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---Abandoné【 指名制 】/318


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118: マリウス [×]
2018-01-04 00:43:21


>116

(机の上から運ばれ消えていく、とある女性の手記。きっとまた暫くの間は誰の目にも触れぬ所で眠りにつくのだろう。彼女の手記と、其れを己に手渡してくれた彼のおかげで、ほんの少しの間、昔に帰れたような心地になれた。そう、自身が修羅の道を行く前の、まだ純粋で未熟な若かりし頃に。たが其れと共に恐れていた事実にも直面してしまった。大切であった人達の笑顔が、まるで虫食いの様にじわじわと己の中から抜け落ちているのだ。表面上はそうとは悟られず、胸中では押し寄せる絶望と恐怖に震えそうであった。最後には虚しく殺意と喪失感に苛まれ、朽ちぬ身体と生きていくのだろうか。光の見えぬ道の先、思い悩む様にそっと目蓋伏せ、頬には色濃く睫毛の陰影が落ちて。ふわり、漂ったお茶の匂いが現実へと己を引き戻す。気付けば机の上には一人分のティーセットが。何とは無しにカップへ注がれている琥珀を眺めながら、実体を持たぬ彼は食事をとる事もないのか、と今になって思い至る。)
貴方は食事を取ったり、人に触れたり、其れこそ睡眠などの欲求はないのか?否、出来ない…のだろうか。
(言った瞬間、初対面にも関わらず不躾な質問をしてしまった、と我に返って。彼の方に向き直り'気分を害したならすまない'と深々と頭を下げ浅慮を恥ずる。訥々と単調に語られていく内容は求めていたものに近い。結局堂々巡り、先に進むには死ぬ事を諦めなければならないのだ。深く椅子の背に体重を預け、天井を仰ぎ見る。どこまでも神に見放された人生。死、という選択肢も自由に選べぬ。それとも此れは贖罪いう名の試練か。一度考える事を放棄して目蓋を閉じれば、暗い世界の中、入ってくるのは彼の声音だけ。感情の起伏を感じさせぬ一定の調子が、逆に何か楽器の様な調べを思わせる。ゆっくりと心が凪いでいくのが分かる。そのお陰か、心に少しばかりの変化が訪れる。今日まで自身のことばかり考え動いていたのが、ふと屋敷に住まう住人へと意識が向き、彼らと言う存在に興味が湧いた。)
あぁ、貴方の声は心地良いな…。どんな内容でも聞いていたくなる魅力があるようだ。……業、と言うならば矢張り此れは俺に科せられた試練、と思うべきか。死を諦めた瞬間に死がある、か。まるで儘ならぬ人生の縮図だ。答えたくなければ答えなくて構わない…良ければ貴方が何故その身体になったのか教えて欲しい。


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