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1289:
レオ [×]
2024-07-15 20:11:04
>ラザロ(>1283)
ああ。まだ狩りの仕方を教わる前の事だ。
(問いに返す何気無い言葉に滲む追憶が、いつもより穏やかな香を印象付ける。「……あの頃は“頼むからじっとしてくれ”と、猟犬共々ハーゲンによく綱を括られていたな。」この姿と相違無い年の頃、一言一句全て覚えるほど聞き慣れたお咎めに付随する行為はきっと苦肉の策だったのだろうと、好奇の旺盛さで何度も解いてしまっていた手を今になって見詰め、ふっと柔く笑う。「ふむ、木彫りか……」得られた賛同へ喜ばしげに浮かれて、彼から転がり出た工作の代表に想いを馳せ、「…良いな。笛なら昔作った事がある。久方ぶりに挑んでみるとしよう。」かつて削り上げた小さなそれを、今の手でも余りある指尺で表しつつ、これからの楽しみを長閑に語る。――戻した話題に答える彼の声に些かの剣呑を感じ取ったか、とっとほんの一瞬僅かに跳ねた心臓に合わせて、己も身を起こす。……身ごと背いた表情は窺えない。だからせめて、彼の言葉を取り零すまいと息さえ潜めて、「……ああ。」途切れてしまった声に続けて、静かに相槌を打つ。彼の感情に否定も慰めも無く只寄り添い、その広い背に自らの背を預けて、「…私は“君”の獲物だ。私は君の命を繋ぐ為に居る。」まずは一つ、事実を。それから、「……しかし、あの夜のような喰われ方は、納得がいかない。」あの日、あの瞬間。感じた強烈な寂寥に陰る色で此方も俯いた後に。「――一つ、約束をしてくれ。」元の姿と同じ、規律正しい芯の通る凛とした声。体勢はそのまま、凭れた背越しに見上げた彼の顔を真っ直ぐ見詰めて、「いつかこの先、私を喰うその時――“いただきます”と。他でもない“君”の言葉で、私の目を見て、その一言を言ってほしい。」危険溢れるこの屋敷の中、未来など不確かで、約束など守りきれる保証も無くて、それでも、「君なら、出来るだろう?」祭りの夜を恥じ入る彼のその逞しい誇りにこそ、全幅の信頼を乗せて。詫びを受け取る代わり、他の何にも阻ませない互いだけの宣誓を結ばんと、そう朗々言の葉を紡いだ。)
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