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白む空に燻る紫煙 ---〆/4960


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自分のトピックを作る
3103: ベル・ミラー [×]
2023-01-25 19:44:01





( _何かを食べて其れが好みの味だった時、此処最近相手は“美味しい”と素直に言葉にする事が多くなった。出会ったばかりの頃は今以上に食に興味が無く何を食べても表情は険しく、お世辞にも美味しいものを食べて居る様には見えなかったのだ。勿論其れが嫌だった訳では無く一緒に食事が出来て居るだけで嬉しかったのだが、果たしてこの微妙な変化に相手自身は気付いて居るのか。「これなら直ぐに作れるから、また食べたくなったら何時でも言ってね。」と告げてから次はハーブの香るソーセージを咀嚼して。問い掛けに頭を持ち上げ目前の相手を見詰める。“あの事件”が無ければ100%の確率で相手はワシントンの本部に居続けただろう。例え出会う事が出来なくたってセシリアが生きている事の方が何十倍も大切で相手が幸せになれる事なのだが…奇妙な巡り合わせとも呼べるか。「勿論候補にはあったよ。親の近くに居られるのは何かと安心出来るし__でもフィラデルフィアから出てみたい気持ちもあったんだ。此処はわりと大きな街だから、どうしても地域密着って感じにはなれなくてね。」と答えた後に「…後は……“レイクウッド”って名前が気に入って。」と続けたのだが、名前が好きだから選んだなんて、其れこそ“平和呆け”していると言われても仕方が無いか。若干苦笑いを浮かべてから「赴任先の希望って言えないの?」と、逆に問い掛けて )





3104: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-26 12:43:48

 







( 相手と食事に行くと、相手があまりに美味しそうに食べ嬉しそうな表情で感想を言うものだから自分も少し食べてみようと言う気になるのだ。いつでも作ると言われれば頷きつつビールを口にして。自分の生まれ故郷を大切に思うからこそ、地元を離れて他の地域を見てみたいという考えは理解出来るもの。さらに事件の被害者や遺族に寄り添う事を大切にする相手の性格を考えれば、大きな署よりもレイクウッドくらいの規模の署が合っているのは確かで納得したように頷いて。名前が気に入ったと言うのはよく分からず若干怪訝そうな表情を浮かべたものの_____続いた問い掛けには「…俺は本部を離れる気は無かった。ただ異動の話が持ち上がって…地域を管轄するフィラデルフィアのような署も選べたんだが、“どこでも良い”と言ったらレイクウッドになってた。」と話して。ちょうどレイクウッドに赴任する数ヶ月前から体調を崩す事が増え異動の話が持ち上がったのだが、元々は左遷されるようなものだと考え異動には全く乗り気では無かった。本部で成果も出せて居るのにどうして自分が異動しなければならないのかと、それも決まった配属先は、自分が希望を出さなかった所為とは言え本部に比べればかなり規模も小さく事件も少ない署で、赴任前後はかなり苛立っていた訳で。「その上赴任早々に経験の無い刑事と組まされると聞いて、…厄介な場所に来たと思った。」と、相手と初めて組んだ捜査の事を思い出し肩を竦めて。 )







 

3105: ベル・ミラー [×]
2023-01-26 13:41:09





( “本部を離れる気は無かった”と言う相手の言葉は正しくその通りだと思った。あの事件が起きて心身共に異変をきたし体調の思わしくない日々が続いたのだろう、其れを見越して恐らくは異動の話が出たのだとは思うが、相手にしてみれば其れは本意では無く全く納得のいくものでは無かった筈だ。日々事件に追われ忙しない日常を過ごして来ただろう本部から、基本的には平和で仕事量も恐らくは半分程になった小さな街の署__“何処でも良い”と言う其の投げやりな返事こそが全てを物語って居た様で思わず苦笑いが浮かび。「本部に戻れるって話が出た時も凄く迷ってたもんね。…今もまだ戻りたい?」何時かの日、本部に戻るかレイクウッドに残るかという選択を迫られた時の話を持ち出し、ソーセージにナイフを入れながら視線をやや下方に落としつつ問い掛けるも、続けられた言葉には昨日のホテルでの軽口といい随分と久し振りな“皮肉”が重なるものだと再び顔を上げて。「そんな事言ったら私だって、“無愛想で物凄い怖い上司が赴任して来る事になった”って聞かされてたんだからお互い様でしょ。」と肩を竦めた後、「__でも今は私で良かった?」相手が素直に頷くとは思って居ないものの何処か悪戯な色の滲む声色で問い掛けて )





