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白む空に燻る紫煙 ---〆/5843


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5824: アルバート・エバンズ [×]
2026-08-25 13:15:23

 



( 人目を避けるようにして訪れた病院の診察室で、正面に座ったアダムスに不調を伝える。薬の効きが極端に悪い事、不眠が酷くなっている事、処置を受けたくても記者の目を恐れ病院にはなかなか足を運べずにいる事、全て原因は分かりきって居たが少しでも楽にして欲しいと。以前にもましてやつれて見える姿に同情したのか、彼は考え込んだ後に今より少し強い薬を処方する事に同意し、先ずは点滴の処置を受けるようにと言った。腕に針を刺され時間にして1時間ほど。起こされた時に、ほんの数分しか経っていないように感じられる程には深い眠りに落ちていたのだろう。一時的なものと理解はしているが、身体はかなり楽になっていた。処方薬の用量だけは守るようにと言い聞かされ、病院を出たのは昼過ぎだった。ミラーに連絡する事はせず、タクシーに乗り込んで署へと向かい。---朝、ミラーが署に出勤したのを密かに見ていた男が行動を起こしたのは、ちょうどその頃だった。辺りは明るいが、駐車場があるのは署の裏側。カメラを持っている訳でも無く、1人堂々と歩けば意外にも怪しまれない。車種やナンバーも把握済み。靴紐を結び直すフリをして相手の車の横にしゃがみ込むと、隠し持っていたドライバーで後ろのタイヤを突き刺して。音もなくタイヤがパンクするのを見届けると再び立ち上がり、何事もなかったように敷地から立ち去って。 )





 

5825: ベル・ミラー [×]
2026-08-26 09:50:37





( ___朝、相手を病院の前に降ろし、その相手が帰って来たのはお昼過ぎの事。フロアの扉が開いた事でスマホに視線を落とすも迎えを望むメールは無く、1人タクシーで帰って来た事を知る。仕事中の部下を態々迎えの為に呼び出さないであろう事は薄々わかっていただけに特別反応を示す事無く、再び仕事の続きを始めその後、何だかんだと時間はあっという間に過ぎ気が付けば19時を少し過ぎた頃。パソコンの電源を落とし鞄片手に執務室の扉をノックしては「…エバンズさん、そろそろ帰りませんか?」と、隙間から顔を覗かせて。返事を聞く前に部屋へと入り後ろ手に扉を閉めた後「残りは家でやろう。夕飯食べながら、」少しだけ口角を持ち上げる様な笑みを浮かべつつ、帰りを促して )






5826: アルバート・エバンズ [×]
2026-08-26 23:34:59

 




( 出勤してからは点滴の効果もあり、ここ数日では最もまともに仕事を進められたと言えよう。相変わらず必要な時以外は執務室から出る事なく、気付けば終業時刻を過ぎていた。薬の効きも緩やかになり少しの疲れを感じ始めた頃、扉がノックされやって来た相手から帰宅を促されれば「…そうだな、」と大人しく同意して。帰り支度を整えて駐車場に向かうが、今日は待ち構える記者の姿はない。何処から隠れて見張っているかは分からないが、裁判に大きな進展がない今は、署を出れば大勢に囲まれ眩しいライトに晒される事は少なくなっていて、少しだけ安堵する。相手の車はいつも通りの場所に停めてあり、異変には直ぐには気付かずに助手席の扉を開けて。 )





 

