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裏路地 (〆)/96


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自分のトピックを作る
61: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-03 21:25:31


( _決行日。
欠伸混じりに事務所で髪の毛をセットしていれば、一足先に玄関へと向かう相棒の姿をみて、近くに置いていた紙袋の中身を漁ってはその後ろ姿に付いて行く。
事務所から出ていこうとする相手の腕を 「 待て 」と引き留めると、そっと、いつもと違って巻かれめかしこんでいる髪に、更にヘッドドレスをプレゼントする。小さなパールに、ドレスの刺繍と同じカラフルな花々がより一層らしく見せるだろう。)

「 楽しめよ、相棒。」

( ヘッドドレスを飾り、相手の目を見つめてそう言えば、また後でな、と口角を上げた。
自分は実際に敵と対峙するわけではないので、当日はほとんど裏方作業と見守ることしか出来ない。だから、相手に何事も起こらぬよう、少しばかりこのヘッドドレスに祈ったのは内緒だ。 )

62: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-03 22:15:02

(引き止められてヘッドドレスをプレゼントされると予想外の事態で目を丸くした。そっと手で触れると、私には勿体ないんじゃないかとか、少しだけこそばゆい気持ちとか、色々言いたいことが出てくる。しかし相棒の言葉で、私を応援してくれているのだと理解する。相棒の目を真っ直ぐに見つめ返すと、自信に溢れた笑みをニッ、と向けると)

「言われなくても!どーんと任せておいて!」

(そう言って事務所を後にした。
場所は移って、目的の店の前。ひとつ深呼吸をしてから、愛想良く、よそ行きの表情を意識して作ると、まだ客のいない店の扉を開けた。少しだけ声のトーンをあげて呼びかける。)

「しつれいしまーす。店長さん、いらっしゃいますか?」

63: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-03 22:39:34


( 玄関を後にする相棒を見送れば、よし、と自分も再度気合いを入れて残りの準備に取り掛かるのだった。

_一方、開店前の店内に聞きなれない声が響けば、すでに出勤していた嬢やボーイ数人が其方に視線をやる。
そうしていると、バックヤードから店長らしき男性が慌てた様子で駆け寄ってきて、鈴麗を見るや否や “ あぁ、ヘルパーで1日入ってくれる子だね? ”とにこやかに対応し、挨拶を済ませる。 )

『 いやぁ、来てくれて助かったよ。
今日は開店時間からお得意様がくるから…その前に、彼女から色々聞いておくといい。 』

( そう言って、一人の嬢を呼びつけると、そこにやってきたのは写真に映っていた奴のお気に入りの嬢であった。
彼女はにこやかに鈴麗の手を取り、店長同様に挨拶を済ませれば “ こっちよ ”といって、嬢が待機している部屋へと案内してくれる。どうやら、開店時間までにヘルプの入り方やこの店の接待の仕方について軽く教えてくれるようだ )


64: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-03 23:14:27


(店長に呼びつけられた女性を見て、すぐに写真に写っている女性だとわかった。....わ、写真で見るよりも凄い美人...なんて思ってしまい、少しの間見とれてしまった。少しの間の後はっとして、笑顔のまま)

「はーい!よろしくお願いします。」

(そう言ってされるがまま、待機部屋で店の説明を受けていた。丁寧に説明してくれるからすごくありがたい。あらかた説明を聞いた後に「ひとつ聞きたいんですけど...」と前置きをしてから質問する)

「今日ってお得意様が来るって店長さんが言ってましたけど...。どんな方なんですか?」


65: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-03 23:30:33


( 大方仕事の話を終えると、ふと、鈴麗からの質問を受け、うーん、と頬に手を当てて一間考える。)

『 そうねぇ、とても羽振りがいい方で…最近よくいらっしゃるの。
お仕事の話は、あまり詳しく話したがらないからあまり触れないんだけど…ちょっと、ボディタッチが多くて困るわね。

