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自分のトピックを作る
101: 髭切 [×]
2018-10-08 20:58:35


髭切.
だから弟の前じゃ見せられないかな、君にも揶揄われてしまう事だし。…まあ、自分の意思で離れるつもりは毛頭ないから今のところは安心してくれて構わないよ。もしもの話をしたって、僕たちには決められないし変えられることでもない。変えてはいけないことだから(言葉にはわざとらしく棘を混じらせながらも声色は楽しむように返し。己が半身と離れた行く末を一度でも考えなかったわけではなく、然しながらそれを打ち消すように目の前に確りと存在する弟のことを思い浮かべては口元に薄い笑みを浮かべたままこちらを慮る言葉を紡ぐ相手へと宥めるような返事を投げて。向かいに座る刀も腰を上げたことを確認すると小さくうなずいてのんびりとした普段の動きよりは幾分機敏に厨の方へと足を向けて)それには違いないけれどね…やっぱり狸だ。うん、僕の弟はしっかりしているのにたまに抜けているから何かやらかしたのかもしれないよ。行ってみよう。

鶴丸.
ああ、その反応を見る限りよほどうまく隠しているらしいなぁ…ん、このくらい気にするな。(語りきかせてなお信じられないというような、不思議そうな表情を浮かべる相手にもはや感心すら混じらせて呟くと告げられた礼の言葉に軽く首を振ることで応えて。そうして隠し通す兄と反対に誤魔化す仕草のぎこちないことか、不自然な間を開けて答える姿にあえてそれを指摘する事はなく体離すと落ちたままの欠片を拾い集めては割れ物のくず入れへと運び)…わかった、君がそういうのならそうするぜ。髭切には言わないでおこう。ま、俺が言わずとも彼は気付くと思うがなぁ…。

--------------------------------

わかっているから聞くんだよ。…聞こえないなぁ、もう一度(外された視線口元緩めながらも小さな言葉をしっかりと耳に拾い、そうして尚相手の口元へと耳を寄せるともう一度とねだる言葉をかけて) あはは、そうかもしれないね。…ありゃ、駄目かい?いつもしている口吸いと変わらないよ( 悪びれもせず答える姿に肯定の言葉返しては舐めとったそれをこくりとのみくだしつつも腕は引かれるままに離して、反省の色見せずに首を傾げ )

逃げ場なんてあっても使わないけれど…ふふ、お前が追い詰めてくれるならそれも良いかな(肌の感触楽しむようそのまま指の背で目元まで撫で滑らせるとその冗談すら丸ごと飲み込んで。緩やかに動く喉元見つめては腹のすくような感覚おぼえ指先滑らせて首元をつつき)…そう、それならお預けも楽しいから構わないよ。

…なんだかいつも通りだねえ。このまま二人でいることが出来たら幸せ、ってことかな?(問いかけに返された言葉聞くとしばし逡巡してはいつも通りの笑みにて答え、蕩けたような表情視界に入れるとその愛しさに思わずと抱き寄せて弟の触れた頬と同じ箇所に口付け落とすとそれでは足りないとばかりにゆっくりと唇を重ね。滑る指先の擽ったさにくつくつと堪えるような笑い声響かせ喉を晒したまま視線だけに見下ろして)ふふ、僕に言わせるなんて野暮だなぁ。…見えてしまうんじゃなくて、見せるんだよ。

嫌だよ、お前のことは全部伝えたいもの。獅子に…ふむ、弟を食べたいと思う、って所はたしかに似ているかもしれない。(言葉の内容だけに受け入れる事はできないであろう表情にも臆することなく言葉だけで拒否を示しては己と同じく名になぞらえて返された小さな声に爪を立てた猫のような形を作り相手の前へと寄せて、その手を崩し伸ばしては人の体の弱点である首元を狙うように爪先でなぞり。眩しげに眇められた瞳の閉じた瞼まで唇這わせると相手の言葉につられたように表情崩して笑みを零し愛しい想いを飽和させたような声色で答え)お前は本当に…愛してるよ。僕だけの弟

優しいねぇ…無理はしていないから大丈夫。むしろ僕としては早く弟と話したくてたまらないのだけど……とりあえず、短くなるけれどこれだけ。僕もお前が愛しくて、大好きで、共に過ごす時間が幸せでたまらないよ。…そりゃあ自分から甘えてくれたら嬉しいけれど、そうでなくとも僕が散々甘やかしてあげるからこれからも覚悟しておいで。(背へと腕を回し一度きり強く抱きしめては頬をなぞり離れて)

102: 膝丸 [×]
2018-10-11 22:43:18

 
 
 
膝丸 :
いや、改めて今度礼をさせて貰おう。──と、流石に待たせ過ぎたな。茶が遅いと鶯丸が痺れを切らしているのではないか?( 眼前の彼の呟き、そして仕草に現実味を増すものの偵察値の低い己のこと。深く探った所で兄の本心は探れまいと諦め、傷付いた手のひらへと再び視線落とせば1度だけ握り、開く。問題なく動くことを確認するとここへ来た目的を思い出したかのように口に出しては先の失態に対し苦笑いを浮かべ、徐々に近づく足音に全く気付くことなく適温まで下がった湯を急須へと移し )─ああ、助かる。俺も兄者に隠し事が通用するとは思えんが……、この程度も出来ぬ弟と思われるのは些か辛くてな。


鶯丸 :
お前の言うことにも一理ある、が、それだけが選択肢ではないさ。俺達には自我がある。時には逃げることだって大事な事だぞ。( 棘を含みながらも応酬を楽しむような口振りに口角引き上げるのみに止め。当人ですらない己の言葉に思うところがあったのか、宥めるような言葉に眉を僅かに下げると 何から、とは言わぬものの己が運命と全てを諦めてしまいそうな兄弟に対しぽつりと零し。腰を持ち上げ相手の反応を伺うも既に行動を始めた兄刀、その常時よりも機敏な動きに呆気に取られ瞳をぱちりと1度だけ大きく瞬かせると表情崩し後を追うように歩みを進め。やがて厨の灯が確認できるほど近くまで近付いた頃、風に乗って感じたのは僅かに心当たりのある甘い香り。まだ離れた距離であるからか、薄らとしか分からないそれに口を噤み )…急ぐのはいいが足を踏み外したりするんじゃないぞ。…──ん?


***

ッ、兄者もお人がわるい。──暴いてくれ、恥も外聞もなく。………~っ、うそだ。やはり何も聞かなかったことにしてくれ。( 兄の緩んだ口唇に伝わっていることは察し、然し強請られれば応えざる得ないのは惚れた弱み。悪態1つ吐くと利き手で兄の手を取り己の腰へと触れさせるように引き、さらに兄の後頭部へと逆の手を回すと熱を孕んだ囁きを鼓膜へ注ぎ込み。やがて言い終わるや否や逃げるように後頭部から手を離し距離をあけるべく兄の胸へと手を付き )──か、変わる…!あの時は余裕が無い故、気にならんだけで…い、今は…( 見せ付けるように滑らかな白い喉が動いた様に目を逸らすことも叶わず、じわじわと肌を紅潮させ。羞恥にぶるぶると身体を震わせながら両手で兄の腕を掴んだまま噛み付くように答えて )

…っ、ふふ、ははっ、擽ったいぞ、兄者。…──む、兄者は本当に……そう受け入れて俺を舞い上がらせるのだから…ひどい。( 掠める爪の感触のこそばゆさに肩を竦め小さく笑を零しては咎めるような口調とは裏腹に常時よりは甘えた声色で両腕を兄の背に回せばそのまま抱き寄せるように腰を抱いて。急所を悪戯につつく指先を受け入れるように首元晒し、注がれる視線にむず痒さ覚えると身を捩って )まるでその後を期待しているような言い方だな…?いつまでお預けなのか、それこそ一月のお預けになるやもしれんだろうに。

う、む。兄者の傍に居られることが既に何よりも果報者ゆえ──っふ、ン( 頬に落とされる口付け受け入れつつ応え、じんわりと触れた箇所から伝わる兄の温もりに目を細めては きゅ、と胸の辺りで弛んだ服を掴み、ゆっくりと重なった口唇を息を吸うべく僅かに離せばそのまま割開くようにあわいを舌先でなぞって。己を見下ろす瞳に背中押されるように滑らせた指先の位置へ口唇を落とし、戯れに数回触れるだけに留め、最後に1度だけ好奇心で跡がつかない程度の力加減で緩く吸い上げると再び兄を視線交わらないように気を付けながら見上げ )……っ、み、見せ…!?…──ん、ついた、ついたぞ、兄者。

う、うう、はずかしいのだぞ?兄者にそう言われるのは嬉しくもあるのだが…。──ッ、あああ兄者のなんと愛らしきこと……!獅子というよりかはまるで猫のようで本当に……、兄者に食べられるのならば本望だ…ッ、ひ、ぅ( ふい、と顔ごと視線逸らし可愛げのない台詞をのたまいながらも耳にほんのりと差した赤みは隠せず、窺い見るように横目で一瞥した兄のあまりにもの愛くるしい仕草に慌てて両手で己の口を抑え。心奪われながら勢いのまま受け入れる言葉を並べ、まるで捕食者の様に首元を掠めた爪にひくんと体を揺らして。瞼に触れた口唇の感触が離れると再び瞳を開け、視界に広がった兄の表情、そしてどろりと蜂蜜を溶かしたような甘い声音に察しの悪い己にも伝わる感情にぶわりと頬を火照らせ、すい、と視線を右へ左へとゆっくりとさ迷わせた後、観念した様に視線交わらせ。緊張のあまり少しだけ上擦った声色で言葉を紡ぎ )──っ、俺も、兄者をあいしてる。俺だけの兄者。……俺だけの、髭切。

──ふ、優しいのは兄者にだけだぞ?俺も、兄者ともっと話したい。…が、今のようにゆっくりと言葉を交わすのも逢瀬のようではないか。( 強く抱きしめられ、それに応えるようにすり、と兄の首元から頬にかけてまるでマーキングの如く擦り寄り、お互いの身体に隙間が出来ればそのまま大人しく離れ )ん、兄者に甘やかされるのは擽ったいが、とても幸せな気持ちになる。──然し俺が不器用ながらもこうして甘えるのは兄者が特別だからだぞ。他の者なら性に合わんと一蹴していたかもしれない( ゆるゆると表情緩め )さて、後半のやり取りもだいぶ長くなってきた。俺の方では選べなかったが、削ったり混ぜたり蹴ったりと好きにしてくれて構わんのでな。好きにしてほしい( こくり頷き )
 
 
 

103: 髭切 [×]
2018-10-12 01:15:15


髭切.
…逃げる、かぁ…うん、それが正解の時もあるかも知れないね。僕たちはどうにもひとつの道を見すぎてしまうから(自分たちの行く末として思い浮かべることがなかったとでもいうように不思議そうな声色で投げかけられた選択肢を繰り返すと頷きとともにそれを受け入れ、意思が強いと言えばそうであるものの決めた道のそとへ外れることの少ない二振りの性格を茶化すように言葉に出して。ふと返していた声を止めると淡く漂うのは先ほどまで噎せるほど感じていた甘い香り、一瞬にして眉を寄せ表情硬ばらせると後ろを歩く刀を待つことなく厨へと足を急かし入り口に手をかけては中をのぞいて)嫌だなぁ、そこまで耄碌して…、…甘い香り?

鶴丸.
君は生真面目というかなんというか…それなら次の非番にでも髭切と出かけてきてくれ。ついでに君好みの茶菓子を土産に買ってきてくれたらそれで良い。…確かに、痺れを切らして…待ちきれなかったみたいだな(頑なに礼を返そうとする真面目な刀にふと目元緩めては褒美になり得るようなそれを提案しつつ遊ぶように額をつつき、握って開いてと動かされる手元へそれとなく視線落とし問題なく動いていることを確認しながらも急ぎこちらへ向かっているのであろう足音が徐々に響くことに気づいては思わずため息をついて。隠し事が通用しない、そう述べる口に頷きながらも知られたくないと頼まれたこと思い出してはもう一つため息をついて未だ気付いていない様子の弟刀を尻目に先ほど捨てたばかりの欠片を拾いあげ、指先へ浅く傷をつけると滲む血の匂いを広げるように揉み袖を引いて囁き)そうはいうが、君が出来ない刀ならこの本丸の大方はそうだろうさ。…ばれたら怒られるんだろうなぁ…全く、上手く話を合わせてくれよ?

