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提 灯 煌 々 / NL 〆 /87


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自分のトピックを作る
68: 巫 菖蒲 [×]
2023-01-11 17:13:22


【女中】
しかし………いえ、なんでも御座いません。
花嫁様、午後の稽古に遅れる事が無いようにご注意下さいませ。
では、失礼します。

(人外故か目の前の彼から放たれる怒気は苛烈で冷たい炎のようにも感じる。だが、自分とてこの家で生まれ育ち巫家の者に相応しいと思われるだけの──それこそ、花嫁として選ばれたあの少女と同様に稽古や座学を血の滲むような努力をして今こうしてその結果が認められて、花嫁様の教育指導係にまでなれた。それなのに目の前の彼女には自分の時と違って「味方」がいる。たったそれだけの違いなのにザワザワとした胸のムカつき、思考は負の螺旋へと落ちていく。そして何より彼が放った【学校】と言う単語。学校なんて行かないに決まっている。いくら義務教育期間とはいえ、あの少女は既に巫家の者。義務教育で受けられる以上の教育をここなら受けられるし、そもそも稽古で忙しくなる彼女にそんな時間を取らせるなら稽古を1つ増やした方がマシと言うもの。それを口に出そうとして1度口を開いたが、唇は何の音も出さずに再度閉じる。これ以上は不毛な言い合いと言うやつだろう。ここは引き下がろうと頭を恭しくさげ、黒い髪が肩を伝って音もなく滑り落ちるのを視界の隅で認めながら最後にチクリと釘だけ刺して広間の外へと出ていけばスっと障子を滑らせて閉めると、背筋を伸ばし綺麗な所作で立ち上がれば広間を後にし)

【巫 菖蒲】
えっと……あ、ありがとうございます。
それと嘘をついてしまって申し訳ありませんでした。ご気分を害されたと思います……次からは御言様に嘘を付かないように心に留めておきます。

(女中が広間を去って再度御言様と2人きりになれば、しばらくはモジモジとして何処か居心地悪そうに視線を泳がせていたが、覚悟を決めたのか作法も何も感じられない─ただ、謝らなければと言う気持ちが急いてしまいガバッとだいぶ勢いのある仕草で頭を下げれば、所作とは裏腹に言葉はツラツラと出てくるが心の中にあるのは「嫌われたらどうしよう。出ていけって言われたらどうしよう。」である。自分のどこか艶を取り戻しつつもまだまだパサついた髪が重力に従って下へと流れるのも気にせず、御言様の次の言葉はどんなものかと緊張と焦りとで肩に余計な力が入っていると気付きながらも頭を下げたまま反応を待ち)



69: 御言 [×]
2023-01-15 22:59:48




……もうよい。私は暫く寝ると使用人に出会ったら伝えておいてくれ。夕餉も要らぬと。風呂の時間に起こせともな。

(部屋から出ていく様子を目元を細めて見送れば鼓膜へ届く人の話し声や物音が些か今の状態では余計に苛立ちを覚えてしまい、尾が素直に揺れている。しかし細く聞こえた声に其方へと視線を向けると、小さな頭を下げる姿が見て取れて。空気から伝わる感情は手に取るようによく分かり、今までの嫁だった者たちとは違うのだなと呑気に考えているが軽く頭を撫でてやればそれでもどこかまだぶっきらぼうな言い方は拭い去ることは出来ずに、口早に説明すると「ではな」と短く言葉を掛けてはふわりと風が吹けばその場から姿を消していて。邸の奥のさらに奥にある小さな小さな中庭を望める縁側へと音もなく着地しては定位置に置いてある煙管と灰皿を引き寄せてはごろりと横になり、右手で頭を支えながら横向き縁側を見つめ、左手に持った煙管は火を付けなくとも吸い込めばいつの間にか灯火が。ふぅ、と紫煙を中庭へ吹き込んでやれば微かに虹色に輝くそれが包み込んで何も無いそこに花々が咲き誇り、それをぼんやり眺めると大人気ない態度であったかと先程までのやり取りを思い返してはいつもはピンッと立っている両耳も力なく項垂れ。ひとつ溜息を零すとカンッ、と灰皿に灰を落としてはそのまま置いて、仰向けに体勢を直しては近くにあった座布団を引き寄せてふたつに折ると枕替わりに。木目の天井を見上げながら気にもせず襲ってくる睡魔には適うこともなく、そのまま眠りに落ちていき)