……あ、そうそう。
私、いつもその方に指名を頂くんだけど…今日は他にも指名が入ってて、途中で他のお客様のところに行かなきゃ行けないの。
貴女、笑顔も素敵だし、私が抜ける時にお得意様のヘルプに入ってくれないかしら? 』

( 暫く記憶を巡るようにして、あのお得意様への印象を話せば、クスッと苦笑いをする。
しかし、途中で思い出したように手を叩いては、申し訳なさそうにしながらも鈴麗の手を取り、ヘルプのお願いをする。指名の重複はよくあるようで、その度にヘルプが入って、席を立つ嬢の代わりを務めるようだ。 )


66: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-04 01:25:55

「あ、大丈夫ですよ!任せてください!席に着いた時は、お仕事の話はなしにしておきます。」

(幸運に助けられたみたい。スムーズに対象と近づけるのなら、彼に耳打ちをして人気のないところに呼び出すことも容易になる。彼女のお願いにはこちらも手を握り返して快諾した。ただしボディタッチが多いという情報には、改めて覚悟を決めた。それに彼女はずいぶんと良い人だから、彼女の名前を出して騙し討ちをするのも少しだけ申し訳ないような気もする。彼女には迷惑がかからないようにはしたいと思いつつ。...そろそろ開店時間だろうか?)

「色々教えてくれてありがとうございます。粗相がないように頑張りますね」

(軽く会釈をすると、頑張ります、と両手を胸の前で握った。それからもう一度、ドレスやヘッドドレスに変な所がないかを鏡で確認しようとする。)

67: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-04 09:26:36


『 いえ、いいのよ。
こちらこそ助かるわ。気楽にね。

…そろそろ開店時間だし、客席を開けてくるわね。』

( 鈴麗からお礼を言われれば、こちらこそ、と笑顔を向ける。そして、会釈をくれる彼女にひらりと手を振れば、時計にちらりと目をやって店を開けるためにもう一度待機室の外へと出掛けてゆく。

__開店時間よりも少し早く来て待っていると、どうやら一足先に店を開けてくれるようで、見ると、奴のお気に入りの嬢が出迎えてくれた。『 また来てくれたんですね 』の声に、「 いやぁ、なんだか居心地良くて 」なんて普段見せない笑顔で何気ないやり取りをしつつ店内へ。)

「 ………。 」

( キョロっと、瞳だけを動かして店内をみれば、相棒はどうやら、待機室にいるらしい。
そろそろ奴も来る頃か…なんて考えれば、身動きの取りやすいようにカウンターの席へと腰を下ろした。 )

68: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-04 12:04:38

(店のドアが開く音がして、案内をしてくれた女性の声と、聞き慣れている声がした。聞き慣れているけれど、馴染みのない相棒の声。それだけ確認出来れば十分だった。今の私にできることは待機室で待っていることしかできないし…。

...それからしばらくしてまたドアの開閉音が聞こえると、先程よりもスタッフや嬢達がそわそわし始める。...来たか? そう思いながら、受付の方を確認すると写真で見た事のある男がいた。...本物の方が...迫力があるな。色んな意味で。

そんな事を思っていると、スタッフに私と他数名の名前が呼ばれる。標的の前に来店していたフリーの客の席に一旦ついて欲しいと言われる。「はーい!」と愛想良く返事をしてホールに向かった。友人同士で遊びに来たらしいグループのようだ。他の嬢達と一緒に、「よろしくお願いします」なんて語尾にハートがつきそうなくらいよそ行きの声で、ニッコリと微笑んだ。今はチャンスを静かに待とう。)


69: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-04 12:41:41


( 店が開店して小1時間ほど、標的は調べた通りのいつもの席で、いつものお気に入りに接待されてそれはそれは上機嫌のようだ。酒もよいペースで進んでおり、他の席で一般客の相手をしている相棒の様子をみるに、あちらも問題は無さそうだった。
此方は此方で、2名ほどの嬢と他愛もない話をしながら、意識は全てその他へと回っていた。)