------------------------------

ん…ふふ、ごめんね、今度はしっかり聞こえてしまったよ。…そんな気分にさせてしまった責任は取らないとねぇ(ねだるままに再び耳元で繰り返された蕩けるような言葉を聞くと肩揺らしながらも満足げに目を細めて相手に引かれた手に力を込め体抱き寄せ、逃げる様におかれた手を意にも介さず抱きしめると唇を重ね)…ふぅん、口吸いの時は余裕がないんだね?…確かにそうしている時の弟は溶けているみたいでとても可愛らしいかなぁ(己の仕草に昂ぶっているのか朱をさす白い肌見つめると事も無げに言葉を返し握られた腕をそのままに相手へと体を寄せ)

そりゃあ、擽ったくしているんだもの。ありゃ…ひどい兄でごめんね。お前のことが好きだからそうしてしまうんだ、許してほしい(言葉には幼子を咎める様な形を作りながらも自らの体を抱き寄せる腕に大人しく身を委ねると相手の言葉を拾い口にしてはそれを省みるどころか次にはねだる声を紡いで。触れた指先から逃げる事なくむしろ晒される白い喉元に唇を寄せるも寸でのところで動きを止めるとゆっくりと離れ、困った様に眉を下げつつ逃げた視線を追って顔覗き込み)ご褒美みたいなものだから期待しても良いでしょ?でも…一月は流石に耐えられる気がしないよ。…今も触れたくて仕方がないのに、ね。

僕も同じだから、やっぱりこのまま二人でいるのが一番みたいだ。…可愛い(布を握る手を見遣るともったいないとばかりにその間に己の指先滑り込ませて此方を握れと手のひら擽り、なぞる熱を受け入れる様薄く開いてはそのまま舌先を柔く唇で食み。己のねだったことといえどそう簡単には残してくれないだろうという想像のまま跡をつけるどころか擽るばかりの感触残す目の前の刀に髪へ指通して撫で、一度きり感じたごく淡い痛みに目を細めては褒める言葉をかけ)そう、お前と僕のことを見せつけるために。…よしよし、よく出来ました。でも、これじゃすぐ消えてしまうかな

…ありゃ、僕の弟が可愛いって話だったのに僕が言われてしまったよ。猫じゃなくて獅子だから可愛いだけじゃないのだけど…ふふ、それなら骨の髄まで平らげてあげないと(手のひらの好きから漏れ出る先ほど自分が述べた様な言葉に思わず首を傾げつつ矢張り受け入れられた己の欲に爪先で擽った首筋を柔い指の腹で触れ、そのままその奥にある骨をなぞる様なでおろすと背を辿り腰元まで手のひら這わせて抱き寄せ。再び絡む己と揃いの琥珀色とそれに対比するよう広がった赤色に堪えきれない己の愛情が伝わったことを察しては揺れた唇から帰る言葉を待つように見つめ、それが紡がれるたびに笑みを深めて淡く肌を上気させ)…うん、嬉しいよ。愛しい膝丸。

嘘ばっかり、他の刀にも優しいのは知っているよ。…僕には特別優しいのも知っているけれど。…ふふ、どちらも楽しめるのは此処の良いところかなぁ…どうしても話したくて、すぐに会いにきてしまったよ(すり寄せられた肌の香り楽しむように鼻先寄せると耳元へ口付け一つ落とし)…そんなに僕を喜ばせてどうするのやら…何かおねだりしたいことでもあるのかい?( 一切の曇りなく紡がれる言葉に話した体を再び抱き寄せ問いかけて )返すのも大変だろうから短くしようと思ったんだけど選べなかったよ、ごめんね。お前も好きにして構わないから、切りたいところは切って混ぜてってするんだよ。( よしよしと撫で )


104: 膝丸 [×]
2018-10-13 00:42:58

 
 
 
膝丸 :
な、何故そこで兄者の名が出てくる…!?流石に兄者の手を煩わせるわけには──…それに俺好みの菓子ならば何の礼にもならぬ気がするぞ…?それならば君と出掛けた方が……、む。───…どうした?( 多くの刀と過ごしてきた刀らしい、慈しむような優しげな視線に身動いでは相手の提案に耳を傾け、まるで自身への褒美と言わんばかりの魅力的なそれらに心揺らぎながらも突かれた額を擦り、遠慮の言葉を並べて。度々零れるため息に内心首を傾げつつ、自身が割ったグラスの破片を拾い上げた相手に訝しげな視線送るも次に起こした行動に目を見開き慌てて手を取るも引かれた袖に意識はそちらへ向かい )ッ、な、何をしている…!…血が出ているではないか。…──ん?話を……?しかしそのような場合では───!


鶯丸 :
ああ、お前達の刃生を省みればわからんこともないが──…、どうした、髭切?( 己の言葉を受け入れるように頷く後ろ姿に小さく小さく呟くも先程香った甘い香りはやはり弟刀のものだっただろうか、常時ならば独りで行動するより先にこちらに問いかけるだろう相手の思わぬ姿に目を瞬かせると同じように足早に向かい。やがて入口で足を止めた相手に後ろから声を掛けようと息を吸い──、道中香った物とは違う、身に覚えのある香り。眉を顰めるとまるで誤魔化すかのように重ねた香りに白い刀のやりそうな事だと大きく溜息を吐いては独りごちるように呟き、未だ中を探るようにして動かない髭切の背に手のひらをぽんと乗せて )………はあ、これはこれは、彼奴はまた余計なことを。


***


うそだと言ったのに……、責任などいらぬ──…っ、( 小さな笑と共に紡ぎ出された言葉に羞恥煽られると強がる言葉と共に口だけの拒否をし。己が触れさせたとは言え意志を持って動き出した手の平に慌てて腕を突っ張ろうにも時すでに遅し、合わさった口唇にぴたりと抵抗を止めるとそろりそろりと相手の首裏へと腕を回して )──ッ、ま、まさか…。兄者、く、口吸いの時、目を開けているのではあるまいな!?( 掴んだ腕はそのままに、まるで抱き込むならこちらにせよと言わんばかりに自身へ寄せられた身体にこわごわと腕を回そうとするも、掛けられた言葉にぴしりと固まり )

ーーっ、ひどい兄者だ。そうやって言えば俺を丸め込めると思っているのだから。──ほら、兄者。捕まってしまったぞ?( 何一つ抵抗することなく己の腕に収まる身体にじんわりと胸が暖かくなるのを感じ、それを表情に出すまいと強請る言葉に反発する言葉を掛けるも回した腕に力を込め、やや揶揄うような声音で問いかけて。晒した喉元に掠める柔らかな髪、僅かに吹きかかる吐息に ひく、と身体に力が篭るも離れていく温もりに名残惜しさ覚え。目を合わさぬよう逃げたにも関わらず追うようにして覗き込まれてしまえば潔く諦め視線を合わせて )…──俺も、一月も兄者が触れてくださらんのは堪える…。…ッそれに、すこしだけ、いま、触れられるのを期待してしまった。

っ、…は、ッ、( 縋るように掴んだ服がお気に召さないようで、存在を主張するように擽る指先に這い上がるぞわぞわとした刺激にぎゅうと双眸きつく閉ざしては指先絡めるように手を握り、受け入れるようにして開いた己とは違う柔らかな温もりに漏らした吐息は妙に甘さを含んで。薄らと白い肌に残った薄桃の跡にきっと満足頂けていないだろう、優しく己を褒める声に耳を傾けながら声に出さず語りかけるように口を開閉させた後、徐にシャツのボタンを二つほど開けると見せるように襟を開き、強請る言葉を告げて )──兄者、っ兄者もつけてくれ。

兄者はとても愛らしいぞ…?獅子でも猫でも。…─っ、ひあ!?……や、そこはやめてくれ…っ。( 首を傾げる、そんな所作すら今の自身には何よりも愛らしく映り、常時よりも無防備に見つめていれば首筋から骨を辿るようにして降りる指先のこそばゆさに目を細めるも指先が背筋に触れた途端ひくりと大きく身体を跳ねさせ。大人しく抱き寄せられながらも注意は後ろに回る兄の手に向いて。己の発した言葉一つ一つを大切そうに受け取る姿に息苦しさすら感じるほどの愛しさを覚え、ほんのりと肌を染め紡がれた言葉に感極まり滲む視界、その姿を見られまいと兄の片口へ額押し付け )ッ、あにじゃ、……しんでしまいそうだ。

───ッ、す、すまない。少しの間だけでいいからこちらを見ないでもらえんだろうか。その、なんだ。兄者が妬いているのではないかと都合の良い解釈をしてしまって…、だ、な。( 僅かに滲むどこか諌めるような口振りに脳裏に浮かんでしまった二文字。兄の目を覆うようにして片手を差し向けるとぐい、とそっぽ向いて )──あ、う、またそう俺を喜ばせるようなことを…。驚いたが、嬉しかった。そう思うと自然と足が向いていたんだが──…兄者は気にしないでくれ( すう、と息を吸い込む音に嗅がれては堪らんと逃げうつも、耳元へ落とされる口付けに頬を赤らめ )おねだりしたいことなど──。その、たまには素直になるのも、と思っただけだ。……強いて言うならば、兄者が喜んで下さるのではという下心は───…あった。( 先程までの素直さは残るものの、じわじわとこみ上げる羞恥に最後はぽそぽそと地面に語りかけるような声量で呟き )うむ、兄者は本当にお優しいな。またどこかで切ったり混ぜたりとするやもしれんが、今はこのまま兄者に甘えることにし、た。( 撫でる手のひら受け入れては言い淀みながら応え )
 
 
 

105: 髭切 [×]
2018-10-19 01:46:49


髭切.
ん、…嗚呼、ごめんね、突然先をいってしまって。…やぁ、あんまりにも遅いから覗きに来たよ。大丈夫かい?(背に置かれた手のひらにぱちりとひとつ瞬きをしては一時とは言え置いて来てしまった刀の存在思い出し、弟刀の絡むこととなるととたんに視野の狭くなる己認識しては思わず苦笑を零して。振り返り一言謝罪の言葉をかけると軽く頬を叩き先程まで強張らせていた表情を崩していつも通りに厨の中へと声をかけつつ足を踏み入れ、手にもたれた欠片と混ざる匂いに眉を寄せて)…何かあったのかい

鶴丸.
傷はそれこそ手入れで治る、心配するなよ。…それよりほら、噂をすればだ。───すまんすまん、心配をかけてしまったな。俺が湯呑みを割って少し切っただけだ、な?(入り口で止まった足音に布の巻かれた指先を隠すよう相手の前に立ってはかけられた声聞いてにこやかに返し、つまんだ欠片を振りつつまだ血の滲む指先を唇にくわえては肩を竦め。同意求めるように後ろに立つ薄緑を僅かに見上げ視線合わせては話し合わせる事を促すように小さく頷いて。目の前のふた振りには己の血の匂いで誤魔化されているだろう、そう信じ込んだまま言葉を続け)もう少ししたら茶を持っていくから、茶菓子にそこの煎餅でも持って行ってくれるかい?

