TOP >
BLなりきりチャット
自分のトピックを作る
2004:
サクヤ(飯山 駿) [×]
2020-05-05 13:08:50
>>2003 ミヤビさん
……ああ…、ありがとう。
(ソファに腰掛けて目を瞑っていれば彼の声が聞こえる。その手には薄手の毛布が握られていて、此方を気遣ってくれる言葉と共に渡されて。彼は何故自分をこんなにも気にかけてくれるのだろう。惚れる惚れたと冗談めかせて言われたことはあるが…。彼が着物を脱ぎ始めると閉じていた瞳を開いて大きなソファに横になって毛布を被る。部屋が暗くなると彼が動く気配がより鮮明に感じる気がして、遠くから聞こえてくるシャワーの音に何故かまた鼓動が早まるのを感じて。彼は仕事仲間。友人や親友と言ったカテゴリとも違う関係。友達以上恋人未満なんて良く言うがそれとも違う。だが決して薄っぺらな関係ではなく少なくとも自分は彼の前だけでは素の自分で居られるのだ。では彼と今以上の関係になりたいかと言うとそれは分からない。自分の心情の整理が付かぬうちに彼がシャワーから出る気配を感じて暫くしてまたリビングへ戻ってくる気配を感じては意味もなく狸寝入りをして。こまめな性格の彼が洗い物をしないのは自分を気遣ってのことだろう。…もし彼が“夢追い人”の元へいってしまったら、今自分が彼から貰っているものは全てその“夢追い人”のものになるのか。それは少し…嫌かもしれない。程なくして彼が部屋へ向かう気配がして気のせいかもしれないが此方を見られている気がして。静かに扉が閉まる音がしては閉じていた瞳を開き「……おやすみ、雅人。」と彼の心の声が聞こえたわけではないがポツリ呟くと彼の匂いに包まれてゆっくりと眠りに落ちていって───…)
───……
「…ミヤビさんが、辞める?……今週末、ですか?」
『そう。前々から話は聞いていたから急ではないんだけどね。…どうしたのサクヤ、顔色悪いよ。』
「いえ…すみません、レイさん」
『送別会はここでするから……──』
(彼の家に泊まってから数日後、営業時間を終えたロッカールームでレイから彼の引退を告げられる。その瞬間、自分の中で何かが崩れ落ち、地に足がつかない感覚に必死に“サクヤ”を保ちレイの話を聞くも正直うわの空で。そして時が過ぎるのは早い。レイから彼の引退を告げられてからの一週間、店は彼との別れを惜しむ客で溢れかえった。『やめないでよ、みやびちゃん。』『ミヤビが居ないと生きていけない』と泣いて別れを惜しむ客もいれば『応援してるわよ!店やるなら教えてね!』と背中を押す客も居て彼がいかに男女共に愛される人望熱き人物なのか実感して。ちなみに客たちは今回ばかりは気持ちを受け取ってくれと強引に彼に奢らせずに(勿論客たちの無理のない範囲)で沢山のボトルが空けられこの一週間の売上は連日彼がトップ、歴代の上位を凌ぐ売上を飾り、彼の華々しいホストの歴史は幕を閉じて。そして今は従業員だけでの送別会も終えてつい数十分前にぎやかだった接客ホールもすっかり落ち着いていて。室内のソファは彼に贈られた数々のプレゼントや花束で埋め尽くされていて例の社長息子(オーナー)は最後まで彼を泣いて引き止めていた。そんな社長息子も今は帰って自分ももうあとは帰るだけなのだが、どうにも帰れずに接客ホールにいた彼の元へいつもどおり無表情で近付いていって。ちなみにこの一週間は彼が忙しかったというのもあるが自分が避けていたのもありまともに話していない。彼の前で緊張することなどなかったのに今は少し喉が乾いて。「…ミヤビさん、お疲れさまです。…みんな…ミヤビさんと離れたくないと言っていましたね。」“自分は”とは言わずに静かにそう話しかけてはやや目を伏せて「…例の人とはうまく行きそうですか」とやはり感情の読みづらい平坦な声色で静かに問い掛けて)
【お勧め】
・初心者さん向けトピック
[0]セイチャットTOP
[1]BLなりきりチャット
[9]最新の状態に更新
お問い合わせフォーム
(C) Mikle