TOP > 1対1のなりきりチャット

白む空に燻る紫煙 ---〆/4723


最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▼下へ
自分のトピックを作る
581: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-05 23:43:49

 







( 普段の休日は職場に行く必要の無い日、と言う位の認識でしか無いのだが、今は今日が休日で良かったと感じて居る。起きようと言う気になるまでこうして穏やかな時間を過ごす事が出来るのは幸せな事だと思いつつ布団を肩に掛け直すと、不意に向けられた相手からの問いには何と答えるべきか暫しの間が空き。普段の関係性を考えるならその答えはNoになる筈なのだが、遠慮がちなその瞳を見つめ返しつつ、ややして「…お前の好きな様にして良い、」と答え少し身体を寄せて。相手が横になった時に狭く無い様にと言う配慮だったのだが、その行動がYesと同義である事はあまり深く考えて居なかった。あれ程周囲の人間との線引きをはっきりさせ、決して深い関係にならない様に常に一定の距離を保っていた筈が、気づいた時にはその線のずっと内側に相手が居る様になってる。其れは相手だからこそ為せる業なのかもしれないが既にそこから追い出そうと言う気すらも起きなくなって居る様で、静かに目を伏せて。 )







 

582: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 00:26:06




( 返事が鼓膜を揺らすまでの間、実際にはそんなに時間は無かった筈なのだがやけに長く感じたのは心持ちが違ったからか。矢張り此れは無しだったかと眉が八の字に下がり困った様な笑みが浮かぶ寸前、其の選択肢を己に委ねる言葉と共に相手自身に自覚は無いのかスペースを空ける為にベッドの端へと体を寄せた其の行動に口許には無意識的な笑みが浮かび。「お邪魔します」と数時間前と同じ言葉を一つで再び相手の隣へと体を潜らせ、其れでも気が散る事での眠る邪魔はしない様にという小さな配慮か向かい合わせでは無く背を向ける形を選び。相手がずっと入り続けている布団の中は暖かく其れだけでほぅ、と小さな息が漏れ。「__明日にならなければいいのに。」背中越しに感じる相手の温もり、聞こえてきそうな心音、其れら全てがいま此の瞬間の幸せを形作っていて、其れは明日になれば無くなってしまう。そう分かって居るからこそ名残惜しむ様に自然とそんな言葉が漏れていて )





583: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 00:48:49

 







( 矢張り人の温もりが直ぐ近くにあると言うのは心地が良く、背中合わせに僅かに触れ合う体温が気持ちを落ち着けて再び眠気を誘う。相手の溢した呟きに同意を示すのが正しい事かどうかは分からなかったが、其れでも確かに穏やかなこの時間が続けば良いと思えて「___…そうだな、」と一言だけ言葉を返すと、やがて再び訪れる穏やかな眠気に抗う事無く眠りの底に沈んで行き。---目を覚ました頃には日は高くなり、時計は10時を指して居た。全く夢を見る事も無く纏まった睡眠を取れたお陰で身体はかなり軽く、気分も穏やかな物。何よりずっと悩まされて居た頭痛や眩暈と言った不調を感じ無くなって居て、其れだけでも此れだけ心持ちが違う物かと実感する事となり。上半身を起こし、昔妹にした様に隣で眠って居る相手の髪を軽く撫でてからベッドを降りる。洗面所を借り顔を洗って歯を磨いてから、グラスを使わせて貰い一杯の水を飲むとソファに腰を下ろして。 )





 