3106: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-27 02:46:34

 







( あの時はただがむしゃらに、目の前の仕事をこなして居たかった。その方が気が紛れて、事件の事や妹の事を、痛みを思い出さずに済んだのだ。レイクウッドに来て業務量は格段に減り、ある程度休みの融通も効くようになった為、上層部の本来の目的は果たされた事だろう。「…どうだろうな。レイクウッドも思った程は悪くないが…何方が自分にとって良いのかはよく分からない、」ワシントン本部とレイクウッド、果たして何方の働き方が自分に合っているのかは未だ分からない。ワシントンで仕事に没頭していた時は、逆に今ほど休みを取る事もなく心の痛みから目を背けられていた。相手は“正常な痛み”を感じられているのだと言うが、其の良し悪しはいまいち自分では分からないのだと正直な言葉を紡いで。悪戯な相手の言葉には顔を顰めると「_____別にそうとは言ってない。」と、同意を示す事もなく斬り捨てて。 )








 

3107: ベル・ミラー [×]
2023-01-27 07:36:28





( 仕事に没頭出来る環境に身を置くのが良いのか、業務の少ない所で体調を考慮しながら働くのが良いのか__断然後者だとは思うものの、相手は痛みや苦しみを仕事で誤魔化す働き方を長い間選び、今もまだその考えを完全には無くして居ない。相手が抱える痛みの大きさに寄り添いは出来ても完全に理解する事が出来ない己は、そうやって痛みを逃す事は“余計に心を殺す”と思うのだが一概にはきっと言えないのかもしれない。切り分けたソーセージにフォークを突き刺し、肉厚で香り良い其れを咀嚼し飲み込めば「…どんな場所であれ、エバンズさんを取り巻く環境が優しかったら良い。」相手が1人痛みを抱えるのならば、せめて相手に関わる周りは優しくあって欲しいと願わずに居られないのだ。そうやって何時しか机上のソーセージとチーズステーキを食べ終えると、最後に残ったビールを啜りほんのりと暖かくなる身体の熱を感じながら「最近…結構前からだけど、エバンズさんが何て答えるかわかって来たさ。」と、顔を顰めバッサリと切り捨てた言葉にも機嫌を損ねる事無くあまつさえ小さく笑って。其れは少量ながらもお酒が体内を回っている為の陽気さだろうか )





3108: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-28 17:46:24

 







( “自分を取り巻く環境が優しいものであって欲しい“なんて。そんな風に誰かに願われた事などこれまで無かったし、其れを望んで来た事も無かった。「…今の所は、レイクウッドを離れるつもりは無い。」と、相手の顔を見る事もなく言うとハーブソーセージを口に運び。自分の言葉に対して相手は機嫌を損ねるでも拗ねるでもなく楽しそうに笑っていて、続いた言葉には怪訝そうな表情を浮かべる。「…俺はお前に感情を読まれるほど分かりやすいか?」と、何処か冗談めかしたような言葉を真顔で紡ぎつつビールを飲み干して。 )







 

3109: ベル・ミラー [×]
2023-01-28 18:45:35





( 視線が合わぬまま紡がれた余りに素っ気ない言葉、なれど“照れ隠し”と表すには些か烏滸がましいがきっと相手はレイクウッドに居る事を心底嫌がっては居ないとわかる。だからそれ以上何も言う事せずに、ペーパーナプキンで口元を拭いそれを折り畳み机上へと。__ポーカーフェイスと言う言葉がピッタリで少なくとも署員の多くは相手が何を考えて居るのか分かりづらいと思うであろう。確かに表情が大きく変わる事も、声色が明らかに変化する事も無く冷静で静かな相手だが…少しだけ拗ねた時、不安な時、人の温もりを欲して居るだろう時、そうして安堵を見せた時や口元に僅かに笑みを浮かべた表情、表立って見えるのは僅かだがその1つ1つを確りと知ればロボットの様ではなく相手も感情のある人間。冗談めかした言葉なのに真顔というアンバランスさに「そうだなぁ、」と、視線を斜め下方に流しわざとらしく考える素振りを見せては「食べたご飯が“悪くない”って思った時は前より分かりやすくなったかな。」視線を再び目前の相手に戻し、此方もまた冗談めいた口調と笑顔で答えつつ、これもそうだろうとばかりに空になったソーセージの皿を一瞥して )





