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白む空に燻る紫煙 ---〆/4723


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自分のトピックを作る
461: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-24 22:05:24

 







( 相手の問いに対しトーマスはさっぱり分からないとばかりに肩を竦め『さぁ、私にマイケルを渡したく無いんじゃ無いですか。』と冷たく言い放った。『…どうぞ、マイケルは私が暴力を振るったなんて言わない筈ですから。』と、相手の揺さ振りにも臆する事無く答えて。その後アリバイを確認したもののその時間は診察室でカルテを纏めて居たと言う返答、残って居た看護師もその姿を目撃しており当然の様にアリバイは立証され。---現時点では特に有力な情報が引き出せた訳でも無く、成果は無いに等しい状態のまま時間一杯の聴取が終了する。また来ますと言い残して病院を後にすると、無言で助手席に乗り込むと溜め息を吐いて手帳を見返して。オリビアが理由あって警察に嘘を伝えたのか、それともトーマスの嘘が余りに巧妙で、既に周到に裏で糸を引いて居るのか。何にせよ収穫が無かった事は事実で、今日は1日を棒に振った様な物。オリビアやマイクを知る人への聞き込み調査も継続して少しでも情報を入手する必要があった。早く事件を解決しなければと言う焦燥感は、普段よりずっと利己的な理由による物だろう。 )







 

462: ベル・ミラー [×]
2022-02-24 22:26:18




( 事件当日に姿を確認されている事からアリバイも確実となれば、現段階で名前が上がっている中で残るはエマ。夫と共に夕飯を食べていたというアリバイはあるが妻を守る為に夫が嘘をついた可能性もある。トーマスの口から出る言葉の端々にもこれと言った虚言や動揺は感じられ無くだとしたらあの日記帳に書かれていた言葉は何だったのか。__運転席へと深く腰掛けてシートベルトを絞め、助手席で手帳を見る相手に一瞬の視線を向ける。変に気を遣うつもりは無いが体調面は嫌でも気になってしまうのだ。「エバンズさん、オリビアにマイケルの聴取の許可を貰おう。トーマスが本当に暴力を振るったのか、それだけでも確認出来ればトーマスの嘘を暴ける。」事前に買っておいたサンドイッチの一つと微糖の珈琲が入った袋を相手に差し出しつつ、オリビアの気持ちも勿論痛い程わかるが上手く上手く怖がらせない様に聞くから協力してくれと頼み込むのが今は出来る事の一つなのではとエンジンを掛け、車を走らせる道すがらに告げて )





463: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-24 22:51:04

 






( マイクのノートに書かれて居た言葉を信じるなら、トーマスはマイクともう1人の協力者に夫婦の殺害を依頼し、自分はその間にアリバイを作り被疑者から外れる、と言うシナリオになる。「…そうだな、もう一度オリビアに掛け合おう。」と相手の提案に返事をしつつ、これまでの情報を頭の中で整理して。しかし何かが引っ掛かると、険しい表情のまま暫く手帳を眺めて、ようやくその違和感の正体に気が付いた。「__ミラー、可笑しくないか。」と口を開く。「マイクの日記には“トーマスに息子の両親を殺害する様に命じられた”と書いてあった。どうして敢えてダンが居ない日に襲撃した?マイクはダンの会社を手伝って居たんだ、出張に出て居る事くらい分かって居た筈だ。」2人を殺す様に指示されたのなら、普通は2人が家に居る日を選ぶ筈だ。先にオリビアを1人殺害出来たとして、それが警察沙汰になればダンを後から襲撃するのはかなり難しくなる。逆に、ダンが自分から疑いの目を逸らすために書いた可能性もあると考えて。 )






 

