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白む空に燻る紫煙 ---〆/4203


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自分のトピックを作る
3269: ベル・ミラー [×]
2023-03-12 18:27:46





( 自席にて書類の纏めをしていた昼過ぎ。ふいに警視正がフロアへと顔を出せば皆と同じように挨拶をするも、彼はそのまま真っ直ぐに此方に歩み寄ると“地方の応援要請”の話を持ち出した。一度は事故死と判断された事件が他殺であると判断される事は多々ある事で、例えどれ程距離が離れていても己を適任だと思ってくれているのならば断る理由などある筈も無く。「わかりました。準備はしておきます。」二つ返事で了承するものの、相手が何と答えるかは分からない。フロアを出て行く警視正の背中を見送ってからパソコンに向き直り“ウェザーリー”の街の情報を軽く調べる事数分。資料室に行っていた相手が戻って来れば「エバンズさん、」と呼び止めて。「警視正から“ウェザーリー”という街に応援に行って欲しいと頼まれました。自室に来て欲しいとの事です。」と、要点だけを簡単に伝えて )





3270: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-12 22:03:12

 







( 資料を手にフロアに戻って来れば相手に呼び止められ、警視正から応援の要請があった事を知る。ウェザーリーと言えば此処からだと3時間ほどだろうか、緑豊かな小さな町という印象のみではあるのだが相手の言葉に頷くと「…分かった。警視正の所に行って来る、準備だけしておいてくれ。」と、暗に要請を受けるつもりであることを告げて。此の所あまり眠れず、少し疲れが溜まっている感覚はあるものの当然其れは依頼を断る理由にはならない。警視正の元へと向かい今回の事件の概要と2人で捜査に行って欲しい旨を伝えられると了承し、資料を受け取ってフロアに戻って来て。「ミラー、今回の資料だ。ウェザーリーの地元警察を拠点に捜査の指揮を取る。」と告げれば、急遽の出張が決まり。 )






 

3271: ベル・ミラー [×]
2023-03-12 23:30:00





( 相手の言葉に頷きノートパソコンの電源を落としてそれと共に必要な諸々を鞄に入れ準備は完了。ものの数分で警視正から今回の出張の内容を聞いた相手が戻って来れば差し出された資料を受け取りザッと目を通し。「__現段階では自殺と他殺の両方から捜査が必要みたいですね。」と、薬物検査の欄にある“毒物検出”の文字を一瞥し書類を鞄へとしまい。__急遽要請された出張の為大した準備が出来る間も無く出発となり、されどホテルだけはウェザーリーの署側がきっちりと確保しておいてくれている、というそれだけを引っ提げて凡そ3時間の道のりを車を走らせ目的地へ。田舎町という事もあり高く聳える建物は無く緑が多い自然豊かな街という印象だった。加えて柔らかな太陽の光が降り注ぎ、気候も穏やかでこんなに小さな街で起こったのが仮に殺人事件だとすれば、確かに事件の捜査に慣れていない警察官が多くて当たり前なのかもしれないと警視正の言葉を思い出しつつ、現場となった一軒の家の前で車を停止させ。「…此処だね。」現場には既に規制線のテープが貼られ、数人の警察官や鑑識、それから騒ぎを聞きつけて狼狽える周辺の住人達が集まっており、小さな街特有か、隣人達の結束や関心が強い事が何処となく見て取れて )





3272: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-13 01:38:43

 







( およそ3時間掛けて目的地であるウェザーリーに到着すると、相手と共に車を降り事件現場の一軒家へ。見慣れない顔の自分達が部外者である事は、この小さな町の人間ならおそらく直ぐに理解するだろう。町が狭く殆どの住人が顔見知りである事が捜査上優位に働けば良いと思いつつ、規制線を潜り家へと入り。既に遺体は運ばれた後で、浴室は散乱した状態。気弱そうな少し年上の警官が敬礼をすると『遠くから御苦労様です。大変な事になりましたね…ご覧の通り、状況としては自殺の可能性が高いと思うのですが…』と、決して刑事らしくは無い、外の住人たちと然程変わらない感想を告げて。 )








 

3273: ベル・ミラー [×]
2023-03-13 07:31:36





( カミソリやドライヤーと言った“自殺”が出来そうな物は揃っているものの、事前の情報ではそれらが使われた痕跡は無い。資料には“毒物検出”と書かれていたのだから。__視線が重なった地元警察の男性に敬礼をされ頭を下げてそれに応える。が、彼は今回の女性の死因を自殺だと考えているようで一度隣に立つ相手に軽く視線を向けた後、再び頭を前に戻すと鞄から手帳を取り出して。「事前の情報では体内から毒物が検出されたとありましたが…特定された薬物の名前を教えてもらえますか?それから、第一発見者にも話を聞きたいのですが。」“自殺”の部分には今の所触れる事無く、参考人となる人々が居る筈なのにいっこうに現れない事に軽い息を吐き出して )





3274: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-15 23:04:22

 







( 相手の問いに『体内から検出されたのはシアン化カリウム____所謂、青酸カリです。』と答えた警官は、カミソリやヘアアイロンなどを浴室に持ち込み自殺を図ろうとしたものの最終的に毒物を摂取する方法を選んだのではないかと首を傾げて。『彼女の夫はおとといから出張中で、今飛行機で此方に向かっています。第一発見者のフィッシャーさんは自宅に居ますよ。』と、被疑者に関しては何とも緩い返答が返ってきて。地元警察はあまりに事件というものに慣れておらず、捜査の手助けにはなりそうも無いと判断すると其れに言及する事もしないままに「…ミラー、行くぞ。」とだけ声を掛け、隣の家へと向かい。出て来たのは中年の男性。家の中に招き入れられるとリビングで彼と対峙して。 )







 

3275: ベル・ミラー [×]
2023-03-16 11:14:22





( 警官の言葉に頷きメモに書き記すが__そんな毒薬を果たして何処でどうやって入手したと言うのか。その入手先を知る事が出来れば事件の捜査も大きく進展する事になるであろうと、随分と呑気な空気を纏う警官にお礼の挨拶をし相手と共に第一発見者である【トミー・フィッシャー】に話を聞こう。__リビングに通されソファに腰を掛けると彼は何処か窶れた様子でまずは『…何でこんな事に……。』と呟いた。それはそうだろう、遺体の第一発見者なんて生涯あるかどうかの体験だし出来る事なら…絶対に体験したくない。少しの間を開けてから彼と視線を重ねては「…思い出すのも苦しいとは思いますが…ダイアナさん発見時の様子を出来るだけ詳しく教えてもらえますか?」と問うて )





3276: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-16 16:37:24

 






