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白む空に燻る紫煙 ---〆/4959


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自分のトピックを作る
4844: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-11 23:18:10

 





( 今回の一件については報告書を書かなければならない上、機動隊に赴き謝罪をする必要もある。それ程の重大な事案にも関わらず独断での行動を正当化しているように見える相手の態度に怒りを抱えたまま外に出ると、先ほどまでは居なかったアンバーに声を掛けられその姿を視界に捉えて。小屋に残る相手を待ち共に署に戻るつもりはないようで「_____署に戻る、車を出してくれ。ミラーに用があるなら小屋の中だ。」と告げて。アンバーに署までの運転を頼もうと思ったものの、相手に用があるなら自分は先にタクシーで戻ると。 )






 

4845: ベル・ミラー [×]
2025-03-12 00:16:09





サラ・アンバー



( 相手はミラーの運転する警察車両で此処に来た筈だ。それなのにまだ小屋の中に居るミラーを残し署に戻る為の運転を頼んで来るなど事件解決した今何も無ければ考えられない。__そして正しく、“何か”あったのだ。『ミラーには後でメールしておきます。…今はきっと1人で居たいでしょうから。』と答えつつ、暗に何があったのかある程度把握している事を滲ませながら署まで送る事を了承し。___相手が助手席に乗り込んだのを確認してから何処と無く真剣な面持ちでバックミラー越しに一度だけ小屋へと視線を向けた後、車を出発させ。何とも重苦しい空気が流れる中、車が町へと入った所で『……ミラーの事、今回が初めてじゃないんです。』と、静かな口調ながら唐突に切り出す。今の相手の心情的に話をしたい気分では無い事は容易に想像が付くのだが、共に働く彼女の同僚として、友人として、相手に知って欲しいと言うある意味身勝手な気持ちが働いたのだ。『…何時からなのか、正確な日時はわからないんですが、捜査や事件を解決させる為のやり方が変わった気がするんです。何て言うか__強引ともまた違う…自分の身を危険に晒すのを厭わない様な、そんなやり方が目立つ様になってきてて、』真っ直ぐ前を見据えながら話した内容は、ミラーの仕事中の変化の一部。___“あの時”何があったのかをアンバーを含めた署員達は勿論知っている。けれど、その後ミラーに表立った特別大きなな変化は無かったのだ。だからこそ心に絡み付く様にして根を張った闇に誰も気が付けなかった )






4846: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-12 01:33:22

 





( 助手席に乗り込み、車が動き出すといつものように車窓へと視線を向ける。車内には沈黙が広がっていたものの、不意にその沈黙を破るように相手が口を開いた。“初めてではない”というのは捜査に関する今回の一件のような事を指しているのだろう。自分がレイクウッドを離れていた2年近くの間に、相手の中で何かが変わったのか。だとするならば、きっかけとなる“何か”があった筈だ。ミラーの心を揺さぶりコントロールが効かなくなるような何かが。けれど、自分自身を敢えて危険に晒すような自暴自棄な遣り方は大きな危険を孕んでいる。「______捜査に於いて、自己犠牲の覚悟は破滅に繋がる。窮地に立たされた時の咄嗟の行動なら勿論責めたりしないが、今回のはあいつ自身の意思による明確な命令無視だ。」ハンドルを握る相手と視線を重ねる事はしないものの、自分が感じている懸念を言葉にして。「…自分はどうなっても良いから人質を救出したいという気持ちは分かる。だが刑事なら、人質の無事を願うなら、何処までも冷静であるべきだった。」---人質を誰1人助けられなかったあの事件の後、他の事件を担当しても人質の救出に固執して周りが見えなくなった瞬間が自分にもあったと言えよう。居なくなった人が戻るわけでもないのに。けれど、その危険性も今なら分かる。「______あの不安定な状態で捜査を任せるのはリスクが大き過ぎる、」と、先程のやり取りの中で感じた不安定さを引き合いに、一体いつから“あのやり方”での捜査を続けているのかと眉を顰めて。 )








 

