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花一匁(〆)/277


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自分のトピックを作る
41: 大祝直政 [×]
2023-05-04 00:31:18




( 頭のてっぺんから爪先に至るまで、華が椿に対してじろりじろりと視線を浴びせると椿は怯えてなるものかと胸を張り、冷静な女を装いながら張り合えば自分が仲裁に割って入る隙などなくて。椿の口上が終われば痛いほどの静寂があたりに広がり、2人の間にバチバチと火花が散る様をおろおろと眺めていることしかできずにいるとその静寂を切り裂くかのように『 ぷっ、!あっはっはっは! 』と華の笑い声が響いて。するといきなり椿にガバッと抱きつき、『 なンだいなンだいこのぎゃんかわな娘さんは!まるでお人形さンみたいだ!しかも男にも負けない度胸持ちときた! 』と、先ほどまでの品定めがまるでウソのようにニコニコしながら話し始め。いや実際は品定めのようなものだったのだが、あまりの変わりようにポカンとしてしまうがそんな自分をよそに華は椿に抱きつきながらその体に手を這わせて『 ウチの服をそんなに褒めちぎってくれるたぁ嬉しいねぇ。いいねえいいねえ、気に入ったよ! 』とその手が満足したのかパッと離れれば今度は1人で店の奥へと消えていき。5分ほど経った後、『 そら、これも持っていきな!お代は結構だよ! 』とレジスターの台にドサリと服が詰められた紙袋持ってきて。その量はといえば、今2人が持っているそれと同じ…いや、少し多いくらいで。 )



42: 椿 [×]
2023-05-04 11:18:06






!?── …ッ、ん、

( 耳がキィンとなるような静寂。その代わりに自分の心臓の音がまっすぐに見つめる彼女に聞こえてしまうのではないかしらというほど大きく鼓動し、ただしかし目線のみは彼女だけをじっと見つめて暫く。其れを先に破ったのは明朗な彼女の笑い声で。それにパッと蘇芳を丸くしたのも束の間、抱きしめられてそれから体を女性らしいしなやかな指が這えばぴくんと肩をはねさせながら椿は小さな息を漏らす。其れだけ聞けばなんだか艶っぽいのに、椿の頭の上にはなにだかクエスチョンマークが何個か浮かんでいるような混乱具合なのだが今何が起きているのかもわからないまま彼女は店の奥へと消えてしまい、そうしてやはり理解する時間もないままに`持っていきな`とレジスター台に置かれたのは今自分たちが持っている服たちよりも幾分か多い程の服が詰められた紙袋。椿はぱちぱちと何度も瞬きを繰り返してそれを見つめた後、ようやく彼女の言葉の意味とそれから認められたのだと理解しては、でもだからと言ってこんなに高級なお洋服を`ありがとうございます!`だなんてにこにこ受け取れるほど精神が図太くないので「 直政さま、 」と先ほどの男顔負けの大口上を述べていた姿はどこへやら、どうしようと言葉を発さなくてもわかるくらいの困惑を瞳にいっぱい満たしながら端麗な眉をキュッと下げて助けを求め。やっぱり女の子なのでお洋服がたくさんあるのは嬉しいのだけれど、でも与えられることがめったにない環境で育った椿にとってはいっぱいいっぱいなようで。 )





