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180:
狩人 [×]
2024-04-08 22:11:23
>164 ことも、アリ、ALL
【廃屋敷/リビング】
その内臓を引き抜いた途端、撒き散らされた体液──この怪物(星の精)の返り血とも言えるだろう──が狩人の装束に付着し、一気に広がった濃厚な刺激臭がマスク越しに狩人の鼻を通り抜けていった。ひどく匂い立つ、しかしこれでこそ狩り。内臓やら体液やらが付着した装束をやや雑に払いながら怪物(星の精)の様子を観察すれば、それはもう動くこともなく、霧を揺らがせる事もなかった。どうやらこれで息絶えたらしい。無事に狩れたは良いが、流石に水銀弾の消費が重かったかと今回の狩りを振り返る。リボンの少女(ことも)を助けるのに2発、今回の“彼方への呼びかけ”で7発、計9発消費しており、残りは11発。現状、使者──愛嬌のある小さな亡者達。道具を売ってくれたり、灯りを通して別の場所に連れて行ってくれたりする──を見かけていない以上、水銀弾の補充は難しいと考えた方がいいだろう。一応狩人自身の血液を弾丸に変える事は出来るが、その場限りかつ少量しか補充できないのでアテには出来ない。今後はより一層使うべきタイミングを考えなければ、などと考え込んだ所で、くいと僅かに服が引っ張られる感覚を覚えた。そちらの方へ視線を落とせば、リボンの少女(ことも)が装束の裾を掴み、寄り添っている姿が見えた。気にかけてくれたのだろうか。しかし今は主に体液等が付着してかなり酷い状態になっている。少女(ことも)の手に得体のしれない液体が付着しないか、匂いが移ったりしないかと柄にもない事を次々と考え始め、取り敢えず今後はより念入りに汚れを落としておくことに決めた。生憎手巾の類いは持っていないので、先程倒した者達(屍人、Suicider)から使えそうな布があれば回収しておこうかと今後の展望を考えていた最中、掩護射撃をしてくれた男(アリ)から声がかかったので、一旦思考を打ち切ってそちらに返事をした。
「助けがあったから狩れた。それと、この子とは先程知り合った仲だ。危険だから共に行動するようにしている」
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