584: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 04:21:36




( 少しだけ眠るつもりでいた。元の長い眠りをとっていたのだからほんの30分くらいで勝手に目を覚ますと思って居たのに__。意識が浮上すると同時にハッとした様に飛び起きた時にはすでに隣で眠って居た筈の相手の姿は無く、部屋の明るさから此れは不味い、と手元のスマートフォンを見れば画面には10時30分を少し過ぎた時刻が表示されていて。布団を整える事もそこそこにベッドから降りて寝室のドアを開ければ、ソファに座る相手の後ろ姿が視界に入りホッと息を吐き出す。「おはようございます…では無いね。」此処は自分の家で、例えお腹が空いていたって相手は勝手に冷蔵庫や戸棚を開けて何か食べ物を食べる事など出来ないではないか。用意をするべきだったのに。申し訳なさや、其れでも未だ残る体温の微熱を思い出し何処と無く気不味そうに一度人差し指で頬を掻きつつキッチンへと向かい。「遅くなっちゃってごめんなさい。…何か食べる?」冷蔵庫を開ければ今直ぐに食べられそうな物はサンドイッチくらいしか無いが、他に何か食べたい物があるのならば、買ってある材料で作れる物なら、と付け足して )





585: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 11:06:36

 







( ソファで寛いで少しした頃、寝室の扉が開き起きて来た相手と視線が重なると気にしなくて良いと首を振り。「俺もさっき起きたばかりだ。久しぶりにゆっくり休めた。」そう告げるその表情は、実際にかなり疲労が抜けた穏やかな物で、相手もしっかりと休めたのなら何よりだと伝えて。食欲の無い日が続いていたものの、適切な休息が取れたお陰かようやく空腹を感じると「…あぁ、何か貰えるか。何でも構わない。」と頷く。相手に手間を掛けさせる程の事でも無いし、特に此れと言ったリクエストはせずに相手が朝食を用意してくれるのならその間に別の事を手伝おうかと「…何か手伝える事はあるか、」とキッチンに立つ相手に尋ね。 )






 

586: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 12:14:49




良かった。…隈、少しだけ薄くなってる気がする。
( 其の安心は自身の所謂寝坊を許されたものと、相手の心身の不調が少しでも軽減された事によるもの。振り返り己の目の下付近を軽く二回タップして相手の顔色の変化を至極嬉しそうに伝えた後、冷蔵庫から取り出したハムチーズのサンドイッチを二つ相手の目前のテーブルへと置き「サラダと珈琲も今持って来るね」と付け足しキッチンへと戻り。__手伝いを願い出てくれる事は大変嬉しいのだが仕事でも無いのに上司に一体何を手伝わせるのか、と数時間前同じベッドで眠った大胆さと図々しさは何処かへ影を潜めた考えが頭を過ぎりレタスを毟る手がピタリと止まる。されど簡単な物を出すとは言え此の少しの空き時間は相手にとって暇だろうか。_と、手伝いと言うよりは“願望”がぷくりと一つ湧き上がった。「…図々しく無かったら、エバンズさんの淹れてくれた珈琲飲みたいな。」その願望を認知すると同時に控え目に要求を告げて )





587: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 12:54:35

 







( あまり注意深く自分の顔を見る事も無かったが、濃い隈を認知される程度には酷い顔をしていたのだろう。サンドイッチがテーブルに出され、再びキッチンに立った相手からコーヒーを淹れて欲しいと頼まれると、快く頷いて立ち上がり。サラダを作って居る相手の隣に立ちポットに水を入れて火に掛けると、豆を受け取りドリッパーにセットする。忙しい日々の中ではインスタントコーヒーや自販機で購入する缶コーヒーにばかり手が伸びがちだった為、こうして時間を掛けてコーヒーを淹れると言うのも随分久し振りな事の様に思えて。お湯が沸くとそれを数回に分けてゆっくりと注ぎ入れ、時間を掛けて深い色の雫が落ちて行く様子を眺める。普段の朝食には少し遅い時間、光の差し込む静かな部屋の中にコーヒーのほろ苦い香りが広がって行くのを感じながら、逆に此方が夢なのでは無いかと思える程に気分は穏やかで。サラダが出来上がるのと丁度同じ頃にカップにコーヒーを注ぐと、テーブルに運び。 )





 