4847: ベル・ミラー [×]
2025-03-12 13:55:03





サラ・アンバー



( 最初から最後までをその場に居て見た訳では無い為、あくまでも機動隊員からの話を聞いて知り得た情報だけがある状態ながら“命令無視”は捜査に於いて破滅に繋がると言うのは全く持ってその通りだと思った。冷静であるべきだと言う事も。『__今回の件、どんな事情があったにせよミラーに非がある事は明白です。彼女の肩を持つ気はありません。』1人の刑事として、幾らミラーが友人であっても擁護する事は出来ないと険しい面持ちで冷たくも聞こえる言葉を返すのだが。小さく息を吐き出し“ですが”と続けた後『…命の重みを知らない程、愚かな刑事でもありません。それだけは胸を張って言えます。』と、真剣な声色で真っ直ぐにそう告げる。『ミラーが何を考えて“遣り方”を変えたのかはわかりませんが、彼女の中にある本質はきっと変わってない筈なんです。…だからどうか、警部補が今まで見て来たミラーの事を疑わないで下さい。お願いします。』普段のデスクワークの遣り方、署員達と話す時の振る舞い、性格そのものが変わってしまった訳では無くあくまでも捜査の時のみ見せる危険な変化。だからこそ周りは何処まで触れるべきか迷ってしまった部分が正直あったのだ。赤信号で車を停めた時、顔を相手の方に向け深々と頭を下げる。その頼みこそがある意味擁護に繋がっているのだが、このまま修復不可能な状態が続き、今迄の何もかもが壊れてしまうのを見る事はどうしても阻止したかった。『…生意気な発言だと言う事は重々承知です、』と、最後に付け足した言葉は、緊張を含んだ少しだけ声量の落ちたもので )






4848: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-12 23:57:25

 





( ミラーがチームワークの一切を無視するような身勝手な人間だとは思わない。寧ろコミュニケーションを重んじ、被害者や遺族に寄り添う事が出来るという“強み”を持った刑事だ。今回の一件もきっと何か思う所があり、感情をコントロール出来なかった結果なのだろう。本質は変わらない、その言葉は理解できる。しかしある時からのミラーの捜査の進め方について、皆が一様に危うさのようなものを感じ違和感を覚えつつも見守る事しかできなかったのならば、自分が今ブレーキを掛けなければならないとも思った。「_____今はそうかもしれないが、此のまま放っておけば本質まで変わりかねない。お前が違和感を感じるようになってからも、此処までの行動に出た事はなかったんだろう。」捜査において“問題”を起こしたのは今回が初めてだとすると、放っておけば更に危険な行動に出る可能性があるという事だ。「あいつが自分の間違いを認め、自分自身と向き合うまで捜査には関わらせない。」---側から聞けば厳しすぎる決断だろう。相手は“自分が悪かった、命令無視は二度としない”と言うかもしれないが、表向きを言葉で取り繕った所で根本の解決にはならない。アンバーも感じている“違和感”を取り除くまで捜査を任せるつもりはないと言い切り、やがて署に車が到着すると運転への礼を述べ執務室に戻って行き。 )








 

4849: ベル・ミラー [×]
2025-03-13 13:46:50





( “本質まで変わりかねない”との言葉に首を横に振る事が出来なかったのは、可能性が0では無い事がわかるから。___最初は違和感とも呼べぬ程の些細な変化だった。遅くまで署に残り、過去の事件の報告書や資料を読み漁るミラーの姿をほぼ毎日の様に見たし、休日だと言うのに射撃訓練場に閉じ篭り何時間も銃の正確性を確かめている姿も見た。それらは全て“仕事熱心”だと言う風に周りには映ったが、ある意味最初の“違和感”だったのかもしれない。相手の厳しい言葉に異を唱える事はせず、署へと戻った後は普段通りに仕事を始めて。___アンバーから“警部補は署に戻っている”とのメッセージを受け取った後、誰も居なくなった小屋の中から出る事をせず暫くの間佇んで居た。たった1人で自分の強引な単独突入と相手の言葉を何度も何度も思い出す。そうして自分が言ってしまった取り返しのつかない言葉も。最初から最後まで、どの部分を切り取っても正当化出来る箇所は無く100%全面的に己が悪い。これまでも相手から“冷静になれ”と言う指導をされてきたのに、一瞬の感情の昂りでそれがあっという間に頭から抜けたのだ。___重い心を引き連れて署に戻ったのは外が暗くなってからだった。刑事課フロアの扉を開ける前に思わず中を確認すれば、署員の殆どはもう居らず相手の姿も無い。けれど執務室の電気が点いている事から中に居るだろう事だけはわかり。途端に普段は感じる事の無い恐怖を感じたのだが、このままで良い筈も無く、数回の深呼吸の後にフロアへと入り。デスクには先に退勤したアンバーから“スマイルマーク”ただ1つ書かれた付箋が貼られている缶のカフェラテが差し入れされていた。その細やかな、けれど確かな優しさに少しだけ恐怖が薄れると、フロアに残っていた署員全員が帰ったのを見届けた後に執務室の扉を軽くノックし。「……ミラーです。…入ってもいいですか…、」と、顔も見たくないと思われている可能性も十分ある為に緊張がありありと滲み出た声色で扉越しに声を掛けて )