トミー・フィッシャー



…ダイアナは、私の勤める会社の社長夫人なんです。家族ぐるみで付き合いがありました。
( キールズ家との関係を告げた上で、彼はダイアナの車が長時間外に停めっぱなしだったことが気になり自宅を訪れたと話した。しかし応答はなく、ドアの鍵は開いていたため自宅内に入りダイアナが浴槽に沈んでいるのを発見したのだとゆっくりと話して。『…浴室にはカミソリやヘアアイロンが落ちていて…彼女は浴槽の中に沈んで居ました。此れが現実だとは到底思えなかった。出張に出ている社長に連絡しなければとも思いましたが、先に警察に通報を。』---エバンズはその説明を聞きながら、腕を組んだままじっとトミーの様子を見詰めていた。第一発見者が犯人である事は往々にしてある事、説明が不明瞭な所や怪しい箇所はないか、挙動不審な様子はないかとじっと見つめられ、トミーは少し緊張した面持ちで相手に視線を向けて。 )








 

3277: ベル・ミラー [×]
2023-03-16 20:36:56





( トミーが静かに紡ぐダイアナ発見時の状況を、相槌を打ちながら聞く。そうして彼女の夫であり社長に伝えるよりも警察に連絡する事を優先した判断に軽い相槌から一つ大きな頷きを。__彼の言葉を信じるのならば“鍵は最初から開いていた”かもしれないが“訪問者”を出迎える為に“鍵を開けた”可能性だって無い訳じゃない。「ダイアナさんの車が長時間外に停めっぱなしだったのが気になった、と仰いましたが…家の中をわざわざ確認しに行く程の事でしょうか?そこまで珍しい事では無いと思うのですが__彼女は車の停める位置を必ず決めていた?」彼が己の隣に座り威圧感たっぷりの表情をしている相手に少なからず緊張し、萎縮している様子はありありと見て取れる。こういう時、あれこれと質問してくる刑事より何も言わず…だが視線を絶対に外さない刑事の方が何倍も恐怖心を増大させる事は被疑者の立場に立たなくてもわかる事。そして相手は“嘘を見抜く力”に長けている。「…それと、ダイアナさんを発見した時の貴方の行動についても聞かせてもらえますか?彼女を浴槽から引っ張りあげた?それとも彼女に触れる事無く救急車……ではなく警察を呼びましたか?」これだけ矢継ぎ早に質問を、それも疑いの含んだ言葉を並べ立てれば多少の動揺も見れる筈。相手とは違い作ったような穏やかな微笑みすらも口元に携えて緩く首を傾けて )





3278: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-17 11:53:13

 




トミー・フィッシャー



平日の日中に彼女の車がある事は滅多にないんです。仕事や買い物、ジムなど、いつも車を使っていました。彼女は銀行に勤めているので、午後から仕事でもあるのだろうと思っていたんですが、ずっと停まっていたので気になって…。
( トミーはそう答えたが、車が外に置いてあるだけで隣人が異変を感じ取るというのは些か不自然な気もするもので「…彼女の生活をよく把握されているんですね。」と、揺さぶりとも取れる言葉を掛けて。『誤解しないでください、キールズ家とは家族ぐるみの付き合いなんです。』トミーは失礼な刑事だとばかりに少しムッとした表情を浮かべるとそう答えて。『ダイアナには触れていません。発見した瞬間にもう助からないと思ったんです、浴室を一度出て警察に電話をしました。』---引っ掛かる点はいくつかある。隣人とは言えダイアナの生活をかなり詳細に把握している事、鍵が開いていたからといってわざわざ家に上がり込む程の事だったのか、彼女を発見した時引き上げる事もせずあくまで冷静に死亡を判断し警察を呼んでいる事。説明に不審な点はないものの、疑問は残るもので今すぐにトミーを被疑者から外す事は出来ないと考えて。 )








 

3279: ベル・ミラー [×]
2023-03-17 13:37:15





( 相手の揺さぶりの言葉を案の定失礼だと捉えたトミーは、被疑者に良くある険しさを表情に携えた。“誤解しないで”とは言え現段階では被疑者として外れるだけの明確なアリバイがある訳でも無く些か怪しさも募る所な訳で、家族ぐるみで仲の良い女性の遺体を目の当たりにした一般人が取り乱す事も無く冷静極まりない判断をした事も、“911”が何方にも繋がるとはいえ“救急車”ではなく死亡を断定するように“警察”を呼んだ事も矢張り引っ掛かる。例え助からないと直感的に思ったとしても、助かって欲しいという強い気持ちが彼女を浴槽から引き摺りあげる事は無かったのだろうか。「…わかりました。他に何か気付いた事はありませんか?些細な事でも構いません。」一先ず頷き彼の供述をメモに書き記してから更なる問いを重ね。続いて隣に座る相手に視線を向けては「…青酸カリの出処の特定も急ぎたい、」と声を潜めて )





3280: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-18 02:47:17

 







( トミーは相手からの問いに暫し考える素振りを見せた後に『…私から言うのもあれですが、ダイアナは数ヶ月前に流産をしていて…少し前はかなり気落ちした様子でした。いつも通り仕事には行っていましたが…本当はずっと辛かったのかもしれません。』と告げて。その言葉は自殺を示唆する情報で相手の言う毒物の出所、其れが今はかなり重要になるが_____「彼女は何か…薬を服用していませんでしたか。」と、ひとつの可能性を考えて問い掛ける。定期的に服用している薬があれば、其処に毒物を混入させることも犯人には出来たかもしれない。『はい、流産の一件以降、精神的に落ちてしまったようで、精神安定剤のようなものを服用していました。そのお陰でだいぶ明るさを取り戻していたんですが、』との返答。彼女の持つ処方薬の成分検査は必要だと判断し頷くと、その後幾つか質問をした後に一先ず今日の聴取は此処までかと頷きつつ立ち上がり。 )









 

3281: ベル・ミラー [×]
2023-03-18 08:43:25





( 心に残る傷の大きさ・深さはそれを経験した者にしかわからない。感じ方も捉え方も十人十色と言える訳だから、ダイアナにとって流産した経験はとてつもなく大きく、心に深い深い傷を残し精神安定剤を服用する事を選んだ__選ばざるを得なかったのかもしれない。そしてそれは……消える事の無い過去の事件の痛みを抱え苦しみ続ける相手も同じだ。ふ、と意識の角度が別に飛んだ事に気が付きハッとして目前の彼に集中する。生きる事を限界だと感じた彼女が“それ”を安定剤では無く毒薬だとわかっていて自ら口にしたか、はたまた彼女が精神安定剤を飲んで居た事を知っている人物がそれに混入させ死に追いやったか、もっと別のやり方があったのか。何にせよ薬の成分検査は絶対的に必要で、いち早く彼女の夫に話を聞きたい所。「貴重なお話をありがとうございました。また何かあれば都度聞かせてもらう事になるかとは思いますが、その時はよろしくお願いします。」と、丁寧に挨拶をし相手と共にトミーの家を出て。__隣に立つ相手を一瞥する。ふいに血液を見た時、気持ちが安定していない時に聞く誇張された音、あの事件の記憶を引き摺り出すような話、今回そのどれもに強く当てはまりはしなかったものの、少なくとも“精神安定剤服用”の話は出ていた訳で。こういう盗み見るような視線の向け方を相手は好まないかもしれないが…様子だけは確認しておこうと )





