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1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
201:
大祝直政 [×]
2023-05-30 06:23:35
よし。
( こちらの励ましになんの疑いもすることなく、可愛らしい笑顔を浮かべながら元気よく返事をしてくる相手に、こちらもつられて笑うように上記のように呟いて。単純というか素直というか、己の言葉一つで簡単に御せてしまうと、昨日のような冷たい態度がまるで嘘のように子供だなと苦笑してしまいながら、相手の手を引けばいよいよ百貨店の中に入っていき。そうして視界に広がるのは清潔な内装に、さまざまな店が立ち並ぶ店内。陶器に顔が写りそうなくらいに輝く食器が並ぶ店に、趣味の良い革のバックが並ぶ店、これまた煌びやかに輝くアクセサリーが並ぶ店と見るからに高級志向の店が軒を連ねており、しかし己はそんなことも意に介さず「 楽器は売ってあるのかな…。 」と呑気に案内板を眺めていて。 )
( / 扇、三味線はともかく他にはどんな店を回らせましょうか? )
202:
椿 [×]
2023-05-30 08:35:32
─── ……すごい……。
( 見渡す限りにずらりと並ぶ色様々な店に蘇芳の瞳を何度も瞬きさせては感嘆の声をぽつりと零して。どの店の店員も皆おしとやかな百合の花のようで、美しい女たちがものを売っているということでは遊郭と似たようなものなのに店員の女たちは皆健康的にふっくらとしており血色も良く、なにだかとんでもない差を感じてしまい。だがやはりどの店も高級志向で、とてもではないが一般庶民ではホイホイと簡単に財布を開けるような場所ではないのは椿の目にも分かる。そんなことを気にせず楽器店を探す素振りを見せる彼にヒュ、と血の気が引いては「 ほ、本当に買うおつもりなんですか… 」ところころとした鈴の声を震わせながら恐る恐る確認して。だってこういう所の楽器ってことはあれでしょう、全部新品で高級な素材でできてるものしか売っていないもの。扇なんて花魁に持たせるようなものしか売っていないわ。と語らずともその瞳はどうしようどうしようと焦っていることがわかり。……実を言えば確かに芸妓としてはそんなにお高い楽器や扇を触れるのはとっても心が踊るのだが、本当に一刻だけでいいのだ。買わずとも、その、貸し出しとかで。そんな心は恐らく彼に伝わることなく、椿はただただこのひたすらに物を買い与えられている現実の打開策を考えて。 )
203:
大祝直政 [×]
2023-05-30 16:02:43
それが今日の目的だからな。それに、昨日、約束を破ってしまったし。
( ふーむ、と案内板を眺めていると、がやがやとした雑踏の喧騒の中でもよく聞き取れる鈴のような声が、どこかおろおろとした声で問いかけられると、まだ気にしているのかと、仕方ないなと苦笑しながら上記のように述べて。今日はそれらを買うためにここに来たのであって、その目的を果たさなければいったい何をしにここに来たのだろうか。いやまぁこの百貨店の中には様々な店があるのだからそれ以外にもやれることはあるのだが、あくまで今日の1番の目的はそれであるし、昨日、相手との約束を破ってしまった罪滅ぼしだとそれらしいことを言い張って。しばらく案内板とのにらめっこをしたあと、『 楽器店 』なる文字を見つければ「 ほら、行こう! 」と相手が心の内で何を思っているかなど知る由もなく、その手を引いて楽器店へと歩を進めて。 )
204:
椿 [×]
2023-05-30 22:00:45
そんな、謝っていただきましたしそれはもう─── わッ、
( 自分はもう気にしていないと伝えようとするが早いか、彼の手に優しく引かれれば驚いたような声を上げつつも大人しく彼について行き。イヤ、言ってしまえば確かに昨晩は自分も怒りすぎてしまった自覚はとてもあるのだが。それはそれとしてその事を引き合いに出されたら自分も何も言えなくなってしまうのか椿はエエイなんとでもなれと言いたげにぴかぴか美しい様々な新品の楽器の並ぶ高級そうな楽器店へと歩みを進めて。楽器店にたどり着けば、それはもう椿からしたら宝の山のような場所で2つの蘇芳をきらきらと輝かせながら言葉もなく店内をジッと見つめて。琴や三味線に始まり、初めて見る西洋の楽器まで。椿はどきどきと興奮で高鳴る心臓すらも気にならぬ様子で無意識に繋いだ彼の手をキュ…と握って。 )
( / 返信したつもりが出来ていませんでしたすみません…!!
そうですね…!お洋服はもう揃えましたし、お化粧品…?あとは直政様の趣味のものなどがあれば椿は喜んでその買い物について行くかと…!! )
205:
大祝直政 [×]
2023-05-31 13:49:12
( 目的の楽器店へと辿り着けばさすが専門店というべきか、様々な楽器や楽譜などがずらりと並んでいて。黄金に輝くトロンボーンやサックスといった吹奏楽器に琴やハープなど、おそらくそこに目的のブツがあるだろう弦楽器。そして店の中央には堂々と鎮座するグランドピアノと、普段楽器を嗜まない己でも、その異世界感になんだか子供のようにわくわくしてくると、隣の相手もこちらと同じ気持ちのようで握られる手に力が加われば「 行こうか。 」とこちらからも優しく握り返しながら手を引いて店の中に入り。足が向いたのは三味線が置いてあるだろう弦楽器のコーナー…のはずなのだが、その道中で目を奪われる楽器たちにたびたび足を止めながら「 ほー 」や「 ふ~ん 」と感心するような息をこぼして。そうやって店内で歩みを進めていけば少々時間はかかったがようやく弦楽器のコーナーに辿り着き、その中でも三味線が並ぶ列に来れば「 えーっと…一番良いものは…。 」とまるでそれが当たり前のことのようにこの並びの中で一番なものをと探し始めて「 椿も、気になったのがあったら教えてくれ。 」 と有識者の相手の判断も参考にしようとして。 )
( / 大丈夫ですよ!
化粧品もいいですね!個人的にはアクセサリー関連で買い足したいなというのと、太夫が着るような、うなじやら肩周りやらがはだけている花魁衣装を椿様に買うのはいかがかな、と。そういうときにしか着る場面は無いかもしれませんが雰囲気が出るかと思いまして。 )
206:
椿 [×]
2023-06-01 22:51:23
─── ……すてき、
( 初めておハナの店に行った時と同様…下手すれば其れよりもずうっときらきらと瞳を輝かせ、様々な楽器に釘付けになるようにその蘇芳の瞳は語らずとも〝楽しい〟と書いてあり。店内にあるどれもが美しくシッカリとした作りの三味線ばかりで、張り詰めた弦は新しく練習中に切れてしまうだなんてことは絶対に無さそうな頼もしい様子に椿の心は奪われてばかりで。気になるもの、と言われてちらりと視線をさ迷わせては、値段よりも先に三味線の方に目が言っているにもかかわらず鍛え上げられた審美眼はやはり高級なものばかりを追ってしまい。だがしかしさすが楽器、1番値段の低いものにもかかわらず値の張るそれらは到底椿からオネダリできるような代物ではなく。それでもやはり芸妓心はどうしてもその三味線たちを弾きたいとうずうず疼いてしまい、「 あの、…買う買わないは、別にして。試し弾きをさせていただいてもよろしいでしょうか。 」とおずおずと申してみて。だってこんなに高級な楽器、一生に一度触れるか触れないかかどうかだもの。 )
( / 花魁衣装もアクセサリーもすてきです…!!!!