70: 巫 菖蒲 [×]
2023-01-16 17:28:49


(御言様を見送って自分ももぐもぐとお昼ご飯を食べ、施設よりも豪華で使っている食材達もきっと比べ物にならない位良いものなのだろうが、味の違いなど分かる訳もなく、本来なら美味しいと笑みを浮かべて食べれる筈なのに、広いこの空間にポツンと1人で、部屋に響く物音も自分が立てる食器を置くものだけと言う心寂しいこの時間。施設では必ず皆が揃ってからご飯だったし、ここに来てからも食べる必要は無いとはいえ御言様が一緒だったから、こうして完全に1人でのご飯は初となる。昨日はきちんと美味しいと感じた筈なのに、今では味がわからない。と言うよりも美味しいという気持ちよりも時間に置き去りにされたかのようなこの静か過ぎる空間に対して、寂しいという気持ちが勝ってしまっている。しばらくはご飯を食べていたが、昨日よりも量が少ないご飯の量でお腹がいっぱいになってしまい、大半を残したそれらを見て勿体ないと思いつつも箸を置いて、手を合わせ「ご馳走様でした」と挨拶をする。そうして立ち上がり、部屋から出れば稽古の時間がと言ってまた稽古部屋へと移動をし、今度は学校で習うような座学を中心とした時間。食後なのもあり、うっつらうっつらとして眠気と戦いながら午後の稽古を終えれば、あとは夕食とお風呂で一日は終わり。縁側で足をプラプラさせながら、真っ赤な彼岸花に青紫色が美しい紫陽花が織り成す、色彩豊かな美しい庭園に響くのは水音。池の水は透明に透き通り、中で泳ぐ錦鯉達は悠々気ままに泳いでは跳ね、たまにポチャンと言う音をさせているのをじっと見つめており。しばらく縁側を眺めていたが、ふと御言様は眠りにつくと言っていた。昨日来たばかりなので当然ではあるが、自分は御言様について知らない事が多すぎる。あのお狐様はよく寝るのだろうか?どんな風に寝ているのか、あの狐耳は柔らかいのかな?と気になってしまえば頭の中を占めるのはその事ばかりになってしまった。すこしソワソワして悩むも、あのモフモフしていそうな狐耳は大変魅力的である。寝ているならその間にほんの、ほんの少しだけ触る事が出来ないかな?と考えれば、女中の人達に御言様の寝ている部屋の場所を聞けば、その部屋へと足を進め、そっと障子を開けて足音を立てないように部屋の中に入れば、畳の上で寝ている御言様を見つめ。そして畳の上に広がる綺麗な髪の毛を見るとむずむずとちょっとした好奇心と悪戯心がわき、その髪をそっと触れてみればサラサラとした手触りにやや興奮気味になりながらもう一度だけ髪に触れると、次は起こさないようにと気をつけながら髪の毛を三つ編みやら編み込みやらで編み出し、髪の毛で遊び出してはちょこちょこ御言様が起きる気配は無いか確認しながら編み込み作業を続けて)



71: 御言 [×]
2023-01-19 18:41:15




──寝込みを襲うとは、なかなかにやるものだな。…、何を悪戯していんだ?

(縁側では体を痛めるために中庭を眺められる何も無い空き部屋の畳に寝転んで天井の木目を見つめていたがいつの間にか眠っていたようで、ふと無意識の闇の底から引き揚げられるような感覚に意識が少しづつ覚醒しているのだと気付くもまだ眠っていたいと思う葛藤があるせいか、瞼が重い。正直睡眠も食事もさして必要はないのだが全く眠らないとそれはそれで精神的に疲れを感じるため時々こうして眠るのだが、ここ云十年としっかり眠ったことがなく久々にこうして眠ったものだと考えながらさて散歩でもしてこようかと思っていた矢先、近付いてくる小さな足音が耳へと届いて。何だろうかと起きて出迎えようかと思ったが少しばかりの悪戯心が働くとそのまま眠っているように装い、襖が開いた音と近付く息遣いは間違えようのない小さな小さな花嫁。起こしに来たのだろうかそれとも、と考えていると不意に髪に触れる相手の温度に珍しいものなのかただ触れたいだけなのだろうか暫くの間好きにさせてやろうかと、何やら毛先の辺りが時折引っ張られる感覚に驚かせてやろうかなんてパッと目を開けては呟いて。飛び上がるかもしれない相手を片腕で軽々しく抱き寄せては、横向きに寝転んでそのまま両手で小さな相手を包みこむと眼下に埋まる顔へ視線を落としては全てを知っているにも関わらず優しい声色で問い掛けて)