4850: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-14 05:16:29

 





( 署に戻り報告書を書きながら、思い出すのはあの事件の後の事。妹を失い、大勢の罪無き人々が犠牲となり、事件に関する報道が加熱する中。あまりに大きな、凄惨な事件となった為幾度となくFBI内での検証会議などが行われ、心身が擦り減っていた頃。思い返せば“人質”という言葉に酷く敏感になっていたように思う。絶対にミスを犯してはいけない、何があっても救わなければ、と。突入を強行した相手の気持ちが分からない訳ではないのだが、普段と異なる頑なな態度は気になった。---機動隊を統括している上司の元に赴き、自身の監督不行き届きによって危険な状況で対応させた事への謝罪と感謝を述べ、報告書を纏め、としている内に気付けばフロアの明かりは一部消えていて。不意にノック音が響き相手の声が聞こえる。“帰れ”と拒絶する事こそしなかったものの、普段のように入室を許可する事もなく、パソコンの画面に視線を向けたまま手を動かしていて。 )







 

4851: ベル・ミラー [×]
2025-03-14 08:50:06





( 執務室の電気は点いていて、中に人の気配もある。席を外して居る訳では無いと思うが入室の許可が来る事は無く、それにドクドクと心臓が早く脈打った。僅かに薄れた緊張と恐怖が再び首を擡げ両足が震えそうな感覚に矢張り今日は帰るべきだとすら思ったのだが。入室の許可こそ貰えなかったが、“帰れ”と拒絶もされなかった。本来許可が無ければ入る事は無いのだが、カラカラに乾いた喉で一度僅かに唾を飲み込み数回深呼吸をした後「……失礼します、」と、意を決した様に静かに扉を開ける。__中には案の定相手の姿があり、けれど此方を見る事は無い。扉を閉め、その前に立ち尽くしたまま酷く強張った…言うなれば相手の事を怖いと思っている署員が見せる緊張した表情に近いそれで僅かに視線を床へと落としつつ「…あの…さっきの小屋での事。…本当に申し訳ありませんでした、」先程と同じ謝罪を繰り返した後頭を下げる。命令を無視し強行突入した事も、相手に言ってはならぬ事を言った事も、何もかもがもう取り返しは付かなく謝る事しか出来なかった )






4852: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-16 00:57:21

 





( 暫く沈黙が続いたものの、やがて控えめな音と共に扉が開いた。相手が入ってきた事には当然気付きつつ視線を向ける事はなく、報告書を打つ手を止める事もしない。小さな声で言葉が紡がれてようやく相手に視線を向けると「______何が悪かったか分かったのか?言葉だけの謝罪なら要らない。」とだけ告げる。相手を見つめる瞳には、先ほどの小屋でのように怒りが滲んでいるわけでは無い。それでいて、何処か冷ややかな色は拭い切れていないというのが相手の受ける印象だろう。上辺だけを取り繕った、この場を収める為だけの謝罪なら受け入れる気はないとばかりに相手を見据えて。 )






 