3110: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-28 23:49:03

 







( 例えば相手と2人で食事に行った時、頼むものを少しばかり自分でも選ぶようになったり、控えめなものであれ感想を口に出すようになったのは大きな変化と言えるのだろうが自分で其の自覚は一切無い。「……どれも悪くなかった、」相手の言葉に数度瞬いた後に、ソーセージが乗っていた皿に視線を落とすと暫しの間を置いてそう答える。自分がそういう感想を抱いている事を相手は既に把握していたのだろうかと、まるで不思議な能力でも目の当たりにしたかのような怪訝そうな色は消えず。しかしこの話を長くしていては相手に面白がられるような気がして、肩を竦めて見せるとそろそろ出ようかと立ち上がり。 )







 

3111: ベル・ミラー [×]
2023-01-29 00:08:50





( 今回の食事全般において相手から“合格”ともとれる言葉が出れば、選んだ場所が此処で良かったと内心嬉々とした気持ちを抱きつつ「だね。美味しかった。」と頷いて。相手はこの話に終止符を打ち既にお店を出る準備をしている。このままこの話題を長引かせると己の笑みがどんどんと揶揄いを含む楽しげなものに変わるだろう事を、己が相手の感情を少しだけ察する事が出来る様になったのと同じ様に、危機回避能力的に働いたのだろう。__お会計を済ませて次なる目的地は“フィラデルフィア美術館”だ。アメリカ独立から100周年をむかえた時に建てられた、全米でもトップ10に入る大きさの見所溢れる美術館なのだ。ヤーズを出てバスに乗り込む事数十分。目的地に到着すれば先ずは何度見ても迫力のある外観に惚れ惚れとした表情を浮かべて。平日だが有名な観光地、人は多いもののこの広さならば混んで窮屈だと感じる事も無いだろうと思えば、「エバンズさんって何が好き?絵画とか、彫刻とか、」と問い掛けつつ共に中に入り )





3112: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-29 01:31:07

 







( 腹ごしらえをして向かったのは、フィラデルフィア観光のメインのひとつ“フィラデルフィア美術館”。バスを降りると程なくして、大勢の観光客が行き交う大きな階段と其の向こうに聳え立つ建物。実際に自分の目で見ると一層迫力あるように思える圧巻の美術館で。階段を登り切り相手と共に中に足を踏み入れつつ「…詳しいわけじゃないが、絵画は好きだな。此処はゴッホやルノワールなんかの作品があるんだろう。」と答えて。有名な絵画が此処に収蔵されている事は知っていて、実物を見られるのは貴重な機会だと思いつつ、厳かな雰囲気の内装にも視線を向けて。 )








 

3113: ベル・ミラー [×]
2023-01-29 02:08:47





( “何にも興味を示さない”と思われがちな相手だが歴史ある美術品を楽しんだり、圧巻の内装に心を向ける事があるというのを知ったのはまだ知り合って間も無い頃だった。デモインでの護衛任務が終わり、アイオワ州立図書館でステンドグラスの美しさや並ぶ様々な本を見た時だ。__そうしてその時に初めて相手の“過去”に触れた。懐かしくも何処か切ない記憶が頭を擡げたものの、絵画が好きだと言う相手の言葉に意識を戻すと「うん。…こんな機会じゃないとなかなか見れないし、ゆっくり見て回ろう。」と答え。先ず初めの目的地である絵画コーナーへと来るとそこには壁一面に有名な画家の絵がビッシリと飾られており、其れは圧巻の光景だった。相手が言うゴッホのひまわりや、ノワールの絵も確りと飾ってあり矢張り有名だからだろうそこは人集りも多かったが、相手程の身長があれば問題無く見れるだろうか。己はと言うと、その端にある有名な画家では無いものの繊細な色使いの風景画を見詰め、その柔らかなタッチに絵画に詳しくは無いものの思わず表情が綻んで )





3114: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-29 20:52:53

 