------------------------------

お前の嘘はわかりやすいから騙そうとしても駄目だよ?…ありゃ、じゃあこのまま触れないでも良いのかい(本心ではないだろう拒否の言葉を受けて態とらしく首をかしげると相手から絡められた腕に微笑み、腰抱き寄せながらも離れた唇をそれ以上触れ合わせることはなく)…うん、開けているけれど…だって、どんな顔も見ておきたいんだもの。口吸いの時のお前の顔はとても可愛らしいよ(ねだるような仕草受け取り伸ばされた腕が止まったことに顔を上げると至極当然とばかりに頷いて、追い討ちをかけるように言葉を重ね)

お前が僕に甘いから、それに慣れてしまったのかもしれない…。…ありゃ、困ったねぇ…でも、こうなると僕も…うん、捕まえた。(問題点のように口にしながらもお互いがお互いを甘やかし触れ合う対の刀の居心地の良さにふと目元緩め、問われたことに慌てる様子はなく紡ぐ言葉と真反対に緩んだ声色で答えつつむしろ相手捉えるように背中へ腕回しては抱きしめて。絡んだ瞳と震えた体に愛らしい期待感じ取っては後頭部支えるように手のひらを添えそのまま首筋へ唇這わせてわざと音を立てて離し)…そんなこと言うから、触れてしまったよ。うん、でも、兄として期待には答えないといけないよねぇ。

…ふふ、溶けてしまいそうだね(這わせた指先が受け入れられ握り返された手のひらに満足気に息を漏らすと蕩けた吐息飲み込むように唇合わせて、それをもっとと強請るように薄く形の良い唇を舌でなぞると強く閉じられた瞼見つつ額合わせて。最早痛みは無いにもかかわらずじんと熱を持ったように感じる肌に指先を触れさせ目の前で晒されていく胸元にひとつ瞬きをしてはじっとそれを見つめて、珍しくも素直に告げられたおねだりに唇寄せると見えるか見えないかの位置までなぞりあげては強く吸い付き華を残し)…うん、もちろん。…できたよ、僕の首輪。

そんな愛らしい僕にかわいい声を引き出されているお前は、もっと愛らしいかな?…ふぅん、お前はここがイイんだね(どこか油断したように此方を見遣る姿は据え膳とでも言うべきか、手を出さぬのも不敬とばかりに声の響く背筋で指先を止めわざと撫でる速度を緩めては言葉一つ一つを追うようになぞり下ろして。肩口に滲むのは弟の涙であろうか、それにすら愛しさ覚えると押し付けられた頭をただ想い伝えるように髪梳き撫でては相手の言葉に小さく微笑んで、柔い髪へ頬を当てるように首傾けると囁き)ふふ、死んでしまっては困るなぁ。…僕と一緒にいてくれるんでしょ?

…そう、…だって言ったら僕は僕を切らないといけないな、困ったねえ。代わりにお前が斬ってくれる?(瞬きのうちに暗くなった視界から逃げるでもなく瞼を閉じると相手の問いかけに肯定ととれる言葉を返し、はたとそれ止めては己の役目を委ね) お前を喜ばせるために言っているんじゃなくて、僕の本心なんだけど…それで喜んでくれるなら一石二鳥だよねぇ。…また早くには会いに来られなかったけれど…うん、お前からの言葉もとても嬉しかったよ。(肺を満たす嗅ぎなれた香りが逃げると不服そうに眉寄せるも染まる頬にころりと表情変えては視線絡めて伝え)…本当に、どうしてそんなに可愛らしいんだい?…僕を喜ばせるには十分すぎるほどの言葉だよ、特別なんて。(羞恥からであろう、弟らしく地面へと落とされる言葉に思わず呟き重ねながらもそれを胸に収めたかのように己の胸元抑えては声色に嬉しさ滲ませ笑みを零して)優しいのはお前の方じゃ無いかなぁ?…うんうん、それでももちろん構わないよ。お兄ちゃんがたくさん甘やかしてあげよう(珍しく言葉に出されたそれを満面の笑みで受け入れると撫でる手は止めず)

106: 膝丸 [×]
2018-10-21 17:47:33

 
 
 
膝丸 :
っ、しかし…───。( 己をかばうようにして前に立つ相手に疑問を抱くも、すぐさま聞こえた耳触りの良い声に慌てて口を閉ざしては僅かに肩を揺らし。相手の好意に甘え1度だけ視線を揺らし半歩下がるようにして傷の付いた手を隠すと、促されるままに頷いては訝しげな表情を浮かべ何処か不機嫌そうに眉を寄せる兄に視線合わせず、その手元を見ながら鶴丸の言葉をなぞる様にやや口早に言葉を紡ぎ )……いや、問題ないぞ、兄者。遅くなって申し訳ない。この通り俺達はこの場を片してから向かうから先に向かっていてくれないか。


鶯丸 :
いいや、気にするな。弟が心配だったんだろう。( 背に手を置いた事でようやく我に返ったのか、見えた表情は苦々しい笑みを浮かべており、安心させるように首を振れば落ち着いた様子を見せた兄刀から視線を再び室内へと向け。部屋に充満した「 1人分 」とは言えない甘い香りに気付かないほど兄というものは生易しいものでは無いが──…。背後より兄刀の後ろ姿、そしてその先に見える共犯者の白い刀を視界に収めたまま さてどうしたものか。兄刀へと声をかけ )…──だ、そうだぞ。髭切、どうする。


***

……っ、兄者を前にして嘘なんてつけるはずなかろう。──っ、や、……いやだ。俺が悪かったから、なあ、兄者。( たおやかな笑みと共に問うようにして首を傾げた兄に更に嘘を重ねようとは思えず素直な言葉を並べ。意地の悪い兄の言葉を丸ごと信じきれば項を擽るように爪先で引っ掻き )…なっ、可愛い!?ンン、そうではなくて……ッ配慮に欠ける…!( 己の言葉を肯定するだけでなく追い討ちを掛けるように畳み掛けられ、はくはくと口を開閉させながら頬に赤み差し瞳潤わせ。兄の言葉に喜びを感じながらも諌める言葉を紡ぐと腕を回すことは止め、兄の腰元の布を掴むだけにとどめて )

兄者も俺にはとことん甘いがなあ…、──?っふふ……くく、捕らわれた兄者が俺を捕らえてどうするのだ。…しかしまあ、兄者の腕の中が一番安らげるのだが─…、ならばこういうのはどうだ。「 Trick or Treat 」だぞ、兄者。( 言葉の割には甘く響いたそれに口端を緩めては頷いて。己が抱き寄せた身体は慌てることも嫌がることもせず、背に回される腕に ぱち、と1度だけ大きく瞬くもその腕の暖かさに笑を零しては思い出したかのように外つ国の言葉を使い。自身の首筋へ埋まる兄の髪を梳くように指先通しながらも聞こえた音と兄の触れた場所から広がる熱に髪をくしゃりと乱して )ぁ……、んっ、音やめてくれ。恥ずかしい…っ、

はッ、んう──、兄者とひとつに混ざるような感覚だ……( 手のひら、口唇、身体すべてから伝わる兄の熱に混ざり合うような感覚を覚え。息を吸うその瞬間でさえも離れるには名残惜しく口唇擦り合わせ、肉厚な舌があわいをなぞる感触に受け入れるように薄く口唇を開いては食み、薄らと瞼を開け絡んだ視線に指先を兄の手の甲へ擦り合わせ。自身の強請る言葉を跳ね除けることはせず残された跡。己が兄に残した跡とは段違いに強くジンと痺れるような痛みに恍惚の笑みを浮かべてはその辺りを指先で触れ )──ああ、これで兄者のものに……。夢のようだ……っ。

そ、そんなことは──…ッや、…ぁ、あっ………〜っこら、兄者ッ!( 止まった指先に反論しようと口を開いた途端、再び動き出してしまった指先に弱い場所を無遠慮になぞられてしまえば逃げ打つように兄に胸を押し付けるも、逃げることは叶わず上がってしまった声に口唇を手で覆い。自身を撫でる優しく暖かな手のひらにうっとりと吐息を漏らしては近付いた温もりに自分からも擦り寄り、まるで熱に浮かされた幼子のように言葉を紡ぎ )……ん、ぅ、兄者と一緒、だ。ふふ、ああ──兄者をひとりにはしない。だから、兄者もだぞ。

──ッ、そんな酷なことを言わんでくれ。俺は…、兄者が妬いてくれたのかと こんなにも舞い上がっているというのに。( 兄の言葉に動揺し瞳を隠すようにかざした手のひらをびくりと跳ねさせ、見られたくないと隠した己の表情を曝け出すべく恐る恐る手を離し )ふふ、俺も兄者に同じだけ返せているといいのだが。──その事なのだが…俺もそろそろ大きな出陣を控えていてな、今のように短いスパンで言葉を返すのが難しくなるやもしれん。……待っていて、もらえるだろうか?( 伝えられる暖かい言葉と絡まる視線に自然と浮かぶ笑みを誤魔化すことはせず素直に己をさらけ出し )───!ほんとう、か。……ふふ、ああ……、兄者に喜んでいただけた…!( 兄の言葉に地に向けた視線を勢いよくそちらに向け。己の本心を受け入れてもらった喜び隠すことなく、ぱあっと表情を綻ばせては兄自身が何かを抑えるようにして握った手を両手で取り、その手に頬を擦り寄せて )……──う、うう、兄者ぁ…。しかし、俺も、…俺も兄者を甘やかすのだからな!俺ばかりが兄者に甘やかさればかりは、嫌だ。( 兄の優しさにほんのりと頬を染めるも兄を呼びこむように両腕を開いてみせ )
 
 
 

107: 髭切 [×]
2018-10-23 01:31:37


髭切.
…そう、お前がそういうなら良いけれど…嘘なんて、付いていないよね?(普段であれば己の姿を認めた途端輝く目が分かりやすくこちらを見ることすらないその姿見ると急いていた気を落ち着かせるために小さく息吐き出し、口角緩めて笑み浮かべては表情の移り変わりを見つめるように顔覗き込みつつ問いかけ。その返事を待つことなく後ろに立つ鶯を振り返ると言われるがままに菓子の袋を持ち甘い香りの漂う部屋から逃げるように外へ足を向けて、手の中のそれを揺らし軽い音を立てつつ問いかけに答え)弟と君の番が言うんだもの、どうするも何もないよ。僕は帰るけれど…君は?

鶴丸.
隠す前からバレてるじゃないか…(相方から刺さる視線に肩すくめて見せ問いかける形をとりながらも確信を得ているであろう言葉に小さく呟き、問われた声色の真意には気づいているであろう相手を背に隠したままちらりと視線のみで振り返り。目の前のふた振りで交わされる会話に再び揺れる鶯色の髪へ視線戻すと己の髪かき混ぜつつ声をかけ)きみも戻ってくれて構わないぜ、鶯丸。まぁ手伝ってくれるんならそれはそれで良いんだが…。

----------------------------------------

…ふふ、いいこいいこ。ちゃんと謝れる素直な子にはご褒美をあげよう(首筋へ触れた指先に誘われるまま顔を寄せると鼻先触れるほどの距離で褒める言葉をかけそのままゆっくりと唇を重ねて) うんうん、とても可愛らしいとも。…ありゃ、そうではなくて?ううん…お前も目を開けていれば良いんじゃないかなぁ(重ねた言葉一つで幼子のように表情を変える姿をじっと見つめては至極真面目な表情を浮かべ暫く唸り声漏らすも次いで紡がれたのは解決とは言い難いそれで )

其処もお互い様、かな?…だって、折角手の届くところにいるんだから捕まえておかないと…ふふ、僕もこうしてお前の体温を感じているのが一等心地良いよ。おや、…お菓子はないから好きに悪戯してご覧?(言葉とともに回した腕へ力を込めぴたりと肌を合わせてはその温もりに目元を緩めるも耳に響いたのは聴きなれぬ異国のもの、短刀達が騒いでいたそれの意味を知らない事はなく考える間すら持たずに相手へ委ねるような答えを返して。堪えることなく力のこもった指先と乱される髪に楽しげな笑い声漏らしては肩口に頬を乗せ表情眺めて)…ふふ、耳まで真っ赤にして。仕方がないなぁ、ここでやめておこうか。

…お前と、一つに…なってしまえたら、きっと幸せだろうねぇ(ねだるよう触れた其処が侵入を受け入れ薄く開かれると触れる唇を割り開くように舌先でなぞり、合間に紡がれる言葉を繰り返してはそれを叶えんとばかりに口付けを深め交わる視線に籠らせた熱を自覚しつつ瞼でそれを遮り。いずれ消えてしまうその紅い花にすら蕩けた姿見せる弟に消えぬ爪痕を残してしまいたいと揺さぶられる感情覚えてはそれ抑えるようにまだ白いままの肩口へ柔く歯を立て、はたと動き止めては労わるよう優しく其処へ口付けて)…うん。お前は僕のもの、僕はお前のもの。夢でなく現実だ。

