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1対1のなりきりチャット
自分のトピックを作る
4884:
アルバート・エバンズ [×]
2025-03-23 18:59:39
( セシリアに瓜二つな彼女の遺体は、過去の記憶を鮮明に呼び起こした。そして十数年を掛けて少しずつ思い出せるようになって来ていた事件前の彼女の姿を一瞬にして掻き消し遠ざけてしまう程に、強い衝撃を与えた。光を失った緑色の瞳が、あの日アナンデール幼稚園で見た妹の瞳と重なる。血が流れ出し、彼女の身体の下に赤黒い血溜まりを作っていた。ほんの少し前まで、自分を信じて子どもを抱きしめる様にして此方を見ていた妹は、一瞬にして命を奪われたのだ。_____アンナは、あまりにもセシリアに似ていた。「……っ、はぁ゛…ッセシ、リア……許してくれ、」譫語のように漏れるのは過去への懺悔。あの日、あの時、あの場所で感じた心の痛みが甦り顔を覆うようにして蹲る。アンナの姿が目に焼き付き、セシリアと重なり、意識は過去を彷徨っていた。息が上手く出来ず、鋭い痛みが鳩尾に走り身体を起こしておくことが出来ない。相手の声も、今は届かなかった。 )
4885:
ベル・ミラー [×]
2025-03-23 20:36:34
( 顔を覆い床に蹲る相手の唇から漏れるのは妹の名前と繰り返される謝罪の言葉。当然ながら相手の意識は“今”に無く過去を__“あの時”を彷徨って居る。アンナの遺体とセシリアの遺体が重なったのは明白で、この発作を伴うフラッシュバックが短い時間で治まらない事もわかるものだから、今出来る最善策は。__「少し離れるよ、直ぐ戻って来るから待ってて。」落ち着け、落ち着け、と自分自身に言い聞かせながら相手の背中から手を離し一度寝室を後にする。アンナの遺体の横を通り抜け、玄関から入って来た検視官と顔を合わせると「…すみませんが席を外します。直ぐに戻るので先に検視をお願い出来ますか、」と告げコテージを出。足早に向かうのは湖の手前に停めた自身の車の元。相手の姿を探すのに室内を歩き回った際、ゲスト用寝室の廊下の突き当たりに裏口を見付けたのだ。その裏口の横に車を停め直し、再び正面玄関から相手の居る寝室まで戻って来ると、「__エバンズさん、苦しいのはわかるけど立って。此処に居ちゃ駄目、」床に蹲ったまま尚も謝罪を繰り返す相手の両脇に腕を回し上半身を起こす。身体に痛みが出ている事は承知だが、此処に居続ければ時期に検視官や他の警察官がやって来て相手にとって最も見られたくない姿を見られる事になる。身長差も体格差も違う成人男性を持ち上げる事は一苦労なのだが、放置の選択肢がある筈も無く、殆どチカラの入らぬ相手を支え半ば引き摺る様な形で壁伝いに一歩一歩廊下を進み裏口から外に出ると、停めた車の助手席を開け崩れる形で相手を座らせ。肩で大きく息をしながら、席のサイドにあるレバーを引き背凭れを倒す。鳩尾に負荷の掛からないだろう所で止め、そこで漸く運転席に移動すると、未だ少しばかり上がる呼吸のまま「…聞いてエバンズさん、あそこに居たのはセシリアさんじゃない!」と声を掛け肩を擦るも、この状態の相手に届く確信は無かった。同時に相手がこの事件の捜査指揮を執るのは絶対に駄目だという確信もあり。水を飲む事も出来ないだろう相手が薬を飲み込める筈も無く、今は僅かでも落ち着くのを待つ事しか出来ない絶望的な時間が続き )
4886:
アルバート・エバンズ [×]
2025-03-24 03:39:57
