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隻腕と隻眼【ファンタジー/NL/シリアス】/17


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■:  [×]
2015-08-26 20:56:41 


──ボクをこんな姿にして…絶対に許さない…許さない…だから…一生をかけて罪を償って!──


隻腕の男と隻眼の女、二人の歪んだ愛情…その結末とは──

>>1
ストーリー

>>2
主のPFと絡み文


1:  [×]
2015-08-26 21:26:53


──ストーリー

ガキの頃、幼なじみで好きな女の子だった彼女に良いところを見せようって思って、立ち入り禁止の札が立っていた森の中へと進んでいった。
同級生の中では喧嘩で一番強かった自分、そこら辺の雑魚の魔物になんか負けるもんか、そう思っていた。何よりも、好きだった彼女にカッコいい所を見せたくてしようがなかった。
…今思えば、とんでもなくバカだったんだろうな。
そして森に入り、しばらく進んでいくと、魔物に出会った。初めて出会った魔物、今だったら直ぐに倒せるような低級の魔物。…けど、その時は足が竦んだ、本当に動けなくなった、底知れぬ恐怖を感じたんだ。
逃げようと思った、けどその魔物は仲間を呼んで俺と幼なじみを囲んだ。そして襲いかかってきた、そして俺は、恐怖の余りに気絶した…。

目を覚ましたら、居たのは自分の家の布団の上だった。助かった…ホッとしながら体を起こそうとすると、違和感を感じた。自分を支える腕が一本足りない…。分かった瞬間狂ったように泣き出した。痛みは既にないが、腕が確かに無くなっていたのだ。感覚は前と同じ、けど動く腕がない。
ひとしきり泣いた後に落ち着き、よくよく考えればこれくらいで済んで良かったと思った。そして次に頭に浮かんだのは幼なじみのことだった。自分も助かったのだから、幼なじみも…そう思い、隣の幼なじみの家を尋ねた。
出迎えてくれたのは何時もと変わらない幼なじみの両親。笑顔で「良かった…目を覚ましたんだね」と言ってくれた。きっと幼なじみも助かったのだろうと安心して俺も笑顔になった。けれど、おかしなことに執拗に幼なじみに会わせてくれない。俺が幼なじみのことを聞こうとすると、目をそらし気まずそうに苦笑いを浮かべていた。これは何かある、安心が不安へと一気に変わり、俺は隙を見て幼なじみの部屋へ向かった。
…幼なじみは居た、けれどベッドの上で膝を抱えて顔を上げようとしない。俺は彼女の名前を呼んだ、返事がない。暫く無言の時間が続き、どうしようかと思いながら俺は口を開いた。
「それにしても目立った怪我が無くて良かった、俺は腕無くなっちゃったけど…けど、あの時はホントごめんな…?」
あははと笑いながら自分の無くなった腕をネタに相手に話しかけて。すると返事が返ってきたんだ。顔を上げて此方を見つめたあの顔は、あの言葉は今でも忘れない。
「目立った傷がない…?ボクを…ボクをこんな姿にしておいて…絶対に許さない…許さないから…一生かけて償って!」
ぽっかりと空いた左目、空洞だった、指が入りそうなくらいぽっかりと空いていた。
俺はあの森の時以上の恐怖を感じた。どうしようもないことをした、罪悪感も底知れなかった。
その後自分に縋るように抱きついて泣き止まない彼女を見て、ただただ呆然としていた。

時が経って8年後、俺はあの時の失った片腕の代わりに義手を付けている。けれど、彼女は義眼を付けてはいるものの、その目には眼帯を付けていた。…俺のした過ちを忘れさせないように、と言うことらしい。
俺…いや、俺達は今、旅をしている。宛のない旅。彼女が行こうと言い出した。俺に断る権利や止めようと言う権利はない。ただ従うだけだ。
正直に言うと、彼女のことは今でも好きだ。彼女も俺のことは好きなんだろう。ただ、二人を繋ぐ愛は、きっと歪んでいる。深い闇の底で、たった二人きりでただただ愛し合っているような俺達には、恋人同士のような輝いた愛は眩しすぎるのかもしれない。



>>2
主のPF+幼なじみについて

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