464: ベル・ミラー [×]
2022-02-24 23:17:54




( 相手の返事を聞くや否や法定速度は決して破らないギリギリのスピードでオリビアの入院する病院へと車を走らせるも、その道すがらでずっと燻って居たのだろう違和感を相手が口にすれば前方を見据えたまま思わずぱちり、と瞬きをして。目の前は丁度小さなスーパーの駐車場。“パーキング”の文字を右折して車を停めれば改めて相手に向き直り、紡がれる言葉の一つ一つを頭の中で纏めながら聞き入り。「__マイケルの聴取のお願いの前に、ダンとの間に何か無かったかを先に聞こう。」相手の腑に落ちない疑問点が一度はアリバイがあった為に外されたダンを再び被疑者として浮かび上がらせた。_トーマスが親権を取り戻す為に裁判を起こした事を知っていて、今やもう自分の息子であるマイケルを取られたく無くトーマスに罪を着せようとした。オリビア殺害を目論んだのは何かの擦れ違いか愛人なる人でも居たか…。何にせよまだ憶測の段階で、されど少しだけ見えてきた新しい道筋に再び車を走らせれば病院に着いたのは面会時間終了の1時間前。相手と共にオリビアの病室へと向かい連絡も無しに急に来た事を謝罪しつつ「今日は旦那さんとの間に何も無かったか確認する為に来ました。」と切り込んで )





465: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-24 23:40:18

 






( 穿った見方をすれば、あの日記が偽装工作の為だけに置かれた物だと考える事も出来る。筆跡鑑定の必要があるかもしれないと思いつつ、オリビアに現夫との関係を聞く事には賛成し更には周辺の人にスミス夫妻の関係性についても聞き込みを行った方が良さそうだと考える。複雑になる程やる事ばかりが山積みになり、それに比例する様に気分は重く落ち込んで行く。---オリビアは嫌な顔をする事なく聴取に応じ、医師からは未だ不安定な為あまり長く話をして疲れさせない様にとだけ注意を受けて。ダンについて尋ねられるとオリビアは少し困惑した表情を浮かべた。『今の夫とは…特に何もありません。あの人は出張に行って居たんですよね?』夫が被疑者に上がって居る事を心配したのか、出張に行って居たと言う事実が虚偽の物だったのかと動揺を見せて。 )






 

466: ベル・ミラー [×]
2022-02-25 07:31:27




アリバイもあるし間違いありません。
( 真っ白のシーツに包まる様にして横になっていた彼女は自分達の訪問に合わせてゆっくりと起き上がり気丈にも笑みを浮かべて見せる。殺され掛け、正当防衛とは言え友人の息子を殺してしまい、この先の未来にも不安が募る未だ不安定な彼女が夫を疑う様な発言に動揺しない筈が無く。真意を確かめる様な問にそれは間違い無いと力強く頭を縦に動かし、安心して欲しいと繋げる。__この状況ではあまりに酷だろうか。それでも事件に関係する何かが今は少しでも欲しい。「…オリビアさん、マイケルに聴取する許可を貰えませんか?事件の事は絶対に聞かないと約束します。トーマスとの面会の時にどんな話をしたか、それだけ聞ければいいんです。」小さく頭を下げて許可を、と願うも子供を思う母親の気持ちがそうそう変わらないであろう事も少なからず知っている。__口座情報の開示を待つ間、周辺への聞き込みを再び、筆跡鑑定、通話記録の特定、ざっと考えただけでも犯人が自首でもしない限り一週間では到底解決まで導く事の出来なさそうな状況に隣に座る相手にちらりと視線向けて )





467: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-25 09:48:09

 