『 もう、私の為に少し待っててくださいよ、また戻ってきますからぁ、…ね? 』

( 暫くして、標的のいる席から声が聞こえ、横目でチラリと様子を伺う。どうやらお気入りの嬢は他での指名が入っているらしく離席しようとしている最中だ。そんな嬢の手を握っては『 なんだよ、どこ行くんだ 』と名残惜しそうに握っている手を擦る奴の姿が。気持ち悪い。なんて事は勿論顔には出さず。
少し不服そうにしているターゲットを置いて、嬢はなんとか別の席へと移動をしたようだ。移動の最中、なにやら相棒に声を掛けているようだったが…ここから、更に意識を鋭く研ぎ澄ませる。
)

70: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-04 17:54:06

(グループへの接客は順調にできていた。...というより同じように席に着いた女性の会話能力が高くて、客を気持ちよく喋らせるし、私も相槌を打ちやすかったし、さすがプロだと感嘆せざるを得なかった。そのテーブルで、女性からどう話すのが正解かを間近で見学できたのは幸いだったかもしれない。
しばらくして、標的のお気に入りの女性が私の方に合図をした。...とうとう来たか、と彼女の合図に応えると、そのテーブルを離れて標的の席へ向かう。どうか上手く接客できますように、と深呼吸をすると、表情をつくって彼の隣に座った。)

「こんばんは。短い間ですけど、失礼しますね。」

(私のこと、気に入ってくれますように...!と強く祈りつつ自分ができる精一杯の愛らしい笑みを浮かべて挨拶をする。)


71: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-04 19:14:46


『……ん?見ない顔だな。新入りかぁ? 』

( お気に入りの代わりにやってきた鈴麗を見れば、眉をひそめながらその全身をくまなく眺めるように視線を動かしている。丁度給仕をしていたボーイに “ ヘルプで来てくれた、今日限定の子ですよ ”なんて紹介されれば、ふぅん、と目を細める。
それでも、機嫌を損ねることは無く、愛らしい笑顔を浮かべる鈴麗をお気に召したようで、傍に寄るや否や馴れ馴れしく肩を組み、肌に触れてくる。
その冴えない顔は酒でより赤くなっており、大して面白くもない世間話をベラベラと喋り出すのだ。確かに仕事の話は口に出さないが、会話の合間合間に裕福さが滲み出ている。)

「……あぁ、ごめんね。今日はもう帰るよ。」

( 鈴麗が奴の席に座って暫く、残りの準備を済ませるため、一足先に店を出ようと、周囲の嬢やボーイに笑顔で挨拶を交わす。
その間も相棒と奴の様子を盗み見するが、距離が近く相棒にベタベタと触れる奴を殴りたくなる衝動に駆られながら、そこはグッと抑え我慢する。
店を出る際、奴の席の前を通り、一瞬相棒と目を合わせればそのまま店の外へ )

72: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-04 19:43:58

(座るや否や肩を組まれ、手やら足やらをベタベタ触られて不快でしかない。話している内容もつまらないし....。今すぐ殺してやりたいけれど、ここまで気に入ってくれたのは良い事だ。そう思うことでなんとか今を耐えようとする。「そうなんですか?すごーい!」なんて精一杯媚びた声を出しているけれど、表情は引きつっていないだろうか。私が順調に席に着いたのを見て、相棒は店を出ていくようだ。一瞬だけ彼と目を合わせると、すぐに隣の標的の話に相槌をうつ。)

「...あの、秘密の話、してもいいですか?」

(彼が調子よく喋っている合間を縫って、そう切り出した。小声で、おずおずといかにもか弱そうな女の子っぽく、上目遣いで彼を見つめる。そして鼻の下を伸ばしきった彼の耳元に唇を寄せた)

「私、あの子に伝言頼まれてるんです。あなたと2人きりになりたいって。奥のVIPルーム、今空いてるんです。そこで待っててくれませんか?」

(精一杯の事はした。奥のVIPルームは、外からは音が聞こえないようになっているし、店の裏口にも近い。今日は予約がないことも確認済みだ。信じてもらうために、もう一押し、じっと黙って相手の目を見つめた)