588: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 13:18:26




( テーブルの上にはハムチーズのサンドイッチ。レタス、トマト、紫キャベツ、缶詰のササミが混ぜ合わさりオリーブオイルが軽く掛けられたサラダと相手が丹精込めて淹れてくれた珈琲。其れら全てが此の完璧過ぎる空間を彩る新たなアイテムの様な輝きを放っており。今此の瞬間だけは確かに平和で、相手も苦しみに苛まれていない。其れが何れ程幸せか。__こんな毎日が当たり前の様に続く錯覚を覚えてハッとしては直ぐ様其の考えを頭の片隅へと追いやり「何時もは面倒だなって思ってティーバッグを選んじゃうから、何か新鮮。ありがとうエバンズさん。」椅子に腰掛け“頂きます”を最初にマグカップに口を付ける。ティーバッグのも勿論美味しいのだが矢張り一から淹れる珈琲は格別で、其れはきっと相手が淹れてくれたという事実も多くを占めている筈だ。舌先に感じる仄かな苦味が喉を通り胃に落ちれば其処から熱を持つ。続けてフィルムを外したサンドイッチを小さく噛じる。特別な会話をしなくても、互いが互いに無言のままでも、酷く居心地が良いと言うのはとても大きな財産の様に思えて思わず小さな笑いが込み上げて )





589: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 14:03:38

 







( テーブルに揃った食事を前に手を合わせると、まずサラダを口に運ぶ。彩りも鮮やかでサラミの塩気とオリーブオイルもよく合い「…此れも十分、洒落たカフェで出せるな。」と、以前相手と訪れたカフェを思い出し何処か揶揄う様な口調で言うと可笑しそうに笑みを浮かべ。あの時、彩りの豊かなサラダを出しておけば客が集まると皮肉を言った事を覚えて居て、それに準えてのちょっとしたジョーク。サラダもサンドイッチも、コーヒーでさえ、その何れもに相手との思い出があるのだから不思議な物で。「……ミラー。お前に頼むのも可笑しな話だが、…妹の墓参りに着いて来てくれないか。」食事を終える頃、ポツリと言葉を落とす。妹の命日からずっと、墓参りに行かなければと思ってはいるものの結局足が竦んで行けずに居る。今なら、そして相手が居れば、心を掻き乱される事無く妹に会いに行ける気がして居た。側に居て欲しいと涙を見せた事も、一緒に眠った事も、妙に現実離れした様な此の休日に閉じ込めておく。明日からはまた上司として普段通りの関係に戻ると約束するから、どうか___。「…今日だけ、我儘に付き合ってくれないか。」薄くなった湯気の立つカップを手にしたまま、相手を見つめて言葉を紡ぎ。 )






 

590: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 15:02:57




( シャキシャキとしたレタスを咀嚼しながら紡がれたジョークに耳を傾ける。よもや相手がこんな事を言うなんて其れこそあの日皮肉を言った時からは全くもって考えられ無い事だ。「私が将来カフェ開いたらお客さんの第一号はエバンズさんでお願いね。お店の売りはサンドイッチにするから」話に乗る様にあくまでもの仮定を繰り返し食事を終わらせて。“ご馳走様でした”と軽く手を合わせたタイミングで此処最近ずっと気になっていたけれど聞けなかった話題がまさかの相手の口から出れば浮かべていた笑みを引っ込め、真剣味を帯びた緑の虹彩を向けて。__てっきり一人で行くとばかり思っていたのだ。一人ならば周りを気にする事無くお墓に話し掛ける事も、其れこそ涙を流す事だって出来る、其れでも相手は己を連れて行ってくれると言うのか。「…一緒に行きたいです。私もセシリアさんに挨拶したい。」我儘なんて少しも思わないと首を左右に振った後、自身もまた望んで行きたいのだと言う事を全面に出しつつ「プリン買って行かないとだね」と、話を聞く為に一度引っ込めた穏やかな笑みを再度向け直して )





