぶわりと再燃してしまい。 )







1713: 鳴海 司 [×]
2024-12-19 11:16:32




~~~っ、…あーもう。
お前が口説かれるところなんて山田の時に散々見せられたんだからもういいって話だよ。
……御影が出たいんならそれは自由だけど、俺は見に行かないぞたぶん。

( 動きづらい大人の唯一の逃げ道をじわりじわりと潰してくるような彼女の圧には残念ながら勝てなくて。諦めたようにも自棄になったようにも見える様子で大きな溜息を吐きながら口にしたのは『嫌』だとか『出ないでほしい』と明言することを何とか避けつつも、その内容はしっかりと嫉妬や独占欲といった感情が込められたもの。視線だけでなく顔ごとふいと逸らしてしまえば小さくぽつりと呟いて。きっと彼女が求めた答え方では無いだろうけれど、これでもギリギリのところを攻めている状態なのでこれ以上は勘弁してほしいと気まずそうに頭を掻いて。彼女の軽い体はほんの少し引いただけでこうも簡単に腕の中に収まってしまう。ほぼもたれ掛かっているだけとはいえ形的には一応腰掛けているおかげでいつもより随分とお互いの顔の位置が近い状態。更に耳元に顔を寄せては「───ハグが欲しいって言ってたろ。プレゼントに。」と声をかけ、しかし抱き締めるわけではなく空いてる方の手は彼女を支えるようにその細い腰にまわすのみで。 )




1714: 御影 みき [×]
2024-12-19 12:54:04



!!
…………えへへ。だいじょーぶ。みきが出るのは今年だけって約束だから。

ごめんね?ちょっぴり困らせたかったの。


( それはもう嬉しそうに、そして幸せそうに。みきはにこにこと機嫌良さそうに微笑めばそっぽを向いてしまった彼の視線の先にちょこちょこと移動をしてきちんと自分が来年出ない旨と彼の立場や諸々を理解した上での質問だったことを素直に謝罪して。いつも自分ばかりが嫉妬して子どもみたい(事実子どもだけれど)なので、たまにはちょっぴり彼のそんなところを見てみたかった。とそこまで詳細にあの質問の裏をお話はできないけれど、それでも彼を真っ直ぐに見つめるみきの瞳は嬉しさと幸せに溢れてきらきらと輝いていて。いつも彼とこうして接近する時は大体自分がわがままに強請って彼がそれを仕方がなくといった様子で渋々だきしめてくれることが多く、今のように心がノーガードな状態でこうしてハグをされるなんて滅多にないためみきの心はそれはもう大混乱。あまりにバクバクとうるさい心臓はきっと彼にも聞こえてしまっているし、さらに耳元に寄せられた彼の唇から紡がれたちょっぴり低い大好きな声にまたびく、と肩を跳ねさせては「 っ、ぷれ、……もう、ヘアピンもらったのに、 」と石のように体を硬直させて彼の体に抱きつくことすらままならないままもう既にプレゼントは貰っていることをバカ正直に答えて。 )






1715: 鳴海 司 [×]
2024-12-19 14:37:59




えぇ……、
…人を困らせた結果がその顔なら俺はお前に対する認識を改めないといけなくなりそうだよ。

( 参加は今年だけ、との約束がすでに交わされていたことにぴくりと反応を示すも、照れ隠しゆえか言葉としては「ふーん。」という簡素なもの。その後すぐに謝罪を述べる彼女へと視線を戻せば、口ぶりとは裏腹に溢れんばかりに輝く笑顔。嬉しいという感情が前面に出ている夕陽色も負けじと輝いており、口元をひくつかせながらその素敵()な笑顔に言及しては、"手が掛かる生徒"に加えて"普段は天然なくせにたまに小狡い小悪魔"という認識が増えると苦笑を零して。いつもなら彼女からおねだりをされたうえでこの状態になることが多く、その際は彼女もごろにゃんと甘えてくるのがお決まりなのだがどうやら今は違っているようで。不意打ちに弱いのか動けなくなってしまっている彼女が可愛くて可笑しくてくすくすと笑いながら、"プレゼント"に対して辿々しくも反論をしてくる彼女に「言ったろ?あれは"親戚のお兄さんから貰うお年玉代わり"だって。お前が欲しいって強請ったのこっちじゃん。」と、何を当たり前なことを。といったトーンで、しかし声色はどこか楽しげに言葉を紡ぎ。 )




1716: 御影 みき [×]
2024-12-19 16:07:53



えー?
だって困った顔のせんせーも可愛くて好きなんだもん。


( 認識を改めなくてはならない、という彼の言葉にへらりと笑っては先程まで少し照れたようにしていたのに今度は困ったように苦笑いを浮かべる彼を満足そうに夕陽の中に閉じ込めてはさほど反省の色が見えない声色を返して。元々の認識はきっと彼がいつも言っている“手のかかる生徒”なのだろうけれど、改まった認識は何になるんだろう…とこてりと首を傾げたもののそれを誤魔化すようににこ!と可愛らしく笑って見せて。本来ならば彼の方からこうして誘ってくれたこの状況、いつものようにきゃあきゃあとはしゃいで楽しむのが最も正解なのだろうけれど残念ながら今のみきの頭はオーバーヒートを起こしているのでただただ流れてきた言葉にぽつぽつと言葉を返すことが精一杯。さも当然、といったような声のトーンの彼の言葉には“たしかにそう言ってたかも、でも条件が揃ってないとハグはダメって言ってた、今は大丈夫なのかな、”とぐるぐると色んな言葉達が頭の中を駆け回るばかりで、いつもよりもずっとずっと近い距離でくすくすと笑う彼の顔から視線を外すことすら出来なくて。「 だ、だめって言われると思ったから、……ほんとにされると、ドキドキしちゃう、 」と十人が通り過ぎたら十人にドキドキしているのがバレてしまうような顔で小さく答えては、漸く動くようになったみきの両手はおずおずと彼の背に回されてそのままぎゅ、と抱きついて。 )






1717: 鳴海 司 [×]
2024-12-19 18:08:37




…おっさんの困った顔が可愛いとか言われてもなあ…、
そんなんで得した気になってんのお前だけだろうなきっと。

( 顔どころかどんな状態であれ彼女ならばネガティブな意見を投げてくることは無いのだろう。しかし大の大人が一回り近く下の相手にいいようにされたうえに困り顔まで可愛いだなんだと言われてしまっては何とも居た堪れない。先程追加したばかりの認識に、更に"変態"という物好きの上位互換のようなものが付け加えられては渇いた笑いを彼女に向けて。色んな考えが目まぐるしく回ってます、といった顔の彼女が固まってしばらく。漸く背に回された手を感じれば柔らかく微笑んで「そりゃあの時は昼間だし街中だし人多かったし……。…まあだからといって今みたいな状況ならいつでもいいってわけじゃねーけど。」と、彼女の懸念を溶かすように言葉を紡いで。ただ嬉しいだけならまだしもわざわざ『ドキドキする』だなんて可愛らしい言葉を追加してくる彼女が愛おしくて、全身で彼女の温もりやふわりと香る匂いなど全てを享受すればこちらの心も温かくなるようで。 )




1718: 御影 みき [×]
2024-12-19 19:53:02



だってホントだもーん。
好きな人の色んな顔見られたら嬉しいよ。


( いつものちょっぴり意地悪なせんせーも勿論大好きだけれど、今のように恥ずかしそうにそっぽを向いたりちょっぴり早口になってしまう彼もぜんぶが大好きで、心做しか乾いた視線を向けている彼とは対照的にみきはどこまでもにこやかで。彼はいつだって年齢を気にしているけれど、だいすきになった人ならば年齢なんて関係なくどんな顔だって可愛いのだから仕方がない。漸く抱きしめられた彼の体はこうして体を預けているとだんだんとお互いの体温が混じりあってとてもぽかぽかと暖かくなっていくようで、みきの驚きやら心配やら何やらを全部溶かしてしまうような彼の声色と言葉にだんだんと硬直していた体もリラックスしていきすり、と彼に擦り寄るように体を預けられるほどにまで回復して。「 ……折角がんばって帰ろうとしてたのに、また帰りたくなくなっちゃった。 」先程まで決意していた“これ以上わがまま言わずに帰る”という決意は残念ながら彼に抱きしめられて溶けた不安と共に流れてしまったようで、みきはきゅ、と彼に抱きつく力を強めては小さな小さな声でまたいつものわがままを零して。 )