( 仕事に追われて居る間は気丈に立って居る事が出来た、過去の事件を思い出す暇さえ自分に与えなければ。しかし解決が見通せない状況に焦燥感と不安は募り、新聞の見出しがふとした瞬間に頭を過る度に過去の記憶が蘇りそうになり、ズキリと胃が痛むのを感じて。それを表情に出す事はせず、動揺を浮かべたオリビアに優しく言葉を掛ける相手の隣に静かに立って居た。---マイケルに話を聞きたいと相手が申し出ると、オリビアは涙ぐんだ。『…っ、前夫との面会中に、暴力を振るわれて居るんです。こんな事件の後に、あの子にまた辛い記憶を思い出させるなんて私には…』10歳の子には重過ぎる心労を掛ける事を母親として案じて居るのだろうが、オリビアとトーマスの主張が違う以上本人から話を聞く以外に証明の手立てが無い。最大限の配慮をして、時間も30分以内に留めると彼女を説得しようと口を開いたものの、外に居た医者からすれば警察が聴取で被害者を泣かせたように見えたのだろう。『今日はお引き取りいただけますか、未だ2日しか経って居ないんですよ。真実は大切ですが、傷ついて居る人の心のケアも疎かにしないで下さい。』と何処か責める様な口調で告げられる。マイケルへの聴取の許可を得るのはもう少し先になりそうだ、今は出来る事から順に潰して行かなければと思いつつ引き下がると、突然の来訪に謝罪を述べ、また日を改めると告げて相手と共に病室を出て。---丸一日外に居たと言うのに真実が引っ掻き回され状況はより複雑になって居た。相手が買ってくれたサンドイッチやコーヒーにも手を着けないまま署に戻ると、直ぐにデスクに向かい。 )







 

468: ベル・ミラー [×]
2022-02-25 11:46:23




( 涙を流すオリビア、此方を非難する様な口調で聴取の中止を求める医師、食い違う主張、より複雑になった状況__それだけでも気分が重たくなると言うのにそれに加えて相手はもう一つの痛みを抱えているのだ。普段よりもべったりと貼り付いた過去の痛みを取り除く事は無理だ。だとするならば今目の前にある事件を早急に解決する事が出来る事だと言うのに、解決の糸口さえ見付ける事が出来ない。己が渡した昼食に手を付けていない事は知っていたが、今それに触れた所で相手の気分を更に悪化させるだけだろう。デスクに戻りパソコンの画面を付ければ電源が入った事で明るさを取り戻したモニターの光にすら頭が痛みそうで。_口座情報の開示は、通話記録は、様々な鑑識の結果はまだのか。一分毎に募ると言っても過言では無い焦りを胸に抱えたままキーボードを打つ指先も荒々しくなり、それに気が付いた時落ち着かなければとデスク端に置かれたミネラルウォーターを一口飲み。「エバンズさん、私もう一度エマに聞き込み行って来ます。夕食時のアリバイはあるけど、夫が妻を守る為に口裏を合わせた可能性も無いとは言い切れないし。__いい情報、持って帰って来るね。」コートを羽織り相手の傍らまで歩み寄ると、に、と口角を持ち上げた笑みを浮かべまだまだやれると言う事を暗に。「行ってきます」と続け署を後にして )





469: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-25 13:50:37

 







( この後に及んで事件は混迷を極め、解決への兆しは見えないまま。焦らず一つずつ事実を積み重ねて行く事が大切なのは分かって居るのだが、タイミング的にもどうしても気が急いて仕舞う。相手からの声掛けに顔を上げると、相手としても気分が落ち着かない状況だろうに再度エマへの聞き込みに向かい良い情報を持って帰って来ると告げる相手の笑みに頷いて送り出し。---パソコンと向き合って情報の整理や収集を続けて居たものの当然まだ情報が開示される事は無く、温かい飲み物を飲もうとデスクを立つ。共有デスクに置かれた各社の新聞の中に昨日目にした新聞の見出しを見付けると、見るべきでは無いと分かって居ながら吸い寄せられる様に其れを手にして居て。警察内でも関心の高い事件ではあるが自分が関わって居た事を知る者は居ない筈、情報確認の為に新聞を読む刑事が多い為怪しまれる事も無いだろう。其処に書かれている記事に目を通し、想像通り警察の対応を糾弾する内容や遺族の怒りと悲しみの声、亡くなった園児や教諭についての情報が長々と書き連ねられていて。 )