72: 巫 菖蒲 [×]
2023-01-21 14:21:00



ひゃ!
え、えっと………か…髪がお綺麗だったので編み込みしたりして遊んでました…。

(ほんの少しだけ髪で遊ぶつもりが、編み込めば編み込むほど髪型が綺麗になっていくその様が男の人に言うのには相応しく無いだろうが、綺麗になっていくのが楽しくてついつい夢中になってしまった。ここには無いので無理だが、人外特有の美しさとどこか精悍な面差しのお狐様だ。本で見たラプンツェルのように花を所々に編み込んでみてもきっとまた表情を変えてその美しさを魅せるだろうと髪を編み込みながら考える。自分の髪はここに来てからバランスの取れた食事と質のいいケア用品、睡眠時間の確保によりパサパサして指通りの悪いゴワゴワした髪だったが徐々に改善されてきて少し艶が出て指通りも少しだけ良くなったが御言様にはまだまだ及ばない。と言うか比べるだけ烏滸がましいと言うやつだろう。鼻歌でも歌いそうな程楽しそうに編んでいたらいつの間にやら御言様が起きられて声をかけられる。初めは驚いてビクッとぴょんと飛び跳ねそうになる体を支えて横にさせ、隣で顔を合わせるように横になっている御言様の優しげな様子に、起こしてしまった!と慌てるが怒っては居なさそう。ここは正直に言おうと髪を編んで居たと答えるも声をかけられたのもあってその髪結い作業は中断され、畳には中途半端に綺麗に編み込みの成された御言様の髪が広がっており)



73: 御言 [×]
2023-01-29 00:34:42




はははっ。怒りやしない、お前さんのお気に召したようで光栄だよ。──先程すまなかったな、怖い思いをさせただろう。だが、お前はこれから、お作法や学校で習うような勉学とは程遠いものを身に付けるための“修行”がある……辛い時はいつでも私に言いなさい。厭だと感じたらいつでも私を喚びなさい。

(紙風船のような軽さを覚える相手は簡単にすっぽりと大きな体と腕の中に収まってしまう。片手で自身の頭を支えながら、空いている片腕の力を少しだけ緩めてやれば、素直に話す相手に思わず笑いが溢れてしまい。機嫌を損ねぬようにと教わったのかどこか恭しい相手の態度はまだまだ致し方ないがこうして遊び心があるのだから、今との頃は問題ないかと考えられる。少しでも息抜きの時間を提供が出来たのならば万々歳で年相応の言動が見れたのもこれまた嬉しい限り。横目で散らばる髪のうちの少しだけの束が確かに編み込まれており、しかし途中で止まっていて今でも解けてしまいそうだがまたいつかの楽しみにとっておくとしよう。満足気にうんうん、と頷いたところで不意に緩めていた目元を元に戻してはどこか真剣でそれでいて悲しそうに目尻をほんの少しだけ下げると、そっと相手の後頭部を背中へと回していた片手で撫でて。何も聞かされずただきっと最初は新しい生活を夢見て引き取られて来たかもしれないのに、蓋を開けてみれば嫁だのお作法だのと言われ普通からはかけ離れた世界に放り込まれ、受け入れてくれる者とそうでない者の間に挟まれて、どれだけ心細いことだろうか。しかしそれでも迫り来るそれらから逃げることを許されないのならばと何度も思ってきたこと。ひとつだけ吐息を吐き出しては困ったような笑みを最後に浮かべ、再度軽く頭を撫でては「さて、意外と寝てしまっていたようだ。そろそろ夕餉の支度が出来たと人が呼びに来るだろう…私も食べるとしよう。久方ぶりに怒ったからな、腹が減った」よっこいせ、と片腕で相手を抱きながら起き上がれば、相手を床へと立たせてやり名残惜しそうに散らばった髪を方指で梳いたところで襖の向こうから声がかかり)





