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2：
語り手とは。 [×]
2021-12-24 18:21:40
[世界観]
さて……星暦は幾つだったか──
嗚呼、そうそう。星暦849年だったな。
では、まだ不思議そうな顔をしているお前に話をしてやろうか。
よく聴くんだよ。
星暦849年──
大きな領土を持つ大陸、アセンド王国。
地球上の半分と言わずもがな、広大なその国は世界の中心。
和洋折衷ありとあらゆる文化が入り交じり、見た目こそはあべこべに見えようが、人も街も大きく賑わっている。
文化も混じれば人も混じる。
人間、獣人、妖精……。
蒸気と魔法が世界の理、空にはドラゴンも時折遠くの山へ向かうのが見えようとも。
沢山の人と文化に賑わう王国の街。
平和ながらも暗い陰、争いや善からぬ物事が起こるのは当たり前。
王国の秩序あれど、全ての者が聞き入れる訳では無い。
秩序を取り締まる者も居れば、成らず者も居る。国王の命で戦争に赴く者も居る。平和に暮らす者も居る。
沢山の人々の事情や思想が交差してこの国は成り立っている。
──長く語り過ぎた気もするね。
何にせよ、この世界は魔法が有る。
人ならざる者も居る。最近はドラゴン族との争いが耐えないとも聴いたな。
少しだけ王国の主要となる街を案内しよう。
【セントラル】
アセンド王国の街の中心部。海に面した王国の南側にあるこの街は、王国の主要部。
海からも陸からも様々な国の物や人々が混じり合い、様々な文化を取り入れている。
活気盛んながら、日の当たらない暗い陰もある。
王国を統べる城もここに在る。
【東の森/惑わしの森】
多くからは[惑わしの森]と呼ばれているセントラルの東側、街を半分囲むようにして存在しているやや湿気深い森。奥へ進めば進む程に薄暗いとか。
小人や妖精が多く暮らしており、悪戯好きの妖精に道に惑わされたりする事から上記の様に呼ばれている。
薬草等が多く採取できる。
【人魚の泉】
街の西側に存在する、少し険しい道を抜けた先にあるとても大きな泉。
恐ろしい程に透き通っておりそこには人魚が住むという。
水は万能ではないものの、火傷や切り傷に良く効くといわれている。
“─時として人を惑わせ、その魂を食らってしまうというのが人魚とされるが、ここの人魚は悪しき者以外には無害でとても友好的。
時に禍等に苦しんでいると鱗を1枚差し出してくれるという。─人魚の鱗を水に溶かすと、一時的ではあるがその者の瘴気を払ってくれると云う。とても高価なもの─。”[セントラル大図書館─人魚についての見解─より]
【罪滅ぼしの山】
街の北側に存在するのは常に吹雪荒れる北山。
麓は差程酷い雪ではなく、鉱山も点在し多くの鉱石はこの山から採掘される。
しかし頂上付近に近付くにつれて、目も開けていられぬような吹雪に襲われると云う。
この山には古くよりドラゴンや吸血鬼等、やや獰猛な者共が住んでいる。
皆が皆好戦的ではないが、あまり友好的ではないとの事。
山を越える際は国の護衛か、個人で護衛を頼む等山に詳しい者を連れて行くことをお勧めする。
多く話して疲れてしまったな。
まぁもう少し待っていなさい。
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