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ナジャ [×]
ID:09beb1e04 2022-03-07 00:33:59
>25 ロヴァル
【 イチイの谷 / 墓地 】
「――――!」
ざくざくと墓地の湿った土を踏みしめる音に僅かに肩を跳ねさせる。刹那、そこに熱いと感じるほどの体温が置かれればゴシゴシと性急な仕草で涙を繰り返し拭って。
普段多くを語る印象のない彼からの温かい言葉に、拭えど拭えど止めどない涙をどうにかすべく、いつもはアメリの口元や遊んで汚れた頬を拭いてやるために携帯しているハンカチを取り出して目元に押し当て、数秒。
「ロヴァルさん…。……あはは、恥ずかしいところ見せちゃった」
振り返った時には気丈な笑みを浮かべることには成功していたものの、赤くなった目元からは痛々しさが抜けず。
手渡された瓶を受け取ってラベルをじっと見つめながら
「……ありがとう」
亡き夫の弔いを忘れずにいてくれること、そして悲しみに打ちひしがれる己を気遣ってくれたことに心からの謝意を。
噛み締めるように目を閉じ、ゆっくりと墓前に向かって屈みながらそれを供えて
「スタン、ロヴァルさんからの誕生日プレゼントよ。あなたの、好きな――」
それ以上言えばまた泣いてしまう。
本能的にそう感じてグッと口を噤み、立ち上がる。両手のひらでパン!と自分の頬を挟むように叩いて気合を入れ直してからロヴァルに向き合い
「そうね、きっとたくさん降るわ。…でも、こんな顔あの子に見せられない。目、赤いわよね…?」
アメリを墓参りに連れてきた事は未だない。何故なら、あの子を育てる過程で一度も見せていない泣き顔を見せたらきっと不安にさせてしまう。
今日はいつも通りにお隣さんにアメリを預けているためもう少しだけ油を売る時間はある。状況を確かめるように、おずおずとロヴァルを見上げて。
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