( アンナの遺体を目にした事で、当時の絶望の中で思い出さないようにと、恐らく無意識な自衛として蓋をしていた記憶までもが甦っていた。十数年間“忘れていた”記憶。せめて苦痛を感じる事なく何が起きたのかも分からぬままに…と、ずっと願っていた。______けれど。自分は知っていたのだ。立ち尽くした自分の目の前で、犯人が自害し現場が喧騒に包まれる中、妹が自分の名前を呼んだ事を。小さく震える声で“お兄ちゃん”と、セシリアが声を上げた事を。自分の姿は見えて居なかっただろう、血溜まりが靴の先まで広がる中で白い手が縋るように伸ばされ、靴に触れた。しかし身体が動かず呆然としている間に、しゃがみ込んで彼女の手を握ってやる前に、彼女は動かなくなった。痛みの中で自分を探した彼女を安心させてやる事も出来ず、一人で逝かせてしまったのだ。相手に引き摺られるようにして車に連れて行かれる間、意識が彷徨っていたのはそんな記憶の中。背もたれが深く倒された助手席のシートで、痛みを逃すように身体を僅かに横に向けるのだが呼吸は一向に落ち着く気配がない。相手の言葉さえ届かない中、酷い発作的な症状は数十分は続いただろうか。皮肉にも、意識を今に戻す手助けをしたのは“痛み”だった。鋭く走った痛みに思わず鳩尾を抑えた時、意識が“今の”痛みに向いたのだろう。自分が車に居る事に気が付き、暗く沈んでいた瞳にほんの僅か光が映ると、視線は虚げに宙を彷徨って。 )
4887:
ベル・ミラー [×]
2025-03-24 16:46:27
( 声が届かぬとわかっていても、肩を擦り声を掛け続けるしか無かった。___時間にしてどれ程が経ったか。過去を彷徨い暗い闇を湛えて居た碧眼にほんの僅か…注意して見ていなければわからない程の光がチラついたのに気が付くと、前屈みになるような体勢で相手の顔を覗き込み冷たい頬を軽く叩く事で意識と共に視線も此方に向けさせる。「ミラーです、エバンズさんは今車の中に居るの。…わかる?」と、声を掛けた後「ゆっくり、大きく呼吸して。…大丈夫、ちゃんと落ち着くから。」痛みに耐える為必然的に浅く早くなりがちな呼吸を意識的に変えるのが必要な事。浅い呼吸は身体に十分な酸素を回せず、やがて酸欠状態になり指先の震えや頭がぼんやりとする症状に繋がってしまうから。徐に相手の手を取り、その指の腹を自身の手首に誘う。一定の感覚で微動する脈拍を感じて貰いそれが少しでも呼吸の感覚を取り戻す手助けになればと思っての事で。___コテージの中では検視官が検視を進めていた。犯人特定に繋がる証拠品は今の所出ていないものの、自殺や事故死の可能性は極めて薄く、“他殺”と言う結果になるだろう )
4888:
アルバート・エバンズ [×]
2025-03-26 03:50:21
( 酸欠で頭が回っていなかったものの、相手の言葉を聞くと数度小さく頷く事で理解していると示して。未だ浅い呼吸が胸に痛い。相手の首筋に触れた指先から伝わる脈拍で少しずつ呼吸のペースを取り戻し、上擦っていた呼吸がようやく落ち着き始めるのにはまた時間を要した。後に残るのは、身体を押し潰すかのような重たい倦怠感。「_____セシリアは、…」と僅かに掠れる声で言葉にしたものの、自分で意識に混濁がある事に気づき其れを振り払うように頭を振った。妹が亡くなったのはもう随分前の事だと自分に言い聞かせる。自分が今すべき事はセシリアの安否を問う事ではなく、捜査を続ける事だと。「……被害者は、」と言い直したものの、その先の言葉は続かなかった。被害者は誰なのか、どういう状態なのか、何故彼女なのか。考えるだけで、あの光景に思考が向かいそうになるだけで、呼吸が再び上擦りそうになるのだ。せめて今この場所では、記憶に一度蓋をして“正常に”刑事として在るべきだと、深く息を吐いて。 )
4889:
ベル・ミラー [×]
2025-03-26 11:14:35