せっかく花街育ちですし、たしかにそういった装いで設定を活用していけて良いとおもいます…!!! )
207:
大祝直政 [×]
2023-06-02 11:49:59
あぁ、それもそうだな。
( 三味線の傍にある値札には楽器として、それも高級志向なものでかなりの値が張り、結構するのだなと感心するが己の金銭感覚ではまだ動揺するほどではなくて。はて、どれがいいのだろうかと並ぶ三味線を眺めるが初心者がどれがいいものかとわかるはずもなく、ただうんうんと困ったように唸っており、そんな折に傍の相手が控えめにとにかく試し弾きを、と請うてくると、有識者が触らなくてはわからないというのに確かに眺めているばかりじゃダメだろうと気付かされて。「 すいません。 」と店内の従業員に声をかければ立派にそれでも上品にひげを蓄えた紳士がこちらに気づいて歩み寄ってきて。それから三味線を椿に試し弾きさせて欲しい旨を説明すれば快く快諾してくれて、「 いいってさ。どれにする? 」さぁ早速と言わんばかりに食い気味で問い掛けて。 )
( / 許可していただき、ありがとうございます!それではそのように進めさせていただきますね! )
208:
椿 [×]
2023-06-02 21:54:15
……。
直政さま、少し後ろを向いていてくださいまし。
( 彼の言葉に少し迷ったように視線をさ迷わせたものの、ソリャアもういちばん高いものを弾いてみたいのが芸妓の性で。だがしかしそれを選んだらきっと彼はそれを買ってしまうので、いっそのこと値段を見せずに弾けば良いのだ。自分は試し弾きで素晴らしい三味線に触れられるし、彼は自分の耳に1番馴染む音を選ぶことが出来る。高いからと言って其れが万人に受け入れられるとは限らないのだ。椿はちいちゃな手で彼の広い背中をそっと押せば自分に背を向けるようにくるりと。そうして漸く店員の紳士に「 この子と、……ええと。この子。それからこの子をお願いします。直政様も、もう此方を向いて構いませんよ。 」最も高級な三味線と、それから自分の審美眼で選択した三味線を2つほど。まずは3つの中からいちばん安価な……とは言っても一般的に見たらとても高価な値段だし遊郭で実際に弾いていたものよりも余程値の張るものなのだが、其れをそっと手に取ればあれだけいつもの様に触っていた三味線に触れるのがなにだかとても久しぶりなような気がして椿の頬は緩んでしまい。紳士の用意してくれた椅子にそっと腰をかければ撥の感触を確かめるかのように何とか握った後にビィン、……と一音。鼓膜を震わすその音は母親の声よりもよく聞いた音で。そのまま何度か弦を弾いた後に遊郭でよく演奏した曲の一節を弾けば実に癖の無い良い音色だと満足気で。 )
( / ありがとうございます…!!
是非そのように進めていただければ幸いです…!!/蹴り可 )
209:
大祝直政 [×]
2023-06-02 22:15:19
( / 一旦本体会話だけ失礼します!三味線に関してですが、椿様の方からなにもなければ偶然にも一番高価なものを聞き当てることにしようかと思っておりますがいかがでしょうか?なにか考えがあるなら何なりとお申し付けください! )
210:
椿 [×]
2023-06-02 23:01:46
( / もちろんです!直政様なら耳も肥えていらっしゃるので、某お正月の格付けのように一流を当てられると思いますので……!!! )
211:
大祝直政 [×]
2023-06-03 10:05:37
…?いいけど…。
( 椿に加えて店員が混ざれば有識者が2人に増え、これならば素人の自分が出る幕はないだろうと、2人に全面の信頼を置いて見守ろうとするが、突然椿から後ろを向けと言われると、首を傾げながらその意図が読めずにいるも相手の小さな手のなすがままに後ろを向かされて。振り向く許可が出ればどうやら後ろを向いている間に相手は三本の三味線を選んでいたようで、しかし己が後ろを向く必要があったのだろうかとあらためて首を捻って。相手が椅子に座り、撥を握りいざ、と弦を一音弾くと静かな店内に春風のような優しい音が強くしなやかに広がっていき。それから椿は興が乗ったのかある唄の一節を弾けば「 おぉ…。 」と三味線の音色もそうだが弾き手の腕前はもっとすごいものだと感心して。そうして二本目の三味線の音も聞けば次は一本目のものとは違い、強く吹き抜けるような力強さの音で、同じ楽器といえどここまで性格が違うものなのだなと唸って。そうして最後の三味線の番。さてこれはどんなものかと期待していたところで、一音目からこれまでの二つのものとは一線を画すものだとハッキリわかるほど心に訴えかけてくるような音で。一つ目の三味線の優しさと、二つ目の三味線の力強さを兼ね備え、そのいいとこ取りをした音は長くしなやかに響いていく…かと思いきや、その余韻はなんの未練もなく消えていくように無駄な音は一切ない。椿の弾く一節を聴き終えるとあまりの音に感動すら覚えるほどで鳥肌さえ立ち、一瞬我を忘れかけるが意識を取り戻せば「 すごかったな。 」と三味線もそうだがその持ち味をここまで引き出した相手を賞賛すれば「 で、その三つが欲しいのか? 」と、椿が欲しいのなら全て買ってあげようと突飛なことを口にして。 )
( / 了解いたしました!そのように進めさせていただきます!上でごちゃごちゃそれっぽく書いておりますが当方、三味線には何の知識もありませんなでご了承ください…。 )
212:
椿 [×]
2023-06-03 21:37:33
みっ、……ち、違います!