43: 大祝直政 [×]
2023-05-04 12:21:48





( 持ってこられた紙袋に入っている服たちは今しがた自分達が購入したものと負けず劣らずの代物で、そんな上等な物を代金なしで受け取るのはさすがにどうなのだとたじろいで。椿も同じ意見らしく、先ほどの大度胸の様子はどこへやら、持ってこられた服たちを前にしておろおろおしながらこちらに眉根を下げて助けを求めてくればそれに応えるようにおずおずと頷いて。「 おハナさん、これ… 」と返そうとするが『 ン?あぁ、寸法はあってるはずだよ。 』と華は椿の体に這わせていた手をワキワキとしながらニヤリとして心配ないと言って。そう、華は巻尺などの道具を使わずともその手で体を触ってその人の服のサイズがわかるというヘンな特技を持っており、その手の動きに自分も思い当たる節があるのかゾワリと鳥肌を立たせて。「 いやっ、そうじゃなくて!こんなにいいもの貰えないよ。いくら? 」と、こっちもこっちで返品するという考えはなく、金を払うという庶民離れの考え方をしており、値段を問いかけると『 いいンだいいンだ、どうせ売れ残ってた商品だ。だがそこらの服屋のより上等だ、保証するよ。それに、椿チャンを驚かせた詫び賃さね。 』と、どこまでも粋な姿勢を崩さない相手に、これ以上遠慮するのも失礼だと思えば「 じゃあ、お言葉に甘えて。 」と紙袋を受け取って。「 ありがとう、おハナさん。ほら、椿も。 」と傍の相手に対してここは相手の心遣いに甘えようと告げて。 )

『 悪かったね椿チャン、さっきはあんな真似して。愛いのを見つけるとついついやっちゃうンだ。 』

( と、華は椿の方に向き直りながら自分の癖を反省して申し訳なさそうに謝って。そうして椿の方に歩み寄り、その耳へと唇を近づければ『 ( あの袋の中で一つだけ模様の違う袋があるだろう?あの中にとびきりアツい服が入ってるから、夜にそれで"旦那様"を喜ばせてやンな。 ) 』と、直政には聞こえぬよう耳打ちして。華は商人故か人の機微に敏感で、先ほどの椿のお強請りや口上で、直政へのただならぬ感情を目敏く捉えていたらしい。椿の生い立ちも"旦那様"という呼び方やその度胸からなんとなく察したらしく、であればその時にふさわしい服を入れておいたと余計な気を利かせて。)




44: 椿 [×]
2023-05-04 13:25:02



!!!
あ、ありがとうございます…。大切に、いたします。

( どうやら自分の主人はこの上等な服たちを受け取る決断をしたようだ。ならば椿もそれに従わないわけにはいかないと、深々と丁寧に誰よりも男前で粋な女主人である華に頭を下げてお礼を述べて。受け取った紙袋はズッシリと重く、今日買った服や戴いた服だけで一か月丸々違うお洋服で過ごせてしまう…とそれらに視線を落として。此方に向き直り謝罪を述べる彼女に此方もハッと我に返ってはぶんぶんと勢いよく首を振りつつも「 いいえ、私のほうこそ大変失礼な真似、を──… 」と慌てて謝罪を返そうとしたものの、それは自身の耳元にささやかれた彼女の気遣いによってしりすぼみに消えていき。`アツい服`、`夜`、`旦那様を喜ばせる`。この三拍子が揃っていても尚その言葉の意味が分からないほど純粋な娘ではない。…生娘ではあるのだがそれはそれとして。椿は意味を理解するなりぶわりと花を咲かすように頬に朱を散らしては思わず彼女の顔をパッと見上げて。「 な、おハナさん、… 」とじわじわと恥ずかしそうに赤く染まる頬や首元とは対照的に花街で育った頭脳は実に冷静に一体今夜自分が何をすれば良いのかという流れが完全に組み立っていくようで。一体どんな服が入っているの、と一つだけ模様の違う紙袋をちらりと見やったのも一瞬、助けを求めるように羞恥でうるんだ蘇芳を女主人に向けるばかりで。 )






45: 大祝直政 [×]
2023-05-04 14:04:43





…?

