(彼からも“二人で幸せに…”と言われてその時の彼の表情を思い浮かべてはまた緩む頬を引き締めつつ、自室からシックにラッピングされた縦に細長い長方形の箱を持ってきて。リビングで待っていてくれた彼の元へ近づいてはその箱を両手で持って差し出し「…これ、クリスマスプレゼント。…その晃太みたく手作りじゃないし高いものでもないんだけど…」気恥ずかしそうに視線を横に流して片手を離して後ろ髪を掻いてはチラリと彼に視線を戻す。箱の中身はネックレス。シンプルなシルバーチェーンの先に縦長のプレートがついていてそのプレートには縦ラインに薄くぼかしが入っており、彼の誕生石であるアイオライトの小さな宝石が埋め込まれていて。裏には“Sono sempre accanto a te( いつも貴方の傍に.)”と彫られていて。彼の手作りと違い市販のもの。高級ブランドでもない。でも色々調べて探して彼に似合いそうだと思い、せめて他にはない1つのものにしようと思いオーダーメイドで作って貰ったもので。彼ならきっと喜んでくれるはず…分かってはいるのに少し緊張してしまい彼の反応を窺うように視線を向けて)