4853: ベル・ミラー [×]
2025-03-16 19:38:45





( 小屋での相手は当たり前ながら本気で激高していた。今はその時程の強い怒りが表立って見える事は無いものの、碧眼に宿る冷たい色は健在で、射抜く様な鋭いその瞳は言葉を詰まらせるには十分なのだが。身体の横で握り締めた拳に一度グッと力を込め相手の言葉に小さく頷く。「…はい、…エバンズさんの命令を無視して勝手に突入した事も、感情を抑える事が出来なかった事も、自分自身の命を軽視した事も__私の言動の全てが間違っていました…。」あの時の自分の行動1つ1つを思い出しながら紡ぐ中、言葉が詰まり、一度震えた息を細く吐き出すと「…結果的に、機動隊員の命も人質の命も危険に晒しました…っ、」と。冷静になった今、襲うのは恐怖。盲目的なまでに人質を助ける為と思い行った行動が、最悪を招き兼ねなかった事に遅く気が付いたからだ。相手を見詰めるその瞳には確かな後悔と、それとはまた違う揺らぎが滲んでいて )






4854: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-17 00:43:24

 





( 震える声で相手が紡いだ言葉には確かな後悔が感じられ、先ほどのように自分を正当化するような、盲目的な様子も見られなかった。深い溜め息と共に眼鏡を外すと、ようやくデスクワークの片手間ではなく、正面から相手と向き合う。「…1人が勝手な行動をすると全員に危険が及ぶ。綿密に組み立ててきた作戦も、何もかもが水の泡だ。人質が助かれば良いなんて、そんなのは結果論でしかない。たった1つ、一瞬の選択を誤るだけで、逆に人質の命を危険に晒す事にも繋がる。如何なる場合でも冷静さを欠くな。自分の選択が正しいという傲りは捨てろ。」静かな声色で、けれどひとつひとつの言葉は相手に対して言い聞かせるように言葉を紡いで。---相手が先の一件を悔いている事は分かった。けれど未だ聞かなければならない事がある。相手が我を忘れる程に、自分を投げ打つ事も厭わずに、人質の救出に固執した理由。危うさを抱えたまま捜査に打ち込む理由だ。「______彼処までお前を駆り立てたのは何だ、」と、相手を見据えたまま尋ねて。 )






 

4855: ベル・ミラー [×]
2025-03-17 13:39:31





( __そう、己に圧倒的に足りないのは揺るがない冷静な判断だ。何時だって様々な事に気持ちが引っ張られ、冷静さを欠いて感情的になり、結果良かった事など無いではないか。相手の言葉の1つ1つを聞きながら無意識の内に再び頭を垂れる様に視線は足元へと落ちるのだが__“根本的”な話に問い掛けが移った瞬間、弾かれた様に顔を上げ相手を見詰める。緑の虹彩は驚愕と怯えの混じった様な複雑な色に揺れ言葉を発する事が出来なかった。“駆り立てた原因”は間違い無くあの時の事件と言えよう。けれどそれを知られたくないと思ってしまったのは、相手が本部に居た間に起きた事で、1人でも確り刑事としてやれていると思って欲しかったからか、人質の死の話を相手にはしたくないと思ったから。何にせよたっぷりの沈黙の後「……何も、」と、一度は首を横に振るのだが、此方を真っ直ぐに見据える相手の瞳は誤魔化す事も嘘を突き通す事も不可能なのだと思わせるある意味“圧”の様なものがあり、報道規制であの事件に関係した警察官達は表に出なかったとは言え、本部の刑事だった相手には報告書が届けられていたかもしれないし、そうでなくても調べられれば気付かれるのがオチ。結局隠し通す事など不可能なのだ。あの時の光景を思い出し震え出しそうな身体を抑える為片手で腕を抱く。強く鳴る鼓動を感じつつ「……2年前、レイクウッド郊外で起きた爆弾事件です…。」と、消え入りそうな声で答え。___あの日、妹だけでも連れ帰った自分を周りは労い良くやったと褒めた。あの数十秒の中でとる事の出来た最善だったと。けれど、褒められれば褒められる程、違うと叫び出したい気持ちが膨れ上がり、心は闇に覆われたのだ。「…1人を助けられたんじゃない、1人を“助けられなかった”んです!最善の選択じゃない…っ、“それしか選べなかった”んです…っ!」殆ど事件の説明をしないまま、溢れ返る感情を言葉に乗せる。あっという間に溜まり溢れ落ちた涙は顎先を伝い床に落ちるが止める事は出来なかった。相手を見る緑眼には涙と、それから自分自身に対する大きな怒りが滲んでいて )