( 最後の三味線を弾き終えれば、ふぅと一息細く息を吐く。大好きなものにこうして触れられる時間というのは、一瞬のようにも永遠のようにも感じられて椿の中の胸の高まりは抑えられずにどくどくと高鳴る心臓はそのままに撥をぎゅ、と握りしめいた頃。唐突に問われた彼からの質問にぎょっと目を丸くして別の意味で心臓がドキドキとしてしまえば慌てて否定し。なんて金銭感覚をしているんだ、下手をしなくても一般企業の人の暫くの月収くらいにはなるのに!と椿はぶんぶん首を振れば、「 か、買うかどうかは別だと言いましたのに…!それに直政様がお気に召した音の一挺だけで十分ですから…!! 」と、自分がしっかりお金の管理をしなければ…!と斜め上の決意をして。自分は値段など気にしなくても三味線を弾くことが出来ればそれで良いのだが、恐らく小さい頃から一流を浴びてきたであろう彼の耳に合う三味線でなければならないというのは芸妓としての維持のようなもので。ふ、と椿は最後に弾いた三味線をそっと撫でながら「 これ。三絃師の袴田先生が作られたものですね。…1度だけ先生の前で弾かせていただいたことがございます。棹の感触と音の響き方が同じな気がします。 」と確認をするようにふわりと花のような微笑みを零しては、もう数年も前のことになるが遊郭にて三味線職人である男の前でその男の作った三味線を弾かせてもらったことがあると昔のことを思い出したらしく。 )
213:
椿 [×]
2023-06-03 21:38:32
( / 私も三味線の知識は全くなく…!!!
調べながらですので全然お気になさらず…!!! )
214:
大祝直政 [×]
2023-06-03 22:49:31
む、そうか…なら、俺は今のがよかったと思うよ。
( 相手を驚かせる発言や金銭感覚の具合で一見浮世離れしているようにも思えるが、その実無駄遣いは一切しないタチで、だからこそ懐は潤沢にあり己の財力なら三味線の三つくらいならなんの問題もないからと先ほどのような発言をして。ぶんぶんと首を振りながら一挺で十分だと、まるで釘を刺すような発言に遠慮しなくていいのに、と言いたげだが椿が言うならばと引き下がり、そして己が一番良かった音がと言われれば今椿が持っているものが一番印象的だったことを告げて。相手のしなやかな指先がつ、ーと三味線の棹を滑り、昔のことを懐かしむような、そんな笑みを浮かべると、椿の口ぶりからするとどうやらその界隈では有名な人物の作品のようで。『 えぇ、仰る通り、袴田先生の作品でございます。 』と店員が説明をし始め、『 先生曰く、最高傑作でこれ以上のものは作れないとまで言われたほど。名を「余韻嫋嫋」。大名弦でございます。 』と、素人からしたらこの会話ではとにかくすごい!ということしかわからず、まぁ椿も店員も太鼓判を押すのなら間違いのだろうと思えば「 これにするか? 」と三味線を夢中に眺める相手の顔を横から覗き込みながら問いかけて。 )
( / 調べるまでやるのがすごいです…!こちらも見習わなければ。 )
215:
椿 [×]
2023-06-04 22:36:31
、…………ほんとうに、良いのですか?
( 尊敬する三味線職人の手懸けた最高傑作。これを自分のものに出来たのであればどれだけ良いだろうか。だがしかし名の知れた三絃師であるさるお方の最高傑作となれば値段も花魁と一晩遊べるような値段だ。こちらを覗き込んでくる美丈夫にキュ、と眉を下げては、言葉とは裏腹にまるで小さな子供が拾ってきた犬猫を飼いたいと強請るような蘇芳色の瞳を彼の方に向けて。目は口ほどに物を言う、とは言うがそれでもただでさえ身請けからここまで彼が自分にかけている金額は果てしないものであるのにそこから更にこの三味線を強請るなど口を裂けても言えるはずがなく。なにか返せるだろうか、と自然と考えてしまう脳はつい先日彼に急がなくていいと窘められたばかりなのにどうしても花街の女らしい生き急いだ考え方をしてしまう。だがしかし〝欲しい〟とただ一言甘ったるく囁くという花魁の手も使えるようなことはなく、椿は困ったように自身の主人の回答を待つばかりで。 )
( / いえいえ!本当に自分が無知で何も世の中を知らないだけですので、背後様はどうぞ気軽にお話して貰えたら幸いです…!! )
216:
大祝直政 [×]
2023-06-05 15:00:43
椿が弾いてるところ、見ていたいからな。
( 相手の口振りからは多少の遠慮が滲み出るも、その蘇芳の瞳は嘘はつけないようで、その視線には欲しい!と訴えかける感情がダダ漏れで。相手には1番のものをと意気込んで買いに来たのだし、なにより椿が尊敬する製作者の最高傑作とここで出会ったのも何かの縁なのだろう。そして、先ほどの三味線を弾く姿は家事をして活き活きとしている相手とは違ってどこか艶やかに活き活きしていて、そんな姿もこれから見ていたいと思いながら上記のように述べて。相手の気が変わらぬうちに引き下がれないところまで行こうと思えば「 ご主人、これをくれ。 」と、相手が鈴のような甘ったるい甘え文句を口にするまでもなく、一般人が手を出すことはできないほどの大きな買い物に、眉一つ動かすことなくただそう言えば、紳士は深く頭を下げて、2人を会計まで案内してくれて。 )
( / 当方もなるべく知識を深めようとはしていますが、拙いところはどうかご容赦ください…! )
217:
椿 [×]
2023-06-05 21:54:50
、─── …直政様。ありがとうございます…!
( 端麗な眉一つ動かさずに三味線の購入を決める彼に1度ぱちり、と大きく瞬きをしたあとに嗚呼これからあの子をたくさん弾けるのねと感動で瞳に張った涙をぎりぎりで零すことなく、その大きな蘇芳で彼を見つめてはお洋服を与えられたり家事を楽しそうにしている時よりも、何よりも嬉しそうにふにゃりと破顔しては主人へと礼を告げて。どきどきと高鳴る心臓は、なにだか花魁から〝周りの人には内緒だよ〟ときらきら光る綺麗な簪を貰った時の高揚感によく似ている。廓の子達に言ったらみんな驚くかしら、先生にまた会えた時に言ったら笑ってくださるかしら、なんて年相応のわくわくふわふわとした気持ちを体からめいっぱいきらきらさせながら自然と緩んでしまう頬にそっと両手を添えては、椿はんふふ、とやっぱり笑ってしまい。 )
( / とんでもない!私も拙いところばかりですがこのままお話させていただけたら幸せです…!! )
218:
大祝直政 [×]
2023-06-06 14:52:46
( 自分にとっては痛くも痒くもない額ではあるが、それでもやはり普段で考えると大きめの買い物で、しかし相手と生活を始めてからおそらく1番と言わんばかりの笑顔を向けられると帳消しになるくらいうかばれる。遠慮しい相手とはいえ、やはりとびっきりのものが手に入るとなればそれほどまでに嬉しいのだろう。両手に頬を添える相手を見ているとあらためて、ここに連れてきてよかったと思いながら会計に案内する店員についていき。しかし、その道中にまるでこの店の首領だと言わんばかりに店の中央に居座るグランドピアノの前を横切れば、ふと何を思ったのか足を止めてじっとそのピアノを眺めて。 )
( / いえいえ、こちらからもお願いすることです…!当方、少し本体がごたついているので下手な文になってしまいますが、このままお相手を願えたらと。 )
219:
大祝直政 [×]
2023-06-06 15:09:53
( 自分にとっては痛くも痒くもない額ではあるが、それでもやはり普段で考えると大きめの買い物で、しかし相手と生活を始めてからおそらく1番と言わんばかりの笑顔を向けられると帳消しになるくらいうかばれる。遠慮しい相手とはいえ、やはりとびっきりのものが手に入るとなればそれほどまでに嬉しいのだろう。両手に頬を添える相手を見ているとあらためて、ここに連れてきてよかったと思いながら会計に案内する店員についていき。しかし、その道中にまるでこの店の首領だと言わんばかりに店の中央に居座るグランドピアノの前を横切れば、その荘厳な佇まいに目が釘付けになって思わず立ち止まって。「 椿は…ピアノは弾けるのか? 」と視線はピアノに向けたまま、傍の相手になんとなしに問いかけてみるがその視線は至って真剣そのもの。その様子は一歩間違ってしまえばポンと眉ひとつ動かすことなく買ってしまいそうなほどで。 そしてそのピアノの値札には「 一千万 」、と…。 )
( / すいません!少し書き足しました! )
220:
椿 [×]
2023-06-07 12:28:43
ピアノですか、?
