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個人用・練習用
自分のトピックを作る
175:
[×]
2024-08-24 22:59:55
「 レールとプレイリスト 」
(好きだった曲をプレイリストから消した。秀逸な歌詞は、空いた穴に入り込んでかろうじて埋め合わせて、体を再び動かす役割を担った。奏でるメロディが、快晴の向こうに飛んでく風船のようで、追いかけるみたいにいつまでも聞いていた。音に乗せて走って走って走っていたら、穴の中で言葉が、がちゃがちゃ混ざる音が内側に響いていた。それまでかろうじて埋まっていた言葉が、外側にぼんと放り出されて宙を舞って、地面に散らばるワンシーンが見えた。映画みたいだと思っていたら、振り向きざまに見えた背中を押す私の姿で、やっと自分事だと気付いた。特別な意思があるとか、自棄とか、決意があったわけじゃない。ただ、今はいいと、ゴミ箱マークを押してリストから消した。
――レールを踏み外すことが怖かった。間違っても足を滑らせないように、地に落ちることばかり気にしていた。土を踏み締める感覚と歪まない視界が恋しくなった頃にはとっくに実体を失くしていて、それももしかしたら最初からあるように見せかけていただけなのかもしれない。何もなくなったし、何もなかった。壊れた足じゃ、土を踏む感覚だってまともに分からない。分からないのに、視界は変わってしまった。歪む時間が、少しずつ、少しずつ短くなっていく。そしてまた歪んで、それでもほんの数秒程度、視界が澄むの繰り返し。歯を食いしばっていた時に欲しかった澄み切った視界は結局手に入らなくて、レールから転げ落ちて得たものはゴミ箱の底に捨てられていそうな何か。変化みたいな思い込み。一目でわかる価値どころか、手にした人間すら価値が分からないほどちっぽけな何か。今更遅いのに、足は戻らないのに、空っぽなのに。――レールから落ちて、壊れた先で、子供みたいにわんわん声をあげて泣きじゃくった。嫌になるほど安心した。泣き疲れて眠った日は、溺れる夢を見なかった。
プレイリストの中は今日も変わらない。消して増やして、時に戻して、また消してを繰り返している。嫌になったり、飽きて消しているわけではない。新しい曲を崇めているというのも違う。この行動に意味なんてないと思う。だけど例えば、意味はないと言った一言がどうでもいいとか私にとって無価値なものを示唆していると言われれば――私ははっきりと否定するだろう。また今日もプレイリストを再生する。レールの上で聴いた曲も、壊れた足と一緒に聴いた曲も、この瞬間に流している曲も。ゴミ箱の外と中を行き来して今日を過ごす。一瞬だけ、視界が澄んだ気がした。)
176:
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2024-08-24 23:09:54
>175
「 すきとおること。澄んで濁りのないこと 」
177:
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2024-08-26 19:32:58
「 花と灯篭の夢 」
178:
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2024-08-27 23:29:25
「 優しい月の下で眠ろうか 」
179:
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2024-08-27 23:32:20
「 夜空の揺籠はすぐそばに 」
180:
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2024-08-29 21:32:18
(劇場の端で、射貫くようなまなざしを向ける女性がいた。――僕は役者だ。視線を集めることは呼吸と同じであり、彼女のような存在は日常茶飯事だ。食い入るように見ては、笑顔も浮かべずにホールから立ち去る。鳴り止まない喝采の中にいても、彼女は笑わなかった。ある冬の日、一つの公演を行った。悲劇にも喜劇にもなる台本で、僕らが作り上げた喜劇を披露する。自信に満ちた本番前、観客席の中央に例の彼女がいた。力強く華やかな舞台を、彼女は気にいるだろうかと邪念が働く。本番前、何度も経験してきっとこれからも生まれ続ける迷いの芽を撫でてやる。摘み取ることはしない。ただ、成長する方向が違ったのなら、向きを変えてこの手で包むだけ。座長の呼びかけに応じる。――舞台の幕が上がる。
彼女の背を追いかけた。早く見つけなければ、大歓声が響くホールで幕が降りる数秒前に瞳を見開いていた意味を知りたかった。彼女がもうすぐ扉から出てしまう。振り絞った一声で振り向いた顔は、ただ純粋に驚きだけを帯びていた。観客席で見えた表情の意味を知りたい一心で次の言葉が出てこない。僕が狼狽えていると、彼女が口を開く。とても良い舞台でした。あなたが演じたエトワール、素晴らしかった。震えで裏返った声と緊張した笑顔が印象的で、観客席の彼女とは別人だった。もう一つ、今度は僕が問いかける。教えてください。今までの舞台と何が違いましたか。今回初めて貴女は笑ったはずだ。納得の表情で、一瞬だけ口角を横に引いた彼女は答えた。どの劇も素晴らしかった。でも、今日初めて上を向いてみようと思って観た舞台だった。
交わした言葉はそれが最後だった。僕は今日も演技を楽しみ続ける。舞台の幕が上がる。本番前、生じた迷いを片手で包む。顔は少しだけ上向きに、とびきりの喜劇を今日も届けよう。)
181:
