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愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた__指名式、BNL/560


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50: セレーナ [×]
2020-09-20 01:50:02




>26__ジーク様


(徐々に赤みを帯びてゆく足首を指先で撫でる最中、突如鼓膜に響いた聞き慣れない単語。その疑問を口にする暇もなく傍らへと片膝をついた男性の姿を瞳に捉えては、静かに目を瞬かせた「 …あなたは、 」さらりと流れるような黒髪に、桃色の淡い色彩を持つ瞳。加えて洗練された礼装を纏った彼が、この国の第一皇子である事は一目で分かった。此方に向かって掛けられる言葉や微笑みを受けながら、彼の様な身分の者が一国民に膝をついている、という状況にあやふやな意識が覚醒する。元より地味なものであった足の痛みは、無理に動かさなければ気にならない程度のもの。それよりも先ずは彼に腰を上げて貰わなければならない───というのに。気付けば己が身体は浮遊感に包まれており「 っまあ、このような…いけません。私の事はお気になさらず 」慣れない腕の中にて、縋る場所を探す様に手をそっと彷徨わせながら微かに眉尻を下げる。皇子である彼の手を煩わせては仕える従者からどんな目で見られる事か。そんな一抹の不安に気を取られつつも、ふと気遣いから紡がれた軽口には思わず彼を見上げた。軈て一瞬の沈黙が過ぎた所で、彼の柔らかな人柄に頬を綻ばせ「 ──ふふ、今のままでも綺麗なお庭ですよ。怪我をしたのは私の不注意ですもの 」なんて小さく肩を竦めた。けれど、今し方すれ違った従者達の様子には違和感を覚える。誰も皇子を止めに入らないのだろうか、と。先程の事で多少緊張は解れたものの、このまま呑気に甘えていられる相手ではなく、僅かに戸惑いを含んだ瞳で控えめに周りの様子を窺い)


(/まずは素敵な皇子様との交流を許可して頂き有難うございます。こういう子でも大丈夫かとハラハラしておりましたので、良いお返事だけならず、娘に対するお褒めの言葉まで頂けた事にほっと安心致しました…!そして主様が語られたジーク様との甘美な様でいて危険な香り漂う関係性に興奮冷めやらぬ状態です。これから紡がれる物語が楽しみでなりません!
又、補足についても確認させて頂きましたのでご報告を。現時点では質問等も御座いませんので、此方も背後は一旦下がらせて頂きますね。では改めて、娘共々宜しくお願い致します!)




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