 

470: ベル・ミラー [×]
2022-02-25 16:45:35




( 肌寒いとは言え天気は良く、太陽だって雲を寄せ付けない位に輝いているのに気持ちは全く比例する事無く重たい鉛の様な靄を押し込めたままエマの自宅へ向かい。扉をノックして顔を合わせたエマは己が見知った顔の警察だとわかり何の躊躇いも無く家へと上げてくれて。__彼女の家を出たのは一時間と少しが経過した頃。思わぬ情報を懐で温めつつ念には念を入れて周辺への聞き込みをすればエマが言った情報と同じものが飛び出し信憑性がぐっと高まった。取り立てホヤホヤのその情報を引っ提げて署へと戻る。途中車内のラジオから聴こえて来たのはアナンデール幼稚園の忌まわしい事件からもう直ぐ11年という内容。聞こえて来る全てが故人を偲ぶもの、遺族の悲しみに寄り添うもの、そうして警察が如何に無能だったかを責め立てるもの。_何も知らないくせに。己だって全てを知った訳では無いがそれでも腸が煮えくり返る。苛立ちを指先に乗せて荒々しくボタンを押しラジオを止めれば無音となった車内で眉間に皺を寄せたまま車を走らせて。__署へと着けば手帳を片手に握り締め真っ直ぐに相手の元へと向かい。「エマや周辺から新たな情報を得ました。ダンの会社の事業が一年程前から上手くいってなく、それが理由でオリビアとの仲が悪くなってたって。度々喧嘩する声も聞こえてたみたい。…あの日記の内容はそもそもが嘘で、全てダンが仕組んだ事かもしれない。」前半は手帳を中を見ながら、後半は手帳から目線を上げて小声でそう告げて )





471: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-25 17:39:03

 







( 事件に関する記事など読むべきでは無いと分って居たのに、当然ながら読み終えた後に残るのは先程までよりも一層暗く重たい気持ち。心にドロドロと纏わり付く様に、お前が殺したも同然だと叫んだ夫婦と無惨にも首を吊ったその遺体が急に色濃く脳裏に映り、顔を覆った。今は事件に集中しなければと思いつつ錠剤を口にして。---署に戻った相手から聞かされたのは、もう一つの可能性とも言える新たな道筋。あの日記自体が、元夫のトーマスに罪を擦りつける為だけに偽装された物かもしれないと言う新たな可能性が浮上したのだ。「__その線もあり得るな。明日、スミス夫妻を知る近所の人や友人に話を聞いてみてくれ。」とだけ頷きつつ告げると、それ以上の指示はせずにパソコンに視線を戻し。 )







 

472: ベル・ミラー [×]
2022-02-25 18:13:03




__エバンズさん、何か食べたいものないですか?
( 本当に少しだが別の角度から新たな情報を得られた事は事件解決の進展に役立つ筈なのだが、それを伝えても相手の表情は晴れない。署を出る前の時よりも遥かに調子が悪そうに見えるのは勘違いでは無い筈。手にしていた手帳を胸ポケットにしまいつつ恐らく渡したサンドイッチは食べていないだろうと踏んでそう問い掛け。_その時、新聞を片手にフロアへと入って来た同僚二人が『アナンデール幼稚園の事件知ってるか?もう直ぐ11年になるらしいが、警察の捜査がかなり問題だったらしくお陰で死者は多数、園児の保護者も後に自殺したらしい。』と。身体中の血液が湧き立ち逆流する様な苛立ちとも悲しみとも取れる何かが、ふつふつと煮え滾る熱湯の様に溢れそうになる感覚を覚えた刹那、考えるよりも先に足は二人の元へと向かっており、ひったくる勢いで以てその手から新聞を奪い取ると呆気に取られた様に立ち尽くす二人にも、相手にも、誰にも視線を合わせる事無くツカツカと荒っぽい足音を残してフロアを出て行き。__やってしまったと頭を抱えたのはその直後。近くの休憩所で深い溜息を吐き出して頭を冷やさなければと一度きつく双眸を閉じて )