74: 巫 菖蒲 [×]
2023-02-01 15:19:41



【巫 菖蒲】

いえ、私の事を思ってだと理解してますし
少し…驚きましたけど、怒ってくれてありがとうございます。

(申し訳なさそうに昼間の事を謝罪する御言様に、確かに初めは答えを間違えたと思って焦ったし彼の一言で処遇なんてあっという間に、それこそ弁明も無く決まってしまうだろう。だが、彼は永く生きている狐の化身。狐の本分である化かしや知恵、悪戯好きといったものはあるのかどうかまだ分からない。でも永く生きているという事はそれだけ余裕というものがある筈。本当にしでかさない限りはこちらの言い分を聞いてくれる人だと今日のやり取りで学んだ。勿論そんな事が無いのが1番ではあるが。
それに昼間の事は自分を思っての発言だ、この家で自分の為に言葉を尽くしたり、心を砕いてくれる人はほぼ居ないと言っても良い。そんな中家の中でも上位の立場に君臨する御言様は自分を今の所気に入ってくれている様子で、それに胡座をかくつもりも無いし、彼の迷惑になるような事はしたくない。嫁としてこの家に選ばれた以上は1日も精神的安寧の為に教育や教養を身に付ける事だろう。それでも御言様の言葉は嬉しかった、本当に味方なのかもしれないと思った。ここに来てまだ数日、完全に心を許すのはまだ早いが、今日あったことはきちんと覚えておこうと思う。
そのまま抱き上げられるように床へと立たされれば、少しだけ着崩れた着物を見苦しくないように整える。今日の着物は薄い水色の絵画風の花々があしらわれた手触りの良い着物である。皺になったらいけないとも思うが、自分が持つ紫色の瞳もあって何だか紫陽花みたいだなと感想を抱く。
畳の井草の匂いがして、これと言って特に物も置いていない殺風景な部屋。物が無いこともそうだが、部屋が広いのもあって余計に広く感じるのだろう。そんな部屋がこの屋敷には多い。広く、美しい日本屋敷で使われている部屋はきっと片手で収まる程であとの部屋は空き室に近い特に用というものは無い、見栄と繁栄を目に見える形で見せたい。そんな気持ちの表れだろう。
そんな事を考えていれば、声がした方へ振り向き)

【女中】

御言様、花嫁様。
夕餉の支度が出来ましたので、ご連絡致します。
広間へといらしてお食事を。

(縁側へと座り、誰にもその姿は見えないし部屋の中にいる2人との間には白い障子があるのみで見えるのはこちらの体勢の影だけだろう。それでも指を床へと付き、正座をして背筋を伸ばし綺麗な所作で礼の体勢を取り、視線は床へと注がれている。そしていつものように、淡々とした抑揚の少ない声で業務連絡をしては御言様と花嫁様は今は一緒だと別の女中から聞いている。仲睦まじいのは良い事だが、案内役は自分にと割り振られた為、スっと立ち上がると2人が部屋を出てきても邪魔にならず尚且つ案内をする際にすぐに動ける場所へと移動すれば、2人が出てくるのを待ち、出てきたのを確認すれば「こちらです」と御言様にとってはいつものウンザリした業務で、花嫁様にとってはまだ数回の案内を無表情で失礼のないようにしずしずと言った歩き方で2人を先導するように広間へと歩き出して)