1719: 鳴海 司 [×]
2024-12-19 21:25:26




──、…まあそれは、分からなくもないけど。

( 何をしようが何を言おうが、どんな自分でも受け入れてくれて好意を真っ直ぐ伝えてくれる(可愛いという感想に関しては多少複雑ではあるが)彼女の言葉に何のおべっかも含まれていないのは明白以外の何物でもなく。まさしく言葉通りの"好き"を全力で伝えてくれる彼女の言葉には、その耳に届くかどうか分からないほど小さな声で同意を零し。確かに彼女の笑顔、拗ねた顔、照れた顔、どこか不安げな顔ですら、様々な表情を見せてくれることが嬉しいことは紛れもない事実なので。──好きな人の、という大前提がちゃんと機能しているかどうかは本人のみの知るところ──。冬の夜ともなればキンと冷たい空気が張り詰めているような感覚さえ覚えるのだが、今こうして互いの体温が混ざり合っているおかげか心に加えて体もじんわり暖まっていくようで。背中に回された手に力が入るのを感じると同時に小さく紡がれた我儘は、夜の静けさといつもより近い距離に顔があるためしっかりと耳に届き。「ん、……まあここならすぐ帰れるし時間もまだあるし。…──もうちょっとだけ。」と、小さな体を優しく抱きしめて。休日に私服、そして一日中クリスマスの特殊な雰囲気に包まれていたせいか、彼女に対して普段よりも甘くなってしまっていることに一応自覚はしているのだが。 )




1720: 御影 みき [×]
2024-12-19 22:23:35



…………え!?!?、?


( 好きな人の色んな顔が見られたら嬉しい。残念ながら閑静な住宅街に居るおかげでこの言葉に同意をする彼の小さな呟きはバッチリとみきの耳に届いてしまったようで、暫くのシンキングタイムの末漸くその言葉を理解するなりそこそこ大きな声で驚愕の声を上げながらまん丸に見開いた夕陽で彼を見上げて。“好きな人”の色んな顔が見られたら嬉しいに同意をしたということは、彼にもそれに該当するような人がいるということ。当然のようにもしかしたら自分かも…!なんて勘違いをする訳もなく、クリスマスのこの時期に二人でお出かけをして、手のかかる生徒で頭がいっぱいとまで言ってもらったにも関わらずみきは「 だ、だれ!?みきも知ってる人!? 」といつかのミスコン投票の時のように大慌てで彼に詰め寄ってはきゅ……と眉毛を下げて真っ直ぐ彼を見つめて。心地よいドキドキとそれからお互いの体温が混ざり合うようなこの時間がみきはとても好きで、だからこそよく彼にハグを強請ってしまうのだけれどその奥底では迷惑じゃないかな我儘じゃないかなとちょっぴり不安もあったりするのもまた事実。けれど自分を優しく抱き締め返してくれる彼の体温がそんな心配が杞憂だと言ってくれているような気がして、いつもならもうちょっとと強請るのは自分なのに彼の方からそう言われてしまったらちょっとと言わずにもっとずっとこうしたくなってしまうのも仕方の無いこと。「 ……ちょっとじゃ、やだ。ずっとがいい、 」いつもよりもずっとずっとふわふわと甘くて蕩けてしまいそうなこの今の状態を少しでも長く続けたくて、みきは彼の耳元にぽそりとそう呟くように答えてはまたぎゅ!と抱きついて。 )






1721: 鳴海 司 [×]
2024-12-20 06:41:56




────、…相変わらずだなお前は……。
そりゃもう、御影もよーーーく知ってる相手だよ。

( 少しの静寂の後、突如として大きな声を出されたことに「うるさっ!」と驚いてこちらも目を丸くさせては、夜の住宅街で大声を出すもんじゃありませんと一言苦言を。しかしその驚きと同時にまた顔を赤くさせるのではと思いきや、こういった肝心な面で頑なに自分を選択肢に入れない彼女に呆れたような笑いを浮かべて。聞きたくないような知りたいような、と恐怖混じりの好奇心を隠せない夕陽色の瞳がじっと見つめてくれば、こちらは腕を組んで神妙な面持ちで何度もこくこくと頷いて。自分で言うのも何だが『もうちょっと』というのは珍しく我儘な台詞だったと思う。だが彼女の口から答えられたのはそんな言葉に輪をかけるような可愛らしい我儘で。抱きつく彼女の腰に回していた手をその背に移動させては優しくとんとんと叩き、「いくら暖かいって言ってもここでずっとこのままはさすがに凍え死ぬなあ。」と笑いながら冗談を零し。自らの欲望のまま言えば、もちろんこのままでいたいのは自分も同じだし帰したくない。しかし今はまだ叶わないその気持ちを慰めるため、抱き締める手に柔く力を込めて。 )




1722: 御影 みき [×]
2024-12-20 09:07:42



み、みきもよーーーく知ってる相手、…。


( どこか神妙な顔つきで腕を組み頷く彼にちょっぴりの不安を覚えつつも彼の言葉を小さく復唱しながら一生懸命自分の周りの人達を思い返して。むむむ、と無意識に眉を寄せながら考えるものの残念ながら該当者は誰一人と出ることなく。まりあちゃんかな、でもよーーーくは知らないな…まさかえまちゃん?いやでも…とぐるぐる頭を回転させては、苦し紛れだけれど自分がよく知っている人物と言えば「 あ、あきちゃん…? 」と、年上キラーな親友の名前を小さく呟いて正解かを問いかけるように恐る恐る彼を見つめて。朝はなんだか今日は寒いなぁなんて思っていたけれど彼と合流したあとは何だかずっとポカポカしていて、日が落ちた今がいちばん寒いはずなのに何故だかみきはいちばん暖かく感じて。それはきっと優しく抱きしめてくれる彼の手や、優しく背中を叩いてくれる手、暖かな体温がきっとそう思わせてくれているのだろう。みきはぽつりと零された彼の冗談にふふ、と笑ってしまえば「 みきの体温ぽかぽかだからだいじょーぶ。人間カイロだもん。 」と子ども体温で温かい自分の体温を分け与えるように彼の体にすり、と身を寄せて。 )







1723: 鳴海 司 [×]
2024-12-20 10:31:19




、……なるほどそうきたか…。
ハズレー。ほんとお前の考えはたまに読めないときがあって飽きねーわ。

( 彼女の頭の中で、本人を除いて何人を思い浮かべているのか分からないがその時点ですでに正解ではないんだよなぁと思いながらも敢えて見守り。暫く待った後に挙げられた答えは、こちらとしてもまったく予想の斜め上。話したりする事はあれどだいたいは彼女が隣にいてそのついでくらいなのに、よく名前が挙がったなと変な回転を見せる頭に感心を覚えて。ましてや親友の恋心を知っているうえでその相手に自らを好きだと思わせるような悪女が彼女の友達にいるわけ無いだろうと可笑しそうに笑いながらも小さく溜息を吐いて。物理的な暖かさだけでなくふわふわとした多幸感からくる心地良い温もりに目を閉じながら、「そういやそうだったな。…ん、まじであったかい。……御影抱いたまま寝たら冬でも気持ち良く眠れそうだなぁ。」と、確かに人間カイロの肩書きに納得するほど温かい彼女の体温をじんわりと感じて。一度暖まってしまえば布団から出たくないのは当然として、問題は布団に入るとき。冷んやりと冷たい布団が暖まるまでのただ辛いあの時間も、彼女が横にいれば絶対に抱き枕として有用だろうとくすくす笑い。 )




1724: 御影 みき [×]
2024-12-20 11:28:04



えぇ………。
だってみきがよーーーく知ってるのなんてあきちゃんくらい……ヒント!ヒントちょーだい?