5827: ベル・ミラー [×]
2026-08-27 00:01:33





( 記者が居ない、その本来普通の日常ですら今は安堵に繋がる。そうして同時にこの“平穏”が何時まで続いてくれるのだろうかと思う心はきっと相手とて同じだろう。___薄暗い駐車場、何時も通りの自家用車。相手が助手席に乗り込むのと同じくして運転席に座りエンジンを掛ける。そうして緩やかにアクセルを踏み…此処までは普段と何も変わらなかった。異変を感じたのはその数秒後。車の後ろ側が変に揺れる感覚と、上手くハンドルが安定しない感覚に署の駐車場を出る前に思わずブレーキを踏む。「……ゴメン、ちょっと、」と、僅かに眉を寄せ困惑した呟きを落としてからシートベルトを外し外に出___「…っ何これ、」運転席側の後輪を確認する為にしゃがみこみ、唖然とした声が漏れた。朝出勤した時には何ともなかったタイヤはぺちゃんこに潰れていて、誰の目にもパンクしている事は明らか。けれどこれと言って何かを踏み付けた記憶も無いのだ。空気の抜けたタイヤに一度触れ、それから立ち上がると「…エバンズさん、帰れそうにないかも。パンクしてる。」と、運転席側の扉を開け微妙な表情と共に状況の説明を )






5828: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-05 13:29:24

 



( 動き出した車の揺れに違和感を感じたのは同じだった。普段とは明らかに違う、身体を揺さぶられるような不安定な揺れ方。確認のため外に出た相手の驚きを纏った声が聞こえて視線を送れば、程なくして運転席側の扉が開き相手が顔を覗かせて。パンクしている、という言葉に扉を開けて外に回ると、確かに右後ろのタイヤが潰れている。「尖った石でも踏んだのか?」と言いつつしゃがみ込みタイヤを観察するも、大きな破れは確認できない。代わりに小さな点程の穴を見つけると表情を少しばかり険しくして、「…見ろ、穴が空いてる。このサイズの穴は、鋭利な物で故意に刺した可能性が高いな。…他の車も被害に遭っている可能性はある、」と告げて。相手を狙った嫌がらせ、とはまだ考えが及ばず、警察署の敷地内に停めてある車を狙った無差別な悪戯と考え周囲を見渡して。 )





 

5829: ベル・ミラー [×]
2026-09-06 09:51:20





__んー…、記憶には無いんだけど、
( 矢張り思い付く一番は何か鋭利な物を踏んだ事によるパンク。尋ねられ考える素振りを見せるも、それならば流石に気付く筈だと曖昧な答えを返し相手の背後から腰を折り再びタイヤを覗き。相手の纏う空気がほんの僅か変わったのはその時だった。パンクの原因がアイスピックか何かで刺されたような至極小さな穴である事を指摘されると、そこで初めてその穴の存在に気が付き眉を寄せ。「わざわざ署内の車を狙うなんて、随分な度胸で。」“自分の車だけ”とは思わない。やれやれと肩を竦めそう言葉を落としては、斜め向かいに停めてある車に近付きしゃがみ込むも、その車にタイヤのパンクは見られず「…何にせよ、早めに直して貰わないと。今日は社用車借りよう。」再び立ち上がり小さく溜息を吐き出せば一度自分の車に戻り鞄を取った後に今日は社用車で帰ろうと )






5830: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-16 01:50:54

 




( 相手の言葉に頷くと、助手席から鞄を取りドアを閉める。「念の為、明日総務に申告しておけ。署内の車を狙った犯行なら、注意喚起をしておいた方が良い。」そう告げると、その日は相手と共に社用車で自宅へ戻り。---其れから数日が経っても、相手と同様の被害を受けたという署員は出て来なかった。故意にタイヤをパンクさせられた車、犯行場所は間違いなく署の駐車場だ。相手の車だけとなると、その事実が意味を持ち始める。相手の車がピンポイントに狙われた可能性_____それを懸念したものの、それ以上何かが起きる事はなく、その不安も薄れていった。しかし、事が動いたのはパンクの一件から1週間ほど経ってからの事。いつものように帰宅を促しに来た相手に、その日中に承認しなければならない仕事の都合で少し残ると告げたのが10分ほど前の事。1人で署を出た相手の背後で、小さなシャッター音が鳴り。 )





 