( 長い時間を要して漸く相手の呼吸や意識が少しばかり落ち着きを取り戻したのを確認すると、脈拍へと誘っていた手を離す。一度は“セシリア”と落とした名前、それが“今”では無い事に気が付いた相手の振り払う様な動作を苦しげな瞳で見詰めつつ、その後に言い直された、後半こそ続かなかった“被害者”への問いに「…被害者の名前はアンナ。以前私達が行った事のある、あのカフェの店員で間違い無いと思います。」と静かに答えた後「検視官が先に検視を行ってるけど、まだ終わってません。…私は中に戻るけど、エバンズさんは絶対に車から降りないで。…約束して下さい。」ドリンクホルダーに置いていたミネラルウォーターのペットボトルの蓋を外し相手に手渡しながら、酷く真剣な瞳で相手はこの場に留まるべきだと言う事を告げる。それは相手の思いとは真逆であろうとも。拒否の返事を聞く前に運転席の扉を開けると車外へ出。窓ガラスを挟み今一度念を押す様に首を左右に振ってから、コテージへと戻り。___別の警官から被害者の名前は【アンナ・ハミルトン】でカフェの店員である事聞き、矢張りあの時の女性で間違い無いのだと胸には重たい鉛の様な気持ちが落ちた。驚きこそすれど、嫌な顔一つする事無く“セシリア”を演じてくれた彼女の屈託の無い笑顔はもう見られないのだ。__部屋に争った跡は無く、衣服の乱れも無い。腹部を撃たれた事による出血死と思われるが、薬莢が見付からない事から犯人が拾い持ち帰ったのだろう。人を殺しておきながらそれだけの冷静さがあったのだとしたら気味が悪い。犯人に繋がる証拠品も現段階では出て来る事無く、死亡推定時刻も不明。後の詳しい事は検視官から纏めて送られて来るとの事で一度署に戻る事となり。___コテージを出、車に戻ると重たい息を吐き出す。「……署に戻るね。」被害者の事に触れぬまま、それだけを告げてエンジンを掛ける。相手がこの捜査に関わるべきでは無いと言う思いは僅かも薄れてはいなく、寧ろ強まるばかりで )
4890:
アルバート・エバンズ [×]
2025-03-27 08:15:16
( やはりあのカフェの店員だったのかと表情は暗くなる。“セシリア”として自分の前に立ってくれた心優しい彼女が、何故事件に巻き込まれたのか。車から降りないようにと念を押され、更に釘を刺すように外からも視線を送られると、分かっていると大人しく背凭れに身体を預け直して。中に戻り検視官と話をしたかったのだが、未だ微かに足が震えて居て、今立ち上がってもふらつく可能性があった。少し落ち着いたからと言って、今再び同じ光景を目にしてフラッシュバックを起こさないという確証も無い。脳裏に焼き付いてしまった光景を思い出さないように意識を別の所へ向けつつ、鞄から薬を取り出し安定剤を多めに服用する。痛み止めも1錠。やがて相手が戻ってくると、多くを語らず車のエンジンを掛けた相手に「______分かった事はあるか、」といつも通り報告を求めて。 )
4891:
ベル・ミラー [×]
2025-03-27 09:36:17
( 此方が意図的に事件の話をしないようにしても、案の定捜査の指揮を執る立場にある相手は検視の報告を求めて来る。無視をする事も出来る筈無く、静かに車を発進しつつたっぷりの間を空けた後「___争った形跡や衣服の乱れも無く、抵抗出来ぬ間に襲われたか、もしくは顔見知りの犯行の可能性もあります。…詳しい事は署に戻り次第、報告書が送られて来るかと、」前を見据えたまま現段階の…アンナの死因の部分だけを省いた説明をして。___署に着き、警部補執務室に入るや否や、後ろ手に扉を閉め開口一番の言葉は「…エバンズさん、この捜査には関わらないで下さい。」だった。扉を背に、デスクに座った相手を真っ直ぐ見据える緑の瞳は真剣そのもので、この事件に関わったら最後、もう“戻って来られない”何かを予感として感じてしまっているからで )
4892:
アルバート・エバンズ [×]
2025-03-30 20:26:42