( どうやらあきちゃんはハズレだったようで、更に彼の口ぶりから察するに彼すらも想定外の答えだったらしくみきは難しそうに更に眉を寄せて。でも確かに言われてみれば彼と親友がふたりきりで話しているところすら見たことないしなぁ、と思い返せばやっぱり簡単には該当者が思い浮かばずにひとつだけヒントを強請り。ほんとは“好きな人の色んな顔が見られると嬉しい”に賛同してくれた彼のその人を知るのはちょっぴり怖いのだけれど、でもそれ上に自分の好きな人にそれに該当する人が居るというのならば知りたくなってしまうのは仕方の無いことで、ヒントを強請るみきの瞳は真剣で。いつもよりもずっと近い場所から聞こえる彼の声は幾度となく聞いたことのある柔らかでリラックスしているもので、彼もこの時間を幸せだと感じてくれていたらいいなぁなんてわがままにも思ってしまい。だがしかし次に聞こえた彼の言葉にぽぽぽと頬を赤らめては「 ……持って帰る? 」と今日はよく冷える夜だし、明日は日曜日だし、だなんて心の中で幾つか言い訳を並べながら彼を真っ直ぐに見つめてはこてりと首を傾げて何度目か分からない問いかけを。寒いのが嫌いな彼の為になら、いくらだってお布団の中で人間湯たんぽとして活躍するつもりなのに。 )






1725: 鳴海 司 [×]
2024-12-20 15:13:13




ヒント、って言われてもなあ……うーん……、
…───そいつとよく会うのは準備室。

( 彼女のおねだりにぎく、と体が強張れば、腕を組んで頭を捻ること数十秒。どうにか思い浮かべるもそのどれもがヒントどころか超特大ヒントにしかなり得ず、腹を括ったように小さな声でぽつりと。しかしヒントを求めるためにこちらを真剣に見つめてくる夕陽色からは決して目を逸らさずに答えて。彼女の温もりを全身で感じている最中、突如として飛び込んできた言葉を頭が理解するのには少しばかり時間を必要としたらしい。彼女と自分の視線がぱちりと絡んだうえであざとくも(もちろん天然なのだろうが)首を傾げるその動作は、今しがたそのほんのりと赤みを帯びている唇から零れた台詞も相まってあまりにも破壊力が強く。「────っ…ばーか。持って帰りません。お前はちゃんと自分の家に帰りなさい。」と、頭の中で囁く悪魔に抗うかのように彼女の両肩を優しく押し返してハグタイムも強制終了。そんな可愛らしいことを言われてしまったうえでまだ抱き合っていれば、本当に連れて帰りたくなってしまう。なんてそんな事は口が裂けても言えないし、理性が必死に欲望と戦っていることなんて彼女は知る由も無いだろう。 )




1726: 御影 みき [×]
2024-12-20 16:18:39



、─── 。


( あまりに真っ直ぐな彼のダークブラウンがみきの瞳を射抜いて、思わず呼吸が止まるほどにみきはそれに見惚れてしまう。みきがよく知っていて、彼とその人がよく会うのは準備室。そんな大ヒントたちからみきが導き出した正解は─── 「 ふぐ太郎とふろすけ…!!!?? 」。あまりに自分が名探偵すぎてはわわ…と興奮の隠せないキラキラした夕陽色で“人とは言っていない(注:言っている)” という抜け穴に気付いた己の超頭脳に己で感心してしまいながらも「 どう!?当たりでしょ! 」と繋いだ手をゆらりと揺らしては正解!と彼の唇から紡がれるのを期待に満ちた瞳で待って。だってそうじゃなきゃ、残っているのは自分ただ一人になってしまう。そんな奇跡はたとえクリスマスでも起こらないだろう。今度こそは持ち帰ってもらえるかも!そんな淡い期待に満ちた問いかけはしっかりとしたNOと体を優しく押し返す彼の手によって阻まれてしまい。やっぱりダメかぁ、なんて彼の心情を知らぬ小悪魔はぷく、と不満そうに唇を尖らせたあとに「 じゃあ最後の一回! 」とするりと彼の手からすり抜けて最後にぎゅ!と彼に抱き着いて最後を堪能するように一度だけ擦り寄ってから漸く渋々体を離して。先程まで彼の体温のあった体は離れたことによっていっそう寒く感じてしまい、みきがこんなにも寒いなら彼はもっと寒くなっちゃいそうだから早く帰らなきゃ…と頭ではわかっているのになかなか足は家の方向へとは向いてくれず。 )





1727: 鳴海 司 [×]
2024-12-20 17:38:13




………………っふ、あはは!
