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342:
tenma [×]
ID:6aed18bc1 2020-08-23 20:56:21
>>341
(血が……流れない?)
氷柱の内一本が少女の頬を掠め肉を抉るも、そこから流れ出て然るべき鮮血は一滴も顔を見せない。そもそも傷口の色からして人間のそれとはかけ離れている。
先程から展開している黒い兵装と何らかの関係があるのだろうか。そもそも血が流れていないのだとしたら、彼女は人間以前に生物と呼べるのだろうか。
流石に動揺を禁じ得ないゼクシアを、更なる予想外の一撃が襲う。
「――――ッ!」
マチルダを守る。限りなく強いであろう意志を再度口にし、今度は球体を鎖と盾に変形させて反撃に出る少女。
小さな身体でかなりの重量があるだろう武器を振り回す姿には驚愕を禁じ得ない。複数の槍を展開しながらも受けに回った先程の印象に釣られる形となり、ゼクシアは完全に意表を突かれた。
咄嗟に分厚い氷を生み出し受け止めるも、完全に防ぎきることは能わず、障壁を貫通した一撃がゼクシアの頭部に命中する。
かなり殺傷力を削いだおかげで軽い切り傷程度で済んだが、頭部ということもあってそれなりの出血が伴う。
「……何故そうまでして尽くす。お前にとってマチルダ・ヴァレンタインとは何だ」
目にかかる血を拭いながら、呟くように問いかける。やはり王国戦士の心はマチルダと共にあるらしい。
ゼクシアにとってのマチルダとは、王女であり不死の少女。ただそれだけ。本来下々の者達とは縁遠い存在であるはずの王族が、どうしてこうまで人々の心を掴むことが出来たのか。
我らが皇帝――アルバート・ヴァレンタインは、人を人と思わない悪魔のような男だ。彼と血を分けた間柄であるマチルダは、一体どうやって人々に慕われるようになったのか。
勝負とは対話だ。この一戦、少女を一蹴し先に進むことだけが全てではない。その素性と秘めたる本心、そしてマチルダという人間の輪郭を掴むことも目的の一つ。
勢いを取り戻したゼクシアは複数の火の玉を生み出し、更に視界を奪う狙いも込めて雷光を宙に走らせる。火炎と電流、二つの脅威が少女に迫った。
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