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2024-08-31 17:08:50
『 ばいばい、八月 』
182:
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2024-09-01 22:15:16
『 ありがとう 』
183:
[×]
2024-09-02 19:02:32
「 嗚呼 」
184:
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2024-09-02 19:07:01
「 ──やっと見つけた 」
185:
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2024-09-04 21:24:01
「 穏やかに
どうか暖かに 」
186:
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2024-09-04 21:42:33
「 壊れていいものなんて、他には無いのだから 」
187:
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2024-09-04 22:48:59
「 安らぎと幸運以外に、願えるものがあるだろうか 」
188:
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2024-09-07 18:51:39
「 やさしい青空のような人
はじける炭酸のような人
たくさんの表現のような人 」
189:
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2024-09-07 22:08:40
>188
「 幾度となく世界を変える人達
分岐点で会った大切な人達 」
190:
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2024-09-08 13:28:42
(何気ない話の過程で、彼女は張り付いていた呪いの一部をあっけらかんと剥がした。何事もないように呼吸をするように当たり前に、一瞬で終わらせてはじける笑顔で笑う。相変わらずの破天荒に一歩引いた部分も噛み合わない考えもあったけれど、彼女は忘れた頃に大事なことを教えてくる。隣に大事にしてくれる人もいるようで安心した。この先もずっと、楽しく生きて欲しいと思う。)
191:
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2024-09-08 18:07:33
『 休んじゃおうか 』
192:
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2024-09-09 00:32:20
「 あまりに鮮やかで焦ってしまった 」
193:
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2024-09-09 00:54:40
「 のんびり歩いていこうね 」
194:
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2024-09-09 19:40:02
『 溢れる幸福と自由と、安らぎを君に 』
195:
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2024-09-10 13:00:32
「 どうか健やかに 」
196:
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2024-09-11 00:21:00
「 ――最果ての海で、夢を見ていた。
――――遠い遠い世界で、大切なものに会う夢を 」
197:
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2024-09-11 00:34:33
「 恐れを辿って、翼をひろげて 」
198:
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2024-09-13 00:00:59
「 思考疲れ 」
199:
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2024-09-13 00:06:20
「 おやすみ! 」
200:
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2024-09-14 14:42:12
「 永く儚さの虜だったのに、力強く生きる眩しさに触れてから世界が変わってしまった 」
201:
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2024-09-14 16:18:33
『 放っておいて。責任なんか、ほっといて! 』
202:
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2024-09-15 00:41:15
『 大好きな人達、どうかいつまでも幸せでいて 』
203:
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2024-09-15 00:45:45
「 今は頑張りたくないから、もう少しだけ甘やかしておくよ 」