473: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-25 19:40:37

 







…いや、腹は減って無いから大丈夫だ。
( 相手の持ち帰った情報は新たに捜査の道筋を示す大きな物で、評価すべき成果の筈なのだが今は其れをするだけの余裕が自分に無く冷淡な対応になってしまった。食べたい物は無いかと問われると、今は特に空腹を感じている訳でも無い為不要だと答え。---と、不意にフロアに聞こえた“アナンデール幼稚園”と言う単語に嫌に心臓が跳ねるのを感じた。彼等が言って居る事は全て正しく、其れが世の人間の大半がこの事件に対して抱く印象なのには間違い無い。被害者を憐れむのが当然なのも分かっている、のだが。吐き出す息が震え無いように意識的に息を吐くも、目の前に居た筈の相手は自分の元を離れ、彼等が手にして居た新聞を奪い取ってフロアを出て行った後。状況を知って居るからこそ居ても立っても居られなかったのだろうと思いつつ、相手にも此の過去を背負わせてしまって居る現状にやるせなさも抱く。変わらず胃にはズキズキと嫌な痛みが響いて居て、体調は良く無い。一度目元を覆ってから、深く息を吐いて。 )







 

474: ベル・ミラー [×]
2022-02-25 20:57:23




( 長く此処に居てしまえば余計に戻り辛くなる。何度も深呼吸をして熱を冷ましてから新聞を片手に再びフロアへと戻れば、同僚二人と視線が交差し「さっきはごめん」と謝るも、どうやら全く気にしていなかった様子。『そんなに早く新聞読みたかったなら言ってくれれば良かったのに』と笑いながら肩まで叩いてくる始末ならば此方は大丈夫であろう。相手の元に向かう前に自身のデスクにあるパソコンからSDカードを抜き取り共有デスクに寄り其処に新聞を置き去りにして。「__エバンズさん、鑑識から至急確認して欲しい物があると連絡が入ったので一緒に来て下さい。」鑑識から何らかの話が降りて来るならば己にでは無く相手が先。つまり簡単に嘘だとバレる。それでも有無を言わさない様な真剣な色を緑の瞳に宿し、それ以上何かを言う事無く数秒真っ直ぐに見つめた後、くるりと踵を返しフロアを出て行き廊下の角を曲がった先にある今日誰も使う予定の入っていない小会議室の扉を開けて。中にある一台のノートパソコンに先程抜き取ったSDを差し込めば画面にはオリビアを始め、今回の事件に関わりのある人達の証言や行動が纏められたページが出て。「明日朝から引き続き聞き込みするね」口座情報の開示諸々がまだな以上、実際今の段階でやれるのはこれまでの情報を見直す事くらい。此処ならば人は基本的に入って来ない。帰った方がいいと心配した所できっと大丈夫だと言うのならば、せめて此処で人目を気にしないで居て欲しい。先程の言葉の返事を今になって返しては、何も心配いらないと言葉にはしないものの暗に告げつつ口元に笑みを浮かべて )





475: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-25 22:03:08

 







( 程無く戻った相手と同僚たちが話をして居る声を聞き、可笑しな誤解が生まれてしまう事が無くて良かったと密かに安堵する。鑑識から至急確認して欲しい物があると連絡が入った、と言う言葉に顔を上げるも怪訝な表情を浮かべて。相手の所に連絡が入る訳が無いのだ、しかし有無を言わせない相手の瞳を見つめ返すと何か考えて居るのだろうと溜め息混じりに立ち上がり。---相手に案内されたのは会議室で、パソコンの画面に資料が表示されたのを見てその意図に気付く。周囲を気にせず静かに仕事をして欲しいと言う配慮だろう。折角用意してくれたのなら相手に甘えようと椅子を引き腰を下ろして。「…あまりあの事件の事は気にするな。ああ言う意見が大半なのは可笑しな事じゃない。」と、事件の事に心を揺さぶられ過ぎない様に告げて。「エマの証言は大きい。…気を張り過ぎるなよ。」先程良くやったと言葉を掛けられなかった分、相手が持ち帰った証言は大きな物だと言葉を添え、聞き込みに行くと聞いて頷きつつ無理をし過ぎない様にと注意を促して。 )