75: 御言 [×]
2023-02-04 21:19:15





なに、気にするな。些か戯れの一種にも過ぎん──目の色と着物が似合っているな。着物ばかりでは窮屈だろう、洋服を頼ませよう。後で付き人の柊にでも頼みなさい。

(無駄に広く使わない部屋の多いこの家は昔こそ大人数の人々が居たもののそれも今はもう過ぎた話。無駄に広いのに嫌なほど息が詰まるような感覚に陥るのは、この箱の中にある重い思いが塵に積もっているからこそなのだろう。重くまとわりついて誰かの思いは次第に念へと変わり、時折“その姿”を現すこともあるが新しい花嫁がやってくるとその人々の念はさらに重くのしかかり余計に息が詰まるがこればかりはもうどうしようもなく致し方ない。しかしその念が、花嫁にまとわりついて気が触れてしまわないかだけか心配の種。それでも今はまだ大丈夫なのだから余計な心配というものは良くないものだと雑念を振り払ったところで相手の着物姿に手を伸ばして軽く皺を直してやりながら、こうも堅苦しいものばかりでは体が疲れてしまうかと考えて少し天を見上げながら提案をひとつした所で、襖の向こうで感じていた気配がひとつ動く。掛けられた声に短く返事をしては立ち上がり固まった体を伸ばしては眼下にいる小さな相手の片手を引いて部屋を後にすると数歩前を歩く使用人の後ろをついて行き。向かった広間へと入れば庭が眺められるように開け放たれた襖と窓、テーブルに並ぶ料理はこれまた無駄に豪勢で量も多いが幾分腹が減った今の状態ならば全て平らげてしまえる程に少なく思えてしまうのだから不思議なもので。いつもの定位置に腰を下ろしては胡座をかいて、軽く手招きをして相手を引き寄せると左足の上に乗せる形ですっぽりとそこに収めてしまえばどうやらこの体勢が気に入ったようで満足気に頷き相手を軽く支えていた左手を離しては顔の前で両手を合わせて、ぽつと言の霊に載せてそれを呟いては箸に手を伸ばして)

では頂こうか。──いただきます。

76: 巫 菖蒲 [×]
2023-02-04 22:01:00


…ありがとう、ございます。
御言様のおかげで綺麗に直りました。

(着物を直すのを手伝ってくれれば、自分で直すよりもやはり着物に触れる機会が多いからか幾分か早く着物の着崩れを直すことが出来、見栄えも自分1人でやるよりも綺麗な気がする。自分でもどこか着崩れていないか見下ろしてみても自分では苦手意識があったお端折りが自然な形で出来ており、女中の人が支度してくれたと言っても納得されそうだ。手伝ってくれた事にお礼を言い、自分でやるよりも綺麗だと手を広げて振袖部分を見せながら御言様の器用さを凄いと尊敬し。
そしてそのまま声がかかった事で御言様に手を引かれながら部屋を移動する。大人と子供なので当然なのだが、手の大きさが全く違う。自分の手なんてすっぽり隠れているし、このまま御言様が少し力を込めれば骨なんて簡単に折れるし、爪でも肌を切り裂けるだろうが不思議と恐怖心は出てこない。この家では堅苦しい躾や礼儀作法、座学と息の詰まる事ばかりだが、今包んでくれているこの温もりはほんの少しだけ気持ちが楽になる魔法の手だ。と繋がれた手を見つめてそう感じると、少しだけ力を込めて握られた手を握り返してみる。そんな風に歩いていれば、いくらこの屋敷が広いとはいえ案内役の人も居るからか広間へと辿り着く。
用意された紫色の座布団に座ろうとすれば、手招きされた為、近寄ればお気に入りの人形を常に持った子供の人形のように何故か御言様の左膝に座る体勢に。始めはえっ?となり、少し固まると我に返って手を合わせて挨拶をすると箸を手に取る。御言様の食事に邪魔にならないように気をつけてご飯を食べ出し)

…………ご飯、美味しいです。
お昼よりも美味しく感じます。

(昼間はちょっとしたゴタゴタで1人で摂ることになったが、その時よりも味も質も量も何も変わっていない筈なのに昼よりも美味しく感じる。心細いと言う気持ちが無いだけでここまで違うんだと思いながらも少し表情を和らげてモグモグと食事を食べ進めていき)



77: 御言 [×]
2023-02-18 11:40:23




ははは。美味いか、それは良い事だ。お前が美味いと云えばここの料理は充実していくだろうよ。言は魂だ…大事におし。

(怒りを覚えたあとはやたらと腹が減るのは何故だろうかと考えたことがあった。別に大して力を使ったわけでもなければ、激昂したのだって片指数える程度、少量の怒りでさえ何故か普段は幾らだって我慢の効く空腹が言うことを効かなくなるのはきっと、精神的な面なのだろうと。あまりこの娘の前で怒るのは控えようと少しだけ肝に銘じたところで、美味しいという言葉に意識をそちらへと向けてひとつ人あたりの良さそうな笑みを浮かべてはうん、と頷き手前にあった里芋の煮物を器用に箸先でつまみ上げては口へと運んで。味の程度はやはり理解は出来ないが今の飢えを凌ぐのにはちょうどよく、箸置きにそれを戻しては相手の小さな頭をひとつふたつと撫でてやり。人の膝の上では食べにくいかと軽く抱えては胡座をかいた足の間に座らせてやり、先程と違い後頭部は拝めるが顔が見えないのは少しばかり残念さを覚えるものの小さな頭が食事をする度にほんの少し揺れるのは後ろから見ていてもとても愛いく思えてくるのだから、歳をとったものだと理解する。空いた皿や茶を持ってきている使用人に声を掛けて神酒を持ってきて貰えば、小さめの赤い盃に注いで飲み干していき。あっという間に空になってしまえば縁側に面した開け放たれた大きな雨戸の向こう、しんといつの間にか降り始めた雪に目元を細めては揺らりゆらりと尾を揺らして)