73: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-04 21:13:21


「………よし。」

( 店の裏口に、一台の車が止まる。運転席から降りてくれば、先程の服装とはやや変わっており、メガネと黒の手袋まで身に付けている。
今頃、相棒が奴を誘っている頃だろうか、なんて考えながら、いつの間にか作っていた合鍵で静かに裏口の扉の鍵を開けた。

__可愛らしい鈴麗に、こそっと耳打ちをされれば、その伝言に『 本当か?』なんて一層だらしない顔で惚けてみせる。
あの子、とは、まさに自分が1番気に入っている嬢であり、誘われたことが心底嬉しいようだ…とはいえ、下心故なのがバレバレ。ちらり、と他の席で接待しているお気に入りに視線をやれば、満足そうにすぐさま此方を見つめる鈴麗に視線を戻す。 )

『…全く、仕方の無い女め。
おい、奥の部屋だ!金は払ってやる、お前らは入ってくるなよ! 』

( ほくそ笑みながら一言呟けば、意気揚々と席を立ち、酒でふらつきながらも受付のボーイに大きな声で上記を述べた。
好都合にも、自らあの部屋を使うと申したのだから、誘われたとは他に知られまい。
そうすると、そのままふらつく足取りでVIPルームへと向かっていくのだった。 )


74: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-05 02:23:40

(彼は上手くVIPルームに向かってくれてほっと胸を撫で下ろす。しばらく待ってから、忘れ物を届けに行くふりで、堂々とそこに向かう。人気のない廊下で服の裏側に縫い付けていた、小さなナイフに手を伸ばす。後ろ手に隠すと、ノックしてから「失礼します。忘れ物があったんですけど...」と部屋に入る。彼は死に際にどんな表情をするのだろう、ドキドキして思わず口元に笑みがこぼれる。入ってから静かに鍵をかけると、標的は私のことを怪しんで、懐のハンドガンへと手を伸ばした。
それからはあっという間だった。いち、机を蹴りあげると、銃弾を防いで死角を作る。に、そこから飛び出して懐に入る。酒に酔った体ではすぐに対応できないようだった。さん、首を掴むとナイフを頸動脈に添える。)

「...ねえ、どんな気分ですか?」

(標的の驚き、怯え、そんな表情が読み取れて、体の内側がゾクゾクするのを感じる。自分より体の大きな相手を圧倒できるのが堪らなかった。息が出来ないから口をパクパクと開閉させて、言葉が出てこなくて可哀想だな、なんて考えながら彼の頸動脈を切りつけた。)


75: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-05 11:47:31


( 先程、2つ目の足音が聞こえた。
1つ目は暫く前、男性の足音だったが、先程のものはヒールを履いた女性…相棒の足音で間違いなかった。ということは、無事にVIPルームへ誘い、彼女も大仕事を行っている事だろう。)

「 おぉ、こりゃあまた見事だな。 」

( 彼女がこの仕事の正念場で手間取る事は無いと分かっていたのか、VIPルームからの音は聞こえずとも、5分ほど立てば大きな麻袋を手に静かに裏口から侵入し部屋の扉を開ける。
見れば、予想通り仕事は済んでいたようで、余裕な表情で酒を煽っていた奴の見る影もなかった。
部屋の中を見渡してみれば、机に微かな傷があり、その傍には銃弾が落ちていた。
銃弾とハンドガンを拾いあげれば、防音の部屋にノコノコ入ってきたのが運の尽きだな、と、怪我も無い様子の相棒に口角を上げながら話しかけた。 )