4856: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-17 22:50:17

 




( 一度は何も無いと首を振った相手から視線を外す事はしなかった。“何か”きっかけがあるのは間違いないという確信があったからだろう。ややして相手が語った事件には覚えがあった。自分が本部に異動して比較的直ぐの頃、レイクウッド署の管轄で事件があった事は覚えていた。幼い少女が犠牲となった痛ましい事件だったと記憶している。_____相手は、あの日の自分を、幼い少女を救う事ができなかった自分を責め続けているのだと、続く言葉を聞いて気付いた。どうする事も出来なかったと分かっていても、その瞬間の自分の選択、行動を反芻し本当にあれしか道は無かったのかと後悔し続ける。周りの誰に何を言われても、其れを素直に受け止めて自分の気持ちを立て直す事などできない。思い出すのは目の前で起きた惨劇と、其処にいながら何も出来なかった自分への失望。相手の気持ちが漸く分かり、涙を流す相手を見据えて。「……お前の抱える苦しみは良く分かる。必死に、その時自分に出来る最善の選択をしたとしても、最善の結果がもたらされない事はこの仕事をしていると、残念ながら起き得る事だ。ただ、過去をどれだけ悔いても、其の瞬間に戻る事は決して出来ない。」相手に寄り添うような、相手の全てを肯定するような優しい言葉ではないだろう。けれど、似た苦しみを経験しているからこその思いを、言葉を選びながら紡いで。「______前を向けだなんて、俺に言えた事じゃないが。俺は、目の前の仕事に全身全霊を掛けて臨む事だけが、過去への贖罪になると思ってる。…贖罪の為に自分の身を投げ打つべきだと言う事じゃない。犠牲になった子にしてやりたかったと思う行動を、その時は不可能だった“最善”を、次に関わる人達に向けるんだ、」過去に縛られ続けている自分が何を言った所で相手には響かないかもしれないが、涙で潤み真っ赤になった相手の瞳をじっと見つめたまま告げる。自分を犠牲にしてでも人質を救おうと盲目的に行動するのではなく、その時にしてあげたかった事、その時は出来なかった事を、今後自分が刑事として関わる事件で助けを求めている人に差し伸べるべきだと。 )








 

4857: ベル・ミラー [×]
2025-03-18 00:06:10





( 相手の紡いだ言葉は慰めでも幾度となく送られた称賛でも無かった。此方の想いや行動とは裏腹に最善が齎され無い結果がある事、例え深い絶望でも起こり得る事で、どれだけ悔やんでも決して戻る事は無い…それが現実なのだと。一見酷く厳しく労りの欠片も無い言葉に聞こえるが心はそうは捉えなかった。周りが喜び労ってくれた“良くやった”の言葉は余りに重すぎたのだ。次から次へと溢れ出る涙は呼吸を上ずらせ、薄く開いた唇からは嗚咽が漏れる。__最善の結果が齎されない事が起こり得る事も、その瞬間には決して戻れない事も、その絶望を誰よりも相手が一番知っているだろう。誰よりも一番苦しんで来ただろう。途端に“2つの事件”と“2つの気持ち”が交差した事で痛みが倍増した感覚を覚えた。“犠牲になった子にしてあげたかった事”は__大丈夫だと抱き締めてあげたかった。妹と2人一緒に抱えて母親の元に連れて行ってあげたかった。幸せだったであろう日常の中に戻してあげたかった。それはつまり全部__「っ、…助けて、あげたかった……!」引き攣る喉を震わせ、漸くそれだけを言葉にした後は思わずその場に蹲る。助けてあげたかったのだ。どうしても、助けてあげたかった。けれど、出来なかった。__相手は“あの日”犠牲になってしまった人達に、妹に、何をしてあげたかっただろうか。きっと己と同じ様にただ、助けてあげたかったに違いない。絶望は、後悔は、自分自身への失望は、こんなにも痛いのか。相手はこんなにも重い痛みの中に居るのか。声を上げ泣き叫びたいのを押し込める様に片手で口元を覆いながら、指の隙間から漏れる嗚咽と共に肩を震わせて )