591: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 18:09:53

 







( カフェを開いたらなんて、考えても居ないであろう返事が返ってくると肩を竦めつつ「ヘルシーって文字を何処かに入れておけば直ぐに繁盛する。」と以前と変わらない皮肉を冗談めかした口調で投げておき。ジョークを言えるくらいに1日で回復したと言う事だろう。---かなりプライベートな誘いとも言える物だったが、肯定の返事が返って来た事に少し安堵して。精神状態が不安定な時に行けば、きっとまた過去への罪悪感に押し潰されてしまう。妹は自分が過去に雁字搦めになって苦しむ事を望んで居ないと言ってくれたのも相手で、そうならない為にも一緒に来て欲しかった。相手の言葉に少し表情を和らげて頷くと、花とプリンを買って持って行けばきっと喜ぶだろうと考えつつコーヒーを啜り。 )






 

592: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 18:45:04




( ヘルシーで彩の良いサラダ、正しく今自分達が食べ終えたその物ではないかと空になったサラダボウルに視線を落としつつ「お金持ちの未来しか見えないな。」と、既に作る事に成功している其れを引き合いに特別望んでもいない将来の言葉をさらりと吐いて。__勿論お墓参りの為に天気が変わった訳では無いが雨だった予報は見事に外れて立派な太陽が空に浮かんでいる。天気で気持ちが左右されるのは極僅かかもしれないが、お墓参りの時は余計に晴れの方がいいと思う。何時もより旨みたっぷりの珈琲を飲み終えて一息ついた後に壁掛け時計に視線を向ければ時刻はもう直ぐお昼を迎える所。お墓の場所は何処かわからないが、此の時間に家を出ればお店に立ち寄った所で薄暗くなる前に家へと戻って来れる筈だ。「用意があるなら一回エバンズさんの家に寄った方がいいよね?」空になった食器類をシンクへと戻しつつ、この先お墓参りを終えて家に戻るまでの間の彼是は相手に従おうと視線のみを向けて )





593: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 19:43:59

 







( 妹の眠る墓があるのは此処から車で1時間半程の場所、都会の喧騒から離れた自然豊かな郊外にある。正装とまでは行かずとも休む事を重視した今の服装からは着替える必要もあり、相手の言う通り一度家に戻るべきだろうと頷いて。家に戻り支度を済ませてから、花やスイーツを購入して向かうのが良さそうだ。立ち上がり持って来た荷物を軽く纏め、個人的な事情に相手を突き合わせるのだから今日くらいは自分が運転しようかと「…そうだな。家に寄ってから、買い物を済ませて向かいたい。此処からだと1時間半くらいだ、…車を借りれるか?」と相手に尋ねて。 )





 

594: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 20:31:51




( 相手の言葉に勿論だと頭を縦に動かす。其れから自らもまた、職場に行く時のとは違うもう少しだけラフな白の無地のワイシャツにベージュ色のスーツへと着替えて相手と共に車で家に向かい。__準備を終えた相手が車へと戻って来ればキーを運転席側のドアの下の空きスペースに入れ、自身は運転席から助手席へと移動しつつシートベルトを締めて。「帰りは私が運転するね。行きはよろしくお願いします。」お店にもお墓にもナビを使えば行く事は出来るのだが一番最初に行く其処には矢張り相手が…と思ってしまう。「エバンズさん、私もセシリアさんにプレゼントするお花買ってもいい?」此れから行く場所はあくまでもお墓で、其処に生きているセシリアは居ない。其れでも“プレゼント”と言う言葉を使うのは気遣いでは無く純粋に“出会う事”を楽しみにしているからで )





595: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 21:27:32

 