 

476: ベル・ミラー [×]
2022-02-25 22:46:04




( 椅子へと腰を下ろしてくれた事で一先ず安堵はするもののだからと言って全てが解決した訳では無い。パッと見ただけでも相手の調子が悪い事は一目瞭然なのだ。「__エバンズさんはもっと怒ってもいいと思います…。」アナンデール幼稚園で起きた事件について言葉を紡ぐ相手の口調は酷く冷静に聞こえる。10年以上という長い年月をそう言った心無い非難の声を聞き続けたのだろう、その度に自分自身を責めて夜も眠れなくなるくらい憔悴し切った。そうやって少しずつ少しずつ冷えていった心は何時しか感情を重く沈める事に慣れてしまったのかもしれない。けれどそうじゃないのだ。例え他者から見て100%警察が悪かったとしても意図的に人質を差し出した訳じゃ無い。見捨てる為に犯人と何の交渉もしなかった訳じゃ無い。結果は最悪だったかもしれないがその後に苦しんだのは被害者だけでは無い。何れもこれも甘ったれた考えだと切り捨てられるかもしれないが本心だ。ポツリと落とした言葉は酷く小さく鼓膜を震わせて。続けられた労いと注意の言葉には小さく頷くだけで終え。__「私が今、事件ではなく“エバンズさん”に出来る事はありますか?」出て行って欲しい、此処に居て欲しい、他愛無い話をしていて欲しい、飲み物を飲みたい…なんだって叶えると相手の“今”の心を真っ直ぐに問うて )





477: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-25 23:33:14

 






( あの事件に関して怒ると言う感情は欠落して居た。被害者が何も語らない以上周囲の声が、警察を責め立てお前が殺したと罵った遺族や世の中の声が、事件の全てなのだ。そこに抗おうと言う気は一度も起きず、小さく首を振っただけ。今何をして欲しいかと問われると、時計を見遣る。身体が重たく少し休みたい気分で「…一人にして欲しい、30分経ったら声を掛けてくれ。」と一言告げて。こう言う時に誰かに縋ったり、側に居て欲しいと言えるだけの心の余裕は未だ無く。机に伏せる様にして目を伏せたものの、少し微睡んだかと思えば夢に意識を引き戻され、30分が過ぎるのはあっという間で休む事も出来ずに。声を掛けに来た相手に礼を言い、会議室で仕事をこなしたものの結局普段よりも早い10時頃に帰宅する事にし、相手よりも先に署を後にする事になり。---家に帰り一人になってから、睡眠薬を飲んでベッドに身を沈める。いつもの様に、目を覚ましながらでも眠りに落ちる事が出来れば良いと思っての事だったが、この日はあの事件についての外部からの情報が多かった所為か夢も普段以上に生々しい物。目を覚ますのと同時に呼吸が狂って居る事に気付き、スマホの画面を付けると日付を跨いだばかりの時間。もう少ししても落ち着かなければ病院なり相手なりに連絡しようと決めて背中を丸めて。 )






 

