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344:
フィリア [×]
2021-02-04 22:48:51
>>第七皇子様( >>343 )
あ…えっと、その
( 問いに口答をしたのは良いものの、その先にまた問いを投げられるとは思ってもいなかったのかそれに対する答えは考えておらず一拍置いたあとに出てくる言葉は適切なものではなく、ただただ濁った曖昧な言葉だけ。散歩してました何て言えばどうなることか分からない。素直に口答を出来ずに視線をあちこちへと巡らせていれば鼓膜を揺さぶる冷淡さを孕んでも尚綺麗と思える声で紡がれた言葉。「 え、その……申し訳ありません 」その言葉は己へと向けられた言葉ではない物だと分かるはずもなくただただ無意識に謝罪を口にしては下へと視線を落としひやりとしたこの空気に耐えるかのように唇を一の字に結び。そんな最中その唇をほどかせるような言葉が彼の綺麗な唇から発せられ、思わず下げていた視線を上げれば月明かりを背後に己を見下ろす彼の姿。思わず見とれてしまいそうな雰囲気の彼に言葉が出てこず、ただただ美しい声音で紡がれる言葉を聞き入るだけ。「 皇子様達が、私を?……私は、どうすれば良いのでしょうか…第七皇子様、 」聞き入った言葉の内不穏な単語に不安が掻き立てられ。───求められるのは、とても嬉しく幸せだ。けれども腕を組み告げる彼の言葉からは何か異常性を感じてしまい、どうにも素直に喜ぶことはできず。そんな事を考えながら、眉を下げ救いを求めるかのように問いを一つ。すると戸惑う己の手を綺麗に整った手に握り引き寄せられては、手の甲に咲く黒百合を見つめられそれは直ぐに手放されて。ほんの少し彼の温もりが残り、怪我をしている方の手で手の甲の黒百合を包み込んでは触れられたことに無意識に嬉しく思い。それは、己の性格によるものだろう。す、と瞳を細め立ち去ろうとする彼の背中を見ていればふわりとガウンが揺れると共に振り向く彼が紡ぐ言葉にピクリと肩を揺らし、直ぐに頭を下げてはそれと同時に黒百合の花弁が髪の間から一つひらりとすり抜け、彼の足元へと落ち行くのを目で追う余裕もなく無意識のあまり本性が分かるような失礼な言葉を含めた口答を一つ。 )
お気に障りましたのなら、申し訳ありません。その、先程から無礼な行動ばかりをしてしまいましたので何時首が飛んでも可笑しくないと───。
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