( 家に戻りワイシャツとスラックスに着替え必要な物を用意すると車に戻る。運転席に座り先ずは買い物の為近くの店に向けて走り出すと、花を買って良いかと言う相手からの問い掛け。きっと喜ぶだろうと「…ああ、選んでやってくれ。」と一言頷いて。---ケーキ屋の駐車場に車を停めて運転席から降りると、可愛らしい看板の掛かったウッド調の扉を開く。軽やかなベルの音と共に甘い香りが漂って来て、ショーケースに並ぶプリンに視線を向けて。様々な種類が並ぶ中、妹が隣に居たら選ぶだろうと思ったのはチョコレートとストロベリーの2つの味で、然程悩む事も無く其れを購入する。続いてケーキ屋から歩いて数分の所にある花屋に向かい。相手と共に店内を眺めつつ、自分は薄いピンク色のガーベラとかすみ草を選びリボンで纏めて貰い。 )






 

596: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 22:46:06




( ログハウス調のお店は若い女性が喜びそうな外装・内装で、加えてバニラエッセンス香るプリンの甘い匂いが充満している。相手の選んだ二種類はあの日お見舞いの品として持って来てくれたケーキ箱の中にも入っていた味で、未だ舌も頭も味を確りと覚えている。其れ程美味しかったのだ。__花屋の店内はねっとりと絡む様な甘さを閉じ込めたお菓子屋の店内とは違い、甘さの中にスッキリとした香りも混じっていて心が落ち着く。そんな中で選んだ花はこじんまりとした黄色いゼラニウムとかすみ草、其れらを相手のと同じ様に白いリボンで纏めて貰い大事そうに抱え車へと戻って。「セシリアさん喜んでくれるといいな」零れる言葉の其の全てが“出会い”を楽しみにしているもの。お墓までの道のりが暗く重たいものでは無く、少しでも光が射し込むものであって欲しいと切に願いつつ )





597: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-06 23:22:19

 







( 走らせる車の中には微かな草花の香りが立ち込め、まるで其の先に妹が待っているかの様な相手の言葉も気分を暗く落ち込ませる事を阻む。相手に同行を頼んで正解だったと思いつつ静かに車を走らせる事1時間半。窓の外を流れる景色は緑豊かな物に変わっていて、眠る事無く窓の外を眺めて居る相手に一瞬視線を向けた後「…もう少しだ。疲れて無いか?」と前を見据えたまま尋ねて。木々の隙間から陽の光の差し込む長閑な田舎町の道に差し掛かり、其れが開けるのと同時に広大な霊園が姿を見せる。緑の中に白い十字架の並ぶその光景は、日差しのお陰か陰鬱な雰囲気を纏う物では無く何処か神秘的な美しささえ感じさせる物。同時にその荘厳なまでの静けさが、死者の眠る場所だと言う事を示して居る様で悲しい様な寂しい様な気持ちが湧き上がるのも確かで。やがて駐車場に車を止めて外に出ると、何度来ても変わらない森の匂いと鳥の囀りに迎えられる事となり。 )





 

598: ベル・ミラー [×]
2022-03-06 23:43:01




全然。こんなに静かな景色久々過ぎてちょっと楽しい。
( 実家は大都市フィラデルフィア、今住んでいる所だって一歩外に出れば目の前はお店が沢山並び車を数分走らせるだけで職場は勿論、ショッピングモールにも映画館にも行き放題だ。だからこそコンクリートでは無く生き生きとした葉を付ける木々が立ち並ぶ此の景色は気持ちを穏やかにすると同時に少しだけ心が踊り。__相手の言う通り少し走らせた先で車は停まった。木々が生い茂る先にこんな風に人工的に作られた墓地があるなんて、まるで別世界に来た様な感覚を覚え「…綺麗」この場の表現としては果たして正しいか、思わずそんな言葉がぽろりと零れ落ちて。纏めてもらった花を片手に車を降りればこういう場所でしか味わう事の出来ない新鮮な空気が鼻から肺へ届く。粛々とした雰囲気の中、白い沢山の十字架に視線を向け「こういう感情って言葉にするの難しいよね。寂しいとか悲しいとかが大半を占めるんだけど、でも…嬉しさみたいなのもあるの。」ふわふわと覚束無く彷徨う気持ちに名前を付ける必要は無いが。“後、少し緊張する”と付け足して小さくはにかんで )