いいえ、弾いたことがなくて…。でもあんなに素敵な音色ですもの、自由に弾けるようになったら、─── …う、嘘です!!私!三味線一筋ですもの!!
( はた、と立ち止まった彼にハテ何だろうとその視線の先を自分も追えばそこには荘厳たる佇まいのグランドピアノ。そういえば人生で一度も弾いたことがないわ、とぼんやり思えば丁度彼から質問が来たので考えていたことをそのままつらつらと返し…かけたものの、ふと届いたとんでもない値段のつぶやきと彼の表情を見ては下手をすればそのままポイと買ってしまいそうな危うさを瞬時に察知したのか途中まで話しかけた言葉の掌をアッサリと返せばぶんぶんと首を振りながら〝それは本当にダメなやつだ〟と言わんばかりに。もしこの人は私が悪い子だったらどうするのだろう、いやでも彼にとってはこの金額は端金なのかしらと混乱した頭でぐるぐると考えては彼の手をきゅ、と繋いでは「 ほ、ほら直政様。店員さんが待っていますから。 」とせめて彼の視界から取り敢えずこのグランドピアノを外そうと会計の方へと彼を誘導するように軽くくい、と引っ張って。 )
( お忙しい中ありがとうございます…!!
ご自身の体調第一に、無理なさらないでくださいね…!!)
221:
大祝直政 [×]
2023-06-08 20:19:41
あ、ほら、自由に試し弾き出来るってさ。ちょっとだけちょっとだけ。
( 『 自由に弾けるようになったら 』相手の呟きを耳聡く聞いていたようでふーん、へーえ、なるほどーと、言質は聞こえたと、だんだんと瞳をきらきら輝かせながらどこか無邪気に笑顔を浮かべれば、名札の横にある触っていいとの記しを指差して。椿のちいちゃな手ではひとまわりもふたまわりも大きい己の体を引っ張ることなど出来ず、逆にその手をむんずと握り返せば良いではないか良いではないかと引っ張り返してずかずかとピアノの前まで連れて行き。相手を強引に椅子に座らせれば自分もその隣に座り「 ほら、触ってみな。 」と相手の白魚のような手の上に自分の手を重ねながら鍵盤へとリードして。 )
( / ありがとうございます!なるべく早く返信できるようにしますので…! / 蹴可 )
222:
椿 [×]
2023-06-10 19:22:03
な、直政さま、ぁああ……
( 矢張り自分の力では彼を引っ張ることは叶わず、逆にピアノの方へ誘導されてしまいいつものようにされるがままに連れていかれ。厭、たしかにピアノを触ってみたかったのは事実ではあるのだが、これで〝楽しい!もっと弾きたい!〟というような顔を一つでもしてしまえば彼はこのグランドピアノさえも買ってしまいそうな勢いなのである。なにだか弾力のある椅子に座らせられれば目の前に鎮座するツヤツヤと輝くその高価な佇まいに椿は思わずぱちぱちと瞬きをするばかりで。そっと彼の大きくて優しい手が自分の手に重なるようにして鍵盤へとリードされれば、いつものえすこーととは違う距離の近さに不思議と心臓がドキドキと高鳴ってしまうような感覚がして、初めて触れるピアノよりもそちらに意識がいってしまう。「 そ、その!直政様は、ピアノをお弾きになるんですか? 」 その緊張を紛らわすように、鍵盤に指を置く仕草が妙に様になっていた彼の方をぱっと見れば思ってたよりもずっと距離が近くて、いつもよりも近くに見える夜空色の黒瑪瑙とぱっちり視線が噛み合ったことにぱっと視線を逸らし。 )
223:
大祝直政 [×]
2023-06-14 08:12:32
( / 返信が遅れてしまい申し訳ありません。本体の都合により多忙なため、今週は返信できそうにありません。来週からなら返していけると思いますので、そこまで待っていただけるとありがたいです。 )
224:
椿 [×]
2023-06-15 22:04:29
( / とんでもないです!
了解しました!忙しい中お知らせいただきありがとうございます…!! )
225:
大祝直政 [×]
2023-06-27 08:38:58
( 相手の細っこい手を鍵盤へとリードすれば、どれ、自分も一つ触ってみようかと己の手も置いて一つの鍵盤を弾いてみると、その荘厳な佇まいに違わぬ厳かな、されど繊細な音が静かな店に広がっていくと「 おぉ…。 」と思わず感嘆の息を漏らしてしまい。そうやって、心が慌ただしくなっている相手とは対照的に呑気に感心していると、その相手の蘇芳の瞳と目を合わせながら問いかけられると「 そうだな…。小さい頃に教養の一環で習わされてたな。 」と昔を思い出しながらそう言えば、それからはめっきり触らなくなったけど、とその教養が今になって役に立っているのかは不明なことに笑ってしまいながら付け加えて。今はもうピアノに触らなくなってしまったが昔のように弾けるだろうかとふと気になれば、幼い頃に習っていたお気に入りの曲を弾き始めれば、どうやら腕が鈍るというよりも体が覚えていたらしくピアニスト顔負けの演奏を披露して。 )
( / 返信が遅れてしまい、大変申し訳ございません!先週もバタバタしていてなかなか顔を出すことができませんでした…!これからはちょくちょく顔を出せると思いますので、続けてお相手をお願いしたいのですが、まだいらっしゃいますでしょうか…? )
226:
椿 [×]
2023-06-28 20:43:56
─── すてき、
( ぽぉん、とふわふわと軽いようで、だがしかしずっしりと重厚感のあるピアノの音色に椿の心は釘付けで。鍵盤をひとつ叩くたびに違う音程の音が鳴り、辺りに広がっては散っていく。まるで花火のような音色たちに椿の蘇芳はきらきらと光り、それからそれらをまるで鍵盤の上で指が踊っているかのように音を彩る彼の横顔に、思わず椿も見惚れてしまう。教養の一環、というよりも彼の音色は素人目で見ても(聴いても)ピアニストの演奏と遜色ないほどの腕前で、椿は思わずぽつりと鈴のような呟きを零して。彼の演奏が終われば、小さな手で一生懸命にぱちぱちと拍手を送りながら「 とってもお上手です!素敵、音が踊っているみたいだわ! 」とまるで小さな子供が宝物を見つけたかのようなきらきらとしたまんまるの瞳で彼を見つめて。 )
( / お久しぶりでございます…!!