4858: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-18 01:11:12

 






( 全てをひっくるめて、被害者を“助けたかった”というのが全てだろう。だからこそ相手は人質となった女性を助けようと行動した。結果的にその行動は賞賛されるものではなかったが、“助けたい”という其の一心で。自分はあの日、不安そうな妹を大丈夫だと安心させてやりたかった。だからこそ、例え緊迫した状況であったとしても刑事として捜査に当たっている時には不安を滲ませる事はしない。自分が毅然と対応を続ける事で、少しでも恐怖心を薄れさせて欲しいと思うから。______真っ直ぐな相手の言葉と、堰を切ったように溢れる嗚咽に立ち上がると、しゃがみ込んだ相手の側に歩み寄り、頭に手を置く。罪無き人が事件に巻き込まれ命を落とすというのはあまりにもやるせないものだ。特に自分自身が刑事として捜査に関わっていた場合、自分自身を責め、過去を後悔し続ける事になる。その気持ちは否定できない。「……自分を責めるなとは言わない。人に何を言われた所で、心はそう簡単に変わらないだろう。ただ______自責の念に押し潰されて、心を壊さないでくれ。自暴自棄になって、自分を犠牲にするような危険なやり方はするな。」心が壊れかける苦しさを、相手に味わって欲しくはない。自分を危険に晒すような無謀な捜査も見逃す訳にはいかない。膝を突き相手と視線の高さを合わせると、相手の肩を抱き寄せるようにして耳元で言葉を紡いで。「……被害者の事を忘れず、自分自身の戒めとして進むしかない。立ち続けろ、」泣きじゃくる相手に贈ったのは“呪い”だ。酷な言葉だろう、此れ程辛い思いをしている相手に対して、立ち止まる事を許さないと言うのだから。けれど自分たちは”立ち続けなければ”ならない。過去への罪悪感に押し潰される事なく、せめてもの償いとして多くの人を救う為に。嗚咽と共に小さく上下する相手の背中を静かに摩り続けて。 )








 

4859: ベル・ミラー [×]
2025-03-18 13:37:27





( 頭の上に静かに置かれた手の感触もまた涙腺崩壊に拍車を掛けた。心が壊れ掛ける苦しさも、自らの命を投げ打つ様な無謀な捜査が齎す危険性も、僅かも想像出来ない程無知な新米の刑事では無かった筈なのに。「…ごめ、っ、」“ごめんなさい”と再度紡ぎたかった謝罪の言葉は引き攣る喉と嗚咽に邪魔され言葉尻が音になる事は無かったが、そのまま肩を抱き寄せられると恥も外聞も無く相手に縋る様に服を握り締め、肩口に額を押し付ける様にして泣き続ける。約2年、この事件に関して流した初めての涙だったように思う。__耳元で静かに、それでいて真っ直ぐに紡がれた言葉に思わず涙に濡れた双眸が見開かれ、勢い良く顔を上げた。至近距離で相手を見詰めたまま息を飲む。この先も刑事であり続けるのなら、多くの人々を助けたいのなら、例えどれ程の痛みを抱えたとしても立ち続けなければならない。再び溢れた涙はその言葉の重さによる絶望からでは無かった。余りに酷な言葉の筈なのに何故だろうか、それは壊れ掛けそうだった心に光を灯し、もう一度刑事として立ち上がる為の決意を思い出させてくれるものだったのだ。“最善”の為に、救いたい命を確りと救える為に。__痛みの中、相手も両の足で確り立っているではないか。相手を見詰める涙に濡れた瞳の中、絶望を纏う不安定な色では無く強い意志がじんわりと広がったのが伝わっただろうか。「__今だけ…許して下さい…。」掠れた声でそう許しを乞うてから、再び相手の服を緩く握り肩口に額をあてる。直ぐに気持ちの何もかもを変える事は出来ないかもしれない、それでも冷静である事を心掛け、被害者や関わる人達に誠心誠意向き合い、もう一度全ての命の重みに目を向けよう。今この時、相手が許してくれるのならばありったけの想いを涙として落として、今度こそ救いたい命の為に立ち続けよう。__一頻り泣いた後、次に顔を上げ相手を見るその瞳からはもう涙は流れていないだろう )