あはは、ごめんごめん。もうしないよ。…だんまりは寂しいな?(自らの思い通りに甘い声を上げる唇に満足げな笑み浮かべてはなぞり下ろした手を止め離しそのまま持ち上げるともう触れないとばかりに振って見せ、塞がれたそれをじっと見つめ言葉にはねだるような物を選ぶもその声色には未だ楽しげな気配を含ませて。肌をくすぐる薄緑へ鼻先を埋め答えるように肌すり寄せつつ相手の言葉を拾い上げると肌寄せたまま一つ頷いて)勿論…僕はずっとお前のそばにいて、もう一人にしたりしないから。

人のやきもちを喜ぶなんて、悪い子だなぁ…ああ、でも、お前が妬いてくれるのは確かに嬉しいかもしれない。(そっと除かれた手のひらの向こうに見える琥珀を覗き込んでは言葉と裏腹に僅かに弾んだ声で答え、そのまま相手の言葉肯定するように答えて) 十分返してもらっているどころか、もらいすぎているくらいだよねぇ。…そう、お前も忙しくなるんだね。心配しなくても僕はここでのんびり待っているから───…無理をせずに、怪我なくきちんと僕の元へ帰ってくること。良いね?(緩む頬に手を添え視線絡めると言葉紡いで言い聞かせ、首傾げては念押しに問いかけ) 僕が嬉しいって話なのに、お前の方が喜んでどうするんだい。…僕のことを特別だと言ってくれたけれど…僕だって、お前だから嬉しいんだよ。(こちらの意思を伝えた途端に輝く表情見てはくすくすと小さく笑い声を混じらせて、引かれた腕でゆっくりと頬を撫でつつ己の心を確かめる意図も込めて言葉に表し) ふふ、それならお言葉に甘えて大人しく甘やかしてもらおうかなぁ(開かれた腕の中へその体収めると腰元へと腕を回し、朱の刺す肌へ己の頬すり寄せて)


108: 膝丸 [×]
2018-10-25 07:50:15

 
 
 
膝丸 :
っ…俺が兄者嘘など吐く訳がなかろう。( 確信めいた響きを持った問いかけに小さく息を飲むも、この程度の傷は出陣すれば日常茶飯事と敢えて何も言うことなく肯定の意を兄の背中へ言葉を掛けて。眼前の白い背中から近くにいた自身にしか聞こえていなかっただろう声を拾えば、兄がこちらを見ていないのをいい事に困惑隠さず眉を寄せては小さな声で呟き )……やはり何かあったと気付かれたのだろうか。しかしこの程度の怪我、態々兄者や鶯丸に言うほどのことでもあるまいに。


鶯丸 :
──あれでも怪我人だ、茶器を持たせるわけにはいかないからな。それだけ預かってくる。すぐに追いつくから先に出ていてもらって構わないぞ。この部屋にいるのは辛いだろう。( 兄刀と入れ違うように己も厨に足を踏み入れては掛かる声に気遣う言葉を掛けつつ頷きひとつ送り。迷いなく中にいる二振りへと近付けば台に置かれた茶器を盆の上に軽く並べ、それが終わると改めて向き直り大声で話しはしないものの、耳をすませば会話内容が兄刀に漏れてしまう程度の声量で )──珍しくお前までヘマをするとはなぁ。手伝ってやらんことはないが…、隠蔽工作には付き合わないからな。…そもそもお前達二人して同じ香りではないのだから…何かありましたと言わんばかりだったぞ。( 徐に血の滲む鶴丸の手を掴むと傷口を確認するように裏返し、無理やり広げたようなその傷に大きくため息を吐いて )


***

ん、っ、またそう童のように扱うのだから。それくらいの褒美で満足するほど幼子ではないのだぞ( ゆっくりと時間をかけて落とされる口付けは気恥ずかしく妙に意識してしまい、触れた口唇が離れると自ら離れることはせずに視線を逸らしては天邪鬼な言葉をひとつ紡ぎ )──む、確かにそうすれば俺ばかりが見られるということは………いや、それでは解決にならないではないか…!…それに、そんな近くで兄者を見てしまったら持たない…!( 純粋にも いつにも増して真面目な表情で紡ぐ兄の言葉を真に受けるも、冷静なって受け止めると何の解決にもならない事に慌てるがあまり余計な事まで吐露し )

うむ、本当に心地好い。近頃は冷えるが兄者と触れ合っていると寧ろ暖かいとさえ思う程に。──しかし悪戯か、ふむ…( 風の通る隙間もない程にぴったりと合わさった身体をさらに押し付けるように すり、と擦り寄ると自ら仕掛けたものの初めから用意していた訳ではなく。軽く唸るも衣服のポケットより小ぶりな鈴が通されたリボンを取り出しては兄の首に緩く巻き付け、きゅっと蝶々結びにすると満足気な表情浮かべつつ指先で鈴を1度だけ突いて軽やかな小気味良い音を響かせた後、我に返れば己の仕出かしたことに慌てて弁明するように言葉を紡いで )これなら兄者がどこに行ってもわかる───っは、……あ、こ、これは首輪とかそういう意味ではなくてだな……っ、

ん、は…っ、その時は是非とも兄者の中で生きたいものだな──ッ( 自らの意思を持って強引にも自身の口唇を割開かんとする舌にゆるゆると控えめに舌を絡め、より深くなる口付けにぼんやりと霞む視界の中、閉ざされてしまった兄の瞼…震えた睫毛を熱の篭った眼差しで見つめ。片口に触れた口唇ではない、肌に沈んだ歯の感触に捕食されそうな感覚を覚えては ひくん、と身体を反応させ。兄の髪の毛を梳くように指先通せば毛先をくるりと指に巻き付けては肌を晒すように首を傾げ )現実、か……。兄者をこうして独り占め出来るとは、──俺だけの特権、だ。…っん、我慢しなくても良いのだぞ、兄者。兄者の言うとおり、俺は兄者のものなのだから。

っ、べつに、兄者に触れられることが嫌だった訳では無いのだぞ。──ただ、擽ったいのとは別に、ぞわぞわした感触を上手く昇華出来んだけで……。( 言葉に滲む感情は別としても寂しいなどと言われてしまえば黙り決め込むことは出来ず、意図せず上がる嬌声にきゅ、と口唇噛むと緩く首を振っては ぽつぽつと小声で弁解するように呟き。言葉の最初から最後まで楽しげな色を隠さず乗せる兄に拗ねた口振りで続け )──む、寂しいなどと、全くそのような素振りないように見えるぞ。

うむ…?そんな事を言って……、俺は兄者が思うより狭量なのだぞ…?それこそ、兄者が他の者を撫でているのを見掛けた時には、兄者は俺の兄者なのに、と思うことだって…ある。( 覗き込むようにして近付いた顔に半歩後ろに下がることで距離を取り、これ以上悋気に駆られてはどうにかなってしまうとばかりに首を降りつつ言葉を返し )貰いすぎている、と言いたいのはこちらの方だが──…ふふ、同じように思っているというのは些か擽ったいものだな、兄者。…ああ、必ずや兄者の元へ帰ろう。しかしながら兄者に触れていると疲れが取れるようだから多少の無理は許してくれ( ゆるゆると表情綻ばせては擽ったさに肩を竦め。兄の言葉に安心し大きく頷いて見せるも、念を押すように問われたそれには首を縦に振ることはせず )…それは、兄者が喜んでくださることが俺の一番嬉しいことだからだぞ。っ、( 何かが琴線に触れたようで耳を擽る笑い声と共に紡がれた言葉。それに応えるようにして本心を告げるも次いだ兄の言葉に言葉出ず、代わりに言葉よりもひいては表情よりも雄弁に語る花弁を舞わせ )うむ、沢山甘えてくれても良いのだぞ。したい事があるなら俺がなんでも叶えよう。( くす、と楽しげに笑を零しては己の腕の中に収まる兄の身体を抱き留め、背へと腕を回せば やわやわと頭を撫でつつ頬に軽く触れるだけの口付けを送り )
 
 
 

109: 髭切 [×]
2018-10-30 22:46:51


髭切.
そう、わかったよ。それじゃあ先に戻っているから…君は怪我をしないように気をつけてね、鶯くん。(返された答えにこちらも頷き返しては白い刀と小さく言葉を交わす弟へ一度きり視線を向けるもすぐ伏せ、茶器へ手を伸ばす連れを横目に厨の外へと歩くも離れる間も無く聞こえた声にふと足を止めては壁に背を沿わせて。弟に関することとなると盗み聴きも躊躇わないか、厨の中へと意識を向け耳そばだてると分かってはいたものの答え合わせのような言葉を拾い上げては小さくため息を漏らし、顎に手を添えるとさてどうしたものかと首を傾げて眉を潜め)…兄に嘘をつくなんて、悪い子だなぁ。どうお仕置きしようか。

鶴丸.
ま、確かに大したことのない怪我は怪我だが…きみの兄もきみと同じくらい過保護なんだぜ?(後ろから囁かれた声へ答える声に呆れたような色を混ぜながらも目の前で背を向ける刀を眺めて、等しくお互いに過保護であろうと肩をすくめてみせ。白く細い指に乱れていた茶器が迷うことなく並べられていくのを手持ち無沙汰に見つめるも白い背が部屋から見えなくなった途端に気を抜いた様に肩を落とすとそちらへ体を向け、手を握る仕草を大人しく受け取り。失敗したと言わんばかりに眉を寄せては赤く濡れた皮膚へ視線落としそのまま滑らせると肩越しに薄緑へと向けて)…いやぁ、万が一にも切り抜けられないかと思ったんだが…やはり駄目か、香りまでそうも違うとは。馬に蹴られたくはないからなぁ、この先は俺も手を出さないさ。隠し通すなら一人で頑張ってくれよ、膝丸?


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ありゃ、足りないのかい?それじゃあご褒美に何が欲しいのか、この兄に言ってごらん(離れた唇から紡がれたそれが真意ではないとわかりつつも僅かな悪戯心抱いては鼻先触れるその距離のまま琥珀を覗き込み問いかけて) 持たない…って、ふふ、本当にお前は僕のことが好きだねぇ。それなら、慣れるまで見つめておいでよ。ほら、ね(乱れた声色のそれを繰り返しては小さく笑みをこぼし、視線そらすことのできない様相手の頬へ両の手のひら添えると楽しげに指でなぞり)

近頃は本当に冷え込むから…風邪をひかない様にずっとこうしていないといけないかな。…うんうん、弟は僕にこうして首輪をつけたかったんだね?お前のものってことだ(尤もらしく言葉紡ぐもそれは肌を合わせるためのただの口実でしかなく、体温伝える様に頬触れさせるも何かごそごそと取り出す動きにわずか体を離してきょとりと見守り。取り出されたそれを確認する間も無く首元へ通され結ばれると目の前で慌てた様子見せる相手とは裏腹にただそれを受け入れる様頷き、身体揺らすたびりんと音のなる金色を愛しげに指でなぞり弾くと愛情と所有される恍惚を綯い交ぜにしたような緩んだ声色で感謝の言葉返すも間をおいては首を傾げ)…ふふ、有難う…ありゃ、これは悪戯だったかな?有難うはおかしいねぇ。

…ええ、お前が僕の中にいるとこうして抱きしめられないから僕は嫌だな。やっぱりこのままでいよう(瞼で閉じた向こうから刺すような熱い視線感じてはぱちりと眼開き幾度か瞬きしては視線を合わせて、銀糸引きつつも唇離すと先程までの空気は何処へやら駄々っ子の様に首を振り強く抱きしめて。痛みすら感じるであろうその行為を受け入れんとばかりにさらけ出された首元、その仕草のみで満たされたのか目元緩め淡い後の残るそこへ強く吸い付いては華咲かせて)…ふふ、好きにさせてもらったよ。お前は僕のもの、だものね。

…もう少し遊んだら、きちんと気持ちよくなれると思うのだけど…嫌ならやめておこうか(己のかけた言葉から返る言葉にどこか熱を持つ己の体諌める様息吐き出しつつも一度背を叩くとそれきり刺激しない様体を抱いて、拗ねた声色には再び笑みを滲ませ。素直に謝罪の言葉漏らしては揺れる唇に指押し当て遊ぶ様になぞり)ごめん、どうにもお前が可愛らしいから…黙ってしまったら寂しいのは本当だよ。