──…はー、そうそう当たり。あいつら飯食うとき可愛いよなー。

( ここまでくればもはや逆に天才的なのではないだろうかというほどの彼女の鈍感さが可笑しくて、目に涙を浮かべてしまうほどに暫く笑えば、その涙を指で軽く拭いながら彼女が待ち望んでいたであろう正解の言葉を向けて。そもそも生き物は好きな方なので確かに間違いでは無いから。…とはいえもしもここで『もしかして、みき?』なんて言われてしまえば答えを言わせようとしたにも関わらずその時は困っていただろうし、その際は今の彼女の答えと同じものをこちらから答えていたのだが。繋いだ手はされるがままに揺らされるし、未だ尾を引く笑いは消えないしで何とも和やかな雰囲気に包まれて。──いつかは何の心配も無い甘い雰囲気に包まれてみたいものだが──。名残惜しいのが本音ではあるが漸く離せた体は押し返す手から器用に抜けられて再びその温もりを一瞬感じれば、その後渋々ではあるが聞き分け良く離れてくれる彼女に微笑んで。普段であれば冬の夜に外に出ようものなら、例えそれが近くのコンビニ等でさえ死を覚悟する(大袈裟)ほどに寒さは大嫌い。しかし今は心が満たされたうえに首元に巻かれた紺色のマフラーのおかげか震えが止まらなくなるような寒さを感じるわけではないのが自分でも少し不思議なほど。「……帰んねーの?」とくすくす笑いながら、紙袋の中身を確認すればペアマグカップの片方、ブルーのカップが入った箱を取り出してはピンクのカップが入った箱は紙袋ごと彼女に差し出して。──自分の分を取り出したことで出来たスペースにマグカップの入っている箱とは違ってもうひとつ、細長い小さな箱が入っていることに彼女が気付くのは果たして今なのか帰宅してからなのか。 )




1728: 御影 みき [×]
2024-12-20 18:15:19



やっぱり!
みきそういうの分かっちゃうんだなー!名探偵だから!


( 期待通りの言葉が彼の唇から紡がれれば(なぜだかすごく笑われているけらど)ぱぁあ!と自分の推理通りだったことに瞳を輝かせた後に自慢げにふふん、と胸を張って。だって彼は生き物たちのことが大好きだし、ふぐ太郎たちを見ている時の目がとっても優しいのをみきはよく知っているから。さっきまで一体彼の好きな人は誰なのだろうと不安そうな様子だった人物と同一人物とは思えないほどにスッキリと安堵した様子のみきはもちろん彼の言葉を疑うこともなく。…ただ、本当は心の奥底で自分であることを期待していたのもまた事実なのだけれど、それはみきの口が語らなければ誰も知るはずのないもので。つい先程帰ろうとした決意をいとも簡単に流し去ってしまった張本人からの帰宅を促されるような言葉にぷく、と頬を膨らませては「 せんせーのせいで帰りたくなくなっちゃったの……。 」となんとも堂々と責任転嫁をしつつ差し出されたマグカップの入っている紙袋をありがと、と受け取り。そうしてせっかくなら彼から貰ったヘアピンも紙袋に入れておこうとちらりと紙袋を覗けば、そこには先程お店のお姉さんから貰ったマグカップの片割れと見知らぬ細長い小さな箱が。みきはぱち。と面食らったように瞳を丸くしては「 ?せんせー、忘れ物入ってるよ。 」とその小さな箱をそっと取り出しては不思議そうに首を傾げながら彼へと差し出して。ソファの部品とかかな、でも全部発送するって言ってたしこんなに綺麗な箱に入ってるもの?となんだかアクセサリーでも入っているようなサイズの其れは当然のように彼のものだとみきは思っているようで。 )





1729: 鳴海 司 [×]
2024-12-20 19:16:25




はいはいすごいすごい。
ほんと"迷"探偵だよお前は。

( ぱちぱちと拍手を送りながら満足げに胸を張る彼女の言葉に同意…と見せかけて、さりげなく別の意味を織り交ぜるも紡がれる音こそ同じなのできっと分からないだろう。不安そうな顔から一転して自慢げに瞳を輝かせる今もそうだが、そうしてころころと変わる彼女の表情は見ていて飽きないし、色んな顔を見せてくれるのが嬉しいと正面から誤魔化しなく伝えられる日がいつか来ることを心の内で願わずにはいられなくて。華麗な責任転嫁(とはいえ確かに最初にハグしたのは自分からなのであながち間違いでは無いのだが)をされれば「嘘つけ。普段からすぐ帰ろうとしないじゃんお前。」とピシャリ。今回もどうせ何かと理由をつけては帰るタイミングをずるずる伸ばしていただろうと意地悪な笑みを浮かべて。バレないように忍ばせておいたのだが、あっさりと見つかってしまった箱を疑問符の浮かぶ様子で差し出してくる彼女に「忘れてねーよ。…それやるから早く帰りなさい。」と眉を下げて微笑み。開封のタイミングは彼女次第ではあるが───ヘアピンよりも先に選んでいたそれは、小さな可愛らしいリボンの中心にこれまた小さなダイヤが付いたものがモチーフのピンクゴールドのネックレス。トイレと言って離れた際に買っておいたものだが、その後にヘアピンを眺める彼女についついそちらもプレゼントしてしまったのはまさに"親戚のお兄さん"のような心境だったのであくまで本命のプレゼントはこっち。 )




1730: 御影 みき [×]
2024-12-20 20:46:36




……いいの…?ありがとう…!
、─── い、いま開けてもいい…?


( “迷”探偵と褒められれば当然その言葉の違いに気がつく訳もなくニコニコと機嫌良さそうにそうでしょう!と微笑むだけで。どうやら紙袋の中にあった細長い小箱は彼の忘れ物ではなかったようで、本日3つめのプレゼントらしい。も、貰いすぎている…!と手元の小箱と彼を交互に見つめてはちょっぴり慌てつつも“ありがとう”の言葉は当然忘れるはずもなく。全くもってこの箱の中身が想像できずにどこかそわそわと落ち着かない気持ちを隠すことなく家に帰ったあとではなく今直ぐに開けたいと強請るような瞳で彼を見上げては、今日ヘアピンとソファ以外に何かを買っているような素振りはなかったし…と小箱をじっと見つめたり裏返したりしてみるもののやはり箱の中身は分からなくて、ただ分かることといえば軽いというくらい。だがしかし軽くて細長い小箱に入るものといえばボールペンとかシャーペンとか、そういった文具しか思い浮かばずに最近勉強頑張ってるからかな…!と相変わらずの迷探偵の推理っぷりを心の中で披露してはどきどきそわそわと開封の許可を待って。 )





1731: 鳴海 司 [×]
2024-12-20 21:11:30




えっ。…今か………んー……、
……まあいい、けど。うん。

( 驚きながらも律儀に礼を伝えることは忘れない彼女には素直に感心と尊敬の意を向けるも、そのそわそわとした気持ちを隠すことなく開封を強請る様子はまるで待ての出来ない可愛らしい子犬のよう。とはいえ忍ばせたプレゼントが即バレしたうえに目の前で開けられるのは、中に入っている物自体も相まって正直なところ少しだけ気恥ずかしくて。…しかしここまであからさまに開けたい!気になる!と前面に出されては、こちらとしても中を見た時の反応が気にならない事もないのが本音。今のところの反応を見る限り、中身についてはきっと何の想像もついていないのだろう。少し悩んだ後、腹を括ったように小さな声でぽつりと開封の許可を。 )




1732: 御影 みき [×]
2024-12-20 21:56:57




やったあ。


( 無事に(渋々ながら)彼から開封の許可が得られればパァア!と分かりやすく夕陽色を輝かせながら彼の隣に腰を掛けてはどきどきそわそわする心を隠すことも無くちょっぴり深呼吸を。今日は何だか彼に色んなものをもらってばかりだなぁ、なにかお返ししてあげたいなぁ、なんて小箱をそっと指で撫でながら考えるものの出てくるのはお弁当だとか有り触れたものしか浮かばないのは高校生のお財布事情上仕方の無いこと。ゆっくりゆっくり丁寧にその小箱を開ければ、そこにあったのは公園の街灯に照らされてきらりと光るダイヤの着いたリボンモチーフで可愛らしいピンクゴールドのネックレス。あまりに予想外のそれにぴた、とみきの動きが一瞬止まった後に慌てて彼と小箱の中のネックレスを交互に何度も見やっては「 こ、これ…!!! 」と興奮からか頬をほんのり朱色に染めながらあんぐりと口を開けて驚きを隠しきれない様子で。そんなみきの脳内にはつい本日の昼間に雑貨屋で彼と話したばかりのネックレスをプレゼントする意味がぐるぐると渦巻いては更にみきの頭混乱させていき。 )






1733: 鳴海 司 [×]
2024-12-20 22:59:58




──…、

( 隣に腰掛ける彼女を目で追いかければ、まだ箱に入った状態だというのにすでに壊れ物を扱うかのように丁寧な手つきで開封に臨む様子をどこか楽しそうに眺めて。しかし慈しむような笑みを浮かべてはいるものの、良くない反応が返ってくる可能性も考えてしまえばその内心は少しばかりドキドキしてしまうのは致し方無いだろう。誰かに───生徒とはいえ異性にクリスマスプレゼントなんて何年ぶりだろうか。ついでに言えば、今まで経験してきたどれよりも何だかそわそわとしてしまう気がするがその気持ちには敢えて気付かない振りを。包装を破る事も無くひどく丁寧に開けられた箱の中には、見た瞬間に彼女に似合いそうだと思って選んだネックレス。"首輪"に"独占欲"、そんな会話を繰り広げたあとでコレを贈ることを彼女は嫌がらないだろうか。「…あー……、文句は聞くけどセンスには優しめの評価をお願いしたいところかな…。」と、何だか妙に居た堪れない気持ちと気恥ずかしさが湧き上がってきては言葉の出ない様子の彼女からすす…と目を逸らして。 )




1734: 御影 みき [×]
2024-12-20 23:39:29




っ~~~……だいすき…!!!