5831: ベル・ミラー [×]
2026-09-16 11:02:03





( ___総務から署内に注意喚起が出されてから1週間。車は戻り今日は一足先に帰宅しようと駐車場に出た所で、背後から聞こえたのはシャッター音。此処暫く聞く事の無かった音だが、嫌に耳に残るその音は既に嫌悪感を植え付けるには十分すぎるもので、思わず眉間に皺が寄り足が止まった。「……何か。」細く息を吐き出し、静かに振り返る。酷く冷たく渦巻く感情を胸の奥に宿したまま「無許可での撮影は辞めて下さい。」と、言葉を続け、そこに居るだろう相手を真っ直ぐに見据えて )






5832: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-16 23:41:06

 




( 建物の物陰に、帽子を被った人物の姿があるのは相手からも見えるだろう。マスクをして帽子を深く被っているため顔は窺い知る事はできない。背格好からして男性だろう、というぐらいの距離感だ。相手に注意されても逃げる事はなく、声を発する事もしない。ただ、相手が此方を向いた事で再びスマートフォンを構えシャッターを切る______極めて不気味な行動と言えよう。 )





 

5833: ベル・ミラー [×]
2026-09-17 00:13:05





( 静かな駐車場に再び響くシャッター音。完全装備とも言える格好から目前の相手を特定する事が困難な事はわかる。この場所でカメラを構えてくる人達は殆どが訳のわからない正義感を振り翳した質問や、エバンズを悪だと罵る言葉を吐き捨て迷惑お構い無しに付き纏ってくる事が多かっただけに、この男の様に一言も言葉を発する事無く、距離を縮めて来る事無く、そこに居続けられるのは酷く不気味で、少しの恐怖も確かに感じた。下手に此方が近付けば、何をされるか___そんな思いが浮かぶ中「…何か用があるのなら、仰って下さい。」と、告げる。署に戻るべきか、それともさっさと車に乗り家に帰るべきか、男から視線は外さず思案して )






5834: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-17 16:27:38

 




( 相手がその場を立ち去れば、追い掛けるつもりは“未だ”なかったが、相手は直ぐには踵を返さなかった。『…あぁ、私ですか?景色を撮影していました。』と、まるで今自分に話し掛けられている事に気付いたとばかりに反応する。あくまで相手を撮影していたのではなく、周辺の景色を撮影していたのだと主張する。その間も此方を向いている相手にシャッター音を浴びせている訳で、相手からすれば不快だろう。危害を加える事こそしないものの、カメラを構える不気味な男_____ちょうど執務室から外を確認した際に、2人の姿が見えた。未だ帰って居なかったのかと思うのと同時にカメラを向けられているような妙な構図に胸騒ぎがすると急ぎ立ち上がり、足早に階段を降りると正面玄関を出て。「何をしてる!」と声を発すると同時にスマートフォンのライトを浴びせると、男は顔を伏せそそくさとその場から立ち去った。 )




 

5835: ベル・ミラー [×]
2026-09-17 16:53:48





( 男は“景色を撮影している”と言うが、此処は警察署の駐車場で、特別自然豊かな訳でも、変わった花が咲いている訳でも無い。加えてこの時間ならば外は薄暗く、とても綺麗な景色など撮影出来る筈が無いものだから、男の言ってる事は全て嘘であると直ぐにわかってしまい。会話をしている中でも鳴り続けるシャッター音は酷く不快で無意識の内に右足が半歩後ろに下がる。「…此処は警察署の敷地内ですので、」と、あくまでも刺激しないように紡いだ言葉の後半が切れたのは、正面玄関が勢い良く開く音と、相手の荒らげた声が聞こえたから。弾かれる様に視線を其方に向け、続けて直ぐに男に顔を戻した時には男の立ち去る後ろ姿が見えただけで。___「…エバンズさん、」溢す様に落とされた相手の名前。緑眼にはありありと安堵の色が浮かび、そこで漸く肩の力が抜けて )