( 計らずも増えてしまった紙袋を両手一杯に抱え込みながら女2人の和解の場を眺めていれば、なにやら華が椿に耳打ちをし始めて。何か男に聞かれてはまずいことでもあるのだろうと察するくらいの配慮はあるようで、その2人に水を差すことなく待っていると、内緒話が終わった途端に椿の新雪の頬が紅に染まっていけば何かあったのだろうかと首を傾げて。染められた頬と同じ具合の蘇芳を華に向けて助けを求めるようにしていると、生い立ちは見抜いていたがこの反応から違和感を感じて『 ( もしかして、水揚げまだなのかい? ) 』とまた耳打ちをして。『 あちゃあ、これはまずかったかねぇ。 』と生娘にあの"アツい服"は少し飛ばしすぎたかもしれないと額に手を当てて。『 でもな椿チャン、服は人を綺麗にしてくれるンだ。あれを着ればナオさんもイチコロさ。 』と、俗的な話題だが勇気づけるように椿の肩にポンと手を置いて雄弁に語れば、『 ほら、旦那様も待ってるよ。 』と、椿を直政の方に振り向かせてその背中を押して。「 今日はありがとうおハナさん。また、服買いに来るから。 」『 あぁ、またよろしくな。姿見はウチのモンが直接屋敷に届けに行くから。 』と別れの挨拶をすれば2人で店を出て。車までの道中、先ほどの耳打ちが気になったのか、「 なに話してたんだ? 」と不意に問いかけて。 )

( / すいません、少し質問で、こちらも煽っておいてなんですが、既に床入りのフラグが立っているみたいなのですが、帰ったらさせるおつもりでしょうか…? )



46: 椿 [×]
2023-05-04 16:18:08






っ、…あ、ありがとうございました。

( とん、と優しい手つきなのになにだかぐんと気持ちが上向きになるように彼女に背中を押されては、何度かととと、と歩を進めた後にまた一度頭を下げて。最後まで粋で力強い彼女はどことなく椿の名を名付けてくれた姐さんに似ている。自立した格好いい女性というのは皆共通した雰囲気を持っているのだろうか、椿はぽかぽかとあったかな気持ちと頑張るぞのやる気がみなぎったまま店を後にしては、彼女からもらった洋服もたくさんたくさん着ようと機嫌よさそうに自然と口角が上がり。車までの道中、不思議そうにこちらを見る両手いっぱいに紙袋を抱え込んでくれている彼からの問いかけにきょとん、と蘇芳をまんまるにしては、またぽぽぽ…と頬を薄紅色に染めて視線をそらして。「 内緒です。…女の子同士の秘密。 」ぎゅ、と自分の口元を隠すように両手いっぱいの紙袋を抱きしめては`内緒`と答えて。 )


( / そういうシーンを抜かしてしまえばさせてもいいかなあとは思いますが、直政様が来たばかりの椿を気遣って早々に寝かしてしまったり、`そういうのは求めてないから`と紳士に我慢(?)したりでもいいかなぁ、と!
  まだお互いを知りあって間もないですし、無理してそういったことをさせる必要もないかと思います…! )




47: 大祝直政 [×]
2023-05-04 16:53:59




…そうか。

( こちらが問いかけた途端に相手の頬がぽこぽこと茹っていくと、なにかおかしなことでも問いかけてしまっただろうかと首をひねって。これは女同士の秘密だ、と隠し事をされてしまうとなんだか仲間はずれを喰らってしまった気になるが、これ以上詮索するのも無粋だろうと、今はおハナさんと椿が仲良くできたことを嬉しく思うことだけにして上記のように話を終えて。車に着けば、後部座席に多くの貨物を積み込んでお互いに前部に乗り込み、今日の目的は終了したため帰路につこうと「 よし、かえろ… 」うと言おうとした瞬間、椿のお腹から「 (くぅ。) 」とちいちゃな虫の声が聞こえれば、「 ぷふっ 」と窓の方へと顔を逸らしながら小さく吹き出して。紅茶とクッキーを食べたとはいえ、すでに夕餉の時間帯。それはお腹も空くだろうし、自分も空腹気味なので「 いまから喫茶店でご飯にしようか。 」と、いまから帰って夕飯の準備をしてはかなり遅くなるため、この足で外食をしようと思えば車を走らせて。 )

( / 了解です!こちらも、椿様とほぼ同じ意見で安心しました。しばらくは紳士的に振る舞わせ、頃合いを見て結ばれる流れがよろしいかと思います。こちらが一線を引き続けるので、椿様にはご負担をおかけしてしまうかもしれませんがこれからもどうぞよろしくお願いします!。 )