204:
[×]
2024-09-15 11:52:38
「 マーブル 」
(雨と雷鳴の音で目が覚めた。喉元には僅かな苦しさが宿っていて、カーテンを閉めた室内が一段と暗い気がした。微睡をぼんやりと通り抜けるとまた思考を繰り返す性に堪らず布団に潜り込む。昨日、透き通った純粋な想いで大好きを謳う物語に触れた影響かと考えたけれど、あの物語の余韻を大切にとっておきたくてそれ以上は放っておいた。ずっと答えを探している。外側にばかり向けた探知機を内側に向けてずっと探し続けている。本当は、歪みを癒して歩いた道を答えと呼ぶことに気付いている。けれど今はもう少しだけ、この曖昧なマーブル模様を抱かせて。)
205:
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2024-09-16 19:42:53
「 ああ、それでも 」
206:
[×]
2024-09-16 19:43:33
「 ――抱きしめるなら、透徹がいい 」
207:
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2024-09-16 21:08:29
「 いつか会いたい人に会いにいけたらいいね 」
208:
[×]
2024-09-17 23:07:13
「 その落胆や現実は自分が生んだもの、それだけのこと 」
209:
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2024-09-17 23:07:54
「 忘れないように 」
210:
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2024-09-18 00:45:56
(学びと自戒を探し漁って見つけたものを全て詰め込んだ。好きなものと祈りを沢山詰め込んだ。両肩の荷物は地面に落ちて、今はただ遠くを眺めている。空になり、ゆっくりと歩くようになった今では恐怖に備えた学びも誰かが呟いた自戒も、本当は少し遠くに置きたいのかもしれない。)
211:
[×]
2024-09-18 01:18:48
『 おやすみ、お月様 』
212:
[×]
2024-09-28 20:00:02
( 見つけてくれてありがとう。ふと目に留まったひとこと。好きな人達がそう口にしていたことを思い出して一体どんな気持ちで紡がれたのか気になって唱えてみた。甘やかで、安らかな心地がした。)
213:
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2024-10-06 23:56:47
『 愛しき花々。陽に揺られ、月光に包まれ煌めいて 』
214:
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2024-10-20 13:56:45
「 行かないで、私 」
215:
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2024-10-24 06:20:09
「 深海で朝の光を待ち望む 」
216:
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2024-10-26 17:10:34
『 10月26日 』
217:
[×]
2024-10-27 19:26:34
「 8/17 10/27 」
( 秋から冬へと向かう今、夏に交わした小さな約束を果たした。言葉を紡ぐことが難しくなった今、あの子に何を渡せるのか。欲を自覚できない自分では面白味がないと踏み出さず、夜に数百年生きた人間みたいに好きに生きれば良いと語った矢先だった。前後に存在する感傷に影響されたのかもしれない。幾度か見逃したのに身勝手かもしれないとブレーキを踏んだ。それでも、この約束を果たすのはきっと困難で叶えられないかもしれないと思っていた自分に生まれた選択肢を選んでもいいじゃないか、と。――どうせ短い人生だ。刹那でも永遠を誓えなくても責め立てられることは無いし、何より安寧に程遠い道は嫌と言うほど歩き慣れている。
――――星と後悔と思い出に導かれ、しかし確かに果たした約束。遠ざけた恐れの内側には僅かな明るさが実っていた気がした。その約束を忘れてしまわないよう瞳を閉じる。忘却の海に呑まれ、例え忘れてしまっても再び思い出せるように。 )
218:
[×]
2024-10-29 21:53:31
『 きらり輝け。夜空に咲くリグレット 』
219:
[×]
2024-11-07 19:32:25
『 敵わないなと思うのです 』
220:
[×]
2024-11-08 22:05:45
『 ただ二つの灯火だけ 』
221:
[×]
2024-11-11 20:50:20
「 手を繋いで帰ろう
貴方が深く眠れるように 」
222:
[×]
2024-11-17 12:25:27
「 夢焦がれ夜空に沈み月を見る
誰が為の影は向後の月虹 」
223:
[×]
2024-11-17 12:31:54
「 双眸へ空へと描く陽の色
吹き抜ける風の音は祝福に 」
224:
[×]
2024-11-18 19:55:23
『 瞳の奥に光が降り注ぐ。きっと、そういうものが一番美しいと知っていた 』
225:
[×]
2024-11-20 21:37:18
「 どうか笑っていてね 」
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