( 相手と共に向かった先には、壁一面に色鮮やかな絵画の飾られた圧巻の空間が広がっていた。有名なゴッホのひまわりの鮮やかさと繊細な筆致に感心し、原画だからこそ分かる絵の具の跡など細かい部分にも注目しながらひとつひとつ絵画を鑑賞し。---ふと目を惹いたのは、先ほどの話にも上がったルノワールの作品。柔らかな色使いで描かれた少女たちの姿や風景の中に、1枚_____ブラウンの巻き毛に明るい緑の瞳の少女が描かれたものがあったのだ。綺麗なドレスを着て自然の中で友人と微笑み合うその絵が、まるで別の世界で生きる妹のように見えて。失ってしまった幸せな人生の続きを、この絵のように妹が歩んでいたとしたらどれだけ良いだろう。暫しその絵を眺めたままで居て。 )







 

3115: ベル・ミラー [×]
2023-01-29 21:35:24





( 人物画や風景画、素人が見ても矢張り目を見張る美しさの絵画の数々は其れだけで心を穏やかにもするもので、何度見ても幸せな気持ちになれると。__さて相手は何処に。ふ、と此方に背を向け壁を見詰める相手の姿を見付け、何か気に入った絵があったのかと背後から覗き込む様に絵に視線を向け__“エバンズさん”と呼び掛ける声が寸前で止まった。描かれている女性はまるで絵の中で生きている様に柔らかく微笑んで居る。人物画において“生きている様”は画家からしたら褒め言葉で、見る側からしたら純粋に賞賛。けれどこの絵を見た相手が何を考え…“誰”を思い出すのかが手に取る様に分かってしまうのだ。静かに相手の真横に立ち同じく“緑の瞳をもつ少女”を見詰めては、何かを言う代わりにそっと伸ばした手で相手の腕を軽く摩って )





3116: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-30 23:18:13

 







( 静かで厳かな空間の中、柔らかな色遣いの絵画の中に妹を思い出し思わずその場に立ち止まったものの、今心の内を支配するのは決して悲しさではない。“妹を思い出した”とは言え、悪夢に魘されて目覚めた時とも、妹が命を落とした現場に立っている時とも、当然抱く感情は違う。絵画の中にまるで生きているかのような妹の面影を見て、けれどそれはあくまで幻想で_____言うなれば、寂しさや切なさに近い感情。隣に立ち腕を摩ってくれた相手に視線を向ける事はしなかったものの、自分の考えている事が分かるようになって来たという相手の言葉を思い出し「……俺の考えている事が分かるか、?」と、静かに尋ねて。 )







 

3117: ベル・ミラー [×]
2023-01-30 23:42:00





( __驚いた。よもや相手の口からこの話題について、相手自身の感情の問い掛けが来るとは夢にも思わなかったからだ。其れは今までそんな質問をされた事が無かったからかもしれない。思わず驚愕を表情に乗せて隣に立つ相手の顔を見上げるも、視線が合う事は無く己も再び頭を目前の絵画へと戻し。__“相手が今考えている事”。この絵を見て思い出したのは間違い無く妹だ。けれども己に問い掛けたその声に酷い罪悪感が乗っている訳でも、摩った腕に痛みや感情を殺す為の強張りも感じられなかった。そして絵の中の少女を見詰める相手の瞳には確かな“切ない願い”の色が宿って居る。だからだろうか、数秒の後静かに唇を開けば「…セシリアさんが天国で、この女性の様に幸せに笑ってたら良いな__かな。」と答えて。其れは果たして100%の当たりかどうかは分からないものの、彼女に会った事も無い、何も知らない己の願望もまた含まれていて )





3118: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-31 00:24:24

 







( 悲しみは1人で抱えず誰かと共有すれば半分になるだなんて、そんな綺麗事を信じた事はない。感情を共有するために自分の心の内を打ち明ける行為は大きな痛みを伴うし、上辺だけの言葉で哀れまれても当然安らぎになりはしない。相手に自分の心を理解して貰いたかった訳では無いのだが_____考えている事が分かるようになって来たと笑った相手に、聞いてみたくなったのだ。此の感情が何なのか相手に証明して欲しかったと言う方が正しいだろうか。暫しの間の後に相手が紡いだ言葉は、自分が抱いていた物よりも少しばかり明るいニュアンスの含まれたもので「……そうかもしれないな、」と答えて。妹がこの絵の女性のように幸せで_____穏やかに笑える人生が続いていたら。あの事件でそのささやかな願いが断たれなければ。後悔ばかりが浮かび上がりそうになる中で、相手の言葉は柔らかな優しさを持って腑に落ちたような気がして。 )