48: 椿 [×]
2023-05-04 17:43:52




あぅ…。

( 荷物をすべて詰め込んで、自分たちも座り心地のいい座席に座りサア出発といった瞬間。くぅ。と小さい声ながらも空腹を知らせる虫が鳴いたことに椿がまたぱっと顔を赤くしては慌てて自分の薄い腹を抑えて。せめて車が走り出す前だったらエンジンの音でごまかせたものの、寄りにもよって静かな時にならなくていいじゃないと自分の腹に住む腹の虫に八つ当たりをひとつ。彼にも笑われてしまったとどうしてもそちらの方に目をやることができず柔い餅肌をぷく、と膨らませてはぷいと彼とは逆方向にそっぽを向いて。が、その拗ねた姿も長くは続かずに「 喫茶店…、 」と彼の言葉にぱぁと表情を輝かせては`はじめて、`と自身の口元をやわやわと両手で隠しつつわくわくとしたはしゃぎようが隠しきれていないようで。生まれて17年間花街から出たことのない椿は、お客さんたちの言う`でざあと`や`すうぃつ`のある喫茶店がずっとずっと憧れだったらしく、中でも特に`くりぃむそおだ`というしゅわしゅわとしていて甘い飲み物に惹かれていたようで先ほどまで腹の虫にぷんすことしたいた小鬼から一転、まるで恋する乙女のような顔をしてふにゃふにゃと笑って。 )


( / よかった…!
  かしこまりました、いじらしい女の子が大好きですので此方は一切負担になりませんのでご安心くださいませ…!こちらこそよろしくお願いいたします。 )




49: 大祝直政 [×]
2023-05-04 18:12:29




( 相手の素っ頓狂な腹の虫の声に思わず笑ってしまえば、さすがにデリカシーのない振る舞いだったためか相手をぽこぽこと怒らせてしまい。しかし、その怒りもたったの数秒しかもたず、知識だけの喫茶店に思いを馳せる相手がふにゃふにゃと笑い出すと少し簡単すぎではと苦笑して。こうやって賄賂でいいようにころころと転がされる相手を見ていると、自分が身請けしなければ駆け引きが飛び交う花街で椿は生きていけたのだろうかと疑問になり、本当に引き取って良かったと思いながら車を運転して。走り出してから10分ほど。ついた喫茶店は「星ノ喫茶」。先程は紙袋で手が塞がっていたためにエスコート出来なかったが、今こそは、と相手の手をとって車から降ろして。そうして2人で入った喫茶店はモダンな内装に控えめな音量でジャズが流れており、先ほどの服屋とはまた違った洒落た雰囲気が流れていて。『 いらっしゃいま…あら、マッサン! 』と1人の女性のウエイターがこちらに気づいて近寄ってくると、ここでも顔馴染みがいるようで。 )

「 こんばんはおりょうさん。2人、空いてる? 」
『 空いてますよ。珍しいですね、マッサンが誰か連れてるなんて。 』

( と、1人の従業員と渾名で呼び合う仲になる程どうやらこの店の常連のようで、ウエイターと他愛ない話をしながら席に案内されれば「 椿は何が食べたい? 」と、そのカラフルなデザインのメニュー表を相手に見せて。 )



50: 椿 [×]
2023-05-04 18:56:13



……すてき……!!!

( もうスッカリ彼に手を引いてもらうのにも慣れ…はしないのだが、緊張よりも安心が勝るようになってきた頃。辿り着いた念願の喫茶店はモダンな内装の洒落た店内を縫う穏やかなジャズが響く、今風の女学生さんたちがきっと学校終わりに恋の話やらに花を咲かせるにはピッタリの落ち着いた店で。きらきらとした瞳で店内をうっとりと見つめていたのもつかの間、先程のおハナさんよろしく親しげに渾名で互いを呼び合う美しい女性が現れて〝ま、またきれいなお姉さん……!!!〟と驚くも直ぐにそりゃあこんなに格好いい方を女性たちが放っておく訳ないなと思えば矢張り彼と並んで良く似合うと思うのはおハナさんやウエイターの格好をしたこの女性のような大人の女だと理解してしまう。理解をしても納得ができないのが複雑な乙女心で、カラフルに彩られたカタカナの混じったメニュー表をジッ…と見つめては「 くりぃむそおだ… 」とぽそりと呟いたものの、直ぐにハッと我に帰れば珈琲を頼んだ方がお姉さんなのかしら…と考え。でも珈琲なんて苦くて飲めないしくりぃむそおだは甘くて美味しいって姐さんのお得意さんが言ってたし…と百面相をしながら椿の視線は珈琲の文字とクリームソーダの文字を行ったり来たりして。 )