勿論です、お忙しかった後なのに顔を出してくださってありがとうございます…!!ぜひ私の方からもこれからもお相手をさせて頂けたら嬉しいです…!! )
227:
大祝直政 [×]
2023-07-01 17:04:49
───ふぅ。
( 指が鍵盤の上で踊り始めればついつい興が乗ってしまったらしく、呼吸も忘れて目の前のピアノと対話して。今弾いている曲の一節を弾き終え、不足した酸素を補うように大きく呼吸をすると傍らの椿の小さな拍手でようやく我を取り戻し、おとなげなく我を忘れて一心不乱にピアノを弾いていたことに気恥ずかしさが残るのか「 ん゛んっ。 」と咳払いをして。まるで幼い子供がはしゃぐように賞賛の言葉を贈ってくると「 久しぶりに弾いてみると、意外といいものだな。 」と、鍵盤に指を滑らすように触れながらそう言えば「 ほら、椿も適当に触ってみなさい。 」と自分だけ楽しんでしまっていたことを思い出せばそう促して。 )
( / お優しいお言葉ありがとうございます!改めて、これからよろしくお願いします! )
228:
椿 [×]
2023-07-05 22:20:55
て、適当に…。
( 彼に促されるがままに、恐る恐る今度は1人で鍵盤に指を這わせてはぽん、ぽぉん、と拙くはあるが元々音楽の際はあるのだろう、曲とまでは言わずとも不協和音になることはなく音を奏でて。指を深く沈めれば深い音が、反対に跳ねるように鍵盤を押せば音も同じように跳ねていくのがなにだか楽しく椿はキラキラとした瞳でそれらをじっと見つめて。初めは片手だったのが両手に、高音と低音をそれぞれ奏でてハーモニーを重ねれば、ぱっとだれから見ても高揚したような表情で「 直政様、ぴあのって不思議ですね!とっても楽しい! 」とにこにこぺかぺか笑って見せて。遊郭にある楽器たちとはまた違う音を奏でるこの大きなグランドピアノは、最初は得体の知れない怖いものだったのが今ではすっかり素敵な音を出す魔法の楽器に早変わりし。直政様みたいに踊るように弾けるやうになったらきっと楽しいわ、どこかで習えるのかしら。なんて考えるくらいには根っからの芸者である椿の心はピアノに掴まれてしまったようで。 )
( / 早速少し遅れてしまいました…… !すみません!
こちらこそです…… !!改めてよろしくお願い致します!/蹴可 )
229:
大祝直政 [×]
2023-07-12 22:17:10
ほぉ…。
( こちらが勧めるがままに、恐る恐るといった様子で椿の白魚のような指が一つの鍵盤を鳴らすと、そこからは吹っ切れたのか遠慮がなくなった様子で一つ、また一つと音を鳴らし始めればどうやら気に入ってくれたようだと笑みを浮かべながら安心して。そこからは興が乗ったのか両手で弾き始め、ただむやみやたらと弾いているのかと思うもそれにしては妙に整ったハーモニーを奏で始めれば、やはり芸者としてのセンスや天性の才能がそうさせているのだろうかと感心して。あらかた満足したのか、きらきらとした表情をこちらに向けながら弾いてみた感想を興奮気味に述べてくると、先ほどまでのびくびくした様子はどこへ行ったのかと苦笑して。しかしそうか…椿がそういうのなら、これで懸念材料はなくなったなと、顎に手を当てればその表情は本格的にこのピアノの購入を考えている様子で。 )
( / すいません…。また遅れてしまいました…。 )
230:
椿 [×]
2023-07-13 08:21:52
?、─── あ゙ッ。買いませんよ!だめです!
( 彼の視線に何かしらと不思議そうに首を傾げたものの、何日も衣食住共にしてきてどことなく彼の考えていることがわかってきたのかハッと気付けばぶんぶんと首を振りながら彼が考えているであろうことを否定して。…最も、主人である彼が買うと言ってしまえば自分は全く口を出せない立場なのだが。確かにぴあのを弾くのはとっても楽しかったし彼のように弾けたらどんなに楽しいかとすらも思うがそれにしたって値段がとんでもないのだ。今まで彼が自分に使ったお金の総額を考えるだけでも目眩がする程なのに、そこから更にこのぐらんどぴあのを加味したらそれこそ遊郭で1番の女を暫くは傍におけるほどだ。椿はちらり、と名前の通り椿色の瞳を彼に向けては「 …直政さま、? 」と子猫が母猫を呼ぶような声で彼の名前を呼びながらきゅ、と彼の服の裾をちいちゃな手で掴んで。 )
( /いえいえ!私も遅れてしまったので…!お気になさらず…! )
231:
大祝直政 [×]
2023-07-17 22:09:39
そうか…だめか…。
( 己の中ではもうピアノを買うことは確定事項だったのか、すでに頭の中ではこのピアノを屋敷のどこに置こうかなどと考えていて。しかしそうやって真剣な表情で考え込んでいると、傍らの相手がぶんぶんと首を振ってピアノの購入を却下してくれば、さすがに少し高価すぎただろうかと思って。蘇芳の瞳をこちらに向けてこれ以上金をかけるつもりかと不安そうな蘇芳の瞳で見つめてくると先ほどまでの真剣な表情とは一転してしゅんとあからさまに落ち込むような様子を見せて。「 うん、じゃあ行こうか。 」と寂しそうな表情を浮かべてそう言えばチェアから立ち上がり、そうか…そうか…と呟きながら会計へと歩を進めて。その道すがら「 椿と一緒に弾きたかったなぁ…。 」とぼそりと呟いて。 )
( / ありがとうございます。これからはこまめに顔を出すようにしますので! )
232:
椿 [×]
2023-07-24 23:25:58
ぅ、…………。
( ぽそり、、と隣から聞こえた悲しげな呟きにギュ!と胸が痛んではぴたりとレジに向かう足が止まり。確かに自分も彼と一緒にぴあのを弾けたらとってもとっても楽しいだろうなあと思うし、実際に欲しいとだってほんのちょっぴり望んでしまっていたが。それでも欲しい!と気軽に買える値段では無いのがどうしても胸に引っかかる。椿はそこで数十秒悩んでから、彼の服の裾をくい、と引っ張ってはそっと彼の耳元にさくらんぼ色の唇を寄せて「 あの、ええと、直政さま。ぴあの、……ほしいから、買って? 」と消え入るようなちいちゃな遠慮がちな声で囁き。─── いーい?椿。良い女さね、何をお強請りしても許されるのよ。男はね、可愛い女を甘やかすのが大好きなんだから。 …そんな姐さんの言葉を思い出したから。 )
( /すみません多忙につき返信がとても遅れてしまいました…!!!