5836: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-18 13:06:34

 




( 今すぐに逮捕とは当然行かないが次に敷地に入ってきたら調書を取ってやると、慌てて立ち去った男の後ろ姿を見据えながら心に決める。ライトを消し相手に向き直ると「どうして逃げなかった。あんな奴と対話するだけ無駄だ、万が一凶器を持っていたらどうする。」と、怒りを滲ませる。その場を足早に立ち去る事も、署に戻って自分に報告する事もせずに、1人で不審な男と相対した。その間にも男は相手の写真を撮っただろうし、男が凶器を持っていたら襲われていたかもしれない。刺激しないように、或いは本心を探るためにという思いがあったのかもしれないが、この人気の無い場所で1人男に時間をやるというのは極めて危険だと言わざるを得ない。 )




 

5837: ベル・ミラー [×]
2026-09-18 13:42:43





( 此方に向き直った相手の碧眼にも、語調にも、怒りが滲んでいて「すみません」と謝罪が溢れた。薄暗い駐車場で得体の知れない男と2人きりで相対する事への危機感が無かった訳では無い。この場を去る事も、署に戻る事も頭には過ぎったのだが何故か足が動かなかったのだ。それは恐怖心だけでは無く、自分自身でも纏める事の出来ない感情によるものだったように思う。「…頭が、上手く働かなくて、」と、言い訳の様に言葉にした後、再度細く息を吐き出して。___思うのは1週間前のタイヤのパンク事件。あれから被害報告は一件も無く、嫌でも“特定の人物”を狙った犯行だったのでは、と思わざるを得ない。「…タイヤのパンクと関係があるのかな。」と、控え目に問い掛けて )






5838: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-18 15:53:20

 





( 頭が上手く働かなかった、という相手の言葉に尚も語気を強める事は出来なかった。暗い時間に得体の知れない男にカメラを向けられれば、恐怖を感じて当然だ。万が一危害を加えられていたらと言う焦りから相手を責めるような言葉を発してしまったが、相手に落ち度は無い。「……言い過ぎた。」と、ひと言自分の非を認める言葉を落として溜息を吐いた後「もしああ言う事があったら、次は直ぐに誰か助けを呼べ。その場に留まって、向こうが一方的にエスカレートしたら危険だ、」と告げて。帰るように促そうとしたところで相手の口から先日の一件との関連が紡がれると、足元に視線を落とす。無作為にではなく、相手の車を選び、相手が署を出て来るタイミングを待っていたのだとしたら______「…未だ分からないが、今まで以上に注意しろ。警備にも話は上げておく。」と答える。相手が狙われる要因として考えられるのは、自分からの飛び火。こうして人目に付く場所で会話をする事も本来なら控えるべきだろう。不審人物の情報は警備にも伝えておくと告げて。 )




 

5839: ベル・ミラー [×]
2026-09-18 16:48:11





( 何とも言えない微妙な空気が流れたが、相手の一言によりそれは直ぐに散った。相手が今怒りを滲ませた理由は己の身を心配してくれたからだと言う事が確りとわかるし、どんな理由であれ危機感が足りなかったのは事実だ。軽く首を左右に振る事で返しては「わかりました。気を付けます。」と素直に頷き。___もし今回の無断撮影も、先日のパンク事件も、誰でも良かったのでは無く標的が自分なら。可能性として最も高いのは今相手が渦中に居る裁判の件だろう。そうして相手は直ぐにその事に気が付く。と言う事はだ、“自分の傍に居るから”だと繋がり、距離を置きたがるに違い無い。それは此方としては避けたい事。「細心の注意は払うけど、確かにエバンズさんの言う通り“まだわからない”。偶然の可能性もあるし、勿論そうじゃない可能性もある。…何方にせよ、次何かあったらエバンズさんに助けてって言うから、ちゃんと守って下さいね。」相手の言う通り答えはまだ出ていないと復唱した後、何時だったか、相手が距離を置く為本部に戻った時のホテルで告げた言葉を今になって再び持ち出し、少しだけ口角を持ち上げて見せて )