76: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-05 12:12:43


「あははー、順調だったね!これ、お願いしていい?」

(ふ、と振り返って相棒の姿を見ると、いつも事務所で会話する時と同じように返答した。
これ、と言いながら足で既に動かない標的を指すと、自分の服や髪型を軽く手で触って確認する。傷も汚れもついていないようで良かった、と安堵した。後はこれを解体してくれる所に運べば仕事はひと段落。相棒と共に麻袋に標的を詰め込めば、「じゃ、帰ろっか?」と提案する。どうせここには偽装した身分で来ているんだし、ここで抜けたって問題はないだろう。良くしてくれたあの女性には迷惑をかけることになってしまったけれど。薄情だろうか、とも思うけれど、そんな事を気にしていられないのがこの街だ。私には関係の無い事だから、今は当初の仕事をする事にした)


77: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-05 12:46:13


「 ん、…、こいつがもう少し痩せててくれれば楽だったんだが」

( 麻袋の塊と化した標的を、帰ろっか、という相棒の言葉に頷きながら担ぎこんだ。死体というのは実に重さのあるものである。おまけに中年らしい体型をした奴だったもので、落とさないように注意しながら、またそっと裏口から外へ出た。
車の後部座席に麻袋を放り込めば、運転席へと乗り込み、次の目的地は“ 肉屋 ”だ。そこまで運びさえすれば、とりあえず依頼は達成されるし一休みできる。)

「 コイツに触られてよく我慢してたな 」

( 車を発進させながら、助手席へと座る相手にひと息ついてそう声を掛ける。普段から表情に出やすい相手が、嫌な顔を我慢しながら接待に徹底していたのは分かっていた。 )

78: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-05 14:23:24

「すごいでしょ?リョウマから貰ったお守りのおかげかなー。」

(自分でもそれについてはよくできたと思っている。カーウィンドウに反射して見える、自分の髪飾りにそっと触れるとそう言った。相棒からのプレゼントが自分の気持ちを支えてくれたのは確かだった。それに、プレゼントを貰う経験が少なかったから、純粋に嬉しかった事もある。目線をを正面に移すと、背もたれに背を預けて、大きく息をつくと両手を上にあげて伸びをした。静かな車内で緊張が解けたのか、ひとつ欠伸をする。少しだけ眠くなってきた目を擦ると、相棒の方を見る。)

「本当にこれ、ありがとね。...髪飾りのお礼、ちゃんと言ってなかったから。」


79: 夏目 龍馬 [×]
2022-02-05 15:16:59


「……別に、ちゃんと着飾った方がいいかと思っただけだ 」

( 運転している為、目線は常に前を向いていたが、隣からの視線を感じつつ、ボソリと上記を述べる。自分のあげた髪飾りのおかげだと礼を言われても、自分の実力だろ、なんて照れているのか褒めているのかよく分からない言い方をした。
まぁ、何はともあれ、相棒に何事もなかったのが1番だ。しかし、それも決して口には出さないが。)

「 ほら、着いたぞ。あとひと仕事だ。」

( 改めて礼を言われたことにより、なんだかこそばゆい気持ちになりながらも、目的地につくと裏路地に車をゆっくりと駐車した。決行日は予め依頼元に連絡してある為、向こう側も承知しているはずだ。
車の後部座席の扉を再度開ければ、引きずるようにして麻袋を取り出した。 )


80: 趙 鈴麗 [×]
2022-02-05 20:52:47


「....ふあ...そうだね。早く帰って寝たいな..。」

(そんな事を言いながら、とっとと用事を済ませてしまおうと、ぴょん、と車から降りる。相棒が麻袋を取り出すのを手伝ってから、先に"肉屋"の扉をノックをすると、すぐに扉が空いた。中から登場した血の着いたエプロンをつけた大男は、私に「おう」と短く挨拶すると、相棒が運んでいる麻袋に目線をやる。「あれ、今日お願いしたいやつです。」そう言うと男は頷き、相棒から麻袋を受け取ると軽々と肩に担いで、再び店の奥に入っていった。彼の後ろ姿を眺めながら...よく担げるものだな、といつも関心してしまう。「あれくらい体が大きかったら、今よりももっと強くなれるのかなー...」と呟いた。)


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