…ここはお前だけにするよ、って答えるべきなんだろうけど…そんなことを言われてしまうと迷ってしまうね(離れた姿頭からつま先までまじまじと見つめてはその嫉妬すら愛おしく相手に伝えるよりは考えたことが溢れたように声を漏らし) たしかに不思議で擽ったいけれど悪くない心地だ。…うん、僕がお前の帰る場所だから…仕方のない弟だなぁ(緩んだ表情と強請る言葉尻に拒否の言葉など紡ぐことはできずひとつ頷いてそれを受け入れ、両手を持ち上げ髪乱すように頭を撫でて) うん、うん。それも同じ、お前が喜んでくれると僕も嬉しいから…ありゃ、堂々巡りになってしまった(心のうちが詰まったような声で答えてくれる目の前の刀に頷くと視界に散る花びらを目で追ってはひとひら捉え笑み浮かべ、大事なものでもしまうかに手のひらに挟み胸元へ押し抱きつつも己の紡いだ言葉にはこてりと首を傾げて) 何でもかぁ、太っ腹だ。それなら、暫くこのまま触れていてくれるかい?(

110: 髭切 [×]
2018-10-30 22:49:32

(耳を擽る笑い声すら心地良く瞼閉じるとねだる言葉は質素なもので、頭傾けると撫でる手のひらへとすり寄せ)

111: 膝丸 [×]
2018-11-04 14:42:30

 
 
 
膝丸 :
む、仮にそうだとなれば……兄者の心を痛めてしまったのだろうか。後で謝らねば。( 去り際に残された兄の視線に気付くことなく眼前の男から発された何処か呆れを含んだ言葉、そして兄と同じ性質を持つ刀からの言葉に隠し通す事は無理であることはどう足掻いても無理だと確信すれば素直に己の非を認める言葉をひとつ。思い浮かぶのは先程の兄の表情、そればかりが思考を埋めては己を振り返る白い刀の言葉に少しばかり遅れを取りながらも慌てて縋るように揺れる袖を傷のついていない逆手の指先で摘み )──っな、ここまで来て見捨てるなど酷いではないか……!しかしながら兄者の事だから皆と茶をすればこの事は水に流してくださるやもしれん。こうしてはおれんぞ。


鶯丸 :
詰めが甘かったな。( 飄々としたこの刀も随分と気を張っていたようで、ふっと力を抜き失敗したとばかりに語る表情に緩く笑みを浮かべながら白い指先を彩る滲んだ赤を更に溢れさせるように己の指で傷口を押し上げ、指先で血液をすくい取り指に残る赤い雫を自身の口へと運んで。どろりと甘さを孕んだ雫を飲み下し腹に広がる充足感に萌黄の瞳をうっそりと細めた後、茶器が乗った盆を手に厨を去るべく残る二振りに背を向け )──さて、あまり遅くなってはいらん心配を掛けるだろうし俺は先に行ってるぞ。

…──おや、まさかここに居たとは( 振り返ることなくそのまま厨の外へ向かって足を進めすぐ先に見えた人物に驚きを微塵も隠すことなく丸く目を開いては、まるで中の様子を伺うかのような体勢をとる兄刀の不自然さに触れることは無く決して急ぐ事の無い歩みで寄り、素知らぬ顔で首を傾げて見せ )……さて、行こうか。鉢合わせては面倒な事になりそうだからなぁ。
 

***


っ、( 素直になれず天邪鬼な言葉を並べてしまった手前 上手く引き下がれず、さらには兄からの許しだということも相まって遠慮するには口惜しく。言葉を返さねばと思えば思うほどに口から零れるのは吐息ばかりで )~~~ッ、もう、持たないと言っているだろう…!っう、うう……兄者よ、俺の狼狽える姿を見て楽しんでいるのではないか……!( 兄の事を愛しく思うのは本当の事。否定する事はせず逸らすことは許さないとばかりに己の頬へ添えられた片手のひらに隠れるように埋めては、楽しげな指先その声色にあらわな片目のみでじっとりと訝しげな視線を向け )

っふ、くく。本当にな、これは悪戯なのだぞ?礼を言うのはお門違いというものだ。しかしまあ、なんとも恐れ多きことだがこうしては兄者が手の内へと落ちてきたと錯覚するような──…( 己の狼狽なんのその、受け入れるだけでなく礼まで口に出してしまう兄に小さく控えめに笑みを零しては、その表情に浮かぶ様々な情に擽ったさを覚え きゅ、と口唇を一文字にすることで緩む頬を引き締め。しかしながらこのままにしておけば何れは鈴をつけたまま部屋を出てしまうだろう、愛おしげに鈴を鳴らす兄の意志に任せるよう視線を送りつつリボンの端を食み )

──ああ、兄者の望むままに。( 離れた口唇を追うことはせず名残惜しいと言わんばかりに後引く銀糸から視線を逸らしては、強く強く抱き締める胸に身を委ねながら己の存在を望む言葉に歓喜し、縺れる舌でたった一言に愛しさを詰め込んで。肌に触れた硬い感触に痛みを覚悟し自ら肌を晒したものの、次に感じたのは鋭い痛みとは程遠い甘く鈍い痛み。ぱち、と揃いの琥珀を瞬かせるも幸福感に常時よりも幾分か柔らかな表情で言葉を紡ぐ兄の口唇をなぞるように指先で触れ )うむ、源氏の世から今に至るまで。そしてこれから先も俺は兄者のものだ。──だからこうして残される痕すら愛しい。

あ、そ…ぶ?───ッ兄者の、すけべ( 先までの淫蕩な雰囲気とは正反対な言葉選びに疑問抱き口に出すも熱を持った兄の身体や己にかかる熱い息、さらには揶揄いの色を滲ませた笑みに本心ではなく軽口の延長ながらも詰る言葉をひとつ呟き。本音を言えば気を悪くしたわけでなく、寧ろ己の機嫌をとるような兄の姿に気分が良い程で。己の口唇に触れる指先を阻むように食み甘く歯を立て )兄者は本当に──…。そんなふうに言われたら、頷かざる得ないではないか。

──、ならばもっともっと迷えばいい。兄者が俺の事でいっぱいなのも気分が良いというものだ( 上から下まで注がれる視線から逃げず、取り繕うことなく言葉通り零れ落ちた兄の呟きに答えるようにして口に出すと口角上げ )……ふふ、兄者の事を愛しく思うがあまり仕様のない弟ですまない( くすくす、と楽しげに笑い声を響かせながら詫びる言葉は全くと言っていいほど反省の色は無く、じゃれあうように髪を乱す手の平を受け入れ )──今日は特別だ。…しかし兄者は随分と欲がないのだなぁ。…ん、兄者の満足いくまで触れていよう。( するすると指通りの良い髪を混ぜるように指先で撫でては その手のひらで擦り寄るまろい頬を暖めるように触れ。己の身体を押し付けるように抱き締めると背に回した手の平で兄の背を甘やかすように とんとんと一定のリズムで叩いて )
 
 
 

112: 髭切 [×]
2018-11-08 21:00:59


髭切.
ありゃ、ばれちゃった。弟が僕に嘘をつくなんて珍しいから、ついね…いじらしくて困ってしまうよ(言葉の運びから顔を出すであろうとは予測できたものの姿を隠さずともこの刀であれば意を汲んでくれるだろうとばかりにその場で佇んではのんびりと視線を合わせ、返す言葉にはあっけらかんとした響きを含ませて。中で交わされた会話から怪我をしたのは自分だというのにそれよりも己を慮るいじらしい弟の声思い出し口元には緩やかに笑み浮かべつつもかけられた声に頷くと相手の後ろをつく様に歩き始め)…確かに、あの二振りに見つかるのはいただけないかな。うん、戻ろうか。


鶴丸.
俺たちじゃわからないことばかりなんだ…ん、…つまみ食いだなんて、全く行儀の悪い鶯だぜ。茶をこぼさない様に気をつけろよ(手入れを受けるほどに大きくないとはいえ血が滲む傷を押し上げられることで感じた鈍い痛みに目を細めつつも赤の乗った指先を唇へと運ぶ仕草見るとからかう様に言葉をかけ、持ち上げられ揺れるお盆に視線ずらしては呼び止める事なく背を見送り。裾を引かれるままに相手へと体を向け視線絡め心外だとばかりに肩をすくめると続いた言葉には悩む仕草見せるも相手の背を軽く叩き)見捨てるだなんてひどい言い草じゃないか、まず誤魔化すことには手を貸してやっただろ?…まぁ、水に流してくれるかどうかはともかくどちらにしろ大人しく戻るしか手はないな。さて、他に持っていくものはあるかい?

------------------------------------------

…残念、時間切れ(素直な弟のこと、頭の中ではあれこれと考えているであろうものの立ち尽くす姿を満足げに眺めるとその唇から言葉が出ないままそれを断つような言葉投げると漏れる吐息ごと閉ざす様に唇触れさせ)そりゃあ、まあ…こうして照れるお前も拗ねるお前も可愛らしいんだもの、僕は楽しいよ?(目線はいぶかしげながらもそれを逸らすことのない相手を褒めるように触れた頬を撫でると抗議の色を含めた声にぱちりとひとつ瞬きしては一切の否定なく頷き)

嬉しいから仕方がないよ。…おや、錯覚じゃなくて現実だけれど…外してしまうのかい?(真一文字に結ばれた相手の表情とは正反対に響く笑い声聞くと馬鹿にする意図などかけらもないであろうそれに態とらしく頬を膨らませ、揺れるリボンの端を捉えた唇にそのまま引かれてしまうのかと僅かながら落胆したような声を漏らして)

ふふ、…こんな小さなものでも重たい楔のようだねぇ。…お前が僕のものである限り、僕もお前のものであることを誓おう。(唇なぞられる感覚が擽ったいのか零す笑みは堪えることなく響かせ、白い肌に一等目立つ赤色へ手のひら伸ばしては指先少しで隠れてしまうそれをただ眺めつつもその赤色が結ぶ執着を揶揄するように呟いて。緩んだ琥珀とふと視線合わせるとただの日常会話のように、然し其れには強い縁望む色を纏わせてふた振りを繋ぐように紡ぎ)…僕から離れるつもりは毛頭ないから、きっと破られることのない誓いだよ。

…意地悪な弟だ。僕の頭を自分でいっぱいにして、楽しいかい?(悩む仕草に返るは予想外の言葉で、きょとりと相手見つめるもその表情から次第に意味理解しては答えを予想しつつも問いかけて)仕様がないけれど…それを受け取ってしまう僕も仕様がないから、お揃いかな(文面には咎める言葉を掛けたものの愛しい相手から求められる事が嬉しくないはずもなく、最早ただ感触を楽しむように緩く頭を撫で続けて) 太っ腹だ、沢山撫でてもらわないと。…ふふ、これじゃあお前が兄みたいだねぇ…兄様とでも呼んでしまおうか。(ただ己を甘やかすために動く手のひらが心地良くゆったりと瞼開いては緩みきった表情を浮かべ、全て明渡すように体寄せつつ包む腕にふと呟くと軽い戯れとばかりに耳元へ呼び声かけて)

113: 髭切 [×]
2018-11-08 21:08:45

すけべ…期待に応えても良いけれど。(揺れる唇から紡がれたのはどこか幼い軽口で、先程までの空気抜けるように思わず繰り返すもその意味を行動で示さんとばかりに再び腰元へと手のひらなぞらせては耳元へ問う言葉を流し込み。柔く食い込む歯へ自ら押し付けるように指先揺らしつつ己に甘い弟の返事を笑みで受け)お前はいつも僕に甘くて優しいね、有難う
----------------------------
(ごめんね、抜けてしまったけれど返したかったからつけておくことにするよ。ややこしくなりそうならこのまま蹴ってくれても構わないから、後は任せた)

114: 膝丸 [×]
2018-11-11 20:04:37

 
 
 
膝丸 :
ぐう……、それに関しては恩に着るが──…いや、ここで考えていても仕方あるまい。ここは武士らしく腹を括ろう。( 確かに相手は自らを傷付けてまで己の願いに答えたのだ。それに対し先程の言葉は恩を仇で返す様なもの。絡む視線に良心が痛むのを感じれば口を噤み、背中を叩く手のひらに背を押されては覚悟決め大人しく頷きひとつ返すと相手の手に握られたままの破片を掠め取り他の破片と共に割れ物の屑籠へ放り込んで。ぐるりと改めて厨を見渡し問題ないことを確認すると相手に問いかけ )いや、持っていくものは無いな。片付けも済んだことだ、そろそろ向かうか?