3282: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-18 11:26:29

 







( 彼女にとって其の経験は堪え難い喪失感と深い心の痛みを植え付けた。車への道すがら、薬に縋っても苦しさが和らぐ事がなく衝動的に自らの命を断つ事も有り得なくは無いと考えて____事実だけを見ろと自分に言い聞かせる。其の痛みには共感出来るものがあるが、遺体からは毒物が検出されている。自殺の可能性も排除出来ないが、他殺の可能性も高い今回の事件、変に肩入れして真実が見えなくなる事だけは避けなければならないと。精神安定剤の話が出た事が大きなきっかけになった訳ではないものの、多少なり引っ張られた所はあるだろうか。此の所夢見が悪く疲労が溜まっていた所に入った急な出張、長い移動と休む暇もなく入った聴取によって少しばかりの体調の悪さを自覚していて。捜査の拠点となる署まであと数十分の所で「…悪い、近くのコンビニに止まって貰えるか。少し車に酔った、」と声を掛けて。普段は長時間の移動でも酔う事は滅多に無く、元々少しばかり体調が良くない事が響いているのかもしれない。断りを入れて少し窓を開けると窓の外に視線を向けて。 )








 

3283: ベル・ミラー [×]
2023-03-18 13:24:49





( 車内での会話は無く互いが互いに事件の内容や捜査の進め方を考える。緩くアクセルを踏み前方の車の後ろをただ署に向けて走る中で、ふいに助手席に座る相手より車の停止を求められれば、軽く頷いた後に、走る事数分の所にあったコンビニの駐車場に入りそこに車を停めて。「水買って来るから待っててね。」と、告げてから車を降りお店の中へ。ペットボトルのミネラルウォーターと、噛んで少しでも気を紛らわす事が出来るように酸味のあるレモン味のグミを買って車へと戻って来れば、それらを相手に手渡しつつ「今の内に安定剤の成分検査を依頼しておくから少し休もう。」と、体調の事で休憩を嫌う相手が少しでも受け入れ易いようにと声を掛けてから署へ電話を。そこからトミーから聞いた薬の事情を説明しダイアナが服用していた精神安定剤が自宅の何処かにある筈で、それの成分検査を係りの者に頼み電話を切って。__車に酔った、と相手は言うがそれはとても珍しい事。つまり何らかの体調の変化があるだろう事は明白で「…吐きたい?」と、相手の緩く腕を摩って )





3284: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-18 14:27:26

 







( 自分が店に向かうまでも無く、駐車場に車が停車して直ぐに相手が水を買うと言って降りて行くと相手の厚意に甘える事にして椅子の背凭れを少し深く倒して。程なく戻ってきた相手に水とレモン味のグミを手渡されると礼を言って其れを受け取り、キャップを開けて水をひと口飲んで。薬の成分検査については相手が依頼してくれたため然程時間が掛からずに結果が出るだろうか。問い掛けには小さく首を振り「…いや、大丈夫だ。」と答えて。軽い目眩と気分の悪さがあるだけで其処まで重篤なものではない、数分休んだら署に戻ると伝えて。眠れていなかった事や疲労が溜まっていた事が影響したのだろう、体調に何かしらの影響が出るようになると精神的にも弱りやすい。仕事に支障を来たすような症状を抑えるため、念の為普段服用している薬は定期的に飲むようにしておこうと考えて。 )








 

3285: ベル・ミラー [×]
2023-03-18 16:57:18





( 吐いて楽になる事を望む程強い気分の悪さでは無い様子ではあるが、調子が悪いと言うのはそれだけで精神的にも参ってくるもの。深く倒した背凭れに身体を預けるようにして少しばかりの休憩をとる相手の顔色を一度だけ、至極短く確認した後は耐えるように僅かに寄せられた眉間の下、褪せた碧眼が覆い隠された目下に頑固にも住み着く隈に徐に指先を触れさせ。「……」あれやこれやと心配事を並べる事は“休息”にならない事を知っている。だから無言を貫くも一言だけ。「…眠れてなかったんだね。」それは責めるでも、呆れるでも無くただ__言うなれば勿論の事心配と不安。ゆる、ゆる、と人差し指を数回軽く動かしてから静かに指先を離すと後は邪魔をする事無く身体を前方へと向け直し、手帳に記した先程のトミーの証言を今一度確認するように視線を落として )





3286: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-18 21:08:14

 







( 目を閉じたものの、濃い隈に気付いての事か眠れて居なかった事を言い当てる言葉と共に目元を撫でられると薄く目を開ける。その後もゆるりと優しく目元に触れる指先の感触を感じながら再び静かに目を閉じると「……少し寝付きが悪くてな、」と素直に認める言葉を紡いで。5分ほどそうして居ただろうか、目を開けて少し背凭れを戻すと署に戻る事を促して。「…早めに夫の聴取に取り掛かりたい所だが、出張先から戻るのは明日の朝になるらしい。署で現場検証の資料とトミーの話を整理しよう。」と告げるともうひと口水を口に含んで。 )







 

3287: ベル・ミラー [×]
2023-03-18 22:50:08





( 不眠気味である事を素直に認めた相手にはそれ以上何も言う事をせず、この一時の休憩を最大限に活かせるようにと。__それから凡そ5分程休んだ後に署に戻る事を促されると「…明日の朝か……心中穏やかじゃないのは勿論だろうけど、夫にしかわからないダイアナさんの話もあるだろうしね。」奥さんの死亡を聞かされ直ぐに彼女の元に戻れない歯痒さや動揺は計り知れないものだろうと言葉を落としつつシートベルトを締めて再び車を走らせ。__署に着いたのは10分と少し経った後。田舎の署という事もありお世辞にも新しい外観とは言えず、また、少し…否、かなり小さめの署だ。署員達と同じ所に車を停止させてから相手に向き直り「トミーが確実にシロである証拠も今の所無いし、正直気になる点も多かった。」と先程のトミーへの聞き込みの疑念を口にしつつ、相手と共に署へと入り。中には案の定数人の署員しか居なく、やや年配の署長と思わしき人物に紹介と案内をされるがままに向かったのは会議室とも呼べない小さな一室で。この部屋を捜査の拠点とする事が決定し )





3288: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-18 23:42:24

 