( 車内で聞いた相手の報告には違和感があった。検視が始まっているなら、想定される死因について現場レベルで話があるはずだ。しかし相手が報告したのは、抽象的な現場の状況と、想像の範囲を出ない事だけ。外傷の有無だけでも捜査を進める足がかりになるというのに、其れを口にしない相手に違和感を感じつつも、車内で其れを問い詰めなかったのは少なからず自分の中に“聞きたくない”という思いがあり、其れを直ぐに拭い切れる程割り切れて居なかったからだろう。---署に戻り執務室に入るな否や相手から告げられた言葉に視線を向けると「_____此の捜査の指揮官は俺だ。お前に指示される立場じゃない、」とだけ答え、相手の言葉を受け取る素振りも一切なくデスクに腰を下ろして。 )
4893:
ベル・ミラー [×]
2025-03-30 22:44:38
それはわかってる!__…わかってます。この事件の捜査指揮官がエバンズさんだって事も、部下である私が指示を出すのが間違っている事も、わかってるけど、何も言わない訳にはいかないの。
( 案の定聞く耳持たずの相手に思わず声を荒らげもう一度視線を合わせるべくデスクを挟み目前に移動するも、此処で感情的になっても駄目だと思えば1つの深呼吸で気持ちを調えた後。それでも今回ばかりはと首を横に振り。「…今回の事件、エバンズさんの精神が安定した状態で捜査出来るとは思えません。…事件に長く身を置けば置く程きっと取り返しのつかない事になる。エバンズさん自身が一番わかってるでしょ?」諭す様な、それでいて懇願する様な響きを纏う語調で断言的な言葉を真っ直ぐに告げ。___丁度その時、相手のパソコンに検視官からの検視結果を記したメールが送られて来て。そこにはアンナの身体の外傷の有無や死因などが記されていて )
4894:
アルバート・エバンズ [×]
2025-03-31 10:03:15
( 今回の事件捜査に長く関わる程、取り返しが付かない事になる_______相手の懸念が間違っているとは思わない、自分でさえ其の危険性は感じているのだから。それでも、今捜査から手を引く決断をした場合、また自分は何も出来なかったという後悔と罪悪感を抱え続けるだろう。「……あの時何も出来なかった事をずっと悔いている。あれ以降、無念な思いを抱える家族や被害者を1人でも減らし、犯人に相応の罰を受けさせる______其れだけが使命だと思ってやって来た。…今我が身可愛さに責務を放棄して逃げたら、俺はまた後悔する。せめて彼女が最期に残した悔いを晴らしてやりたい、」感情的にではなく、自分の思考を整理しながら言葉を紡ぐ。アンナとセシリアを重ね合わせて情が移っている事は否定できないが、彼女と彼女を取り巻く近しい人間の無念を晴らしたいという思いが強かった。---受信したメールは現場を担当した検視官からのもので、アンナの死因や致命傷となった箇所、死亡推定時刻などが纏められていた。腹部を撃たれた事による失血死。貫通した薬莢は見つかっていない。_____目に入る言葉のひとつひとつが過去の記憶と繋がり、再びフラッシュバックが起きそうになるのを一度目元を覆い情報を遮断する事で拒む。自分を落ち着かせるように大きく深呼吸をした後に再び相手と視線を重ねると「…捜査を降りるつもりは無い、」と断言して。 )
4895:
ベル・ミラー [×]
2025-03-31 13:30:04
( “あの時”__犯人の強行に何故もっと早く気が付く事が出来なかったのか、何故逮捕出来なかったのか、何故大勢の人の命を、妹の命を助ける事が出来なかったのか。__相手が数十年経った今も尚その後悔や罪悪感を抱え続けて居るのは勿論知っていた。悪夢に魘され安定剤を飲み、心身共にボロボロの状態であっても立ち続ける理由もまた。___感情的になる事も無く、気持ちを吐露する事を苦手とする相手が真剣に1つ1つ言葉を紡ぐその顔を真っ直ぐに見詰め、思わず奥歯を噛み締める。“その時出来なかった最善”を、“その時してやりたかった事”を、相手は今回成そうとしているのか。