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7924: 大海原疾風 [×]
2020-06-09 21:58:16

>7912 >斑鳩刹那さん
[森 夜 疾風]

「____こうして、少女は安らかな眠りにつき、少年は暴走を起こし、鎌を持つ彼女は嘆きを上げて世界はぽっかり穴が開きましたとさ。」

なんてね。ガサガサと姿を現した彼女はしゃがみこむと傷口の付け根に手を翳して、横に滑らせれば新しい肉が、血が、魔力が、組織が形成される。肌の色が少し白くなったことも気にせずそっと止めると横たわる彼女の頬をぷにぷにつつく。
イヤリングにした黒い石。ユーリさんと言葉を繋ぐそれを揺らすと続きながら「あーテステス?」等と声を上げた。

「やぁMr.ユーリ?聞こえてるよね。黄身がくれたんだし。ポッポちゃんの気持ちは届いたかにゃ?このままほーちしてもいいんだけどぉ、持って帰っていじくりたい気持ちもあるんだよねぇ。
ま、死ぬ事は無いけど【多少】変わっちゃったのは許してヒヤシンス!僕は天才だけど、全く同じのなんてつまらないからねん。ちょっと変えさせてもらったよ。ま、後は君が選択したまえ。少年も居るのだろう?嗚呼、あとScarletGirlにもよろぴくね。
【恩は恩で返せよ凡人共】ってね?」

くすくす、ひそひそ。白衣を口元に当てながらイヤリングをまた揺らして一方的に通信をきり、たちあがる。
血も戻り足の傷跡以外血色の良くなった彼女を見下ろして「んー。そろそろ可愛い僕のbrotherも帰ってくるだろうしね。」と言いながら木に触れ、木は崩れ、土に降り、刹那さんにかかったそれは形を変えて、集まり集合して包み込み、やがて刹那さんは柔らかなテントの中に入れられた。

「see you again、ポッポちゃん。次の時に会えるのを期待してるよ。」

その場を後にするように歩き出した彼女はケホケホと口から血を垂らし、少しずつ落としながら姿を消して行った。

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