 

3119: ベル・ミラー [×]
2023-01-31 00:47:06





( 相手から返って来た言葉は明確な答えでは無かった。だが当たりか外れかなんて__何もその二択が重要で、全てで、正確では無い筈。幾ら天国での妹の幸せを願った所で其れを見る事は叶わない、残酷だが肉体はもう無いのだ。この絵画の女性に妹を重ねたとて矢張りそこに妹との思い出は無く、幻想だと嫌でも気付かされる。どれだけ所望しても声を聞く事も、笑顔を見る事も、共に生きる事も出来ない。二度と。余りに残酷な現実は何時だって相手の心を切り刻むが__彼女が天国で幸せだと“信じる”事はきっと双方にとって必要な事だと思うのだ。「…寂しいね。……セシリアさんに会えない事じゃなくて、天国で幸せに笑ってるセシリアさんを見れない事が、寂しい。」“悲しい”ではなく“寂しい”という感情を告げるも、其れは負の感情の寂しさではなく、気休めや綺麗事にしかならないかもしれないが、彼女が天国で幸せである事を確信しているような其れで )





3120: アルバート・エバンズ [×]
2023-01-31 13:07:16

 







( 美術館という、どこか現実世界から離れたような厳かな空間が過去の記憶を掻き立てるのだろうか。デモインの時もそうだったが、独特の静けさと美しさのある空間は胸の内に眠る寂しさや切なさといった感情を呼び起こし、無性に泣き出したいような気持ちになるのだ。「………あぁ、」同意を示すほんの小さな頷きで、声が震えそうになる寂しさを押し込めて其の絵画から視線を外し。妹の面影に心を沈めて過去に囚われるのは必ずしも良い事ではないと理解はしていた。別の絵画に視線を向けつつ、ゆっくりと歩き始めて。 )






 

3121: ベル・ミラー [×]
2023-01-31 13:35:29





( 思い出す妹の表情が笑顔だった時、そこに苦しみは生まれずとも矢張り切なさは居座るのだろう。今回も、州立図書館での時も__未だ己の元にあるセシリアの為に選んだグロスを見た時もだ。何処か名残惜しい様な空気すらも纏いつつ其の絵画から離れる時、それはセシリアのお墓の前から離れる時の気持ちとほんの少し似ているものがあったかもしれない。歩みを進めた相手の真横を歩き、他の誰もが纏う事の無い粛々とした切なさを纏うのは言わば仕方の無い事。寂しさや切なさに囚われ身動きが取れなくなる事は良い事とは言えずとも、その気持ちを“押し殺す”事は、特に相手にとってはやってはいけない事だと思うから。「……此方、」と相手の背中に片手を添えて軽く誘導した先は展示スペースの陰にある休憩スペースで。其処にあるお洒落なベンチ型の椅子に腰掛けては隣に座る様に促しつつ「…他に心が向く余裕が無い時は、その気持ちに正直で居ていいんだよ。」今の気持ちでこの後様々な美術品を見て回る事は、心此処に在らず状態になるだろうと、けれど其れも無理矢理抑え込み観光をしようとするならば気持ちに正直であるべきだと、瞳に確かな慈愛の色を宿しゆっくりと語り掛けて )





3122: アルバート・エバンズ [×]
2023-02-01 10:29:51

 







( あの絵の事も妹の事も、一旦思い出さないようにしつつ美術館の中を見て回ろうとしたものの、相手は其れを良しとはしなかった。手を引かれ展示会場の陰にある休憩スペースに誘われると、殆どの人は会場に居て相手とほぼ2人きりの空間。デモインでも同じような事があった_____妹を思い出して、涙した事が。「……お前は美術館で俺を泣かせるのが趣味なのか?」と、敢えて軽口を叩き肩を竦めて見せつつも椅子に腰を下ろし息を吐き出して。「……何かに妹を重ねても、辛くなるだけだ。…もう居ないと言う現実を繰り返し突き付けられる。ずっと前から分かっている事なのに、」暫しの沈黙の後に、静かに言葉を紡いで。 )







 

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