( どうやら彼の反応を見るに“あの会話”の意味も含めたプレゼントのようで、彼が自分を独占したいという欲を持ってくれているという喜びとあなたのものですと分かりやすい首輪を着けたがってくれたのではないかというそわそわにみきのときめきは簡単に限界突破してしまい。文句なんてあるはずもないしこんなにも可愛らしい首輪を送られて喜ばない女などいるはずもない。みきは思わず隣の彼にぎゅ!と抱きついてはちょっぴり泣きそうになってしまう表情を隠すように彼の首元に顔を埋めては「 すごく嬉しいしとっても可愛い。……独り占めしたいって思ってくれてるって、これもせんせーのだよって首輪だって思っていいの、? 」と心から幸せそうなはちみつ色の甘い声を零してはまた彼に抱きつく力を柔く強めながら小さな声で問いかけて。きっと大人の素敵なお姉さんならこんな事をわざわざ聞くことも無くニッコリ笑って受け取るのだろうけれど、みきはどうしても彼の口から直接聞きたいようで。今日のデートから始まり、ソファ選びも、お揃いのマグカップも、オムライスランチも、ヘアピンも、イルミネーションも、ハグも、全部全部が楽しくて幸せだったのに更に最上級が来るだなんて思わずにみきの夕陽にはじんわりと涙の膜が張って。 )








1735: 鳴海 司 [×]
2024-12-21 08:04:14




───ぅわっ、!?

( 硬直タイムが終了すると同時に勢いよく抱き付かれれば、驚きの声をあげるも咄嗟に腕を回して彼女の体を支えては何とか倒れる事なく持ち堪えて。つい先ほど漸く惜しむ気持ちを隠しつつ離れられたばかりだというのに、振り出しに戻ってしまった現状にはやれやれと小さな溜息を吐くしかなく。顔が埋まったままなので少しだけくぐもったような声にはなっているが、その声色はどこまでも幸せそうで何だかこちらも釣られて口角が上がってしまうよう。「う………わざわざ聞くなよそういう事を…。……まあ、なんだ。いつか消えるような落書きよりは効果あるんじゃねーの?」と、喜びに満ちたその問いかけにはやはり気まずそうにしながらも決してそれを否定はしなくて。文化祭で引いた黒い線はすでに消え去っており、代わりの指輪なんて今はまださすがに贈れないしネックレスが精一杯(これも重くないわけでは無いだろうが)。しかし今度は壊れたり無くしたりしない限りは消えることのないもの。これならば仮にまた田中えまのように変なちょっかいをかけてくる相手がいたとしても、少しは彼女の心を守る盾くらいにはなってくれるのではないだろうか。気恥ずかしさから視線は明後日の方向へ向けたまま、そんな思いを言葉に乗せて。 )




1736: 御影 みき [×]
2024-12-21 09:50:29




……うん、すっごくすっごく効果ある。
嬉しい…!


( こんなに咄嗟に抱き着いても彼ならばきちんと抱き留めてくれる、という信頼があってこそできないこのハグはきっとみきにとってもその信頼は無意識。ただ今はただただ彼からの独占欲が嬉しくて胸がいっぱいでそれどころではないようで、彼の言葉にこくん。と頷けば嬉しい気持ちをからだ全部で表すようにもう一度ぎゅ、と彼に抱きつく力を緩く強めて。いつ買ったのかは全く気が付かなかったのだけれど、“独占欲”や“この人のものです、という印” という話をした後に彼がこうして渡してくれたのが嬉しくてみきの頬は勝手にゆるゆると緩んでしまい。少しそうしていた後、するりと彼から離れてファーマフラーを外せば彼の手にそっとネックレスを置いて「 ……着けて?せんせーのものだよって証。 」とこてりと首を傾げながら真っ直ぐに彼を見つめて。ネックレスはもちろん自分で着けられるし、このあとお風呂に入る時は外さなければならないのだけれど、それでもやっぱりいちばん最初は他の誰でもない彼に着けてほしくて。幸い今日はポニーテールだから髪は邪魔にならないし、みきはその場で目を閉じてはネックレスを着けられるのを大人しく待って。 )






1737: 鳴海 司 [×]
2024-12-21 12:21:36




はは、そりゃ良かった。

( ただ真っ直ぐに嬉しいという気持ちを全身で表現するように、ほんのりと火照った頬は緩んでいるし抱き締める手には柔らかく力が込もるしでそのすべてが愛おしくて、またしばらくこのままかな、なんて考えていたところ思いのほかあっさりと離れたことにきょとんとしていれば、彼女にプレゼントしたばかりのネックレスを渡されてさらに目を丸くさせて。この独占欲を形にした物を、自らの手で彼女に着けろと。さすがにそこまでするのは居た堪れないので、いや…と口を開こうとするも時すでに遅し。この状況でまたもや無防備にも目を瞑った彼女は、その首に"証"が着けられるのを今か今かと待ち始めてしまっていて。こうなると断るのも何だか忍びないので、肯定の意味合いの小さな溜息を吐いて。…後ろにまわって着けるならまだしも、隣同士で腰掛けた状態の今ではその着け方はままならない。仕方なく正面からするりとその首に手を回し、手元を覗きながら「……………ん、着いたぞ。」と一言。彼女によく似合うピンクゴールドのリボンが、街灯の明かりを反射してその首元できらりと光って。 )




1738: 御影 みき [×]
2024-12-21 13:59:24




─── …ふふ!ありがとう!