( 田舎町の小さな警察署、当然捜査の為の十分な設備も無ければマンパワーも少ない。以前のバインランドのような、部外者を品定めするかのような不躾な視線こそ感じないものの、事件捜査専門の刑事というのは物珍しいようで。与えられた小さな部屋に入り息を吐き出すと、早速パソコンを開き資料を確認する。「…此処の警官は事件の捜査そのものに不慣れだ。聞き込みや検査にはある程度時間が掛かると思っていた方が良い、いつものようには行かない筈だ。」と現時点での想定を告げて。「…被害者の夫、ロン・キールズは建設会社の社長だ。3日前から海外出張に出ているらしい。明日の朝一で話を聞く。」重要参考人となる夫についても簡単に説明すると、今後の捜査に備えるべく今日のトミーの話をさらいつつ現場状況の資料を確認するなどして。 )








 

3289: ベル・ミラー [×]
2023-03-19 10:03:32





…そうだね。安定剤の成分検査に一週間掛かるって言われなければ、多少の事は我慢する。
( 使い古されたパイプ椅子を引き相手の隣に腰掛けると同時に話された現時点での想定。相手のやり方にあれやこれやと文句を付けて来る何処ぞの警官達とは違う進みにくさが此処にはある。が、小さな田舎の警察署では珍しい事では無いのかもしれないと、敢えて僅かの皮肉が含まれた軽口で返事をし。ダイアナの夫【ロン・キールズ】についても軽く頷いてから再びトミーの話を纏めた手帳に視線を落とし。「__ダイアナとロンの結婚生活って順風満帆だったのかな。…彼女が流産からまだ完全に立ち直れてない状態で、忙しいロンはダイアナの気持ちに寄り添う事が上手く出来なかったとしたら……優しく話を聞いてくれる別の男性に心が向く事は、可能性として0じゃないと思う。…例えばそれがトミーで、今回もロンの出張中に2人で会ってて…何らかの揉め事やアクシデントが起こり殺害に及んだとか。__勿論全て憶測だけど、青酸カリで自殺するなら、別に浴室じゃなくたっていい。…部屋で飲んで、そこから苦しんだ状態で浴室まで行けたとは到底思えないし。」ぺら、ぺら、とメモの紙を捲りながら、今の所事件の関係者としてあがっている3人の関係性の裏を想像して )





3290: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-19 12:04:35

 







_____其れが一番気に掛かる所だな、
( 相手の言うように、被害者であるダイアナと夫のロンとの結婚生活がどうだったのかと言うところが現時点でかなり重要な手掛かりになり得ると感じていた。もし仮に、ロンの不在時に2人が常習的にキールズ家で密会していたとすれば家の中に上がり込んだ事も納得出来る。応答の無い家の中に入った事、直ぐに死亡を確認して警察に通報した事、其れらの若干の違和感がトミーとダイアナが不倫関係にあったと仮定すれば辻褄が合ってしまうのだ。勿論いずれも偶然で深い意味は無いという可能性も排除は出来ないのだが。「……未だ現場検証が終わっていないため何とも言えないが…ただ、現場の状況として辻褄が合うのはダイアナが飲んでいる薬に毒が混入していた場合だ。薬を飲んでから数分後…ちょうど入浴中に毒が回ったと考えればあの状況は可笑しいものじゃない。彼女が何処から毒物を摂取したのか、其れが早く分かれば良いんだが、」暫し資料とメモに視線を落とした後に考えられる状況を頭に描きつつ言葉を紡いで。 )







 

3291: ベル・ミラー [×]
2023-03-19 12:43:14





この事件が殺人だったと仮定して__状況から見るに安定剤の中に毒が混入していた場合、自ずと“彼女が薬を日常的に服用する事を知っていた人”が犯人像に近くなるよね。
( 現段階で余りに降りて来ている情報が少ないのが悩み所。加えてロンの到着が明日の朝というのも空白の時間を抱える事となり、様々な捜査を急ぎたい中ではもどかしさが募る。勿論下手に急ぎ焦った所で見落としや誤認が産まれる事も理解はしているが。一度パイプ椅子の背凭れから身体を離し伸びをして気持ちを落ち着かせる。それから軽く首を左右に倒し、縮こまっている首と肩の筋肉を弛めては「…お風呂に入るのに鍵もかけないのは不用心過ぎる。本当にただのかけ忘れなのか…トミーの話が何もかも嘘なのか。__何にせよ早く現場検証が終わって情報が欲しいね。」一人言にも近い声のトーンで状況を思案しつつ、言葉の終わりにはそこで漸く相手に身体ごと視線を向けて「…エバンズさんの調子はどう?具合悪いの少し治まった?」と、緩い微笑みで体調を問うて )





3292: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-19 13:26:20

 







_____其れで言うならトミーも夫のロンも被疑者になり得る。青酸カリの摂取経路次第だが、犯人はダイアナと面識のある人間に限られる筈だ。
( 相手の言う通り、仮に毒物が混入したのが薬だった場合それは明らかな殺意があるもので犯人はダイアナが薬を常用している事を知っている知人に絞られる。或いは、薬剤師が絡んでいるという可能性も無くはないが、可能性はかなり低いだろう。現時点で捜査に進展を与えるのはロンとトミーの証言。どういう状況が考えられるか考えを巡らせていると相手から自身の体調について問われ「…あぁ、問題ない。」と答えて。身体が怠いような、疲労が溜まっているから故の症状こそあるものの先程までの気分の悪さは幾らか楽になっていた。明日以降の捜査に備えて、休める内に早めにホテルに戻るのが得策だろう。「…今日は少し早めに休むようにする。」と告げて、明日の捜査に響かないようにとは考えている事を示して。 )







 

3293: ベル・ミラー [×]
2023-03-19 13:59:31





( 確かに相手の言う通り、一般人が普通に生活していて青酸カリを簡単に入手出来る筈は無い。明確な悪意がある殺人で使用する他に、様々な分野から利用する目的__例えばメッキ加工や医薬品諸々の研究でも使われるのだが、そのどれも保管は厳重にされている筈。犯人が青酸カリを入手した経路こそわからないが、ダイアナが安定剤を日常的に服用していた事を知る人物としてはトミーと夫のロンは勿論、家族ぐるみで仲良しだと言うのだからトミーの妻、彼女が通う病院の係りつけ医や両親、はたまた職場の同僚や友達など、想像だけで言えば当てはまる人物はかなり多いもので「安定剤に混入させたんだとすれば、ダイアナの死亡推定時のアリバイはいらなくなる。……例え出張で家に居なかったとしても殺害は出来るね。」今の所被疑者として強いのはトミーではあるが、殺害方法さえ__安定剤への混入だと決定すれば犯人が彼女と対面する必要は無くなる。家で、外で、彼女がそれを口にするのをただのんびり待てば良いだけなのだから。暗に夫のロンの犯行も十分に可能だと示しつつ、一先ず体調に劇的な変化がある訳ではない様子に安堵し「此処に居ても今日はやれる事は限られてるもんね。」と、頷き。__それから互いに事件の資料を再度読んだり、可能性での話を繰り広げたりと事件について思案し時刻は夕方の5時近く。その間も特別状況が変わる事無ければ「…エバンズさん、今日はもうホテルに戻って休もう。」徐に立ち上がり、資料を纏めて )