鶯丸 :
ばれたという割には慌てる様子が全くないようだがなぁ。……嘘?ああ、聞こえていたか。本当に……困るといいながら満更でもない顔をして、──そこも含めて気に入っているんだろう。( 合わさった視線に慌てたり驚いたりといった様子も無く、立ち聞きしていたことを自ら打ち明けるような返しに揶揄い交えては口角引き上げ。嘘をつかれた割に穏やかな表情とその声音に聞くまでもなく全て伝わっているのだろうと察すれば、厨内での会話を誤魔化す等はせず会話を続け。思い出したかのように歩みを止めると振り返り )──さて、広間へ戻るもいいが残る酒飲みに酒を勧められるのもなぁ。髭切はどうしたい?今日は疲れただろう、早く床に付きたいなら縁側で一服するのでもいいんじゃないか。


***


な…、待ってくれ──ッ!?( 時間切れ、と己の迷いに焦れたか突き放すような言葉に慌てて縋ろうにもそんな己の言葉すら奪うように触れた口唇に取り乱した己の未熟さに羞恥覚えては瞼伏せ、啄むように甘い口唇を吸い )ぬ、ぬう…。兄者が楽しまれるのならばそれはそれで悪い気はせんが──。そう言われるのは些か恥ずかしいものがある( 撫ぜる手のひらの心地良さにうっとりと琥珀の瞳を細めながらも、己の言葉に否定どころか愛らしいとさえ言ってのける何処かご機嫌な兄に嬉しい反面気恥しさもあり、己の気持ちを表すように強めにぐりぐりと頬を手のひらに押し付け )

───…んん、そう悲しい声を出してくれるな。俺が悪いことをしているようではないか。( そうまで名残惜しいのだろうか。リボンの端を引くように僅かに身を引くも、兄の声音に落胆の色が滲んだのを察すれば唸り声をひとつ漏らしそれ以上引くのをやめ、許しを乞うように膨らんだ頬にふにゅりと色気のない口付け落として )無理に外したりはせんのでな、安心してくれ。……しかしこれでは兄者が犬猫のようで何とも恐れ多いものがある。

…──ふ、我らも末席とは言え神だ。神の御前で誓うのだから楔よりも遥かに重いものになるだろうな。( 伸ばされる手のひらを邪魔しないように首を傾けては常の会話のように穏やかに紡がれる まるで更に深い繋がりを望むかのような言の葉を茶化すことなく、寧ろ受け入れるかの如く応えて。兄の口唇に触れていた指先を目元まで滑らせ慈しむようにひとたび撫で )ん。言質、取ったぞ。無論俺も兄者から離れるつもりはないのでな、──神に誓うのではなく、兄者に誓おう。

ああ、楽しい…のやもしれんなあ。いつもは俺ばかりが兄者を思っているからこそ、そのように思い悩む姿は新鮮で良い。( 純真な瞳で見つめられては堪らないとばかりに肩を震わせ笑い声を零し、問う言葉に瞳を細めると戯けるように答え )──む、兄者は俺のあにさま、ではないのか。…しかしそれもまた一興では…ある。なあ、あに──…髭切、( 兄の表情に、己の手筈で兄を喜ばせられている事を実感すれば幸福感に蕩けるような笑み浮かべ。背に回した腕を支えるように腰へ回しては耳元に感じた吐息に反応するかの如く腕に力を込め、戯れであると理解した上で悪戯に興じ )

…ッな、き、期待などしていない──…!( 夜の空気は払拭し、ひたりと胸を合わせて言葉を交わしていたかと思えば耳へ吐息混じりに流し込まれる不穏な言葉と共に動く手のひらに小さく息を飲み、簡単に熱を上げてしまう己の身体に気付かれまいと無意味にも身を捩ることで誤魔化して。食んだ指先が己の歯へ押し付けるように動くと咎めるように指先を ちゅう、と軽く吸い上げ解放すると何処か誇らしげに )当たり前だ。兄者を一番に理解し、兄者を一番に甘やかすことが出来るのは俺なのだからな!

( ああ、任された。…というわけで返してしまったが返しにくい等あれば気にせず蹴ってもらって構わんのでな。…それと、こちらは見なかったことにしてくれ )
 
 
 

115: 髭切 [×]
2018-11-22 00:02:53


髭切.
だって、君はあの子に話したりしないでしょ。それに君だって話していたことを隠す気がないじゃない、…随分とよく通る声だったからね。…ふふ、勿論。僕の弟で嫌いなところなんてないよ、知らなかった?(かけられた声の揶揄う色に気付きながらも軽く流すとむしろ理解の早い相手を褒めるように続け、自ら言葉にしたもののぼかすことなく認められると楽しげに笑い声漏らして。弟の気に入らないところなどあるものか、当然のように全て受け入れると言葉で示しては止められた足にゆるく首を傾げ顎先へと手を添えると視線ずらして頷き、きた道をふと振り返っては呟いて)…うん、あそこに戻ると捕まってしまいそうだし今日は風も心地良いからそれが良いと思うよ。二人もここを通るだろうし、ね。

鶴丸.
…はは、きみらしいな。きみたち源氏の刀は存外似ているらしい。ん、ああ…(不満を交えて答えたもののすっきりと覚悟を決める姿に虚をつかれたのか言葉止めると愛し子を見守るように言葉尻緩め、それを一つ道を定めると外れることのない兄の姿と重ねるとふた揃いが並ぶ様思い起こしては微笑み。攫われたかけらを目で追いつつもかすかに響く物音に視線を外へ向け、廊下覗き人影のないことを確認しては厨の中へと体戻し相手へ声をかけて)…気のせいだったか。そうだな、二人ももう戻っているだろうから向かうとしよう。

------------------------------------------

…ふふ、お前が答えてくれないからだよ(答える相手の仕草に口角引き上げつつされるがまま動き委ねては満足気に唇を離し、それを寄せたのは自分からにも関わらず揶揄いを含む声で軽く責任問いかけて) 照れ屋だねぇ…どう言われるのは構わないんだい?格好良い?それとも美しい?(自ら押し付けられる頬から手を逃がすことなくむしろぎゅうぎゅうと押し撫でつつ普段口には出さないものの弟へ浮かぶ賛辞を選べとばかりに並び立てては手のひらの中で崩れる表情じっと見つめ)

だって、折角弟から貰ったんだもの。…大事にするよ(身につけたままでとねだる前に離れた気配感じては安堵したように目を細めつつ触れた唇へ頬を寄せて、首元を占めるリボン指先でなぞると相手の言葉に瞬きしてそのまま首元へ腕伸ばし顎先へなぞり上げて)…それなら、お前もお揃いにするかい?そうすればお互い様だ。

破るととんでもないしっぺ返しが来そうだねぇ、怖い怖い(お互いが言葉を重ねるたび確かに存在し重くなるような誓い、結ぶ力がなくとも破られることはないであろうと信ずるからこそ茶化すようにくすくすと笑い声混じらせて。同じく誓う言葉述べる唇から己の名が溢れると指先へすり寄せていた動きを止め、首を落とすようにつめ先で首筋なぞってはぴたりと動きを止め)…そう、僕に誓ってくれるんたね。それなら、お前が誓いを違えたのなら一息に食べてしまおうか…ううん、これだとどちらにしろずっと一緒にいることになってしまうかな。まあ僕はそれでも構わないけれど。

ありゃ、今もいつもと同じだよ。…お前が知らないだけで、僕はいつもお前のことを考えているのに(楽しげにこちらを見つめる相手の視界を埋めるように顔を寄せ視線絡めると反論するように愛しい刀への想いで埋まる言葉を吐いて) …ふふ、あにさまが二人いるのはおかしいでしょう、ね、あにさま。…言い出したのは僕だけど、なんだか擽ったいな(普段のしかめ面は何処へやら、緩んだ表情見ては笑み堪えるもきっと己の浮かべている表情も同じようなものであろう。それならば相手の乗った悪戯にも続かなければと言葉を紡ぐもねだったわけでもなく相手からかけられた呼ばれ慣れぬ己の名にふと視線そらしては頬掻いて体逃し)

期待していてもいなくてもすけべな兄者は弟を好きにしてしまうかも…なんてね、冗談だよ(腕の中で震えた体に気づくと追い討ちをかけるように背筋へ手のひら這わせて腕の中へ体を閉じ込め、かと思うとその熱をそれ以上育てることはなく言葉通り好き勝手に手のひらを離しては遊びすぎたかと表情を伺って。真面目て力もあり美しい弟のこと、誇ることは他にもあるだろうに斯様な事で言葉尻を跳ね上げる弟に微笑みつつも首を傾げて)ふふ、それは間違いないけれど…嬉しそうだねえ。

(随分と待たせてしまったね、ごめんよ。遠征と出陣続きで慌ただしかったけれど、もう少しすれば隙ができると思うから…またたくさん会いに来るよ。それまで待っていてくれるかい?)

116: 膝丸 [×]
2018-11-24 21:09:20

 
 
 
膝丸 :
何を…、我ら兄弟は双剣なのだから似ていて当然ではないか。──、( む、と大袈裟なまでに顔を顰めては何処か生温さを含んだ眼差しに何か言おうと口を開こうにも世話になった手前、視線逸らし頬を掻くだけに留めて。くずかごへ破片放り込んだ後、相手へと向きなおれば廊下の奥をまるで索敵するように視線巡らす様子に内心首を傾げ、何一つ気付くことなく横へ着き問いかけるも次いで掛けられた声に頷き厨から出て )……何かあったのか?あ、ああ、そうだな。では行こう。

さすがに暗いな、こうも暗いとあっという間に冷えてしまう。──と、あれは…兄者と鶯丸、か?( 先まで居た広間へ向かうべく煌々と月に照らされた縁側をぎぃぎぃと床を鳴らし歩を進めると夜目が効かないながらも目立つ白の装束に注視するように目を細め隣のさらに目立つ男へと問い )


鶯丸 :
ほう、随分と信用されたものだ。しかしまあ…お前の言う通りだな。元よりお前達の間に隠し事なんてあってないようなものだろう。──ああ、知らなかったなぁ。これはこれは…盛大にのろけられてしまったか?( 揶揄う意図を持ってして掛けた言葉は弟刀ならばともかく兄刀には大した効果は無く、更には感心の意を見せた相手に瞳を丸く瞬かせては隠す気など無かったと素直に肯定し。分かり切ったことを聞いた事は明白ながらもやはり返ってきた答えはやはり想像したものであり。くすくすと込み上げる笑みを隠さず見せては兄刀に向けてと言うよりは独り言のように呟き、同じように視線を来た道、さらにその奥へと向け彼らはまだなのだろう、頷きひとつ返せば外へ足を投げ出す形に腰を下ろし )ではそうしようか。ふふ、お前の弟は座布団がなんだと言いそうな気がしないでもないがなぁ。折角だ、茶でも入れて待っていよう。


***

っは、あ、それは……─んん。兄者、意地が悪いぞ。俺が何に迷ったかなど分かっているくせに。それに先に仕掛けたのは兄者ではないか。( 甘く柔らかな感触楽しみやがて離れた口唇に小さく息を吐き出すと、己の責任を問うような言葉に素直に応えようとするも鼻先触れ合う程に顔を近付けてはむっすりといじけて見せ )──な、ッいい!言い直さんでくれ!兄者からの言葉なのだから照れるに決まっているだろう──…!( 押撫でられ薄い頬の肉が歪に形を変え何とも情けない表情晒しながら、己を見詰める揃いの瞳から逃げる事無く暫し視線を逡巡させた後、両手で包むように己に触れる兄の手に指を滑らせ口を開いて )兄者からの言葉ならばどの様な物でも…嬉しい。

…──む、兄者に喜んで頂けたのは嬉しいのだが……こんなことならば確りと選んだ贈り物をすれば良かった。( 嬉しさと複雑さが半々に己の内に綯い交ぜになり、僅かながらの意趣返しと頬より口唇を離すと同時に軽く滑らかな頬を指先で軽く摘んで。自身の首元から顎先へと滑る白い指先へ身を捧げるかのように首を後ろへ軽く逸らし首を晒して )…んっ、兄者が施すのならば──どうぞ。

ああもう──怖いと言いながらそう楽しげなのは如何なものか。( 言葉の選びは呆れたような物ながらも表情は眉を下げて へにゃりと崩れた笑みを浮かべ。鼓膜を擽る柔らかな笑い声に耳を傾けながら意図を持ってして急所を掠める爪先にひくりと身体を一度揺らしては兄の言葉に薄く笑み浮かべ、ひらりと己の手のひら見せるように掲げると問いかけるような響きで言葉を紡ぎながら縁を形作るように小指から呪いに似た手製の赤い糸を垂らし糸の逆側を逆の手で摘み )──ふ、望む所だ。それに、離れるなど万に一つもないのだからその心配は杞憂というものだぞ?……しかしそうだなあ、目に見える形にするのも悪くはない、か?