51: 大祝直政 [×]
2023-05-04 19:20:06




( こちらもメニュー表を眺めながら今日の献立をどうしようかと悩み始め。腹も空いていることだし、なにかガッツリと行きたいところだと考えていると"らいすかれえ"が目に入り、これならば米もあるので腹に溜まるだろうと判断して。もちろんでざあとも抜かりなく、今日はあんみつにほうじ茶の黄金コンビを堪能しようと、どうやら自身の頼むものは決まったようで。その時、目の前の相手から"くりぃむそおだ"とちいちゃい声が聞こえれば、どうやら相手は夕飯よりもでざあとの方が気になるようで、なんだかんだで少女らしいところを見せる相手に微笑ましく思えば「 くりぃむそおだだけでいいのか?ご飯はどうする? 」と、相手が今どんな葛藤に悩まされているかなど知る由もなく、でざあともいいが、それだけで相手は満足なのだろうかと心配して。)



52: 椿 [×]
2023-05-04 20:21:08



ええと、……おむらいす……が、いいです!

( 彼の言葉にパッと〝珈琲〟・〝くりぃむそおだ〟のふたつの文字をずっと追っていた顔を上げれば急いでご飯のメニューに目を走らせて。と、目に付いたのは花街の客が素晴らしい!美味しかった!と絶賛していたメニューを見つければそれがいいです、ときらきらと輝く瞳を彼に向けて。ご飯をたまごで包んである美味しい食べ物、という情報しか知らない椿であるが、それでもずうっと食べたかった花街の外でしか食べられない違う国の食べ物にその瞳は期待に煌めいており。「 あのね、ごはんをふわふわの卵でつつむお料理だそうなんです。前にお客さんがお話してくださって、……あ。 」と意気揚々とおむらいすがどんな料理かをわくわくきらきら説明しようとしていたもののふと彼は勿論この料理を食べたことがあるだろうと我に帰ればパッと両手で口元を隠して。 )




53: 大祝直政 [×]
2023-05-04 20:59:39




よし。

( でざあとにしか気が向いていなかったのか、急いでメニューをぱらぱらとめくるあいてが"おむらいす"と決まれば早速テーブルにあった呼び鈴を鳴らして。リンリンと響く音に反応するように『 はいはーい。 』と先ほどのおりょうさんが来れば「 らいすかれえとおむらいすを。食後にくりぃむそおだと… 」あんみつを、と言おうとした瞬間思いとどまって。なにやら先ほど熱心にメニュー表を見ていた相手にあてられたのか、メニュー表の片隅にある"わっふる"の文字に目が釘付けになってしまい。うまくは言えないがその文字に何故かビビッときたのか、「 わっふると珈琲を。 」と、突然の路線変更をしてはそれに合う飲み物を頼んで。注文を賜ったおりょうさんが厨房に向かうのを見送ればお冷やを一口。すると、目の前の相手が人伝に聞いたおむらいすの情報を熱心に説明し始めると、よほど楽しみなのであろうことが伝わってきて。こちらは既におむらいすを食したことがあるため説明を受けるまでもないのだが、このまま眺めているのもいいかとそのまま話してもらいながらうんうんと相槌をうって。ある程度紹介を受けたところでなにかに気づいたように口元をパッと隠す相手にもう少しその鈴のような声を聞いていたかったと残念そうにしながらも「 楽しみだな。 」と微笑んでそう言って。そうして待つこと約10分。己の前には豊かな香りを漂わせながらほかほかと湯気を立てるらいすかれえが。椿の前にはトマトソースの赤とおむの黄金色の対比が実に美しいおむらいすが配膳されて。なんとも辛抱たまらん香りに空っぽの腹ももう限界で「 よし、頂こうか。 」とスプーンをとって。 )



54: 椿 [×]
2023-05-04 23:45:07



わあっ……かわいい!美味しそう…!