( そわそわとどこか落ち着かないような気持ちでその証を他の誰でもない彼自身に着けられるのを待っていれば、耳元で聴こえるネックレスの音とするりと首元を掠める彼の手の感覚にちょっぴりドキドキしてしまったり。流石に着けてもらうのは我儘すぎたかな、でも飼い犬に首輪をつけるのは飼い主の仕事だし、と心の中で自分のわがままを正当化する言い訳を並べていればどうやらネックレスも無事に着いたらしくみきはゆっくりと瞳を開けて。流石に自分からは見えないのでそっと指先で首元にある証を確認しては満足気にふわりと穏やかに微笑んでは先ずは我儘を呑んでくれた彼にお礼を。きっとこの後家で鏡を見る度ににこにこと頬を弛めてしまうのだろうけれど、今だってそれに負けないくらいみきの顔は幸せそうで。「 どう?せんせーのものだよって証、似合う? 」ときらきらとした無邪気な笑顔で彼を見つめては、彼が自分のために選んでくれた独占欲を纏ってちょっぴり自慢げに首を傾げて。 )






1739: 鳴海 司 [×]
2024-12-21 14:26:01




どういたしまして。
───似合ってる、可愛い。

( 心の底から嬉しそうに幸せそうに、そんな様子で微笑む彼女の首元に光る独占欲の証はその白い肌によく映えていて。交際しているわけでもないただの生徒相手にこういう事をするのは教師として決して褒められる事でないのは重々分かってはいるのだが。文化祭のあの日、予約と称して彼女の指につけた跡は中途半端なもの。子供騙しだと言った田中えまの言葉もあながち間違ってはいなくて、今の今まで心の奥底に抜けない棘のように引っかかっていたわけで。立場を考えてお互いのためにならないことは知っている。それでもやはり彼女にはいつまでも笑っていてほしいし、どこまでも幸せに満ちたこの笑顔が見れたならば贈って良かったと心から思えて。愛おしいものを見る瞳で真っ直ぐ目の前の彼女を捉えれば「無くすなよー。…あと俺から貰ったとか人に言わないこと。」と、冗談めいて笑いながらも噂が回り回って変な邪推や憶測を呼ばないように軽く釘を刺しておいて。 )




1740: 御影 みき [×]
2024-12-21 15:35:40




えへへ。
せんせーが選んでくれたものだもん。


( 2人を包む空気はどこまでも暖かく優しいもので、嗚呼この人のことを好きになってよかったなぁと心から思える幸せなもの。みき自身形だなんだとこだわる趣味は無いけれど、でもやっぱりこうして目に見える形でだいすきな人の独占欲が感じられるとどうしようもなく嬉しくなってしまうのも乙女のサガ。可愛い、の言葉は果たしてネックレスに対してかそれともみきに対してか。いつもなら“どっちが?”と聞き返してしまう彼の言葉も今はどちらだっていいほどにみきの心は満たされていて、自分を見つめる彼の瞳ですらもしかして自分のことを好いてくれているのではと思ってしまうほどに優しく甘く感じてしまい。「 うん!……みんなに内緒にするから、学校で着けてちゃダメ、? 」こんなに大切で愛おしいものを無くすわけが無いと彼の言葉にこく!と頷いては少し迷った後に恐る恐る学校生活での着用許可を強請って。だってそうじゃなきゃ首輪の意味が無いし、自分がいちばん“みきはせんせーのもの!”と自覚したいのは学校の中なのでこの証がいちばん必要なのは学校生活中なのだ。みきは真っ直ぐに自分を見つめてくれる彼の視線を受けながらおねがい!と甘えたな夕陽で見つめ返せばダメ押しにこてりと首を傾げてみせて。 )






1741: 鳴海 司 [×]
2024-12-21 16:23:17




、…デザインとかさ、お前がどんなの好きとかよく分かんなくて。
でもこれ見つけた時に似合いそうって反射的に思ったんだよな。

( だから買って良かった。そう言いながら目の前の彼女を優しく見つめては柔らかく笑い。今回買ったソファだって彼女のセンスに最初から全てを委ねる気でいたほど無頓着な自分だが、自信のあるなし関係無くこうして喜んでもらえたならばこちらも嬉しくないはずもなく。忠告に対してしっかりと強く頷いてくれた彼女に安心するように笑みを浮かべていれば、彼女からの新たなおねだりに少しだけ目を丸くして。確かにうちの学校、校則はゆるめでアクセサリーも派手すぎないものならば比較的目を瞑ってくれる先生が多いだろう。その点はクリアしているとしても、学校で自らの独占欲の証と称した物を着けた彼女と過ごすというのは些か居た堪れないのは本音。しかし彼女の気持ちも分からないでもないので、「んん…………、──まあ…別にいいか。お前にやった物なんだからいつ着けようがお前の勝手だもんな。」と、可愛らしいお願い事に負けを認めるように眉を下げて。…ただし"せんせーのものって証"だとか"首輪"だとかを強調されてしまうと、それが事実であれやはり口にされることで自分のそんな醜い欲が浮き彫りにされるようで何とも言えないのだが。 )




1742: 御影 みき [×]
2024-12-21 16:58:31




……ネックレスもすごく嬉しいけど、せんせーのその気持ちがもっと嬉しい。
すっごく可愛い、だいすき。


( きっと今自分がどんなに緩んだ顔をしてふわふわと甘ったるい声色なのかが自覚できる程にみきは今とてつもなく幸せで、此方を見つめる温かなダークブラウンも優しく微笑んでくれる彼のことがどうしようもなく大好きで愛おしくて。みきはまた彼に抱き着きたくなってしまった乙女心をグッと我慢して彼の手を取るだけに留めれば、小さな指を彼の指に絡めながらにっこりと幸せそうに微笑んで。自分でもなかなか無茶なおねだりをしていることは重々承知、驚いたように丸められた彼のダークブラウンをうるうるとおねだりの瞳で見つめていればちょっぴり渋々ながらも無事に許可が降りてみきの瞳はぱぁ!と輝いて。「 やったぁ!嬉しい、学校でもちゃんとずっと着けてられる! 」だなんてきゃっきゃと小さな子どものように喜んではこれで無事に私生活でも学校でも彼の証で首元を飾れるのだとにこにこ笑って。意図せずマフラーとネックレスという互いに首元へのプレゼントになっていることにはまだ気が付かず、みきは絡めた指にきゅうと力を込めては機嫌良さそうにえへえへと頬をゆるめ。 )






1743: 鳴海 司 [×]
2024-12-21 21:17:12




分かったって。
こっちこそ、そんなに喜んでもらえたなら選んだ甲斐もあって嬉しいよ、ありがとな。

( ゆるゆると絡まる指に視線を移しながらもそれを離そうとすることなくされるがまま、そしてくすくすと笑みを零せば空いている方の手で彼女の頭を優しくひと撫でして。そもそも教師の許可なんて得ずにアクセサリーを着けている子が大半だというのに、(物が物だというのもあるかもしれないが)わざわざ許可を取ろうとする彼女が何だか可笑しくて。「変なところ律儀だし大袈裟だよなお前は…。生徒指導に見つかんなよ?」と、教師としてはよろしくない一言を追加すればその喜びようを微笑ましそうに見つめて。とはいえ彼女に贈ったネックレスは派手さでいえばどちらかといえば控えめではあるし、これならば生徒指導の先生方ですら見落とすもしくは見逃してくれる可能性の方が充分に高いのだが。これで晴れてお互いがお互いに"首輪"となりえる物を贈り合ったことになるのだが、それはこちらも彼女同様に気付いておらず。 )




1744: 御影 みき [×]
2024-12-21 22:02:15



……ふふっ、なんでせんせーがありがとうなの?