胸の奥が締め付けられる様な苦しさに思わず目を伏せ、それでも今回は降りて欲しいと伝え続けたいのに出来なかった。そうこうしている内に相手は送られて来た事件の詳細を目にしたのだろう、再び重ねられた断言する言葉に「……だったら、」と音を振り絞った後「…無理だけはしないって約束して。調子が悪い時はちゃんと休んで、私に仕事を振って。…エバンズさんの事を大切だって思う人が居る事を、どうか忘れないで。」再び相手を真っ直ぐに見詰め、真剣な色を瞳にも言葉にも乗せながら1つ1つ挙げていき。後半の言葉に僅かの震えが出たのはそれだけ心が揺れたから。「無理だと思ったら、引き摺ってでも病院に連れて行きます。」そうやって最後、少しばかり強い口調で以て締め括って )
4896:
アルバート・エバンズ [×]
2025-04-03 14:23:32
( 心優しい彼女が無念の内に其の生涯を閉じたのなら、刑事として最善を尽くし彼女や遺族が望む物を義務がある。かつて自分と過去とに寄り添ってくれたアンナが今回の被害者である以上、尚の事捜査を離れるという選択は出来なかった。助ける事が出来なかった、無念を晴らしてやる事さえ出来なかったあの日の後悔を、二度と繰り返したくは無いのだ。「______分かった、」と相手の言葉に視線を落としたまま小さく頷く。拒否すれば捜査に関わる事までもを反対されると当然理解していて、ある意味自分が捜査を続ける為の返事でもあったのだが。それでも続いた相手の言葉には少しばかり驚いたような色を乗せた瞳で相手を見つめた。自分の事を“大切”だなどと表現する者が居るとは、自分でも思ってもみなかった為意表を突かれたというのが正直なところ。「……分かった、」と、全く同じ言葉を繰り返したものの、相手の気持ちを受け取り、先ほどの上辺だけのものより少しばかり自分の中に落とし込んだ、素直な返事だっただろうか。 )
4897:
ベル・ミラー [×]
2025-04-03 19:51:17
( 一度目の“分かった”が、今この場を乗り切り捜査を続ける為の上辺だけの返事だと言う事に気が付けない程浅い付き合いでは無い。気持ちの無いその頷きと了承に思わず吐き出しそうになった溜め息が喉の奥で止まったのは、その後直ぐの相手の表情が驚きを纏ったから。一度は飲み込んだ筈の溜め息が漏れた後、顔には仕方の無さそうなほんの僅かの呆れと、それよりも遥かに大きな慈しみの色が滲み「__ちゃんと言葉にして良かった。」と、独り言にも似た声量に続けて「驚いてるようだけど、エバンズさんの事が大切なのはずっと前からだからね。…大切だから、苦しむ姿を見たくないって思うのは普通の事でしょ。」至極穏やかな笑みと共に言葉を重ね。二度目の“分かった”に今度は少なからず空っぽさを感じなかった事に満足そうに頷いて。___執務室の扉がノックされたのは部屋を出て行こうとしたその時だった。入室許可の返事の後に入って来たのは顔馴染みの鑑識官で、茶封筒を相手に手渡すや否や『現場で撮影した写真と、死亡推定時刻の報告です。』と簡単に中身の説明をし再び部屋を出て行き。良いか悪いかこのタイミング、死亡推定時刻はまだしも殺害現場の写真を見なければならないと言う事は、どうしたって遺体の写真も見ると言う事。部屋を出る事は選ばず険しい表情のまま相手の目前から横に移動して )
4898:
アルバート・エバンズ [×]
2025-04-04 02:44:00