( 待って暫く。運ばれてきたのは実に食欲をそそる焼き色の着いたふんわりと楕円形に何かを包むようになっており、それからその色との対比が実に鮮やかなトマトソースの赤が目に入り。なんだかそのぼてっとしたフォルムに椿もぱちん!と小さな手を鳴らしては矢張りきらきらと瞳を輝かせ。どうやら彼の頼んだ〝らいすかれえ〟もご飯物のようで、慣れた様子で注文していたあたりきっと洋食も食べなれているのだろうと。彼の言葉にこくん、と頷いてはそっと両手を合わせて〝いただきます。〟と深深とそのまま頭を下げて。そうして手に取ったスプーンをゆっくりとオムライスに沈めれば、もっと卵焼きのようかと思っていたが思いのほか柔らかい感触にいちいち瞳を丸くして。一口分を掬いあげれば、そのまま小さな口に持っていきぱくりと。しばらく口元を手でそっと隠しながらもぐもぐもぐもぐ咀嚼してはその蘇芳がだんだんときらきらと輝きをまして。口にものがある状態では喋らないが、美味しいかどうかはその瞳が全て物語っておりしばらく咀嚼したあとにこくんと飲み込めば、宝石のように瞳を輝かせながら「 直政さま!これとても美味しいです!あのね、和食の卵焼きとはまた違う卵に感じます!でもふわふわなの! 」と試験で満点を早く母親に見せたいと言わんばかりのあのねあのね!と言ったような様子はやっぱりまだ17歳の女の子で。 )




55: 大祝直政 [×]
2023-05-05 00:30:04




( 運ばれてきたオムライスに相手がスオウの目を輝かせながらかわいいと瞳を輝かせると料理がかわいいなどと考えたことがなく、その価値観に首をひねって。いや確かに自分の白と茶色の地味なカレーよりオムライスの方が鮮やかな色味で、見てくれもいいな。などと考えていたら香辛料の匂いで空腹感を刺激され、もう辛抱たまらんとスプーンでカレーを掬い、早速一口、といくはずが相手がどんな反応をするか何となく気になり、そのひと匙を口に運ぶことなく椿の反応を見守って。小さな口でぱくりと一口頬張ればその蘇芳がだんだんと煌きを増していけば、その輝きを見るだけでオムライスの味が気に入ったことがわかり。口の中のものを嚥下し、口を開いたかと思えば子どもの様にねぇねぇあのねとその味の感動を熱心に伝えてくればなんだかこちらまで嬉しくなってくるようで「 あぁ、よかったな。 」と優しく微笑みながらそう言って。相手が花街にいる間、どんなものを食べていたのかわからないが、これから相手のこんな幸せそうな顔をどれだけ見れるのだろうかと思えばたんとおいしいものを食べさせようと思って。とすれば、まだ口をつけてないスプーンに乗っているカレーに気付き、それを相手に向ければ「 椿、これも食べてみるか? 」とあーんをしようとして。 )