ほう、その割にはのらりくらりと──…なかなか手の内に落ちては下さらんような気がするが?( 余裕綽々に笑みを浮かべるも視界が兄のかんばせでいっぱいに埋まり、ぱちぱちと瞬き表情崩し告げられる言葉に込められた思い受け取れば僅かに目尻を朱に染め。そんな己の表情気付かぬフリで兄の頬を持ち上げるように両手を添えると態と兄の思いに気付いていないような言葉を紡いで )ん?どうした。ほうら、今は俺があにさまなのだろう?恥ずかしがらずとも、たあんと甘えてよいのだぞ。ひ、げ、き、り( 終始緩みっぱなしな己の表情はきっと見るに耐えんものだろう、常の自身ならばそんな情けのない姿は見せられんと逃げるだろうが今は珍しくも自身の腕の中から逃げ打つ兄に良くも悪くも調子付き、逸らされた視線は追わず然し逃さないとばかりに隙間を埋めるべくさらに腕に力を込めては、甘ったるく声音に色を乗せ鼓膜へ直接注ぎ込むように囁き )

──ぁ、ん、言っているそばから好きにしているではないかぁ…、兄者の冗談は信用出来ん…っ、( ぞわあっと背筋を抜ける感触に小さく声を上げ、しかしながらそれ以上無理に触れることは無い手のひらに力を抜きくったりと兄の胸に身体を預けては、こちらの表情を伺うようにして向けられた視線に非難にしては やや情けのない泣きの入った口調で告げ。自身の言葉に不思議なことでもあったのだろうか、柔らかな笑みと共に傾げられる首にきょとんと瞳を丸くさせた後、じわじわと込み上げる羞恥に己の片手のひらで全く隠れていないものの顔を隠すようにして )うむ…?それはまあ……、兄者に関しては審神者にも負けん自信がある。それをこう、考えると自然と──…。そんなにも嬉しそうに見えたか。

( ふふ、いいや、気にしないでくれ。それにしても、そうかそうか──もうじき落ち着くのだな。兄者はよく頑張っておられる。あともう少しの辛抱だ、しっかりと務めを果たしてくるのだぞ?……それに、兄者が俺に言ったのだろう?俺の帰る場所はあなたの元だと。ならば兄者の帰る場所は俺の元だ。近頃は本当に冷える、俺のことはあまり気にせずご自身を第一に考えてくれ。くれぐれも体調を崩されんようにな。 )
 
 
 

117: 髭切 [×]
2018-12-04 00:42:52


髭切.
そうだね、そもそもこの場でわからずともそのうちに全て知っていただろうけれど…これで一つまた僕たちに詳しくなったねぇ。…いやぁ、惚気なんかじゃないよ。ただの事実さ(相手の言葉に頷いては肯定の意図を見せ、自分を慮ってあの場でこそ嘘を重ねた弟も問い詰めねだれば自ら口を開いたであろうと楽しげに付け足して。もはや押し付けるように与えた情報ながらもどこから上からに笑みを見せると呟かれた言葉拾い他から見れば同じようなものであろうに細かくも首を横に振って。相手に倣い縁側へと腰落ちつけては柱へ体を委ね)失礼するよ。…今から淹れていたら冷めてしまわないかい?…ああ、でも、もう直ぐ来るかな。

鶴丸.
いや、そりゃあそうなんだが…はは、わかったわかった。きみたちが似ているのは間違いないからそんな顔をするな。(違う刀である事を認めたくないのか、それを表情にありありと浮かべる相手にその言葉通り似ているものだと笑い声混じらせると後ろを歩く相手を気にしつつ廊下に歩を進め。雲のかかる月に横目をやりつつ歩むもかけられた声にふと視線あげると足を止めては思わず小声で答え)折角の月にも雲がかかってちゃな…と。…ああ、恐らくそうだろう。酒飲みから逃げて河岸を変えたか。

------------------------------------------

ふふ、なんのことかな。…意地悪な兄を持つと大変だ(拗ねる幼子のような表情にふと笑み浮かべては未だ揶揄う言葉紡ぎながらもそれとは裏腹にただ慈しみ宥めるようゆっくりと頭を撫でては寄せられた頭をさらに引き寄せて抱きしめ) …ありゃ、それは困ったねえ。一番喜ぶ言葉をあげようと思ったのに、これじゃあ選べないや。ううん…(返る言葉を幾分か想像していたものの、実際にかけられると重ねられた手のひらへ指絡めつつもしばらく首を傾げ、視線絡ませたまま額合わせるとゆっくりと唇を開き)綺麗でも、格好良くても、勿論そうじゃなくても…どんなお前でも愛しているよ。

それなら、また選んできてくれるかい?これじゃあずっとつけていると取れてしまいそうだから…その前に大事にしまっておきたいんだ。(強く擦り付けられたとて肌を傷つけることのない薄くやわい布に揺れる鈴を鳴らしながらも名案とばかりに相手へと次の首輪をねだり。己を受け入れ晒される首元をじっと見つめては一つ口づけ落とし呟いて)…うん、きちんと結んてあげよう。でも、ゆっくり選びたいからお前が次を選んでくれた時贈ることにしようかな。

だって、しっぺ返しも何も破られることはないでしょう?(さも当然のように、ふた振りの間にはその結末以外存在しないとでもいうように断言すると緩みきった目元を優しく指先でなぞり。目の前を横切り持ち上げられた手のひらに視線奪われるとそこから垂らされる赤色に瞬きをひとつ、言葉と糸の端を持ち上げる仕草にその意図を読み取れば相手に委ねるよう恭しく手の甲を見せては差し出して)備えあれば憂いなしとは言うけれど、これは本当にいらない備えかな。…ああ、随分可愛らしい呪いだね

ありゃ、まだそんな意地悪を言うの?…この頬も、心臓も僕の想いも、お前の手の届くところにあるのに(頬にひたりと当てられた手のひらへ体温求め与えるように自らすり寄せると指の間なぞるようにして己の手のひらを重ね、空いた手にも指先絡めると胸元へと引き寄せてその下の鼓動伝えるよう手のひらを押し付け) ァ、…ああ、もう、調子に乗って…っ、あとで泣くほどどろどろに甘やかしてあげるから覚悟しておくんだよ、あにさま?(離れようとした体は捕らえられ触れる体温に動きを止めるも頭を蕩けさせる声が耳に響くとふるりと肩を震わせて、唇からこぼれるのは普段より幾分か惚けたような緩い声。顔は背けたままに視線を寄越すと恨み言のように紡ぎながらも背へと腕を這わせて)

ふふ、ごめんごめん。もうしないから泣かないで(ただ委ねられた体を支えるために背へと回した腕で柔く抱きしめ、あやす仕草で軽く撫でつつも非難のこもる視線ぶつける垂れた目尻へと口付けて。相手の頬が目の前で染まるのを追うように次第に笑みを浮かべてはゆっくりと頷き、隠された顔を無理に見ることはないながらも嬉しげに相手へ問いかけ)うんうん、僕のことを一番知っているのは間違いなくお前だよ。そう見えたねぇ…僕の一番がお前で嬉しいかい?

(ありがとう、お前の言葉が心地良いよ。務めを果たした分しっかり癒してもらわないと…なんて、こうして話をしてくれているだけで十分だからこれ以上は必要ないかなぁ。…うん、きちんと終わらせて僕の居場所へ帰ってきたよ。ただいま、膝丸。)

118: 膝丸 [×]
2018-12-08 16:32:57

 
 
 
膝丸 :
ん゛ん、またそう揶揄って……。──月、か。確かに美しいものだが…あまり月に魅入っては連れ去られてしまうぞ。( 笑い声が混じる声音はまるで童に掛けるような響きで。しかしながらここでさらに拗ねてみよう物ならこちらへ背を向けるこの男の笑みを深くさせるだけだろうとため息一つだけに留め。ふと足を止める相手へ不思議に思えば覗き込むように横に並ぶと儚さを帯びた横顔に少しばかり気遣う様子見せ )まあ…宵が深まれば酒好きばかりになるのは仕方があるまい。──ほら、早く行かねば二振りだけで進められてしまう。


鶯丸 :
っくく、そうだなぁ、光栄な事と思っておこうか。いずれはお前よりも知ってしまうかもしれんぞ。( 弟の思うことなどまるで手に取るように分かるのだと言わんばかりに何処か楽しげな様子で語る相手に噛み殺しきれなかった笑みを零し、少しの意趣返しで意地の悪い言葉を揶揄うように紡ぎ。もうじきこちらへ合流するだろう彼らが予め準備していた盆の上の湯呑みをひっくり返し、湯が注がれた急須へ順番が逆ながらも茶葉を入れると相手の言葉に口角引き上げ廊下の奥を指さし )……いいや、夜目は効かんがあれは夜でも目立つ。ほら、あれだけ白いのは鶴丸くらいだろう。


***

ん、それは否定はしないぞ。──だが、それが俺の兄者であり、俺の愛しい人なのだ。( 引き寄せる力に身を任せ兄の腕の中へ身体落ち着けると、頭を撫でる優しい手のひらにうっとりと首筋に額擦り寄せ己の表情が兄から見えないことをいい事に他者へ自慢するような言葉を紡ぎ )あ……う、ずるい、兄者は本当にずるい。俺は兄者と共に居られることで幸せだと言うのに──そうやって更に喜ばせようとする。これ以上腑抜けにしてどうしようと言うのだ。( 額が合わさるその瞬間さえも視線を逸らすことはせず絡まる指を受け入れてはゆっくりと開かれる唇に聞き逃さないよう意識向けそこから紡がれる言葉に、きゅ、と絡まる指へ無意識に力が籠りほんのりと体温を上昇させながら溜まったものでは無いと身じろぎ一つして )

ああ、任された…!兄者に喜んで頂けるようしっかりと選ばねばな。こればかりに良い顔はさせられん。( 動く度に響く愛らしい音色も相まってねだる言葉にいじらしさに似たものを感じると、その首元を陣取る布を咎めるように鈴を指先で一度突いてリボンの端を引き。晒した首元に注がれる視線に実体があるような錯覚覚えては小さく笑い声を上げ )……ふふ、擽ったいぞ、兄者。んん、そうだなぁ、互いに贈り物をするというのも悪くない。兄者から頂けるものならばなんでも嬉しいが。

そうだな、俺はこんなにもあなたに捕われ…──そして、兄者を逃がしてはやれんからなあ。( 目元なぞる指先に瞳をうっそりと細め断言してみせる兄に肯定するように頷いてみせると、まるで兄の意思などお構い無しと言わんばかりの言葉を紡ぎ。恭しく差し出された手、綺麗に揃った4本の指をすくい上げるとその甲に口付け落とし、その小指へと糸を括りつけ繋がったことを見せるように結ばれた手のひらで兄の頬をひと撫でし )───出来たぞ。人の子はこれを運命だと言うそうだが……呪い、なあ。ふふ、自ら作りだしたのだからそうなのやもしれん。

──ふ、いつもの仕返しだ。……どきどき、しているな、兄者。──ああ、全部、全部、俺の手の届くところに。こうして触れていると離れていた時間が埋まるような気がする。( 目尻をひと撫ですると己の手の甲へ重なる兄の手のひらを受け入れるように手のひら向けて重ね直せば指を絡め、その指先へ音を立てて口付け。手のひらから伝わる鼓動の一定のリズムに呟いて )ふふ、随分と可愛らしい声を出して──、…ん?はは、なんの事か分かりかねるなあ。もう忘れてしまった。( 抱き込む身体が揺れる感触、そしてそっぽ向きながらこちらへ寄越される視線の棘に楽しげに口角引き上げては惚けてみせて。背へと這う腕に視線を一度向けるもそちらへの気もそぞろに耳元へ寄せていた口唇を耳殻に落として軽く甘噛みし )