3294: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-19 14:25:25

 







( まず特定すべきは、ダイアナがどのようにして毒物を飲まされたのか、そしてその毒物の入手先は何処なのかという事。シンクに置かれていた食器類や彼女が服用していた薬、その他毒物の摂取経路になり得るものの検査が今行われているはずで、其れが分かれば捜査の方向性は自ずと決まってくる。その結果次第で現時点でアリバイが既に成立しているロンも、被疑者になり得るのだ。---夕方になり、相手に声を掛けられると顔を上げて時計に視線を向ける。「…そうだな、」と、異を唱えることはせずに頷くと資料を纏めて。体調には波があるのか、また少し体調が優れない事を感じていたもののあとは部屋に戻るのみ。少し休めば良くなるだろうと其れを表に出すことはせずにいて。薬の手持ちが殆ど無い事に気付いたのは、各々の部屋に荷物を運び其の整理をしていた時の事。鞄に入れた処方箋の袋を開けると中に入っていたのはカラのシートだけ。そこでようやく、薬が切れるから病院に行こうと思っていた事を思い出して。今あるのはジャケットのポケットに入っている2錠のみ、果たしてもつだろうかと思いつつも手持ちが其れしか無いのなら今は飲むべきではないと判断して処方箋の袋を鞄の中にしまい直すとジャケットを椅子に掛けて横になり。 )








 

3295: ベル・ミラー [×]
2023-03-19 14:53:27





( 外観こそやや古く見え小さなビジネスホテル、という印象だったが部屋の中は最低限の物がきちんと揃っていて、捜査をし此処で眠るだけならば特別何の問題も無い所だった。荷物の整理を終え備え付けの白い小さな冷蔵庫を開ければミネラルウォーターのペットボトルが二本だけ静かに鎮座していて、それを見て再び相手の体調を考える。署に戻り昼過ぎに体調の確認をした時はコンビニでの少しの休憩が力を発揮したのか大きく不安定さが滲み出ている訳では無いと感じたものの、ホテルに戻る事を提案した夕方は昼に比べ明らかに顔色に変化が見られた。勿論悪い方にだ。此処最近寝付きが悪いと言っていた相手、確りとした睡眠が確保出来ないと頭も働かないし、心身共に不調をきたしそれは長引く。ミネラルウォーターのキャップを外し中身を数口飲んでからベージュの部屋着に着替え壁を__隣の、相手の部屋の方を見て思案する事数十秒。徐に立ち上がるとスマートフォンだけを片手に部屋を出て相手の部屋の扉の前に立ち。「……エバンズさん、ミラーです。入ってもいい?」二度、軽く扉をノックしてから中に居るであろう相手に入室の許可を求め )





3296: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-19 19:12:02

 







( 少しの間横になっていたものの、扉を叩く音が聞こえるとベッドの上に身体を起こす。「…あぁ、」と、そのひと言で入室を許可するとネクタイを解いて椅子へと移動して。捜査に集中すべき時に、関係のない自身の体調を気に掛けさせる事には未だ抵抗があり、不調を察されないようにと処方薬の袋が入った鞄も閉じると部屋に入って来た相手に視線を向けて。「…何か気になる事でもあったのか?」と、今回の事件について話す為に来たのだろうかと尋ねて。 )







 

3297: ベル・ミラー [×]
2023-03-19 20:19:02





( ノックの後然程経たずして入室を許可されれば部屋に入り後ろ手に扉を閉めて。相手はジャケットだけを脱ぎネクタイを解いた姿で椅子に腰掛けて居る。殆ど無意識に一度だけ部屋を見回せば、シーツと布団が少しばかり乱れたベッドが視界に映り、今まで横になっていた事の証明とされたものだから、こんな__隠す事ばかり上手になる相手の問いに「エバンズさんの様子。」と、さも当たり前の事のような声色で返事をして。気を遣われる事も、無闇矢鱈に心配される事も好まない相手だからこそ、その声色を選んだのは正解の筈。だが。体調の悪い時にそれを隠す事は__少なくとも隠さなくても良い場所で隠す事はただの自虐だ。ゆっくりとした歩幅で椅子に座る相手の横まで来れば「…本当に居たい場所は此処じゃなくてあっちでしょ?私が気になるならもう戻るから、ちゃんと休んで。」責めるでは無い至極穏やかな声で、横になり身体を休めたいと思っているだろう相手が再びベッドに戻れるようにそちらを指差して )





3298: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-19 23:25:43

 








( 故意に不調を表に出さないよう振る舞った時、其れを誰かに見抜かれるという事は此れまで無かったものだから暗にベッドで休みたいのだろうと言われれば思わず相手と視線を重ねたまま妙な沈黙と共に瞬いて。相手はいつも目敏かったが、遂には隠そうと思っての行動さえ見抜かれるようになっていたらしい。若干の気不味さを表情に浮かべたものの、誤魔化すことはせずに小さく息を吐き出すと再び立ち上がりベッドに腰を降ろして。「…お前が気にする程の事じゃない。少し疲れが溜まっているだけだ。」と、相手に何かを言われるよりも前に、酷く身体が辛い訳では無いのだと言っておき。そうして再び枕に頭を乗せるとベッドに横になり。 )








 

3299: ベル・ミラー [×]
2023-03-19 23:44:42





( 妙に長いような気もしたし短いような気もした沈黙が流れ、若干の気不味さを表情に乗せた相手と視線を重ねたまま上司相手に“早くベッドに戻れ”と言わんばかりの無言を貫いて居たが、ややして相手は誤魔化す事も大丈夫だとも言わずに素直にベッドへと身を横たえた。その際、どうにも出来ない程の不調に襲われて居る訳では無いのだと、此方からの追撃を予め封じる言葉を投げて来たものだから思わず口元には緩い笑みが浮かび、素直に頷いて。「だったら尚更今の内に休まなきゃ。」これ以上の小言は休息の邪魔だ。__さて、相手がちゃんとベッドに横になったのを見届け発作を起こしている訳でも、どうにも出来ない程の調子の悪さを抱えている訳でも無い事が確認出来たのだから先の言葉通り何時までも此処に居て気を遣わせる事は無い。「冷蔵庫に水入ってたから。…もう戻るね。何かあれば遠慮なく呼んで。」視線を一度備え付け冷蔵庫に流してから相手に声を掛け、己はまた隣の部屋へと戻って行き )





3300: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-20 00:02:57

 