78: 巫 菖蒲 [×]
2023-02-26 14:35:49



(/ いつもお相手下さりありがとうございます!
連絡が遅くなり、申し訳ありません。
現在、背後が少しバタバタしているせいでお返事が遅れてしまっております。
今月中には必ずお返し致しますので、今暫くお待ち下さいませ。)



79: 巫 菖蒲 [×]
2023-03-01 19:47:00



言葉は魂…………昔の、平安時代にあるとされていた言霊野事でしょうか?
陰陽師やお坊さんが妖怪退治に大切にしてた中に、見鬼の才と真言に霊力を乗せる言霊だと本で読んだ事があります。

(モグモグと食事を見苦しくない程度に程よく咀嚼して飲み込んでいけば、和食がメインの為粒の立った白米に出汁が美味しい白味噌のお味噌汁、そして御言様も口にした里芋の煮物、ほうれん草の胡麻和え、魚の塩焼き等他にもたくさんの料理があるがこの料理を作る人はよくこんなに沢山の料理が作れるな。と思うと同時に大変じゃないのかなと少しだけ心配になる。これだけの料理が机を埋め尽くさんばかりに並んでいるのに一つとして同じ料理は無いし、同じ食材を使っていることも無い。施設に居た時にこの食事を見ていたら、きっと自分は羨ましく思っただろう。あの時は食うにも困るという程では無かったが、他の子達に回す為に自分のようなある程度の年齢の子達は満腹までは食べずに居たのだから、これらはきっとお宝を見つけたように黄金に輝いて見てただろうと考える。そして、ここにいる人達の服も施設に居た時とは比べ物にならないくらい肌触りが良く、質が良いものだとわかる。まさに格が──敷居が高いと言うのが正しいだろう。まさかそんな家に狐の嫁として引き取られるだなんて1年前の自分では考えもしなかっただろうし、過去に戻れて過去の自分にそれを言っても、何を言っているのかと鼻で笑うに違いない。ここでの暮らしはきっと息が詰まる事だらけで我慢の日々が続くだろう。それはもう嘆いても悔やんでも変わることの無い確定した事項だ。ならば少しでも息を抜ける時間が早く来るように稽古に精を出して身につける他無い。幸いな事にここでも格段の影響力と発言力を持つお狐様の御言様は自分を気に入り、それなりに心を砕いてくれるのが分かるのが本当に不幸中の幸いだ。彼は狐なので、まだ心の全てを開くのには勇気も信用も足りないが、これからの生活でそれらは観察して決めればいい事。そんな事を考えながら食べていれば、御言様の言葉が耳に入る。男性らしい低くて聞き心地の良い声が発した言葉を少し考えれば、口の中の物を飲み込むと、以前暇つぶしで読んでいた本にも似た様な言葉の1文があったことを思い出し、古くから生きているお狐様だ。そんなような特別な妖力と言われるような、神通力とも言うべき力があるのかもしれないと興味が出てきて。自分を抱えて後ろに座る御言様を見ようと振り返って顔を見上げて質問すれば、視界の隅にチラつく綺麗な尻尾。その尻尾がふわふわとしていて如何にも手触りの良さそうなそんなフサフサ加減に気を取られ、目線が御言様の双眸から尻尾へと移り)



80: 御言 [×]
2023-03-15 10:21:14





( / お返事遅れてすみません。
リアルがバタバタとしておりなかなか時間が取れず…
今週中にはお返しできるように致しますので、申し訳ありませんがもう暫くお待ち頂けると幸いです。 )





81: 巫 菖蒲 [×]
2023-03-15 11:03:37



(/ ご連絡ありがとうございます。
こちらは気長にお待ちしてますので、お気になさらず!
本体様の無理のないペースで物語をと思っていますので、大丈夫ですよ。
これからもよろしくお願い致します。)



