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個人用・練習用
自分のトピックを作る
33:
下級妖怪 [×]
2021-05-06 20:44:31
人生で久しぶりに(もしかしたら初めて)美しいと思った彼女の視線は、厳しかった。
素っ気なく、自分の事など毛ほども興味がない、と言った様子の彼女はいま彼女が浸かっている水のように冷たかった。しかし彼女の外見と相まって、決して以外だ、とは思わなかった。が、どう見ても自分を疎んでいる様子には残念だと思ったが。
「(ん? 残念?)」
それはおかしい。それでは、まるで自分が何かに……彼女に執着している様じゃないか。
今まで、来るもの拒まず去る者追わず、のスタンスだった自分が。
なんだかバグのようで気持ちが悪いと、すぐに忘れることにして、彼女の涼やかな水のような声に傾ける。
「……」
聞きながら考えていた。
そして、彼女が自分以外の所へ行け、言外にここから去れと言う言葉を受けても、しばらく考え続けた末、思わずポロリと零れ落ちてしまった言葉は
「キミは……」
「もしかして引きこもりなのか?」
まったく悪意はなかった。誓って悪意はなかった。だってこの海を離れた事がないというものだから、つい、驚いてしまって。
指とか、しわっしわになったりしていないのだろうかと。きょとんとした表情で、疑問を問いかけて
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