( 相手が自分の事をいつも気に掛けて居る事は理解していたものの、”大切“だと其れを言葉にされるのは慣れず、曖昧な表情を浮かべつつ小さく頷くに留まり。---ドアがノックされ、入ってきた鑑識官が手にしている茶封筒を見ると表情は硬いものに変わる。中に何が入っているかは聞くまでもない。彼が再び部屋を出ていくと、受け取った茶封筒を手にデスクに腰を下ろし封を開ける。リビングの暖炉の前に倒れている位置関係が分かるよう遠目から撮った写真、そして彼女の顔や身体の傷が分かる写真。倒れたセシリアの姿が、クラークからいつか見せられた写真が、重なるようにフラッシュバックするのを感じて目を閉じた。ゆっくりと息を吐き出し、意識的に呼吸を整えた後に写真を捲ると腹部と胸部に受けた銃痕が目に入り。銃弾を受け、赤黒い血が流れ出すその色が鮮明に思い出され呼吸が上擦る。冷静に捜査に向き合うと決めたのに、たったこれだけ______写真を目にしただけで、心は嫌だと悲鳴を上げる。未だ見なければならない資料は残っている、捜査は降りないと断言した以上支障なく捜査に関われる事を証明しなければならないのに現場の写真は心を深く抉った。 )
4899:
ベル・ミラー [×]
2025-04-04 13:25:29
( 茶封筒の中から出て来た写真の鮮明度は高く遺体の様々な角度から何枚も何枚も撮られていた。直ぐ隣の相手から吐き出される息は細く震え、“2人の遺体”が重なり記憶の中の過去が蘇った事で心が悲鳴を上げているのが手に取る様にわかるものだから、「…エバンズさん、」たった一言名前を呼んだ後、相手の手の中にある写真を横から静かに取ると角度的に見えない様再び目前に移動しソファへと腰を下ろしつつ「手分けしよう。私は写真を見るから別の資料はお願いします。」捜査を降りるのでは無い相手の望む形で、それでも相手の心に大きく負荷が掛かるものはなるべく此方にと。それが現段階で出来る最もベストな事だと思うからこそで。___【アンナ】の姿は矢張り写真で見たセシリアに余りに似過ぎて居た。瞳の色も髪の色も、何もかも。朗らかに笑ったその女性が今は瞳に光を宿す事無く血に濡れ、その命の炎を消してしまっているのだ。彼女や遺族の無念を晴らす為、そうして相手の心身の状態を考え早急に事件を解決しなければならない。険しい表情で写真を見詰めながら、それと同時に今夜家に戻り眠る相手の悪夢の不安がどうしても首を擡げていて )
4900:
アルバート・エバンズ [×]
2025-04-07 03:31:25
( 手分けをする、という提案は相手なりの配慮だろう。自分に負担が掛かり過ぎないようにと、過去の記憶に直結する写真を見なくて済むようにと。相手の言葉には大人しく頷いて、資料に目を通し始める。実際に視覚情報としてアンナの遺体の写真を見るよりも、活字で書かれた報告書を読む方が未だ楽だった。---アンナの死因は、拳銃で撃たれた事による失血死。現時点で犯人に繋がる直接的な証拠は現場には残されておらず、今後コテージの持ち主や周辺の靴跡、タイヤ痕などの解析を進めると。防犯カメラがあるような場所でも無いため、捜査の初動は多少なりとも難航するだろう。「…彼女の勤務先での聞き込みと、コテージの持ち主の聴取から進めていくしかなさそうだな、」資料を読み終えると眼鏡を外し、眉間を解しつつ明日以降の捜査の動きについて思いを巡らせつつ言葉を紡ぎ。明日から捜査に追われる事となる為、帰れるのであれば今日は早めに休んだ方が良いと相手に促すも、自分も相手の部屋に戻る事には些かの抵抗があった。夜眠るのが怖い。相手にも迷惑を掛けるだろう。しかし同時に、ホテルに泊まると言い出せば相手が許さないであろうことも理解していた。「…捜査の間、ホテルを借りる事も出来る。」とだけ伝えて、相手の反応を伺い。 )
4901:
ベル・ミラー [×]
2025-04-07 13:28:03