一旦全て落ち着いたのでこれからは2日に1回は必ず顔を出せるかと…!すみません…!! )
233:
大祝直政 [×]
2023-07-25 20:08:32
( 椿から購入の許可が下りなければ仕方がない。今日は三味線を購入して終わりにするとしようと、背中を縮こま背ながらさめざめといった様子で会計まで歩を進める。しかし、会計まであと一歩というところで不意に後ろから服の裾を引っ張られてその一歩を止められてしまえばなんなのだろうと相手の方へと振り向くと耳元で鈴の音のような声で囁かれて。その言葉を聞いた途端、先ほどまでの悲しげな表情がみるみるうちに笑みが浮かび上がれば、したり顔を相手に一瞬向けてから「ご主人、あのピアノも会計に入れてくれ。」と相手のお強請りを聞いてからすぐにそう言って。そう、先ほどまでの落ち込んだ様子は演技であり、相手を揺さぶるための謀略。相手からの許可が下りればもう悲しそうに演じる必要はないと、落ち込んだ様子から一転して嬉々としてピアノの購入手続きを進めて。 )
( / 大丈夫です!自分が言うのもなんですがのんびりと待っておきますので! )
234:
椿 [×]
2023-07-25 21:32:27
!!!!!
( 椿の精一杯のお強請りに、怒るか呆れるか…さて彼がどう返すかと恐る恐る不安げに揺れる蘇芳で彼を見上げてみると、そこにあるのは端麗な唇をしてやったりと言いたげに歪めて早々に会計に進む主人の姿。椿はぱち!と音が鳴るのではないかと言うほどパッと瞳を大きく見開いては彼の表情の意味をゆっくりゆっくり時間をかけて咀嚼していき、やっと彼の先程の表情や声色が演技だということに気付けば「 な、直政様!!!うそつきです!! 」と彼の策に嵌った椿はワッと真白の頬に朱色を散らしては、もう自分では口出しのできないところまで進んでしまったピアノと三味線の金額にあわあわと緩く波打った美しい黒髪を揺らしながら右往左往するしかなく。……最も、ふたつの合計金額は恐ろしくて見ることが出来ないのだが。 )
( / お優しい言葉ありがとうございます…!
前述の通り、本日よりコンスタントにお返事出来ますのでまた御相手頂けたら幸いです、! /蹴り可 )
235:
大祝直政 [×]
2023-07-26 22:19:40
椿が欲しいなら仕方がないな。うん、仕方がない仕方がない。
( ピアノの購入に関しての保険や契約、配達などの書類を書き込みながら上記の様に、あくまでピアノを欲しがったのは椿であり、自分はなんら悪くないと言い張るかのようにわざとらしく呟いて。ようやく騙されたことに気付いた相手が、静かな店内に響き渡るほど声を上げてぽこぽこと頬を茹らせれば「ん~?なんのことかな?椿が買ってって言ったんだろ?」と悲劇の自分を演じていた己のことを棚に上げながらすっとぼけて。諸々の手続きを終え、そうしてやってきた支払いの刻。あいにく三味線とピアノの合計金額を一括で払えるほどの現金は持ち合わせていない(というか持っていると危ない)ため、おハナの店の時と同様に小切手で支払い。小切手に書かれた千ウン百万の数字の羅列を確認し、そして購入の確認である己のサインを書き込めば、晴れて三味線とピアノは椿のものとなり。 )
236:
椿 [×]
2023-07-27 17:51:58
ぅ、……。
( 確かに彼の言葉通り、〝欲しい〟と口にしてしまったのは紛れもなく椿であり其れに何も言い返せなくなってしまえば聡明な女にならなければ…!!!と新たに心の中で椿の目標が確立し。このままでは彼の策に嵌って色んなものを彼の思うがままにされてしまう。よくない。そうこうしている内に支払いの刻がやってきたようで、見たら絶対に後悔するのに椿は白魚のような両手で小さな顔を覆ってはその指の隙間からそろりと彼のサインしている小切手を覗き見て。「 っひぇ 」見たのは一瞬。それでもその一瞬で認識できたゼロの数は自分が見た事のある数字よりも余程多くて思わず目眩すらする心地になってしまう。こんなのただの労働だけではよほど返せる額ではなく、それこそ本当に花魁レベルの女を何夜も抱くような金額なのだ。椿は小さな悲鳴を漏らした後によろよろと彼の服の裾に捕まれば、「 な、直政さま…なんとお礼を、…いいえお詫び…?私何をしたら… 」と焦りと混乱と喜びと。ぐるぐると色んな感情が混ざりあった頭のまま平気な顔をしてとんでもない額の買い物を済ませた美丈夫に問いかけて。 )
237:
大祝直政 [×]
2023-07-27 22:05:22
( ピアノはともかく三味線は今日、これからもこの百貨店を回るには少々過ぎた荷物であり、店の主人に状況を説明すればこの百貨店での買い物が終わり、取りに来るまでこの店で預かってくれるとのこと。主人と己でそう約束を取り付けていると、背後から服の裾を掴まれればなんとも表現のしがたい表情をする相手がおり。この恩をどう返したらよいのかと、またも生き急ぎ始める相手に「 まーたそんなこと言ってる…。 」と、どこか呆れるような声でそう呟いて。「 気にしなくていいって、これから返すんだって言ったろ? 」と、数日前、相手があられもない格好でこちらの部屋に乗り込んできたときのことを思い出させるように問いかけて。しかしまぁ、己にとっては痒くもない額の買い物とはいえ、確かにこれはやりすぎたかもしれないと思い、今日のもう一つの目的である扇を買えばしばらくは大きい買い物は控えようと考えて。店を出てもなお、あわあわとした様子でいる相手に仕方なしと一つ小さなため息をつけば「 じゃあ、今日帰ったら按摩でもしてもらおうかな。 」と少しでも罪悪感を削ってもらおうと労働を課して。 )
238:
椿 [×]
2023-07-28 21:05:59
!仰せのままに…!