56: 椿 [×]
2023-05-05 10:07:24







…い、いただき、ます。

( 此方に向けられたスプーンにふにゃふにゃ笑っていた顔をきょとんとさせては、`花街でお客さんが偶に姉さんに強請るやつだ…!!!!`とどこぞの通信教育のようなことを思ってしまい。勿論恥ずかしさや主人にあーんをしてもらうなどという気持ちもあるのはあるのだが、それ以上に香辛料の空腹を刺激させる匂いに好奇心が負けてしまったのかそれを受け入れることを選んで。だってこんなに格好いい方から差し出されたら断れる女の子なんていないんだもの。落ちてこないようにそっとつややかな黒髪を少しだけ朱色の散った小粒な耳にかけつつちらりと彼のほうを見やったあと、小さな口ではむ、と一口。ピリと心地よく舌先を刺激する辛さとその中にあるまろやかさ、それから今までに食べたことのない香辛料の風味にまたきらきらと瞳を輝かせてはおいしい…!!と矢張りしゃべらなくても纏う雰囲気や瞳から伝わるようで。しばらくむぐむぐ租借したあと「 とってもおいしいです…! 」と先ほどの恥ずかしがっていた少女はどこへやらにこにこふわふわ微笑みながらご機嫌そうで、自分もいそいそとおむらいすを一口分程度スプーンに乗せると同じように彼へ差し出しつつ「 直政様も。あーん、 」とスッカリ緊張と照れの抜け落ちた笑顔でおむらいすを差し出して。 )




57: 大祝直政 [×]
2023-05-05 10:48:51




( 普段の自分なら決してやらないようなことなのに、スプーンを差し出してすぐになにをやっているんだと我に帰って。それも初めて食べるものにこうやって瞳を輝かせる無邪気な相手のせいで、その反応をもっと見たかったためにスプーンを知らず知らずのうちに差し出してしまったのかもしれない。きょとんとする相手に余計な真似だっただろうかとスプーンを戻そうとするが、いただきますとこちらに身を乗り出せば、であればとそのままスプーンを差し出したままで。髪がこぼれ落ちないよう、ほんのり茹った小耳にかけてこちらを見る仕草にドキリとさせられてしまい、度々椿の秘めたる魔性を感じずにはいられなくて。そのちいさな口でカレーを食べれば、すぐに瞳を輝かせるところを見るとどうやらカレーも気に入ったようで。と、椿のおちょぼ口では上手く食べることができなかったのか口もとにカレーがついてしまい、「 あぁほら、ついてるよ。 」とテーブルにあった紙ナプキンで拭いてやり。カレーのお返しとばかりに相手がオムライスの乗ったスプーンをむけてくるとむむ、と戸惑ってしまい。相手は既にそのスプーンに口をつけているためそれを食べてしまえば間接キスになってしまうし、実際、やられる方になると恥ずかしいものなのだなと思うが、ここで退いてはなんだか相手に負けた気がして「 あ、あーん。 」とおすおずとそのオムライスを口に含めて。うん、以前に食べた時のようにトマトの酸味と甘味が…はて、以前に食べた時よりも不思議と甘く感じるようなと疑問に思いながらも「 うん、美味しい。 」とそれでもそのほっぺたの落ちそうな味に笑みを浮かべながらそう言って。そんな2人のうら若き恋人同士のような触れ合いをおりょうが見ていたことなど2人は知る由もなく、その凍てつくような視線に直感的にぞくりとさせられてしまえば冷房が効きすぎているのだろうかとのんきにしていて。お互いの料理を食べさせあった後はそれぞれ自身の料理にとりかかり、こちらはものの数分で完食してしまうが、相手の小さな口ではまだ完食まで少しあるようで。 )




58: 椿 [×]
2023-05-05 12:02:31



ん、む。
…ぅ…ありがとうございます…。

( 彼の優しい手が紙ナプキンで椿の口元を拭ってくれるのに慣れない様子でムキャ!と目を瞑りながらそれをおとなしく受け入れて、しおしおと恥ずかしそうにお礼を述べて。まるでちいちゃな子にする其れのような対応に、さっきまで大人のお姉さんにならなければと意気込んでいた自分はスッカリなりを潜めてしまいなにだか恥ずかしくなってきてしまう。そりゃあ花街で水揚げもせずただ芸妓として生きていた自分ときっと色んな女の人と遊んでいるのであろう彼では伸びている経験値が違うのだろうけれど。それでもなんだか悔しかったけれど、自分の差し出したおむらいすをおいしいと冷たさすら感じる美貌で優しく笑ってくれた彼に「 よかった、 」とこちらも嬉しそうにふわふわにこにこ笑って。どうやら椿は間接キスにはどうとも気づいていないようで、ただただ美味しいものを共有できた喜びで嬉しそうだったのだが、なにだかぞわりと背中が粟立つ感覚がしてきょろ、と視線を彷徨わせて。…花街でよく経験したことのある感覚だ。女の、ジットリと湿った羨望のような怨恨のような、そんな暗い感情。だがこんなところに一体だれがだれに、と相も変わらず穏やかなジャズの流れるシックな店内を見回すも該当者は見つからず、マァいいかとそのまま自分もおむらいすを食べ進めて。「 美味しかったです、ご馳走様でした…! 」とカラッとそれはまあ綺麗に完食したお皿にぱちん、と手を合わせてはまた深々と頭を下げて。遊郭ではこんなにおなか一杯食べられるのも稀なので、久しぶりに感じる満腹中枢の充足感にぴかぴか笑って。 )