( 相手はそれ以上何を言うこともなく部屋に戻って行き、気に掛けられる事に居心地の悪さを感じてしまう自分の性質まで相変わらず全てを見透かされているような感覚を感じながらも大人しく休む事にして。---息苦しさを感じて目を覚ましたのは深夜の事。悪夢に飛び起きた訳では無かったが、暗く重たい記憶が瞼の裏に焼き付いているような感覚と共に呼吸がし辛い苦しさを覚えて呼吸が浅くなる。じっとりと背中に汗をかいているのを感じ、苦しさから薬に手が伸びそうになるも自分の手元にある最後の薬という事実がその手を止めさせた。押さえつけるように呼吸をしながら一人背中を丸め込ませ。 )








 

3301: ベル・ミラー [×]
2023-03-20 00:16:44





( 部屋に戻り、寝る支度を済ませてベッドに横になったのは10時頃の比較的早い時間帯だった。物凄い疲労感を感じて居た訳では無いものの、矢張り普段の慣れた場所での捜査では無い事は少なからず心身共に影響を及ぼすものなのかもしれないとやけに客観的に考えつつ、徐々に襲い来る睡魔に抗う事無く瞼を閉じて。__夢見が悪かった訳でも、眠りが浅かった訳でも無いのだがふいに目が覚めたのはまだ外の暗い夜中の事だった。手元にあるスマートフォンで時間を確認してもまだ本来起きる時間までに数時間とある。だが何故か瞼の重さは感じられず、所謂“短時間熟睡”というものをしてしまったのかもしれないと小さく息を吐き出した後、少しばかり冷たく感じられる床に静かに両足を下ろし、眠くないと言えど勝手には出る欠伸と共に再び冷蔵庫を開けて冷えたミネラルウォーターを喉奥へと流し込んで )





3302: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-20 00:29:52

 








( 相手が起きていた事を知っていた訳では無い。寧ろこの時間であれば当然眠っているだろうと思いはしたのだが、徐々に呼吸が浅くなり苦しさを感じる中で、恐怖にも似た心細さが生まれてしまったのだ。首筋や背中に汗を掻き、上擦りそうになる呼吸を懸命に押さえ付けながら枕元にあったスマートフォンを手繰り寄せると相手に電話を掛けていて。発作的な苦しさでは無くじわじわと追い詰められるような此の苦しさを感じるのは久しぶりの事。薬を飲めば苦しさと精神的な不安感は拭えるのだろうが、其れを飲むことはせずに相手が電話に出たのなら“部屋に来て欲しい”と伝えるだろう。 )








 

3303: ベル・ミラー [×]
2023-03-20 00:48:22





( ミネラルウォーターのペットボトルを再び冷蔵庫の中に戻し、立ち上がったタイミングでふいにベッドに置き去りにしたスマートフォンが着信を知らせた。画面が明るくなり、暗い部屋に響いた着信音に反射的にビクッと双肩が持ち上がるのだが果たしたこんな時間に一体誰が何の目的で、と__画面には隣の部屋で眠って居る筈の相手の名前が。慌てて電話に出れば発作が起きている訳では無いものの苦しげな呼吸音と共に部屋に来て欲しいと所望され。__何の躊躇いも考える間も無かった。部屋着のズボンのポケットにスマートフォンを突っ込み、今度は夜の時のようにノックをする事無く相手の部屋へと入れば、暗い部屋の中、乱れたベッドの上で苦しみに耐える相手の姿があり。「…エバンズさん、遅くなってゴメンね。」ベッドの脇まで寄ればそう声を掛けつつ背中に掌を宛てがい。部屋は隣同士。実際此処に来るまで数十秒という短い時間ではあったのだが、暗闇で1人恐怖や苦しみに耐える人間には例え数十秒でも、数秒でも、それはとてつもなく長い時間に思える事を知っている。汗で張り付くシャツが不快だろうと思うも脱がせる事は出来ず、ベッドの端に腰掛けてから背中に添えた手を上下に動かしながら「薬飲めた?」と、残りの薬の数を知らない問い掛けを )





3304: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-20 18:49:15

 








( 相手に電話を掛けて程なくして部屋の扉が開き、背中に手を添えられると僅かに身を固めて。しかし相手から静かに声を掛けられその手が優しく背を摩ると身体に籠っていた力は直ぐに抜けて呼吸を落ち着かせる事に意識を向ける事が出来るようになり。薬は飲めたかと言う問いには小さく頷きつつも、実際には飲んでいない為この苦しさがいつ落ち着くのかは自分でも分からない。酷いパニックでも過呼吸の発作が起きている訳でも無いのだが、気を緩めれば呼吸が上擦りそうな苦しさに耐えいつ楽になるのかもわからない状況というのは辛いもので、何を語るでもなく枕に顔を埋めて。 )








 

3305: ベル・ミラー [×]
2023-03-20 20:15:04





( 己の問い掛けに対して言葉こそ発する事無かったものの頷いた姿を見れば、ならば直に薬が確りと役目を果たし、身体も心も蝕む苦しさから相手は解放されるだろうと信じて疑わずに背を摩り続け。それから数分後、はた、とまだ酷い過呼吸の発作が起きている訳では無い現段階ならば、何とか水を少しでも飲み状況を変える事が出来るかもしれないと、一抹の希望に賭けるように背中から手を離し「直ぐ戻って来るからちょっと待っててね、」と一度離れる事を告げてベッドを下りて。__冷蔵庫を開けそこに鎮座しているミネラルウォーターのペットボトル一本を手に取り、キャップを外そうと指先に力を込めたその時……「__え、」こんな時だからこそか、敏感に研ぎ澄まされた感覚と勘が思わず手を止めさせた。冷蔵庫にある水は二本。どちらも中身の減ってる様子は無くキャップもきっちりと閉まっている。冷蔵庫に水がある事は夜に伝えた。だからまさか洗面所の水を飲んだとは思えない。__ならば…薬は?相手は先程確かに頷いたのだ。水で流す事すらせず錠剤だけを無理矢理飲み込んだ可能性も勿論無い訳ではないが、それは違うと妙に自信のある勘が告げる。途端に周囲の空気が冷たくなったような気がして、細く息を吐き出してはたった1つの可能性を引っ提げ相手の鞄を開けて。中から出て来たのは処方薬の入った__否、入っている筈だった袋。逆さまにしても出て来たのはカラのシートだけで物の見事に勘は当たっただろう。「……」一度だけキツく双眸を閉じてから立ち上がると、ペットボトルだけを持ち再びベッドまで戻り端に腰掛けて。「……エバンズさん、来て。」そのペットボトルを脇の台に置いてから相手の肩に両手を添えて上半身を持ち上げ、自身の身体に凭れ掛からせ。薬を飲んでいないだろう今、苦しみが何時終わりを迎えるのかわからない。ただ、この状態の相手にあれこれと言った所でそれは苦しみに拍車をかけるだけだとも思えば、今は兎に角一秒でも早く楽になるようにと抱き締める腕に僅かに力を込め、大きく背中を摩って )