( 彼から仕事を仰せせつかれば、ひどく安心したように分かりやすくホッと息を吐けばいつものようにふにゃりとした少女の笑顔に戻り。最も按摩なんかでは今までの金額には到底及ばないのだがそれでもやはり何もしないという罪悪感は薄れたのか不安げに揺らいでいた蘇芳は落ち着きを取り戻して。やはり数日そこらでは今までの17年間の生き方というのをヒョイと変えられるもの手間は無いが、椿のこれは元々の性格もあるのだろうかくい、とまた彼の服を小さな手で掴んではぱちぱちと音が聞こえるかのような長いまつ毛を瞬かせては彼の黒瑪瑙と己の蘇芳を交わらせながら「 ぴあのも、三味線も、大切にいたします。ありがとうございます。 」と改めてにこにこふにゃふにゃ微笑んで。 )
239:
大祝直政 [×]
2023-08-02 22:23:46
うん、それでいいんだ。
( それほどまでに大きな負い目を感じていたのか、簡単な仕事を与えただけでもそれで安心したように一息つく相手に、やれやれと仕方がなさそうにため息をつくが、決して疎ましく思っているのではなくまるで親が子供のやんちゃに付き合っているような風のため息で。さて、次の目的地はと百貨店の見取り図を眺めていると後方から服をちょいちょいと引っ張られれば、なんなのだろうかと引っ張られた方を振り返り。先ほどからずっとあわあわとしていたが、どうやらやっと、ピアノを買ったという事実を飲み込んでくれたのか、改めてお礼を述べられると、笑みを浮かべながらそうやって甘えていればいいと上記の様に言って。気を取り直して見取り図を見ていれば、どうやら芸子御用達の店がある様子。それを目にした途端「 よし、次はあっちだ。 」と相手の手を包み込むように握ればその手を引いて目的地へと向かい。 )
240:
椿 [×]
2023-08-02 23:52:14
つ、次……?
( 何やら次の目的地を見つけたらしい彼の優しくて暖かな手にゆっくりと手を引かれては、ぱち!と長いまつ毛を瞬かせながら蘇芳を丸くして。直政様のお買い物かしら、と見当違いなことを考えながらワンピースの裾をひらりとはためかせながら彼の後ろを着いていき。だがしかし、と改めて店内にある様々な店舗たちはどれも高級志向で、働いている女たちは全て砂糖菓子のように美しい女たちばかりだ。お人形さんみたい、とぽけ…とぼんやり見つめていれば宝石店の美しい女の店員がにこ、と微笑みかけてくれたのでピャ!と肩を跳ねさせたあとに慌ててお辞儀をして。─── 廓にいた姐さんたちとは違う綺麗さだから、少し緊張きちゃう。椿は無意識に彼とつないだ手に柔く力を込めては次は余所見をせずに彼について行き。 )
241:
大祝直政 [×]
2023-08-08 21:47:15
扇も欲しいって言ってたろ?
( 椿と約束していた三味線ともう一つの品物、「扇」。自分にはよくわからないのだが、舞には必要なものらしく、相手の本当の舞を見るのであれば買うしかないだろうと目的の店へと歩を進めて。善は急げと歩いて着いた芸子御用達の店はどこか怪しげな雰囲気を醸し出しており、一般人が入るには少し勇気がいるような店構え。しかし当の本人は、そんな雰囲気に臆せず、椿の手を引きながらずんずんと店の中へと入り。どうやらこういった店に入るのは慣れているらしい( 芸子の店に入るのは初めてだが )。店の中には芸子達が使う化粧類や簪などといった小物が並んでおり、そのどれもが、見るだけで一級品だとわかるような品質のものばかり。そして目的の扇の棚へとたどり着けば「 さぁ、どれが欲しいんだ? 」と、やはりここは本職である相手に任せた方が無難だろうということで相手の審美眼を頼りにして。 )
( / すいません、扇が売ってある店というのが上手くイメージできなかったので店を勝手に想像してしまいました…。 )
242:
椿 [×]
2023-08-17 20:45:27
ッ、─── 。
( まさか次も自分のための買い物だとは思わなかったのか、椿は大きな蘇芳の瞳をぱち!と見開いては口をぱくぱくと開閉して。人間驚きの頂点になると声も出ないというが正にこれがそうなのだろう。呆然としながら彼に連れられた店内は芸妓時代によく見知ったものたち─── 最も自分が使っていたものより余程高価な花魁レベルしか許されないものだが ─── が陳列されており、今までに行ったどの店よりも何だか呼吸がしやすくて椿はゆっくりと息を吐いて。嗚呼、あれ姐さんが旦那様に強請っていたものだわ、だとか、一度だけ付けてもらってすごく良い匂いのした覚えがある白粉だとか、自分が生まれ育った世界のものたちに溢れている店内は目移りしてしまう。目的の扇が数多く飾られている一角にたどり着けば、彼の言葉に先程まで安堵していた表情はぴゃ!と緊張し、ざっと見た限りでも1番安い扇ですらとんでもない値段がするのを確認すれば椿は少し悩ましげに眉を下げて。「 きょ、今日じゃなくても……良いのではないでしょうか……? 」暫くの沈黙の末、漸くその口から溢れ出た言葉は流石に今日一日で使わせてしまった金額を考えれば最もな言葉だ。確かに欲しいと言ったし舞を見せるのであれば必要なものだが、それでも如何せん使わせすぎてしまったのである。椿はちらり、と彼の方をおずおずと見上げれば、夜色の瞳を申し訳なさそうに見つめて。 )
( / 私も扇専門店には全く明るくないので、むしろとても有難いです…!!! )
243:
大祝直政 [×]
2023-08-20 11:24:47
なーに言ってるんだ。今日買っても後で買っても同じことだろう。
( 整然と並べられた扇はそのどれもが美術館に飾られていてもおかしくないような芸術品であり、格式高い雰囲気を漂わせている。傍らに添えられた値札に書いてある値段もこれまた格式高い数値であるが、己はというとそんなことも意に介さずにどれがよさそうかと素人なりに扇を眺めながら吟味していて。椿も扇選びに集中しているのかしばらく沈黙していると思いきや、今日は買わなくていいのではないのだろうかと急に遠慮し始める相手にまるで素っ頓狂なものを見たかのように首をかしげて。いつか買うのであれば、速いに越したことはないだろうと怯えの生じる蘇芳の瞳を見つめ返しながら上記の様に説得すれば、相手の背中を押すように両肩を掴んで、扇もっとよく見えるように棚の前へと歩かせて。 )
( / 良かったです! )
244:
椿 [×]
2023-08-21 19:44:13
あう、……。
