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博麗霊華&霧雨亜理紗 [×]
2024-08-12 08:36:58
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【旧校舎(保健室)/博麗霊華&霧雨亜理紗】
逃げなきゃ、逃げなきゃ、逃げなきゃ。
この世界に来て、辺りを確認する間もなく化け物に襲われて。本能的に彼女に箒の後ろに乗るよう誘導し、逃亡を図る。
けれど、既に満身創痍である状態では満足に箒を操縦出来るはずもなく、次第に化け物との距離は近くなって。
本当なら、あの場で駆られていたのは自分だっただろう。だけど、気が付けば自分は何かに背中を押されていて。その正体が『彼女』だと気付いた頃には、もう既に手が届かないと嫌でも分かってしまって。
いやだ、いやだ、いやだ。
その牙を、彼女に向けないで。
お願い、お願い、お願い。
誰か、彼女を助けて。
___あ__
____
__
亜理紗「霊華さんッ!!………あっ……」
気が付けば、亜理紗は手を伸ばしながらベットから身体を起こしていた。先程まで見ていた光景が『過去の記憶(ゆめ)』であると認識するにはそう時間はかからず。静かに伸ばしていた手を胸に当てると、心を落ち着かせるように呼吸を整える。
周辺を確認しようとすると、心配そうに自分顔を見つめる親友の姿が目に入る。眠りにつく自分の傍にずっと付いていたのだろうか。彼女も自分と目が合ったことに気付いたようで、こちらに声をかけてきて。
霊華「おはよう、亜理紗ちゃん。……すごくうなされてたけど、大丈夫?」
亜理紗「………平気です。少し、嫌な夢を見てしまっただけですから」
彼女に心配はかけたくないと咄嗟に笑顔を作って対応するが、尋ねた本人はどこか納得していない様子。どう誤魔化そうかと思案していると、近くから何かの気配を感じ取り。化け物なのか別の迷い人なのか定かではないが、もしもの事があれば大変だ。
亜理紗「それよりも、こちらに何かが近づいているようです。もしかすると化け物かもしれません。すぐに移動を……」
霊華「………亜理紗ちゃんはここで待ってて。私、確認してくるから」
亜理紗「ちょっ、待ってくだ……っ!?」
化け物が近付いている場合を考慮し校舎からの撤退を提案するが、霊華は椅子から立ち上がり気配の正体を確認しようと扉に向かって歩き出す。亜理紗は急いで止めようとするが、腹部に痛みが走ると咄嗟に片手で抑え。一方、静かに扉を開けた霊華はひょこっと廊下の外に顔を出すと、周辺を見渡そうとし。
(/遅くなりましたが旧校舎内で絡み文を提出させていただきます。冒頭の文は回想になりますので、読み飛ばしていただいても問題はないかと思います。改めて、皆様よろしくお願いいたします)
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