59: 大祝直政 [×]
2023-05-05 12:42:03




( まるで食べ方がまだ拙い子供を親が世話するように、紙ナプキンで相手の口を拭いてしまったのは花街の外で初めて目にするものに出会うたびに子供のように蘇芳を輝かせる相手が本当に子供に甘えてしまったからかもしれない。いや確かに自分より年下ではあるのだが、17と言えばもうすぐ独り立ちをしてもいい年齢。花街でも人間の醜く、汚い部分を見てきたはずなのにその純粋さを失わずにいる相手をどうかこのままでいてほしいと願っているから世話を焼いているかもしれなくて。よほど気に入ったのか、相手の皿にはトマトソースさえ残されておらず、大変満足といった笑顔で手を合わせればまたここに連れてこようと、おりょうという伏兵がいることなど知る由もなく呑気にそう考えて。お互いに料理を食べ終えたところで、そのタイミングを見計らっていたのかおりょうが食後のデザートを運んできて。こちらにはいちごが添えられたワッフルと香ばしい香りを醸し出すコーヒーが、そして椿の前にはしゅわしゅわと気泡が立ち上るくりいむそぉだ運ばれるが、気持ち強めに「ゴトン。」と音を立てながらグラスを置かれれば『 どうぞごゆっくり。 』 と気持ちよいがどこか不自然さが感じられる笑顔を向けておりょうは去っていき。 )



60: 椿 [×]
2023-05-05 14:05:15




……。
ありがとうございます。

( こ、これ私だ~~~~!!!!と、さぞかし椿の心の中は大騒ぎだっただろう。にこりと微笑んでお礼を言えただけえらいと思う。置くときの音は百歩譲ってもこう、気のせいかな?とかで自分の中で納得はできるのだが、先ほどのおりょうの笑顔は間違いなく敵意やら憎悪やらを腹の中に押し込めた女の笑顔だった。姐さんたちが嫌な客に対応するときおんなじ顔をしていたもの。自分の新しいご主人は一体どれだけの女に慕われているのだろう、先ほどの様子を見るに本人から女たちへの特別な感情を感じ取れなかったのできっと女の独り相撲なのは間違いないのだが、女は特別を好むのだ。其れになるためなら、他を蹴落とすという道を選んでしまうのが恋情の怖いところ。椿はそれを彼に悟られないように「 しゅわしゅわで可愛いです。きれいな新緑。 」とにこにこ笑って見せればサァどうするものかと。おハナさんのように此方にわかりやすく敵意を向けてくれればまだいいものを、彼女はあくまで表面的にはにこやかだ。…だがそういう女ほど怖い物なのだと椿は知っている。厭というほど女社会で叩き込まれてきたから。そうなってしまうとこのくりぃむそおだも素直に喜べなくなってきてしまった、なにか入れられているかもしれない可能性もあるから。以前、とある遊女が敵対している遊女に差し入れだと評して毒物の入ったものを渡していたのをみたことがある椿にとって目の前の料理たちは`まだ未知のわくわくかわいらしい西洋料理`から`こわいもの`に一遍してしまった。椿はわっふるに添えてあるイチゴとおんなじ色の唇をキュと一文字に結んでは見極めるかのようにくりぃむそおだをじっと見つめて。 )




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