( 彼の優しくて暖かい手に両肩を軽く押されて最もな台詞を吐かれてしまえば何も言うことが出来ずに椿はただただ視界いっぱいに広がる美しい扇たちを眺めて。だがしかし扇というものは豪華絢爛な柄も、奥ゆかしいシンプルな柄も、こういうお店の物は総じて高いのだ。基本的に扇は舞う踊りによって持つものを変えることが正しい舞なのだが、それを言い始めてしまったらそれこそキリがなくなってしまう。椿はちらり、と2つの蘇芳で彼を振り返れば「 あの、……直政さまが好きな、柄はなんでしょう…。 」と、自分が得意云々よりも彼の好きな柄を問い掛けて。これでも花街で生まれてからずっと舞を続けてきた芸妓、大抵の舞なら踊ることができるし例え知らないものでも数回見れば踊ることが出来る。ならば彼が一番好きな舞扇のもので踊りたいと。霞、雲、桜、露草、流水、波、小石、それから色紙。基本的な舞扇はこれらの柄が主流だが、この店には月や他の花など様々な柄の扇があるようで椿はこてりと首を傾げて。 )
245:
大祝直政 [×]
2023-08-21 21:09:33
俺の好きな柄…か。
( いくら芸術品のような扇といえども、先ほどのピアノと三味線に比べれば比較的安価な値段。楽器みたいにかさばらないのだし、どうせなら幾つか…いや、なんならこの棚にある扇を買い占めるか…?などと金持ち特有のズレた金銭感覚で恐ろしい考え事をしていると、椿なりの心遣いだろうか好きな柄は何かと問いかけられて。好きな柄…とは言われても、今まで芸子遊びなどしたことがないのだし、そのあたりの美的感覚などは洗練されていないためどうしたものかと悩んでいれば「 好きな色は赤色だな。 」と、柄はともかく己の好きな色を教えるだけでも選択し絞れるのではないかと思い、ふと口にして。「 あまり主張しない落ち着いた赤色…そうだ、ちょうど椿の瞳の色くらいの赤が好きだ。 」などと、補足して加えた説明はまるで口説き文句のような台詞で、己がどんなことを言っているのか気付いていないのか、そんなことも意に介さずにその蘇芳の瞳を眺めて。 )
246:
椿 [×]
2023-08-24 14:34:59
、……。
( 彼の言葉に、椿の蘇芳はまんまると大きく丸められて真白の頬はぽぽぽと薄紅色に染まる。自分のことが好きだと言われた訳では無いのになぜだか心の臓が大きく高鳴り、それと同時にきゅうと締め付けられるような感覚すらする。此方の全てを見透かしてしまうような涼し気な視線を受けて椿は何度かぱちぱちと瞬きを繰り返した後に彼の黒瑪瑙から逃れるようにふい、と視線を逸らしては「 で、では赤色の扇がいいです、ね。 」 と少したどたどしくも成る可くいつも通りの振りをして扇たちの方へと向き直り。だが大人しく扇を吟味できるような精神状態ではなく、まだ火照っている感覚のする陶器の頬を白魚の両手でそっと包めば早くこの熱を引かせようとふるふる小さく首を振り。 )
247:
椿 [×]
2023-08-24 14:35:05
、……。
( 彼の言葉に、椿の蘇芳はまんまると大きく丸められて真白の頬はぽぽぽと薄紅色に染まる。自分のことが好きだと言われた訳では無いのになぜだか心の臓が大きく高鳴り、それと同時にきゅうと締め付けられるような感覚すらする。此方の全てを見透かしてしまうような涼し気な視線を受けて椿は何度かぱちぱちと瞬きを繰り返した後に彼の黒瑪瑙から逃れるようにふい、と視線を逸らしては「 で、では赤色の扇がいいです、ね。 」 と少したどたどしくも成る可くいつも通りの振りをして扇たちの方へと向き直り。だが大人しく扇を吟味できるような精神状態ではなく、まだ火照っている感覚のする陶器の頬を白魚の両手でそっと包めば早くこの熱を引かせようとふるふる小さく首を振り。 )
248:
大祝直政 [×]
2023-08-29 18:48:38
( 己がどんな台詞を口にしたのかも気にもしていないのか、椿が不自然な様子で視線を逸らしたことにただ首をかしげるだけで、その頬が本人の瞳の様に赤く染まっていることにも気づかず、扇の棚へと向き直る相手の背中を見送って。自分もなにか、いい扇はないかと、素人目ではセンスはないかもしれないが、あくまで芸術品観賞のつもりでそれらを眺め。あらためて眺めてみると、どれもが雅でありながら力強い、確かな芯を持つ力強い雰囲気を醸し出しており、「ほぅ」と感嘆の息を漏らして。そうやって眺めていると、一つの扇に目を惹かれ。その扇は赤色の風景に銀色の月が浮かんでおり、地面には椿が咲き誇っているといったデザインで。「 椿、これなんかどうだ? 」と相手に声を掛けながら経験者の意見を聞いて。 )
249:
椿 [×]
2023-08-31 00:28:09
、─── すてき。
力強いけれど繊細で、とっても綺麗です。椿の描かれた舞扇は背景が雪化粧から白のものが多いのですけれど、こうして1枚の絵のような舞扇もきっと踊りに映えますね。
( 此方がなんとか顔の熱を冷まそうと首を振ったりぱたぱたと手で仰いでいる間、いつの間にやら彼はお気に召した舞扇が見つかったようでその声に導かれて視線を向ければそこには在り来りな舞扇の絵とはまた一味違う様子の扇子が飾られており、椿は舞扇に書かれた椿とおんなじ色の瞳をキラキラと輝かせながらぽつりぽつりと感想をこぼして。自分のような経験者はどうしても舞扇といえば似たりよったりな柄のものを選んでしまうが、こうして彼のように全く新しい視点から見られる人の選ぶ舞扇というのはなかなかに興味深いものばかりで椿はにこりと微笑み。「 旦那様のお好きな椿色ですし、それにお月様はなにだか直政様のようで私好きなんです。 」 ふわふわとまるでなんでもないようにさらりと述べた言葉は、椿の意識のしないところでの好意と言葉。暗い世界を明るく優しい光で照らす月は、遊郭という世界から自分をすくいあげてくれた彼によく似ている。椿はうんうん、と満足気にその扇を眺めてはふと彼の方を見上げてまたふにゃりと微笑み。 )
250:
大祝直政 [×]
2023-09-02 20:55:14
ん、そうか。
( 素人目なりに気になったものをなんとなしに選んでみたが、どうやら経験者の眼から見てもなかなかの逸品らしい。自身のお気に入りの色であるその瞳をキラキラと輝かせてこちらの選んだ扇について感想を述べられる椿の言葉に、己の目利きは正しかったようだと安堵したのと同時にどこか褒められた気もして嬉しくなったようで。しかし、そうやっていい気になっていたのも束の間、賞賛の言葉のあとに月はまるで直政のようだと、それが好きだとさらりと告白しながらこちらに蕩けるような笑みを浮かべる相手にドキリとさせられてしまい、突然の言葉に頬にほんのりと熱を帯びれば「 …ッ、ん゛ん。うん、そうか。 」と、なんでもないように装うために一旦咳払いして気を取り直そうとしていて。「 ほら、椿はなにか気になったものはないのか? 」となかなか収まらない頬の熱に気付かれないように再度、扇の棚へと相手の背中を押して。 )
251:
大祝直政 [×]
2023-09-16 12:34:36
あげてみます。
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