( お礼を言わなければいけないのは今日だけで数々のプレゼントを貰ってしまった自分の方なのに、なぜだか彼の方からもお礼を告げられればちょっぴり擽ったくなってしまいくすくすと穏やかに微笑んで。絡み合った指は決して拒まれることがなく、それ故にみきも調子に乗って絡めた指先でするりと彼の手の甲を撫でたりと好き勝手楽しみながらもその表情や声色は全てに幸せだという気持ちが乗ったにこにこふわふわととても穏やかなもので。教師としてはおそらく推奨されないであろう彼の言葉にくすくすと思わず笑ってしまえば「 だいじょぶ!みきスカート丈以外は注意されたことないから! 」と頼りになるんだかならないんだかの発言をしては自慢げに笑ってみせて。やっぱり女子高生というものはスカート丈で教師とバチバチと一戦交えるのが定番らしく、だからといってひらりと風に揺れるスカート丈は現役女子高生として譲れないポイントなので直す気はないのだが。 )






1745: 鳴海 司 [×]
2024-12-22 09:08:21




え、そりゃまあ……喜んでくれてありがとう的な…?
────っ、…つーか擽ったいんだけど。

( なぜか可笑しそうに笑われてしまっては、ほんの少し首を傾げて考えるような素振りを見せながらその問いに答えて。どこか蠱惑的にも感じる手つきで好き勝手に弄ばれてはさすがにその擽ったさに体がぴくりと跳ねてしまい、しかしすぐに止めようとはせずに小さな声でぽつりと言及を。彼女の年齢でむしろ注意がスカート丈だけならばそれはもはや優等生といっても過言ではないだろう(あくまで自分の見解だが)。「まあ仮に没収されても取り返せるとは思うけどさ。俺も冬の期間はずっとコレにお世話になる予定だし。」教員という立場を最大限利用すれば、きっと没収されても上手い事取り返すことは可能だろう。とはいえ彼女ならばそんな事にはならないとは思ってはいるのだが。反対に自分は没収だとか誰かにツッコまれるような心配のないマフラーを、大切そうに撫でながら冬の間の命綱だと言わんばかりに笑い。 )




1746: 御影 みき [×]
2024-12-22 19:35:46



!!
……ふへへ、


( いつもならこうして手を弄ばれるのはみきの役目。なのだけれど。ぴくりと跳ねた彼の肩とやんわりとした停止の言葉にみきはにっこりと笑ってその停止を受け入れることはなく。指先で彼の手の甲をなぞったり、指を絡めたり、指先でそっと続いてみたりといつかのマッサージとは比べ物にならない(とはいえ妖艶かと言われたらまた少し違う)手つきで彼に触れていけば、そんな彼の反応を楽しむようにみきの夕陽色は蠱惑的に煌めいて。取り返す、との彼の言葉にきょとん…と瞳を丸くしては、どうやら彼が裏で動いてくれるのかもとすぐに察したようでそんな表情もすぐに楽しそうな笑顔に早変わり。更に自分のプレゼントを大切そうに撫でる好きな人が目に入れば幸せな気分にならない女なんているわけがなく「 じゃあそれをみきだと思って大切にしてくださーい。 」とにこにこふわふわ微笑んではつん。と彼の巻いているマフラーを人差し指でつついてこてりと首を傾げて。 )






1747: 鳴海 司 [×]
2024-12-22 22:56:56




っ…!…、お前……調子乗んなって──。

( 悪戯に輝く彼女の瞳と笑顔はこちらの静止を聞き入れる素振りをこれっぽっちも見せず、いつだかのハンドマッサージよりはだいぶ艶のある手遊びを繰り広げられて。暫くはその絶妙な擽ったさを我慢してはいたものの、多少の力技にはなるがいつまで経っても止まる様子の無い彼女の手を反対に握り返して。彼女がネックレスに喜んでくれる様子が嬉しいように、自分がマフラーを大切そうにしていれば何とも幸せそうに緩む彼女の表情は目にしたこっちが逆に幸せな気持ちになりそうなもので。「これがほんとにお前なら、一度巻いたらもう取れなさそうなんだけど。むしろ段々締まってきそう。」と、笑いながら軽口を返して。大切にするのはもちろん大前提なのだが、彼女だと思うとなると例えば抱き付いたらなかなか離れないだとか、好きだという感情が出すぎて緩く込められる力だとかをつい想像してしまう。まるでゲームに出てくる"一度装備したら取り外せない呪いのアイテム"かのような言い回しでくすくすと笑い。…とはいえこのマフラーに関しては込められているものが"呪い"ではなく"愛情"なのは重々承知しているのだが。 )




1748: 御影 みき [×]
2024-12-22 23:25:53



!!
………いつものお返し。


( 彼がなんにも言わずに耐えていることをいいことに暫くはそうして触れ続けていたのだけれど、不意に彼から手を握り返されてしまえばびくりと肩を跳ねさせて漸くその動きは止まり。その後に唇から零れたのは怒った?と確認する言葉でも、ごめんね。と謝罪をする言葉でもなく、いつもこうして彼に手を弄ばれていることのお返しだと彼の真似なのか小さく赤い舌をぺろりと出していたずらっぽく笑い。自分よりも大きな彼の手に掴まれてしまえばもちろんこれ以上何かをしようと思っても出来なくて、それにこれ以上は本格的に困らせてしまいそうなので(今も充分困らせているのだけど)我慢。彼から返ってきた軽口はあながち間違いでもなく、みきは特にそれに怒りも否定もせずにうふうふと楽しそうに笑っては「 じゃあもうせんせーはみきから離れられないね~?ふふ、残念でした! 」と彼を覗き込むように見つめながら満足そうにその瞳を弛めて。愛とはすなわち呪いのようなもので、きっとみきの愛情も見えていないだけでいつだって彼の元にずっと在るものなのだろうから彼の言葉はあながち間違いでもない。もしも彼がそれを嫌がってなければ、迷惑でなければ嬉しいななんて思うのはきっとみきのエゴなのだろうけれど、やっぱりそれを願わずにはいられないのかその瞳は彼を捉えたままで。 )






1749: 鳴海 司 [×]
2024-12-23 00:35:50




!……お前はほんと……、
…あんまり大人を揶揄うようなら返してもらうぞ、コレ。

( 動きを封じられたにも関わらず小さく舌を出して笑うその瞳には未だにどこか挑戦的な光を宿している気がして。あんなに誘われるような手つきで好き勝手されてしまえば、こちらとて教師である以前にひとりの男。むずむずしてしまう気持ちが湧き上がるのも仕方のない事だと思っていただきたい。外されたままのファーマフラーは、その首元にキラリと光るネックレスが良く見える代わりに防御力を犠牲にしていて。するりとネックレスのチェーンに指を掛けては──言葉通りに実際取り上げようなんてもちろん思ってはいないが──態と指先が首筋に触れるようチェーンをなぞって。楽しそうに笑いながらもこちらを真っ直ぐ見据えてくる夕陽色にはどこか期待を望むような色が混ざっており、「…案外逆かもよ?お前の美味い飯食いたさに、俺が御影を離してやらないパターンとか、なんて───。」と期待の内容を知ってか知らずか、冗談めいた口調ではあるが迷惑に思うどころかむしろ彼女を捉えて手放さないと言わんばかりの台詞をにやりとした笑みと共に彼女に向けて。 )




1750: 御影 みき [×]
2024-12-23 06:44:21



んふふ。やーだ、もうみきのだも ─── っひぁ、!?