478: ベル・ミラー [×]
2022-02-25 23:55:33




( その日、最後まで会議室で仕事をした相手は自分よりも早い時間帯に家へと帰って行った。事件の事を何も知らない同僚や後輩達が尚も『アナンデール幼稚園』と口にし根も葉もない言葉を放つ度に“そうじゃない”と全否定したくなる気持ちを堪えて仕事に打ち込み、気が付けば周囲に人は居なくなっており、自身のデスクのパソコンの画面だけがやけに明るく光っていた。時刻は夜中の0時を少し過ぎた頃。明日も朝から聞き込みをし少しでも有益な情報を得る為に奔走しなければならないのだ、流石にこれ以上は、とパソコンの電源を落としコートを羽織り鞄を持てばフロアの電気を消して署を後にし。_車に乗り込みエンジンを掛けた所で浮かぶのは相手の明らかに調子の悪そうな顔。薬はちゃんと効いているのか、少しでも眠れているか、浮かぶのは不安と心配ばかりで思わず重たい溜息が漏れる。気持ちを浮上させる事が困難なのは静か過ぎる暗い外と、ひんやりと寒い車内のせいだと身近にある適当なものに非難の矛先を向けつつ車を走らせて )





479: アルバート・エバンズ [×]
2022-02-26 00:15:48

 






( 睡眠薬が効いて居るのか呼吸が苦しいながらに再び微睡みそうになるのだが、見る夢はいつもより強烈で直ぐ目の前で起きて居る事と錯覚しそうになる程リアルな物。生気を失った妹の顔とあまりに鮮やかな赤がフラッシュバックしたのと同時に、既に狂って居た呼吸は一層可笑しなテンポに変わって居て、シャツをキツく握り締める。かなり酷い過呼吸で、上手く息が出来ずに辛うじてベッドに身体を起こして。此れは不味いと握り締めたスマートフォンで病院の電話番号をダイヤルしようとしたのだが、何故か指は相手の電話番号へ。こんな時間に、電話をした所でどうなると言う訳でも無いのに。相手が夜中に電話をして来た時の事を考えて、あの時の相手はこんな風に苦しんで、どうして良いか分からないまま救いを求めて電話を掛けて来たのだろうと、今ならその気持ちが分かりそうで。---数コールとせずに相手が出たものの、木枯らしの様な嫌な音が漏れるばかりで直ぐに上手く言葉を紡げない。狂った呼吸をどうしても落ち着かせる事が出来ないまま、助けて欲しいでも、来てくれでも無く、溢れたのは「苦しい」と言うたった一言で。 )






 

480: ベル・ミラー [×]
2022-02-26 00:39:39




( エンジンの動く音だけがやけに煩く響く車内。家まで後角を一つ曲がれば直ぐに到着すると言う所で助手席に置いた鞄の中のスマートフォンが着信を知らせる音楽を鳴らした。こんな時間に鳴るなんて予想もしていなかった為に反射的に弾かれたように双肩が持ち上がり驚きにブレーキを踏みそうになるも、寸前の所でアクセルから足が離れる事無ければ前方を見据えたまま片手を伸ばしスマートフォンを取り出して。眩しく光る画面に目を細めちらりと視線を向けて着信の主を確認すれば其処には相手の名前が。途端に嫌な予感が頭を過ぎり直ぐにスピーカーにした通話ボタンを押せば聞こえて来た呼吸音は酷く掠れており絞り出した声は“苦しい”とたった一言。「っ、エバンズさん大丈夫。大丈夫です。ゆっくり呼吸して下さい。」ドクン、と心臓が大きく脈打ち警告音を鳴らしたがそれに比例し取り乱す事は無く、あくまでも冷静に、穏やかに、何度も何度も大丈夫だと繰り返し。__時間にしたら10分も掛かっていない筈、だが体感的には30分位掛かってしまった様な気がする車は相手の住むマンションの前に。適当に空いてる駐車スペースにスピードを緩めぬまま頭から突っ込めば鞄とスマートフォンを引っ付かみ相手の部屋までの階段を駆け上がって。「私今玄関の前に居ます。鍵、開けられますか?」コンコン、と小さく扉をノックすると同時に電話越しの相手に出来る事ならば開けて欲しいと頼む。こんな時ばかりは確りと役目を果たせと薬をも恨みたくなるのだ )





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