3306: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-21 18:33:41

 








( 冷蔵庫を開けて徐にペットボトルを手にした相手は、その水が一切減っていなかった事で自身の説明との相違に気付いたようだった。そうして直ぐに状況を察したのか鞄を開け、処方箋の袋を確認する。薬を切らしてしまい飲めていない事は一瞬にして明るみに出て、その様子を見ていたものの目を閉じてしまい。相手に促され目を開けるとゆっくり身体を起こして相手に凭れ掛かる体勢になり、その肩口に顔を埋める。背中を摩られれば相手に身体を預けて目を伏せるものの、苦しくて僅かに眉を顰めて。相手と身体が触れ合っていると、その温もりを感じて心が緩むのか弱さが露見しやすいように思う。「……苦しい、…」と、呟きを落として意識的に深い呼吸を繰り返して。 )








 

3307: ベル・ミラー [×]
2023-03-21 19:12:14





( 苦しさに耐える為か身体には力が入り、相変わらず背中や項には不快だろうにじっとりと汗をかいている。背中に回した手でシャツを緩く掴みパタパタと動かす事で、少しでも物理的に来る不快感が拭われたら良いと思うものの、これで苦しさが身を潜める訳では無いものだから薬や体調の悪さを隠した相手とは思えぬ素直な“苦しい”の言葉を肯定するように頷き。「…苦しいのが治まるまで此処に居る。何処にも行かないから、大丈夫だよ。」再び落ち着かせるように背中を摩り、時折後頭部の髪を梳くように撫でつつ__ふ、と頭を過ぎったのは別の薬の在り処。鞄の中の処方箋袋の中には確かに無かったが、財布、或いはジャケットのポケットの中など見落としがまだあった事に遅れて気が付くと「…エバンズさん、薬何処にも無い?…嘘は駄目。」と、穏やかな、けれど二度目の嘘は許されないとばかりの真剣な声色で問い掛け、どんな小さな声も聞き逃さぬよう耳を澄ませて )





3308: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-21 20:48:13

 







( 急な出張でバタついた上に移動距離も長かった為、本当は相手も早く身体を休めたいだろう。それでも落ち着くまで側に居ると言ってくれる相手の言葉に少しばかり救われる気がして、背中にも少し風が入り不快さが軽減するのを感じつつ相手の肩口に顔を埋めたまま目を伏せて。薬は未だポケットの中にあるのだが_____「……今手持ちがなくなると、日中が不安だ、」と小さく答える。いざと言う時に飲める予備が無い状態で体調を崩し、日中仕事にならなくなる方が問題でこの薬を消費してしまうことには不安があった。 )








 

3309: ベル・ミラー [×]
2023-03-21 22:19:54





( 薬の場所を問う問い掛けに対して返って来たのは、明確な答えではなく日中に対する不安。その言葉だけで鞄の中には無かったが、別の所には“一回分”あるのだとわかれば思わず考える間と共に相手の背中を摩っていた手が止まる。現状相手は今すぐ薬を飲まなければならない程の酷いパニックや、過呼吸による発作を起こしている訳では無く時間は掛かるかもしれないが、直に落ち着く事は出来る筈。それを思えば日中に薬を残しておきタイミングを見て病院で追加の薬を貰う──相手を説得するのは厳しいだろうが──というのが最もベストなのか。何せ明日は朝一から夫のロンの大切な聞き取りも控えているのだから。「……わかった。薬は明日に回して今日はこのまま一緒に寝よう。」結局この続く苦しみを早急に取り除く方を選ぶのでは無く、相手の意向に沿った方を選べば再び背中を摩り、時折ポン、ポン、と軽く叩く動作で落ち着かせようと試みて )





3310: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-21 22:53:44

 







( 相手から今すぐに薬を飲むよう強要される事は無く、寄り添う様に告げられた言葉に小さく頷いて。幾らか苦しさが落ち着いてきた頃、小さく息を吐くと少し身体を起こし再び横になる体勢を選び。「……お前も疲れてるだろう、…こんな時間に呼び出したりして悪かった、」相手と視線を重ねると、休みたいだろうにこの遅い時間に起きて側に居てくれる事に対する謝罪を述べて。完全に楽になったとは言えないものの、先ほどまでの具合の悪さは幾らか和らいでいた。こういう時、相手は自室に戻って休むとは言わないだろうと思うからこそ、何も言わぬままに少しベッドの端に身体を寄せて相手が休めるスペースを作っておき。 )








 

3311: ベル・ミラー [×]
2023-03-21 23:36:02





私の疲れは、エバンズさんと一緒に寝る事で綺麗さっぱり無くなるよ。
( 暫くの間身を寄せ合い背中を摩って居たも、ややして先程よりも落ち着きを取り戻した相手が謝罪と共にベッドに横になれば、軽く首を左右に振り迷惑だとも、ましてや呼び出されたせいで疲労が溜まる事も無いのだと至極穏やかに伝えつつ、その後無言のままに作られた己が休めるスペースに静かに身を横たえて。__粛々とした暗闇と空気の中、同じ布団で相手の温もりを感じながら眠る事が出来るのは此方とて酷く安心する。このまま穏やかに眠りに就くのが最もなのだが。「…エバンズさん、」と徐に相手の名前を呼んでは、今確りと伝えなきゃいけない事があるのだとばかりに口を開き。「この一回だけで、もうしつこく言わないし、なるべく短く済ませるからちゃんと聞いてね。……調子が悪いのを隠すのは勿論駄目だけど、私が頑張って察するから今は置いておく。でも…薬を飲めてないのに飲んだっていう嘘はやめて。もし万が一何かあった時、…例えば病院に運ばれて医者に薬の服用の有無を聞かれても、私はエバンズさんの言葉を信じて“飲んだ”って答えちゃう。そのせいで時間を開けなきゃ飲ませられない薬とか、出来ない処置とかがあって…本当はもっと早く楽になれた筈なのに、苦しい時間が長引いたりする事に繋がるかもしれない。…それは、エバンズさんも苦しいし私も苦しい。」ゆっくり、頭ごなしに責めるでは無い言い聞かせるような落ち着いた口調を心掛けながら、後半は徐に伸ばした手で優しく相手の頬を撫で「だから約束して。」と、疲労感の乗る褪せた碧眼を真っ直ぐに見つめ )





3312: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-23 11:33:21

 







( 相手が“飲めていない薬を飲んだという嘘だけは辞めて欲しい”と伝えて来たのは、その理由までもが自分を思っての事だった。余計に苦しむ必要が無いように、少しでも早く楽になれるように、と。そんな心配を部下である相手にさせていること自体が情け無く感じられるのだが、真剣な眼差しで告げられた言葉に反発することはせず、視線を重ねると「…分かった、」とだけ静かに頷き約束して。---その後眠りに落ちたものの薬を飲めていない所為か、再び目を覚ましたのは明け方頃のこと。悪夢に酷く魘される事もなく眠れていたのだが、息が苦しく喉に息が引っ掛かる感覚を感じると苦しげに呼吸を詰まらせて、其れは徐々に浅いものに変わっていき。 )