82: 御言 [×]
2023-04-09 12:36:37




……──ぷっ、ははははっ!!お前は物知りだなぁ、今代の嫁は博識でかなわなんだ。いやなに、すまないね。……そんな堅苦しいものじゃァないさ、言葉には少なからず想いが集まるものだからね、出したものは引っ込めないのと同じだ…だから、大事におしよ。

(久方ぶりの空腹を満たすのにこの食事量では物足りないし、人間の食べ物で満腹になることはもちろんないがこうして嫁として迎え入れた者と食事をするという行為自体が今は何よりも楽しくて仕方ない。いくつのも料理を口へと運んでは飲み込んでいく中で返ってきた相手の言葉に思わず箸が止まる。ポカンとしたようなどこか気の抜けたような表情をしばらく浮かべていたが言葉の意味を理解して数秒後、込み上げてくる笑いを我慢出来ずに表へと出していく。箸が落ちそうになるのを堪え、片手で腹を抱えては肩を揺らしながら笑いの中でなんとか息を吸おうと懸命になる。少ししてからようやく落ち着きを取り戻すと目の端に浮かべた涙を爪の先で拭いさると、こうも笑われては可哀想かと謝りながら相手の頭を軽く撫でてやり。さてどう説明しようか悩むも、あまり重苦しいものとして捉えて欲しいものではないと判断し、右隣に置かれた肘置きに片腕を乗せ、姿勢を崩しては開け放たれた縁側の向こう側、庭を見遣りながら僅かに目元を緩めるとぽつりぽつりと言葉を紬、上手く言葉に表せないのがもどかしいが致し方なしかと言いつつ嘘でもないそれに一つ笑みを浮かべては再度相手へと見やったところで視線が己の尾の方へと向かれているのに気がついては器用に尾を持ち上げてその先で相手の頬を撫でてやり「触りたいなら遠慮せずに言いなさい。嫌とは思わないからね、触るか?」と小さな頬を包むように毛先でふわふわと軽く叩いてみては緩く首を傾げてみせて )





( / 大変遅くなってしまい申し訳ありません。また時間が取れるようになったので、相変わらずマイペースですがよろしくお願い致します。)




83: 巫 菖蒲 [×]
2023-04-09 13:00:37



そう、なんですね。
てっきり、御言様にはそう言う不思議なお力があるのかと…

(思った事を口にしただけなのだが、後ろにいる御言様は耐えられぬと言った様子で大きな口を開け、その笑い声を広間に響かせる。
金色の目が涙で滲みながらも細められ、大きく開かれた口からは鋭い犬歯が覗く。
ここに来てから、御言様に笑われる回数が多いような気がしてならない。
こちらは現代生まれ、現代育ちの生粋の現代っ子。施設暮らしという一般とは少し環境が特別だったが、それ以外は普通の人の子だ。
平安時代に重宝されていた陰陽師や巫女様のように見鬼の才も霊力も、言葉を言霊にする能力も無い。普通の子供。
それが突然、永く生きるお狐様の嫁として引き取られて、今こうして御言様が目の前にいる。
平安時代には安倍晴明の母、葛の葉や傾国の美女、玉藻の前。と狐との接点は多い。
そんなお狐様が実在しているのだ、もしかしたら人には無い能力、妖力や霊力なんかを扱えるのかも、それらを見れるのかもと期待してしまうもの。だが、それらを悉く否定するように笑われる事が多い。書物で読んだ、摩訶不思議な能力。見てみたくないかと言えば嘘になる。
流石に笑いすぎでは無いかと、ここ最近で少し丸みを帯びてきた頬を膨らませて少しぶすくれる。
見れるのかもと思ったのにまた笑われた。
暇だったから本を読んでいたのだが、それのどこに御言様の笑いのツボがあるのか分からない。
頭を撫でられれば、艶を取り戻しつつある自分の黒髪に御言様の細く長い指が通るのを感じる。
これまで何人ものお嫁さんが居たからなのか、その力加減は絶妙で痛くない。
体勢を崩した御言様を見れば、何を言おうかと口を開けては閉じを繰り返していた時に、自分の視線の先にあるものに気付いたらしい。
ふわふわな尻尾が頬を撫でれば、ふわふわ!と表情が明るくなり、嬉しさからか瞳もキラキラと輝いて頬も興奮からか赤くなる。
ふわふわといつもの語彙力も無くして、箸を置いたままなのを良い事にそろそろとその金色の魅力的な尻尾に自分の小さな手を伸ばす。
軽く撫でてみれば、まるで絹のように手触りの良い尻尾。
わぁ……と笑みを浮かべれば、尻尾を抱っこするように抱えてみて)