……っ~…お、大人気ない……!!


( てっきりいつもの様に呆れたようにため息をつくんだと思っていた目の前の彼はやはり今日はいつもとは違うよう。言葉と共にするりと伸びてきた手はファーマフラーの守りがない無防備な首筋に伸ばされそのままみきの首筋を指先で触れるような仕草でチェーンをなぞり。当然びく!と肩を跳ねさせながら甘ったるい悲鳴を漏らしたものの、先程まであんなに余裕綽々で彼の手を弄んでいた手前ちょっぴり恥ずかしいのかじわりと頬に朱を散らしながら小さな声で抗議の言葉を零して。外は寒いから当然マフラーのない首元は寒いはずなのに今の一連の出来事でむしろ体の中で一気に熱くなってしまうのだから恋する乙女の体は実に単純にできているらしく、みきはむぐぐ…と悔しそうに羞恥で潤んだ夕陽を彼に向ける以外にはもう何も出来なくなってしまい。いつだって自分よりも彼の方が一枚も二枚も上手で、先程までちょっぴりかれをからかってしまおうと言葉を紡いでいたのに彼の返事ひとつでその頬を真っ赤に染めてはいつものようにびしりとみきの動きは停止。「 ご、ご飯以外でも、……離したくなくなって、 」と、漸く動くようになった唇からこぼれたのはもっともっと他の理由で右から離れたくなくなればいいのになんて乙女の小さなわがまま。みきはきゅ…と甘えるような瞳で彼をじっと見つめればやっぱり恥ずかしくなってしまったのか「 や、やっぱりなんでもない! 」と視線を逸らしてしまい。 )






1751: 鳴海 司 [×]
2024-12-23 08:31:05




別に大人気なくていーし。

( 耳にじわりと届く彼女の甘い悲鳴は心までぞくりとしてしまいそうで、本能だけで言えばもっと聞きたくなってしまうのだが。やり返したうえで悪戯っぽい笑みを浮かべてはお返し、と舌を出しながらも一応自分を律しているのでその一瞬の仕返しだけでするりと首元から手を離し。先程までは余裕の笑みでこちらの手を弄んでいた様子から、こうしたほんの少しの反撃ですぐさま瞳を潤ませて守りに入る彼女が可愛くて面白くて仕方なく。突然固まったかと思えば、少ししてから小さく零れた彼女のおねだりもといワガママ。離してほしくない、と紡ぐ言葉は不覚にもこちらの胸を高鳴らせたが、当の本人は恥ずかしそうに慌てて視線を逸らしてしまい。「…そんなの──、」もうとっくに思っている、なんてさすがに言えるはずもなく。離したくないからこそ多少狡い気はするが、わざわざ予約と称して薬指に落書きしたりと彼女の中に自分が少しでも居座るようにしてみたりしたわけで。ただ、今はそんな事を彼女に伝えられる立場ではないのも事実。代わりにといっては何だが、彼女の可愛らしい我儘を受け入れるように繋いでいる方の手に緩く力を込めて。 )




1752: 御影 みき [×]
2024-12-23 10:29:05




う゛ー……いじわる……。


( 一瞬で彼の手が離れたとはいえ1度熱を持ってしまった首元はなかなか落ち着いてはくれず今だドキドキとあついまま。先程自分がそうしたようにお返しだといつもの意地悪な顔で返されてしまっては完全に反撃されてしまったみきは当然何を言い返すこともできずに唇を尖らすことしか出来ず。でも心の奥底ではこういう時に意地悪だけど楽しそうに此方を見つめる彼の瞳が好きだったりするので決して嫌では無いのが本音なのだけれど。今日のみきはなにだかとてもわがままが多くて自分でも彼を困らせてしまっている自覚はあるのだが、でもどうしても好きやときめきが先行してしまいそういった気遣いが後回しになってしまっているのが現状。そんなの、と小さく聞こえた彼の言葉にふっと視線を戻したもののそれと同時に逸らされてしまったのは紛れもない彼の視線。だがしかしその後にすぐ緩く力を込められた手によってその後の言葉がどう続くかなんて名探偵にはすっかりお見通し、みきはふわりと花が綻ぶように微笑んでは「 …えへへ。だいすき。 」とじんわり温かな声色で彼の本意に頷くように愛を囁いて。こうして彼がなんにも言えない時に自分ばかり思っていることをたくさん彼に渡し続けるのも実に傲慢だという自覚はあるのだけれど、でも好きと思ったら考える間もなく唇から零れてしまうのだから仕方ない。 )





1753: 鳴海 司 [×]
2024-12-23 11:27:58




やられてばっかりなのは性に合わないからな、
まあだいたいは相手がお前の時だけど。

( つん、と不満げに尖らされた唇も、さっきのように時折漏れる甘い悲鳴も、願わくば自分以外の誰にも見せたくないし聞かせたくないなんて思いは胸の内に留めて。彼女がいくら悪戯を仕掛けてきても大抵仕返しをすれば今のように頬やら首やらを赤く染めて終わるのがオチ。面倒な絡まれ方ならはいはいと流して終わりだが、彼女相手だとこうして反撃することで可愛らしい反応が見れるのだから正直悪い気はしなくて。バイト先の店長さんから彼女の過去を聞くより以前から、彼女の我儘に対して嫌だとかめんどくさいだとかのネガティブな感情を抱いたことが無いのは事実。ましてや最近はむしろ我儘を小出しにしてくる分心を開いてくれているのだと実感するし、今はまだ難しいものに関しては仕方ないにしても自分にできる事なら叶えてやりたいのも本音。強いて言えばこちらの理性を揺らがせてくるような我儘には少しばかり困ってしまう事もあるが、それすらも可愛いと思ってしまうあたり自分はすでに相当末期なのかもしれないと頭の中でひとり自嘲気味に笑い。彼女がこうして言葉にして好意を伝えてくれるのは素直に嬉しいし、自分が言えない代わりに自分の分まで、と彼女の口から零れるその単語に勝手に思いを乗せているのは内緒。──そうして手を繋いだまま暫く。いい加減彼女の門限が近付いてきているのをスマホの画面で確認すれば、「……さすがに帰るか。御影もほら、もういい時間だぞ。」と、名残惜しさを誤魔化すように明るい口調で帰宅を促して。 )




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