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【 指名制 / Remake 】耽溺のグランギニョル【 提供人外 / マルチエンド式 】/1054


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789: レオ [×]
2024-04-28 23:20:49



>ラザロ(>788


……ラザロ?
(初めは己と同じく、感動の声を上げたのだと思った。しかし、明らかに様子が違う。怪訝と心配を織り交ぜた色を被り、高揚の潜んだ視線で彼を追って、その名を呼ぶ。そこに返ってくるのは、立ち上がった背越しに絞られる言葉。どうした、と問う筈だった声は、肌の痺れるような咆哮に飲まれ、身を固めたその一瞬の間に――視界が、引っくり返る。「な、っ……!?」咄嗟に掛かる重力へ逆らいかけて、だがそれは両肩を捕らえたドラゴンの手に阻まれ、倒れた身体はそのまま抑え込まれてしまう。背に受けた衝撃に驚くよりも先に、真上の彼に目を奪われる。黒く染まった月の瞳、その額にうっすら浮かぶ薔薇の紋様、そして、開かれた口から見える牙。騒いだ本能が告げる――目の前の“これ”は、己を喰らう捕食者だ。咄嗟に詰まった言葉の後に、「……私を、喰う、のか?」動揺が、解りきった無意味な確認を落とさせる。「ラザロ、」つい先程までの、逞しく、豪快で、けれども優しいドラゴンの名を、もう一度呼んだその後、「待ってくれ、今はまだ、まだ……」制止を掛けた。弱肉強食、強きを生かす命の糧。狩られ喰われるならば、抗わない。信じ従い続けたその山の摂理に反しているのに、それでも。口は止まらない。「…まだ、足りないのだ。君との話が、君の好ましいものさえ聞いていない、早過ぎる、このまま終わるのは、」ぼろぼろと、窮地に追われて吐露する感情は、恐怖でも、警戒でも、命乞いでもなくて、「――寂しい。」ただ、胸をぽっかり空かし苛む寂寥。彼を見詰めるその真っ直ぐな視線にも、寄せて下がる眉にも、震えた声にも、それはありありと滲んで、溶けて。「……ラザロ。」もう溢れ尽くした言葉の最後の最後、縋り頼るようなか細さで、また彼のドラゴンの名を紡いだ。)




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