4860: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-18 14:41:20

 





( 相手の中に、先程までの危うさや不安定さは感じない。涙と共に、胸の奥につかえ燻り続けていた物が漸く流れ出ているのだろう。しかし、今回の一件はきっと、今この瞬間に終わりを迎え清算出来るようなものでは無い。この先も幾度と無く其の苦しさを思い出す事になるだろう。けれど、相手の瞳に灯った光は、強い意志は、そう簡単に消える事は無いはずだ。「…どうしても無理だと思ったら、その時は立ち止まっても良い。だが、お前の中に刑事としての熱意がある限り、事件に巻き込まれた人たちに寄り添いたいという思いがある限りは、立ち続けろ。」_____かつて自分に掛けたのと同じ“呪い”を相手にも掛ける自分は、狡猾な人間だろうか。立ち続ける事の苦しさを知っていながら、それでも尚立ち止まるなと。ただ、相手には其の呪いに耐えられるだけの芯があると思ったのだ。泣き止んだ相手を見ると引き寄せていた相手の肩を離し立ち上がると「今日はもう帰って休め。」と告げて。 )







 

4861: ベル・ミラー [×]
2025-03-18 19:56:03





( 心が磨り減り限界を訴えた時、どうしたって立ち止まってしまう事はあるだろう。けれど例え立ち止まったとしても“倒れない事”。それが“立ち続ける事”に繋がる筈だ。相手の紡ぐ言葉は何処か相手自身にも言っている様で瞳にはほんの僅かに切なさにも似た色が滲むのだが。泣き腫らし真っ赤に染まる瞳ながら力強く頷いた後「__…もう二度と命令に背く様な事も、誰の命であれ軽視する様な事もしません。…約束します。」と、告げ立ち上がり。__帰宅を促されても何故か背を向ける事はしなかった。仕事が残っている訳では無く、相手の言う通り今日は休む事がベストだとは思うのだがその瞳は表情を伺う様に揺れ。「……あの…帰って来てくれますか…?」問い掛けた言葉は珍しく推しの強さの失せた敬語が消えぬ控え目なもの。今は相手の纏う空気に怒りは無いが、だとしても己の過ちは大きかった。ホテルで寝泊まりする事を決めてしまった可能性も十分にあると思っての事で )






4862: アルバート・エバンズ [×]
2025-03-18 23:02:35

 





( 相手が誓った言葉に偽りの色は無く、其の事に漸く安堵すると頷いて。続いた問い掛けは控えめなものだった。実際残業を終えた後はホテルに泊まる事も一度は考えた。あの状態で相手と顔を合わせても、冷静で居られるとは思えなかったからだ。けれど、相手が過ちを認め懸念していた不安定さが薄れた今なら、いつものように帰れるだろう。「______嗚呼、これを片付けたら帰る。先に寝てろ、」と、居候している相手の部屋に戻る事を告げると、今取り掛かっている仕事を終えたら帰ると伝えて。 )







 

4863: ベル・ミラー [×]
2025-03-19 00:15:32





( 相手の口から“帰る”と言葉が出た事に酷く安堵した。その安堵は表情にありありと滲み、吐き出した息に纏う。先に眠っている事は出来そうに無いと思ったが静かに頷くと「…ありがとうございます。」と頭を下げ執務室を出て。___家に帰った後は冷凍庫に入っていた保冷剤で両眼を冷やし少しでも腫れを消そうと試みるが、これだけ泣いたのだ、きっと朝起きて鏡を見た時に駄目だった事を知るだろう。冷たい水を飲み身体中から全て出尽くしたのではと思う程の水分を補給し、帰って来た相手がお腹を空かせていたら困ると軽い野菜のスープを用意する。そうこうしている内に泣いた事による疲労が今になって現れたのか、目が霞み瞼が重く閉じる感覚に何度か抗いはするものの、結局ソファに座りながらウトウトとする時間を過ごす事となり )






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