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【ALL版権/版権・完全創作有り/戦闘・探索※第四回】霧と灰の街【本編※ホラー要素有り】/349


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321: 狩人 [×]
2025-05-04 09:45:07

>310
>ことも、ALL

【廃屋敷/リビング/狩人】

決着が着いた後、精霊を仕舞いながら残骸を見下ろす。血や歯、外骨格の残骸に混じって、小さな欠片のような物が落ちている。拾い上げ、軽くかざして観察してみる。狩人の元居た時代は現代ほど機械技術が発達している訳ではない為、それの名前や用途を正確に理解することは出来ない。しかし一つだけ異彩を放つ生物のそれとは違う材質の欠片に、狩人は何らかの意味があると感じ取り、それをポケットに仕舞っておいた。ついでに、蟷螂の残骸を踏み潰し、躙った。狩人のとある知り合いは、汚物の裏に隠れ蠢く人の淀みの根源たる“虫”を全て踏み潰す事を目標に掲げていた。ヤーナムの地にいた時は、狩人も“虫”を何度も踏み潰した。この蟷螂は狩人の知る所の“虫”ではなく、既にその生命活動を終えているので踏み潰すのはまるっきり意味の無い行為ではある。しかし何となく、気分的に踏み潰したくなったのだ。

軽く服の汚れを払っていると、此方に近寄る軽やかな足音が聞こえてきた。3度の邂逅ともなれば、それが誰の足音なのかは聞き分けられる。その迷い無く、規則正しい足音から察するに、特に怪我等は無いらしい。そして振り向けば、狩人の脳裏に思い描いた通りの姿の少女(ことも)が現れた。

「ありがとう。確認しよう」

物品を発見したらしい少女(ことも)の提案を受け入れ、短銃を腰に吊るしてから屈んで左手を差し出す。過去もこうして彼女から物品を受け取った事があった。かつての記憶を思い返していると、そこから芋づる式に記憶が引っ張り出される。そういえば、落ち着ける時間があるならお互いの身の上を話すのもいいかもしれない、と過去に考えていた事を思い出した。既に3度目の邂逅である。これからも同行するのであれば、呼び名しか知らぬ者よりもある程度背景を知っている者の方が信頼しやすいだろう、という思いがあった。それに加え、この年齢にしては随分と聡明で落ち着いている少女(ことも)の背景に狩人は興味を持っていた。

過去の記憶では、この後も敵対者の侵入こそあるが物々交換が出来る程度の時間は確保されていた。今回もそうであるとは限らないが、しかし少し話をする程度の時間はあるはずだと狩人は思案した。もし何かが起こった際に即座に対応出来るよう、右手をポケットに入れ、精霊を掴みつつ話を続けた。

「ところで、我々はまだ呼び名程度しか知らない身。休息も兼ね、少しばかりお互いに身の上話をしないか。無論、君が良ければだが」

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