ッな、泣いてはない!泣いてはないぞ……!しかし次はないからな、次は兄者とて無事ではすまんぞ。( ぐす、と涙の滲む声で否定しつつ目尻に落とされる口付けと撫でる手のひらであっという間に絆され拗ねた声音で脅しに似た言葉を紡いでは擦り寄り。何が兄の琴線に触れたのだろうか、嬉しげな様子な番の言葉に表情隠すのをやめ力強く頷いて )当たり前だろう!他の者はともかく兄者が相手ならば嬉しいに決まっている。…そ、それだけ、兄者のことを……す、好いているのだからな。


( お勤めご苦労様、あなたの帰りをちゃんとここで待っていたぞ。出陣が重なり出迎えが遅れしまったのは残念でならないが…。……ううむ、務めを果たした兄者を沢山癒して差し上げねばな。……まずは風呂にするか?夕餉か?それとも──…なんて、ふふ、必要ないならば要らんなあ。おかえり、兄者。ちゃんと俺の元へ帰ってきてくれて……この上なく嬉しく思う。あまり増やしてはご負担になられるだろう、こちらは蹴って頂いて構わんからな! )
 
 
 

119: 髭切 [×]
2018-12-14 00:57:06


髭切.
うーん…僕よりあの子に詳しい刀がいるとしたら、そこにきっと僕はいないよ。その時はあの子をよろしくね?…って、こんなことを言っているとまた君に叱られてしまうかな(多少の意地悪い響きが乗ったその言葉を気を悪くした様子もなく受け入れるとしばらく首を傾げ、いつ何時も彼の刀を一番知っているのは己だという自負となければ良い未来に慮る台詞を相手へ投げてはぱっと口元を手で隠しては首を振り。細くたなびく湯気をただ見つめつつも持ち上げられた指先の向こうへ視線向けては薄ぼんやりと見える白い衣に小さく笑み浮かべ)…ああ、本当だね。鶴くんは本当によく目立つねぇ、真っ白だ。

鶴丸.
揶揄っているつもりはないんだぜ?…連れ去ってくれるならそれでも構わないんだが…(打てば響く反応が楽しいのか弾んだ声色を拾ったのだろう、己に向けたため息が耳に届くと謝罪の意図を込めて軽く背を叩いては弁解の言葉を続けて。ただ光を注ぐ月に目を細めると小さく息を飲んでは口元から堪えきれないように望みを漏らすもそれ打ち消すように戯け、相手の言葉にこれ幸いとばかりに足を早めては振り返り)空の果てにあるんだ、きっと驚きに満ちて楽しいじゃないか!…あのふた振りならやりかねないな。急ごう。

--------------------------------------

…ふふ、何度聞いても嬉しいよ。愛しい愛しい僕の弟、僕だってどんなお前も大好きだ(腕の中収まる体を抱きしめつつ愛しいとはっきり紡がれた言葉には頬を緩めて目の前の頭へとひたい擦り寄せ、鼻先押し当てるとつむじへ口付けを落とし同じだけの言葉を紡いで) これ以上腑抜けになっても構わないんだよ。……だって、言葉一つでそうして蕩けてくれるお前が可愛らしいんだもの(揃いの琥珀をじっと見つめたまま唇を緩め口角引き上げると投げられた問いへの答えにはならないもののそれを止めるつもりはないというふうに言葉を返し、握り返された指先を擦り合わせては逃さないとばかりに腰元へと片腕を回し)

自分でつけたものにやきもちを焼くだなんて…ふふ、それじゃあ楽しみにしているよ?(自ら贈ったにもかかわらず首元を飾るそれへ妬いたような言葉と仕草見せる弟に頭に浮かんだものをそのまま口に出しては触れやすいようにと見上げる形に首を晒し。響く笑い声に首傾げつつも顎先へ指を当て視線巡らせてはぽんと一つ手を打って)なんでも嬉しい、なんて言われると迷ってしまうね…折角だから鳥の子色でも探そうか。僕の色、きっと似合うよ。

逃げるつもりはないけれど…お前が僕を追ってくれるのも楽しそうだねぇ。(此方の意思などそこにないような身勝手に思える言葉も拒否するつもりなど毛頭なく、しかしふとそれを想像しては慌てふためきこちらを一身に追うであろう弟の影に先ほどまでの空気とは一変して悪戯を企む童のように笑み。大事なものに触れるよう指先が肌を滑ると愛おしげにその仕草を見つめ、視線をかすめる赤色に満足げにそちらへと頬を寄せては同じく糸の繋がった手のひらを相手の頬へと添え)運命、かぁ。…そんな不確かなものを望まなくとも、こうして繋がれるなら呪いだって何だって構わないや。

お前の側にいるからさ。ん、…手の届かないところへ行くつもりはないから存分に触れておいで?長い間、待たせてしまった分だけ…こうしてお前の寂しさが埋まるなら、いくらでも。ね(触れ合う手のひらに意図汲んでは自らも指を絡ませては指先へ触れた唇見つめ、それが離れた隙にと軽く口付け。離れた刻も居場所も今の幸せで覆い隠してしまえとばかりに体寄せると温もりを伝えつつ耳元で甘やかすように囁き) お前のせいだよ…ぁ、こら、くすぐったい。……全く。誰に似たんだろうねぇ、その惚け具合は(薄く睨む視線に怯むどころか笑みすら浮かべる相手に諦めたように視線緩めては鈍く耳元を這う快感に身を委ねて瞼を閉じ、然しされるがままは柄ではないと先程まで遊んでいた腰元をなぞり軽く叩いて)

うんうん、お前を怒らせてしまうと後が怖いから気をつけるよ。…機嫌は治してくれたかい(言葉とは裏腹に寄せられる身を受け入れそのままなぞるように背を撫で続けると隠れた顔覗き込んでは表情窺って。間違いなくと、力強く首肯かれた問いかけに思わず瞬きしては次第に勢いの衰える言葉尻に小さく吹き出し、笑い声混じらせながらも髪を乱すように頭撫でて)ふ、ふふ…そう、きちんと伝わっているから安心して。…ああ、こういうのを幸せというんだろうねぇ

(十分早い出迎えで嬉しいよ?ちゃんと迎えができて偉いねぇ、良い子良い子。それとも…なんて言われたら頂いてしまいたくなるけれど、それはそのうちかな。…僕も、お前がここで待っていてくれて嬉しかった。ありがとう、返したかったから返したけれど次は切ってくれて構わないよ)


120: 膝丸 [×]
2018-12-20 21:08:37

 
 
 
膝丸 :
……君がそう言うと冗談に感じないのだが──ッ、ああもう!あまり急いては足を踏み外してしまうぞ…!( 物憂げな表情を浮かべた相手を気にしていたからこそ拾えた言葉に眉を顰め小さく呟くも、道化のように高らかに紡がれる決まり文句のようなそれに困ったと言わんばかりに眉を下げながらも肩の力を抜けば、少し空いた間を埋めるように小走りに追いかけ。やがて縁側に腰掛ける二振りの側までたどり着くと先程までの光景が脳裏を過ぎり、その場でぴたりと足を止め )


鶯丸 :
ははあ、そう来たか。……いいや、怒りはしないさ。俺にはあれを一番知っているのは後にも先にも自分だけだ、と聞こえたからなあ。…無論、そう簡単に譲る気は無いとも。…──それを踏まえて、拝命しようか 。( いつもの調子で自らの命を天秤にかけたような台詞を放つ相手の言葉に入り交じる確かな自負にその必要は無いと緩く首を振り、四つの湯呑みそれぞれに茶を注ぎ入れ己と相手との間に盆を置き直せばその上に並べて。そうしてこちらに近付いてくる二つの影に僅かに腰を持ち上げると己の湯呑みを持ち、兄刀との間を一人分程開けて腰を掛直し )……お前も白いから向こうから見てもよく目立っているだろうさ。ほら、噂をすれば。迎えてやらなくていいのか。


***

ふ…ふふ、兄者からの言葉は不思議とここが暖かくなる。…兄者も同じなのだな。( 旋毛に落とされる口付けや髪に触れる感触に擽ったさ覚えては小さく笑みを零し、甘えるように声音柔く言葉を紡ぎながら肩口から鎖骨、胸へと片手のひらを滑らせて )そうは言うがなあ、これ以上腑抜けになってしまったら兄者に責任を取ってもらわねばならんようになってしまうぞ。……俺としては兄者に可愛がってもらえるのなら吝かではないが。( 兄の二の腕に手を添え、まるで踊るような体勢で身を寄せては止めるつもりが殊更ないとばかりに返る言葉に瞬きひとつすると、挑発するように口角引き上げ繋がった手の指先に音を立てて口付けを落とし )

俺よりも兄者に近しい場所を陣取るのは許せなかっただけだ。( どこか揶揄いの色を含んだ言葉に口唇への字に歪ませ己を見上げるような瞳を視線合わせるように覗き込みながら兄の首を力入れず包み込むように両手を添え。手を打つ兄の姿に ぱちぱちと瞳瞬かせるも次いだ言葉に自身の手のひらで口を覆い、ぼそぼそと紡ぐ言葉の響きとは裏腹に若干の期待を滲ませ )───っ、そ、れは……、まるで兄者のものだと言うことを知らしめているような気がする…の、だが?今も既に兄者のことばかり考えているのに…これでは文字通り四六時中兄者のことを思い浮かべてしまいそうだ。

…ふむ、蛇の執着は怖いのだぞ?逃げようものなら勿論地獄の果まで( 何を企んだのか玩具を目の当たりにした子供のように含みを持った笑みを浮かべた兄に僅かに頬を膨らませては、かぱりと口を大きく開け丸呑みするような仕草をして見せ。撫でた手をそのまま引くことなく兄の表情知らしめるように人差し指で柔く頬を突いては頬に触れる手のひらの温もりに瞳細め )…ふ、随分と嬉しそうな顔をして。ああ、だが俺以外の者をそう易々と受け入れてはならんぞ?鬼になってしまう。

ふふ、なんとも大盤振る舞いだなぁ。俺は寂しがり屋故にずうっと埋まることは無いかもしれんが……っ、( 甘やかすような響きを持った囁きに表情綻ばせては声色を明るく戯けた様子で言葉を返すも、軽く触れた口唇に気恥しさ隠せず瞼伏せ緩みそうになる口唇を引き締め、存在を確かめるように絡まる指をきゅっきゅっと数度挟み込み )ん、ははっ、誰かさんの背ばかり見てきたからだろうなあ。しかし兄者のこのような姿を見るのは気分が良───…っ、ひ!?…こら、おいたをする手は感心しないぞ……っ、( 耳へ ふう、と悪戯に息を吹き込むと満足気に したり顔を浮かべ表情覗き込むようにして言葉を紡いでいたものの、突如動き出した兄の手、更には小気味良くぱしんと響いた音にむっすりと顰め面晒し、諌めるように腰に回る腕を肘から二の腕にかけて指の腹でなぞりあげ )

んん、───仕様のない兄者だなあ、これで許してやる。( 兄の言葉に耳を傾けながらあやす様な手つきに一度だけ甘えるように首筋へ額擦り付けると、こちらの表情を窺う兄の首裏へ手のひら回し不意に引き寄せ噛み付くような口付けを送り。乱され視界を遮る長い前髪に目細め慌てるも薄緑色の隙間から見えた表情に眉を下げ無防備な笑みを見せては迎えるように両腕を前に出し )っ、わ、兄者……っ!─ん、俺も…俺も、幸せだぞ。ほら、ちゃんと告げたのだから褒美はないのか?

( 言葉に甘えこちらは蹴らせてもらったぞ。しかしながら俺の方も最後の大仕事が残っていてな…、すまない、少し遅れてしまった。あと数日で落ち着きそうなのだが──…。今回は今までにないほど日を跨いでしまった故、支離滅裂になっているやもしれん。分かり辛い所があれば遠慮なく削ってくれ。……それと、その、出迎えを喜んでいただけて嬉しかったぞ。 )
 
 
 

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