( “誰でも良かった”と言う理由なのだとしたら、態々町外れにあるコテージに来て施錠された鍵を壊してまで犯行に及ぶのは考え難い。だとすれば最初からアンナ1人を殺害する事を目的としていたのか。もしくはコテージの持ち主が何らかの理由で犯行に及んだか。__「アンナさんがコテージを訪れた理由を、従業員の誰かでも知ってれば良いけど、」と答えつつ、枚数のある写真を捲るも唐突に捜査中の相手自身の住処の話をされれば視線だけを持ち上げる。己同様に相手も夜中の不安が少なからずあるのだろう。けれどその不安は悪夢を見る、と言うそれに関してだけでは無く、その結果近くで眠る己を起こす迷惑を思ってのものも含まれている事は直ぐにわかった。だからこそ再び視線を手元の写真に落とし「…コテージまで1時間も掛からないし、ホテルをとる程の距離じゃないよ。」相手の言いたい事を確りとわかっていながら、何食わぬ顔で敢えて距離の話を返し。そうやって今度は此方が相手の反応を伺う様にその視線を上げ直し、「もう少ししたら一緒に帰ろう。」最終的にホテルの話は却下だと言う様に“一緒に”を少しばかり強調しつつ。資料諸々を見、明日以降の捜査の話をした後は共に家に帰るべく車を走らせる事として )
4902:
アルバート・エバンズ [×]
2025-04-07 23:10:35
( 普段であれば資料を読み込み捜査の進め方を頭の中で組み立てるのだが、その作業がこれ程困難だと感じたのは初めてだっただろうか。直接写真を見ないにせよ、ふとした瞬間に現場で目にした記憶と過去の事件の記憶とが絡まってフラッシュバックしそうになる。目の前の現場を、事件を見なければいけないのに、事あるごとに過去が首を擡げるのだ。其れでも決して降りないと断言した捜査、手を抜く訳にはいかず集中して資料と向き合い気付いた頃には夜も遅い時間になっていて。---確実に心身を擦り減らす事に繋がるであろう今回の捜査。相手の家へと戻る車内で、多く服用していた薬の効果が既に切れるのを感じていた。身体の痛みが強く出て、首筋や背中に汗が滲む。痛みを逃す為に浅くなる呼吸と、ほんの些細なきっかけでフラッシュバックに襲われそうな不安定さを自分でも感じていて意識を今に繋ぎ止めておくことに必死だった。相手の部屋に着くと、ジャケットを脱ぐよりも先に鞄から取り出した鎮痛剤を手にシンクで水を汲む。「_____…っ、」強い痛みに軽く唇を噛む事で耐えつつ、痛みの波が引くのを待ち。 )
4903:
ベル・ミラー [×]
2025-04-07 23:45:38
( ___執務室では細い糸の上を綱渡り状態、ギリギリの所を保っていた相手だったが道中でその全てが崩れ去った様だった。安定剤も鎮痛剤も既に効果は無くなってしまっているのだろう、繰り返される浅い呼吸の合間に苦しげに漏れる小さな声が聞こえる度、胸が締め付けられた。署から部屋までは然程の距離では無い筈なのに、とんでもなく長く険しい道に思えてしまうのは気持ちばかりが急ぐから。やがて体感にして1時間以上に感じられた運転が終わり、相手と共に漸く部屋に入るのだが着替えるよりも、何をするよりも先に相手がとった行動は痛みから逃れる為、追加の鎮痛剤を胃へと流し込む事だった。その行動と、唇を噛み懸命に痛みに耐える表情に思わず“もういい”と捜査の終了を叫びたくなる気持ちを懸命に押し込める。グッと奥歯を噛み締め静かに相手の横に立ち、背中を擦る表情は苦しげに歪んだ。この手に鎮痛剤と同じだけの力があれば良いのにと何時だって思うのに、何時だって何も取り去る事など出来ないのだ。ただ、隣で背を擦り痛みが、苦しみが、過ぎ去るその時を共に待つしか出来ない事の無力さが、何故だか何時にも増して大きく重く伸し掛る。「……」背を擦る合間、なるべく負荷が掛からぬ様に注意を払いつつ、ゆっくりと相手のジャケットを脱がせるとそれを片手にまた暫し落ち着く時間を取り。どれ程の時間そうしていたか。シンクの前に立ったままでは楽な体勢もとれぬだろうと思えば「…横になれる?」と、ソファかベッドまで行けそうかを決して焦らせる事は無い穏やかな声色を努め問い掛けて )
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