5840: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-25 14:10:44

 




( 此の状況でも冗談めかして見せる相手に肩を竦めつつ、その日は各々帰路に着いた。次の公判まで時間があり現時点では進展がない今は、連日署に押し掛けていた記者たちも姿を潜めていた。---その日も、急ぎ確認しなければならない報告書が夕方になって上がってきた為もう少し残ると、帰宅を伺う相手に伝えたのが数十分前の事。相手が署の玄関から出て来る様子を、物陰から窺っていた人物が一人。数時間張り込んでようやく目当ての相手が出て来たのだ。物音を立てず、相手の行動を窺いながら、視界から外れないように静かに跡を追った。 )





 

5841: ベル・ミラー [×]
2026-09-25 14:40:58





( ___あの奇妙な男と署の駐車場で会ったのが数日前。そこから特別何かが起きる事は無く、相手に言われた通り勿論注意は欠かさなかった。そうして今日。夕日が沈み掛け空がぼんやりと朱色に染まったこの時間、夜のような暗い静けさは無いものの、何処かノスタルジックを感じる空気の中静かに家に向かって歩みを進める。普段職場に乗って来ている車は、昨日パンクとは関係の無い不調で車屋に見てもらっている真っ最中なのだ。___外はまだ暗くない。ある程度の人も車も行き来している。もしかしたらそれが、此処数日の危機感を少しばかり薄めたのかもしれない。冷蔵庫に残っていた卵は後何個だっただろうか、そんな事をぼんやりと考えながら大通りから外れた細道を歩き、アパートまではもう後数分の所でふ、と足が止まった。何かはわからない、妙な感覚を感じた気がしたからだ。「……、」振り返り、警戒する様に目を細め、軽く視線を左右に動かす事で周囲の様子を伺って )






5842: アルバート・エバンズ [×]
2026-09-25 16:32:59

 





( このまま気付かれる事なく相手の家まで特定出来るのではないかと、男はスリルと期待に胸を膨らませていた。不意に相手が立ち止まり振り返ると咄嗟に建物の物陰に身を隠す。帽子とマスクで顔を隠しているとはいえ、一度顔を合わせている。しかしここまで来れば前回のように邪魔が入ることはないだろう。週刊誌で取り沙汰されている一件、当初はエバンズという刑事が人の心を持たない冷酷な人間だと周囲と同じようにネット上で叩いていた訳だが、そこに“彼女”が現れた。自分の存在に気付いて欲しいという歪んだ欲望から彼女の車を狙ったが、前回2人と対面した事で自分があの男の魔の手から救ってやらなければ、という歪んだ正義感に変わっていた。 )





 


5843: ベル・ミラー [×]
2026-09-25 16:55:18





( 細めた緑眼に映るのは特別変わり映えの無い景色。遠くに聞こえる車の音や、吹く風も同じ。___あんな事があった此処数日間、普段以上に神経を尖らせ些細な物音や感覚にも警戒し続けた。もしかしたら少し過敏になり過ぎているのかもしれないと言う気持ちと、もし気の所為じゃ無かったら、と言う気持ちが拮抗する。このまま部屋に駆け込み鍵をかければ一先ずは安心だが、それでは家を知られる事になる。けれど車にも乗っていない歩きの状態で来た道を戻るのは危険すぎる。前を見据えたまま少し考えた後、選んだのは家に戻らない事。近くのコンビニなら歩いて5分程の距離だし、大きい道に出れば人も車も多い。もし本当に誰かに尾行されているのなら、家を特定される事だけは絶対に避けなければと、小さく息を吐き出し鞄を肩に掛け直した後、近所のコンビニに行くべくやや足早に歩みを進めて )






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