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1387:
ニール・グレイ [×]
2024-08-23 01:16:44
>ジョネル/クォーヴ(>1385)
――ばあ、なんてねぇ。丁度良い頃合いみたいだから、オレちゃんに交代するよ。…ふふ。そんな事言うならオレちゃんだって、貴方達の夢物語がとっても羨ましかったよ。公爵さんも、貴方とまた話せる夜が待ち遠しいってさ。
…うん、取り敢えず手短にこの辺で。夢の話は名残惜しいけど、この先の物語も楽しみで仕方ないからね。それじゃあ、貴方もオレちゃんも、良い夜を過ごせるよう願ってるねぇ。
***
(美しき尾の淑女と過ごし始めて一週間。栄養摂取こそまだ十全とは言えないが、目元の隈はすっかり消え去った。「…今日も綺麗だねぇ、フェロメナ。」限り無く照明を絞った暗い室内。棚の上段に仮住まう彼女の紅碧が、窓辺で揺れる白髪のカーテンにちかちか映り込む。――その色にのんびり見惚れて暫し。「……ひとに会いたいなぁ。」不意に零れ落ちた呟き。…使い魔達も淑女も、己を認識し言葉を理解しているのは解っているが、どうしても満ち足りないと、獣の性分を宿す肚の奥底から願望が洩れる。それから喉に唸りを回した後、思い付いた足が向かったのはベッド脇、備え付けのテーブルに置かれたペンとメモ用紙の元。一先ずシーツの上に腰を落ち着け、手にしたそれの一枚へインクを下ろして、いそいそとメッセージを描き出す。――『日照りで溶けちゃいそう。涼しい所連れてって。』じりじり身を焦がす寂寥を忌々しい太陽に喩えた文面は、罫線も無いのにきちりと真っ直ぐ。教科書の見本そのまま並べられた文字にも、ブレや大小が微塵たりと存在しない。そんな不気味なほど人となりが一切見えない、まるで機器の印刷のようなそれを紙を突き破らんばかりの濃い筆圧で綴り、その最後に名前を添える。「でーきたぁ。」短い文章の誤字を確認して、二つ折りにした用紙を差し出した場所は、丁度傍で作業していた使い魔の鼻先。「ねぇねぇ、このお手紙、クォーヴの所まで持ってってほしいなぁ。」己の声に振り返った使い魔を見詰め、ゆらり首を傾げつつ反応を待てば、その使い魔は了承の声の代わりに手紙を受け取った。「ふふ、宜しくねぇ。」何処かへと向かうその後ろ姿にひらり片手を振って見送り、残された己は僅かな達成感にご機嫌と、いつ聴いたとも知れないうろ覚えの童謡を鼻で奏でながらまた窓辺に舞い戻り、其処から淑女を眺めて返事を待つ。)
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