 

3313: ベル・ミラー [×]
2023-03-23 13:37:19





( 反論の言葉無く素直に頷いた相手を見て緑の虹彩を柔らかく細め笑えば、それ以上薬についてあれこれと言う事無くただ一言「おやすみなさい。」とだけ告げて瞳を閉じて。__ふ、と意識が浮上したのは隣で眠る相手の呼吸音が不安定に変わったから。どれだけ深い眠りの底に落ちていても敏感に感じ取る事が出来る程には繰り返された時間。重い瞼を持ち上げると部屋の中は薄らと明るくなっていて、隣に居る相手の姿も確りと確認出来る。「……エバンズさん、」と名前を呼び上半身を起こしては、此処に居る、大丈夫、と示す為に浅く上下する相手の背中に掌を当て軽く摩りつつ様子を伺って )





3314: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-23 23:26:54

 







( 目を覚ましてしまったのであろう相手に背中を摩られるも、乱れた呼吸は直ぐに落ち着く事は無かった。不安感ばかりが胸の内に膨らむ中、思い出したくないと必死に腕を掴み早くなる呼吸を押さえつけていたのだが_____その抵抗も虚しく、糸が切れるようにして過去がフラッシュバックしていて。「…っ、あ…!」その瞬間に思わず呻くような声が漏れたものの、あっという間に呼吸は意味を成さないものとなる。呼吸のペースが可笑しなものに変わる中で、苦しいのか起きあがろうと試みて。 )








 

3315: ベル・ミラー [×]
2023-03-23 23:54:06





( 背中を摩りこの感覚に意識を集中する事で呼吸の乱れがこれ以上酷くならない事を願ったのだが、その願いも虚しく浅く不安定だった相手の呼吸はあっという間にそのペースを可笑しなものへと変えた。喉の奥で引き攣るような乾いた呼吸音に始まり短く途切れる完全な過呼吸状態となれば、身動ぎ身体を起こそうとする動作を見せる相手の両肩を支えるようにして上半身を起き上がらせ、一先ず自身に凭れ掛からせてから抱き竦めるような形で再び背中を摩り。「…大丈夫だよエバンズさん、大丈夫……何も怖い事は起きてない。」耳元で静かに、ゆっくり、“大丈夫”を繰り返すがここまで呼吸が乱れ発作的症状が出てしまえば“何も無し”に簡単に治まるとは思えず、必然的に視線は“今必要な物”が入っている可能性のある椅子の背凭れに置かれた相手のジャケットのポケットに向き )





3316: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-25 23:57:08

 







( 明確な悪夢を見ていた訳では無い。其れでも過去の記憶と言うのは突然にフラッシュバックして、その時の恐怖と苦痛を再び与えるもので自分では其れをコントロールする事が出来ないのだ。相手に縋り付くようにして乾いた呼吸を繰り返しながら、過去に意識を引っ張られるほど酷い発作ではなく相手の宥める声も耳に入っていて。大丈夫だと自分にも言い聞かせながらも呼吸はなかなか整わず、疲労ばかりが身体に蓄積していき。明日は朝から聴取があり当然休む事など出来ない。少しでも早く落ち着かせて明日に備えるべきとは思っても思うように身体は言うことを聞かず浅い呼吸が繰り返されて。 )








 

3317: ベル・ミラー [×]
2023-03-26 12:56:27





( 明日、朝一でやる聴取が重要参考人とも呼べる被害者の旦那で無ければまた違う道があったかもしれない。ただ、この聴取が事件解決にはかなり大切になる事だと思うからこそ腕時計を一瞥した後に一度静かに相手の身体を離し。「……」何も言わずベッドから降りて向かう先は勿論、ソファに掛かる相手のジャケットの元。徐にポケットに手を入れれば指先を掠めたのは無機質なそれ。空のシートでは無く確りと安定剤二錠がそこにはあり安堵と同時に、矢張りこれが最後なのだと再確認する事となったのだが、聴取後の薬の有無についてはその時考え直すべきだと、今は少しでも早く相手の苦しみを緩和させ朝の聴取に備えるべきだと、そう決めて再び相手の元に戻り。ベッドの端に腰掛けシートから薬二錠を出し、脇に置いたペットボトルの蓋を開けてからそこで漸く相手に視線を向けると「…薬飲もう。今はロンの聴取に万全の状態で向かうのが一番大切。」それらを差し出しつつ、相手の意には沿わない結果となるが、今はこれがベストだと )





3318: アルバート・エバンズ [×]
2023-03-27 08:57:11

 







( 一向に呼吸が整わない事が辛く、相手に枝垂れかかったまま浅い呼吸を繰り返すばかりの状態がどれほど続いただろう。一度離れて戻って来た相手が手にしていたのは最後の薬、一先ずは今体調を落ち着かせて明日の捜査に備えるべきという提案なのだと理解すれば、苦しさに耐え兼ねていた事もあり然程抵抗する様子も見せずに其れを受け取ると水で流し込んで。苦しかった呼吸が落ち着きを見せ始めたのは薬が効き始めたのであろう頃。倦怠感を引き摺りながらも酷かったフラッシュバックと過呼吸が落ち着くと相手から身体を離し「……悪い、」とひと言告げてベッドへと身体を横たえて。 )








 

3319: ベル・ミラー [×]
2023-03-27 11:34:47





( 相手の胃に落ちた安定剤はややしてその効果を発揮したようで、苦しげな呼吸や発作も落ち着きを見せ始めた。後に残る強い倦怠感と共に再びぐっすり眠るだけの時間は残されていないかもしれないが、それでも本来目を覚ます時間まではまだ少しあると思えば溢すように落とされた謝罪の言葉に緩く首を振り「大丈夫。…もう少しだけ眠ろう。」と、相手の隣に再び横になり軽く肩を摩り。__次に目が覚めたのはスマートフォンのアラームでだった。1時間と少しは眠る事が出来ただろうか、アラームをOFFにしてからゆっくりとベッドから起き上がり朝の支度を整える。夜中に目を覚ます結果となった訳だが睡眠不足を感じている事も無く比較的目覚めが良い。そんな中でコーヒーを淹れながら考えるのは勿論事件の事と、それから手元に薬の無い相手の事で。ロンの聴取の後、どうにか時間を作って病院に行き薬を貰っておくのが本来ベストだが、果たしてその時間を作れるか…相手が良しとするか。ふぅ、と小さく息を吐き出してはベッドに居る相手を一瞥して )






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