84: 御言 [×]
2023-05-10 12:07:23




───ほぉ。私に言霊の力があると見破っているのか。ならばどれ…、まだ完全には落ちていないその心を私への想いで溢れさせてやるとしようか。

( くつりくつりと喉を鳴らし、些か不満気味の相手の様子を楽しそうに見つめながらも指の間を抜ける髪はあともう少しできっと以前のような絹糸のように滑らかになることだろう。今代の嫁は少し特殊だと聞かされていた。身辺調査を依頼し諸々と調べさせてはいたが余程孤児院も特殊なのかどうか、あまり良い環境とは思えない場所で育ってきたのは明白。大人びた言動はもしかしたら脆い脆い心を守るためかもしれない。やけにつけた知識もきっと少しでも強く見せるためのものだったのかもしれない。真意を聞いていない故に憶測でしかないが、滲み出る言葉の節々に込められた思いや動作は隠しきれないもの。畳に頬杖をつきだらしなく横になりながらも、ちょいちょいと尻尾の先で相手の頬を撫でてやればぎゅっと抱きついてきたそれは年相応のもの。目元を細めて慈しむような視線を向けていたが、相手の返答にピクリと頭の上の耳を動かして。狐ゆえの悪戯心かそれとも、ギシと畳が軋む音と共に生温い風が緩やかに吹き抜けたかと思えば開け放たれていた襖が全て閉じ広かった部屋も些か狭く思える密室へとなっており。昼だったはずがやけに暗いのは襖が閉じたせいか、いつの間にか部屋の隅にぼんやりと灯りがあるのみ。ゆっくりと上体を起こして、胡座をかいては相手の細い腰へと腕を回し軽々と足の間へと運ばせてしまえば、卑しくも畏怖と煌めく金色の瞳、口の端から覗く犬歯を躊躇いもせずに小さな頬を片手で鷲掴みにしては「ごらん」と付け加えて無理に襖の方へと顔を向けさせる。閉じられたそこはゆらゆらと揺れる炎の灯りで朧げながらもしっかりと映る9本の尾を持つ4本足の獣の姿 )

いいか…お前の相手は“狐”だ。どんな悪戯をしてくるか分からないよ、もしかしたら気が猛ってその細い喉元に噛み付いてしまうかもしれない。───なんて、理性があるうちは大丈夫だがね。

( 再び自分の方へと向きを変えさせては頬を掴んでいた片手をするりと滑るように細い首元へあてがってやれば、身を屈めて大きく口を開ける。これだけだってその首は食いちぎれてしまいそうだと内心思いながら、歯先が触れるか触れないかのところで口元に笑みを浮かべるとポンポンと頭を優しく撫でてやれば辺りもいつの間にか先程までの和室と変わりなく。ちょうど部屋へとやってきた使用人に食事を片付けるよう添えてはそのまま片腕で相手を抱き上げて部屋を後にし。「お前さんに見せたいものがある。少し散歩しようか」とそのまま玄関へと向かえば適当にあった小さなサンダルを相手の足へと履かせてやり、自分は裸足のままだが今度は手を繋ぎたいのか優しくもあまり有無を言わさないそれのまま手を引いては外へと出て )




( / 遅くなってしまい申し訳ありません。バタバタとしていて、せっかくの時間もなかなか取れずに……落ち着いてきたので早めの返信になるかと思いますが、よろしくお願いいたします。 )





85: 御言 [×]
2023-09-21 22:40:09






──目に留まれば。
(支援上げ〆)







86: 巫 菖蒲 [×]
2023-09-22 17:42:14


(/ 少しセイチャを離れている間に更新が!!
上げてくださってありがとうございます!

本体が少しバタバタしておりまして、今週中にはお返事を致しますので、今暫くお待ちくださると嬉しいです!)



87: 御言 [×]
2023-09-23 15:56:20




( / お久しぶりです。
こちらもなかなか忙しく、顔を見せることが出来ずに申し訳ありませんでした。
お返事は急ぎでないので、お手隙の際で構いません。 )




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