599: アルバート・エバンズ [×]
2022-03-07 00:18:21

 







( 白い十字架に視線を向けながら言葉を紡ぐ相手の横顔を見つめ、言葉にこそしないものの自分も似た様な感覚を抱いて居ると思いつつ相手の視線の先を眺める。悲しさと寂しさ、少しの緊張と確かに此の場所に妹が居ると言う仄かに暖かい気持ち。相手と共に霊園に足を踏み入れその奥へと歩きながらも、他に訪れている人は居らず聴こえるのは風に揺れる木々の音や小さな鳥の囀りだけ。暫くして立ち止まった1つの十字架の墓石には“Cecilia Evans”の名前が刻まれて居て。十字架の下の方には緑の蔦が絡み、其れを見つめながら「___いつからか、白い野薔薇が咲く様になったんだ。夏になれば綺麗に咲く。」と相手に告げて。妹はもう此の世に居ないとずっと前から理解している筈なのに、こうして刻まれた名前を見ると改めて其の現実を突き付けられる様で心がひやりと冷たくなる様な感覚を覚える。「……どうして、居なくなってしまったんだろうな、」その場に佇んだまま暫しの沈黙の後、あの事件が起きて助けられ無かったからだと明確な答えがある筈なのにそんな言葉が溢れ落ちて居て。 )






 

600: ベル・ミラー [×]
2022-03-07 01:00:37




( 風に攫われ落下した落ち葉をサク、サク、と踏み締めながら白い十字架の間を縫って歩く。手前のお墓よりも奥、一つの十字架の墓石の前で相手の歩みが止まれば同じ様にして隣に立ち。…くらり、と目眩がしたのは墓石にフルネームが刻まれていたから。【セシリア・エバンズ】は故人だと当たり前にわかっているのに名前を見た瞬間に何もかもが現実なのだと突き付けられた。小さな花束を握る指先に加わる力が少しだけ増した時に隣から小さな呟きが聞こえてくれば「…私も見たいです、野薔薇」と、暗にまた此処に_セシリアに会いに来たいのだと告げ。其れから流れる沈黙は思いの外長く感じた。ザワザワと擦れ合う葉の音の合間を埋める様に溢れ落ちた言葉に鼻の奥がツンとした痛みを帯びて、目頭が熱くなる。何も言えない、言える訳が無いではないか。あまりに大きな寂しさや、生きていて欲しかったという切望を纏った其の言葉は相手の心の奥底の気持ちが全て乗った様に思え「…っ、こんにちはセシリアさん。此れ、野薔薇程盛大じゃないかもしれないけど気に入ってくれたら嬉しいです。其れから、プリンもあるんですよ。私も一回食べて…味、保証出来ます…っ。特にチョコがオススメで__、」相手の手からプリンの入った袋をサッと取り徐にその場にしゃがみ込みつつ買った花束を墓石の上に置く。瞬き一つしない。唇の震えを誤魔化す事は出来ないがまるで彼女が目の前で微笑んでいるのを想像してひたすらに話し掛ける。言葉を止めてしまったら代わりの物が零れ落ちるのがわかるから。自分は涙を流し悲しみに浸る為に此処に来た訳では無いのだから )





最初 [*]前頁 次頁[#] 最新 50レス ▲上へ

名前: 下げ

トリップ: ※任意 半角英数8-16文字
※画像を共有する場合は、外部の画像アップローダなどをご利用ください

規約 マナー
※トリップに特定文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます

【お勧め】
初心者さん向けトピック



[0]セイチャットTOP
[1]1対1のなりきりチャット
[9]最新の状態に更新
お問い合わせフォーム
(C) Mikle