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102:
ザカリー・アーバーン [×]
2020-03-10 23:01:54
>ミリアム
おぉー…
( それはまるで、マジックショーに初めて連れていかれたときの感動に似ていた。お子さまランチのように突き立てられた旗の模様は不気味な目のシルエットをしていたけれど、それが何だって言うのだろう。オムライスの上の旗がぱたと揺れ、何だかむず痒くなる。「すげえ。ありがとう」輝いた眼にお礼をひとつ。そうして拒まれたフォークの先は一度だけゆらりと揺れ、「そっか」と緩慢にUターンした。「難儀な生だ」ポツリとこぼした言葉は自分でも意識しない内に寂しさを含んで、そんな感情を乗せた自身に驚く。一度だけ頭を振って、何事もなかったかのように振る舞えば、先の不可解な感情もゼロへと戻るだろうか。目の前の怪物がどうしても恐ろしいものに思えなくて、どうにも生命の危機の実感が薄いのだ。この女の子を怖がる必要がどこにある。ソーセージにぱくりと食いつきながら彼女の布へ視線を合わせれば、「あれ?照れてる?」朱の散った頬に目敏く気づき、ほわと少し胸が暖かくなる。次いで、余韻に浸る間もない内に見せられたのは、犬歯と呼ぶには無理がある鋭い牙。肉食動物よりももっと残忍で、血塗られた様子がありありと想像できた。今の真白い表面よりも、肉を食い千切り赤く染まっている方が自然だと思えるほどに。「へぇ、ナイフより切れそう」呑気な感想が出てきたが、薄い恐怖感が湧き出てきたのも事実。それでも、彼女がそれを見せたことは何よりもの誠実さの証に見え。「キレーだと思う。こんなキレイな牙なら貫かれたい奴もいるかもね、なーんて」半ば本心からそう言って、にひ、と真似して笑ってみる。最後にゴクンとオレンジジュースを飲み干せば、皿の中身はもう終わり。ちょっと名残惜しいな、とすっかり膨れた自身の腹をさすり。「ちょ、痛い痛い!」頬に当てられた拳には半笑いで応答。弟妹がいればこんな感じだったのかなと、なったこともない兄の気分に高揚する。数秒後の提案には、パッと顔を上げて賛意を示して。「あー、そうな。食べないなら連れてきてほしい。ダチっていうのも気になるし」ふらふらくわえたフォークの先からじんと痺れが伝わって、「やめろよな」と冗談半分の制止を。「ミリ。OK、よろしく。ペコって一文字も被ってねーけど」未だかつて呼ばれたことのないような変テコな名前、けれども嫌悪感はない。それは彼女の持つ空気感ゆえなのか、この異常な空間に馴れてきたせいか。「餓える?ミリのお陰で満腹だよ、ありがと」シーツを握りしめている指先が見え、やっぱり悪い子な筈がない、ともう一度確認する。「ミリの友達ってどんな奴なんだろーな、ミリみたいに良い子だと良いな」先の暗黙の否定すら無視したなら、悪戯にそう付け足してみようか )
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